JP2000301160A - 界面活性剤を含む含油排水の処理方法 - Google Patents
界面活性剤を含む含油排水の処理方法Info
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- JP2000301160A JP2000301160A JP11109288A JP10928899A JP2000301160A JP 2000301160 A JP2000301160 A JP 2000301160A JP 11109288 A JP11109288 A JP 11109288A JP 10928899 A JP10928899 A JP 10928899A JP 2000301160 A JP2000301160 A JP 2000301160A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、鋼板等の表面処理排水のうち、界
面活性剤を含んだ含油排水を無害化する処理方法を提供
する。 【解決手段】 界面活性剤を含んだアルカリ性含油排水
を無害化処理する方法において、該排水を鉄イオンを含
んだ酸性排水と混合することによって、油分を分離し水
酸化物に吸着させ凝集沈澱させることを特徴とする界面
活性剤を含む含油排水の処理方法。
面活性剤を含んだ含油排水を無害化する処理方法を提供
する。 【解決手段】 界面活性剤を含んだアルカリ性含油排水
を無害化処理する方法において、該排水を鉄イオンを含
んだ酸性排水と混合することによって、油分を分離し水
酸化物に吸着させ凝集沈澱させることを特徴とする界面
活性剤を含む含油排水の処理方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板等の表面処理
排水のうち、界面活性剤を含んだ含油排水を無害化する
処理方法に関するものである。
排水のうち、界面活性剤を含んだ含油排水を無害化する
処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属製品工場では鋼材等の金属の
表面処理にあたり、事前に苛性ソーダ等のアルカリを用
いて脱油を行い、次に塩酸、硫酸等の酸を用いて脱錆を
行っている。脱油後の廃液は油分を含んだ濃厚アルカリ
廃液となり、また、脱油後は鋼材を水洗するため、含油
リンス排水と呼ばれる乳化した油分を含んだアルカリ性
排水が発生する。なお、洗浄効果を向上するため、通常
界面活性剤を洗浄水に添加している。同様に、脱錆後の
廃液は塩化物、硫酸化物を含んだ濃厚廃液となる。ま
た、脱錆後は鋼材を水洗するため、酸リンス排水と呼ば
れる重金属を含んだ酸性排水が発生する。
表面処理にあたり、事前に苛性ソーダ等のアルカリを用
いて脱油を行い、次に塩酸、硫酸等の酸を用いて脱錆を
行っている。脱油後の廃液は油分を含んだ濃厚アルカリ
廃液となり、また、脱油後は鋼材を水洗するため、含油
リンス排水と呼ばれる乳化した油分を含んだアルカリ性
排水が発生する。なお、洗浄効果を向上するため、通常
界面活性剤を洗浄水に添加している。同様に、脱錆後の
廃液は塩化物、硫酸化物を含んだ濃厚廃液となる。ま
た、脱錆後は鋼材を水洗するため、酸リンス排水と呼ば
れる重金属を含んだ酸性排水が発生する。
【0003】上記の金属製品工場の表面処理工程から発
生する界面活性剤を含んだアルカリ性含油排水を無害化
する処理方法としては、一般的には希硫酸添加によりp
Hを3まで下げる酸ブレーク法、または有機凝結剤添加
によるエマルジョンブレーク法により、乳化した油分を
分離し無機凝集剤に吸着させた後、pH7〜8に中和し
浮上分離し無害化処理を行っている。同様に重金属を含
有する酸性濃厚廃液及び酸性排水を無害化する処理方法
としては、一般的には消石灰、苛性ソーダ等のアルカリ
剤を排水に添加して中和し、空気曝気により二価鉄を酸
化して三価鉄の水酸化物として沈降分離し無害化処理を
行っている。
生する界面活性剤を含んだアルカリ性含油排水を無害化
する処理方法としては、一般的には希硫酸添加によりp
Hを3まで下げる酸ブレーク法、または有機凝結剤添加
によるエマルジョンブレーク法により、乳化した油分を
分離し無機凝集剤に吸着させた後、pH7〜8に中和し
浮上分離し無害化処理を行っている。同様に重金属を含
有する酸性濃厚廃液及び酸性排水を無害化する処理方法
としては、一般的には消石灰、苛性ソーダ等のアルカリ
剤を排水に添加して中和し、空気曝気により二価鉄を酸
化して三価鉄の水酸化物として沈降分離し無害化処理を
行っている。
【0004】すなわち、上述した従来法によるアルカリ
含油排水浮上分離処理系および酸性排水沈澱分離処理系
を示す処理系統図を図4に示す。この図に示すように、
鋼板等の表面処理工程から発生するアルカリ性含油排水
の処理は、配管輸送された排水を調整槽へ受入れ、反応
槽へ定量移送し希硫酸でpH7に中和し有機凝結剤を添
加してエマルジョンを破壊したのち、無機凝集剤添加に
より吸着し、次いで凝集槽で高分子凝集剤添加によりフ
ロックを成長させ、加圧浮上槽で浮上分離を行ない無害
な処理水として放流していた。また、浮上分離したスラ
ッジは遠心分離機で濃縮した後焼却処分していた。
含油排水浮上分離処理系および酸性排水沈澱分離処理系
を示す処理系統図を図4に示す。この図に示すように、
鋼板等の表面処理工程から発生するアルカリ性含油排水
の処理は、配管輸送された排水を調整槽へ受入れ、反応
槽へ定量移送し希硫酸でpH7に中和し有機凝結剤を添
加してエマルジョンを破壊したのち、無機凝集剤添加に
より吸着し、次いで凝集槽で高分子凝集剤添加によりフ
ロックを成長させ、加圧浮上槽で浮上分離を行ない無害
な処理水として放流していた。また、浮上分離したスラ
ッジは遠心分離機で濃縮した後焼却処分していた。
【0005】一方、鉄イオンを含む酸リンス排水の処理
は、配管移送された排水を調整槽に受入れ、反応槽で消
石灰添加による中和と空気曝気による二価鉄の酸化を行
い、三価鉄の水酸化物を生成し、凝集槽で高分子凝集剤
添加によりフロックを成長させた後、沈澱分離により無
害化処理を行っていた。また、凝集汚泥は別途脱水処理
を行い、高炉原料としてリサイクルしている。
は、配管移送された排水を調整槽に受入れ、反応槽で消
石灰添加による中和と空気曝気による二価鉄の酸化を行
い、三価鉄の水酸化物を生成し、凝集槽で高分子凝集剤
添加によりフロックを成長させた後、沈澱分離により無
害化処理を行っていた。また、凝集汚泥は別途脱水処理
を行い、高炉原料としてリサイクルしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、溶接
用缶材料や自動車用鋼板を製造する金属製品工場におい
ては、それぞれの用途に応じた鋼板等の金属板の表面処
理を行っており、表面処理工程から発生する廃液および
排水は、アルカリ性含油排水を中和凝集浮上分離処理
で、酸リンス排水を中和凝集沈澱分離処理で無害化処理
している。このように、アルカリ性含油排水と酸リンス
排水は同時に処理することができず各々別の処理設備を
設けて排水処理を行っているのが現状である。
用缶材料や自動車用鋼板を製造する金属製品工場におい
ては、それぞれの用途に応じた鋼板等の金属板の表面処
理を行っており、表面処理工程から発生する廃液および
排水は、アルカリ性含油排水を中和凝集浮上分離処理
で、酸リンス排水を中和凝集沈澱分離処理で無害化処理
している。このように、アルカリ性含油排水と酸リンス
排水は同時に処理することができず各々別の処理設備を
設けて排水処理を行っているのが現状である。
【0007】このため、次のような問題がある。 (イ)アルカリ性含油排水には希硫酸等の酸剤、酸排水
には消石灰等のアルカリ剤が中和剤として必要である。 (ロ)アルカリ性含油排水の油分処理には、酸ブレーク
方式では過剰の酸剤、またはエマルジョンブレーク方式
では有機凝結剤が必要であり、かつポリ塩化アルミニウ
ム等の無機凝集剤が必要である。 (ハ)生成フロックの比重の違いにより、アルカリ性含
油排水では浮上分離方式、酸リンス排水では沈降分離方
式を採用するため別々の処理設備が必要である。
には消石灰等のアルカリ剤が中和剤として必要である。 (ロ)アルカリ性含油排水の油分処理には、酸ブレーク
方式では過剰の酸剤、またはエマルジョンブレーク方式
では有機凝結剤が必要であり、かつポリ塩化アルミニウ
ム等の無機凝集剤が必要である。 (ハ)生成フロックの比重の違いにより、アルカリ性含
油排水では浮上分離方式、酸リンス排水では沈降分離方
式を採用するため別々の処理設備が必要である。
【0008】上記のように、現状ではアルカリ性含油排
水と酸リンス排水を処理するには、別々の処理設備や中
和剤、有機凝結剤等の水処理薬剤を必要とするなど、経
済的ではない。そこで、本発明では、このような問題を
解消し、酸リンス排水処理設備を利用して表面処理工程
から発生するアルカリ性含油排水と酸性排水の全てを、
一つの設備で処理する方法を提供するものである。
水と酸リンス排水を処理するには、別々の処理設備や中
和剤、有機凝結剤等の水処理薬剤を必要とするなど、経
済的ではない。そこで、本発明では、このような問題を
解消し、酸リンス排水処理設備を利用して表面処理工程
から発生するアルカリ性含油排水と酸性排水の全てを、
一つの設備で処理する方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】その発明の要旨とすると
ころは、 (1)界面活性剤を含んだアルカリ性含油排水を無害化
処理する方法において、該排水を鉄イオンを含んだ酸性
排水と混合することによって、油分を分離し水酸化物に
吸着させ凝集沈澱させることを特徴とする界面活性剤を
含む含油排水の処理方法。 (2)アルカリ性含油排水と酸性排水を、調整槽で弱酸
に調整することを特徴とする前記(1)記載の界面活性
剤を含む含油排水の処理方法。
ころは、 (1)界面活性剤を含んだアルカリ性含油排水を無害化
処理する方法において、該排水を鉄イオンを含んだ酸性
排水と混合することによって、油分を分離し水酸化物に
吸着させ凝集沈澱させることを特徴とする界面活性剤を
含む含油排水の処理方法。 (2)アルカリ性含油排水と酸性排水を、調整槽で弱酸
に調整することを特徴とする前記(1)記載の界面活性
剤を含む含油排水の処理方法。
【0010】(3)弱酸がpH4〜6であることを特徴
とする前記(2)記載の界面活性剤を含む含油排水の処
理方法。 (4)反応槽にて消石灰等のアルカリ剤にてpH7まで
中和し、かつ空気曝気にて酸化したのち、凝集沈澱を行
うことを特徴とする前記(1)〜(3)記載の界面活性
剤を含む含油排水の処理方法にある。
とする前記(2)記載の界面活性剤を含む含油排水の処
理方法。 (4)反応槽にて消石灰等のアルカリ剤にてpH7まで
中和し、かつ空気曝気にて酸化したのち、凝集沈澱を行
うことを特徴とする前記(1)〜(3)記載の界面活性
剤を含む含油排水の処理方法にある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明者らは、種々研究を重ねた結果、界面活性
剤を含有するアルカリ性含油排水に、鉄イオンを含む酸
リンス排水を添加して弱酸(好ましくはpH4〜6)に
することにより、含油排水中に含有する油分が分離し鉄
の水酸化物に吸着され、従来困難であったアルカリ性含
油排水と酸性排水を同時に固液分離処理(凝集沈澱処
理)することが可能であることを見出した。
する。本発明者らは、種々研究を重ねた結果、界面活性
剤を含有するアルカリ性含油排水に、鉄イオンを含む酸
リンス排水を添加して弱酸(好ましくはpH4〜6)に
することにより、含油排水中に含有する油分が分離し鉄
の水酸化物に吸着され、従来困難であったアルカリ性含
油排水と酸性排水を同時に固液分離処理(凝集沈澱処
理)することが可能であることを見出した。
【0012】すなわち、従来は酸ブレーク方式の場合、
pH3の強酸にまでpHを下げることにより乳化した油
分の分離を行い、無機凝集剤(主にポリ塩化アルミニウ
ム)にて吸着除去していたものが、本発明者等の研究の
結果、酸リンス排水中に含まれる水素イオンおよび鉄イ
オンを利用して除去できることが判明した。アルカリ性
含油排水中の油分は、酸性排水と混合し弱酸(好ましく
はpH4〜6)にすることによりエマルジョンが破壊さ
れ分離する。同時に酸性排水中の鉄イオンが水酸化物を
生成し、その水酸化物に分離した油分が吸着され除去さ
れる。次に、消石灰等のアルカリ剤によりpH7まで中
和し、空気曝気による酸化により、鉄イオンの利用効率
を高め、高分子凝集剤添加によりフロックを成長させた
後、沈澱分離処理することができる。
pH3の強酸にまでpHを下げることにより乳化した油
分の分離を行い、無機凝集剤(主にポリ塩化アルミニウ
ム)にて吸着除去していたものが、本発明者等の研究の
結果、酸リンス排水中に含まれる水素イオンおよび鉄イ
オンを利用して除去できることが判明した。アルカリ性
含油排水中の油分は、酸性排水と混合し弱酸(好ましく
はpH4〜6)にすることによりエマルジョンが破壊さ
れ分離する。同時に酸性排水中の鉄イオンが水酸化物を
生成し、その水酸化物に分離した油分が吸着され除去さ
れる。次に、消石灰等のアルカリ剤によりpH7まで中
和し、空気曝気による酸化により、鉄イオンの利用効率
を高め、高分子凝集剤添加によりフロックを成長させた
後、沈澱分離処理することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明について、さらに実施例によっ
て具体的に説明する。図1は、本発明に係る界面活性剤
を含むアルカリ性含油排水および酸リンス排水処理の混
合処理の処理形態を示す図である。この図に示すよう
に、アルカリ性含油排水と酸リンス排水の混合後のpH
はその混合比により変化するが、そのpHと処理水の油
分濃度の関係を図2に示す。図2は横軸が混合後のpH
であり、縦軸が処理水中の油分濃度(mg/l)を表し
ている。図2から判るようにpHが酸領域から中和領域
まで全て処理水中の油分濃度は排水基準(5mg/l未
満)をクリヤーしており、特に強酸性領域で酸ブレーク
しなくても、油分除去が可能なことが立証できた。
て具体的に説明する。図1は、本発明に係る界面活性剤
を含むアルカリ性含油排水および酸リンス排水処理の混
合処理の処理形態を示す図である。この図に示すよう
に、アルカリ性含油排水と酸リンス排水の混合後のpH
はその混合比により変化するが、そのpHと処理水の油
分濃度の関係を図2に示す。図2は横軸が混合後のpH
であり、縦軸が処理水中の油分濃度(mg/l)を表し
ている。図2から判るようにpHが酸領域から中和領域
まで全て処理水中の油分濃度は排水基準(5mg/l未
満)をクリヤーしており、特に強酸性領域で酸ブレーク
しなくても、油分除去が可能なことが立証できた。
【0014】また、水酸化鉄で油分を吸着させるため、
フロック沈降速度が低下し処理水にキャリーオーバーす
る恐れがあるが、その沈降速度と混合pHは図3の関係
を見出すことができた。すなわち、図3は横軸が混合p
Hであり、縦軸に沈降速度(m/H)を表している。こ
の図3から判るように、混合pHにより沈降速度に影響
がでるが、これはpHが低いと再中和に使用する消石灰
の量が増加しSS負荷が増加するため、沈降速度が速く
なることが判明した。ただし、一般的に通常凝集沈降設
備の表面負荷は約1m/Hであり、十分に余裕があるた
め、処理には特に問題となっていない。
フロック沈降速度が低下し処理水にキャリーオーバーす
る恐れがあるが、その沈降速度と混合pHは図3の関係
を見出すことができた。すなわち、図3は横軸が混合p
Hであり、縦軸に沈降速度(m/H)を表している。こ
の図3から判るように、混合pHにより沈降速度に影響
がでるが、これはpHが低いと再中和に使用する消石灰
の量が増加しSS負荷が増加するため、沈降速度が速く
なることが判明した。ただし、一般的に通常凝集沈降設
備の表面負荷は約1m/Hであり、十分に余裕があるた
め、処理には特に問題となっていない。
【0015】この混合処理をした結果、従来はアルカリ
性含油排水処理に使用していた有機凝結剤および無機凝
集剤が不要となり、相互中和により中和剤の希硫酸およ
び消石灰の使用量が減少した。また、無機凝集剤の使用
が不要となったため、無機凝集剤に起因するスラッジ発
生量が減少し、かつ従来の焼却処分から高炉原料へのリ
サイクルが可能となった。なお、浮上処理設備を休止で
きるため設備のメンテナンス費用が不要となった。図1
に示す処理を行った結果の処理水性状を表1に示す。
性含油排水処理に使用していた有機凝結剤および無機凝
集剤が不要となり、相互中和により中和剤の希硫酸およ
び消石灰の使用量が減少した。また、無機凝集剤の使用
が不要となったため、無機凝集剤に起因するスラッジ発
生量が減少し、かつ従来の焼却処分から高炉原料へのリ
サイクルが可能となった。なお、浮上処理設備を休止で
きるため設備のメンテナンス費用が不要となった。図1
に示す処理を行った結果の処理水性状を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1に示すように、本発明の方法によれ
ば、アルカリ性含油排水を酸性排水と混合処理すること
が可能であり、処理水性状も排水基準を十分に満たすこ
とができる。また、従来の処理方法と本発明の方法を処
理性で比較した結果を表2に示す。表2の結果から判る
ように、本発明の方法によればアルカリ性含油排水処理
用の有機凝結剤および無機凝集剤が不要となり、かつ中
和剤が減少した結果、排水の単位あたりの薬剤使用量が
減り、発生汚泥(脱水ケーキ)の減量化およびコスト削
減に寄与している。
ば、アルカリ性含油排水を酸性排水と混合処理すること
が可能であり、処理水性状も排水基準を十分に満たすこ
とができる。また、従来の処理方法と本発明の方法を処
理性で比較した結果を表2に示す。表2の結果から判る
ように、本発明の方法によればアルカリ性含油排水処理
用の有機凝結剤および無機凝集剤が不要となり、かつ中
和剤が減少した結果、排水の単位あたりの薬剤使用量が
減り、発生汚泥(脱水ケーキ)の減量化およびコスト削
減に寄与している。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の方法によれ
ば、界面活性剤を含んだアルカリ性含油排水を、鉄イオ
ンを含む酸性排水と既存の凝集沈澱処理設備で同時に処
理することが可能であり、中和剤、有機凝結剤等の水処
理薬剤コストの削減と浮上処理設備の新設が不要になる
ことから、経済効果があがることはいうまでもない。
ば、界面活性剤を含んだアルカリ性含油排水を、鉄イオ
ンを含む酸性排水と既存の凝集沈澱処理設備で同時に処
理することが可能であり、中和剤、有機凝結剤等の水処
理薬剤コストの削減と浮上処理設備の新設が不要になる
ことから、経済効果があがることはいうまでもない。
【図1】本発明に係る界面活性剤を含むアルカリ性含油
排水および酸リンス排水処理の混合処理の処理形態を示
す図、
排水および酸リンス排水処理の混合処理の処理形態を示
す図、
【図2】混合排水のpHと処理水油分濃度との関係を示
す図、
す図、
【図3】混合排水のpHと凝集汚泥沈降速度との関係を
示す図、
示す図、
【図4】従来法によるアルカリ含油排水浮上分離処理系
および酸性排水沈澱分離処理系を示す処理系統図であ
る。
および酸性排水沈澱分離処理系を示す処理系統図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/66 540 C02F 1/66 540H (72)発明者 水洗 賢二 愛知県東海市東海町2丁目3番14号 株式 会社鐵原名古屋支店内 (72)発明者 橋本 健二 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 古賀 博 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 鈴木 崇史 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 Fターム(参考) 4D062 BA19 BA21 BB12 CA06 CA07 DA12 DA39 DC02 DC06 EA04 EA06 EA13 EA17 EA32 FA01 FA25 FA28
Claims (4)
- 【請求項1】 界面活性剤を含んだアルカリ性含油排水
を無害化処理する方法において、該排水を鉄イオンを含
んだ酸性排水と混合することによって、油分を分離し水
酸化物に吸着させ凝集沈澱させることを特徴とする界面
活性剤を含む含油排水の処理方法。 - 【請求項2】 アルカリ性含油排水と酸性排水を、調整
槽で弱酸に調整することを特徴とする請求項1記載の界
面活性剤を含む含油排水の処理方法。 - 【請求項3】 弱酸がpH4〜6であることを特徴とす
る請求項2記載の界面活性剤を含む含油排水の処理方
法。 - 【請求項4】 反応槽にて消石灰等のアルカリ剤にてp
H7まで中和し、かつ空気曝気にて酸化したのち、凝集
沈澱を行うことを特徴とする請求項1〜3記載の界面活
性剤を含む含油排水の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11109288A JP2000301160A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 界面活性剤を含む含油排水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11109288A JP2000301160A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 界面活性剤を含む含油排水の処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000301160A true JP2000301160A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14506386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11109288A Withdrawn JP2000301160A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 界面活性剤を含む含油排水の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000301160A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6409927B1 (en) * | 1998-06-03 | 2002-06-25 | Enrique-Ruben Cardenas-Granguillhome | Process for the treatment of polluted metal-mechanic industrial wastewater and urban water |
JP2010274244A (ja) * | 2009-06-01 | 2010-12-09 | Nippon Steel Corp | 鉄鋼製造排水の浄化処理方法 |
CN102276122A (zh) * | 2011-07-27 | 2011-12-14 | 北京京诚科林环保科技有限公司 | 一种不锈钢冷轧混酸废水脱氮处理工艺 |
CN103723853A (zh) * | 2013-12-04 | 2014-04-16 | 江苏双净净化科技有限公司 | 煤气发生站间歇式综合处理系统及其处理方法 |
CN109851102A (zh) * | 2019-04-17 | 2019-06-07 | 中和环境工程有限公司 | 一种石墨酸性废水分段收集与分段中和的处理方法 |
CN114275972A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-04-05 | 中冶南方工程技术有限公司 | 一种酸性废水低成本资源化利用工艺 |
-
1999
- 1999-04-16 JP JP11109288A patent/JP2000301160A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6409927B1 (en) * | 1998-06-03 | 2002-06-25 | Enrique-Ruben Cardenas-Granguillhome | Process for the treatment of polluted metal-mechanic industrial wastewater and urban water |
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CN103723853A (zh) * | 2013-12-04 | 2014-04-16 | 江苏双净净化科技有限公司 | 煤气发生站间歇式综合处理系统及其处理方法 |
CN103723853B (zh) * | 2013-12-04 | 2015-08-26 | 江苏双净净化科技有限公司 | 煤气发生站间歇式综合处理系统及其处理方法 |
CN109851102A (zh) * | 2019-04-17 | 2019-06-07 | 中和环境工程有限公司 | 一种石墨酸性废水分段收集与分段中和的处理方法 |
CN109851102B (zh) * | 2019-04-17 | 2021-11-23 | 中和环境工程有限公司 | 一种石墨酸性废水分段收集与分段中和的处理方法 |
CN114275972A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-04-05 | 中冶南方工程技术有限公司 | 一种酸性废水低成本资源化利用工艺 |
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