JP2000232332A - 表面実装型圧電共振子 - Google Patents
表面実装型圧電共振子Info
- Publication number
- JP2000232332A JP2000232332A JP11031829A JP3182999A JP2000232332A JP 2000232332 A JP2000232332 A JP 2000232332A JP 11031829 A JP11031829 A JP 11031829A JP 3182999 A JP3182999 A JP 3182999A JP 2000232332 A JP2000232332 A JP 2000232332A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piezoelectric
- package
- crystal
- vibrating element
- quartz
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/10—Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/15—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
- H01L2224/16—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
- H01L2224/161—Disposition
- H01L2224/16151—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
- H01L2224/16221—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
- H01L2224/16225—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/15—Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
- H01L2924/161—Cap
- H01L2924/1615—Shape
- H01L2924/16195—Flat cap [not enclosing an internal cavity]
Landscapes
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 水晶振動素子に設けたAgパッド電極上に形
成したAuバンプを、セラミックパッケージ内のAu内
部端子に熱圧着して固定する際に、過剰な加熱により水
晶振動素子を構成する水晶素板に熱歪みによる内部応力
が発生したり、パッド電極を構成するAg層が酸化する
ことにより共振周波数が変動したり、パッケージが反り
を起こして水晶素板内部に応力が発生するといった不具
合を一挙に解決する表面実装型圧電共振子を提供する。 【解決手段】 圧電振動素子1を表面実装型パッケージ
2内に片持ち保持にて電気的機械的に接続する圧電共振
子であって、上記圧電振動素子の片面上のAgパッド電
極16、17と表面実装型パッケージ内底面上のAuメ
タライズ内部端子24、25との接続をAuバンプ40
にて行ったものにおいて、Auメタライズ内部端子とA
uバンプとの接続を、超音波を併用した低温加熱による
熱圧着接合方法にて実施した。
成したAuバンプを、セラミックパッケージ内のAu内
部端子に熱圧着して固定する際に、過剰な加熱により水
晶振動素子を構成する水晶素板に熱歪みによる内部応力
が発生したり、パッド電極を構成するAg層が酸化する
ことにより共振周波数が変動したり、パッケージが反り
を起こして水晶素板内部に応力が発生するといった不具
合を一挙に解決する表面実装型圧電共振子を提供する。 【解決手段】 圧電振動素子1を表面実装型パッケージ
2内に片持ち保持にて電気的機械的に接続する圧電共振
子であって、上記圧電振動素子の片面上のAgパッド電
極16、17と表面実装型パッケージ内底面上のAuメ
タライズ内部端子24、25との接続をAuバンプ40
にて行ったものにおいて、Auメタライズ内部端子とA
uバンプとの接続を、超音波を併用した低温加熱による
熱圧着接合方法にて実施した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動子やフィルタ
等として使用される表面実装型圧電共振子に関し、特に
圧電振動素子をパッケージ内に接続する手段として金バ
ンプを用いた場合に従来問題となった種々の不具合を解
決した表面実装型圧電共振子に関する。
等として使用される表面実装型圧電共振子に関し、特に
圧電振動素子をパッケージ内に接続する手段として金バ
ンプを用いた場合に従来問題となった種々の不具合を解
決した表面実装型圧電共振子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話等の移動体通信機器は、
小型化、軽量化が進む一方で、高機能化に対する要求も
高くなっている。高機能化に伴う部品点数の増加と小型
化の要求を満たす為に、電装部を構成するプリント基板
の小面積化と、搭載部品等の高密度化による基板面積の
有効利用化が重要視されるようになっている。移動体通
信機器や伝送通信機器に用いる周波数制御デバイスであ
る水晶共振子(振動子、フィルタ)もその例外ではな
く、高密度実装対応のため表面実装型が主流となってお
り、併せて高周波化の要求が強くなっている。図6は高
周波化を目的とした超薄肉部を有するATカット水晶振
動素子の斜視図であり、この水晶振動素子1はATカッ
ト水晶素板の基本波厚みすべり振動波を利用した振動子
であって、その共振周波数が板厚と反比例することか
ら、機械的強度を保ちつつ高周波化を図る為に、水晶振
動子1を構成する水晶素板の一方の主面をエッチングに
よって凹陥せしめ、該凹陥部13の底面を超薄肉の振動
部13aとするとともに、振動部13aの外周を全周に
亙って支持する厚肉の環状囲繞部14を一体化してい
る。更に、金のマスク蒸着、又はフォトリソグラフィに
より水晶素板の一方の主面上には主面電極11と、これ
より延出するリード電極15及びパッド電極16に加え
て、パッド電極17を形成する。なお、パッド電極17
は、他方の主面上に同様に形成した裏面電極12から延
出したリード電極18に対して水晶素板の側面を介して
導通している場合もある。
小型化、軽量化が進む一方で、高機能化に対する要求も
高くなっている。高機能化に伴う部品点数の増加と小型
化の要求を満たす為に、電装部を構成するプリント基板
の小面積化と、搭載部品等の高密度化による基板面積の
有効利用化が重要視されるようになっている。移動体通
信機器や伝送通信機器に用いる周波数制御デバイスであ
る水晶共振子(振動子、フィルタ)もその例外ではな
く、高密度実装対応のため表面実装型が主流となってお
り、併せて高周波化の要求が強くなっている。図6は高
周波化を目的とした超薄肉部を有するATカット水晶振
動素子の斜視図であり、この水晶振動素子1はATカッ
ト水晶素板の基本波厚みすべり振動波を利用した振動子
であって、その共振周波数が板厚と反比例することか
ら、機械的強度を保ちつつ高周波化を図る為に、水晶振
動子1を構成する水晶素板の一方の主面をエッチングに
よって凹陥せしめ、該凹陥部13の底面を超薄肉の振動
部13aとするとともに、振動部13aの外周を全周に
亙って支持する厚肉の環状囲繞部14を一体化してい
る。更に、金のマスク蒸着、又はフォトリソグラフィに
より水晶素板の一方の主面上には主面電極11と、これ
より延出するリード電極15及びパッド電極16に加え
て、パッド電極17を形成する。なお、パッド電極17
は、他方の主面上に同様に形成した裏面電極12から延
出したリード電極18に対して水晶素板の側面を介して
導通している場合もある。
【0003】図7は上記水晶振動素子1を用いた表面実
装型水晶振動子の構造を示す断面図である。図6に示し
た水晶振動素子1をセラミックパッケージ2内に収納し
てから、セラミックパッケージ2の上面開口を金属の上
蓋により気密封止した構造を備える。このようなタイプ
の水晶振動子の構造においては、水晶振動素子をセラミ
ックパッケージに対して電気的機械的に接続する為の手
法を如何に選択するかが、周波数の安定化を図る上で重
要であり、従来は導電性接着剤を用いてセラミックパッ
ケージ2内底面の内部端子24、25と、水晶振動素子
側のパッド電極16、17とを接続していた。しかし、
導電性接着剤は加熱硬化させる必要がある為、加熱硬化
時に接着剤の堆積収縮により歪みが発生し、この歪みに
起因した応力が水晶振動素子に加わり、片持ち支持構造
では緩和できない程度の残留応力が水晶振動子内に蓄積
し、周波数が変動してその安定化が損なわれる。また、
水晶振動素子を構成する水晶素板とセラミックパッケー
ジの熱膨張係数の差によって生じる歪みにより水晶振動
素子に応力が加わり、周波数が変動して安定化が損なわ
れる。
装型水晶振動子の構造を示す断面図である。図6に示し
た水晶振動素子1をセラミックパッケージ2内に収納し
てから、セラミックパッケージ2の上面開口を金属の上
蓋により気密封止した構造を備える。このようなタイプ
の水晶振動子の構造においては、水晶振動素子をセラミ
ックパッケージに対して電気的機械的に接続する為の手
法を如何に選択するかが、周波数の安定化を図る上で重
要であり、従来は導電性接着剤を用いてセラミックパッ
ケージ2内底面の内部端子24、25と、水晶振動素子
側のパッド電極16、17とを接続していた。しかし、
導電性接着剤は加熱硬化させる必要がある為、加熱硬化
時に接着剤の堆積収縮により歪みが発生し、この歪みに
起因した応力が水晶振動素子に加わり、片持ち支持構造
では緩和できない程度の残留応力が水晶振動子内に蓄積
し、周波数が変動してその安定化が損なわれる。また、
水晶振動素子を構成する水晶素板とセラミックパッケー
ジの熱膨張係数の差によって生じる歪みにより水晶振動
素子に応力が加わり、周波数が変動して安定化が損なわ
れる。
【0004】また、パッケージ内の気密空間内において
接着剤から放出されるアウトガスの成分が水晶振動素子
表面、特に振動部を構成する電極に付着して振動部の膜
厚が厚くなり、振動周波数を変動させてその安定化を損
なわせる(質量負荷効果)。上記のごとき原因による水
晶振動素子の共振周波数の変動は、諸特性、例えば周波
数温度特性の劣化、信頼性、例えばエージング特性やリ
フロー特性(水晶振動子をプリント基板上にリフロー実
装した時の加熱により水晶振動素子内の残留応力が開放
されて周波数変動を起こす特定)等を著しく損ねる結果
をもたらす。ATカット水晶振動素子は水晶素板の厚み
が薄くなるほど周波数が高くなるが、上記応力やガス付
着による影響は高周波の水晶振動素子ほど深刻に現れ
る。従って、図6に示したタイプの超薄肉振動部を有す
る水晶振動素子にあっては、導電性接着剤を用いること
による不具合は更に深刻である。導電性接着剤を用いる
ことによる上記不具合を解消する為に最近では半導体チ
ップの表面実装方法として広く用いられているフリップ
チップ方式による接合方法が水晶振動子等の圧電振動子
の表面実装においても応用されつつある。図7はフリッ
プチップ方式を適用してバンプにより水晶振動素子をセ
ラミックパッケージ内底面に接続する従来方法を示して
いる。セラミックパッケージ2は、セラミック基板21
と、セラミック基板21の上面外周に一体化されたセラ
ミック製の環状枠体22と、上蓋3をシーム溶接するた
めに枠体22上に環状に固定されたシームリング23
と、から成り、全体として中央に水晶振動素子1を収納
するための凹所を有し、外周に環状部を有した箱形状を
呈している。セラミック基板21の上面には金メタライ
ズにより形成された内部端子24、25が露出してお
り、それぞれパッケージ底面等に設けた図示しない外部
端子と接続されている。
接着剤から放出されるアウトガスの成分が水晶振動素子
表面、特に振動部を構成する電極に付着して振動部の膜
厚が厚くなり、振動周波数を変動させてその安定化を損
なわせる(質量負荷効果)。上記のごとき原因による水
晶振動素子の共振周波数の変動は、諸特性、例えば周波
数温度特性の劣化、信頼性、例えばエージング特性やリ
フロー特性(水晶振動子をプリント基板上にリフロー実
装した時の加熱により水晶振動素子内の残留応力が開放
されて周波数変動を起こす特定)等を著しく損ねる結果
をもたらす。ATカット水晶振動素子は水晶素板の厚み
が薄くなるほど周波数が高くなるが、上記応力やガス付
着による影響は高周波の水晶振動素子ほど深刻に現れ
る。従って、図6に示したタイプの超薄肉振動部を有す
る水晶振動素子にあっては、導電性接着剤を用いること
による不具合は更に深刻である。導電性接着剤を用いる
ことによる上記不具合を解消する為に最近では半導体チ
ップの表面実装方法として広く用いられているフリップ
チップ方式による接合方法が水晶振動子等の圧電振動子
の表面実装においても応用されつつある。図7はフリッ
プチップ方式を適用してバンプにより水晶振動素子をセ
ラミックパッケージ内底面に接続する従来方法を示して
いる。セラミックパッケージ2は、セラミック基板21
と、セラミック基板21の上面外周に一体化されたセラ
ミック製の環状枠体22と、上蓋3をシーム溶接するた
めに枠体22上に環状に固定されたシームリング23
と、から成り、全体として中央に水晶振動素子1を収納
するための凹所を有し、外周に環状部を有した箱形状を
呈している。セラミック基板21の上面には金メタライ
ズにより形成された内部端子24、25が露出してお
り、それぞれパッケージ底面等に設けた図示しない外部
端子と接続されている。
【0005】水晶振動素子1をパッケージ2内に接続す
る作業は、水晶振動素子1のパッド電極16、17と、
セラミックパッケージ2の入出力用の内部端子24、2
5とを、夫々バンプ4を用いて熱圧着により接続するこ
とにより行われる。ところで、水晶振動素子上の励振電
極11、12及びリード電極15、18及びパッド電極
16、17は、通常Au蒸着膜を用いて形成されてお
り、Auの特性を利用することにより良好な導電率と、
腐食されにくいという経時特性を確保している。このよ
うなAu蒸着膜からなるパッド電極16、17上にAu
バンプ4を形成しようとすると種々の不具合が発生す
る。即ち、Au膜としてのパッド電極16、17は、水
晶振動素子の共振周波数やエネルギー閉じ込め等の特性
に応じて設計上薄くせざるを得ず、しかもその膜厚は水
晶振動素子の特性に応じて所要の薄さに規定されるが、
このように薄いAu膜上にバンプを形成したとしてもA
u膜は荷重と加熱により溶融してバンプを支持し切れ
ず、バンプが脱落し易くなる。つまり、Auワイヤの先
端をトーチで加熱溶融させることにより球状化したAu
を、パッド電極上に接触させながら超音波による加熱を
行うことにより熱圧着させる際に、固着時の荷重により
Au膜が溶融してバンプが脱落しやすくなる。このよう
な不具合を解消する為、Au膜の膜厚を増大しようとし
ても水晶振動子の特性に応じて膜厚の厚肉化には限度が
ある。そこで、図8に示すように銀Agを最上層に有し
た積層構造のパッド電極16、17が、Au膜の代わり
に用いられるようになった。このパッド電極16、17
は水晶素板上にNi薄膜、Au薄膜、Ni薄膜、Ag薄
膜を順次積層一体化した構造を備えており、この積層構
造のパッド電極によれば、水晶振動素子の特性に応じて
予め決定されているパッド電極の膜厚を所要の薄さに維
持しながらも、バンプ接合時の荷重と熱による溶融とそ
れに起因したバンプの脱落を防止することができる。
る作業は、水晶振動素子1のパッド電極16、17と、
セラミックパッケージ2の入出力用の内部端子24、2
5とを、夫々バンプ4を用いて熱圧着により接続するこ
とにより行われる。ところで、水晶振動素子上の励振電
極11、12及びリード電極15、18及びパッド電極
16、17は、通常Au蒸着膜を用いて形成されてお
り、Auの特性を利用することにより良好な導電率と、
腐食されにくいという経時特性を確保している。このよ
うなAu蒸着膜からなるパッド電極16、17上にAu
バンプ4を形成しようとすると種々の不具合が発生す
る。即ち、Au膜としてのパッド電極16、17は、水
晶振動素子の共振周波数やエネルギー閉じ込め等の特性
に応じて設計上薄くせざるを得ず、しかもその膜厚は水
晶振動素子の特性に応じて所要の薄さに規定されるが、
このように薄いAu膜上にバンプを形成したとしてもA
u膜は荷重と加熱により溶融してバンプを支持し切れ
ず、バンプが脱落し易くなる。つまり、Auワイヤの先
端をトーチで加熱溶融させることにより球状化したAu
を、パッド電極上に接触させながら超音波による加熱を
行うことにより熱圧着させる際に、固着時の荷重により
Au膜が溶融してバンプが脱落しやすくなる。このよう
な不具合を解消する為、Au膜の膜厚を増大しようとし
ても水晶振動子の特性に応じて膜厚の厚肉化には限度が
ある。そこで、図8に示すように銀Agを最上層に有し
た積層構造のパッド電極16、17が、Au膜の代わり
に用いられるようになった。このパッド電極16、17
は水晶素板上にNi薄膜、Au薄膜、Ni薄膜、Ag薄
膜を順次積層一体化した構造を備えており、この積層構
造のパッド電極によれば、水晶振動素子の特性に応じて
予め決定されているパッド電極の膜厚を所要の薄さに維
持しながらも、バンプ接合時の荷重と熱による溶融とそ
れに起因したバンプの脱落を防止することができる。
【0006】また、パッド電極表層のAg層とAuバン
プとの接合は、異種金属間の固相拡散による接合であ
り、しかもAgは金属拡散速度が速い為、Auバンプと
の結合力が強固であり、耐荷重性、耐熱性も高くなる。
なお、パッド電極16、17をAg層を表層に有した積
層電極膜にて構成する場合には、一括形成される励振電
極11、12、リード電極15、18についても同様に
積層構造の電極膜となる。一方、Au膜、或は表層にA
g層を有した積層薄膜から成るパッド電極16、17上
にバンプ4を形成した水晶振動素子1を、セラミックパ
ッケージ2内に搭載する方法としては、熱圧着接合が知
られているが、熱圧着時の加熱により水晶振動子内に熱
歪みが発生し、特性を悪化させるという不具合がある。
そこで、本出願人は、図8(a) (b) に示した如きパルス
ヒート式の熱圧着接合方法を提案し、先に特許出願を行
った。この熱圧着方法は、パッド電極16、17にAu
バンプ4を固着した水晶振動素子1を図8(a) に示すよ
うに250〜350℃程度に予備加熱した真空コレット
等のツール30により吸着保持し、ホットプレート31
上にて250〜350℃程度に予備加熱されたセラミッ
クパッケージ2の内底面上の内部端子(Auメッキパッ
ド)24、25上に各Auバンプ4が着座するようにツ
ール30を下降させて所定の荷重にて加圧する。この
際、ツール30とホットプレート31の双方から水晶振
動素子1とセラミックパッケージ2に対してパルス熱を
供給することにより内部端子24、25とAuバンプ4
とを瞬時に熱圧着する。
プとの接合は、異種金属間の固相拡散による接合であ
り、しかもAgは金属拡散速度が速い為、Auバンプと
の結合力が強固であり、耐荷重性、耐熱性も高くなる。
なお、パッド電極16、17をAg層を表層に有した積
層電極膜にて構成する場合には、一括形成される励振電
極11、12、リード電極15、18についても同様に
積層構造の電極膜となる。一方、Au膜、或は表層にA
g層を有した積層薄膜から成るパッド電極16、17上
にバンプ4を形成した水晶振動素子1を、セラミックパ
ッケージ2内に搭載する方法としては、熱圧着接合が知
られているが、熱圧着時の加熱により水晶振動子内に熱
歪みが発生し、特性を悪化させるという不具合がある。
そこで、本出願人は、図8(a) (b) に示した如きパルス
ヒート式の熱圧着接合方法を提案し、先に特許出願を行
った。この熱圧着方法は、パッド電極16、17にAu
バンプ4を固着した水晶振動素子1を図8(a) に示すよ
うに250〜350℃程度に予備加熱した真空コレット
等のツール30により吸着保持し、ホットプレート31
上にて250〜350℃程度に予備加熱されたセラミッ
クパッケージ2の内底面上の内部端子(Auメッキパッ
ド)24、25上に各Auバンプ4が着座するようにツ
ール30を下降させて所定の荷重にて加圧する。この
際、ツール30とホットプレート31の双方から水晶振
動素子1とセラミックパッケージ2に対してパルス熱を
供給することにより内部端子24、25とAuバンプ4
とを瞬時に熱圧着する。
【0007】このパルスヒート式の熱圧着接合方法によ
れば、従来の熱圧着接合方法に比して、加熱時間を大幅
に短くすることができ、その分だけ特性の悪化を防止す
ることができる。しかしながら、瞬間的とはいえ、水晶
振動子が高温に加熱される為、熱歪みによる素板内残留
応力が発生し、共振周波数に悪影響を及ぼす。また、水
晶振動子上のパッド電極16、17の表層部にAg層を
使用した場合、拡散速度の速いAg層上にAuバンプ4
を熱圧着することにより接合を促進することができ、低
負荷にて熱圧着を行うことが可能となる一方で、加熱に
よりAg層が変質(酸化)して電極膜の重量が増大する
ことによる共振周波数の変動や、パッケージが反りを起
こして水晶素板の内部に応力が発生するという不具合を
もたらす。
れば、従来の熱圧着接合方法に比して、加熱時間を大幅
に短くすることができ、その分だけ特性の悪化を防止す
ることができる。しかしながら、瞬間的とはいえ、水晶
振動子が高温に加熱される為、熱歪みによる素板内残留
応力が発生し、共振周波数に悪影響を及ぼす。また、水
晶振動子上のパッド電極16、17の表層部にAg層を
使用した場合、拡散速度の速いAg層上にAuバンプ4
を熱圧着することにより接合を促進することができ、低
負荷にて熱圧着を行うことが可能となる一方で、加熱に
よりAg層が変質(酸化)して電極膜の重量が増大する
ことによる共振周波数の変動や、パッケージが反りを起
こして水晶素板の内部に応力が発生するという不具合を
もたらす。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、水晶振動素子に設けたAgパッド電極上に
形成したAuバンプを、セラミックパッケージ内のAu
内部端子に熱圧着して固定する際に、過剰な加熱により
水晶振動素子を構成する水晶素板に熱歪みによる内部応
力が発生したり、パッド電極を構成するAg層が酸化す
ることにより共振周波数が変動したり、パッケージが反
りを起こして水晶素板内部に応力が発生するといった不
具合を一挙に解決する表面実装型圧電共振子を提供する
ことにある。
する課題は、水晶振動素子に設けたAgパッド電極上に
形成したAuバンプを、セラミックパッケージ内のAu
内部端子に熱圧着して固定する際に、過剰な加熱により
水晶振動素子を構成する水晶素板に熱歪みによる内部応
力が発生したり、パッド電極を構成するAg層が酸化す
ることにより共振周波数が変動したり、パッケージが反
りを起こして水晶素板内部に応力が発生するといった不
具合を一挙に解決する表面実装型圧電共振子を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、圧電振動素子を表面実装型パッ
ケージ内に片持ち保持にて電気的機械的に接続する圧電
共振子であって、上記圧電振動素子の片面上のAgパッ
ド電極と上記表面実装型パッケージ内底面上のAuメタ
ライズ内部端子との接続をAuバンプにて行ったものに
おいて、上記Auメタライズ内部端子とAuバンプとの
接続を、超音波を併用した低温加熱による熱圧着接合方
法にて実施したことを特徴とする。請求項2の発明は、
上記圧電振動素子を構成する圧電素板として、超薄肉の
振動部と、該振動部の外周を支持する厚肉の環状囲繞部
とを一体的に構成した圧電素板を用いたことを特徴とす
る。請求項3の発明は、上記圧電振動素子を構成する圧
電素板として、300MHz以上の共振周波数にて動作
する圧電素板を用いたことを特徴とする。
め、請求項1の発明は、圧電振動素子を表面実装型パッ
ケージ内に片持ち保持にて電気的機械的に接続する圧電
共振子であって、上記圧電振動素子の片面上のAgパッ
ド電極と上記表面実装型パッケージ内底面上のAuメタ
ライズ内部端子との接続をAuバンプにて行ったものに
おいて、上記Auメタライズ内部端子とAuバンプとの
接続を、超音波を併用した低温加熱による熱圧着接合方
法にて実施したことを特徴とする。請求項2の発明は、
上記圧電振動素子を構成する圧電素板として、超薄肉の
振動部と、該振動部の外周を支持する厚肉の環状囲繞部
とを一体的に構成した圧電素板を用いたことを特徴とす
る。請求項3の発明は、上記圧電振動素子を構成する圧
電素板として、300MHz以上の共振周波数にて動作
する圧電素板を用いたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した形態
例に基づいて詳細に説明する。図1は高周波化を目的と
した超薄肉部を有するATカット水晶振動素子の斜視図
であり、この水晶振動素子1はATカット水晶素板の基
本波厚みすべり振動波を利用した振動子であって、その
共振周波数が板厚と反比例することから、機械的強度を
保ちつつ高周波化を図る為に、水晶振動素子1を構成す
る水晶素板の一方の主面をエッチングによって凹陥せし
め、該凹陥部13の底面を超薄肉の振動部13aとする
とともに、振動部13aの外周を全周に亙って支持する
厚肉の環状囲繞部14を一体化している。更に、導電性
の良好な金属のマスク蒸着、又はフォトリソグラフィに
より水晶素板の一方の主面上には主面電極(励振電極)
11と、これより延出するリード電極15及びパッド電
極(Agパッド電極)16に加えて、パッド電極(Ag
パッド電極)17を形成する。なお、パッド電極17
は、他方の主面上に同様に形成した裏面電極(励振電
極)12から延出したリード電極18に対して水晶素板
の側面を介して導通している。なお、主面電極11、裏
面電極12、リード電極15、パッド電極(Agパッド
電極)16、17、リード電極18は、いずれも蒸着に
より異種金属を積層した構造となっており、少なくとも
表層には銀Ag膜が位置している。この積層構造を有し
た電極膜の構成としては、例えば図8に示したNi膜−
Au膜−Ni膜−Ag膜を順次積層したものを使用する
ことができる。
例に基づいて詳細に説明する。図1は高周波化を目的と
した超薄肉部を有するATカット水晶振動素子の斜視図
であり、この水晶振動素子1はATカット水晶素板の基
本波厚みすべり振動波を利用した振動子であって、その
共振周波数が板厚と反比例することから、機械的強度を
保ちつつ高周波化を図る為に、水晶振動素子1を構成す
る水晶素板の一方の主面をエッチングによって凹陥せし
め、該凹陥部13の底面を超薄肉の振動部13aとする
とともに、振動部13aの外周を全周に亙って支持する
厚肉の環状囲繞部14を一体化している。更に、導電性
の良好な金属のマスク蒸着、又はフォトリソグラフィに
より水晶素板の一方の主面上には主面電極(励振電極)
11と、これより延出するリード電極15及びパッド電
極(Agパッド電極)16に加えて、パッド電極(Ag
パッド電極)17を形成する。なお、パッド電極17
は、他方の主面上に同様に形成した裏面電極(励振電
極)12から延出したリード電極18に対して水晶素板
の側面を介して導通している。なお、主面電極11、裏
面電極12、リード電極15、パッド電極(Agパッド
電極)16、17、リード電極18は、いずれも蒸着に
より異種金属を積層した構造となっており、少なくとも
表層には銀Ag膜が位置している。この積層構造を有し
た電極膜の構成としては、例えば図8に示したNi膜−
Au膜−Ni膜−Ag膜を順次積層したものを使用する
ことができる。
【0011】図2は上記水晶振動素子1を用いた表面実
装型水晶振動子の構造を示す断面図である。図1に示し
た水晶振動素子1をセラミックパッケージ2内に収納し
てから、セラミックパッケージ2の上面開口を金属の上
蓋により気密封止した構造を備える。セラミックパッケ
ージ2は、セラミック基板21と、セラミック基板21
の上面外周に一体化されたセラミック製の環状枠体22
と、上蓋3をシーム溶接するために枠体22上に環状に
固定されたシームリング23と、から成り、全体として
中央に水晶振動素子1を収納するための凹所を有し、外
周に環状部を有した箱形状を呈している。セラミック基
板21の上面にはメッキ等のAuメタライズにより形成
されたAu内部端子24、25が露出しており、それぞ
れパッケージ底面等に設けた図示しない外部端子と接続
されている。水晶振動素子1をパッケージ2内に接続す
る作業は、水晶振動素子1のパッド電極16、17と、
セラミックパッケージ2の入出力用のAu内部端子2
4、25とを、夫々所要数のAuバンプ40を用いて比
較的低温、かつ低加圧力により接合することにより行わ
れる。
装型水晶振動子の構造を示す断面図である。図1に示し
た水晶振動素子1をセラミックパッケージ2内に収納し
てから、セラミックパッケージ2の上面開口を金属の上
蓋により気密封止した構造を備える。セラミックパッケ
ージ2は、セラミック基板21と、セラミック基板21
の上面外周に一体化されたセラミック製の環状枠体22
と、上蓋3をシーム溶接するために枠体22上に環状に
固定されたシームリング23と、から成り、全体として
中央に水晶振動素子1を収納するための凹所を有し、外
周に環状部を有した箱形状を呈している。セラミック基
板21の上面にはメッキ等のAuメタライズにより形成
されたAu内部端子24、25が露出しており、それぞ
れパッケージ底面等に設けた図示しない外部端子と接続
されている。水晶振動素子1をパッケージ2内に接続す
る作業は、水晶振動素子1のパッド電極16、17と、
セラミックパッケージ2の入出力用のAu内部端子2
4、25とを、夫々所要数のAuバンプ40を用いて比
較的低温、かつ低加圧力により接合することにより行わ
れる。
【0012】これを図3(a) (b) に示した本発明の超音
波併用熱圧着接合方法に基づいて説明すると、この熱圧
着方法においては、表層がAg層から成るパッド電極1
6、17に夫々3個づつのAuバンプ40を固着した水
晶振動素子1を図3(a) に示すように格別な予備加熱を
施さない真空コレット等のツール45により吸着保持す
る一方、150〜200℃程度の低温に設定されたホッ
トプレート46上にてセラミックパッケージ2をコンス
タントに予備加熱しておく。セラミックパッケージが所
要の温度まで昇温した状態で、ツール45をセラミック
パッケージ2の上方に移動し、更に下降させることによ
りパッケージ内底面上の内部端子(Auメッキパッド)
24、25上に各Auバンプ40を着座させるとともに
ツール45により所要の荷重にて水晶振動素子1を加圧
しつつ超音波を所要時間印加する。具体的には、例えば
ツール45により、水晶振動素子1を下方へ向けて15
0g/bump程度の力により加圧しつつ、水晶振動素
子1に対して60kHz程度の周波数の超音波を1〜2
秒程度印加する。この際、水晶振動素子1を水平な姿勢
に維持したまま、バンプ40とパッド電極24、25と
の間のみに荷重が加わるようにツール45による加圧方
向を予め設定しておく。このような超音波併用熱圧着接
合方法を用いてAuメタライズ内部端子24、25上に
Auバンプ40を用いて水晶振動素子1を接合すること
により、接合時の加熱温度を大幅に低減できるので水晶
素板内に残留応力が発生しない。また、水晶振動素子を
格別に加熱する訳ではないので、水晶素板内に残留応力
が発生する可能性が更に低減する。また、同様の理由か
ら水晶振動素子上のAg膜が変質(酸化)して電極膜の
質量が増大し、共振周波数に変動をもたらすという不具
合がなくなる。また、パッケージ2を150〜200℃
程度の低温で加熱するだけである為、パッケージが反り
を起こすことがなくなり、パッケージ内に支持された水
晶振動素子内に内部応力が発生することがない。なお、
Auバンプ40とAuメッキパッド24、25との接続
は同種間金属拡散による接続である為、AuとAgとの
接続よりも接合強度が多少は低いが、Auメッキパッド
24、25の膜厚は、Au蒸着により形成される膜の膜
厚よりも十分に厚く(1μm)なり、熱圧着に耐えられ
るので、接合強度としては十分な値を確保することがで
きる。
波併用熱圧着接合方法に基づいて説明すると、この熱圧
着方法においては、表層がAg層から成るパッド電極1
6、17に夫々3個づつのAuバンプ40を固着した水
晶振動素子1を図3(a) に示すように格別な予備加熱を
施さない真空コレット等のツール45により吸着保持す
る一方、150〜200℃程度の低温に設定されたホッ
トプレート46上にてセラミックパッケージ2をコンス
タントに予備加熱しておく。セラミックパッケージが所
要の温度まで昇温した状態で、ツール45をセラミック
パッケージ2の上方に移動し、更に下降させることによ
りパッケージ内底面上の内部端子(Auメッキパッド)
24、25上に各Auバンプ40を着座させるとともに
ツール45により所要の荷重にて水晶振動素子1を加圧
しつつ超音波を所要時間印加する。具体的には、例えば
ツール45により、水晶振動素子1を下方へ向けて15
0g/bump程度の力により加圧しつつ、水晶振動素
子1に対して60kHz程度の周波数の超音波を1〜2
秒程度印加する。この際、水晶振動素子1を水平な姿勢
に維持したまま、バンプ40とパッド電極24、25と
の間のみに荷重が加わるようにツール45による加圧方
向を予め設定しておく。このような超音波併用熱圧着接
合方法を用いてAuメタライズ内部端子24、25上に
Auバンプ40を用いて水晶振動素子1を接合すること
により、接合時の加熱温度を大幅に低減できるので水晶
素板内に残留応力が発生しない。また、水晶振動素子を
格別に加熱する訳ではないので、水晶素板内に残留応力
が発生する可能性が更に低減する。また、同様の理由か
ら水晶振動素子上のAg膜が変質(酸化)して電極膜の
質量が増大し、共振周波数に変動をもたらすという不具
合がなくなる。また、パッケージ2を150〜200℃
程度の低温で加熱するだけである為、パッケージが反り
を起こすことがなくなり、パッケージ内に支持された水
晶振動素子内に内部応力が発生することがない。なお、
Auバンプ40とAuメッキパッド24、25との接続
は同種間金属拡散による接続である為、AuとAgとの
接続よりも接合強度が多少は低いが、Auメッキパッド
24、25の膜厚は、Au蒸着により形成される膜の膜
厚よりも十分に厚く(1μm)なり、熱圧着に耐えられ
るので、接合強度としては十分な値を確保することがで
きる。
【0013】図4は本発明の実施の形態例を用いた場合
の改善効果を示す図であり、共振周波数が155MHz
の基本波振動を確保すべく製作した水晶振動子の加速エ
ージング実測特性を示している。このように水晶振動素
子に固定したAuバンプをAuメタライズ内部端子に対
して超音波併用熱圧着接合方法により接合することによ
り水晶振動素子を構成した場合には、周波数変化は±1
ppm以下であり、導電性接着剤の場合に比して約5倍
の周波数安定度を示した。また、図5は本発明の実施の
形態例を用いた場合の改善効果を示す図であり、共振周
波数が155MHzの基本波振動を確保すべく製作した
水晶振動子のリフロー実測特性を示している。なお、リ
フロー実測特性とは、この水晶振動子をプリント基板上
にリフロー方式により実装した時にリフロー時に加わる
熱によって水晶振動素子内の残留応力が開放されて周波
数が変動する特性を示す。本発明によった場合、周波数
変化は±3ppmであり、導電性接着剤による場合に比
して約3倍の周波数安定度を有することが判明した。な
お、上記形態例では、圧電共振子に使用する圧電振動素
子として水晶振動素子を示したが、これは一例に過ぎ
ず、本発明はあらゆる種類の圧電振動素子を使用した圧
電共振子に対して適用することができる。また、使用す
る圧電振動素子として、超薄肉の振動部の外周を厚肉の
環状囲繞部により包囲一体化した構成を示したが、これ
も一例であり、本発明はあらゆるタイプの圧電素板を用
いた圧電振動素子について適用することができる。特
に、圧電振動素子を構成する圧電素板として、300M
Hz以上の共振周波数にて動作する圧電素板を用いた場
合に、本発明は有効である。
の改善効果を示す図であり、共振周波数が155MHz
の基本波振動を確保すべく製作した水晶振動子の加速エ
ージング実測特性を示している。このように水晶振動素
子に固定したAuバンプをAuメタライズ内部端子に対
して超音波併用熱圧着接合方法により接合することによ
り水晶振動素子を構成した場合には、周波数変化は±1
ppm以下であり、導電性接着剤の場合に比して約5倍
の周波数安定度を示した。また、図5は本発明の実施の
形態例を用いた場合の改善効果を示す図であり、共振周
波数が155MHzの基本波振動を確保すべく製作した
水晶振動子のリフロー実測特性を示している。なお、リ
フロー実測特性とは、この水晶振動子をプリント基板上
にリフロー方式により実装した時にリフロー時に加わる
熱によって水晶振動素子内の残留応力が開放されて周波
数が変動する特性を示す。本発明によった場合、周波数
変化は±3ppmであり、導電性接着剤による場合に比
して約3倍の周波数安定度を有することが判明した。な
お、上記形態例では、圧電共振子に使用する圧電振動素
子として水晶振動素子を示したが、これは一例に過ぎ
ず、本発明はあらゆる種類の圧電振動素子を使用した圧
電共振子に対して適用することができる。また、使用す
る圧電振動素子として、超薄肉の振動部の外周を厚肉の
環状囲繞部により包囲一体化した構成を示したが、これ
も一例であり、本発明はあらゆるタイプの圧電素板を用
いた圧電振動素子について適用することができる。特
に、圧電振動素子を構成する圧電素板として、300M
Hz以上の共振周波数にて動作する圧電素板を用いた場
合に、本発明は有効である。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、水晶振動
素子に設けたAgパッド電極上に形成したAuバンプ
を、セラミックパッケージ内のAu内部端子に熱圧着し
て固定する際に、過剰な加熱により水晶振動素子を構成
する水晶素板に熱歪みによる内部応力が発生したり、パ
ッド電極を構成するAg層が酸化することにより共振周
波数が変動したり、パッケージが反りを起こして水晶素
板内部に応力が発生するといった不具合を一挙に解決す
ることができる。
素子に設けたAgパッド電極上に形成したAuバンプ
を、セラミックパッケージ内のAu内部端子に熱圧着し
て固定する際に、過剰な加熱により水晶振動素子を構成
する水晶素板に熱歪みによる内部応力が発生したり、パ
ッド電極を構成するAg層が酸化することにより共振周
波数が変動したり、パッケージが反りを起こして水晶素
板内部に応力が発生するといった不具合を一挙に解決す
ることができる。
【図1】本発明の一実施の形態例としてのATカット水
晶振動素子の斜視図。
晶振動素子の斜視図。
【図2】本発明の一実施の形態例としての圧電共振子の
パッケージ構造を示す断面図。
パッケージ構造を示す断面図。
【図3】(a) 及び(b) は本発明による超音波併用熱圧着
接合方法を説明する為の図。
接合方法を説明する為の図。
【図4】本発明の実施の形態例を用いた場合の改善効果
を示す図。
を示す図。
【図5】本発明の実施の形態例を用いた場合の改善効果
を示す図。
を示す図。
【図6】従来の圧電振動素子の例を示す斜視図。
【図7】従来の圧電共振子のパッケージ構造を示す断面
図。
図。
【図8】(a) 及び(b) は従来のパルスヒート式熱圧着接
合方法(未公知)を示す図。
合方法(未公知)を示す図。
1 水晶振動素子、2 セラミックパッケージ、3 上
蓋、4 導電性接着剤、11 主面電極、12 裏面電
極、13 凹陥部、13a 振動部、14 環状囲繞
部、15 リード電極、16、17 パッド電極(Ag
パッド電極)、18リード電極、21 セラミック基
板、22 環状枠体、23 シームリング、24、25
Au内部端子、40 Auバンプ、45 ツール。
蓋、4 導電性接着剤、11 主面電極、12 裏面電
極、13 凹陥部、13a 振動部、14 環状囲繞
部、15 リード電極、16、17 パッド電極(Ag
パッド電極)、18リード電極、21 セラミック基
板、22 環状枠体、23 シームリング、24、25
Au内部端子、40 Auバンプ、45 ツール。
Claims (3)
- 【請求項1】 圧電振動素子を表面実装型パッケージ内
に片持ち保持にて電気的機械的に接続する圧電共振子で
あって、上記圧電振動素子の片面上のAgパッド電極と
上記表面実装型パッケージ内底面上のAuメタライズ内
部端子との接続をAuバンプにて行ったものにおいて、 上記Auメタライズ内部端子とAuバンプとの接続を、
超音波を併用した低温加熱による熱圧着接合方法にて実
施したことを特徴とする表面実装型圧電共振子。 - 【請求項2】 上記圧電振動素子を構成する圧電素板と
して、超薄肉の振動部と、該振動部の外周を支持する厚
肉の環状囲繞部とを一体的に構成した圧電素板を用いた
ことを特徴とする請求項1記載の表面実装型圧電共振
子。 - 【請求項3】 上記圧電振動素子を構成する圧電素板と
して、300MHz以上の共振周波数にて動作する圧電
素板を用いたことを特徴とする請求項1又は2記載の表
面実装型圧電共振子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11031829A JP2000232332A (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | 表面実装型圧電共振子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11031829A JP2000232332A (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | 表面実装型圧電共振子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000232332A true JP2000232332A (ja) | 2000-08-22 |
Family
ID=12341973
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11031829A Pending JP2000232332A (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | 表面実装型圧電共振子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000232332A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002198772A (ja) * | 2000-12-27 | 2002-07-12 | Toyo Commun Equip Co Ltd | 高周波圧電デバイス |
GB2375885A (en) * | 2001-05-24 | 2002-11-27 | Samsung Electro Mech | Quartz crystal resonator housing |
JP2003017977A (ja) * | 2001-06-29 | 2003-01-17 | Toyo Commun Equip Co Ltd | 超高周波圧電振動素子及び表面実装型圧電振動子 |
US6538208B2 (en) | 2001-03-06 | 2003-03-25 | Citizen Watch Co., Ltd. | Package base for mounting electronic element, electronic device and method of producing the same |
WO2004084429A1 (ja) * | 2003-03-19 | 2004-09-30 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | 高周波無線機 |
JP2006190777A (ja) * | 2005-01-05 | 2006-07-20 | Pioneer Electronic Corp | バンプ形成方法 |
US7583162B2 (en) | 2005-10-12 | 2009-09-01 | Epson Toyocom Corporation | Piezoelectric device and method for manufacturing the piezoelectric device |
JP2009296115A (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-17 | Daishinku Corp | 音叉型圧電振動片、音叉型圧電振動デバイス、および音叉型圧電振動片の製造方法 |
JP2010213289A (ja) * | 2010-04-01 | 2010-09-24 | Epson Toyocom Corp | 圧電デバイスの製造方法 |
WO2012052267A1 (en) * | 2010-10-21 | 2012-04-26 | Micro Crystal Ag | Method for mounting a piezoelectric resonator in a case and packaged piezoelectric resonator |
JP5162675B2 (ja) * | 2008-11-28 | 2013-03-13 | セイコーインスツル株式会社 | 圧電振動子の製造方法、並びに圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計 |
JP5184648B2 (ja) * | 2008-11-28 | 2013-04-17 | セイコーインスツル株式会社 | 圧電振動子の製造方法 |
WO2017022504A1 (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | 株式会社村田製作所 | 電子部品及びその製造方法 |
US10090223B2 (en) | 2016-04-27 | 2018-10-02 | Fuji Electric Co., Ltd. | Semiconductor device and method of manufacturing same |
-
1999
- 1999-02-09 JP JP11031829A patent/JP2000232332A/ja active Pending
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4524916B2 (ja) * | 2000-12-27 | 2010-08-18 | エプソントヨコム株式会社 | 高周波圧電デバイス |
JP2002198772A (ja) * | 2000-12-27 | 2002-07-12 | Toyo Commun Equip Co Ltd | 高周波圧電デバイス |
US6538208B2 (en) | 2001-03-06 | 2003-03-25 | Citizen Watch Co., Ltd. | Package base for mounting electronic element, electronic device and method of producing the same |
GB2375885A (en) * | 2001-05-24 | 2002-11-27 | Samsung Electro Mech | Quartz crystal resonator housing |
JP2003017977A (ja) * | 2001-06-29 | 2003-01-17 | Toyo Commun Equip Co Ltd | 超高周波圧電振動素子及び表面実装型圧電振動子 |
WO2004084429A1 (ja) * | 2003-03-19 | 2004-09-30 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | 高周波無線機 |
US7603100B2 (en) | 2003-03-19 | 2009-10-13 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | High-frequency radio apparatus |
JP2006190777A (ja) * | 2005-01-05 | 2006-07-20 | Pioneer Electronic Corp | バンプ形成方法 |
US7583162B2 (en) | 2005-10-12 | 2009-09-01 | Epson Toyocom Corporation | Piezoelectric device and method for manufacturing the piezoelectric device |
JP2009296115A (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-17 | Daishinku Corp | 音叉型圧電振動片、音叉型圧電振動デバイス、および音叉型圧電振動片の製造方法 |
JP5162675B2 (ja) * | 2008-11-28 | 2013-03-13 | セイコーインスツル株式会社 | 圧電振動子の製造方法、並びに圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計 |
JP5184648B2 (ja) * | 2008-11-28 | 2013-04-17 | セイコーインスツル株式会社 | 圧電振動子の製造方法 |
US8638180B2 (en) | 2008-11-28 | 2014-01-28 | Sii Crystal Technology Inc. | Piezoelectric vibrator manufacturing method, piezoelectric vibrator, oscillator, electronic device, and radio-controlled timepiece |
JP2010213289A (ja) * | 2010-04-01 | 2010-09-24 | Epson Toyocom Corp | 圧電デバイスの製造方法 |
WO2012052267A1 (en) * | 2010-10-21 | 2012-04-26 | Micro Crystal Ag | Method for mounting a piezoelectric resonator in a case and packaged piezoelectric resonator |
WO2017022504A1 (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | 株式会社村田製作所 | 電子部品及びその製造方法 |
US11196405B2 (en) | 2015-07-31 | 2021-12-07 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Electronic component and method of manufacturing the same |
US10090223B2 (en) | 2016-04-27 | 2018-10-02 | Fuji Electric Co., Ltd. | Semiconductor device and method of manufacturing same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3678148B2 (ja) | 圧電デバイス | |
JP2000232332A (ja) | 表面実装型圧電共振子 | |
JP2009065437A (ja) | 水晶デバイス | |
JP2006279872A (ja) | 圧電振動子及びその製造方法並びにその圧電振動子を用いた圧電発振器の製造方法 | |
JP2008131549A (ja) | 水晶振動デバイス | |
JP2007274339A (ja) | 表面実装型圧電振動デバイス | |
JP2000049560A (ja) | 水晶発振器 | |
KR100699586B1 (ko) | 수정발진기 | |
JP2010177810A (ja) | 圧電振動デバイスおよび圧電振動デバイスの製造方法 | |
JP4815976B2 (ja) | 水晶振動デバイスの製造方法 | |
JP2006054602A (ja) | 電子部品用パッケージ及び当該電子部品用パッケージを用いた圧電振動デバイス | |
JP2002084160A (ja) | 圧電デバイス | |
JP2011035660A (ja) | 圧電デバイス | |
JP2018142888A (ja) | 圧電発振器 | |
JP2009239475A (ja) | 表面実装型圧電発振器 | |
JP2006211089A (ja) | 圧電振動デバイス | |
KR100501194B1 (ko) | 수정발진기 | |
JP2017130827A (ja) | 圧電デバイス及びその製造方法 | |
JP4085549B2 (ja) | 圧電デバイス及びその製造方法 | |
JP4075301B2 (ja) | 圧電デバイスと圧電デバイスのパッケージと及びそれらの製造方法 | |
JP2001156193A (ja) | 電子部品装置 | |
JPH11274889A (ja) | 水晶片の保持機構 | |
JP2007180885A (ja) | 圧電デバイス | |
JP2011055033A (ja) | 圧電発振器 | |
JPH11274892A (ja) | 圧電振動子、ならびにその製造方法 |