JP2000229912A - 桂皮酸誘導体の製造方法 - Google Patents
桂皮酸誘導体の製造方法Info
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- JP2000229912A JP2000229912A JP11352388A JP35238899A JP2000229912A JP 2000229912 A JP2000229912 A JP 2000229912A JP 11352388 A JP11352388 A JP 11352388A JP 35238899 A JP35238899 A JP 35238899A JP 2000229912 A JP2000229912 A JP 2000229912A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 パラジウム触媒の存在下、ハロゲン化芳香族
化合物とアクリル酸誘導体から桂皮酸誘導体を製造する
新規方法を提供する。 【解決手段】パラジウム触媒として、 (式中、Ar1はトリフルオロメチルフェニル基、Ar2
はアリール基、Lはホスフィン配位子を表す。)で表さ
れる錯化合物を使用する。
化合物とアクリル酸誘導体から桂皮酸誘導体を製造する
新規方法を提供する。 【解決手段】パラジウム触媒として、 (式中、Ar1はトリフルオロメチルフェニル基、Ar2
はアリール基、Lはホスフィン配位子を表す。)で表さ
れる錯化合物を使用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、桂皮酸誘導体の製
造方法に関し、より詳しくは、新規なパラジウム−ホス
フィン錯化合物を触媒とする、ハロゲン化芳香族化合物
とアクリル酸誘導体から桂皮酸誘導体を製造する方法に
関する。
造方法に関し、より詳しくは、新規なパラジウム−ホス
フィン錯化合物を触媒とする、ハロゲン化芳香族化合物
とアクリル酸誘導体から桂皮酸誘導体を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来技術】パラジウム触媒、ホスフィン配位子及び塩
基の存在下にオレフィンを臭素化芳香族化合物によって
アリール化できることは既に知られている(R.F.Hec
k,Org.React.27,345-391(1982))。
基の存在下にオレフィンを臭素化芳香族化合物によって
アリール化できることは既に知られている(R.F.Hec
k,Org.React.27,345-391(1982))。
【0003】この方法において、パラジウムは酸化価0
及び+2価のパラジウム化合物例えばパラジウム(I
I)ハライド及びパラジウム(II)カルボキシレー
ト、並びにパラジウム錯体化合物、例えばPdX2L2及
びPdL4などのパラジウム錯体化合物が使用できるこ
とが知られている。但しここにXはハロゲン原子を表わ
し、またLは配位子例えばトリフェニルホスフィン、ト
リ(o−トリル)ホスフィン、又はトリ(p−アニシ
ル)ホスフィンなどのものが通常使用されている。
及び+2価のパラジウム化合物例えばパラジウム(I
I)ハライド及びパラジウム(II)カルボキシレー
ト、並びにパラジウム錯体化合物、例えばPdX2L2及
びPdL4などのパラジウム錯体化合物が使用できるこ
とが知られている。但しここにXはハロゲン原子を表わ
し、またLは配位子例えばトリフェニルホスフィン、ト
リ(o−トリル)ホスフィン、又はトリ(p−アニシ
ル)ホスフィンなどのものが通常使用されている。
【0004】また、塩素化芳香族化合物を使用するアル
ケンのアリール化は二座ホスフィン配位子の存在下にお
いて行うことができ(Y.Ben-Davidら、Organometallic
s 11,1995(1992))、また、トリシクロヘキシルホスフ
ィンなどの親油性脂肪族ホスフィンを用いることでも可
能であることが開示されている(特表平09-509420号公
報)。
ケンのアリール化は二座ホスフィン配位子の存在下にお
いて行うことができ(Y.Ben-Davidら、Organometallic
s 11,1995(1992))、また、トリシクロヘキシルホスフ
ィンなどの親油性脂肪族ホスフィンを用いることでも可
能であることが開示されている(特表平09-509420号公
報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、触媒および
塩基の存在下にアクリル酸エステル類をハロゲン化芳香
族化合物によってアリール化する方法において、新規な
触媒を用いた方法を提供する。
塩基の存在下にアクリル酸エステル類をハロゲン化芳香
族化合物によってアリール化する方法において、新規な
触媒を用いた方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題は、触媒として
[(Ph3P)2PdPh(PhCOO)]で表される錯
化合物のベンゾアト基のフェニル基にトリフルオロメチ
ル基を有するパラジウム錯化合物を使用することで解決
される。
[(Ph3P)2PdPh(PhCOO)]で表される錯
化合物のベンゾアト基のフェニル基にトリフルオロメチ
ル基を有するパラジウム錯化合物を使用することで解決
される。
【0007】すなわち、本発明は、パラジウム触媒の存
在下、ハロゲン化芳香族化合物(ハロゲンは塩素、臭素
またはヨウ素)とアクリル酸誘導体から桂皮酸誘導体を
製造する方法であって、パラジウム触媒として一般式
(1)
在下、ハロゲン化芳香族化合物(ハロゲンは塩素、臭素
またはヨウ素)とアクリル酸誘導体から桂皮酸誘導体を
製造する方法であって、パラジウム触媒として一般式
(1)
【0008】
【化6】
【0009】(式中、Ar1は一般式(2)
【0010】
【化7】
【0011】(式中、R1はトリフルオロメチル基を表
し、nは1〜3の整数を表す。)で表されるアリール基
を表し、Ar2は一般式(3)
し、nは1〜3の整数を表す。)で表されるアリール基
を表し、Ar2は一般式(3)
【0012】
【化8】
【0013】(式中、R2はそれぞれ独立に、トリフル
オロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、ハロゲン
(フッ素、塩素、臭素またはヨウ素をいう)、ニトロ
基、アセチル基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル
基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜5のアル
コキシカルボニル基を表し、mは0〜4の整数を表
す。)で表されるアリール基を表し、Lはそれぞれ独立
にホスフィン配位子を表す。)で表されるパラジウム錯
化合物であることを特徴とする方法である。
オロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、ハロゲン
(フッ素、塩素、臭素またはヨウ素をいう)、ニトロ
基、アセチル基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル
基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜5のアル
コキシカルボニル基を表し、mは0〜4の整数を表
す。)で表されるアリール基を表し、Lはそれぞれ独立
にホスフィン配位子を表す。)で表されるパラジウム錯
化合物であることを特徴とする方法である。
【0014】以下、本発明にかかるパラジウム錯化合物
について説明する。一般式(2)で表されるアリール基
としては、具体的にはトリフルオロメチル基を1個有す
る、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフル
オロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニ
ル基、トリフルオロメチル基を2個有する、2,3−ビ
ス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4−ビス
(トリフルオロメチル)フェニル基、2,5−ビス(ト
リフルオロメチル)フェニル基、2,6−ビス(トリフ
ルオロメチル)フェニル基、3,4−ビス(トリフルオ
ロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメ
チル)フェニル基などが挙げられる。
について説明する。一般式(2)で表されるアリール基
としては、具体的にはトリフルオロメチル基を1個有す
る、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフル
オロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニ
ル基、トリフルオロメチル基を2個有する、2,3−ビ
ス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4−ビス
(トリフルオロメチル)フェニル基、2,5−ビス(ト
リフルオロメチル)フェニル基、2,6−ビス(トリフ
ルオロメチル)フェニル基、3,4−ビス(トリフルオ
ロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメ
チル)フェニル基などが挙げられる。
【0015】これらのうち、トリフルオロメチル基を2
個有するアリール基が好ましく、さらに3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニル基が好ましい。
個有するアリール基が好ましく、さらに3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニル基が好ましい。
【0016】したがって、一般式(1)で表される錯化
合物としては、
合物としては、
【0017】
【化9】
【0018】(式中、R2、m、Lは一般式(1)にお
ける意味と同じ。)で表される錯化合物が好ましく、
ける意味と同じ。)で表される錯化合物が好ましく、
【0019】
【化10】
【0020】(式中R2、m、Lは一般式(1)におけ
る意味と同じ。)で表されるの錯化合物がより好まし
い。
る意味と同じ。)で表されるの錯化合物がより好まし
い。
【0021】一般式(3)で表されるアリール基の置換
基は、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキ
シ基、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素またはヨウ素をい
う)、ニトロ基、アセチル基、シアノ基、炭素数1〜4
のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2
〜5のアルコキシカルボニル基であり、アリール基は0
〜4個の置換基を有する。
基は、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキ
シ基、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素またはヨウ素をい
う)、ニトロ基、アセチル基、シアノ基、炭素数1〜4
のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2
〜5のアルコキシカルボニル基であり、アリール基は0
〜4個の置換基を有する。
【0022】炭素数1〜4のアルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基)、炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例え
ば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−
プロポキシ基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基
としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポ
キシカルボニル基を挙げることができる。
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基)、炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例え
ば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−
プロポキシ基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基
としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポ
キシカルボニル基を挙げることができる。
【0023】さらに、一般式(3)で表されるアリール
基としては少なくとも1個がトリフルオロメチル基であ
るアリール基が好ましい。
基としては少なくとも1個がトリフルオロメチル基であ
るアリール基が好ましい。
【0024】一般式(3)で表されるアリール基を例示
すれば、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリ
フルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフ
ェニル基などのトリフルオロメチル基を1個有するアリ
ール基;2−トリフルオロメトキシフェニル基、3−ト
リフルオロメトキシフェニル基、4−トリフルオロメト
キシフェニル基などのトリフルオロメトキシ基を1個有
するアリール基;2−フルオロフェニル基、3−フルオ
ロフェニル基、4−フルオロフェニル基などのフッ素を
1個有するアリール基;2−クロロフェニル基、3−ク
ロロフェニル基、4−クロロフェニル基などの塩素を1
個有するアリール基;2−ブロモフェニル基、3−ブロ
モフェニル基、4−ブロモフェニル基などの臭素を1個
有するアリール基;2−ヨードフェニル基、3−ヨード
フェニル基、4−ヨードフェニル基などのヨウ素を1個
有するアリール基;2−ニトロフェニル基、3−ニトロ
フェニル基、4−ニトロフェニル基などのニトロ基を1
個有するアリール基;2−アセチルフェニル基、3−ア
セチルフェニル基、4−アセチルフェニル基などのアセ
チル基を1個有するアリール基;2−シアノフェニル
基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基など
のシアノ基を1個有するアリール基;2−メチルフェニ
ル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、
2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エ
チルフェニル基などのアルキル基を1個有するアリール
基;2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル
基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル
基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基
などのアルコキシ基を1個有するアリール基;2−メト
キシカルボニルフェニル基、3−メトキシカルボニルフ
ェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、2−エ
トキシカルボニルフェニル基、3−エトキシカルボニル
フェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基などの
アルコキシ基を1個有するアリール基などが挙げられ
る。
すれば、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリ
フルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフ
ェニル基などのトリフルオロメチル基を1個有するアリ
ール基;2−トリフルオロメトキシフェニル基、3−ト
リフルオロメトキシフェニル基、4−トリフルオロメト
キシフェニル基などのトリフルオロメトキシ基を1個有
するアリール基;2−フルオロフェニル基、3−フルオ
ロフェニル基、4−フルオロフェニル基などのフッ素を
1個有するアリール基;2−クロロフェニル基、3−ク
ロロフェニル基、4−クロロフェニル基などの塩素を1
個有するアリール基;2−ブロモフェニル基、3−ブロ
モフェニル基、4−ブロモフェニル基などの臭素を1個
有するアリール基;2−ヨードフェニル基、3−ヨード
フェニル基、4−ヨードフェニル基などのヨウ素を1個
有するアリール基;2−ニトロフェニル基、3−ニトロ
フェニル基、4−ニトロフェニル基などのニトロ基を1
個有するアリール基;2−アセチルフェニル基、3−ア
セチルフェニル基、4−アセチルフェニル基などのアセ
チル基を1個有するアリール基;2−シアノフェニル
基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基など
のシアノ基を1個有するアリール基;2−メチルフェニ
ル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、
2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エ
チルフェニル基などのアルキル基を1個有するアリール
基;2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル
基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル
基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基
などのアルコキシ基を1個有するアリール基;2−メト
キシカルボニルフェニル基、3−メトキシカルボニルフ
ェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、2−エ
トキシカルボニルフェニル基、3−エトキシカルボニル
フェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基などの
アルコキシ基を1個有するアリール基などが挙げられ
る。
【0025】また、一般式(3)で表されるアリール基
は、2個以上の置換基を有することもでき、任意の組み
合わせが可能であるが、そのうちの1個の置換基がトリ
フルオロメチル基であるアリール基が好ましく、たとえ
ば、2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル
基、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニ
ル基、2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェ
ニル基、3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フ
ェニル基、2−ブロモ−6−(トリフルオロメチル)フ
ェニル基、4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フ
ェニル基、4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)
フェニル基、2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)
フェニル基、4−フルオロ−3−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、1−クロロ−4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、2−フルオロ−6−(トリフルオロメ
チル)フェニル基、2−フルオロ−5−(トリフルオロ
メチル)フェニル基、2−クロロ−4−(トリフルオロ
メチル)フェニル基、4−クロロ−3−(トリフルオロ
メチル)フェニル基、4−クロロ−2−(トリフルオロ
メチル)フェニル基など;2−メチル−3−(トリフル
オロメチル)フェニル基、3−メチル−5−(トリフル
オロメチル)フェニル基、2−メチル−4−(トリフル
オロメチル)フェニル基、4,5−ジメチル−2−(ト
リフルオロメチル)フェニル基、2−メチル−5−(ト
リフルオロメチル)フェニル基、5,6−ジメチル−2
−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−メチル−5
−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−メチル−3
−(トリフルオロメチル)フェニル基など;2−メトキ
シ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−エト
キシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−エ
トキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−
メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル基、2
−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル基な
ど;2−トリフルオロメトキシフェニル基、3−トリフ
ルオロメトキシフェニル基、4−トリフルオロメトキシ
フェニル基など;2−ニトロ−3−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、2−ニトロ−4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、4−ニトロ−2−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、2−ニトロ−5−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、4−ニトロ−3−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基など;2−シアノ−5−(トリフルオロ
メチル)フェニル基、2−シアノ−4−(トリフルオロ
メチル)フェニル基、4−フルオロ−3−シアノ−5−
(トリフルオロメチル)フェニル基、4−シアノ−3−
(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロ−5−
シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−
シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル基など;
2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)フェニル基、
2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル基、
2−アミノ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、
2−アミノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基、
3−アミノ−6−(トリフルオロメチル)フェニル基、
3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル基、
4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル基、
4−アミノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基、
4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル基、
3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル基な
どを例示することできるがこれらに限られない。
は、2個以上の置換基を有することもでき、任意の組み
合わせが可能であるが、そのうちの1個の置換基がトリ
フルオロメチル基であるアリール基が好ましく、たとえ
ば、2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル
基、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニ
ル基、2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェ
ニル基、3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フ
ェニル基、2−ブロモ−6−(トリフルオロメチル)フ
ェニル基、4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フ
ェニル基、4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)
フェニル基、2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)
フェニル基、4−フルオロ−3−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、1−クロロ−4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、2−フルオロ−6−(トリフルオロメ
チル)フェニル基、2−フルオロ−5−(トリフルオロ
メチル)フェニル基、2−クロロ−4−(トリフルオロ
メチル)フェニル基、4−クロロ−3−(トリフルオロ
メチル)フェニル基、4−クロロ−2−(トリフルオロ
メチル)フェニル基など;2−メチル−3−(トリフル
オロメチル)フェニル基、3−メチル−5−(トリフル
オロメチル)フェニル基、2−メチル−4−(トリフル
オロメチル)フェニル基、4,5−ジメチル−2−(ト
リフルオロメチル)フェニル基、2−メチル−5−(ト
リフルオロメチル)フェニル基、5,6−ジメチル−2
−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−メチル−5
−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−メチル−3
−(トリフルオロメチル)フェニル基など;2−メトキ
シ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−エト
キシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−エ
トキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−
メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル基、2
−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル基な
ど;2−トリフルオロメトキシフェニル基、3−トリフ
ルオロメトキシフェニル基、4−トリフルオロメトキシ
フェニル基など;2−ニトロ−3−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、2−ニトロ−4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、4−ニトロ−2−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、2−ニトロ−5−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、4−ニトロ−3−(トリフルオロメチ
ル)フェニル基など;2−シアノ−5−(トリフルオロ
メチル)フェニル基、2−シアノ−4−(トリフルオロ
メチル)フェニル基、4−フルオロ−3−シアノ−5−
(トリフルオロメチル)フェニル基、4−シアノ−3−
(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロ−5−
シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−
シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル基など;
2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)フェニル基、
2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル基、
2−アミノ−4−(トリフルオロメチル)フェニル基、
2−アミノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基、
3−アミノ−6−(トリフルオロメチル)フェニル基、
3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル基、
4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル基、
4−アミノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基、
4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル基、
3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル基な
どを例示することできるがこれらに限られない。
【0026】また、一般式(3)で表されるアリール基
としてはトリフルオロメチル基を二個以上有するアリー
ル基がより好ましい。
としてはトリフルオロメチル基を二個以上有するアリー
ル基がより好ましい。
【0027】トリフルオロメチル基を2個のみ有するア
リール基としては、2,3−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)
フェニル基、2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェ
ニル基、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
基、3,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基などが
挙げられる。
リール基としては、2,3−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)
フェニル基、2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェ
ニル基、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
基、3,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基などが
挙げられる。
【0028】また、さらに前記した置換基を有するアリ
ール基としては、2,3,4−トリス(トリフルオロメ
チル)フェニル基、2,4,5−トリス(トリフルオロ
メチル)フェニル基、2,3,5−トリス(トリフルオ
ロメチル)フェニル基、1,3,5−トリス(トリフル
オロメチル)フェニル基、3,4,5−トリス(トリフ
ルオロメチル)フェニル基、2,3,4,6−テトラキ
ス(トリフルオロメチル)フェニル基、1−ブロモ−
2,3,4−トリス(トリフルオロメチル)フェニル
基、2−ブロモ−4,5、6−トリス(トリフルオロメ
チル)フェニル基など;3,5−ジクロロ−4,6−ビ
ス(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロ−
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2−
メトキシ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル基、2−ブロモ−3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、2−ニトロ−4,6−ビス(トリフル
オロメチル)フェニル基、5,6−ジクロロ−1,3−
ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、4−クロロ−
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基などが
例示できるがこれらに限られない。
ール基としては、2,3,4−トリス(トリフルオロメ
チル)フェニル基、2,4,5−トリス(トリフルオロ
メチル)フェニル基、2,3,5−トリス(トリフルオ
ロメチル)フェニル基、1,3,5−トリス(トリフル
オロメチル)フェニル基、3,4,5−トリス(トリフ
ルオロメチル)フェニル基、2,3,4,6−テトラキ
ス(トリフルオロメチル)フェニル基、1−ブロモ−
2,3,4−トリス(トリフルオロメチル)フェニル
基、2−ブロモ−4,5、6−トリス(トリフルオロメ
チル)フェニル基など;3,5−ジクロロ−4,6−ビ
ス(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロ−
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2−
メトキシ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル基、2−ブロモ−3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニル基、2−ニトロ−4,6−ビス(トリフル
オロメチル)フェニル基、5,6−ジクロロ−1,3−
ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、4−クロロ−
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基などが
例示できるがこれらに限られない。
【0029】一般式(1)で表される化合物においてL
で表されるホスフィン配位子は、特に限定されないが、
一般式(4)、 P(R3)3 (4) (式中、R3はそれぞれ独立に置換基を有することもあ
るフェニル基、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)で
表されるホスフィン配位子である。ここで、R3はそれ
ぞれ独立に無置換であるかまたは炭素数1〜6のアルキ
ル基が置換したフェニル基、または炭素数1〜6の分岐
を有することもあるアルキル基である。具体的には、フ
ェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル
基、メチル基、エチル基、n−ブチル基などから選ばれ
た基であることが好ましい。また、Lで表されるホスフ
ィン配位子は、トリフェニルホスフィン、トリス(o−
トリル)ホスフィン、トリス(m−トリル)ホスフィ
ン、トリス(p−トリル)ホスフィンまたはトリス(n
−ブチル)ホスフィンなどが好ましく、トリフェニルホ
スフィンは特に好ましい。
で表されるホスフィン配位子は、特に限定されないが、
一般式(4)、 P(R3)3 (4) (式中、R3はそれぞれ独立に置換基を有することもあ
るフェニル基、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)で
表されるホスフィン配位子である。ここで、R3はそれ
ぞれ独立に無置換であるかまたは炭素数1〜6のアルキ
ル基が置換したフェニル基、または炭素数1〜6の分岐
を有することもあるアルキル基である。具体的には、フ
ェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル
基、メチル基、エチル基、n−ブチル基などから選ばれ
た基であることが好ましい。また、Lで表されるホスフ
ィン配位子は、トリフェニルホスフィン、トリス(o−
トリル)ホスフィン、トリス(m−トリル)ホスフィ
ン、トリス(p−トリル)ホスフィンまたはトリス(n
−ブチル)ホスフィンなどが好ましく、トリフェニルホ
スフィンは特に好ましい。
【0030】この新規化合物は結晶性であり、多くの有
機溶媒に溶解し、安定である。また、室温において空気
中で安定である。
機溶媒に溶解し、安定である。また、室温において空気
中で安定である。
【0031】このような物理的、化学的性質を有するた
めに単離操作が容易であるので高純度の物質が得られや
すく、保存も容易であるので工業的な使用においても取
り扱い易いという特徴がある。
めに単離操作が容易であるので高純度の物質が得られや
すく、保存も容易であるので工業的な使用においても取
り扱い易いという特徴がある。
【0032】本発明の錯化合物の製造法は特に限定され
ないが以下に例示的に示す。密閉でできる容器に一般式
(5)
ないが以下に例示的に示す。密閉でできる容器に一般式
(5)
【0033】
【化11】
【0034】(式中、R1はトリフルオロメチル基を表
し、nは1〜3の整数を表す。)で表わされる安息香酸
と一般式(6)
し、nは1〜3の整数を表す。)で表わされる安息香酸
と一般式(6)
【0035】
【化12】
【0036】(式中、Xはハロゲン(フッ素、塩素、臭
素またはヨウ素をいう)、トリフルオロメタンスルホネ
ート基、炭素数1〜4のアルキルスルホネート基、置換
または非置換アリールスルホネート基を表し、R2、m
は一般式(1)に同じ)で表される芳香族化合物、溶
媒、パラジウム化合物、ホスフィン配位子となるホスフ
ィン、塩基性物質を仕込む。溶媒としては、融点が低い
場合には一般式(6)で表される芳香族化合物が使える
他、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン
などの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコ
ールジメチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン類、アセトニトリルなどのニトリル類、ピリジンなど
の第三アミン類、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)など
の酸アミド類、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ス
ルホランなどの含硫黄化合物、水などを使うことができ
る。
素またはヨウ素をいう)、トリフルオロメタンスルホネ
ート基、炭素数1〜4のアルキルスルホネート基、置換
または非置換アリールスルホネート基を表し、R2、m
は一般式(1)に同じ)で表される芳香族化合物、溶
媒、パラジウム化合物、ホスフィン配位子となるホスフ
ィン、塩基性物質を仕込む。溶媒としては、融点が低い
場合には一般式(6)で表される芳香族化合物が使える
他、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン
などの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコ
ールジメチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン類、アセトニトリルなどのニトリル類、ピリジンなど
の第三アミン類、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)など
の酸アミド類、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ス
ルホランなどの含硫黄化合物、水などを使うことができ
る。
【0037】塩基性物質としては、アンモニア、トリエ
チルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、
トリアリルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N
−ジエチルアニリン、ピリジン、N−メチルモルホリン
などの第三アミン類、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムな
どの酢酸塩、あるいは、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基な
どを挙げることができる。
チルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、
トリアリルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N
−ジエチルアニリン、ピリジン、N−メチルモルホリン
などの第三アミン類、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムな
どの酢酸塩、あるいは、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基な
どを挙げることができる。
【0038】パラジウム化合物としては、酢酸パラジウ
ム、塩化パラジウム、臭化パラジウムなどが好適であ
る。
ム、塩化パラジウム、臭化パラジウムなどが好適であ
る。
【0039】原料各物質の使用比率は特に限定されない
が、パラジウムを有効に利用するために、一般式(6)
で表される芳香族化合物と一般式(5)で表される安息
香酸はそれぞれ1当量以上用い、ホスフィンは2当量以
上使用するのが好ましい。他の溶媒等は適宜の量を使用
すればよい。
が、パラジウムを有効に利用するために、一般式(6)
で表される芳香族化合物と一般式(5)で表される安息
香酸はそれぞれ1当量以上用い、ホスフィンは2当量以
上使用するのが好ましい。他の溶媒等は適宜の量を使用
すればよい。
【0040】容器は加圧してもしなくてもよく、攪拌し
てもしなくてもよい。仕込んだ原料などは通常は50〜
150℃程度に加熱して反応の進行を速める。所定の時
間が経過した後、容器を冷却して内容物を取り出す。内
容物に適宜抽出溶媒を加え固形分を分離して、揮発成分
を留去すれば目的とする一般式(1)で表される錯化合
物が得られる。必要に応じて再結晶により精製すること
ができる。
てもしなくてもよい。仕込んだ原料などは通常は50〜
150℃程度に加熱して反応の進行を速める。所定の時
間が経過した後、容器を冷却して内容物を取り出す。内
容物に適宜抽出溶媒を加え固形分を分離して、揮発成分
を留去すれば目的とする一般式(1)で表される錯化合
物が得られる。必要に応じて再結晶により精製すること
ができる。
【0041】また、前記の製造法において一般式(5)
で表される安息香酸を使用しないでほぼ同様の反応条件
で、ほぼ同様の処理を行うことによって、一般式(7)
で表される安息香酸を使用しないでほぼ同様の反応条件
で、ほぼ同様の処理を行うことによって、一般式(7)
【0042】
【化13】
【0043】(式中のR2、X、mは一般式(6)にお
ける記号と、また、Lは一般式(4)における記号と同
じ)で表されるパラジウム錯化合物を調製し、得られた
錯化合物と一般式(5)で表わされる安息香酸と前記の
溶媒、塩基を容器に仕込み、必要に応じて加熱し、前記
同様の精製方法を施すことで一般式(1)で表される錯
化合物が得られる。
ける記号と、また、Lは一般式(4)における記号と同
じ)で表されるパラジウム錯化合物を調製し、得られた
錯化合物と一般式(5)で表わされる安息香酸と前記の
溶媒、塩基を容器に仕込み、必要に応じて加熱し、前記
同様の精製方法を施すことで一般式(1)で表される錯
化合物が得られる。
【0044】本発明にかかるパラジウム錯化合物として
は、例えば、下式で表される[3,5−ビス(トリフル
オロメチル)ベンゾアト]3’,5’−ビス(トリフル
オロメチル)フェニルビス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(II)、[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゾアト]3’−トリフルオロメチルフェニルビ
ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)が挙げら
れる。
は、例えば、下式で表される[3,5−ビス(トリフル
オロメチル)ベンゾアト]3’,5’−ビス(トリフル
オロメチル)フェニルビス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(II)、[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゾアト]3’−トリフルオロメチルフェニルビ
ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)が挙げら
れる。
【0045】パラジウムの量は、使用するハロゲン化芳
香族化合物に対してその割合が0.0001〜1モル
%、好ましくは0.005〜0.05モル%になるよう
に選ぶことができる。
香族化合物に対してその割合が0.0001〜1モル
%、好ましくは0.005〜0.05モル%になるよう
に選ぶことができる。
【0046】次に、本発明の製造方法を詳細に説明す
る。本発明に使用するアクリル酸誘導体は、例えば一般
式(8)で表される化合物である。
る。本発明に使用するアクリル酸誘導体は、例えば一般
式(8)で表される化合物である。
【0047】
【化14】
【0048】式中、RはCNまたはCOR4であり、こ
こでR4はOH、O−C6-10のアリール、O−C1-20の
アルキル、NH2、NH−C6-10のアリール、NHC
1-20のアルキル、N−C6-10のアリール、N−(C1-20
のアルキル)−C6-10のアリールまたはN−(C1-20の
アルキル)2であり、R’はH、C1-10のアルキル、C
6-2 0のアリールまたはRである。
こでR4はOH、O−C6-10のアリール、O−C1-20の
アルキル、NH2、NH−C6-10のアリール、NHC
1-20のアルキル、N−C6-10のアリール、N−(C1-20
のアルキル)−C6-10のアリールまたはN−(C1-20の
アルキル)2であり、R’はH、C1-10のアルキル、C
6-2 0のアリールまたはRである。
【0049】一般式(8)においてRは、R4がOH、
O−C1-20のアルキル、特に好ましくはOH、O−C
1-10のアルキルであるCOR4であるのが好ましい。具
体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸t
−ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸オクチル、
アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸
sec−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル
酸ペンチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸シク
ロヘキシルなどが挙げられる。
O−C1-20のアルキル、特に好ましくはOH、O−C
1-10のアルキルであるCOR4であるのが好ましい。具
体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸t
−ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸オクチル、
アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸
sec−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル
酸ペンチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸シク
ロヘキシルなどが挙げられる。
【0050】本発明に使用するハロゲン化芳香族化合物
は、一般式(9)で表される化合物である。
は、一般式(9)で表される化合物である。
【0051】
【化15】
【0052】式中、Yは塩素、臭素またはヨウ素であ
り、R5はC6-10の−アリール、C1-2 0のアルキル、C
N、S−R6、CO−OR6、−F、CF3、−OCF3、
OR6またはNR6 2であり、ただしR6は水素、C6-10の
アリールまたはC1-20のアルキルであり、pは1または
2であり、qは1〜5であり、p+qは2〜6である。
り、R5はC6-10の−アリール、C1-2 0のアルキル、C
N、S−R6、CO−OR6、−F、CF3、−OCF3、
OR6またはNR6 2であり、ただしR6は水素、C6-10の
アリールまたはC1-20のアルキルであり、pは1または
2であり、qは1〜5であり、p+qは2〜6である。
【0053】一般式(9)において、R5は好ましくは
CF3、OR6またはNR6 2であり、ただしR6はフェニ
ルまたはC1-10のアルキルであり、R5はさらに好まし
くはCF3である。pは好ましくは1である。
CF3、OR6またはNR6 2であり、ただしR6はフェニ
ルまたはC1-10のアルキルであり、R5はさらに好まし
くはCF3である。pは好ましくは1である。
【0054】一般式(9)で表されるハロゲン化芳香族
化合物としては、R5の少なくとも1個がCF3であるの
が好ましく、少なくとも2個がCF3であるのがより好
ましい。そのような芳香族化合物としては、一般式
(3)で表される該当する置換フェニル基とY(臭素)
からなる化合物が例示できる。特に好ましいものとし
て、トリフルオロメチル基を1個のみ有するものとして
は、2−トリフルオロメチルブロモベンゼン、3−トリ
フルオロメチルブロモベンゼン、4−トリフルオロメチ
ルブロモベンゼン、また、トリフルオロメチル基を2個
のみ有するものとしては、2,3−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼン、2,4−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼン、2,5−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼン、2,6−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼン、3,4−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼン、3,5−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼンが挙げられる。
化合物としては、R5の少なくとも1個がCF3であるの
が好ましく、少なくとも2個がCF3であるのがより好
ましい。そのような芳香族化合物としては、一般式
(3)で表される該当する置換フェニル基とY(臭素)
からなる化合物が例示できる。特に好ましいものとし
て、トリフルオロメチル基を1個のみ有するものとして
は、2−トリフルオロメチルブロモベンゼン、3−トリ
フルオロメチルブロモベンゼン、4−トリフルオロメチ
ルブロモベンゼン、また、トリフルオロメチル基を2個
のみ有するものとしては、2,3−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼン、2,4−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼン、2,5−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼン、2,6−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼン、3,4−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼン、3,5−ビス(トリフルオロ
メチル)ブロモベンゼンが挙げられる。
【0055】ハロゲン化芳香族化合物のアクリル酸誘導
体に対するモル比は任意に選ぶことができる。該モル比
が1:0.7〜1:3の範囲内で実施するのが好まし
く、この比が1:0.8〜1:1.5であるのが特に好
ましい。Yで表される2個のハロゲン原子が反応におい
て活性な場合は2倍量のアクリル酸誘導体が用いられ
る。
体に対するモル比は任意に選ぶことができる。該モル比
が1:0.7〜1:3の範囲内で実施するのが好まし
く、この比が1:0.8〜1:1.5であるのが特に好
ましい。Yで表される2個のハロゲン原子が反応におい
て活性な場合は2倍量のアクリル酸誘導体が用いられ
る。
【0056】本発明方法のための適当な無機塩基は、例
えば弱酸のアルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩であ
り、好ましくはアルカリ金属及びアルカリ土類金属の酢
酸塩、重炭酸塩、及び/または炭酸塩である。酢酸ナト
リウム、炭酸ナトリウムの使用が特に好ましい。ハロゲ
ン化芳香族化合物の塩基に対する比は、好ましくは0.
3〜2、特に好ましくは0.4〜1.3になるように選
ばれ、ハロゲン化芳香族化合物のモル当り当量の塩基が
用いられる。
えば弱酸のアルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩であ
り、好ましくはアルカリ金属及びアルカリ土類金属の酢
酸塩、重炭酸塩、及び/または炭酸塩である。酢酸ナト
リウム、炭酸ナトリウムの使用が特に好ましい。ハロゲ
ン化芳香族化合物の塩基に対する比は、好ましくは0.
3〜2、特に好ましくは0.4〜1.3になるように選
ばれ、ハロゲン化芳香族化合物のモル当り当量の塩基が
用いられる。
【0057】本発明による方法は、例えば50〜180
℃の範囲の温度で実施することができる。好ましい温度
は80〜150℃の範囲であり、特に好ましくは使用す
る溶媒の沸点領域にある温度である。本発明方法は通常
大気圧下に実施される。しかし減圧または加圧下で実施
することもできる。加圧の適用は、反応混合物の個々の
成分が大気圧では沸騰すると思われる反応温度で実施る
ことが望ましい場合に特に適当である。本発明の方法は
一般に、窒素等の保護ガス及び撹拌下に実施される。
℃の範囲の温度で実施することができる。好ましい温度
は80〜150℃の範囲であり、特に好ましくは使用す
る溶媒の沸点領域にある温度である。本発明方法は通常
大気圧下に実施される。しかし減圧または加圧下で実施
することもできる。加圧の適用は、反応混合物の個々の
成分が大気圧では沸騰すると思われる反応温度で実施る
ことが望ましい場合に特に適当である。本発明の方法は
一般に、窒素等の保護ガス及び撹拌下に実施される。
【0058】適当な溶媒は、例えばトルエン等の炭化水
素、テトラヒドロフラン等のエーテル、例えばN−メチ
ル−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトニトリルまたはジメチルスルホキシド等の極
性の非プロトン性溶媒である。
素、テトラヒドロフラン等のエーテル、例えばN−メチ
ル−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトニトリルまたはジメチルスルホキシド等の極
性の非プロトン性溶媒である。
【0059】本発明方法を使用して、例えば一般式(1
0)の桂皮酸誘導体を製造することが可能である。ただ
し上式中、使用した記号は式(8)及び(9)の場合に
示した意味を有する。
0)の桂皮酸誘導体を製造することが可能である。ただ
し上式中、使用した記号は式(8)及び(9)の場合に
示した意味を有する。
【0060】
【化16】
【0061】本発明方法により桂皮酸誘導体とともに生
成した無機塩は例えば簡単な濾過(吸引または吸引しな
い)で分離することができる。また、静置して塩を沈殿
させ反応混合物の残りを傾瀉することも可能である。
成した無機塩は例えば簡単な濾過(吸引または吸引しな
い)で分離することができる。また、静置して塩を沈殿
させ反応混合物の残りを傾瀉することも可能である。
【0062】本発明の実施態様を以下に説明する。反応
器にハロゲン化芳香族化合物、アクリル酸誘導体、無機
塩基、本発明にかかるパラジウム錯化合物、及び任意に
溶媒を仕込み、攪拌する。仕込みの順序は任意でよい。
反応器を所定の温度、50〜200℃、好ましくは80
〜150℃加熱し、もはや反応の進行が認められなくな
った後室温まで冷却する。
器にハロゲン化芳香族化合物、アクリル酸誘導体、無機
塩基、本発明にかかるパラジウム錯化合物、及び任意に
溶媒を仕込み、攪拌する。仕込みの順序は任意でよい。
反応器を所定の温度、50〜200℃、好ましくは80
〜150℃加熱し、もはや反応の進行が認められなくな
った後室温まで冷却する。
【0063】反応液を水中に注ぎ、水性相を分離して有
機溶媒(例えばエーテル)で抽出し、水または飽和食塩
水で洗浄し次いで乾燥し、溶媒を留去し、残渣として固
体または液体の生成物を得る。必要に応じてこれを再結
晶または精留して高純度の桂皮酸誘導体を得る。
機溶媒(例えばエーテル)で抽出し、水または飽和食塩
水で洗浄し次いで乾燥し、溶媒を留去し、残渣として固
体または液体の生成物を得る。必要に応じてこれを再結
晶または精留して高純度の桂皮酸誘導体を得る。
【0064】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を説明するがこ
れらの実施態様に限られない。
れらの実施態様に限られない。
【0065】[調製例1][3,5−ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンゾアト]3’,5’−ビス(トリフルオ
ロメチル)フェニルビス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウム(II)の合成 ステンレス製オートクレーブに3,5−ビス(トリフル
オロメチル)ブロモベンゼン65.3g、テトラヒドロ
フラン100ml、酢酸パラジウム50.0g、トリフ
ェニルホスフィン175.5g、3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)安息香酸57.6g、25%アンモニア
水60.8gを仕込んだ。窒素置換を2回行い、窒素圧
を3kg/cm2として攪拌を始めると内温が約50℃
に上昇した。その後油浴温度を120℃に設定し加熱を
開始した。約2時間後、内温が95.6℃に達した時点
で油浴を外し冷却した。反応液に水200mlおよびト
ルエン600mlを加え、数分間攪拌した。得られた処
理液を吸引濾過し、濾液の有機層(上層)を分液した
後、飽和食塩水で2回洗浄し、無水マグネシウムで乾燥
後、揮発成分を留去濃縮した。濃縮初期に析出した固体
を濾別し、さらに濾液を濃縮した後,n−ヘキサンを加
え冷却し析出した固体を濾別し粗生成物187.5gを
得た。粗生成物をトルエンから再結晶し淡黄色結晶14
3.0gを得た。
ロメチル)ベンゾアト]3’,5’−ビス(トリフルオ
ロメチル)フェニルビス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウム(II)の合成 ステンレス製オートクレーブに3,5−ビス(トリフル
オロメチル)ブロモベンゼン65.3g、テトラヒドロ
フラン100ml、酢酸パラジウム50.0g、トリフ
ェニルホスフィン175.5g、3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)安息香酸57.6g、25%アンモニア
水60.8gを仕込んだ。窒素置換を2回行い、窒素圧
を3kg/cm2として攪拌を始めると内温が約50℃
に上昇した。その後油浴温度を120℃に設定し加熱を
開始した。約2時間後、内温が95.6℃に達した時点
で油浴を外し冷却した。反応液に水200mlおよびト
ルエン600mlを加え、数分間攪拌した。得られた処
理液を吸引濾過し、濾液の有機層(上層)を分液した
後、飽和食塩水で2回洗浄し、無水マグネシウムで乾燥
後、揮発成分を留去濃縮した。濃縮初期に析出した固体
を濾別し、さらに濾液を濃縮した後,n−ヘキサンを加
え冷却し析出した固体を濾別し粗生成物187.5gを
得た。粗生成物をトルエンから再結晶し淡黄色結晶14
3.0gを得た。
【0066】[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベ
ンゾアト]3’,5’−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II) 融点:168-170℃(decomp.) IR(KBr:cm-1):3060,2926,1637,1437,1321,1277,1173,
1127,748,697,5181 H-NMR(基準物質:TMS 溶媒:CDCl3):δppm 6.97(s,1
H),7.09(s,2H),7.20-7.32(m,18H),7.40-7.50(m,12H),7.
53(s,2H),7.62(s,1H)31 P-NMR(基準物質:85%H3PO4 溶媒:CDCl3):δppm 2
5.73(s)。
ンゾアト]3’,5’−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II) 融点:168-170℃(decomp.) IR(KBr:cm-1):3060,2926,1637,1437,1321,1277,1173,
1127,748,697,5181 H-NMR(基準物質:TMS 溶媒:CDCl3):δppm 6.97(s,1
H),7.09(s,2H),7.20-7.32(m,18H),7.40-7.50(m,12H),7.
53(s,2H),7.62(s,1H)31 P-NMR(基準物質:85%H3PO4 溶媒:CDCl3):δppm 2
5.73(s)。
【0067】[調製例2]ステンレス製オートクレーブ
に3,5−ビス(トリフルオロメチル)ブロモベンゼン
32.5g、テトラヒドロフラン75ml、酢酸パラジ
ウム25.0g、トリフェニルホスフィン87.3g、
25%アンモニア水38.0g(アンモニアとして9.
5g)を仕込んだ。窒素置換を2回行い、窒素圧を3k
g/cm2として攪拌を始めると内温が上昇した。その
後油浴温度を105℃に設定し加熱を開始した。約1.
8時間後、内温が97℃に達した時点で油浴を外し冷却
した。反応液にトルエン200mlを加え、数分間攪拌
し、得られた処理液を吸引濾過し、濾物を少量のn−ヘ
キサンで洗浄した後、乾燥し淡緑色結晶72.10gを
得た。
に3,5−ビス(トリフルオロメチル)ブロモベンゼン
32.5g、テトラヒドロフラン75ml、酢酸パラジ
ウム25.0g、トリフェニルホスフィン87.3g、
25%アンモニア水38.0g(アンモニアとして9.
5g)を仕込んだ。窒素置換を2回行い、窒素圧を3k
g/cm2として攪拌を始めると内温が上昇した。その
後油浴温度を105℃に設定し加熱を開始した。約1.
8時間後、内温が97℃に達した時点で油浴を外し冷却
した。反応液にトルエン200mlを加え、数分間攪拌
し、得られた処理液を吸引濾過し、濾物を少量のn−ヘ
キサンで洗浄した後、乾燥し淡緑色結晶72.10gを
得た。
【0068】ステンレス製オートクレーブに上で得られ
たブロモ[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル]ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)7
0.0g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)安息香
酸39.1g、テトラヒドロフラン150mlを加え
た。そこへ25%アンモニア水20.5gを仕込んだ
後、窒素置換を2回行い、窒素圧を3kg/cm2とし
て攪拌を始め、油浴温度を100℃に設定し加熱を開始
した。約2時間後、油浴を外し冷却した。反応液にトル
エン500ml、25%アンモニア水150ml、およ
び水200mlを加え、数分間攪拌した。上層の有機層
を分液し、水洗2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、揮発成分を留去、濃縮し、淡
黄色結晶75.3gを得た。結晶のIRおよび1H−N
MRは実施例1で得られた結晶([3,5−ビス(トリ
フルオロメチル)ベンゾアト]3’,5’−ビス(トリ
フルオロメチル)フェニルビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム(II))と同一であった。
たブロモ[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル]ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)7
0.0g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)安息香
酸39.1g、テトラヒドロフラン150mlを加え
た。そこへ25%アンモニア水20.5gを仕込んだ
後、窒素置換を2回行い、窒素圧を3kg/cm2とし
て攪拌を始め、油浴温度を100℃に設定し加熱を開始
した。約2時間後、油浴を外し冷却した。反応液にトル
エン500ml、25%アンモニア水150ml、およ
び水200mlを加え、数分間攪拌した。上層の有機層
を分液し、水洗2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、揮発成分を留去、濃縮し、淡
黄色結晶75.3gを得た。結晶のIRおよび1H−N
MRは実施例1で得られた結晶([3,5−ビス(トリ
フルオロメチル)ベンゾアト]3’,5’−ビス(トリ
フルオロメチル)フェニルビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム(II))と同一であった。
【0069】[調製例3][3,5−ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンゾアト]3’−トリフルオロメチルフェ
ニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)
の合成 ステンレス製オートクレーブに、3−トリフルオロメチ
ルブロモベンゼン25.0g、テトラヒドロフラン75
ml、酢酸パラジウム25g、トリフェニルホスフィン
87.3g、25%アンモニア水38g、3,5−ビス
(トリフルオロメチル)安息香酸57.5gを仕込み、
実施例1と同様な操作を行って[3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)ベンゾアト]3’−トリフルオロメチル
フェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II)が 32.3g得られた。
ロメチル)ベンゾアト]3’−トリフルオロメチルフェ
ニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)
の合成 ステンレス製オートクレーブに、3−トリフルオロメチ
ルブロモベンゼン25.0g、テトラヒドロフラン75
ml、酢酸パラジウム25g、トリフェニルホスフィン
87.3g、25%アンモニア水38g、3,5−ビス
(トリフルオロメチル)安息香酸57.5gを仕込み、
実施例1と同様な操作を行って[3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)ベンゾアト]3’−トリフルオロメチル
フェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II)が 32.3g得られた。
【0070】[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベ
ンゾアト]3’−トリフルオロメチルフェニルビス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム(II)1 H-NMR(基準物質:TMS 溶媒:CDCl3):δppm 6.47(dd,
J=7.3,7.8Hz,1H),6.77(d,J=7.3Hz,1H),6.80(brs,1H),6.
95(d,J=7.8Hz,1H),7.24-7.30(m,18H),7.40-7.46(m,12
H)。
ンゾアト]3’−トリフルオロメチルフェニルビス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム(II)1 H-NMR(基準物質:TMS 溶媒:CDCl3):δppm 6.47(dd,
J=7.3,7.8Hz,1H),6.77(d,J=7.3Hz,1H),6.80(brs,1H),6.
95(d,J=7.8Hz,1H),7.24-7.30(m,18H),7.40-7.46(m,12
H)。
【0071】[実施例1]3,5−ビス(トリフルオロ
メチル)桂皮酸n−ブチルエステルの合成 真空乾燥した無水酢酸ナトリウム9.02gを200m
lフラスコに取り、窒素気流下、さらに3,5−ビス
(トリフルオロメチル)ブロモベンゼン29.3g、ア
クリル酸n−ブチル15.4gおよび実施例1で得られ
たパラジウム錯体([3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゾアト]3’,5’−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム(II))210mg、N,N−ジメチルアセトアミド7
0mlを加えた。攪拌しつつ、油浴を用いて加熱した。
110℃で約1時間反応させた後室温まで冷却した。反
応液を氷水に注ぎ、エーテルで抽出した。有機層を分液
した後、水で3回洗浄し、飽和食塩水で2回洗浄し次い
で無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒をエバポレー
タで減圧下留去し、残渣として褐色固体を得た。これを
n−ヘキサンで再結晶して結晶22.3gを得た。 3,5−ビス(トリフルオロメチル)桂皮酸n−ブチ
ル: 融点:47-48℃1 H-NMR:(基準物質:TMS 溶媒:CDCl3) δppm 0.975(t,J=7.3Hz,3H),1.38-1.50(m,2H),1.66-
1.75(m,2H),4.25(t,J=6.6Hz,2H)6.57(d,J=16Hz,1H),7.7
0(d,J=16Hz,1H),7.86(s,1H),7.93(s,2H)。
メチル)桂皮酸n−ブチルエステルの合成 真空乾燥した無水酢酸ナトリウム9.02gを200m
lフラスコに取り、窒素気流下、さらに3,5−ビス
(トリフルオロメチル)ブロモベンゼン29.3g、ア
クリル酸n−ブチル15.4gおよび実施例1で得られ
たパラジウム錯体([3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゾアト]3’,5’−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム(II))210mg、N,N−ジメチルアセトアミド7
0mlを加えた。攪拌しつつ、油浴を用いて加熱した。
110℃で約1時間反応させた後室温まで冷却した。反
応液を氷水に注ぎ、エーテルで抽出した。有機層を分液
した後、水で3回洗浄し、飽和食塩水で2回洗浄し次い
で無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒をエバポレー
タで減圧下留去し、残渣として褐色固体を得た。これを
n−ヘキサンで再結晶して結晶22.3gを得た。 3,5−ビス(トリフルオロメチル)桂皮酸n−ブチ
ル: 融点:47-48℃1 H-NMR:(基準物質:TMS 溶媒:CDCl3) δppm 0.975(t,J=7.3Hz,3H),1.38-1.50(m,2H),1.66-
1.75(m,2H),4.25(t,J=6.6Hz,2H)6.57(d,J=16Hz,1H),7.7
0(d,J=16Hz,1H),7.86(s,1H),7.93(s,2H)。
【0072】[実施例2]3−トリフルオロメチル桂皮
酸n−ブチルエステルの合成 無水酢酸ナトリウム9.02gを200mlフラスコに
取り、窒素気流下、さらに3−トリフルオロメチルブロ
モベンゼン22.5g、アクリル酸n−ブチル15.4
gおよび実施例1で得られたパラジウム錯体([3,5
−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾアト]3’,5’
−ビス(トリフルオロメチル)フェニルビス(トリフェ
ニルホスフィン)パラジウム(II))55.1mg、およ
びN,N−ジメチルアセトアミド70mlを加えた。攪
拌しつつ、油浴を用いて加熱した。110℃で約40時
間反応させた後室温まで冷却した。反応液を氷水に注
ぎ、エーテルで抽出した。有機層を分液した後、水で3
回洗浄し、飽和食塩水で2回順次洗浄し次いで無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒をエバポレータで減圧下
留去した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフ
ィーで精製し、標題化合物21.5gを油状物として得
た。
酸n−ブチルエステルの合成 無水酢酸ナトリウム9.02gを200mlフラスコに
取り、窒素気流下、さらに3−トリフルオロメチルブロ
モベンゼン22.5g、アクリル酸n−ブチル15.4
gおよび実施例1で得られたパラジウム錯体([3,5
−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾアト]3’,5’
−ビス(トリフルオロメチル)フェニルビス(トリフェ
ニルホスフィン)パラジウム(II))55.1mg、およ
びN,N−ジメチルアセトアミド70mlを加えた。攪
拌しつつ、油浴を用いて加熱した。110℃で約40時
間反応させた後室温まで冷却した。反応液を氷水に注
ぎ、エーテルで抽出した。有機層を分液した後、水で3
回洗浄し、飽和食塩水で2回順次洗浄し次いで無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒をエバポレータで減圧下
留去した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフ
ィーで精製し、標題化合物21.5gを油状物として得
た。
【0073】[実施例3]3−トリフルオロメチル桂皮
酸の合成 ステンレス製オートクレーブに3−トリフルオロメチル
ブロモベンゼン56.3g、アクリル酸19.8g、ト
リエチルアミン50.6gおよび実施例1で得られたパ
ラジウム錯体([3,5−ビス(トリフルオロメチル)
ベンゾアト]3’,5’−ビス(トリフルオロメチル)
フェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(I
I))137.7mg、およびテトラヒドロフラン100
mlを仕込んだ。窒素置換を2回行い、窒素圧を2.5
kg/cm2として攪拌を始め、油浴を用いて内温を1
10℃に調整しながら反応を行った。約8時間後、油浴
を外し冷却した。反応液を氷水に注ぎ、濃塩酸を加えて
pH1に調整後、エーテルで抽出した。有機層を分液し
た後、水で3回洗浄し、飽和食塩水で2回洗浄し次いで
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒をエバポレータ
で減圧下留去した後、得られた残渣をn−ヘキサン/酢
酸エチルで再結晶し、標題化合物41.7gを無色結晶
として得た。 融点:135〜137℃
酸の合成 ステンレス製オートクレーブに3−トリフルオロメチル
ブロモベンゼン56.3g、アクリル酸19.8g、ト
リエチルアミン50.6gおよび実施例1で得られたパ
ラジウム錯体([3,5−ビス(トリフルオロメチル)
ベンゾアト]3’,5’−ビス(トリフルオロメチル)
フェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(I
I))137.7mg、およびテトラヒドロフラン100
mlを仕込んだ。窒素置換を2回行い、窒素圧を2.5
kg/cm2として攪拌を始め、油浴を用いて内温を1
10℃に調整しながら反応を行った。約8時間後、油浴
を外し冷却した。反応液を氷水に注ぎ、濃塩酸を加えて
pH1に調整後、エーテルで抽出した。有機層を分液し
た後、水で3回洗浄し、飽和食塩水で2回洗浄し次いで
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒をエバポレータ
で減圧下留去した後、得られた残渣をn−ヘキサン/酢
酸エチルで再結晶し、標題化合物41.7gを無色結晶
として得た。 融点:135〜137℃
【0074】
【発明の効果】本発明の製造方法は、新規のパラジウム
錯化合物を用いることで、芳香族化合物とアクリル酸誘
導体から高い収率で桂皮酸誘導体を製造することができ
る。
錯化合物を用いることで、芳香族化合物とアクリル酸誘
導体から高い収率で桂皮酸誘導体を製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 15/00 C07F 15/00 C
Claims (19)
- 【請求項1】パラジウム触媒の存在下、ハロゲン化芳香
族化合物(ハロゲンは塩素、臭素またはヨウ素)とアク
リル酸誘導体から桂皮酸誘導体を製造する方法であっ
て、パラジウム触媒として一般式(1) 【化1】 (式中、Ar1は一般式(2) 【化2】 (式中、R1はトリフルオロメチル基を表し、nは1〜
3の整数を表す。)で表されるアリール基を表し、Ar
2は一般式(3) 【化3】 (式中、R2はそれぞれ独立に、トリフルオロメチル
基、トリフルオロメチルオキシ基、ハロゲン(フッ素、
塩素、臭素またはヨウ素をいう)、ニトロ基、アセチル
基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜
4のアルコキシ基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニ
ル基を表し、mは0〜4の整数を表す。)で表されるア
リール基を表し、Lはそれぞれ独立にホスフィン配位子
を表す。)で表されるパラジウム錯化合物であることを
特徴とする方法。 - 【請求項2】使用する前記パラジウム触媒が、ハロゲン
化芳香族化合物に対して0.0001〜1モル%のパラ
ジウムの量であることを特徴とする請求項1に記載の方
法。 - 【請求項3】アクリル酸誘導体が、一般式(8) 【化4】 (式中、RはCNまたはCOR4であり、ここでR4はO
H、O−C6-10のアリール、O−C1-20のアルキル、N
H2、NH−C6-10のアリール、NH−C1-20のアルキ
ル、N−C6-10のアリール、N−(C1-20のアルキル)
−C6-10のアリールまたはN−(C1-20のアルキル)2
であり、R’はH、C1-10のアルキル、C6 -20のアリー
ルまたはRである)で表されるアクリル酸誘導体である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。 - 【請求項4】ハロゲン化芳香族化合物が、一般式(9) 【化5】 (式中、Yは塩素、臭素またはヨウ素であり、R5はC
6-10の−アリール、C1-2 0のアルキル、CN、S−
R6、CO−OR6、−F、CF3、−OCF3、OR6ま
たはNR6 2であり、ただしR6は水素、C6-10のアリー
ルまたはC1-20のアルキルであり、pは1または2であ
り、qは1〜5であり、p+qは2〜6である。)で表
されるハロゲン化芳香族化合物であり、ハロゲン化芳香
族化合物のアクリル酸誘導体に対するモル比が1:0.
7〜1:3の範囲であることを特徴とする請求項1乃至
3の何れかに記載の方法。 - 【請求項5】一般式(9)で表されるハロゲン化芳香族
化合物において、R5の少なくとも1個がCF3であるこ
とを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の方法。 - 【請求項6】一般式(9)で表されるハロゲン化芳香族
化合物において、R5がCF3、Yが臭素、nは1または
2であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記
載の方法。 - 【請求項7】方法が50〜180℃の範囲の温度で行わ
れることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の
方法。 - 【請求項8】方法が保護ガスの下で撹拌しながら行われ
ることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の方
法。 - 【請求項9】一般式(2)で表されるアリール基がビス
(トリフルオロメチル)フェニル基である請求項1乃至
8の何れかに記載の方法。 - 【請求項10】一般式(2)で表されるアリール基が
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基である
請求項1乃至9の何れかに記載の方法。 - 【請求項11】一般式(3)で表されるアリール基のR
2の少なくとも1個がトリフルオロメチル基である請求
項1乃至10の何れかに記載の方法。 - 【請求項12】一般式(3)で表されるアリール基がフ
ェニル基、トリフルオロメチルフェニル基またはビス
(トリフルオロメチル)フェニル基である請求項1乃至
11の何れかに記載の方法。 - 【請求項13】一般式(3)で表されるアリール基が、
3−トリフルオロメチルフェニル基または3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニル基である請求項1乃至
12の何れかに記載の方法。 - 【請求項14】一般式(3)で表されるアリール基がフ
ェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基または
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基であっ
て、一般式(2)で表されるアリール基が3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニル基である請求項1乃至
13の何れかに記載の方法。 - 【請求項15】Lで表されるホスフィン配位子が一般式
(4)、 P(R3)3 (4) (式中、R3はそれぞれ独立に置換基を有することもあ
るフェニル基、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)で
表されるホスフィン配位子である請求項1乃至14の何
れかに記載の方法。 - 【請求項16】R3がそれぞれ独立にフェニル基、o−
トリル基、m−トリル基、p−トリル基、メチル基、エ
チル基またはn−ブチル基から選ばれた基である請求項
1乃至15の何れかに記載の方法。 - 【請求項17】両方のLがトリフェニルホスフィンであ
る請求項1乃至16の何れかに記載の方法。 - 【請求項18】パラジウム触媒が[3,5−ビス(トリ
フルオロメチル)ベンゾアト]3’,5’−ビス(トリ
フルオロメチル)フェニルビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム(II)である請求項1乃至17の何れかに
記載の方法。 - 【請求項19】パラジウム触媒が[3,5−ビス(トリ
フルオロメチル)ベンゾアト]3’−トリフルオロメチ
ルフェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II)である請求項1乃至18の何れかに記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35238899A JP3717355B2 (ja) | 1998-12-10 | 1999-12-10 | 桂皮酸誘導体の製造方法 |
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JP2010215629A (ja) * | 2004-01-30 | 2010-09-30 | Kawaken Fine Chem Co Ltd | 炭素−炭素結合生成反応用パラジウム触媒を使用するオレフィン基置換芳香族化合物の製造方法 |
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