JP2000208984A - 電磁波シ―ルド材およびその製造方法 - Google Patents
電磁波シ―ルド材およびその製造方法Info
- Publication number
- JP2000208984A JP2000208984A JP636599A JP636599A JP2000208984A JP 2000208984 A JP2000208984 A JP 2000208984A JP 636599 A JP636599 A JP 636599A JP 636599 A JP636599 A JP 636599A JP 2000208984 A JP2000208984 A JP 2000208984A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electromagnetic wave
- wave shielding
- shielding material
- metal
- material according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、優れた電磁波シールド性能および導
電性を有し、かつ、耐屈曲性、耐摩耗性に優れた電磁波
シールド材およびその製造方法を提供せんとするもので
ある。 【解決手段】本発明の電磁波シールド材は、繊維基材表
面の全面または一部に金属含有樹脂被膜層が形成されて
なる電磁波シールド材であって、かつ、100MHZ 〜1
GHZ領域の電磁波の電界成分において、20dB以上の
電磁波シールド性能を有し、かつ、表面抵抗が5Ω/sq
以下であることを特徴とするものである。また、本発明
の電磁波シールド材の製造方法は、繊維基材表面の全面
または一部に金属含有樹脂液を付与した後、熱処理を施
すことを特徴とするものである。
電性を有し、かつ、耐屈曲性、耐摩耗性に優れた電磁波
シールド材およびその製造方法を提供せんとするもので
ある。 【解決手段】本発明の電磁波シールド材は、繊維基材表
面の全面または一部に金属含有樹脂被膜層が形成されて
なる電磁波シールド材であって、かつ、100MHZ 〜1
GHZ領域の電磁波の電界成分において、20dB以上の
電磁波シールド性能を有し、かつ、表面抵抗が5Ω/sq
以下であることを特徴とするものである。また、本発明
の電磁波シールド材の製造方法は、繊維基材表面の全面
または一部に金属含有樹脂液を付与した後、熱処理を施
すことを特徴とするものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属含有樹脂被膜
層を有する電磁波シールド材およびその製造方法に関す
るものである。
層を有する電磁波シールド材およびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス技術の進歩で、
電子機器、家庭電化製品およびパーソナル無線通信機器
が数多く用いられている。このような電子機器は社会生
活に大きく役立っているが、反面、これらの電子機器か
ら発生した電磁波の影響が問題になっており、この問題
を解消するために、各社、鋭意検討しているが実状であ
る。たとえば、繊維または布帛特に不織布表面に、真空
蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング法により
金属層を形成する方法が数多く提案されている。しかし
ながら、これらの方法により得られた布帛は、軽量面に
は優れるが、膜厚さに限界があるため十分な電磁波シー
ルド性が得られにくく、また折り曲げにより亀裂が入り
易く導電性効果が低下すると言う問題がある。一方、特
開昭62−238698号公報および特開昭63−26
2900号公報に無電解金属メッキ法による不織布から
なる電磁波シールド材が提案されている。これらの方法
により電磁波シールドはかなり向上するが、上記提案と
同様に耐屈曲性および耐摩耗性などがまだ十分とは言え
難く、屈曲または摩耗により導電性低下が生じるのが現
状である。また真空蒸着法、無電解金属メッキ法などの
方法は手間が掛かり、コスト高になると言う加工上の問
題がある。
電子機器、家庭電化製品およびパーソナル無線通信機器
が数多く用いられている。このような電子機器は社会生
活に大きく役立っているが、反面、これらの電子機器か
ら発生した電磁波の影響が問題になっており、この問題
を解消するために、各社、鋭意検討しているが実状であ
る。たとえば、繊維または布帛特に不織布表面に、真空
蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング法により
金属層を形成する方法が数多く提案されている。しかし
ながら、これらの方法により得られた布帛は、軽量面に
は優れるが、膜厚さに限界があるため十分な電磁波シー
ルド性が得られにくく、また折り曲げにより亀裂が入り
易く導電性効果が低下すると言う問題がある。一方、特
開昭62−238698号公報および特開昭63−26
2900号公報に無電解金属メッキ法による不織布から
なる電磁波シールド材が提案されている。これらの方法
により電磁波シールドはかなり向上するが、上記提案と
同様に耐屈曲性および耐摩耗性などがまだ十分とは言え
難く、屈曲または摩耗により導電性低下が生じるのが現
状である。また真空蒸着法、無電解金属メッキ法などの
方法は手間が掛かり、コスト高になると言う加工上の問
題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の電磁波シールド材の欠点に鑑み、優れた電磁波シール
ド性能および導電性を有し、かつ、耐屈曲性、耐摩耗性
に優れた電磁波シールド材およびその製造方法を提供せ
んとするものである。
の電磁波シールド材の欠点に鑑み、優れた電磁波シール
ド性能および導電性を有し、かつ、耐屈曲性、耐摩耗性
に優れた電磁波シールド材およびその製造方法を提供せ
んとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の電磁波シールド材は、繊維基材
表面の全面または一部に金属含有樹脂被膜層が形成され
てなる電磁波シールド材であって、かつ、100MHZ 〜
1GHZ 領域の電磁波の電界成分において、20dB以上
の電磁波シールド性能を有し、かつ、表面抵抗が5Ω/s
q 以下であることを特徴とするものである。
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の電磁波シールド材は、繊維基材
表面の全面または一部に金属含有樹脂被膜層が形成され
てなる電磁波シールド材であって、かつ、100MHZ 〜
1GHZ 領域の電磁波の電界成分において、20dB以上
の電磁波シールド性能を有し、かつ、表面抵抗が5Ω/s
q 以下であることを特徴とするものである。
【0005】また、本発明の電磁波シールド材の製造方
法は、繊維基材表面の全面または一部に金属含有樹脂液
を付与した後、熱処理を施すことを特徴とするものであ
る。
法は、繊維基材表面の全面または一部に金属含有樹脂液
を付与した後、熱処理を施すことを特徴とするものであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、かかる課題、つまり、
繊維基材表面の全面または一部に金属含有樹脂被膜層が
形成されていることを基本としたものであり、これによ
らずしては、本発明は達成できない。
繊維基材表面の全面または一部に金属含有樹脂被膜層が
形成されていることを基本としたものであり、これによ
らずしては、本発明は達成できない。
【0007】本発明における繊維基材としては、ナイロ
ン6・6、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン4・6
およびナイロン6とナイロン6・6の共重合、ナイロン
6にポリアルキレングリコール、ジカルボン酸やアミン
などを共重合したポリアミド繊維、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレートなどのホモポリ
エステル、ポリエステルの繰り返し単位を構成する酸性
分にイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
またはアジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを共重
合したポリエステル繊維、パラフェニレンテレフタルア
ミドおよび芳香族エーテルとの共重合に代表されるアラ
ミド繊維、ポリアクリルニトリル繊維、レーヨン繊維、
サルフォン系繊維、超高分子量ポリエチレン繊維および
上記合成繊維を主体とする海島構造を有する高分子配列
体繊維から構成される繊維基材を言う。通常、織物、編
物、不織布などの繊維布帛が適宜使用され、またこれら
の繊維布帛の中でも軽量性、柔軟性、強力の面から織物
が好ましく用いられる。また、メッシュ状の織物も適宜
使用することができる。かかる繊維には、原糸の製造工
程や加工工程での生産性あるいは特性改善のために通常
使用されている各種添加剤を含んでもよい。たとえば熱
安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、
可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤などを含有せしめること
ができる。
ン6・6、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン4・6
およびナイロン6とナイロン6・6の共重合、ナイロン
6にポリアルキレングリコール、ジカルボン酸やアミン
などを共重合したポリアミド繊維、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレートなどのホモポリ
エステル、ポリエステルの繰り返し単位を構成する酸性
分にイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
またはアジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを共重
合したポリエステル繊維、パラフェニレンテレフタルア
ミドおよび芳香族エーテルとの共重合に代表されるアラ
ミド繊維、ポリアクリルニトリル繊維、レーヨン繊維、
サルフォン系繊維、超高分子量ポリエチレン繊維および
上記合成繊維を主体とする海島構造を有する高分子配列
体繊維から構成される繊維基材を言う。通常、織物、編
物、不織布などの繊維布帛が適宜使用され、またこれら
の繊維布帛の中でも軽量性、柔軟性、強力の面から織物
が好ましく用いられる。また、メッシュ状の織物も適宜
使用することができる。かかる繊維には、原糸の製造工
程や加工工程での生産性あるいは特性改善のために通常
使用されている各種添加剤を含んでもよい。たとえば熱
安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、
可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤などを含有せしめること
ができる。
【0008】また繊維基材の厚さとしては、特に制約さ
れないが、例えば軽量性、柔軟性の面からは0.01〜
5.000mm、好ましくは0.050〜1.000mm程
度の厚さのものがよい。
れないが、例えば軽量性、柔軟性の面からは0.01〜
5.000mm、好ましくは0.050〜1.000mm程
度の厚さのものがよい。
【0009】一方、本発明の金属含有樹脂被膜層を形成
する金属含有樹脂合の金属成分としては、アルミニウ
ム、銅、ニッケル、金、銀、亜鉛、白金、チタン、コバ
ルト、ベリリウム、パラジウムなどの金属、またこれら
の金属を含む合金などの導電性を有するものが用いられ
るが、特に金、銀、銅、アルミニウム、ニッケルが好ま
しく用いられる。また、これらの金属は、鱗片状で、平
均粒子径が0.1〜20.0μm のものが、特に効果を
発揮し好ましく用いられる。また樹脂成分としては、ポ
リウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリ
ル系、シリコーン系、ポリフッ素系、ポリエチレン系、
スチレンブタジエン系、ニトリルブタジエン系などの合
成樹脂が用いられるがこれらに限定されるものではな
い。合成樹脂は、溶剤系、水系、水分散系樹脂が適宜使
用できる。また金属含有樹脂被膜層を構成する金属成分
の含有量は、10〜95重量%が好ましく、50〜90
重量%がさらに好ましい。金属種によって、この領域は
異なるが、必要以上に多くなると、柔軟性すなわち耐屈
曲性が阻害され、また少なすぎると電磁波シールド性が
十分に発揮されない。また金属含有樹脂被膜層の厚さ
は、特に制約する必要はないが、100 μm 以下が柔軟性
の面で良い。必要以上に厚いと粗硬になり、柔軟性を求
める用途には適さない。
する金属含有樹脂合の金属成分としては、アルミニウ
ム、銅、ニッケル、金、銀、亜鉛、白金、チタン、コバ
ルト、ベリリウム、パラジウムなどの金属、またこれら
の金属を含む合金などの導電性を有するものが用いられ
るが、特に金、銀、銅、アルミニウム、ニッケルが好ま
しく用いられる。また、これらの金属は、鱗片状で、平
均粒子径が0.1〜20.0μm のものが、特に効果を
発揮し好ましく用いられる。また樹脂成分としては、ポ
リウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリ
ル系、シリコーン系、ポリフッ素系、ポリエチレン系、
スチレンブタジエン系、ニトリルブタジエン系などの合
成樹脂が用いられるがこれらに限定されるものではな
い。合成樹脂は、溶剤系、水系、水分散系樹脂が適宜使
用できる。また金属含有樹脂被膜層を構成する金属成分
の含有量は、10〜95重量%が好ましく、50〜90
重量%がさらに好ましい。金属種によって、この領域は
異なるが、必要以上に多くなると、柔軟性すなわち耐屈
曲性が阻害され、また少なすぎると電磁波シールド性が
十分に発揮されない。また金属含有樹脂被膜層の厚さ
は、特に制約する必要はないが、100 μm 以下が柔軟性
の面で良い。必要以上に厚いと粗硬になり、柔軟性を求
める用途には適さない。
【0010】なお、本発明で言う電磁波シールド材は、
上記繊維布帛から形成される布帛層と上記金属含有樹脂
から形成される被膜層から構成され、100MHZ 〜1GH
Z 領域の電磁波の電界成分において20dB以上の電磁
波シールド性能を有し、かつ表面抵抗が5Ω/sq 以下で
あることが必須である。
上記繊維布帛から形成される布帛層と上記金属含有樹脂
から形成される被膜層から構成され、100MHZ 〜1GH
Z 領域の電磁波の電界成分において20dB以上の電磁
波シールド性能を有し、かつ表面抵抗が5Ω/sq 以下で
あることが必須である。
【0011】一方、繊維基材に金属含有樹脂を付与させ
る方法としては、通常の含浸処理、またはコーティング
加工が適用できる。例えば、含浸処理の場合は、浸漬す
る槽と均一に含浸させるためのマングルから構成される
装置などが適用され、またコーティング加工の場合は、
ナイフコーティング、コンマコーティング、グラビアコ
ーティングなどが適用される。また、スプレー方式、印
刷方式などを適用し、繊維基材に金属含有樹脂を付与さ
せることもできる。なお、コーティング加工などを適用
する場合は、繊維基材の片面あるいは両面に付与しても
よい。熱処理としては、合成樹脂を付与した後、30〜
200℃の熱処理が好ましく、樹脂種、処理時間によっ
て適宜設定すればよい。なお、かかる熱処理において、
30〜150℃で乾燥した後、カレンダー加工などのよ
うな、30〜200℃加熱加圧処理を施すことにより、
さらに優れた電磁波シールド性を有するものを提供する
ことができる。また、織物などの表面に金属含有樹脂を
付与するに際しては、生機、精練後、乾燥後、あるいは
熱セット後にいずれに施してもよい。
る方法としては、通常の含浸処理、またはコーティング
加工が適用できる。例えば、含浸処理の場合は、浸漬す
る槽と均一に含浸させるためのマングルから構成される
装置などが適用され、またコーティング加工の場合は、
ナイフコーティング、コンマコーティング、グラビアコ
ーティングなどが適用される。また、スプレー方式、印
刷方式などを適用し、繊維基材に金属含有樹脂を付与さ
せることもできる。なお、コーティング加工などを適用
する場合は、繊維基材の片面あるいは両面に付与しても
よい。熱処理としては、合成樹脂を付与した後、30〜
200℃の熱処理が好ましく、樹脂種、処理時間によっ
て適宜設定すればよい。なお、かかる熱処理において、
30〜150℃で乾燥した後、カレンダー加工などのよ
うな、30〜200℃加熱加圧処理を施すことにより、
さらに優れた電磁波シールド性を有するものを提供する
ことができる。また、織物などの表面に金属含有樹脂を
付与するに際しては、生機、精練後、乾燥後、あるいは
熱セット後にいずれに施してもよい。
【0012】かかる電磁波シールド材は、電子機器のハ
ウジングおよびガスケット、壁材、カーテン、ブライン
ダーなどの用途に使用することができる。
ウジングおよびガスケット、壁材、カーテン、ブライン
ダーなどの用途に使用することができる。
【0013】本発明の電磁波シールド材の特徴は、優れ
た電磁波シールド性および導電性を有し、耐屈曲性、耐
摩耗性を好適な範囲に維持せしめることができると言う
点にある。
た電磁波シールド性および導電性を有し、耐屈曲性、耐
摩耗性を好適な範囲に維持せしめることができると言う
点にある。
【0014】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳しく説
明する。
明する。
【0015】なお、実施例中における特性は、下記の方
法により求めた。
法により求めた。
【0016】目 付 :JIS L1096(6.
4.2 法)により求めた。
4.2 法)により求めた。
【0017】厚 さ :JIS L1096(6.
5 法)により求めた。
5 法)により求めた。
【0018】電磁波シールド性:KEC法(電界)にて
100〜1000MHZ の領域で測定した。
100〜1000MHZ の領域で測定した。
【0019】表面抵抗 :ロレスターGP(三菱化学
製)にて測定した。
製)にて測定した。
【0020】耐屈曲性 :JIS P8115(MIT
形試験機による耐折強さ試験法)に準じて測定した。
形試験機による耐折強さ試験法)に準じて測定した。
【0021】耐摩耗性 :JIS L1096 (6.1
7.1 A-2法 )に準じて測定した。
7.1 A-2法 )に準じて測定した。
【0022】実施例1 総繊度が40デニール、34フィラメント、強度が5.
6g/d、伸度が43.5%からなるナイロン6・6繊
維からなるフィラメント糸を使用し、ウォータージェッ
トルームにて、経糸ならびに緯糸の織密度ともに147
本/インの平組織の織物を得た。次いで、該織物をノニ
オン系界面活性剤にて精練し、180℃で1分間熱セッ
トを施した。しかる後、該織物の片面を鱗片状の銀粒子
(平均長径6μm 、平均短径2μm )43重量%とフッ
素樹脂15重量%、アセテート系溶剤42重量%からな
る銀含有フッ素樹脂液を用い、厚さ30μm になるよう
にナイフコーティングし、120℃で3分間熱処理し、
電磁波シールド材を得た。このようにして、得られた電
磁波シールド材の特性を表1に示した。
6g/d、伸度が43.5%からなるナイロン6・6繊
維からなるフィラメント糸を使用し、ウォータージェッ
トルームにて、経糸ならびに緯糸の織密度ともに147
本/インの平組織の織物を得た。次いで、該織物をノニ
オン系界面活性剤にて精練し、180℃で1分間熱セッ
トを施した。しかる後、該織物の片面を鱗片状の銀粒子
(平均長径6μm 、平均短径2μm )43重量%とフッ
素樹脂15重量%、アセテート系溶剤42重量%からな
る銀含有フッ素樹脂液を用い、厚さ30μm になるよう
にナイフコーティングし、120℃で3分間熱処理し、
電磁波シールド材を得た。このようにして、得られた電
磁波シールド材の特性を表1に示した。
【0023】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1の電磁波シールド材
は、優れた電磁波シールド性を有し、かつ耐屈曲性、耐
摩耗性に優れていた。
は、優れた電磁波シールド性を有し、かつ耐屈曲性、耐
摩耗性に優れていた。
【0024】比較例1、2 実施例1と同一のナイロン6・6繊維からなるフィラメ
ント糸で構成された平組織の織物を用い、片面にアルミ
ニウム薄膜層(比較例1)および銀薄膜層(比較例2)
を真空蒸着法にて厚さ100nmに形成し、電磁波シール
ド材を得た。
ント糸で構成された平組織の織物を用い、片面にアルミ
ニウム薄膜層(比較例1)および銀薄膜層(比較例2)
を真空蒸着法にて厚さ100nmに形成し、電磁波シール
ド材を得た。
【0025】このようにして、得られた電磁波シールド
材の特性を表2に示した。表2から明らかなように、比
較例1、比較例2の電磁波シールド材は、電磁波シール
ド性は認められたが、耐屈曲性、耐摩耗性に劣り、また
加工が煩雑であり、コスト高になると言う問題があっ
た。
材の特性を表2に示した。表2から明らかなように、比
較例1、比較例2の電磁波シールド材は、電磁波シール
ド性は認められたが、耐屈曲性、耐摩耗性に劣り、また
加工が煩雑であり、コスト高になると言う問題があっ
た。
【0026】実施例2 総繊度が420デニール、72フィラメント、強度が
9.6g/d、伸度が23.5%からなるナイロン6・
6繊維からなるフィラメント糸を使用し、ウォータージ
ェットルームにて、経糸ならびに緯糸の織密度ともに4
5本/インチの平組織の織物を得た。次いで、該織物を
ノニオン系界面活性剤にて精練し、180℃で1分間熱
セットを施した。しかる後、該織物の片面を鱗片状の銅
粒子(平均長径8μm 、平均短径3μm )45重量%と
シリコーン樹脂35重量%、トルエン20重量%からな
る銀含有シリコーン樹脂液を用い、厚さ45μm になる
ようにナイフコーティングし、130℃で3分間熱処理
し、次いで100℃で15秒間カレンダーロールにて加
熱加圧処理して、電磁波シールド材を得た。
9.6g/d、伸度が23.5%からなるナイロン6・
6繊維からなるフィラメント糸を使用し、ウォータージ
ェットルームにて、経糸ならびに緯糸の織密度ともに4
5本/インチの平組織の織物を得た。次いで、該織物を
ノニオン系界面活性剤にて精練し、180℃で1分間熱
セットを施した。しかる後、該織物の片面を鱗片状の銅
粒子(平均長径8μm 、平均短径3μm )45重量%と
シリコーン樹脂35重量%、トルエン20重量%からな
る銀含有シリコーン樹脂液を用い、厚さ45μm になる
ようにナイフコーティングし、130℃で3分間熱処理
し、次いで100℃で15秒間カレンダーロールにて加
熱加圧処理して、電磁波シールド材を得た。
【0027】このようにして、得られた電磁波シールド
材の特性を表2に示した。表2から明らかなように、実
施例2の電磁波シールド材は、優れた電磁波シールド性
を有し、かつ耐屈曲性、耐摩耗性に優れていた。
材の特性を表2に示した。表2から明らかなように、実
施例2の電磁波シールド材は、優れた電磁波シールド性
を有し、かつ耐屈曲性、耐摩耗性に優れていた。
【0028】比較例3 実施例2と同一のナイロン6・6繊維からなるフィラメ
ント糸で構成された平組織の織物に、無電解メッキ法に
て固形分に換算して35g/m2 の銅を均一に付着せし
め、電磁波シールド材を得た。
ント糸で構成された平組織の織物に、無電解メッキ法に
て固形分に換算して35g/m2 の銅を均一に付着せし
め、電磁波シールド材を得た。
【0029】このようにして、得られた電磁波シールド
材の特性を表2に示した。表2から明らかなように、比
較例3の電磁波シールド材は、電磁波シールド性は認め
られたが、耐屈曲性、耐摩耗性に劣り、また加工が煩雑
であり、コスト高になると言う問題があった。
材の特性を表2に示した。表2から明らかなように、比
較例3の電磁波シールド材は、電磁波シールド性は認め
られたが、耐屈曲性、耐摩耗性に劣り、また加工が煩雑
であり、コスト高になると言う問題があった。
【0030】実施例3 総繊度が50デニール、36フィラメント、強度が5.
5g/d、伸度が19.5%からなるポリエステル繊維
からなるフィラメント糸を使用し、レピアルームにて、
経糸ならびに緯糸の織密度ともに155本/インチの平
組織の織物を得た。
5g/d、伸度が19.5%からなるポリエステル繊維
からなるフィラメント糸を使用し、レピアルームにて、
経糸ならびに緯糸の織密度ともに155本/インチの平
組織の織物を得た。
【0031】次いで、該織物をノニオン系界面活性剤に
て精練し、180℃で1分間熱セットを施した。しかる
後、該織物の片面を針状の銀粒子(平均長径8μm 、平
均短径3μm )45重量%とポリエステル樹脂35重量
%、メチルエチルケトン20重量%からなる銀含有ウレ
タン樹脂液を用い、厚さ45μm になるようにナイフコ
ーティングし、130℃で3分間熱処理し、電磁波シー
ルド材を得た。このようにして、得られた電磁波シール
ド材の特性を表2に示した。
て精練し、180℃で1分間熱セットを施した。しかる
後、該織物の片面を針状の銀粒子(平均長径8μm 、平
均短径3μm )45重量%とポリエステル樹脂35重量
%、メチルエチルケトン20重量%からなる銀含有ウレ
タン樹脂液を用い、厚さ45μm になるようにナイフコ
ーティングし、130℃で3分間熱処理し、電磁波シー
ルド材を得た。このようにして、得られた電磁波シール
ド材の特性を表2に示した。
【0032】表2から明らかなように、実施例3の電磁
波シールド材は、優れた電磁波シールド性を有し、かつ
耐屈曲性、耐摩耗性に優れていた。
波シールド材は、優れた電磁波シールド性を有し、かつ
耐屈曲性、耐摩耗性に優れていた。
【0033】比較例4 実施例3と同一のポリエステル繊維からなるフィラメン
ト糸で構成された平組織の織物に、無電解メッキ法にて
固形分に換算して30g/m2 の銀を均一に付着せしめ、
電磁波シールド材を得た。
ト糸で構成された平組織の織物に、無電解メッキ法にて
固形分に換算して30g/m2 の銀を均一に付着せしめ、
電磁波シールド材を得た。
【0034】このようにして、得られた電磁波シールド
材の特性を表2に示した。表2から明らかなように、比
較例4の電磁波シールド材は、電磁波シールド性は認め
られたが、耐屈曲性、耐摩耗性に劣り、また加工が煩雑
であり、コスト高になると言う問題があった。
材の特性を表2に示した。表2から明らかなように、比
較例4の電磁波シールド材は、電磁波シールド性は認め
られたが、耐屈曲性、耐摩耗性に劣り、また加工が煩雑
であり、コスト高になると言う問題があった。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、優れた電磁波シールド
性および導電性を有し、かつ耐屈曲性、耐摩耗性を好適
な範囲に維持せしめた電磁波シールド材が提供でき、ま
たコーティング加工が適用できため、従来の真空蒸着法
や無電解メッキ法に比べ、生産性の面に優れ安価な電磁
波シールド材の提供が可能になる。
性および導電性を有し、かつ耐屈曲性、耐摩耗性を好適
な範囲に維持せしめた電磁波シールド材が提供でき、ま
たコーティング加工が適用できため、従来の真空蒸着法
や無電解メッキ法に比べ、生産性の面に優れ安価な電磁
波シールド材の提供が可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L031 AB32 AB33 AB34 BA04 CA06 DA00 5E321 AA03 AA44 BB32 BB41 BB44 GG05
Claims (14)
- 【請求項1】繊維基材表面の全面または一部に金属含有
樹脂被膜層が形成されてなる電磁波シールド材であっ
て、かつ、100MHZ 〜1GHZ 領域の電磁波の電界成分
において、20dB以上の電磁波シールド性能を有し、
かつ、表面抵抗が5Ω/sq 以下であることを特徴とする
電磁波シールド材。 - 【請求項2】該表面抵抗が、1Ω/sq 以下である請求項
1記載の電磁波シールド材。 - 【請求項3】該金属含有樹脂が、金、銀、銅、ニッケル
の中から選ばれた少なくとも一種以上の金属を含有する
樹脂である請求項1または2記載の電磁波シールド材。 - 【請求項4】該金属含有樹脂被膜層が、10〜95重量
%の金属を含有するものである請求項1〜3のいずれか
に記載の電磁波シールド材。 - 【請求項5】該金属含有樹脂被膜層が、50〜90重量
%の金属を含有するものである請求項1〜3のいずれか
に記載の電磁波シールド材。ールド材。 - 【請求項6】該金属含有樹脂被膜層が、100μm 以下
の厚さを有するものである請求項1〜5のいずれかに記
載の電磁波シールド材。 - 【請求項7】該金属が、鱗片状のものである請求項1〜
6のいずれかに記載の電磁波シールド材。 - 【請求項8】該金属の平均粒子径が、0.1〜20.0
μm である請求項1〜7のいずれかに記載の電磁波シー
ルド材。 - 【請求項9】該繊維基材が、織物、編物および不織布か
ら選ばれた少なくとも1種である請求項1〜8のいずれ
かに記載の電磁波シールド材。 - 【請求項10】繊維基材表面の全面または一部に金属含
有樹脂液を付与した後、熱処理を施すことを特徴とする
電磁波シールド材の製造方法。 - 【請求項11】該付与が、コーティング法である請求項
10記載の電磁波シールド材の製造方法。 - 【請求項12】該付与が、浸漬した後、マングルで絞ら
れる方法である請求項10記載の電磁波シールド材の製
造方法。 - 【請求項13】該熱処理が、30から200℃の温度条
件下で施されるものである請求項10〜12のいずれか
に記載の電磁波シール材の製造方法。 - 【請求項14】該熱処理が、30〜150℃で乾燥した
後、30〜200℃加熱加圧処理するものである請求項
10〜12のいずれかに記載の電磁波シール材の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP636599A JP2000208984A (ja) | 1999-01-13 | 1999-01-13 | 電磁波シ―ルド材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP636599A JP2000208984A (ja) | 1999-01-13 | 1999-01-13 | 電磁波シ―ルド材およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000208984A true JP2000208984A (ja) | 2000-07-28 |
Family
ID=11636346
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP636599A Pending JP2000208984A (ja) | 1999-01-13 | 1999-01-13 | 電磁波シ―ルド材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000208984A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005310827A (ja) * | 2004-04-16 | 2005-11-04 | Seiren Co Ltd | 電子機器筐体開口部用保護材 |
JP2007207910A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Fujifilm Corp | 透光性電磁波シールド膜、光学フィルターおよびプラズマディスプレイパネル |
JP2007207893A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Fujifilm Corp | 透光性電磁波シールド膜、光学フィルター、およびプラズマディスプレイパネル |
CN102378560A (zh) * | 2010-08-18 | 2012-03-14 | 富葵精密组件(深圳)有限公司 | 具有电磁屏蔽作用的胶片及其制作方法 |
CN102378561A (zh) * | 2010-08-19 | 2012-03-14 | 富葵精密组件(深圳)有限公司 | 具有电磁屏蔽作用的覆盖膜及其制作方法 |
CN102920075A (zh) * | 2011-08-10 | 2013-02-13 | 东丽纤维研究所(中国)有限公司 | 一种防电磁辐射面料及其生产方法 |
JP2014197715A (ja) * | 2009-12-15 | 2014-10-16 | 旭化成せんい株式会社 | ノイズ吸収布帛 |
CN106120458A (zh) * | 2016-06-28 | 2016-11-16 | 江南大学 | 一种聚酰亚胺导电纸的制备方法 |
-
1999
- 1999-01-13 JP JP636599A patent/JP2000208984A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005310827A (ja) * | 2004-04-16 | 2005-11-04 | Seiren Co Ltd | 電子機器筐体開口部用保護材 |
JP4486399B2 (ja) * | 2004-04-16 | 2010-06-23 | セーレン株式会社 | 電子機器筐体開口部用保護材 |
JP2007207910A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Fujifilm Corp | 透光性電磁波シールド膜、光学フィルターおよびプラズマディスプレイパネル |
JP2007207893A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Fujifilm Corp | 透光性電磁波シールド膜、光学フィルター、およびプラズマディスプレイパネル |
JP4705856B2 (ja) * | 2006-01-31 | 2011-06-22 | 富士フイルム株式会社 | 透光性膜、透光性膜の製造方法、透光性電磁波シールド膜、透光性電磁波シールド膜の製造方法、光学フィルター、およびプラズマディスプレイパネル |
JP4705857B2 (ja) * | 2006-01-31 | 2011-06-22 | 富士フイルム株式会社 | 透光性膜、透光性膜の製造方法、透光性電磁波シールド膜、透光性電磁波シールド膜の製造方法、光学フィルターおよびプラズマディスプレイパネル |
JP2014197715A (ja) * | 2009-12-15 | 2014-10-16 | 旭化成せんい株式会社 | ノイズ吸収布帛 |
US9972913B2 (en) | 2009-12-15 | 2018-05-15 | Asahi Kasei Fibers Corporation | Noise absorbing fabric |
CN102378560A (zh) * | 2010-08-18 | 2012-03-14 | 富葵精密组件(深圳)有限公司 | 具有电磁屏蔽作用的胶片及其制作方法 |
CN102378560B (zh) * | 2010-08-18 | 2015-05-20 | 富葵精密组件(深圳)有限公司 | 具有电磁屏蔽作用的胶片及其制作方法 |
CN102378561A (zh) * | 2010-08-19 | 2012-03-14 | 富葵精密组件(深圳)有限公司 | 具有电磁屏蔽作用的覆盖膜及其制作方法 |
CN102378561B (zh) * | 2010-08-19 | 2015-05-20 | 富葵精密组件(深圳)有限公司 | 具有电磁屏蔽作用的覆盖膜及其制作方法 |
CN102920075A (zh) * | 2011-08-10 | 2013-02-13 | 东丽纤维研究所(中国)有限公司 | 一种防电磁辐射面料及其生产方法 |
CN106120458A (zh) * | 2016-06-28 | 2016-11-16 | 江南大学 | 一种聚酰亚胺导电纸的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW588130B (en) | Electrically conductive fabric | |
KR101247368B1 (ko) | 금속증착 나노섬유 복합체 및 그 제조방법 | |
CN101153462B (zh) | 弹性导电布的制造方法 | |
CN110073732B (zh) | 柔性电磁波屏蔽材料、电磁波屏蔽型电路模块及电子设备 | |
CN115538031B (zh) | 电磁波屏蔽材料用无纺布及电磁波屏蔽材料 | |
JP2000208984A (ja) | 電磁波シ―ルド材およびその製造方法 | |
JP2000273762A (ja) | 電磁波シールド材料用基布及びそれを用いた電磁波シールド材料 | |
US6924244B2 (en) | Metal coated fiber materials | |
CN108025527B (zh) | 导电性部件 | |
EP1903140B1 (en) | Color-coated, fouling-resistant conductive cloth and manufacturing method thereof | |
CN101338513B (zh) | 压花导电布的制造方法 | |
JP2763952B2 (ja) | 導電性織物およびその製造方法 | |
EP2011917A2 (en) | Method for manufacturing embossed conductive cloth | |
JP3854102B2 (ja) | 電磁波シールド材の製造方法 | |
JP2008266814A (ja) | 金属被覆布帛およびその製造方法 | |
JP2011231421A (ja) | スエード調人工皮革 | |
JP3759666B2 (ja) | 電磁波遮蔽透視フィルター | |
JP2003236996A (ja) | 導電性シート及びそれからなる電磁波シールド材 | |
JP2001358497A (ja) | 電磁波シールド材 | |
JP2003166170A (ja) | 耐薬品性を有する表面導電性布帛 | |
JP2001226873A (ja) | 金属被覆繊維材料 | |
JP2001060793A (ja) | 電磁波防護性繊維構造物 | |
JPH04108168A (ja) | 導電繊維シート | |
JP2004011035A (ja) | 耐屈曲性と柔軟性を有する表面導電性布帛 | |
JP2004276443A (ja) | 導電性繊維材料 |