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JP2000205769A - 沸騰冷却装置 - Google Patents

沸騰冷却装置

Info

Publication number
JP2000205769A
JP2000205769A JP11006997A JP699799A JP2000205769A JP 2000205769 A JP2000205769 A JP 2000205769A JP 11006997 A JP11006997 A JP 11006997A JP 699799 A JP699799 A JP 699799A JP 2000205769 A JP2000205769 A JP 2000205769A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
tank
liquid
cooling device
prevention plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11006997A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Osakabe
長賀部  博之
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP11006997A priority Critical patent/JP2000205769A/ja
Priority to US09/333,151 priority patent/US6257324B1/en
Priority to EP99111978A priority patent/EP0969261B1/en
Priority to DE69914675T priority patent/DE69914675T2/de
Priority to KR1019990025393A priority patent/KR100330398B1/ko
Publication of JP2000205769A publication Critical patent/JP2000205769A/ja
Priority to US09/779,141 priority patent/US6857466B2/en
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急停車時や坂道(上り坂)走行時等に冷媒槽
3内の液冷媒が逆流することを抑制すること。 【解決手段】 冷媒槽3は、下部タンク21に接続され
る上端側が車両後方へ傾いて、下部タンク21に対し大
きく傾斜して組付けられている。下部タンク21内に挿
入される冷媒槽3の上端面には、左右方向の全域に渡っ
て蒸気流出口17の下部側を覆う逆流防止板26が螺子
等で固定されている。これにより、車両が急停車した時
に、冷媒室を蒸気流出口17へ向かって逆流する液冷媒
は、逆流防止板26に当たって跳ね返され、蒸気流出口
17からの飛び出しが阻止される。また、車両が上り坂
を走行する時は、冷媒槽3の姿勢が水平状態に近くなる
ため、蒸気流出口17に対し相対的に冷媒室の冷媒液面
が上昇するが、仮に冷媒液面が蒸気流出口17の最下部
より上昇しても、逆流防止板26によって蒸気流出口1
7からの飛び出しが阻止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒の沸騰と凝縮
の繰り返しによって発熱体を冷却する沸騰冷却装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、特開平9−12661
7号公報に記載された沸騰冷却装置が公知である。この
沸騰冷却装置は、電気自動車用の放熱装置として使用さ
れ、ボンネットの内部に設置される。このため、特に上
下方向の設置スペースが限られるボンネット内部での搭
載性を考慮して、図13に示すように、放熱器100と
冷媒槽110とが下部タンク120を介して略直角方向
に組付けられ、且つ冷媒槽110が大きく傾斜した姿勢
で設置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の沸騰
冷却装置は、冷媒槽110が大きく傾斜しているため、
例えば車両の急停車時や坂道走行時等に、冷媒槽110
内の液冷媒が放熱器100側へ逆流する恐れがあり、冷
媒槽110の沸騰面を安定して液冷媒で満たすことが困
難である。このような時は、冷媒槽110の沸騰面がバ
ーンアウト(温度急上昇)を生じ易く、放熱性能が大幅
に低下するという問題がある。特に、コスト低減の要求
から、高価な冷媒の封入量を減らすために冷媒槽110
を薄型化する程、沸騰面でバーンアウトを生じ易くな
る。本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、そ
の目的は、冷媒槽を傾斜した姿勢で車両に搭載した沸騰
冷却装置において、急停車時や坂道走行時等に冷媒槽内
の液冷媒が放熱部側へ逆流することを抑制することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】(請求項1の手段)冷媒
槽は、傾斜した姿勢で上端部が連結タンクに接続され、
且つ連結タンク内に開口する上端開口部の一部が逆流防
止板によって覆われている。これにより、冷媒槽を傾斜
した姿勢で車両に搭載しても、急停車時や坂道走行時等
に冷媒槽内の液冷媒が上端開口部から飛び出すのを抑制
でき、冷媒槽の沸騰面を液冷媒で安定して満たすことが
できる。
【0005】(請求項2の手段)冷媒槽は、発熱体の取
付け面に対応して液冷媒を貯留する冷媒室と、この冷媒
室で沸騰した冷媒蒸気が流出する蒸気流出口と、放熱部
で冷却され液化した凝縮液が流れ込む液流入口と、この
液流入口より流入した凝縮液を冷媒室へ還流させる還流
通路とを有し、蒸気流出口と液流入口が上端開口部とし
て連結タンク内に開口しており、且つ蒸気流出口の一部
が逆流防止板によって覆われている。この場合は、急停
車時や坂道走行時等に冷媒槽内の液冷媒が蒸気流出口か
ら飛び出すのを抑制でき、冷媒槽の沸騰面を液冷媒で安
定して満たすことができる。
【0006】(請求項3の手段)請求項2に記載した沸
騰冷却装置において、逆流防止板は、蒸気流出口の下部
側を覆っている。この場合、蒸気流出口から凝縮液が流
入することを逆流防止板によって防止でき、且つ急停車
時や坂道(上り坂)走行時等に冷媒槽内の液冷媒が蒸気
流出口から飛び出すのを抑制できる効果も発揮できる。
【0007】(請求項4の手段)請求項2に記載した沸
騰冷却装置において、逆流防止板は、複数の小孔を開け
ることにより、蒸気流出口の全面に配置しても、蒸気流
出口の一部のみを覆うことができる。
【0008】(請求項5の手段)冷媒槽は、発熱体の取
付け面に対応して液冷媒を貯留する冷媒室と、この冷媒
室で沸騰した冷媒蒸気が流出する蒸気流出口と、放熱部
で冷却され液化した凝縮液が流れ込む液流入口と、この
液流入口より流入した凝縮液を冷媒室へ還流させる還流
通路とを有し、蒸気流出口と液流入口が上端開口部とし
て連結タンク内に開口しており、且つ液流入口の一部が
逆流防止板によって覆われている。この場合は、急停車
時や坂道走行時等に冷媒槽内の液冷媒が液流入口から飛
び出すのを抑制でき、冷媒槽の沸騰面を液冷媒で安定し
て満たすことができる。また、蒸気流出口と液流入口の
両方に逆流防止板を設けることで、急停車時や坂道走行
時等に冷媒槽内の液冷媒が飛び出すことを更に抑制でき
る。
【0009】(請求項6の手段)請求項5に記載した沸
騰冷却装置において、逆流防止板は、液流入口の上部側
を覆っている。この場合、急停車時や坂道走行時等に冷
媒槽内の液冷媒が液流入口から飛び出すことを抑制で
き、且つ液流入口の下部側から凝縮液を還流させること
ができる。
【0010】(請求項7の手段)請求項5に記載した沸
騰冷却装置において、逆流防止板は、複数の小孔を開け
ることにより、液流入口の全面に配置しても、液流入口
の一部のみを覆うことができる。
【0011】(請求項8の手段)放熱部は、連結タンク
に対し車両前方側へ傾斜している。この場合、車両にと
ってパワーを要する坂道(上り坂)走行時に放熱部が直
立してくるため、放熱部の一部が液冷媒に浸かることを
防止でき、必要な放熱性能を確保できる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。 (第1実施例)図1は沸騰冷却装置1の側面図である。
本実施例の沸騰冷却装置1は、冷媒の沸騰と凝縮の繰り
返しによって発熱体2を冷却するもので、内部に液冷媒
を貯留する冷媒槽3と、この冷媒槽3の上部に組付けら
れる放熱器4とを備え、一体ろう付けにより製造され
る。発熱体2は、例えば電気自動車のインバータ回路を
構成するIGBTモジュールであり、図1に示すよう
に、ボルト5等により冷媒槽3の表面に密着して固定さ
れる。
【0013】冷媒槽3は、中空部材6とエンドプレート
7から成り、図2に示すように、内部に冷媒室8、液戻
り通路9、断熱通路10、及び連通路11(図1参照)
を有している。中空部材6は、アルミニウム等の熱伝導
性に優れる金属材料から成る押出成形品で、図3(a)
に示すように、横幅に対して厚みが薄い薄型形状に設け
られ、その内部に太さの異なる複数のリブ(第1リブ1
2、第2リブ13、第3リブ14、第4リブ15)を有
している。但し、各リブ12〜15は、図3(b)に示
すように、下端部が所定の長さだけ削除されて、中空部
材6の下端面より各リブ12〜15の下端面の方が上方
に位置している。また、第1リブ12と第3リブ14に
は、ボルト5を螺着するための螺子孔16が複数個設け
られている。中空部材6の上端部は、左右の第3リブ1
4より外側の部分と内側の部分とで高低差を有し、外側
の部分より内側の部分の方が上方へ突出して設けられ、
且つ内側の部分は、図3(c)に示すように、その上端
面が傾斜している。
【0014】エンドプレート7は、例えば中空部材6と
同じアルミニウム製で、図4に示すように、左右方向に
細長く、且つ外周縁部7aより内側部分7bが若干突起
して設けられている。このエンドプレート7は、図5に
示すように、突起している内側部分7bを中空部材6の
下端開口部内に嵌め込んで、外周縁部7aを中空部材6
の外周下端面に当接させることにより、中空部材6の下
端開口部を塞いでいる。但し、中空部材6の下端開口部
内に嵌め込まれるエンドプレート7の内側部分7bの表
面と中空部材6の各リブ12〜15の下端面との間に
は、所定の空間が確保されている。
【0015】冷媒室8は、図3(b)において、中空部
材6の中央部右寄りに位置する第1リブ12と左右の第
3リブ14との間に設けられ、それぞれ第2リブ13に
よって複数の通路状に区画されている。この冷媒室8
は、内部に貯留する液冷媒が発熱体2の熱を受けて沸騰
する空間を形成している。なお、以下の説明において、
中空部材6の上端面に開口する冷媒室8の上部開口部を
蒸気流出口17と呼ぶ。この蒸気流出口17は、前述の
ように、液戻り通路9の上端開口面より上方へ突出して
開口面が傾斜している。
【0016】液戻り通路9は、放熱器4で冷却され液化
した凝縮液が流入する通路で、中空部材6の左右両側に
設けられている。なお、以下の説明において、中空部材
6の上端面に開口する液戻り通路9の上部開口部を液流
入口18と呼ぶ。断熱通路10は、冷媒室8と液戻り通
路9との間を断熱するための通路で、第3リブ14によ
って冷媒室8と区画され、第4リブ15によって液戻り
通路9と区画されている。連通路11は、液戻り通路9
へ流入した凝縮液を冷媒室8へ供給するための通路で、
エンドプレート7で塞がれた中空部材6の下端部に形成
され(図5参照)、液戻り通路9と冷媒室8及び断熱通
路10とを相互に連通している。
【0017】放熱器4は、図1に示すように、コア部1
9、上部タンク20、下部タンク21(本発明の連結タ
ンク)より構成され、下部タンク21の内部に冷媒制御
板22が設置されている。コア部19は、発熱体2の熱
を受けて沸騰した冷媒蒸気を外部流体(例えば空気)と
の熱交換によって冷却する本発明の放熱部であり、図2
に示すように、複数本の放熱チューブ23と、各放熱チ
ューブ23の間に介在された放熱フィン24とから成
る。
【0018】放熱チューブ23は、内部を冷媒が流れる
冷媒通路を形成するもので、例えばアルミニウム製の偏
平な管を所定の長さに切断して下部タンク21と上部タ
ンク20との間に複数本並設され、下部タンク21と上
部タンク20とを連通している。放熱フィン24は、熱
伝導性に優れる薄い金属板(例えばアルミニウム板)を
交互に折り曲げて波状に成形したもので、放熱チューブ
23の表面に接合されている。
【0019】上部タンク20は、浅皿状のコアプレート
20Aと深皿状のタンクプレート20Bとを組み合わせ
て構成され、コアプレート20Aに開けられている複数
の長孔(図示しない)にそれぞれ放熱チューブ23の上
端部が挿入される。下部タンク21は、上部タンク20
と同様に、浅皿状のコアプレート21Aと深皿状のタン
クプレート21B(図6参照)とを組み合わせて構成さ
れ、コアプレート21Aに開けられている複数の長孔
(図示しない)にそれぞれ放熱チューブ23の下端部が
挿入され、且つタンクプレート21Bに開けられている
開口部25に中空部材6の上端部が挿入される(図1参
照)。なお、タンクプレート21Bは、図6(c)に示
すように、その長手方向から見た形状において、最も低
い底面(コアプレート21Aが被せられる上部開口部と
対向する面)に対し傾斜角が大きい傾斜面21aを有
し、この傾斜面21aに前記開口部25が開口している
(図6参照)。
【0020】従って、冷媒槽3は、図1に示すように、
下部タンク21に対し大きく傾斜して組付けられてい
る。車両への搭載状態は、冷媒槽3が放熱器4より車両
前方側に配置される。つまり、冷媒槽3は、上端部が車
両後方側へ傾いた姿勢で下部タンク21に接続され、図
1において、右側が車両前方、左側が車両後方となるよ
うに配置される。なお、冷媒槽3は、下部タンク21内
で蒸気流出口17が斜め上方を向くように、発熱体2の
取付け面を下向きにして(従って、発熱体2は冷媒槽3
の下側表面に取り付けられる)、開口部25より下部タ
ンク21内に挿入されている。また、中空部材6の上端
面には、図2に示すように、左右方向の全域に渡って蒸
気流出口17の下部側を覆う逆流防止板26が螺子等で
固定されている。
【0021】冷媒制御板22は、コア部19で冷却され
液化した凝縮液が直接蒸気流出口17へ落下することを
防止するもので、図2に示すように、下部タンク21内
の左右方向で、冷媒制御板22の両端が断熱通路10の
上方まで到達し、且つ前後方向にも蒸気流出口17及び
断熱通路10の上方を覆っている(図1参照)。この冷
媒制御板22は、下部タンク21内に挿入される中空部
材6の上端部表面に螺子等で取り付けることができる
(図1参照)。なお、冷媒制御板22は、図1に示す前
後方向において、先端側が取付け部側より若干高くなる
ように、緩やかに傾斜した状態で取り付けられることが
望ましい。
【0022】次に、本実施例の作動を説明する。冷媒室
8で発熱体2の熱を受けて沸騰した冷媒蒸気は、蒸気流
出口17より下部タンク21内へ進入し、下部タンク2
1から各放熱チューブ23内へ進入する。放熱チューブ
23を流れる冷媒蒸気は、コア部19を通過する外部流
体との熱交換によって冷却され、潜熱を放出して放熱チ
ューブ23内で凝縮する。放出された潜熱は、放熱チュ
ーブ23の壁面から放熱フィン24へ伝達され、放熱フ
ィン24を介して外部流体に放出される。一方、凝縮し
て液滴となった凝縮液は、重力により放熱チューブ23
の内面を伝って降下し、放熱チューブ23から下部タン
ク21内へ滴下する。
【0023】下部タンク21内では、冷媒制御板22が
蒸気流出口17及び断熱通路10の上方を覆っているた
め、放熱チューブ23から滴下した凝縮液が蒸気流出口
17より冷媒室8へ流れ込むことを防止できる。放熱チ
ューブ23から冷媒制御板22の上面に滴下した凝縮液
は、冷媒制御板22の傾斜に沿って流れた後、下部タン
ク21の側面と冷媒制御板22とで形成される通路を左
右方向に流れて液流入口18へ流入する。下部タンク2
1の底部に溜まった凝縮液は、液面が液流入口18の最
下部の高さを超えた時点で液流入口18へ流れ込み、液
戻り通路9より連通路11を通って冷媒室8へ還流する
ことができる。
【0024】次に、車両が急停車した時、及び上り坂を
走行する時の作動を説明する。 a)本実施例の沸騰冷却装置1は、放熱器4に対し冷媒
槽3が車両後方側へ大きく傾斜して組付けられているた
め、車両が急停車すると、冷媒室8の液冷媒が蒸気流出
口17から飛び出そうとする。これに対し、蒸気流出口
17の下部側を逆流防止板26で覆っているため、急停
車によって冷媒室8を蒸気流出口17へ向かって逆流す
る液冷媒は、図7(a)に矢印で示すように、逆流防止
板26に当たって跳ね返され、蒸気流出口17からの飛
び出しが阻止される。
【0025】b)車両が上り坂を走行する時は、冷媒槽
3の傾斜がより大きくなる(冷媒槽3の姿勢が水平状態
に近くなる)ため、蒸気流出口17に対し相対的に冷媒
室8の冷媒液面が上昇して蒸気流出口17に近づいてく
る。このため、上り坂を走行中に冷媒室8の液冷媒が容
易に蒸気流出口17から飛び出す恐れがある。この場合
でも、蒸気流出口17の下部側を逆流防止板26で覆っ
ているため、仮に冷媒室8の冷媒液面が蒸気流出口17
の最下部より上昇しても、図7(b)に示すように、逆
流防止板26によって蒸気流出口17からの飛び出しが
阻止される。
【0026】(第1実施例の効果)本実施例では、蒸気
流出口17の下部側を逆流防止板26で覆ったことによ
り、車両が急停車した時、あるいは上り坂を走行する時
等に、冷媒室8の液冷媒が蒸気流出口17から飛び出す
のを抑制でき、冷媒槽3の沸騰面(発熱体の取付け面)
を液冷媒で安定して満たすことができる。その結果、沸
騰面のバーンアウト(温度急上昇)による放熱性能の低
下を防止できる。特に、冷媒槽3を薄型化した場合は、
冷媒封入量が少ないため、急停車時や坂道走行時等で冷
媒室8の液冷媒が蒸気流出口17より飛び出すと、沸騰
面でバーンアウトを生じ易くなる。従って、本実施例の
薄型化した冷媒槽3では、逆流防止板26により液冷媒
の飛び出しを抑制できる効果は極めて大きいと言える。
【0027】また、蒸気流出口17の下部側を逆流防止
板26で覆うことにより、その逆流防止板26によって
塞がれていない蒸気流出口17の開口部と液流入口18
との高低差を大きくできるので、下部タンク21内に溜
まっている凝縮液は、安定的に液流入口18へ流れ込む
ことができる。その結果、蒸気流出口17から冷媒室8
へ流れ込む凝縮液を低減でき、冷媒室8での上昇冷媒蒸
気と下降凝縮液との干渉を防止できる効果も生じる。
【0028】(第2実施例)図8は沸騰冷却装置1の側
面図である。本実施例は、第1実施例で説明した沸騰冷
却装置1の放熱器4を車両前方側へ傾けて設置した一例
である。この沸騰冷却装置1では、車両にとってパワー
を要する坂道(上り坂)走行時に放熱部4が直立してく
るため、放熱部4の一部が液冷媒に浸かることを防止で
き、必要な放熱性能を確保できる。勿論、本実施例で
も、蒸気流出口17の下部側を逆流防止板26で覆って
いるので、第1実施例と同等の効果を得られることは言
うまでもない。
【0029】(第3実施例)図9は沸騰冷却装置1の正
面図である。本実施例は、液流入口18及び断熱通路1
0の上端開口面10aの上部側を逆流防止板27で覆っ
た一例である。この場合、急停車時や坂道(上り坂)走
行時等に冷媒槽3内の液冷媒が液流入口18及び断熱通
路10の上端開口面10aから飛び出すことを抑制で
き、冷媒槽3の沸騰面を液冷媒で安定して満たすことが
できる。また、逆流防止板27は、液流入口18の上部
側を覆っているため、下部タンク21内の凝縮液が液流
入口18へ進入する妨げにはならず、液流入口18の下
部側から凝縮液を還流させることができる。
【0030】(第4実施例)図10は沸騰冷却装置1の
正面図である。本実施例は、複数の小孔28を開けた逆
流防止板27を液流入口18の全面に配置した一例であ
る。この場合でも、急停車時や坂道(上り坂)走行時等
に冷媒槽3内の液冷媒が液流入口18から飛び出すこと
を抑制でき、冷媒槽3の沸騰面を液冷媒で安定して満た
すことができる。なお、逆流防止板27を断熱通路10
の上端開口面10aまで延ばして、液流入口18と同様
に断熱通路10の上端開口面10aを覆っても良い。
【0031】(第5実施例)図11は沸騰冷却装置1の
側面図である。本実施例は、冷媒槽3の上端面が同一高
さ(蒸気流出口17と液流入口18及び断熱通路10の
上端開口面10aが同じ高さ)に設けられ、蒸気流出口
17の下部側を逆流防止板26で覆った一例である。こ
の場合でも、急停車時や坂道(上り坂)走行時等に冷媒
室8内の液冷媒が蒸気流出口17から飛び出すことを抑
制でき、冷媒槽3の沸騰面を液冷媒で安定して満たすこ
とができる。
【0032】(第6実施例)図12は沸騰冷却装置1の
側面図である。本実施例は、第1実施例で説明した沸騰
冷却装置1に適用したもので、蒸気流出口17の下部側
を逆流防止板26で覆い、且つ液流入口18の上部側を
逆流防止板27で覆った一例である。この場合、両方の
逆流防止板26、27によって、急停車時や坂道(上り
坂)走行時等に冷媒槽3内の液冷媒が蒸気流出口17及
び液流入口18から飛び出すことを抑制できるので、よ
り安定して冷媒槽3の沸騰面を液冷媒で満たすことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】沸騰冷却装置の側面図である(第1実施例)。
【図2】沸騰冷却装置の正面図である(第1実施例)。
【図3】中空部材の上面図(a)、正面図(b)、側面
図(c)である。
【図4】エンドプレートの側面図(a)、平面図
(b)、断面図(c)である。
【図5】エンドプレートの装着状態を示す断面図であ
る。
【図6】下部タンクの正面図(a)、側面図(b)、下
面図(c)である。
【図7】急停車時の説明図(a)、上り坂走行時の説明
図(b)である。
【図8】沸騰冷却装置の側面図である(第2実施例)。
【図9】沸騰冷却装置の正面図である(第3実施例)。
【図10】沸騰冷却装置の正面図である(第4実施
例)。
【図11】沸騰冷却装置の側面図である(第5実施
例)。
【図12】沸騰冷却装置の側面図である(第6実施
例)。
【図13】沸騰冷却装置の断面図である(従来技術)。
【符号の説明】
1 沸騰冷却装置 2 発熱体 3 冷媒槽 8 冷媒室 9 液戻り通路(還流通路) 17 蒸気流出口 18 液流入口 19 コア部(放熱部) 21 下部タンク(連結タンク) 26 逆流防止板 27 逆流防止板 28 複数の小孔

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に搭載される沸騰冷却装置であって、 発熱体の熱を受けて沸騰する液冷媒を貯留する冷媒槽
    と、 この冷媒槽で沸騰した冷媒蒸気の熱を外部流体に放出す
    る放熱部と、 この放熱部の下部に設けられ、且つ前記冷媒槽の上端部
    と接続され、前記冷媒槽と前記放熱部とを連結する連結
    タンクとを備え、 前記冷媒槽は、傾斜した姿勢で前記上端部が前記連結タ
    ンクに接続され、且つ前記連結タンク内に開口する上端
    開口部の一部が逆流防止板によって覆われていることを
    特徴とする沸騰冷却装置。
  2. 【請求項2】前記冷媒槽は、 前記発熱体の取付け面に対応して液冷媒を貯留する冷媒
    室と、 この冷媒室で沸騰した冷媒蒸気が流出する蒸気流出口
    と、 前記放熱部で冷却され液化した凝縮液が流れ込む液流入
    口と、 この液流入口より流入した凝縮液を前記冷媒室へ還流さ
    せる還流通路とを有し、 前記蒸気流出口と前記液流入口が前記上端開口部として
    前記連結タンク内に開口しており、且つ前記蒸気流出口
    の一部が前記逆流防止板によって覆われていることを特
    徴とする請求項1に記載した沸騰冷却装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載した沸騰冷却装置におい
    て、 前記逆流防止板は、前記蒸気流出口の下部側を覆ってい
    ることを特徴とする沸騰冷却装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載した沸騰冷却装置におい
    て、 前記逆流防止板は、複数の小孔を有し、前記蒸気流出口
    の全面に配されていることを特徴とする沸騰冷却装置。
  5. 【請求項5】前記冷媒槽は、 前記発熱体の取付け面に対応して液冷媒を貯留する冷媒
    室と、 この冷媒室で沸騰した冷媒蒸気が流出する蒸気流出口
    と、 前記放熱部で冷却され液化した凝縮液が流れ込む液流入
    口と、 この液流入口より流入した凝縮液を前記冷媒室へ還流さ
    せる還流通路とを有し、 前記蒸気流出口と前記液流入口が前記上端開口部として
    前記連結タンク内に開口しており、且つ前記液流入口の
    一部が前記逆流防止板によって覆われていることを特徴
    とする請求項1及び2に記載した沸騰冷却装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載した沸騰冷却装置におい
    て、 前記逆流防止板は、前記液流入口の上部側を覆っている
    ことを特徴とする沸騰冷却装置。
  7. 【請求項7】請求項5に記載した沸騰冷却装置におい
    て、 前記逆流防止板は、複数の小孔を有し、前記液流入口の
    全面に配されていることを特徴とする沸騰冷却装置。
  8. 【請求項8】前記放熱部は、前記連結タンクに対し車両
    前方側へ傾斜していることを特徴とする請求項1〜7に
    記載した沸騰冷却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008051479A (ja) * 2005-12-20 2008-03-06 Denso Corp 排熱回収装置
WO2012147265A1 (ja) * 2011-04-28 2012-11-01 株式会社豊田自動織機 沸騰冷却装置
JP2014224647A (ja) * 2013-05-16 2014-12-04 株式会社デンソー 冷却器

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