JP2000203891A - ガラスパネル - Google Patents
ガラスパネルInfo
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- E06—DOORS, WINDOWS, SHUTTERS, OR ROLLER BLINDS IN GENERAL; LADDERS
- E06B—FIXED OR MOVABLE CLOSURES FOR OPENINGS IN BUILDINGS, VEHICLES, FENCES OR LIKE ENCLOSURES IN GENERAL, e.g. DOORS, WINDOWS, BLINDS, GATES
- E06B3/00—Window sashes, door leaves, or like elements for closing wall or like openings; Layout of fixed or moving closures, e.g. windows in wall or like openings; Features of rigidly-mounted outer frames relating to the mounting of wing frames
- E06B3/66—Units comprising two or more parallel glass or like panes permanently secured together
- E06B3/663—Elements for spacing panes
- E06B3/66304—Discrete spacing elements, e.g. for evacuated glazing units
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C27/00—Joining pieces of glass to pieces of other inorganic material; Joining glass to glass other than by fusing
- C03C27/06—Joining glass to glass by processes other than fusing
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- E06B3/66—Units comprising two or more parallel glass or like panes permanently secured together
- E06B3/677—Evacuating or filling the gap between the panes ; Equilibration of inside and outside pressure; Preventing condensation in the gap between the panes; Cleaning the gap between the panes
- E06B3/6775—Evacuating or filling the gap during assembly
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A30/00—Adapting or protecting infrastructure or their operation
- Y02A30/24—Structural elements or technologies for improving thermal insulation
- Y02A30/249—Glazing, e.g. vacuum glazing
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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- Y02B80/22—Glazing, e.g. vaccum glazing
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- Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
- Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガラス管の加熱閉塞に伴ってシール部のシー
ル効果が低下するのを防止し、長期間にわたって空隙部
の減圧状態を維持し易くする。 【解決手段】 一対の板ガラス1を、厚み方向に間隔を
あけて配置すると共に、一対の板ガラス1のうちの何れ
か一方の板ガラス1Aに形成した吸引部6を通して両板
ガラス1間の空隙部Vの減圧密閉を図ってあるガラスパ
ネル本体P1を設け、吸引部6を構成するに、一方の板
ガラス1Aに貫通孔1aを設け、貫通孔1aに吸引用ガ
ラス管7を立設し、ガラス管7の基端部と貫通孔1a周
縁部とにわたって低融点ガラス製シール部Sを設け、ガ
ラス管7の先端部を加熱溶融して閉塞した閉塞部Hを設
けてあるガラスパネルにおいて、シール部Sを構成する
低融点ガラスの熱膨張係数を、ガラス管7の熱膨張係数
より大きく設定してある。
ル効果が低下するのを防止し、長期間にわたって空隙部
の減圧状態を維持し易くする。 【解決手段】 一対の板ガラス1を、厚み方向に間隔を
あけて配置すると共に、一対の板ガラス1のうちの何れ
か一方の板ガラス1Aに形成した吸引部6を通して両板
ガラス1間の空隙部Vの減圧密閉を図ってあるガラスパ
ネル本体P1を設け、吸引部6を構成するに、一方の板
ガラス1Aに貫通孔1aを設け、貫通孔1aに吸引用ガ
ラス管7を立設し、ガラス管7の基端部と貫通孔1a周
縁部とにわたって低融点ガラス製シール部Sを設け、ガ
ラス管7の先端部を加熱溶融して閉塞した閉塞部Hを設
けてあるガラスパネルにおいて、シール部Sを構成する
低融点ガラスの熱膨張係数を、ガラス管7の熱膨張係数
より大きく設定してある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の板ガラス
を、厚み方向に間隔をあけて配置すると共に、前記一対
の板ガラスのうちの何れか一方の板ガラスに形成した吸
引部を通して前記両板ガラス間の空隙部の減圧密閉を図
ってあるガラスパネル本体を設け、前記吸引部を構成す
るに、前記一方の板ガラスに貫通孔を設け、前記貫通孔
に吸引用ガラス管を立設し、前記ガラス管の基端部と前
記貫通孔周縁部とにわたって低融点ガラス製シール部を
設け、前記ガラス管の先端部を加熱溶融して閉塞した閉
塞部を設けてあるガラスパネルに関する。
を、厚み方向に間隔をあけて配置すると共に、前記一対
の板ガラスのうちの何れか一方の板ガラスに形成した吸
引部を通して前記両板ガラス間の空隙部の減圧密閉を図
ってあるガラスパネル本体を設け、前記吸引部を構成す
るに、前記一方の板ガラスに貫通孔を設け、前記貫通孔
に吸引用ガラス管を立設し、前記ガラス管の基端部と前
記貫通孔周縁部とにわたって低融点ガラス製シール部を
設け、前記ガラス管の先端部を加熱溶融して閉塞した閉
塞部を設けてあるガラスパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】一枚の板ガラスより断熱性能の高い板ガ
ラスとして、一対の板ガラスの間に断熱層となる空気層
を介在させて一体的に構成してある複層ガラスが知られ
ているが、この種のガラスパネルにおいては、そのもの
の厚みが大きくなり、サッシュを含めて美観性を損ない
易い問題がある。そこで、厚みが薄くて、より断熱性が
高いものとして、一対の板ガラス間に複数のスペーサを
配置すると共に、両板ガラス夫々の外縁部間に、全周に
わたって、例えば、低融点ガラス製の封止部材を一体的
に設け、前記空隙部を減圧状態とすることで、より薄
く、且つ、熱貫流率の小さなガラスパネルとすることが
考えられている。そして、前記空隙部を減圧状態にする
については、一方のガラス板に形成した前記貫通孔にガ
ラス管を立設した状態でその周囲に低融点ガラスを塗布
した後、雰囲気温度を低融点ガラスの焼結温度(ガラス
管やガラス板の軟化点より低い温度)まで上げて前記シ
ール部を形成し、そして、前記空隙部の減圧を実施した
後、図3・4に示すように、前記ガラス管7の先端部を
ガラス管7の軟化点以上の温度で加熱溶融して閉塞する
ものである。また、ガラス管7は、ガラスパネルの美観
性や取扱性を損なわないためにガラス板面からの突出量
をできるだけ小さくするのが好ましいから、ガラス管7
の加熱に際しては、前記シール部Sに熱が作用する危険
性が高く、これを防止するために、ガラス管7先端部と
シール部Sとの間に遮熱板10を配置してガラス管7先
端部を加熱するものである。
ラスとして、一対の板ガラスの間に断熱層となる空気層
を介在させて一体的に構成してある複層ガラスが知られ
ているが、この種のガラスパネルにおいては、そのもの
の厚みが大きくなり、サッシュを含めて美観性を損ない
易い問題がある。そこで、厚みが薄くて、より断熱性が
高いものとして、一対の板ガラス間に複数のスペーサを
配置すると共に、両板ガラス夫々の外縁部間に、全周に
わたって、例えば、低融点ガラス製の封止部材を一体的
に設け、前記空隙部を減圧状態とすることで、より薄
く、且つ、熱貫流率の小さなガラスパネルとすることが
考えられている。そして、前記空隙部を減圧状態にする
については、一方のガラス板に形成した前記貫通孔にガ
ラス管を立設した状態でその周囲に低融点ガラスを塗布
した後、雰囲気温度を低融点ガラスの焼結温度(ガラス
管やガラス板の軟化点より低い温度)まで上げて前記シ
ール部を形成し、そして、前記空隙部の減圧を実施した
後、図3・4に示すように、前記ガラス管7の先端部を
ガラス管7の軟化点以上の温度で加熱溶融して閉塞する
ものである。また、ガラス管7は、ガラスパネルの美観
性や取扱性を損なわないためにガラス板面からの突出量
をできるだけ小さくするのが好ましいから、ガラス管7
の加熱に際しては、前記シール部Sに熱が作用する危険
性が高く、これを防止するために、ガラス管7先端部と
シール部Sとの間に遮熱板10を配置してガラス管7先
端部を加熱するものである。
【0003】この種の従来のガラスパネルとしては、前
記吸引用ガラス管、及び、前記低融点ガラス、及び、前
記一方の板ガラスの熱膨張係数は、同じ値に設定してあ
った。
記吸引用ガラス管、及び、前記低融点ガラス、及び、前
記一方の板ガラスの熱膨張係数は、同じ値に設定してあ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のガラス
パネルによれば、前記ガラス管先端部の加熱溶融に伴う
伝熱は、ガラス管から前記シール部に伝わるわけである
が、当然のことながら、ガラス管側に熱源がある以上、
ガラス管とシール部との間には温度勾配があり、ガラス
管の方がシール部より高温の状態になっている。そし
て、ガラス管とシール部との熱膨張係数が同じ値に設定
してあるから、高温であるガラス管の方が、低温である
シール部より膨張量が大きくなり、その膨張量の違いに
よってシール部がガラス管の膨張を拘束し、結果的に締
め付けることになる。その結果、ガラス管に亀裂が発生
し、シール効果が低下したり、期待できなくなり易いと
いう問題点がある。
パネルによれば、前記ガラス管先端部の加熱溶融に伴う
伝熱は、ガラス管から前記シール部に伝わるわけである
が、当然のことながら、ガラス管側に熱源がある以上、
ガラス管とシール部との間には温度勾配があり、ガラス
管の方がシール部より高温の状態になっている。そし
て、ガラス管とシール部との熱膨張係数が同じ値に設定
してあるから、高温であるガラス管の方が、低温である
シール部より膨張量が大きくなり、その膨張量の違いに
よってシール部がガラス管の膨張を拘束し、結果的に締
め付けることになる。その結果、ガラス管に亀裂が発生
し、シール効果が低下したり、期待できなくなり易いと
いう問題点がある。
【0005】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、ガラス管の加熱閉塞に伴ってシール部のシール効
果が低下するのを防止し、長期間にわたって空隙部の減
圧状態を維持し易いガラスパネルを提供するところにあ
る。
消し、ガラス管の加熱閉塞に伴ってシール部のシール効
果が低下するのを防止し、長期間にわたって空隙部の減
圧状態を維持し易いガラスパネルを提供するところにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる本発明
の特徴構成は、図4に例示するごとく、一対の板ガラス
1を、厚み方向に間隔をあけて配置すると共に、前記一
対の板ガラス1のうちの何れか一方の板ガラス1Aに形
成した吸引部6を通して前記両板ガラス1間の空隙部V
の減圧密閉を図ってあるガラスパネル本体P1を設け、
前記吸引部6を構成するに、前記一方の板ガラス1Aに
貫通孔1aを設け、前記貫通孔1aに吸引用ガラス管7
を立設し、前記ガラス管7の基端部と前記貫通孔1a周
縁部とにわたって低融点ガラス製シール部Sを設け、前
記ガラス管7の先端部を加熱溶融して閉塞した閉塞部H
を設けてあるガラスパネルにおいて、前記シール部Sを
構成する低融点ガラスの熱膨張係数を、前記ガラス管7
の熱膨張係数より大きく設定してあるところにある。請
求項1に係わる本発明の特徴構成によれば、前記シール
部を構成する低融点ガラスの熱膨張係数を、前記ガラス
管の熱膨張係数より大きく設定してあるから、ガラス管
の加熱閉塞に伴ってガラス管の方がシール部より高温の
状態になっていても、シール部の熱膨張量がガラス管の
熱膨張量に近くなる(又は、大きくなる)から、ガラス
管・シール部の熱膨張量の差が小さくなり、従来のよう
に、ガラス管に亀裂が発生するといったことを防止し易
くなる。その結果、前記シール部のシール不良を減少さ
せ、前記空隙部の減圧状態を長期間にわたって維持する
ことが可能となる。
の特徴構成は、図4に例示するごとく、一対の板ガラス
1を、厚み方向に間隔をあけて配置すると共に、前記一
対の板ガラス1のうちの何れか一方の板ガラス1Aに形
成した吸引部6を通して前記両板ガラス1間の空隙部V
の減圧密閉を図ってあるガラスパネル本体P1を設け、
前記吸引部6を構成するに、前記一方の板ガラス1Aに
貫通孔1aを設け、前記貫通孔1aに吸引用ガラス管7
を立設し、前記ガラス管7の基端部と前記貫通孔1a周
縁部とにわたって低融点ガラス製シール部Sを設け、前
記ガラス管7の先端部を加熱溶融して閉塞した閉塞部H
を設けてあるガラスパネルにおいて、前記シール部Sを
構成する低融点ガラスの熱膨張係数を、前記ガラス管7
の熱膨張係数より大きく設定してあるところにある。請
求項1に係わる本発明の特徴構成によれば、前記シール
部を構成する低融点ガラスの熱膨張係数を、前記ガラス
管の熱膨張係数より大きく設定してあるから、ガラス管
の加熱閉塞に伴ってガラス管の方がシール部より高温の
状態になっていても、シール部の熱膨張量がガラス管の
熱膨張量に近くなる(又は、大きくなる)から、ガラス
管・シール部の熱膨張量の差が小さくなり、従来のよう
に、ガラス管に亀裂が発生するといったことを防止し易
くなる。その結果、前記シール部のシール不良を減少さ
せ、前記空隙部の減圧状態を長期間にわたって維持する
ことが可能となる。
【0007】請求項2に係わる本発明の特徴構成は、図
4に例示するごとく、前記シール部Sを構成する低融点
ガラスの熱膨張係数を、前記一方の板ガラス1Aの熱膨
張係数より大きく設定してあるところにある。この種の
ガラスパネルは、日照を受ける開口部に設置されて昼夜
の温度差を受けるような場合、日照時には、太陽光の熱
によって前記板ガラスやシール部が昇温する。しかし、
シール部は板ガラスに比べて熱吸収し易いから板ガラス
より高温となり、シール部と板ガラスとの熱膨張係数を
同じに設定してある場合には、シール部の方が熱膨張量
が大きくなる。それに伴って、一体化されているシール
部と板ガラスとには応力が発生する。具体的には、シー
ル部には圧縮力が、板ガラスには引張力が夫々作用する
ことになる。そして、日照のない夜間には、温度減少に
伴ってシール部・板ガラスの熱膨張が無くなり前記応力
も無くなる。これらの現象は、日々繰り返されることに
なり、シール部の疲労につながり易く、シール効果の劣
化をまねく原因となり易い。従って、前記シール部・板
ガラスとに発生する応力は、圧縮力であれ引張力であ
れ、その絶対値が小さいことがシール効果を維持する上
で重要な事項となる。請求項2に係わる本発明の特徴構
成によれば、請求項1に記載の発明による作用効果を叶
えることができるのに加えて、前記シール部を構成する
低融点ガラスの熱膨張係数を、前記一方の板ガラスの熱
膨張係数より大きく設定してあることによって、低融点
ガラスを焼結してシール部を形成した状態からの環境温
度低下に伴って、シール部が板ガラスより熱収縮量が大
きくなり、常温状態においては、両者間にはプレストレ
スが与えられたことになる。具体的には、シール部には
引張力が、板ガラスには圧縮力が夫々作用することにな
る。そして、このようなガラスパネルが日照を受けるに
伴って、シール部・板ガラス両者の温度が上がると共に
膨張し、前記プレストレスが打ち消される状態を経て、
その後には、熱膨張係数の大きいシール部が板ガラスよ
り膨張し、前記常温状態とは逆にシール部には圧縮力
が、板ガラスには引張力が夫々作用することになる。そ
の際の両者間の応力値は、前記プレストレスに該当する
値が差し引かれた値となり、結果的には、前記応力値の
絶対値を減少させることが可能となる。即ち、図5に示
すように、昼と夜との温度差に伴うシール部と板ガラス
との間に作用する応力全量Lが一定とするならば、シー
ル部と板ガラスとの熱膨張係数を同じに設定してあるガ
ラスパネル(図5(イ)参照)によれば、前記応力全量
Lそのものが応力値の絶対値となるのに比べて、本発明
のガラスパネル(図5(ロ)参照)では、前記プレスト
レスの値L0、及び、前記応力全量Lからプレストレス
の値L0を差し引いた値L1が応力値の絶対値となり、
シール部と板ガラスとの間に作用する応力値の絶対値を
減少させることが可能となる。その結果、使用環境の温
度差に伴って発生する前記シール部のシール不良を減少
させ、前記空隙部の減圧状態を長期間にわたって維持す
ることが可能となる。但し、本発明による作用効果は、
上述のように日照による環境変化に対して発揮できるも
のに限らず、日照以外にもガラスパネルの環境温度に変
化をきたす状況(例えば、加熱炉の覗き窓等に使用され
る状況)下においても叶えることが可能である。
4に例示するごとく、前記シール部Sを構成する低融点
ガラスの熱膨張係数を、前記一方の板ガラス1Aの熱膨
張係数より大きく設定してあるところにある。この種の
ガラスパネルは、日照を受ける開口部に設置されて昼夜
の温度差を受けるような場合、日照時には、太陽光の熱
によって前記板ガラスやシール部が昇温する。しかし、
シール部は板ガラスに比べて熱吸収し易いから板ガラス
より高温となり、シール部と板ガラスとの熱膨張係数を
同じに設定してある場合には、シール部の方が熱膨張量
が大きくなる。それに伴って、一体化されているシール
部と板ガラスとには応力が発生する。具体的には、シー
ル部には圧縮力が、板ガラスには引張力が夫々作用する
ことになる。そして、日照のない夜間には、温度減少に
伴ってシール部・板ガラスの熱膨張が無くなり前記応力
も無くなる。これらの現象は、日々繰り返されることに
なり、シール部の疲労につながり易く、シール効果の劣
化をまねく原因となり易い。従って、前記シール部・板
ガラスとに発生する応力は、圧縮力であれ引張力であ
れ、その絶対値が小さいことがシール効果を維持する上
で重要な事項となる。請求項2に係わる本発明の特徴構
成によれば、請求項1に記載の発明による作用効果を叶
えることができるのに加えて、前記シール部を構成する
低融点ガラスの熱膨張係数を、前記一方の板ガラスの熱
膨張係数より大きく設定してあることによって、低融点
ガラスを焼結してシール部を形成した状態からの環境温
度低下に伴って、シール部が板ガラスより熱収縮量が大
きくなり、常温状態においては、両者間にはプレストレ
スが与えられたことになる。具体的には、シール部には
引張力が、板ガラスには圧縮力が夫々作用することにな
る。そして、このようなガラスパネルが日照を受けるに
伴って、シール部・板ガラス両者の温度が上がると共に
膨張し、前記プレストレスが打ち消される状態を経て、
その後には、熱膨張係数の大きいシール部が板ガラスよ
り膨張し、前記常温状態とは逆にシール部には圧縮力
が、板ガラスには引張力が夫々作用することになる。そ
の際の両者間の応力値は、前記プレストレスに該当する
値が差し引かれた値となり、結果的には、前記応力値の
絶対値を減少させることが可能となる。即ち、図5に示
すように、昼と夜との温度差に伴うシール部と板ガラス
との間に作用する応力全量Lが一定とするならば、シー
ル部と板ガラスとの熱膨張係数を同じに設定してあるガ
ラスパネル(図5(イ)参照)によれば、前記応力全量
Lそのものが応力値の絶対値となるのに比べて、本発明
のガラスパネル(図5(ロ)参照)では、前記プレスト
レスの値L0、及び、前記応力全量Lからプレストレス
の値L0を差し引いた値L1が応力値の絶対値となり、
シール部と板ガラスとの間に作用する応力値の絶対値を
減少させることが可能となる。その結果、使用環境の温
度差に伴って発生する前記シール部のシール不良を減少
させ、前記空隙部の減圧状態を長期間にわたって維持す
ることが可能となる。但し、本発明による作用効果は、
上述のように日照による環境変化に対して発揮できるも
のに限らず、日照以外にもガラスパネルの環境温度に変
化をきたす状況(例えば、加熱炉の覗き窓等に使用され
る状況)下においても叶えることが可能である。
【0008】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0010】図1〜図4は、本発明のガラスパネルの実
施形態の一つを示すもので、ガラスパネルPは、一対の
板ガラス1間に、板面に沿って間隔をあけて複数のスペ
ーサ2を介在させて形成してあるガラスパネル本体P1
に対して、両板ガラス1A,1B間の空隙部Vを減圧密
閉することで構成してある。
施形態の一つを示すもので、ガラスパネルPは、一対の
板ガラス1間に、板面に沿って間隔をあけて複数のスペ
ーサ2を介在させて形成してあるガラスパネル本体P1
に対して、両板ガラス1A,1B間の空隙部Vを減圧密
閉することで構成してある。
【0011】前記一対の板ガラス1は、それぞれ厚み寸
法3mm(JIS規格でいう3mm板ガラスで、実質的
には、厚み誤差を考慮すると、2.7〜3.3mmとな
る)で透明なフロート板ガラスで構成してあり、両板ガ
ラス1の外縁全周にわたっては低融点ガラス(例えば、
はんだガラス)の封止部4を設けて、前記空隙部Vの密
閉を図ってある。そして、前記空隙部Vは、一方の板ガ
ラス1Aに形成した吸引部6から吸引する方法によって
減圧環境(1.0×10-2Torr以下)を呈する状態
に構成してある。因みに、両板ガラス1の外周縁部は、
一方の板ガラス1Aが板面方向に沿って突出する状態に
配置してあり、この突出部5を形成してあることによっ
て、前記封止部4の形成時に、この突出部5に封止部材
(例えば、前記低融点ガラス)を載置した状態で、効率
的に且つ確実に空隙部V外周部を密閉することが可能と
なる。
法3mm(JIS規格でいう3mm板ガラスで、実質的
には、厚み誤差を考慮すると、2.7〜3.3mmとな
る)で透明なフロート板ガラスで構成してあり、両板ガ
ラス1の外縁全周にわたっては低融点ガラス(例えば、
はんだガラス)の封止部4を設けて、前記空隙部Vの密
閉を図ってある。そして、前記空隙部Vは、一方の板ガ
ラス1Aに形成した吸引部6から吸引する方法によって
減圧環境(1.0×10-2Torr以下)を呈する状態
に構成してある。因みに、両板ガラス1の外周縁部は、
一方の板ガラス1Aが板面方向に沿って突出する状態に
配置してあり、この突出部5を形成してあることによっ
て、前記封止部4の形成時に、この突出部5に封止部材
(例えば、前記低融点ガラス)を載置した状態で、効率
的に且つ確実に空隙部V外周部を密閉することが可能と
なる。
【0012】前記スペーサ2は、インコネル718製で
円柱形状に形成してあり、その寸法は直径が0.30〜
1.00mmであり、高さ寸法が0.1〜0.5mmに
設定してある。そして、板ガラスと接触する部分を円形
状に形成してあることによって、両板ガラス1に対する
接当部分に応力集中を生じ易い角部を造らず、板ガラス
1を破壊し難くすることができる。一方、前記スペーサ
2の設置間隔に関しては、10〜25mmの寸法に設定
してある。
円柱形状に形成してあり、その寸法は直径が0.30〜
1.00mmであり、高さ寸法が0.1〜0.5mmに
設定してある。そして、板ガラスと接触する部分を円形
状に形成してあることによって、両板ガラス1に対する
接当部分に応力集中を生じ易い角部を造らず、板ガラス
1を破壊し難くすることができる。一方、前記スペーサ
2の設置間隔に関しては、10〜25mmの寸法に設定
してある。
【0013】次に、前記空隙部Vの減圧に関する構成
を、図4によって説明する。前記一対の板ガラス1のう
ちの何れか一方の板ガラス1Aには、前記空隙部Vの減
圧を行うための吸引部6を設けてある。この吸引部6を
構成するに、前記一方の板ガラス1Aに形成した貫通孔
1aに、ガラス管7を配置し、貫通孔1a周壁とガラス
管7との間を、低融点ガラス8によって密閉連結してあ
る。そして、前記ガラス管7の先端部7aは、減圧後に
加熱溶融して閉塞した閉塞部Hに構成してある。具体的
には、貫通孔1a周りに、前記ガラス管7と一方の板ガ
ラス1Aとにわたる状態に低融点ガラス8を塗布してお
き(図2参照)、環境温度を500℃程度まで上昇させ
ることによって前記低融点ガラス8を焼結し、シール部
Sを形成するものである。因みに、前記板ガラス外周部
の前記封止部4についても、塗布した低融点ガラスを同
じ環境下で焼結して封止するものである。そして、環境
温度の低下を待って前記ガラス管7から前記空隙部Vの
気体を吸引して充分な減圧状態にしてから、前記ガラス
管7の先端部7aを加熱融解して前記閉塞部Hを形成し
てある。この先端部7aの閉塞に関しては、先端部7a
を局部加熱(約1000℃)するわけであるが、その熱
線が焼結した前記シール部Sに直接あたることによって
溶融するのを防止するために、図3に示すように、前記
シール部Sを覆い隠す状態に遮熱板10を配置した状態
で実施される。また、前記ガラス管7の封着後には、吸
引部6を覆う状態に保護用キャップ9が前記一方の板ガ
ラス1Aに接着される(図1参照)。
を、図4によって説明する。前記一対の板ガラス1のう
ちの何れか一方の板ガラス1Aには、前記空隙部Vの減
圧を行うための吸引部6を設けてある。この吸引部6を
構成するに、前記一方の板ガラス1Aに形成した貫通孔
1aに、ガラス管7を配置し、貫通孔1a周壁とガラス
管7との間を、低融点ガラス8によって密閉連結してあ
る。そして、前記ガラス管7の先端部7aは、減圧後に
加熱溶融して閉塞した閉塞部Hに構成してある。具体的
には、貫通孔1a周りに、前記ガラス管7と一方の板ガ
ラス1Aとにわたる状態に低融点ガラス8を塗布してお
き(図2参照)、環境温度を500℃程度まで上昇させ
ることによって前記低融点ガラス8を焼結し、シール部
Sを形成するものである。因みに、前記板ガラス外周部
の前記封止部4についても、塗布した低融点ガラスを同
じ環境下で焼結して封止するものである。そして、環境
温度の低下を待って前記ガラス管7から前記空隙部Vの
気体を吸引して充分な減圧状態にしてから、前記ガラス
管7の先端部7aを加熱融解して前記閉塞部Hを形成し
てある。この先端部7aの閉塞に関しては、先端部7a
を局部加熱(約1000℃)するわけであるが、その熱
線が焼結した前記シール部Sに直接あたることによって
溶融するのを防止するために、図3に示すように、前記
シール部Sを覆い隠す状態に遮熱板10を配置した状態
で実施される。また、前記ガラス管7の封着後には、吸
引部6を覆う状態に保護用キャップ9が前記一方の板ガ
ラス1Aに接着される(図1参照)。
【0014】前記ガラス管7は、その厚みが0.1〜
1.0mmのものを使用するのが好ましい。即ち、厚み
が1.0mmを越えるものを使用すると、先端部7aの
閉塞時に、昇温から自己融着までに時間を要すことにな
り、周囲の不要な部位まで温度が上昇し、甚だしい場合
にはその結果生じる温度勾配のために板ガラス1又は低
融点ガラス8にクラックを生じてしまう危険性がある。
また、厚みが0.1mm未満のものを使用すると、昇温
は容易に実施できるものの、自己融解して形状を保つの
が困難となる上、強度が弱いから極めて破損し易くな
る。因みに、当該実施形態においては、ガラス管7の外
径は1〜10mm、高さは6mm以下に設定してある。
1.0mmのものを使用するのが好ましい。即ち、厚み
が1.0mmを越えるものを使用すると、先端部7aの
閉塞時に、昇温から自己融着までに時間を要すことにな
り、周囲の不要な部位まで温度が上昇し、甚だしい場合
にはその結果生じる温度勾配のために板ガラス1又は低
融点ガラス8にクラックを生じてしまう危険性がある。
また、厚みが0.1mm未満のものを使用すると、昇温
は容易に実施できるものの、自己融解して形状を保つの
が困難となる上、強度が弱いから極めて破損し易くな
る。因みに、当該実施形態においては、ガラス管7の外
径は1〜10mm、高さは6mm以下に設定してある。
【0015】また、当該実施形態の前記ガラス管7・シ
ール部Sの低融点ガラス・一方の板ガラス1Aそれぞれ
の熱膨張係数は、92×10-7/℃(ガラス管7)、9
6×10-7/℃(シール部Sの低融点ガラス)、86×
10-7/℃(一方の板ガラス1A)である。従って、前
記ガラス管7の先端部7a封着時においては、ガラス管
7の先端側が膨張して広がるのに対して、そのガラス管
7に接しているシール部Sは、低い温度であるけれども
熱膨張係数がガラス管7より大きいためガラス管7と同
様に広がり易く、ガラス管7に大きな締付力が作用する
のを回避でき、ガラス管7やシ−ル部Sに亀裂が発生し
たり、それに伴ってシール効果が低下するといったこと
を防止することが可能となる。また、当該ガラスパネル
Pは、常温状態においてシール部Sが板ガラス1Aより
収縮する状態になっており、日照を受ける状態に設置し
てある場合においては、太陽光の熱によって前記一方の
板ガラス1A、及び、シール部Sが昇温して膨張するに
伴って、前記シール部Sの熱膨張量が板ガラス1Aより
大きいから、両者間に作用する応力がキャンセルされる
状態を経て逆転し、結果的には、両者間に作用する応力
の絶対値を小さなものとすることが可能となる。従っ
て、日々繰り返される温度変化に対するシール部Sの耐
久性能を向上させることが可能となる(図5参照)。即
ち、本実施形態のガラスパネルによれば、ガラス管7周
りのシール効果を長い間にわたって維持しやすく、前記
空隙部の減圧環境の維持によって永年にわたって断熱効
果を期待することが可能となる。
ール部Sの低融点ガラス・一方の板ガラス1Aそれぞれ
の熱膨張係数は、92×10-7/℃(ガラス管7)、9
6×10-7/℃(シール部Sの低融点ガラス)、86×
10-7/℃(一方の板ガラス1A)である。従って、前
記ガラス管7の先端部7a封着時においては、ガラス管
7の先端側が膨張して広がるのに対して、そのガラス管
7に接しているシール部Sは、低い温度であるけれども
熱膨張係数がガラス管7より大きいためガラス管7と同
様に広がり易く、ガラス管7に大きな締付力が作用する
のを回避でき、ガラス管7やシ−ル部Sに亀裂が発生し
たり、それに伴ってシール効果が低下するといったこと
を防止することが可能となる。また、当該ガラスパネル
Pは、常温状態においてシール部Sが板ガラス1Aより
収縮する状態になっており、日照を受ける状態に設置し
てある場合においては、太陽光の熱によって前記一方の
板ガラス1A、及び、シール部Sが昇温して膨張するに
伴って、前記シール部Sの熱膨張量が板ガラス1Aより
大きいから、両者間に作用する応力がキャンセルされる
状態を経て逆転し、結果的には、両者間に作用する応力
の絶対値を小さなものとすることが可能となる。従っ
て、日々繰り返される温度変化に対するシール部Sの耐
久性能を向上させることが可能となる(図5参照)。即
ち、本実施形態のガラスパネルによれば、ガラス管7周
りのシール効果を長い間にわたって維持しやすく、前記
空隙部の減圧環境の維持によって永年にわたって断熱効
果を期待することが可能となる。
【0016】〔別実施形態〕以下に他の実施の形態を説
明する。
明する。
【0017】〈1〉 本発明のガラスパネルは、多種に
わたる用途に使用することが可能で、例えば、建築用・
乗物用(自動車の窓ガラス、鉄道車両の窓ガラス、船舶
の窓ガラス)・機器要素用(プラズマディスプレイの表
面ガラスや、冷蔵庫の開閉扉や壁部、保温装置の開閉扉
や壁部)等に用いることが可能である。 〈2〉 前記板ガラスは、先の実施形態で説明した厚み
3mmの板ガラスに限るものではなく、他の厚みの板ガ
ラスであってもよい。また、ガラスの種別は任意に選定
することが可能であり、例えば型板ガラス、すりガラス
(表面処理により光を拡散させる機能を付与したガラ
ス)、網入りガラス又は強化ガラスや熱線吸収、紫外線
吸収、熱線反射等の機能を付与した板ガラスや、それら
との組み合わせであってもよい。また、ガラスの組成に
ついては、ソーダ珪酸ガラス(ソーダ石灰シリカガラ
ス)や、ホウ珪酸ガラスや、アルミノ珪酸ガラスや、各
種結晶化ガラスであってもよい。 〈3〉 前記板ガラスは、一方の板ガラスと他方の板ガ
ラスとが、長さや巾寸法が異なるものを使用するのに限
定されるものではなく、同寸法に形成してあるものを使
用するものであってもよい。そして、両板ガラスの重ね
方は、端縁部どうしが揃う状態に重ね合わせてあっても
よい。また、一方の板ガラスと他方の板ガラスとの厚み
寸法が異なるものを組み合わせてガラスパネルを構成し
てあってもよい。 〈4〉 前記間隔保持部材は、先の実施形態で説明した
インコネル718製のスペーサに限るものではなく、例
えば、ステンレス鋼や、それ以外にも、他の金属・石英
ガラス・セラミックス等であってもよく、要するに、外
力を受けて両板ガラスどうしが接することがないように
変形しにくいものであればよい。 〈5〉 前記シール部Sの低融点ガラス、及び、ガラス
管7、一方の板ガラス1Aの熱膨張係数は、先の実施形
態で説明した値に限るものではなく、更に大きかったり
小さかったりする値であってもよく、要するに、シール
部Sの低融点ガラスの熱膨張係数が、ガラス管7の熱膨
張係数より大きく設定してあればよい。また、低融点ガ
ラスの熱膨張係数が、一方の板ガラス1Aより大きく設
定してあればなお好ましい。但し、熱膨張係数とは、シ
ール部・ガラス管・一方の板ガラス何れについても、室
温から低融点ガラス(シール部に使用する低融点ガラ
ス)の屈伏点までの温度範囲における平均熱膨張係数を
いう。また、シール部Sそのものが、ガラス管7に対応
する部分と、一方の板ガラス1Aに対応する部分とで熱
膨張係数の異なる低融点ガラスを使用するような場合に
あっては、ガラス管7と、そのガラス管7に対応するシ
ール部分との各熱膨張係数の関係が、請求項1に記載の
関係を満たしていればよい。更には、一方の板ガラス1
Aと、それに対応するシール部分との各熱膨張係数の関
係も同様に、請求項2に記載の関係を満たしていればよ
い。
わたる用途に使用することが可能で、例えば、建築用・
乗物用(自動車の窓ガラス、鉄道車両の窓ガラス、船舶
の窓ガラス)・機器要素用(プラズマディスプレイの表
面ガラスや、冷蔵庫の開閉扉や壁部、保温装置の開閉扉
や壁部)等に用いることが可能である。 〈2〉 前記板ガラスは、先の実施形態で説明した厚み
3mmの板ガラスに限るものではなく、他の厚みの板ガ
ラスであってもよい。また、ガラスの種別は任意に選定
することが可能であり、例えば型板ガラス、すりガラス
(表面処理により光を拡散させる機能を付与したガラ
ス)、網入りガラス又は強化ガラスや熱線吸収、紫外線
吸収、熱線反射等の機能を付与した板ガラスや、それら
との組み合わせであってもよい。また、ガラスの組成に
ついては、ソーダ珪酸ガラス(ソーダ石灰シリカガラ
ス)や、ホウ珪酸ガラスや、アルミノ珪酸ガラスや、各
種結晶化ガラスであってもよい。 〈3〉 前記板ガラスは、一方の板ガラスと他方の板ガ
ラスとが、長さや巾寸法が異なるものを使用するのに限
定されるものではなく、同寸法に形成してあるものを使
用するものであってもよい。そして、両板ガラスの重ね
方は、端縁部どうしが揃う状態に重ね合わせてあっても
よい。また、一方の板ガラスと他方の板ガラスとの厚み
寸法が異なるものを組み合わせてガラスパネルを構成し
てあってもよい。 〈4〉 前記間隔保持部材は、先の実施形態で説明した
インコネル718製のスペーサに限るものではなく、例
えば、ステンレス鋼や、それ以外にも、他の金属・石英
ガラス・セラミックス等であってもよく、要するに、外
力を受けて両板ガラスどうしが接することがないように
変形しにくいものであればよい。 〈5〉 前記シール部Sの低融点ガラス、及び、ガラス
管7、一方の板ガラス1Aの熱膨張係数は、先の実施形
態で説明した値に限るものではなく、更に大きかったり
小さかったりする値であってもよく、要するに、シール
部Sの低融点ガラスの熱膨張係数が、ガラス管7の熱膨
張係数より大きく設定してあればよい。また、低融点ガ
ラスの熱膨張係数が、一方の板ガラス1Aより大きく設
定してあればなお好ましい。但し、熱膨張係数とは、シ
ール部・ガラス管・一方の板ガラス何れについても、室
温から低融点ガラス(シール部に使用する低融点ガラ
ス)の屈伏点までの温度範囲における平均熱膨張係数を
いう。また、シール部Sそのものが、ガラス管7に対応
する部分と、一方の板ガラス1Aに対応する部分とで熱
膨張係数の異なる低融点ガラスを使用するような場合に
あっては、ガラス管7と、そのガラス管7に対応するシ
ール部分との各熱膨張係数の関係が、請求項1に記載の
関係を満たしていればよい。更には、一方の板ガラス1
Aと、それに対応するシール部分との各熱膨張係数の関
係も同様に、請求項2に記載の関係を満たしていればよ
い。
【図1】ガラスパネルを示す一部切欠き斜視図
【図2】ガラスパネルの要部を示す断面図
【図3】ガラスパネルの要部を示す断面図
【図4】ガラスパネルの要部を示す断面図
【図5】シール部の応力状態を示す概念図
1 板ガラス 1A 一方の板ガラス 1a 貫通孔 6 吸引部 7 ガラス管 H 閉塞部 P1 ガラスパネル本体 S シール部 V 空隙部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園田 敬広 大阪府大阪市中央区道修町三丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 浅井 貴弘 大阪府大阪市中央区道修町三丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 2E016 AA01 AA07 BA02 BA07 CA01 CB01 CC02 EA01 GA01 4G061 AA25 BA01 BA02 BA07 BA10 CD02 CD23 DA30
Claims (2)
- 【請求項1】 一対の板ガラスを、厚み方向に間隔をあ
けて配置すると共に、前記一対の板ガラスのうちの何れ
か一方の板ガラスに形成した吸引部を通して前記両板ガ
ラス間の空隙部の減圧密閉を図ってあるガラスパネル本
体を設け、前記吸引部を構成するに、前記一方の板ガラ
スに貫通孔を設け、前記貫通孔に吸引用ガラス管を立設
し、前記ガラス管の基端部と前記貫通孔周縁部とにわた
って低融点ガラス製シール部を設け、前記ガラス管の先
端部を加熱溶融して閉塞した閉塞部を設けてあるガラス
パネルであって、 前記シール部を構成する低融点ガラスの熱膨張係数を、
前記ガラス管の熱膨張係数より大きく設定してあるガラ
スパネル。 - 【請求項2】 前記シール部を構成する低融点ガラスの
熱膨張係数を、前記一方の板ガラスの熱膨張係数より大
きく設定してある請求項1に記載のガラスパネル。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11009021A JP2000203891A (ja) | 1999-01-18 | 1999-01-18 | ガラスパネル |
PCT/JP2000/000141 WO2000041979A1 (fr) | 1999-01-18 | 2000-01-13 | Panneau de verre |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11009021A JP2000203891A (ja) | 1999-01-18 | 1999-01-18 | ガラスパネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000203891A true JP2000203891A (ja) | 2000-07-25 |
Family
ID=11709014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11009021A Withdrawn JP2000203891A (ja) | 1999-01-18 | 1999-01-18 | ガラスパネル |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000203891A (ja) |
WO (1) | WO2000041979A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3205776C3 (de) | 1982-02-18 | 1996-06-13 | Truetzschler Gmbh & Co Kg | Verfahren und Vorrichtung zur Regulierung der einer Krempel zuzuführenden Fasermenge |
AUPR050700A0 (en) * | 2000-10-03 | 2000-10-26 | Id+Plus Ltd | Detection method |
JP2003192400A (ja) | 2001-12-25 | 2003-07-09 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | ガラスパネル |
JP2004168627A (ja) * | 2002-11-22 | 2004-06-17 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 遮熱器具 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1991002878A1 (en) * | 1989-08-23 | 1991-03-07 | The University Of Sydney | A thermally insulating glass panel and method of construction |
JP3859771B2 (ja) * | 1996-06-17 | 2006-12-20 | 日本板硝子株式会社 | 真空複層ガラス及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-01-18 JP JP11009021A patent/JP2000203891A/ja not_active Withdrawn
-
2000
- 2000-01-13 WO PCT/JP2000/000141 patent/WO2000041979A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2000041979A1 (fr) | 2000-07-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051028 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080502 |