JP2000299066A - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents
プラズマディスプレイパネル及びその製造方法Info
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- JP2000299066A JP2000299066A JP11108419A JP10841999A JP2000299066A JP 2000299066 A JP2000299066 A JP 2000299066A JP 11108419 A JP11108419 A JP 11108419A JP 10841999 A JP10841999 A JP 10841999A JP 2000299066 A JP2000299066 A JP 2000299066A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 PDPを製作する際に、レーザアブレーショ
ン法のような方法で、透明電極を低コストで効率よく形
成できる技術を提供する。 【解決手段】 前面ガラス基板11の表面中央部には、
透明電極121a,121b及びバス電極122a,1
22bからなる表示電極群12a,12bがストライプ
状に配設されており、表示電極対12a,12bと、隣
の表示電極対12a,12bとの間には、透明電極12
1a,121bと同じ材料からなる透明導電膜124が
存在している。このような透明電極パターン(透明電極
121a,121b、透明導電膜124,)は、前面ガ
ラス基板11表面の中央部(表示領域)全体に残ってい
る透明導電膜に対して、レーザ照射しながら走査して、
帯状間隙126〜127に相当するところの透明導電性
材料を除去することによって形成することができる。
ン法のような方法で、透明電極を低コストで効率よく形
成できる技術を提供する。 【解決手段】 前面ガラス基板11の表面中央部には、
透明電極121a,121b及びバス電極122a,1
22bからなる表示電極群12a,12bがストライプ
状に配設されており、表示電極対12a,12bと、隣
の表示電極対12a,12bとの間には、透明電極12
1a,121bと同じ材料からなる透明導電膜124が
存在している。このような透明電極パターン(透明電極
121a,121b、透明導電膜124,)は、前面ガ
ラス基板11表面の中央部(表示領域)全体に残ってい
る透明導電膜に対して、レーザ照射しながら走査して、
帯状間隙126〜127に相当するところの透明導電性
材料を除去することによって形成することができる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は プラズマディスプレイ
パネルに関し、特に、プラズマディスプレイパネルを製
造する上において、前面基板に透明電極を形成する方法
に関するものである。
パネルに関し、特に、プラズマディスプレイパネルを製
造する上において、前面基板に透明電極を形成する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイビジョンTVをはじめとし
て、高品位で大画面のテレビに対する期待が高まってお
り、これに適したディスプレイが求められている。CR
Tは、解像度・画質の点で優れているが、奥行きと重量
の点で40インチ以上の大画面には向いていない。これ
に対してプラズマディスプレイパネル(Plasma Display
Panel,以下PDPと記載する)は、大画面で薄型にす
ることが可能であって、性能的にもCRTにかなり近く
なっている。
て、高品位で大画面のテレビに対する期待が高まってお
り、これに適したディスプレイが求められている。CR
Tは、解像度・画質の点で優れているが、奥行きと重量
の点で40インチ以上の大画面には向いていない。これ
に対してプラズマディスプレイパネル(Plasma Display
Panel,以下PDPと記載する)は、大画面で薄型にす
ることが可能であって、性能的にもCRTにかなり近く
なっている。
【0003】図7は、従来の一般的な交流面放電型(A
C型)PDPの一例を示す概略斜視図である。このPD
Pは、前面ガラス基板76上に表示電極対77(77a
・77b)、誘電体層78、保護層79が配されてなる
前面パネルと、背面ガラス基板71上にアドレス電極7
2、誘電体層73が配された背面パネルとが、表示電極
77とアドレス電極72とを対向させた状態で互いに平
行に配され、外周部が封着ガラスで封着されて構成され
ている。
C型)PDPの一例を示す概略斜視図である。このPD
Pは、前面ガラス基板76上に表示電極対77(77a
・77b)、誘電体層78、保護層79が配されてなる
前面パネルと、背面ガラス基板71上にアドレス電極7
2、誘電体層73が配された背面パネルとが、表示電極
77とアドレス電極72とを対向させた状態で互いに平
行に配され、外周部が封着ガラスで封着されて構成され
ている。
【0004】そして、パネル間の内部空間は、背面パネ
ル側に配設されたストライプ状の隔壁74で仕切られ、
背面パネル側に赤,緑,青の蛍光体層75が配設されて
いる。また内部空間内には、放電ガスが通常は300〜500
Torr程度の圧力で封入されている。このPDPは、駆動
時に、表示電極77aとアドレス電極72との間でアド
レス放電を行い、その後、各表示電極対77a・77b
間で維持放電を行う。これによって、内部空間内で紫外
線が発生し、この紫外線を蛍光体層75でRGBの可視
光に変換することによって画像が表示される。
ル側に配設されたストライプ状の隔壁74で仕切られ、
背面パネル側に赤,緑,青の蛍光体層75が配設されて
いる。また内部空間内には、放電ガスが通常は300〜500
Torr程度の圧力で封入されている。このPDPは、駆動
時に、表示電極77aとアドレス電極72との間でアド
レス放電を行い、その後、各表示電極対77a・77b
間で維持放電を行う。これによって、内部空間内で紫外
線が発生し、この紫外線を蛍光体層75でRGBの可視
光に変換することによって画像が表示される。
【0005】各表示電極77は、導電性と放電面積を確
保するために、帯状の透明導電性薄膜の上に、金属から
なるバス電極を配設した積層構造となっているものが多
く、このような電極は、一般的にフォトリソグラフィー
の技術を用いて作製されている。例えば、前面ガラス基
板76の表面全体にスパッタ法でITO薄膜を形成した
後、感光性のレジスト膜を全面に塗布し、露光マスクを
用いて露光を行った後、現像・エッチングで不要部分を
取り除くことによって透明電極を帯状に形成する。次
に、その上にクロム−銅−クロムの膜をスパッタ法で全
面に形成し、露光・現像し、エッチングを行うことによ
ってバス電極を形成するという方法で、表示電極を詳細
に作製することができる。
保するために、帯状の透明導電性薄膜の上に、金属から
なるバス電極を配設した積層構造となっているものが多
く、このような電極は、一般的にフォトリソグラフィー
の技術を用いて作製されている。例えば、前面ガラス基
板76の表面全体にスパッタ法でITO薄膜を形成した
後、感光性のレジスト膜を全面に塗布し、露光マスクを
用いて露光を行った後、現像・エッチングで不要部分を
取り除くことによって透明電極を帯状に形成する。次
に、その上にクロム−銅−クロムの膜をスパッタ法で全
面に形成し、露光・現像し、エッチングを行うことによ
ってバス電極を形成するという方法で、表示電極を詳細
に作製することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような電極形成技
術を用いて、高性能のPDPが量産化されつつあるが、
現状ではCRTと比べるとPDPはかなり製造コストが
高いため、これを下げることが望まれている。PDP製
造コストの中では、透明電極を形成するプロセスが占め
るコスト比重が比較的大きいので、このプロセスで、従
来より簡単に低コストで透明電極を製造できる工法が望
まれる。
術を用いて、高性能のPDPが量産化されつつあるが、
現状ではCRTと比べるとPDPはかなり製造コストが
高いため、これを下げることが望まれている。PDP製
造コストの中では、透明電極を形成するプロセスが占め
るコスト比重が比較的大きいので、このプロセスで、従
来より簡単に低コストで透明電極を製造できる工法が望
まれる。
【0007】また、上記のようにエッチング法で電極を
形成する場合、金属を含む廃液が出るため、これを如何
に処理するかという環境面での課題もある。このような
低コスト化や環境的な課題に対して、レーザによって電
極のパターニングを行ういわゆるレーザアブレーション
法を用いることが有効と考えられる。
形成する場合、金属を含む廃液が出るため、これを如何
に処理するかという環境面での課題もある。このような
低コスト化や環境的な課題に対して、レーザによって電
極のパターニングを行ういわゆるレーザアブレーション
法を用いることが有効と考えられる。
【0008】即ち、前面ガラス基板上に、透明導電性の
材料で膜を形成した後、レーザ光を照射して不必要な部
分をパターニングすることによって透明電極を形成する
という手法を用いれば、比較的低コストで透明電極を形
成することができ、エッチング法の場合のように金属廃
液が出ることもない。但し、レーザアブレーション法で
透明電極のパターニングを行う場合、レーザ加工にかな
り時間を要するため、この加工時間を短縮して効率よく
生産できるような技術が望まれる。
材料で膜を形成した後、レーザ光を照射して不必要な部
分をパターニングすることによって透明電極を形成する
という手法を用いれば、比較的低コストで透明電極を形
成することができ、エッチング法の場合のように金属廃
液が出ることもない。但し、レーザアブレーション法で
透明電極のパターニングを行う場合、レーザ加工にかな
り時間を要するため、この加工時間を短縮して効率よく
生産できるような技術が望まれる。
【0009】ここで高出力のレーザ加工機を用いれば、
加工時間を短縮することが可能であるが、低コストで透
明電極を形成するのに適しているとは言えない。本発明
は、上記課題に鑑み、PDPを製作する際に、レーザア
ブレーション法のような方法を用いて、透明電極を低コ
ストで効率よく形成できる技術を提供することを目的と
している。
加工時間を短縮することが可能であるが、低コストで透
明電極を形成するのに適しているとは言えない。本発明
は、上記課題に鑑み、PDPを製作する際に、レーザア
ブレーション法のような方法を用いて、透明電極を低コ
ストで効率よく形成できる技術を提供することを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、前面基板の表面に、表示電極として、透
明導電材料からなる複数の帯状電極がストライプ状に配
列されたPDPにおいて、前面基板上における隣り合う
帯状電極の間に、その帯状電極と電気的に絶縁された状
態で、帯状電極に用いられている透明導電材料と同様の
材料からなる導電膜を存在させるようにした。
に、本発明は、前面基板の表面に、表示電極として、透
明導電材料からなる複数の帯状電極がストライプ状に配
列されたPDPにおいて、前面基板上における隣り合う
帯状電極の間に、その帯状電極と電気的に絶縁された状
態で、帯状電極に用いられている透明導電材料と同様の
材料からなる導電膜を存在させるようにした。
【0011】表示電極における帯状透明電極を前面基板
に形成する際に、導電膜を前面基板の表面全体にわたっ
て形成し、その後、その導電膜に対して、帯状透明電極
を形成する領域以外のところにレーザ光を照射して導電
性材料で除去する方法(レーザアブレーション法)を用
いれば、詳細に形成することができる。ここで、上記の
ように透明導電材料からなる導電膜を残存させると、こ
れを残存させない場合と比べて、導電膜の中で導電性材
料を除去する領域の面積が小さくなるため、レーザ加工
に必要な労力(レーザ加工に必要な時間やエネルギー)
を少なくすることができる。
に形成する際に、導電膜を前面基板の表面全体にわたっ
て形成し、その後、その導電膜に対して、帯状透明電極
を形成する領域以外のところにレーザ光を照射して導電
性材料で除去する方法(レーザアブレーション法)を用
いれば、詳細に形成することができる。ここで、上記の
ように透明導電材料からなる導電膜を残存させると、こ
れを残存させない場合と比べて、導電膜の中で導電性材
料を除去する領域の面積が小さくなるため、レーザ加工
に必要な労力(レーザ加工に必要な時間やエネルギー)
を少なくすることができる。
【0012】また、帯状透明電極をフォトエッチング法
で前面基板に形成する際にも、この発明を適用すること
は可能であって、この場合は、導電性材料を除去する領
域の面積を小さくすることによって、金属廃液の発生量
を少なくできるという効果を奏する。なお、上記導電膜
は、帯状電極と電気的に絶縁された状態となっているの
で、PDPの駆動時において、表示電極間の放電を妨げ
ることもなく、また透明であるため、可視光の透過もほ
とんど妨げない。従って、この導電膜が存在することに
よってPDPの駆動に支障が生じることはない。
で前面基板に形成する際にも、この発明を適用すること
は可能であって、この場合は、導電性材料を除去する領
域の面積を小さくすることによって、金属廃液の発生量
を少なくできるという効果を奏する。なお、上記導電膜
は、帯状電極と電気的に絶縁された状態となっているの
で、PDPの駆動時において、表示電極間の放電を妨げ
ることもなく、また透明であるため、可視光の透過もほ
とんど妨げない。従って、この導電膜が存在することに
よってPDPの駆動に支障が生じることはない。
【0013】ここで、帯状電極どうしの間隙の中でも、
表示電極対と隣の表示電極対との間の間隙は比較的大き
いので、この間隙に導電膜を存在させるようにすること
で、上記の効果を十分に得ることができるが、各表示電
極対を構成する帯状電極の間にも導電膜を存在させるよ
うにすれば、更に大きな効果が得られる。ここで、上記
のように存在する導電膜と一対の帯状電極との間の間隙
を、一対の帯状電極の電極間の間隙と同一幅に設定した
り、上記のように存在する複数の導電膜の各々と、当該
各導電膜に隣接する帯状電極との間の間隙を、同一幅に
設定すれば、レーザ加工で導電性材料を除去する際に、
一定幅のレーザスポットを照射すればよいので、より効
率よく行うことができる。
表示電極対と隣の表示電極対との間の間隙は比較的大き
いので、この間隙に導電膜を存在させるようにすること
で、上記の効果を十分に得ることができるが、各表示電
極対を構成する帯状電極の間にも導電膜を存在させるよ
うにすれば、更に大きな効果が得られる。ここで、上記
のように存在する導電膜と一対の帯状電極との間の間隙
を、一対の帯状電極の電極間の間隙と同一幅に設定した
り、上記のように存在する複数の導電膜の各々と、当該
各導電膜に隣接する帯状電極との間の間隙を、同一幅に
設定すれば、レーザ加工で導電性材料を除去する際に、
一定幅のレーザスポットを照射すればよいので、より効
率よく行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】[実施の形態1] 〔PDPの全体的な構成〕図1は、本実施の形態に係る
交流面放電型PDPを示す要部斜視図であって、本図で
はPDPの中央部にある表示領域を部分的に示してい
る。
交流面放電型PDPを示す要部斜視図であって、本図で
はPDPの中央部にある表示領域を部分的に示してい
る。
【0015】このPDPは、前面ガラス基板11上に表
示電極12(走査電極12a,維持電極12b)、誘電
体層13、保護層14が配されてなる前面パネル10
と、背面ガラス基板21上にアドレス電極22、誘電体
層23が配された背面パネル20とが、表示電極12
a,12bとアドレス電極22とを対向させた状態で互
いに平行に間隔をおいて配されて構成されている。そし
て、前面パネル10と背面パネル20との間隙は、スト
ライプ状の隔壁30で仕切られることによって放電空間
40が形成され、当該放電空間40内には放電ガスが封
入されている。
示電極12(走査電極12a,維持電極12b)、誘電
体層13、保護層14が配されてなる前面パネル10
と、背面ガラス基板21上にアドレス電極22、誘電体
層23が配された背面パネル20とが、表示電極12
a,12bとアドレス電極22とを対向させた状態で互
いに平行に間隔をおいて配されて構成されている。そし
て、前面パネル10と背面パネル20との間隙は、スト
ライプ状の隔壁30で仕切られることによって放電空間
40が形成され、当該放電空間40内には放電ガスが封
入されている。
【0016】また、この放電空間40内において、背面
パネル20側には、蛍光体層31が配設されている。こ
の蛍光体層31は、赤,緑,青の順で繰返し並べられて
いる。表示電極12及びアドレス電極22は、共にスト
ライプ状であって、表示電極12は隔壁30と直交する
方向に、アドレス電極22は隔壁30と平行に配されて
いる。そして、表示電極12とアドレス電極22が交差
するところに、赤,緑,青の各色を発光するセルが形成
されたパネル構成となっている。以下、表示電極12が
延びる方向を行方向、アドレス電極22が延びる方向を
列方向ということとする。
パネル20側には、蛍光体層31が配設されている。こ
の蛍光体層31は、赤,緑,青の順で繰返し並べられて
いる。表示電極12及びアドレス電極22は、共にスト
ライプ状であって、表示電極12は隔壁30と直交する
方向に、アドレス電極22は隔壁30と平行に配されて
いる。そして、表示電極12とアドレス電極22が交差
するところに、赤,緑,青の各色を発光するセルが形成
されたパネル構成となっている。以下、表示電極12が
延びる方向を行方向、アドレス電極22が延びる方向を
列方向ということとする。
【0017】アドレス電極22は、金属電極(例えば、
銀電極あるいはCr−Cu−Cr電極)であるが、表示
電極12は、ITO,SnO2,ZnO等の導電性金属
酸化物からなる幅広の透明電極の上に、細い幅のバス電
極(銀電極,Cr−Cu−Cr電極)を積層させた電極
構成となっている。このように金属電極と透明電極とを
組み合わせた構成にすることは、表示電極の抵抗を低く
且つセル内の放電面積を広く確保する上で好ましい。
銀電極あるいはCr−Cu−Cr電極)であるが、表示
電極12は、ITO,SnO2,ZnO等の導電性金属
酸化物からなる幅広の透明電極の上に、細い幅のバス電
極(銀電極,Cr−Cu−Cr電極)を積層させた電極
構成となっている。このように金属電極と透明電極とを
組み合わせた構成にすることは、表示電極の抵抗を低く
且つセル内の放電面積を広く確保する上で好ましい。
【0018】誘電体層13は、前面ガラス基板11の表
示電極12が配された表面全体を覆って配設された誘電
物質からなる層であって、一般的に、鉛系低融点ガラス
が用いられているが、ビスマス系低融点ガラス、或は鉛
系低融点ガラスとビスマス系低融点ガラスの積層物で形
成しても良い。保護層14は、酸化マグネシウム(Mg
O)からなる薄層であって、誘電体層13の表面全体を
覆っている。
示電極12が配された表面全体を覆って配設された誘電
物質からなる層であって、一般的に、鉛系低融点ガラス
が用いられているが、ビスマス系低融点ガラス、或は鉛
系低融点ガラスとビスマス系低融点ガラスの積層物で形
成しても良い。保護層14は、酸化マグネシウム(Mg
O)からなる薄層であって、誘電体層13の表面全体を
覆っている。
【0019】誘電体層23は、誘電体層13と同様のも
のであるが、可視光反射層としての働きも兼ねるように
TiO2粒子が混合されている。隔壁30は、ガラス材
料からなり、背面パネル20の誘電体層23の表面上に
突設されている。なお、このPDPにおいて点灯表示が
行われる表示領域は上記のような構成であるが、この表
示領域の周囲には、前面パネル10と背面パネル20と
を封着するための領域、並びに表示電極12やアドレス
電極22を外部の駆動回路に接続するための引出線を設
ける領域が設けられている。
のであるが、可視光反射層としての働きも兼ねるように
TiO2粒子が混合されている。隔壁30は、ガラス材
料からなり、背面パネル20の誘電体層23の表面上に
突設されている。なお、このPDPにおいて点灯表示が
行われる表示領域は上記のような構成であるが、この表
示領域の周囲には、前面パネル10と背面パネル20と
を封着するための領域、並びに表示電極12やアドレス
電極22を外部の駆動回路に接続するための引出線を設
ける領域が設けられている。
【0020】(前面パネル10における電極構成)図2
(a)は、前面パネル10を背面パネル20側から見た
平面図であり、図2(b)は、そのA−A線断面図であ
る。図2(a)に示すように、前面ガラス基板11の表
面中央部(即ちPDPの表示領域)には、透明電極12
1a,121b及びバス電極122a,122bからな
る表示電極群12a,12bがストライプ状に配設され
ており、前面ガラス基板11の表面の行方向両側部(図
2(a)では左右両側部)には、バス電極122a,1
22bの両端から延設された引出線123a,123b
が配されている。
(a)は、前面パネル10を背面パネル20側から見た
平面図であり、図2(b)は、そのA−A線断面図であ
る。図2(a)に示すように、前面ガラス基板11の表
面中央部(即ちPDPの表示領域)には、透明電極12
1a,121b及びバス電極122a,122bからな
る表示電極群12a,12bがストライプ状に配設され
ており、前面ガラス基板11の表面の行方向両側部(図
2(a)では左右両側部)には、バス電極122a,1
22bの両端から延設された引出線123a,123b
が配されている。
【0021】また、前面ガラス基板11の表面の4角近
傍には、透明電極121a,121bと同じ材料でアラ
インメントマーク120が形成されている。このアライ
ンメントマーク120は、後述するように、バス電極1
22a,122bを透明電極121a,121bと位置
合わせして形成する際、並びに前面パネルと背面パネル
とを位置合わせして貼り合わせる際に用いるものであ
る。
傍には、透明電極121a,121bと同じ材料でアラ
インメントマーク120が形成されている。このアライ
ンメントマーク120は、後述するように、バス電極1
22a,122bを透明電極121a,121bと位置
合わせして形成する際、並びに前面パネルと背面パネル
とを位置合わせして貼り合わせる際に用いるものであ
る。
【0022】また、表示電極対12a,12bと、隣の
表示電極対12a,12bとの間には、透明電極121
a,121bと同じ材料からなる透明導電膜124が存
在している。また、前面ガラス基板11の表面の列方向
両側部には、透明電極121a,121bと同じ材料か
らなる透明導電膜125が存在している。この透明導電
膜124、125は、後述するように、透明電極121
a,121bを形成する工程で残存したものである。
表示電極対12a,12bとの間には、透明電極121
a,121bと同じ材料からなる透明導電膜124が存
在している。また、前面ガラス基板11の表面の列方向
両側部には、透明電極121a,121bと同じ材料か
らなる透明導電膜125が存在している。この透明導電
膜124、125は、後述するように、透明電極121
a,121bを形成する工程で残存したものである。
【0023】一対の透明電極121aと透明電極121
bとの間は、帯状間隙126で隔てられている。また、
透明電極121aと透明導電膜124とは、帯状間隙1
27aで隔てられ、透明電極121bと透明導電膜12
4とは、帯状間隙127bで隔てられ、透明電極121
bと透明導電膜125とは、帯状間隙128で隔てられ
ており、この間隙によって、透明導電膜124,125
は、表示電極対12a,12bと電気的に絶縁されてい
る。
bとの間は、帯状間隙126で隔てられている。また、
透明電極121aと透明導電膜124とは、帯状間隙1
27aで隔てられ、透明電極121bと透明導電膜12
4とは、帯状間隙127bで隔てられ、透明電極121
bと透明導電膜125とは、帯状間隙128で隔てられ
ており、この間隙によって、透明導電膜124,125
は、表示電極対12a,12bと電気的に絶縁されてい
る。
【0024】透明導電膜124や透明導電膜125を、
透明電極121a,121bから確実に絶縁するため
に、帯状間隙127a,127b及び帯状間隙128の
幅は20μm以上確保することが好ましい。 〔PDPの駆動に関して〕このような構成のPDPを駆
動する時には、駆動回路(不図示)によって、走査電極
12aとアドレス電極22とにアドレス放電パルスを印
加することによって、発光させようとするセルに壁電荷
を蓄積し、その後、表示電極対12a,12bに維持放
電パルスを印加することによって壁電荷が蓄積されたセ
ルで維持放電を行うという動作を繰り返すことによって
発光表示を行う。
透明電極121a,121bから確実に絶縁するため
に、帯状間隙127a,127b及び帯状間隙128の
幅は20μm以上確保することが好ましい。 〔PDPの駆動に関して〕このような構成のPDPを駆
動する時には、駆動回路(不図示)によって、走査電極
12aとアドレス電極22とにアドレス放電パルスを印
加することによって、発光させようとするセルに壁電荷
を蓄積し、その後、表示電極対12a,12bに維持放
電パルスを印加することによって壁電荷が蓄積されたセ
ルで維持放電を行うという動作を繰り返すことによって
発光表示を行う。
【0025】上記のように透明導電膜124や透明導電
膜125は、表示電極対12a,12bと電気的に絶縁
されているため放電に及ぼす影響は少なく、透明である
ため可視光の透過に対する影響も小さい。従って、この
ように透明導電膜が残存していても、PDPの駆動に支
障は生じない。 〔PDPの作製方法について〕上記構成のPDPを作製
する方法について説明する。ここでは、40インチクラ
スのNTSCワイドテレビに合わせたサイズで説明を行
うが、ハイビジョンテレビ用のPDPにも適用できる。
膜125は、表示電極対12a,12bと電気的に絶縁
されているため放電に及ぼす影響は少なく、透明である
ため可視光の透過に対する影響も小さい。従って、この
ように透明導電膜が残存していても、PDPの駆動に支
障は生じない。 〔PDPの作製方法について〕上記構成のPDPを作製
する方法について説明する。ここでは、40インチクラ
スのNTSCワイドテレビに合わせたサイズで説明を行
うが、ハイビジョンテレビ用のPDPにも適用できる。
【0026】前面パネルの作製:前面パネルは、前面ガ
ラス基板11上に表示電極12を形成し、その上を鉛系
の誘電体層13で覆い、更に誘電体層13の表面に保護
層14を形成することによって作製する。表示電極群1
2a,12bは、レーザー加工を用いて透明電極121
a,121bを形成し、その上に位置合わせしながら、
フォトリソ法を用いてバス電極122a,122bを形
成することによって形成する。各透明電極121a,1
21bの幅は例えば370μmであり、透明電極対12
1a,121bの間隙は例えば80μmである。表示電
極形成の詳細なについては後述する。
ラス基板11上に表示電極12を形成し、その上を鉛系
の誘電体層13で覆い、更に誘電体層13の表面に保護
層14を形成することによって作製する。表示電極群1
2a,12bは、レーザー加工を用いて透明電極121
a,121bを形成し、その上に位置合わせしながら、
フォトリソ法を用いてバス電極122a,122bを形
成することによって形成する。各透明電極121a,1
21bの幅は例えば370μmであり、透明電極対12
1a,121bの間隙は例えば80μmである。表示電
極形成の詳細なについては後述する。
【0027】誘電体層13は、例えば、70重量%の酸
化鉛[PbO],15重量%の酸化硼素[B2O3],1
0重量%の酸化硅素[SiO2]及び5重量%の酸化ア
ルミニウムと有機バインダ[α−ターピネオールに10
%のエチルセルロースを溶解したもの]とを混合してな
る組成物を、スクリーン印刷法で塗布した後、520℃
で20分間焼成することによって膜厚約20μmに形成
する。
化鉛[PbO],15重量%の酸化硼素[B2O3],1
0重量%の酸化硅素[SiO2]及び5重量%の酸化ア
ルミニウムと有機バインダ[α−ターピネオールに10
%のエチルセルロースを溶解したもの]とを混合してな
る組成物を、スクリーン印刷法で塗布した後、520℃
で20分間焼成することによって膜厚約20μmに形成
する。
【0028】保護層14は、酸化マグネシウム(Mg
O)からなるものであって、一般的にはスパッタリング
法によって形成するが、ここではCVD(Chemical Vap
or Deposition)法で1.0μmの膜厚に形成する。C
VD法による酸化マグネシウム保護層の形成は、CVD
装置内に前面ガラス基板をセットし、これにソースとし
てのマグネシウム化合物及び酸素を送り込んで反応させ
ることによって行う。
O)からなるものであって、一般的にはスパッタリング
法によって形成するが、ここではCVD(Chemical Vap
or Deposition)法で1.0μmの膜厚に形成する。C
VD法による酸化マグネシウム保護層の形成は、CVD
装置内に前面ガラス基板をセットし、これにソースとし
てのマグネシウム化合物及び酸素を送り込んで反応させ
ることによって行う。
【0029】背面パネルの作製:背面ガラス基板21上
に、表示電極12と同様にスクリーン印刷法を用いて、
アドレス電極22を形成する。次に、TiO2粒子が混
合されたガラス材料をスクリーン印刷法を用いて塗布し
焼成することによって誘電体層23を形成する。
に、表示電極12と同様にスクリーン印刷法を用いて、
アドレス電極22を形成する。次に、TiO2粒子が混
合されたガラス材料をスクリーン印刷法を用いて塗布し
焼成することによって誘電体層23を形成する。
【0030】次に、スクリーン印刷法でガラス材料を繰
返し塗布した後、焼成することによって隔壁30を形成
する。そして、隔壁30の間の溝に蛍光体層31を形成
する。この蛍光体層31は、スクリーン印刷法で形成す
ることも可能ではあるが、ノズルから蛍光体インキを連
続的に噴射しながら走査する方法で蛍光体インキを塗布
し、焼成することによって形成する方法を用いるのが好
ましい。
返し塗布した後、焼成することによって隔壁30を形成
する。そして、隔壁30の間の溝に蛍光体層31を形成
する。この蛍光体層31は、スクリーン印刷法で形成す
ることも可能ではあるが、ノズルから蛍光体インキを連
続的に噴射しながら走査する方法で蛍光体インキを塗布
し、焼成することによって形成する方法を用いるのが好
ましい。
【0031】この方法で用いる蛍光体インキは、各色蛍
光体粒子、バインダ、溶剤、除電物質が混合分散され、
適度な粘度に調整されたものであって、蛍光体インキに
入れる蛍光体粒子としては、一般的にPDPの蛍光体層
に使用されているものを用いることができる。その、そ
の具体例としては、 青色蛍光体: BaMgAl10O17:Eu2+ 緑色蛍光体: BaAl12O19:MnあるいはZn2S
iO4:Mn 赤色蛍光体: (YxGd1-x)BO3:Eu3+あるいはY
BO3:Eu3+ を挙げることができる。
光体粒子、バインダ、溶剤、除電物質が混合分散され、
適度な粘度に調整されたものであって、蛍光体インキに
入れる蛍光体粒子としては、一般的にPDPの蛍光体層
に使用されているものを用いることができる。その、そ
の具体例としては、 青色蛍光体: BaMgAl10O17:Eu2+ 緑色蛍光体: BaAl12O19:MnあるいはZn2S
iO4:Mn 赤色蛍光体: (YxGd1-x)BO3:Eu3+あるいはY
BO3:Eu3+ を挙げることができる。
【0032】パネル貼り合わせによるPDPの作製:次
に、このように作製した前面パネルと背面パネルとを、
外周部に封着用ガラスを挟んで積み重ねる。このとき、
上記アラインメントマーク120を用いて位置合わせを
行う。そして、積み重ねたパネルを加熱して封着用ガラ
スを溶かすことによって封着する。放電空間40内を高
真空(例えば8×10-7Torr)に排気した後、放電
ガス(例えばHe−Xe系,Ne−Xe系の不活性ガ
ス)を所定の圧力で封入することによってPDPが作製
される。
に、このように作製した前面パネルと背面パネルとを、
外周部に封着用ガラスを挟んで積み重ねる。このとき、
上記アラインメントマーク120を用いて位置合わせを
行う。そして、積み重ねたパネルを加熱して封着用ガラ
スを溶かすことによって封着する。放電空間40内を高
真空(例えば8×10-7Torr)に排気した後、放電
ガス(例えばHe−Xe系,Ne−Xe系の不活性ガ
ス)を所定の圧力で封入することによってPDPが作製
される。
【0033】〔表示電極の形成方法についての詳細〕表
示電極12は、(1)レーザ加工技術を用いて透明電極
121a,121bを配設した後、(2)透明電極12
1a,121bの上にバス電極122a,122bを配
設することによって形成することができる。 (1)透明電極121a,121bを形成する工程:先
ず、前面ガラス基板11の全面に、CVD法やスパッタ
リング法などの方法を用いて上記透明電極材料を被覆す
る。
示電極12は、(1)レーザ加工技術を用いて透明電極
121a,121bを配設した後、(2)透明電極12
1a,121bの上にバス電極122a,122bを配
設することによって形成することができる。 (1)透明電極121a,121bを形成する工程:先
ず、前面ガラス基板11の全面に、CVD法やスパッタ
リング法などの方法を用いて上記透明電極材料を被覆す
る。
【0034】例えばCVD法で、SnO2─Sb2O3系
透明導電膜材料(酸化スズSnO2と酸化アンチモンS
b2O3を、SnとSbが98:2の原子比になるように
混合した材料)を約550℃の高温ガスにして前面ガラ
ス基板11の表面上に流すことによって、厚さ約0.2
μmの透明導電膜を形成する。そして形成した透明導電
膜に対して、以下に説明するように、レーザ加工機を用
いて、〜のようにしてパターニングする。
透明導電膜材料(酸化スズSnO2と酸化アンチモンS
b2O3を、SnとSbが98:2の原子比になるように
混合した材料)を約550℃の高温ガスにして前面ガラ
ス基板11の表面上に流すことによって、厚さ約0.2
μmの透明導電膜を形成する。そして形成した透明導電
膜に対して、以下に説明するように、レーザ加工機を用
いて、〜のようにしてパターニングする。
【0035】図3は、本実施形態で用いるレーザ加工機
の機能を説明する模式図である。このレーザ加工機20
0は、テーブル201に載置されるワーク(ここでは、
透明導電膜が形成された前面ガラス基板11)に対し
て、YAGレーザ発振器202からパルス状に発振され
るレーザ光をレーザヘッド203から照射しながら、レ
ーザヘッド203をワークに対して相対的に縦横方向
(図中xy方向)に走査できるようになっている。
の機能を説明する模式図である。このレーザ加工機20
0は、テーブル201に載置されるワーク(ここでは、
透明導電膜が形成された前面ガラス基板11)に対し
て、YAGレーザ発振器202からパルス状に発振され
るレーザ光をレーザヘッド203から照射しながら、レ
ーザヘッド203をワークに対して相対的に縦横方向
(図中xy方向)に走査できるようになっている。
【0036】レーザヘッド203には、ワークの表面に
レーザ光を集光する集光ユニット204と、照射される
レーザスポットの形状を固有の形状(ここでは細長い長
方形状)に調整するアパーチャ205が装着されてい
る。なお、レーザヘッド203では、レーザスポットの
向きを、スポットの長辺がx方向に沿った向きとy方向
に沿った向きとに切り替えることができるようになって
いる。
レーザ光を集光する集光ユニット204と、照射される
レーザスポットの形状を固有の形状(ここでは細長い長
方形状)に調整するアパーチャ205が装着されてい
る。なお、レーザヘッド203では、レーザスポットの
向きを、スポットの長辺がx方向に沿った向きとy方向
に沿った向きとに切り替えることができるようになって
いる。
【0037】照射されるレーザスポットは、例えば 8
0×260μmの長方形状で、パルス幅100ナノ秒、
波長1.06μm、1パルス当りのエネルギー1.5m
Jである。図4は、レーザ加工機200の具体例を示す
概略斜視図である。本図に示すレーザ加工機200は、
公知のガントリー式と称されるレーザ加工機であって、
テーブル201はx方向に移動可能に支持され、このテ
ーブル201を跨ぐようにアーチ210が設けられ、こ
のアーチ210によって、レーザトーチ211がy方向
へ移動可能に支持されている。そして、レーザトーチ2
11およびテーブル201は、ステッピングモータ(不
図示)により精密に駆動されるようになっている。
0×260μmの長方形状で、パルス幅100ナノ秒、
波長1.06μm、1パルス当りのエネルギー1.5m
Jである。図4は、レーザ加工機200の具体例を示す
概略斜視図である。本図に示すレーザ加工機200は、
公知のガントリー式と称されるレーザ加工機であって、
テーブル201はx方向に移動可能に支持され、このテ
ーブル201を跨ぐようにアーチ210が設けられ、こ
のアーチ210によって、レーザトーチ211がy方向
へ移動可能に支持されている。そして、レーザトーチ2
11およびテーブル201は、ステッピングモータ(不
図示)により精密に駆動されるようになっている。
【0038】また、このレーザトーチ211にレーザヘ
ッド203が固着され、YAGレーザ発振器202から
発振されるレーザ光は、石英ガラス製の光ファイバケー
ブル212を通ってレーザヘッド203に導かれるよう
になっている。このようなレーザ加工機200を用いれ
ば、ワークに対してマイクロオーダーで精密な2次元レ
ーザ加工を施すことが可能である。
ッド203が固着され、YAGレーザ発振器202から
発振されるレーザ光は、石英ガラス製の光ファイバケー
ブル212を通ってレーザヘッド203に導かれるよう
になっている。このようなレーザ加工機200を用いれ
ば、ワークに対してマイクロオーダーで精密な2次元レ
ーザ加工を施すことが可能である。
【0039】図5は、このレーザ加工機200を用いて
前面ガラス基板11上の透明導電性膜を加工する様子を
示す図である。本図には、長方形状のレーザスポットS
1,S2,S3…が、オーバーラップしながら順に照射さ
れることによって、透明導電性材料が帯状に除去され
て、レーザスポットの幅と同等の幅を持つ帯状間隙が形
成される様子が示されている。
前面ガラス基板11上の透明導電性膜を加工する様子を
示す図である。本図には、長方形状のレーザスポットS
1,S2,S3…が、オーバーラップしながら順に照射さ
れることによって、透明導電性材料が帯状に除去され
て、レーザスポットの幅と同等の幅を持つ帯状間隙が形
成される様子が示されている。
【0040】この帯状間隙の形成は、レーザスポットの
長辺をx方向に沿わせてレーザ光を照射しながら、x方
向に走査することによって行う。このとき、レーザ発振
器202で発振するレーザ光の発振数並びに走査速度
は、レーザスポットが、その直前に照射したレーザスポ
ットと適度にオーバーラップするよう(通常、数十%の
オーバーラップ率となるよう)調整する。
長辺をx方向に沿わせてレーザ光を照射しながら、x方
向に走査することによって行う。このとき、レーザ発振
器202で発振するレーザ光の発振数並びに走査速度
は、レーザスポットが、その直前に照射したレーザスポ
ットと適度にオーバーラップするよう(通常、数十%の
オーバーラップ率となるよう)調整する。
【0041】そして、このようにx方向に走査する工程
を、y方向にレーザスポットの幅に相当する距離づつず
らしながら繰り返すことによって、広い幅の帯状間隙も
形成することができる。 先ず、前面ガラス基板11を、その行方向がレーザ
加工機200のx方向と一致するようにテーブル103
上に載置し、公知の真空チャック法などにより固定す
る。
を、y方向にレーザスポットの幅に相当する距離づつず
らしながら繰り返すことによって、広い幅の帯状間隙も
形成することができる。 先ず、前面ガラス基板11を、その行方向がレーザ
加工機200のx方向と一致するようにテーブル103
上に載置し、公知の真空チャック法などにより固定す
る。
【0042】 前面ガラス基板11の全面に形成した
透明導電膜の中、前面ガラス基板11表面の行方向両側
部(即ち引出線123a,123bを形成する領域)
を、レーザー光を照射しながら走査することによって透
明導電性材料を除去する。これは、上記図5のようにx
方向に走査する工程を、y方向にずらしながら繰り返す
ことによって行うことができる。
透明導電膜の中、前面ガラス基板11表面の行方向両側
部(即ち引出線123a,123bを形成する領域)
を、レーザー光を照射しながら走査することによって透
明導電性材料を除去する。これは、上記図5のようにx
方向に走査する工程を、y方向にずらしながら繰り返す
ことによって行うことができる。
【0043】ただし、アラインメントマーク120を形
成する部分の透明導電性材料は除去せずに残しておく。
なお、上記のCVD法やスパッタリング法で透明電極材
料を被覆する工程において、この行方向両側部をマスク
し、この部分に透明電極材料を被覆しないようにしてお
けば、この工程は省略もしくは簡略化することができ
る。
成する部分の透明導電性材料は除去せずに残しておく。
なお、上記のCVD法やスパッタリング法で透明電極材
料を被覆する工程において、この行方向両側部をマスク
し、この部分に透明電極材料を被覆しないようにしてお
けば、この工程は省略もしくは簡略化することができ
る。
【0044】 そして、上記で残した部分にレーザ
光を照射することによりアラインメントマーク120を
形成する。アラインメントマーク120として図2
(a)のように十字形状のものを刻む場合、長方形状の
スポットの長手方向を、行方向及び列方向の各方向に合
わせて照射すれば、容易に刻むことができる。 次に、前面ガラス基板11表面の中央部(表示領
域)全体に残っている透明導電膜に対して、上記図5の
ようにレーザ照射しながら走査して透明導電性材料を帯
状に除去することによって、帯状間隙126〜128を
形成する。これによって、図2に示される透明電極パタ
ーン(透明電極121a,121b、透明導電膜12
4,125)が形成されることになる。
光を照射することによりアラインメントマーク120を
形成する。アラインメントマーク120として図2
(a)のように十字形状のものを刻む場合、長方形状の
スポットの長手方向を、行方向及び列方向の各方向に合
わせて照射すれば、容易に刻むことができる。 次に、前面ガラス基板11表面の中央部(表示領
域)全体に残っている透明導電膜に対して、上記図5の
ようにレーザ照射しながら走査して透明導電性材料を帯
状に除去することによって、帯状間隙126〜128を
形成する。これによって、図2に示される透明電極パタ
ーン(透明電極121a,121b、透明導電膜12
4,125)が形成されることになる。
【0045】(2)バス電極122a,122bを形成
する工程 ここでは、フォトリソ法を用いて銀電極を形成する方法
について説明する。塗布工程:先ず、銀と感光性樹脂が
混合されている感光性銀ペーストを、前面ガラス基板1
1の透明導電膜が配されている側の表面全体に、スクリ
ーン印刷法等で塗布し乾燥することによって、感光性銀
ペーストの膜を形成する。
する工程 ここでは、フォトリソ法を用いて銀電極を形成する方法
について説明する。塗布工程:先ず、銀と感光性樹脂が
混合されている感光性銀ペーストを、前面ガラス基板1
1の透明導電膜が配されている側の表面全体に、スクリ
ーン印刷法等で塗布し乾燥することによって、感光性銀
ペーストの膜を形成する。
【0046】露光工程:次に、感光性銀ペースト膜の上
に、バス電極122a,122b及び引出線123a,
123bに相当する形状のスリットが開設された露光用
マスクを重ねて、露光する。このとき用いる露光用マス
クには、図2(a)のアラインメントマーク120と同
じ位置に同形状のアラインメントマークが予め形成され
ており、露光用マスクを感光性銀ペースト膜上に重ねる
ときには、両アラインメントマ−クを位置合わせして重
ねる。これによって、バス電極122a,122b及び
引出線123a,123bを形成する正確な位置に露光
されることになる。
に、バス電極122a,122b及び引出線123a,
123bに相当する形状のスリットが開設された露光用
マスクを重ねて、露光する。このとき用いる露光用マス
クには、図2(a)のアラインメントマーク120と同
じ位置に同形状のアラインメントマークが予め形成され
ており、露光用マスクを感光性銀ペースト膜上に重ねる
ときには、両アラインメントマ−クを位置合わせして重
ねる。これによって、バス電極122a,122b及び
引出線123a,123bを形成する正確な位置に露光
されることになる。
【0047】現像工程:次に、露光後の感光性銀ペース
ト膜を現像液(アルカリ溶液)で洗うことによって、感
光性銀ペースト膜の中で露光工程で露光されていない部
分を洗い流す。これによって、バス電極122a,12
2b及び引出線123a,123bを形成する部分だけ
に、感光性銀ペースト膜が残ることになる。焼成工程:
現像工程で残った感光性銀ペースト膜を焼成することに
よって、バス電極122a,122b及び引出線123
a,123bが形成される。
ト膜を現像液(アルカリ溶液)で洗うことによって、感
光性銀ペースト膜の中で露光工程で露光されていない部
分を洗い流す。これによって、バス電極122a,12
2b及び引出線123a,123bを形成する部分だけ
に、感光性銀ペースト膜が残ることになる。焼成工程:
現像工程で残った感光性銀ペースト膜を焼成することに
よって、バス電極122a,122b及び引出線123
a,123bが形成される。
【0048】なお、バス電極122a,122b及び引
出線123a,123bを形成する方法としては、この
他に、例えば、Cr−Cu−Cr層をスパッタリング法
で形成し、その上にレジスト膜を塗布した後、上記と同
様の露光用マスクを用いて露光し、現像し、その後、露
光された部分以外のCr−Cu−Cr層をドライエッチ
ングで取り除くことによって形成することもできる。
出線123a,123bを形成する方法としては、この
他に、例えば、Cr−Cu−Cr層をスパッタリング法
で形成し、その上にレジスト膜を塗布した後、上記と同
様の露光用マスクを用いて露光し、現像し、その後、露
光された部分以外のCr−Cu−Cr層をドライエッチ
ングで取り除くことによって形成することもできる。
【0049】〔本実施形態の効果について〕上記PDP
の製法によれば、表示電極群12a,12bをレーザ加
工で形成する際に、表示電極対12a,12bとその隣
の表示電極対12a,12bとの間に透明導電膜124
が残留するように透明導電性材料を除去しているので、
透明導電膜124のところも除去する場合と比べて、レ
ーザ加工する面積は小さい。そのため、レーザ加工に必
要な時間やエネルギーは軽減されることになる。
の製法によれば、表示電極群12a,12bをレーザ加
工で形成する際に、表示電極対12a,12bとその隣
の表示電極対12a,12bとの間に透明導電膜124
が残留するように透明導電性材料を除去しているので、
透明導電膜124のところも除去する場合と比べて、レ
ーザ加工する面積は小さい。そのため、レーザ加工に必
要な時間やエネルギーは軽減されることになる。
【0050】この点を具体的に考察する。図2(b)に
表示するように、表示電極対12a,12bとその隣の
表示電極対12a,12bとの間隙幅W1、各表示電極
対を構成する表示電極12aと表示電極12bとの間隙
幅をW2、帯状間隙127a,127bの間隙幅をW3と
する。
表示するように、表示電極対12a,12bとその隣の
表示電極対12a,12bとの間隙幅W1、各表示電極
対を構成する表示電極12aと表示電極12bとの間隙
幅をW2、帯状間隙127a,127bの間隙幅をW3と
する。
【0051】本実施形態のように透明導電膜124を残
す場合、上記の工程で除去する透明導電膜の面積A1
は、帯状間隙126及び帯状間隙127a,127bの
合計面積となる。一方、比較例として、透明導電膜12
4を残さないで除去する場合には、上記に相当する工
程で除去する透明導電膜の面積Bは、表示電極対12
a,12bとその隣の表示電極対12a,12bとの間
の間隙及び帯状間隙126の合計面積となる。
す場合、上記の工程で除去する透明導電膜の面積A1
は、帯状間隙126及び帯状間隙127a,127bの
合計面積となる。一方、比較例として、透明導電膜12
4を残さないで除去する場合には、上記に相当する工
程で除去する透明導電膜の面積Bは、表示電極対12
a,12bとその隣の表示電極対12a,12bとの間
の間隙及び帯状間隙126の合計面積となる。
【0052】従って、本実施形態で除去する導電膜面積
A1と上記比較例で除去する導電膜面積Bとの比率A1/
Bは、(2W3+W2)/(W1+W2)となる(2W3は
W1より小さいので、A1/B<1である。)。透明導電
膜をレーザ加工で除去する場合、レーザ発振器202の
出力に応じて単位時間に除去できる透明導電膜の面積は
大体決まっているので、このようにレーザ加工で除去す
る透明導電膜の面積を小さくできるということは、加工
時間の短縮及びエネルギー低減(低コスト化)を図るこ
とができることを意味する。
A1と上記比較例で除去する導電膜面積Bとの比率A1/
Bは、(2W3+W2)/(W1+W2)となる(2W3は
W1より小さいので、A1/B<1である。)。透明導電
膜をレーザ加工で除去する場合、レーザ発振器202の
出力に応じて単位時間に除去できる透明導電膜の面積は
大体決まっているので、このようにレーザ加工で除去す
る透明導電膜の面積を小さくできるということは、加工
時間の短縮及びエネルギー低減(低コスト化)を図るこ
とができることを意味する。
【0053】一具体例として、W1=260μm、W2=
80μm、W3=80μmに設定する場合、この比率A1
/Bの値は約0.7となる。このように幅W3を幅W2と
同一(80μm)に設定する場合、これに相当するスポ
ット幅80μmのレーザ光を走査しながら照射すれば、
帯状間隙126,127a,127bを各々一回の走査
で形成することができる。即ち、レーザヘッド203に
おいて、1種類のアパーチャ205でスポットの向きを
変えることなく、帯状間隙126,127a,127b
を各一回の走査で形成できるので、加工時間をより短縮
することが可能である。なお、帯状間隙128の間隙幅
も同一(80μm)に設定すればより効果的である。
80μm、W3=80μmに設定する場合、この比率A1
/Bの値は約0.7となる。このように幅W3を幅W2と
同一(80μm)に設定する場合、これに相当するスポ
ット幅80μmのレーザ光を走査しながら照射すれば、
帯状間隙126,127a,127bを各々一回の走査
で形成することができる。即ち、レーザヘッド203に
おいて、1種類のアパーチャ205でスポットの向きを
変えることなく、帯状間隙126,127a,127b
を各一回の走査で形成できるので、加工時間をより短縮
することが可能である。なお、帯状間隙128の間隙幅
も同一(80μm)に設定すればより効果的である。
【0054】また、別の具体例として、W1=260μ
m、W2=80μm、W3=40μmに設定する場合、比
率A1/Bの値は約0.47となる。この場合、スポッ
ト幅40μmのレーザ光を走査しながら照射することに
より、帯状間隙127a,127bは各々一回の走査で
形成することができ、帯状間隙126は、二回の走査で
形成することができる。
m、W2=80μm、W3=40μmに設定する場合、比
率A1/Bの値は約0.47となる。この場合、スポッ
ト幅40μmのレーザ光を走査しながら照射することに
より、帯状間隙127a,127bは各々一回の走査で
形成することができ、帯状間隙126は、二回の走査で
形成することができる。
【0055】また、本実施形態では、列方向両側部に透
明導電膜125を残しているため、上記の工程におい
て、レーザ照射によって行方向両端部に加えて列方向両
側部も透明導電材料を除去する場合と比べて、工程が簡
略化されている。 [実施の形態2]図6(a)は、本実施形態にかかるP
DPの前面パネルの平面図であり、図6(b)は、その
B−B線断面図である。
明導電膜125を残しているため、上記の工程におい
て、レーザ照射によって行方向両端部に加えて列方向両
側部も透明導電材料を除去する場合と比べて、工程が簡
略化されている。 [実施の形態2]図6(a)は、本実施形態にかかるP
DPの前面パネルの平面図であり、図6(b)は、その
B−B線断面図である。
【0056】本実施形態のPDPの構成は、実施の形態
1と同様であるが、実施の形態1では表示電極対を構成
する表示電極12aと表示電極12bとの間は、帯状間
隙126となっており透明導電膜は残存していなかった
のに対して、本実施形態では、表示電極対を構成する表
示電極12aと表示電極12bとの間にも、帯状の透明
導電膜129が残っている点が異なっている。
1と同様であるが、実施の形態1では表示電極対を構成
する表示電極12aと表示電極12bとの間は、帯状間
隙126となっており透明導電膜は残存していなかった
のに対して、本実施形態では、表示電極対を構成する表
示電極12aと表示電極12bとの間にも、帯状の透明
導電膜129が残っている点が異なっている。
【0057】即ち、本実施の形態では、表示電極対12
a,12bと、隣の表示電極対12a,12bとの間に
透明導電膜124が残され、表示電極12aと表示電極
12bとの間に透明導電膜129が残されている。そし
て、この透明導電膜129は、透明電極121aとの間
が帯状間隙130aで隔てられ、透明電極121bとの
間は帯状間隙130bで隔てられ、これによって、透明
導電膜129と表示電極対12a,12bとは電気的に
絶縁されている。この帯状間隙130a,130bにつ
いても、透明電極121a,121bと確実に絶縁する
ために、間隙幅を20μm以上確保することが好まし
い。
a,12bと、隣の表示電極対12a,12bとの間に
透明導電膜124が残され、表示電極12aと表示電極
12bとの間に透明導電膜129が残されている。そし
て、この透明導電膜129は、透明電極121aとの間
が帯状間隙130aで隔てられ、透明電極121bとの
間は帯状間隙130bで隔てられ、これによって、透明
導電膜129と表示電極対12a,12bとは電気的に
絶縁されている。この帯状間隙130a,130bにつ
いても、透明電極121a,121bと確実に絶縁する
ために、間隙幅を20μm以上確保することが好まし
い。
【0058】また、本実施形態のPDPの製法について
は、実施の形態1と同様であるが、透明電極パターンを
形成する工程において、レーザ加工によって帯状間隙
126に相当するところの透明導電性材料を除去する代
わりに、帯状間隙130a及び帯状間隙130bに相当
するところの透明導電性材料を除去する点が異なってい
る。
は、実施の形態1と同様であるが、透明電極パターンを
形成する工程において、レーザ加工によって帯状間隙
126に相当するところの透明導電性材料を除去する代
わりに、帯状間隙130a及び帯状間隙130bに相当
するところの透明導電性材料を除去する点が異なってい
る。
【0059】このように、本実施形態では、透明導電膜
124に加えて透明導電膜129も残しているため、実
施の形態1と比べて、工程でレーザ加工する面積は更
に小さくなる。従って、この工程においてレーザ加工で
透明導電性材料を除去するのに必要な時間やエネルギー
は更に軽減することができる。この点を具体的に考察す
る。
124に加えて透明導電膜129も残しているため、実
施の形態1と比べて、工程でレーザ加工する面積は更
に小さくなる。従って、この工程においてレーザ加工で
透明導電性材料を除去するのに必要な時間やエネルギー
は更に軽減することができる。この点を具体的に考察す
る。
【0060】図6(b)に表示するように、表示電極対
12a,12bとその隣の表示電極対12a,12bと
の間隙幅をW1、各表示電極対を構成する表示電極12
aと表示電極12bとの間隙幅をW2、帯状間隙127
a,127bの幅をW3、帯状間隙130a,130b
の幅をW4とする。本実施形態のように透明導電膜12
4と透明導電膜129を残す場合、の工程で除去する
透明導電膜の面積A2は、帯状間隙127a,127b
及び帯状間隙130a,130bの合計面積となる。
12a,12bとその隣の表示電極対12a,12bと
の間隙幅をW1、各表示電極対を構成する表示電極12
aと表示電極12bとの間隙幅をW2、帯状間隙127
a,127bの幅をW3、帯状間隙130a,130b
の幅をW4とする。本実施形態のように透明導電膜12
4と透明導電膜129を残す場合、の工程で除去する
透明導電膜の面積A2は、帯状間隙127a,127b
及び帯状間隙130a,130bの合計面積となる。
【0061】従って、本実施形態で除去する導電膜面積
A2と、上記実施の形態1で説明した比較例で除去する
導電膜面積Bとの比率A2/Bは、(2W3+2W4)/
(W1+W2)となる。例えば、W1=260μm、W2=
80μm、W3=20μm、W4=20μmに設定する場
合、この比率A2/Bの値は約0.24となる。
A2と、上記実施の形態1で説明した比較例で除去する
導電膜面積Bとの比率A2/Bは、(2W3+2W4)/
(W1+W2)となる。例えば、W1=260μm、W2=
80μm、W3=20μm、W4=20μmに設定する場
合、この比率A2/Bの値は約0.24となる。
【0062】また、本実施形態においても、帯状間隙1
27a,127bの間隙幅W3、帯状間隙130a,1
30bの間隙幅を同一に設定する(例えば、いずれの帯
状間隙127a,127b,130a,130bも幅2
0μmに設定する)ことが可能であり、この場合、幅2
0μmのレーザ光を走査しながら照射することにより、
帯状間隙127a,127b,130a,130bを各
々一回の走査で形成することができる。
27a,127bの間隙幅W3、帯状間隙130a,1
30bの間隙幅を同一に設定する(例えば、いずれの帯
状間隙127a,127b,130a,130bも幅2
0μmに設定する)ことが可能であり、この場合、幅2
0μmのレーザ光を走査しながら照射することにより、
帯状間隙127a,127b,130a,130bを各
々一回の走査で形成することができる。
【0063】このレーザ光の幅(20μm)は、実施の
形態1で例示したレーザ光の幅(80μm)の1/4で
あるため、レーザ発振器202の出力は同じ(即ち単位
時間に除去できる透明導電膜の面積は同じ)でも、走査
速度は約4倍にできることになる。なお、本実施形態に
おいて、図6に示す例では、列方向両端部に、実施の形
態1のように透明導電膜125は残っていない。従っ
て、この場合は、PDPの製造工程において、列方向両
端部の透明導電性材料を除去する加工も必要となる。た
だし、本実施形態においても、実施の形態1と同様に透
明導電膜125を残して帯状間隙128のところの透明
導電性材料を除去することも可能である。
形態1で例示したレーザ光の幅(80μm)の1/4で
あるため、レーザ発振器202の出力は同じ(即ち単位
時間に除去できる透明導電膜の面積は同じ)でも、走査
速度は約4倍にできることになる。なお、本実施形態に
おいて、図6に示す例では、列方向両端部に、実施の形
態1のように透明導電膜125は残っていない。従っ
て、この場合は、PDPの製造工程において、列方向両
端部の透明導電性材料を除去する加工も必要となる。た
だし、本実施形態においても、実施の形態1と同様に透
明導電膜125を残して帯状間隙128のところの透明
導電性材料を除去することも可能である。
【0064】(変形例などについて)上記実施の形態で
は、表示電極を形成する方法として、先ず透明電極をレ
ーザ加工技術を用いて形成した後、その上にバス電極を
形成する例を示したが、以下のような順序で形成するこ
ともできる。即ち、先ず、前面ガラス基板11の前面に
透明電極材料を被覆して、透明導電膜を形成する。そし
て、この透明導電膜の上に、実施の形態1の(2)で説
明したようにフォトリソ法を用いてバス電極122a,
122bを形成する。
は、表示電極を形成する方法として、先ず透明電極をレ
ーザ加工技術を用いて形成した後、その上にバス電極を
形成する例を示したが、以下のような順序で形成するこ
ともできる。即ち、先ず、前面ガラス基板11の前面に
透明電極材料を被覆して、透明導電膜を形成する。そし
て、この透明導電膜の上に、実施の形態1の(2)で説
明したようにフォトリソ法を用いてバス電極122a,
122bを形成する。
【0065】次に、実施の形態1の(1)で説明したの
と同様に、レーザ加工技術を用いて透明導電膜から帯状
に透明導電性材料を除去することにより、透明導電膜1
24や透明導電膜129を残しながら透明電極121
a,121bを形成することにによっても、表示電極1
2a,12bを形成することができる。また、上記実施
の形態では、表示電極は、透明電極の上にバス電極が設
けられて構成されているが、本発明において、金属電極
は必ずしも必要ということではなく、これを除いた構成
とすることも可能である。
と同様に、レーザ加工技術を用いて透明導電膜から帯状
に透明導電性材料を除去することにより、透明導電膜1
24や透明導電膜129を残しながら透明電極121
a,121bを形成することにによっても、表示電極1
2a,12bを形成することができる。また、上記実施
の形態では、表示電極は、透明電極の上にバス電極が設
けられて構成されているが、本発明において、金属電極
は必ずしも必要ということではなく、これを除いた構成
とすることも可能である。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、前面基
板の表面に、表示電極として、透明導電材料からなる複
数の帯状電極がストライプ状に配列されたPDPにおい
て、前面基板上における隣り合う帯状電極の間に、その
帯状電極と電気的に絶縁された状態で、帯状電極に用い
られている透明導電材料と同様の材料からなる導電膜を
存在させることによって、レーザアブレーション法を用
いて帯状電極を形成する加工をする際に必要な労力(レ
ーザ加工に必要な時間やエネルギー)を少なくすること
を可能とし、これによって低コストで効率よく表示電極
を形成することを可能とした。また、帯状電極間の間隙
をレーザ加工で複数形成する際に、同一幅のレーザスポ
ットを照射して行えば、より効率よく加工することがで
きる。
板の表面に、表示電極として、透明導電材料からなる複
数の帯状電極がストライプ状に配列されたPDPにおい
て、前面基板上における隣り合う帯状電極の間に、その
帯状電極と電気的に絶縁された状態で、帯状電極に用い
られている透明導電材料と同様の材料からなる導電膜を
存在させることによって、レーザアブレーション法を用
いて帯状電極を形成する加工をする際に必要な労力(レ
ーザ加工に必要な時間やエネルギー)を少なくすること
を可能とし、これによって低コストで効率よく表示電極
を形成することを可能とした。また、帯状電極間の間隙
をレーザ加工で複数形成する際に、同一幅のレーザスポ
ットを照射して行えば、より効率よく加工することがで
きる。
【0067】このように、本発明は、PDPを低コスト
で効率よく生産する上で有用な技術である。
で効率よく生産する上で有用な技術である。
【図1】実施の形態1に係る交流面放電型PDPを示す
要部斜視図である。
要部斜視図である。
【図2】図1に示すPDPに用いる前面パネルの平面図
及び断面図である。
及び断面図である。
【図3】実施の形態1,2で用いるレーザ加工機の機能
を説明する模式図である。
を説明する模式図である。
【図4】図3に示すレーザ加工機の具体例を示す概略斜
視図である。
視図である。
【図5】図3に示すレーザ加工機を用いて透明導電性膜
を加工する様子を示す図である。
を加工する様子を示す図である。
【図6】実施の形態2にかかるPDPの用いる前面パネ
ルの平面図及び断面図である。
ルの平面図及び断面図である。
【図7】従来の一般的な交流面放電型PDPの一例を示
す概略斜視図である。
す概略斜視図である。
10 前面パネル 11 前面ガラス基板 12a,12b 表示電極 12b 維持電極 12b 表示電極 13 誘電体層 14 保護層 20 背面パネル 21 背面ガラス基板 22 アドレス電極 23 誘電体層 30 隔壁 31 蛍光体層 40 放電空間 120 アラインメントマーク 121a,121b 透明電極 122a,122b バス電極 123a,123b 引出線 124,125 透明導電膜 126,127a,127b,128,130a,13
0b 帯状間隙 129 透明導電膜 200 レーザ加工機
0b 帯状間隙 129 透明導電膜 200 レーザ加工機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船越 康友 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 井上 勇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4E068 AC00 DA09 5C027 AA01 AA03 5C040 FA01 GB03 GB14 GC06 GC10 GC11 GC19 JA07 JA11 JA12 LA17 MA22 MA26
Claims (8)
- 【請求項1】 透明導電材料からなる複数の帯状電極が
ストライプ状に配列された前面基板と、背面基板とが対
向して配置されてなり、前記帯状電極どうしの間で維持
放電することによって発光するプラズマディスプレイパ
ネルにおいて、 前記前面基板上における隣り合う帯状電極の間に、 当該帯状電極と電気的に絶縁された状態で、前記帯状電
極に用いられている透明導電材料と同様の材料からなる
導電膜が存在することを特徴とするプラズマディスプレ
イパネル。 - 【請求項2】 維持放電が隣り合う一対の帯状電極の間
で行われ、 前記導電膜は、 維持放電を行う一対の帯状電極の外側であって隣の一対
の帯状電極との境界域に存在していることを特徴とする
請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。 - 【請求項3】 前記導電膜と前記一対の帯状電極との間
の間隙は、 前記一対の帯状電極の電極間の間隙と同一幅であること
を特徴とする請求項2記載のプラズマディスプレイパネ
ル。 - 【請求項4】 前記導電膜は、 前記一対の帯状電極の電極間にも存在していることを特
徴とする請求項2記載のプラズマディスプレイパネル。 - 【請求項5】 前記導電膜の各々と、当該各導電膜に隣
接する帯状電極との間の間隙は、同一幅であることを特
徴とする請求項4記載のプラズマディスプレイパネル。 - 【請求項6】 前面基板の表面上に透明な導電性材料か
らなる導電膜を形成する導電膜形成ステップと、 形成した導電膜から帯状領域の導電性材料に除去するこ
とによって、複数本の帯状電極がストライプ状に配列さ
れた表示電極群を形成する電極形成ステップと、 前面基板の電極を形成した側の面に、背面基板を対向し
て配置する対向配置ステップとからなるプラズマディス
プレイパネルの製造方法であって、 前記電極形成ステップでは、 形成される帯状電極どうしの間に、当該帯状電極と電気
的に絶縁された状態で導電膜が残されるように、導電性
材料を除去することを特徴とするプラズマディスプレイ
パネルの製造方法。 - 【請求項7】 前記電極形成ステップでは、 レーザ光を導電膜の帯状領域に照射して導電性材料を蒸
発させることによって除去することを特徴とする請求項
6記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。 - 【請求項8】 前記電極形成ステップでは、 導電膜の複数の同一幅の帯状領域にレーザ光を照射して
導電性材料を除去することを特徴とする請求項7記載の
プラズマディスプレイパネルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11108419A JP2000299066A (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11108419A JP2000299066A (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000299066A true JP2000299066A (ja) | 2000-10-24 |
Family
ID=14484298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11108419A Pending JP2000299066A (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000299066A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1999
- 1999-04-15 JP JP11108419A patent/JP2000299066A/ja active Pending
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US10744529B2 (en) | 2013-01-08 | 2020-08-18 | Hzo, Inc. | Materials for masking substrates and associated methods |
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