JP2000292848A - 光学機器 - Google Patents
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Abstract
えた光学機器に関し、カム機構により、繰出し、沈胴を
実現し、かつ樹脂成型部品を使用しても繰出し精度の高
いレンズ鏡胴を実現する。 【解決手段】 カム溝32c,32dの、光軸に垂直な
方向(図10の横方向)に延びる部分の断面(A1−A
1,B1−B1等)のテーパの開き角よりも、光軸に斜
めに延びる部分の断面(C1−C1,D1−D1等)の
テーパの開き角を大きくする。
Description
し光軸方向への繰出し、沈胴が自在なレンズ鏡胴を備え
た光学機器、例えばカメラ、電子カメラ、ビデオカメ
ラ、映写機、オーバヘッドプロジェクタ(OHP)等に
関する。
機器が知られている。ここではその代表例としてカメラ
を取り挙げて説明する。
れており、例えば電動モータを内蔵し、その電動モータ
を回転させて撮影時にはレンズ鏡胴を繰り出し、非撮影
時にレンズ鏡胴を沈胴するカメラが知られている。
る機構として各種の機構が知られているが、そのうちの
1つとしてカム溝とカムピンを備えたカム機構が知られ
ている。このカム機構をレンズ鏡胴に適正に組み込むこ
とにより繰出し、沈胴式のレンズ鏡胴を構成することが
できる。
れており、カム機構を組み込んだレンズ鏡胴を構成する
にあたり、カム溝は、円筒状の部品の内壁面あるいは外
壁面に形成される。このカム溝は、円筒状部品の内壁面
あるいは外壁面を光軸に対し斜めに延びるパターンに形
成され、その円筒状の部品と同軸のもう1つの円筒状の
部品にカムピンを設けてそれらのカムピンとカム溝とを
係合させ、これらの円筒状部品が光軸のまわりに相対的
に回転することにより繰出し、沈胴が実現する。
は外壁面にカム溝が設けられた円筒状部品を作製するに
あたり、コスト上の問題あるいは軽量化の問題から、精
度上あるいは耐久性上許容される場合は、樹脂成型によ
りその部品を作製することが望まれる。
たっては、割り金型が用いられる。この割り金型を所定
の位置に配置して樹脂を流し込み、その樹脂がほぼ硬化
した段階でその割り金型を動かし円筒状樹脂部品との間
に隙き間を空けてその部品を取り出すことになるが、そ
の場合、その部品の内壁面および外壁面は曲面であるた
め、その壁面全域にわたってその壁面に垂直な方向に金
型を割ることはできず、その壁面に対し斜め方向に金型
を割ることになる領域が存在する。ここで、その円筒状
部品の内壁面あるいは外壁面に光軸に対し斜めのカム溝
が存在すると、金型を割る方向との関係でこの斜めのカ
ム溝のテーパの開き角を大きくする(カム溝の底の幅に
対し、カム溝入口の幅を大きく広げる)必要があり、そ
の場合、そのカム溝と、そのカム溝に係合するカムピン
との間にガタが生じやすく、レンズの繰出し量に誤差を
生じる結果となる。レンズ鏡胴のような精密な光学装置
においては、このような誤差の発生は極めて大きな問題
である。
り繰出し、沈胴を実現するレンズ鏡胴であって、繰出し
精度の高いレンズ鏡胴を備えた光学機器を提供すること
を目的とする。
明の光学機器は、光学機器本体に対し光軸方向への繰出
し、沈胴が自在なレンズ鏡胴を備えた光学機器におい
て、上記レンズ鏡胴が、光学機器本体に対し光軸方向前
方に繰り出した繰出状態と光軸方向後方に沈胴した沈胴
状態との間で移動自在な、内部にレンズが装備された移
動筒組立体と、光学機器本体に対し光軸を中心として回
転する回転部材を備えその回転部材の回転により移動筒
組立体を繰出状態と沈胴状態との間で往復動させる駆動
筒組立体とを具備し、移動筒組立体と駆動筒組立体との
うちの一方の組立体である第1の組立体に、駆動筒組立
体に対する移動筒組立体の繰出し、沈胴を案内するカム
溝が設けられ、そのカム溝が、光軸に対し斜めに延び
る、第1の部分と、その第1の部分に比べ光軸に対し垂
直に近い方向あるいは垂直の方向に延びる第2の部分と
を有するものであって、移動筒組立体と駆動筒組立体と
のうちの他方の組立体である第2の組立体に、上記第1
の組立体に設けられたカム溝に係合するカムピンが設け
られてなり、上記第1の組立体に設けられたカム溝が、
上記第1の部分と上記第2の部分とで異なる断面形状を
有するものであることを特徴とする。
ム溝は、そのカム溝の深部から浅部に向かってテーパ状
に開いた形状を有するものであって、上記第2の部分よ
りも上記第1の部分が大きな開き角をもってテーパ状に
開いた形状を有するものであることが好ましい。
は、カム溝が光軸に対し斜めに延びていることに原因が
あり、そのカム溝が光軸に対し垂直に延びている、ある
いは垂直に近い方向に延びているときは、金型はそのカ
ム溝の延びる方向に斜めに割られるためカム溝のテーパ
を開き角を大きくする必要はない。ただし、繰出し、沈
胴を実現するには、光軸に対し斜めに延びるカム溝が必
要となる。
のカム溝は光軸に対し斜めに延びる第1の部分を設ける
ことで繰出し、沈胴を実現し、さらにその第1の部分と
比べ光軸に対し垂直に近い方向あるいは垂直な方向に延
びる、繰出状態に対応する第2の部分を備えている。こ
の第2の部分は光軸に対し垂直あるいは垂直に近い方向
に延びているため、先ずはこの点をもって、繰出状態に
おけるレンズの繰出量を安定させることができる。しか
も、第1の部分と第2の部分は異なる断面形状を有する
ものであり、第1の部分は、光軸に対し斜めに延びるた
め開き角の大きなテーパ形状として割り金型に適合さ
せ、第2の部分は光軸に対し垂直あるいは垂直に近い方
向に延びるため金型が斜めに割られることに関してはほ
とんど考慮する必要なく、開き角を小さくしてそこに係
合するカムピンとのガタを減らすことができる。
ではガタが生じる可能性はあるもののその遷移状態では
単にきちんと繰出し、沈胴が行なわれさえすれば問題は
なく、実際に使用される繰出状態においては、カム溝の
第2の部分とカムピンとのガタをなくし、この点からも
高精度なレンズ繰出量を実現することができる。
上記第1の組立体に設けられたカム溝は、光軸を一周し
一周の間に光軸方向に一回以上前進して後退する無端状
のカム溝であることが好ましい。
出し、沈胴を行なわせる場合、上記のような光軸方向に
前進して後退する無端状のカム溝を備えると、その電動
モータの一方向の回転だけで繰出しと沈胴との双方の動
作を実現することができ、その電動モータのもう一方の
回転をその光学機器が備える他の機構、例えばその光学
機器がカメラの場合における、フィルム給送機構や焦点
調節機構等に割り当てることができ、このように電動モ
ータをレンズ鏡胴の繰出し、沈胴と、他の機構とに共用
することで、その光学機器の小型化、低コスト化に寄与
することができる。
上記第1の組立体に設けられたカム溝は、それぞれが光
軸を一周し一周の間に光軸方向に一回以上前進して後退
する無端状のカム溝からなるものであって、上記第2の
組立体に設けられたカムピンは、それぞれが上記第1の
組立体に設けられた複数のカム溝のいずれかに係合する
複数のカムピンからなるものであることが好ましい。
配置してそれぞれのカムピンを複数のカム溝のいずれか
に係合させることにより、レンズ鏡胴の片側にのみ力が
加わってレンズが斜めを向くようなことが防止され、安
定的な繰出し、沈胴が可能となる。また、上記の複数の
カム溝は無端状のものであり、電動モータの一方向の回
転のみで、繰出しと沈胴との双方の動作を実現できる。
ム溝が駆動筒組立体に設けられたものであるとともに、
上記カムピンが移動筒組立体に設けられたものであるこ
とが好ましい。
組立体に設け、いずれのもう一方を移動筒組立体に設け
たものであってもよいが、カム溝を駆動筒組立体に、カ
ムピンを移動筒組立体に設けると、その移動筒組立体を
繰出し、沈胴する機構を比較的簡単に実現することがで
きる。
は、沈胴状態と繰出状態とのうちの、繰出状態のみに対
応するものであってもよい。この場合の本発明の光学機
器は、光学機器本体に対し光軸方向への繰出し、沈胴が
自在なレンズ鏡胴を備えた光学機器において、上記レン
ズ鏡胴が、光学機器本体に対し光軸方向前方に繰り出し
た繰出状態と光軸方向後方に沈胴した沈胴状態との間で
移動自在な、内部にレンズが装備された移動筒組立体
と、光学機器本体に対し光軸を中心として回転する回転
部材を備えその回転部材の回転により移動筒組立体を繰
出状態と沈胴状態との間で往復動させる駆動筒組立体と
を具備し、移動筒組立体と駆動筒組立体とのうちの一方
の組立体である第1の組立体に、駆動筒組立体に対する
移動筒組立体の繰出し、沈胴を案内するカム溝が設けら
れ、そのカム溝が、光軸に対し斜めに延びる、繰出状態
と沈胴状態との中間的な遷移状態に対応する第1の部分
と、その第1の部分に比べ光軸に対し垂直に近い方向あ
るいは垂直の方向に延びる、繰出状態に対応する第2の
部分とを有し、移動筒組立体と駆動筒組立体とのうちの
他方の組立体である第2の組立体に、上記第1の組立体
に設けられたカム溝に係合するカムピンが設けられてな
り、上記第1の組立体に設けられたカム溝が、上記第1
の部分と上記第2の部分とで異なる断面形状を有するも
のであることを特徴とする。
説明する。ここでは、本発明を、撮影後直ちに現像が行
なわれて写真が現れるインスタント写真用のフィルムシ
ートを装填してそのフィルムシートに撮影を行なうイン
スタント写真用のカメラに適用した実施形態について説
明する。
のカメラを前方斜めから見たときの斜視図であり、図
1、図2はレンズ鏡胴がそれぞれ沈胴状態、繰出状態に
あるときのものである。
側)には、電池が内蔵されたグリップ部11が備えられ
ており、そのグリップ部11の上部にはシャッタボタン
12が配置されている。また、シャッタボタン12の斜
め上にはストロボ発光部13が備えられている。このカ
メラ10に搭載されたストロボはオートストロボであ
り、このカメラ10の左側(図1、図2上では右側)に
は、ストロボ発光時に被写体で反射して戻ってきたスト
ロボ光の光量をモニタするためのストロボ受光窓14が
配置されている。また、このカメラには実像式ファイン
ダが搭載されており、ストロボ受光窓14に隣接した位
置にはファインダ対物窓15が配置されている。
ティブタイプのオートフォーカス(AF)装置が搭載さ
れており、このカメラ10の、ファインダ対物窓15の
直上にはAF用投光窓16が配置され、その投光窓16
から横方向に所定の基線長だけ離れた、レンズ鏡胴30
に隣接した位置には、AF用受光窓17が配置されてい
る。ここで、ストロボ受光窓14、ファインダ対物窓1
5およびAF用投光窓16は、全体で1枚の透明な窓カ
バー18で覆われている。
行なわれたフィルムシートをカメラ外部に排出するため
のフィルムシート排出口19が設けられている。さら
に、このカメラ10の前面は前カバー20で覆われてい
る。
は、2段繰出し、沈胴式のレンズ鏡胴であり、鏡胴カバ
ー31に覆われた固定筒と、その固定筒に対し回転しな
がら繰出し、沈胴を行なう回転移動筒32と撮影レンズ
ユニット34が組み込まれた直進移動筒33とから構成
されている。このレンズ鏡胴30が図1に示す沈胴状態
から図2に示す繰出状態に移行するにあたっては、固定
筒を残したまま回転移動筒32が回転しながら繰り出さ
れ、さらにそれと同時に、その回転移動筒32の中を、
直進移動筒33が回転を伴なわずにその回転移動筒32
に対しさらに繰り出される。また、これと同様に図2に
示す繰出状態から図1に示す沈胴状態に移行するにあた
っては、回転移動筒32は回転しながら固定筒に対し沈
胴し、直進移動筒33は、回転を伴なわずに回転移動筒
32に対し沈胴する。
面には上下に分割されたレンズバリア35(図1参照)
が備えられており、このレンズバリア35は、図1に示
す沈胴状態から図2に示す繰出状態に移行する際に上下
に分かれて開き、図2に示す繰出状態から図1に示す沈
胴状態に移行する際に閉じるように構成されている。さ
らにこのレンズ鏡胴30の直進移動筒33の前面には飾
り銘板36が取り付けられており、その飾り銘板36に
は被写界の明るさを測定するためのAE受光窓37が設
けられている。
は移動せず、かつ鏡胴カバー31で覆われているため外
観上動かないように見え、このため固定筒と名付けられ
ているが、後述するように、この固定筒は光軸を中心と
した回転方向には移動する部材である。
示すカメラのレンズ鏡胴を、光軸を含む平面で断面して
示す図であり、図3は沈胴状態、図4は沈胴状態と繰出
状態との中間的な状態、図5は繰出状態をあらわしてい
る。
しない電動モータからの回転駆動力が駆動シャフト10
1を経由して駆動ギア102に伝えられる。
設けられた駆動リングギア311aが噛合してあり、駆
動ギア102が回転するとその回転駆動力は駆動リング
ギア311aに伝えられ、駆動リング311が光軸を中
心に回転する。この駆動リング311は、カメラ本体1
00に固定された固定カム筒312の外周を取り巻くリ
ング状の部材である。この駆動リング311には、連結
リング313が、その駆動リング311の回転に伴って
その駆動リング311と一体的に回転するように嵌合し
ている。この連結リング313は駆動リング311の前
端部で駆動リング311に連結しており、固定カム筒3
12の内側に回り込み、その固定カム筒312の内側に
延びる間にスリットが形成された2本のアームからなる
フォーク部313aが形成されている。このフォーク部
313aの2本のアーム間のスリットには、回転移動筒
32の外壁に立設した第1のカムピン32aが、光軸方
向にスライド自在に挿通されている。この第1のカムピ
ン32aは、連結リング313のフォーク部313aを
突き抜けて、固定カム筒312のリング状の内壁面に設
けられた第1のカム溝312aと係合している。 図6
は、固定カム筒312の内壁面に設けられた第1のカム
溝のパターンを示す図である。
の角度であり、図の上側が光軸方向後方(カメラ本体
側)、下側が光軸方向前方である。この図6に示す、固
定カム筒312の内壁には、図3〜図5に示す第1のカ
ム溝312aのほか、この第1のカム溝312aとはカ
ムピンとの係合形状(本実施形態では具体的にはカム溝
の幅)が異なるもう一種類の第1のカム溝312bが形
成されている。これら二種類の第1のカム溝312a,
312bは、カムピンとの係合形状は相互に異なるもの
の、カムピンを案内する経路パターンは、位相が90°
ずれた位置に形成されていることを除き同一である。す
なわち、これら2種類の第1のカム溝312a,312
bは、それらのうちの一方を90°ずらすともう一方の
第1のカム溝に重なる同一のパターンを有する。
12bは、それぞれ、固定カム筒312の内壁面に沿っ
て光軸を一周する無端状のカム溝であり、さらにその一
周の間に光軸方向に前進して後退するパターンが2回繰
り返されている。この2回の前進後退のパターンは同一
である。すなわち、これら2種類の第1のカム溝312
a,312bのいずれも、0°〜180°の部分と18
0°〜360°の部分は同じ経路パターンを有する。
には、組立時に第1のカムピンをこの第1のカム溝31
2a,312bに挿入するためのカムピン挿入口312
a1,312b1が形成されている。ここで、カムピン
挿入口312a1,312b1は各種類の第1のカム溝
312a,312bそれぞれにつき回転方向に180°
ずれた位置に2つ、2種類の第1のカム溝312a,3
12bを合わせると回転方向に90°ずつずれた位置に
合計4つ設けられている。これに対応して、回転移動筒
32の外壁に立設した第1のカムピンも、回転方向に9
0°ずつずれた位置に1つずつ合計4つ設けられてい
る。これら4つの第1のカムピンは2種類の第1のカム
溝の係合形状に合わせて係合部の形状が交互に異なって
いる。
(図3〜図5参照)には、図3〜図5に示す2つのフォ
ーク部313aのほかこれら2つのフォーク部313a
から回転方向に90°ずれた位置に2つのフォーク部3
13b(図8参照)が形成されている。これら合計4つ
のフォーク部313a,313bは、それぞれ対応する
カムピンを挟むのに適切なスリット幅や長さを持ってい
る。
カム溝312a,312bそれぞれの断面と、それぞれ
の第1のカム溝に係合する2種類の第1のカムピンそれ
ぞれの断面を示した図である。
類の第1のカム溝312a,312bが存在することに
対応して、回転移動筒32の外壁に立設した第1のカム
ピンも、図3、図7に示す第1のカムピン32aのほ
か、その第1のカムピン32aとは90°位相の異なる
位置に立設したもう一種類の第1のカムピン32b(図
8参照)が存在する。すなわち第1のカムピン32a,
32bは、図3に示す、2つの第1のカムピン32aの
ほか、それらとは回転方向に90°異なる位置に立設し
た2つの第1のカムピン32bが存在し、したがって第
1のカムピン32a,32bは合計4つ存在し、2種類
の第1のカム溝312a,312bのそれぞれに2つず
つ係合している。
動筒32の外壁側の基部32a1,32b1と、連結リ
ング313(図3〜図5参照)のフォーク部313a,
313bを構成する2本のアーム(図7、図8には各フ
ォーク部313a,313bを構成する各2本のアーム
のうちの各1本のアームが示されている)に挟まれて案
内されるガイド部32a2,32b2と、第1のカム溝
312a,312bに係合して案内される係合部32a
3,32b3とを有する。ここで図7、図8に示す2種
類の第1のカム溝312a,312bのうちの図7に示
す一方の第1のカム溝312aは幅広のカム溝であり、
それに係合する第1のカムピン32aの係合部32a3
もそのカム溝の幅形状に応じ太径に形成されている。こ
れに対し、図8に示すもう一方の第1のカム溝312b
は幅の狭いカム溝であって、それに係合する第1のカム
ピン32bの係合部32b3もそのカム溝の幅形状に応
じ細径に形成されている。
12a,312bはいずれも光軸方向に前進したり後退
したりしながら光軸を無端状に取り巻くものであるた
め、それら2本の第1のカム溝312a,312bは、
図6に示すように、それらの経路の途中で相互に交差す
ることになる。そこでそれら2本の第1のカム溝312
a,312bの幅を相互に異ならせ、それらの第1のカ
ム溝312a,312bに係合する第1のカムピン32
a,32bの係合部32a3,32b3も係合するカム
溝に合わせて相互に異ならせることにより、繰出し、沈
胴時に異なるカム溝に入り込んでしまうことが防止さ
れ、繰出し、沈胴動作が安定的にかつ正確に行なわれ
る。
ング状の係合溝32eが設けられており、その係合溝3
2eには、直進ガイドリング331の係合爪331aが
係合している。また固定カム筒312の内壁には直進ガ
イドキー溝312cが形成されており、直進ガイドリン
グ331に設けられた直進ガイドキー331bが嵌入し
ている。
の回転駆動力が駆動リングギア311aを介して駆動リ
ング311に伝えられると、その駆動リング311が光
軸を中心に回転し、その駆動リング311と嵌合してい
る連結リング313が駆動リング311と一体的に光軸
を中心に回転し、その連結リング313に備えられたフ
ォーク部312a,312b(フォーク部312bにつ
いては図3〜図5には図示せず、図8参照)で、そのフ
ォーク部312a,312bに挟まれた第1のカムピン
32a,32b(第1のカムピン32bも図3〜図5に
は図示せず、図8参照)を光軸中心に回転させ、これに
より、第1のカムピン32a,32bが固設している回
転移動筒32が光軸中心にも回転する。ここで、第1の
カムピン32a,32bは、図6に示す形状の第1のカ
ム溝312a,312bに係合しているため、回転移動
筒32はその第1のカム溝312a,312bの経路パ
ターンに従って回転しながら光軸方向に移動する。ここ
で、図6に示す第1のカム溝312a,312bの経路
パターンからわかるように、回転移動筒32は、同一方
向の回転だけで光軸方向に繰り出され、さらに回転する
ことにより沈胴する。また、この回転移動筒32の内壁
面には、第2のカム溝32cが形成されている。この第
2のカム溝32cについては後で説明する。
端部のリング状の係合溝32eには直進ガイドリング3
31の係合爪331aが係合しており、この直進ガイド
リング331の直進ガイドキー331bが固定カム溝3
12の内壁面に形成された直進ガイドキー溝312cに
嵌入しているため、回転移動筒32が回転しても直進ガ
イドリング331は回転せず、ただしこの直進ガイドリ
ング331は回転移動筒32の光軸方向の移動にはその
回転移動筒32と一緒に移動する。
筒32の内壁面に沿って筒状に延びており、その部分に
は内壁面と外壁面とを貫いて光軸方向に直線的に延びる
スリット状の直進ガイド溝穴331cが形成されてい
る。また、その直進ガイドリング331のさらに内側に
は、レンズシャッタ組34を搭載した直進移動筒33が
配置されている。この直進移動筒33の外壁面後端部に
は第2のカムピン33aが立設し、その第2のカムピン
33aは、直進ガイドリング33に設けられた直進ガイ
ド溝穴331cを突き抜けて、回転移動筒32の内壁面
に形成された第2のカム溝32cに係合している。
れた第2のカム溝のパータンを示す図である。図9の横
軸は光軸を中心とした回転方向の角度であり、図示の上
方が光軸方向後方(カメラ本体側)、下側が光軸方向前
方である。
は、図6に示す第1のカム溝の場合と同様、図3〜図5
に示す第2のカム溝32cのほか、その第1のカム溝3
2cとはカムピンとの係合形状(本実施形態では具体的
にはカム溝の幅)が異なるもう一種類の第2のカム溝3
2dが形成されている。これら2種類の第2のカム溝3
2c,32dは、これも第1のカム溝の場合と同様、カ
ムピンを案内する経路パターンは位相が90°ずれた位
置に形成されていることを除き同一である。すなわち、
これら2種類の第2のカム溝32c,32dはそれらの
うちの一方を90°ずらすともう一方の第2のカム溝に
重なる同一のパターンを有する。
dも、第1のカム溝312a,312bと同様、それぞ
れが回転移動筒32の内壁面に沿って光軸を一周する無
端状のカム溝であり、さらにその一周の間に光軸方向に
前進して後退するパターンが2回繰り返されている。こ
の2回の前進後退のパターンは同一であり、0°〜18
0°の部分と180°〜360°の部分は同じ経路パタ
ーンを有する。
に係合する第1のカムピン32a,32bが第1のカム
溝312a,312bの光軸方向に前進した部分に案内
されたときに、第2のカム溝32c,32dに係合する
第2のカムピン33a(第2のカム溝32dに係合する
第2のカムピンは図示省略されているがその第2のカム
ピンを含む)も第2のカム溝32c,32dの光軸方向
に前進した部分に案内され、第1のカムピン32a,3
2bが第1のカム溝312a,312bの光軸方向に後
退した部分に案内されたときに第2のカムピン33aも
第2のカム溝32c,32dの光軸方向に後退した部分
に案内されるように、第2のカム溝32c,32dの経
路パターンの回転方向の形成位置および第2のカムピン
33aの形成位置が定められている。
組立時に第2のカムピンを第2のカム溝32c,32d
に挿入するためのカムピン挿入口32c1,32d1が
形成されている。ここで、カムピン挿入口32c1,3
2d1は、2つの第2のカム溝32c,32dそれぞれ
につき回転方向に180°ずれた位置に2つ、これら2
つの第2のカム溝32d,32dを合わせると回転方向
に90°ずつずれた位置に合計4つ設けられている。こ
れに対応して直進移動筒33の外壁面に立設した第2の
カムピンも、回転方向に90°ずつずれた位置に1つず
つ合計4つ設けられている。これら4つの第2のカムピ
ンは、2つの第1のカム溝の係合形状が相互に異なるこ
とに対応して係合部の形状が交互に異なっている。
して直進ガイドリング331(図3〜図5参照)には、
図3〜図5に示す2つの直進ガイド溝穴331cのほ
か、これら2つの直進ガイド溝穴331cから回転方向
に90°ずれた位置にさらに2つの直進ガイド溝穴(図
示せず)が形成されている。これら合計4つの直進ガイ
ド溝穴はそれぞれ対応する第2のカムピンを挟むのに適
切なスリット幅や長さを持っている。
2dは、第1のカム溝の場合と同様相互に溝幅が異なっ
ており、これら溝幅の異なる2種類の第2のカム溝32
c,32dに係合する第2のカムピンも、図7、図8に
示す第1のカムピンと同様、第2のカム溝32c,32
dと係合する係合部の太さが相互に異なっている。本実
施形態では第2のカムピンの形状は第1のカムピンの形
状と同じであり、第1のカムピンに関する図7、図8に
相当する第2のカムピンに関する図面の提示は省略す
る。
壁面に形成された第2のカム溝を、断面の符号を書き入
れて再度示す図、図11は、図10に示す矢印A1−A
1,A2−A2に沿う断面図、図12は、図10に示す
矢印B1−B1,B2−B2に沿う断面図、図13は、
図10に示す矢印C1−C1,C2−C2に沿う断面
図、図14は図10に示す矢印D1−D1,D2−D2
に沿う断面図、図15は、図10に示す矢印E1−E
1,E2−E2に示す断面図、図16は、図10に示す
矢印F1−F1,F2−F2に示す断面図である。
を中心とした回転方向の角度であり、したがって、図1
1,図12に示す矢印A1−A1,A2−A2;B1−
B1,B2−B2の断面は、2本の第2のカム溝32
c,32dの、光軸に対し垂直方向に延びる部分の断
面、図13〜図16に示すそれ以外の断面は、2本の第
2のカム溝32c,32dの、光軸に対し斜めに延びる
部分の断面である。これら2本の第2のカム溝32c,
32dは、どの部分においても、その溝の深部から浅部
に向かってテーパ状に開いた形状を有するものである
が、その開き角は、図11,図12の断面(光軸に対し
垂直方向に延びる部分の断面)の開き角は60°、図1
3〜図16の断面(光軸に対し斜めに延びる部分の断
面)の開き角は70°となっている。
に比べ斜めに延びる部分の開き角を広げている理由は、
この回転移動筒32が樹脂成型部品であって、金型を割
る方向の都合上、光軸に対し斜めに延びる部分では、そ
のカム溝の幅方向に傾斜した方向に割ることになるから
である。
32dに係合するカムピンの係合部は、それぞれの第2
のカム溝32c,32dの、光軸に対し垂直方向に延び
る部分の溝形状(図11,図12参照)と適合する形状
に形成されており、したがって第2のカム溝32c,3
2dの光軸に対し垂直方向に延びる部分には完全に適合
するものの、第2のカム溝32c,32dの、光軸に対
し斜めに延びる部分についてはガタを持ちやすい形状と
なっている。
も繰出状態でもないそれらの中間的な遷移状態に対応す
る部分であって、カムピンがカム溝に確実に案内されれ
ばよく、多少のガタがある方がスムーズに案内されるた
めかえって好ましい。これに対し、第2のカム溝32
c,32dの、沈胴状態あるいは繰出状態に対応する部
分は、光軸に対し垂直方向に延び、カムピンと完全に適
合するためガタつきが抑えられており、レンズの繰出量
が高精度に定まることになる。
た第2のカム溝に関し説明したが、図6に示す固定カム
筒312の内壁面に設けられた第1のカム溝312a,
312bについても、第2のカム溝32c,32dと同
様に、光軸に対し斜めに延びる、遷移状態に対応する部
分についてはテーパの開き角を大きく、光軸に対し垂直
方向あるいは垂直に近い方向に延びる、沈胴状態および
繰出状態に対応する部分についてはテーパの開き角を小
さく形成してもよい。そのときは、図7,図8に示す、
第1のカムピン32a,32bの係合部32a3,32
b3は、第1のカム溝312a,312bの、テーパの
開き角の小さい沈胴状態および繰出状態に対応した部分
に適合する形状に形成される。
第1のカムピン32a,32bと第1のカム溝312
a,312bとの作用により回転しながら光軸方向に移
動し、それに伴って直進ガイドリング331が回転が阻
止された状態で光軸方向には回転移動筒32とともに移
動する。
カム溝32c,32dが形成されており、直進移動筒3
3に立設した第2のカムピン32aが直進ガイドリング
331の直進ガイド溝穴331cを突き抜けて第2のカ
ム溝32c,32dに係合しているため、回転移動筒3
3が回転しながら光軸方向に移動すると、それに伴っ
て、直進移動筒33は、直進ガイド溝穴331cにより
回転が阻止された状態で光軸方向に移動する。ここで、
前述したように、第1のカムピン32a,32bが第1
のカム溝312a,312bの光軸方向前方に進んだ部
分に案内されたときに第2のカムピン33cも第2のカ
ム溝312a,312bの、光軸方向前方に進んだ部分
に案内されるように各カム溝の経路パターンや各カムピ
ンの配置位置が定められている、このため、回転移動筒
32が光軸方向前方に繰り出されるときに直進移動筒部
33はその回転移動筒32に対しさらに前方に繰り出さ
れて、図5に示すように、回転移動筒32が鏡胴カバー
37よりも前方に突出し直進移動筒33はさらに前方に
突出した状態となり、回転移動筒32が光軸方向後方に
沈胴するときに直進移動筒33もその回転移動筒32に
対し沈胴して、図3に示すように、回転移動筒32およ
び直進移動筒33の双方が鏡胴カバー31の内部に入り
込んだ状態となる。ここで、これまでの説明から明らか
なように、この繰出し、沈胴の際、回転移動筒32は回
転しながら光軸方向に移動し、直進移動筒33は回転は
伴なわずに直進的に光軸方向に移動する。また、この繰
出し、沈胴は駆動リング311が一方向に90°回転す
るごとに繰出しと沈胴が交互に繰り返される。
が緩衝用のゴムリング39を挟んだ状態で取り付けられ
ている。このゴムリング39は、図5に示す繰出状態に
おいてレンズ鏡胴前面に衝撃が加わったときに、その衝
撃の一部を吸収してレンズ鏡胴の狂いや破損を防止する
ためのものである。
をレンズ鏡胴に取り込むための開口36aが形成されて
おり、その開口36aの内側には、上下に分割されたレ
ンズバリア35が配置されている。このレンズバリア3
5は、図示しない機構により図3に示す沈胴状態では閉
じ、その沈胴状態から繰出状態に移行すると上下に開く
ように構成されている。
タ組34が搭載されているが、このレンズシャッタ組3
4を構成するレンズ後群34aは、レンズシャッタ組3
4の他の部分とは独立に、図示しないピント調整用電動
モータにより光軸方向に移動するようになっており、図
5に示す繰出状態においてシャッタボタン12が押され
ると、シャッタ34bが実際に開閉するよりも前に、こ
のカメラに搭載されたアクティブタイプのオートフォー
カス装置により被写体までの距離が測定され、レンズ後
群34aがその測定された距離に応じた位置に移動し、
その後シャッタ34bが開閉するようになっている。
図示しない電動モータは、正転のみでレンズ鏡胴30の
繰出しと沈胴との双方を担っており、本実施形態では、
その電動モータの逆転は、図示しないフィルムシートを
図1、図2に示すフィルムシート排出口19からカメラ
外部に送り出すために使用されている。
に、本発明に特徴的なカム溝として回転移動筒32の内
壁面に形成された第2のカム溝32c,32dを念頭に
置いたときは、回転移動筒32および直進ガイドリング
331等を合わせたものが本発明にいう駆動筒組立体に
相当し、直進移動筒33や飾り銘板36等を合わせたも
のが本発明にいう駆動筒組立体に相当する。
カム溝312の内壁面に設けられた第1のカム溝312
a,312bを念頭に置いたときは、駆動リング31
1、固定カム筒312、および連結リング313等を合
わせたものが本発明にいう駆動筒組立体に相当し、それ
以外の、回転移動筒32、直進移動筒33や飾り銘板3
6、および直進ガイドリング331等を合わせたものが
本発明にいう移動筒組立体に相当する。
徴が二重に実現されており、繰出し精度の高いレンズ鏡
胴を実現している。
カム溝の、沈胴状態に対応する部分も光軸に垂直あるい
は垂直に近い方向に延びているためテーパの開き角を小
さくしているが、本実施形態のレンズ鏡胴は沈胴状態で
は使用されず、したがって沈胴状態ではテーパの開き角
を大きくして多少のガタがあっても大きな問題は生じな
い。繰出状態においてはレンズ繰出量やレンズの向きを
高精度に保つ必要があり、テーパの開き角はカムピンに
適合する狭い開き角に設定される。
状態などを区別せずに、カム溝の延びる方向に応じてカ
ム溝のテーパの開き角を設定してもよく、繰出状態に対
応する部分であることを区別して、その繰出状態におい
てカム溝を光軸に垂直あるいは垂直に近い方向に延びる
ように形成し、その部分についてカム溝のテーパの開き
角を狭く設定してもよい。
のカム溝、第2のカム溝とも2本のカム溝を形成しそれ
ら2本のカム溝それぞれにカムピンを係合させて繰出
し、沈胴を行なわせるように構成したため、繰出しや沈
胴に際しガタつきやレンズの傾き等が抑えられ、安定的
にかつ高精度な繰出し、沈胴が行なわれる。
第2のカム溝とも2本のカム溝の溝幅を異ならせ、それ
に対応してカムピンの係合部の太さも異ならせたため、
図6、図9に示すように2本のカム溝は相互に交差して
いるものの、一方の種類のカム溝に係合するカムピンが
他方の種類のカム溝に係合するような動きが確実に阻止
され、本実施形態ではこの点からも安定的かつ正確な繰
出し、沈胴が行なわれる。
溝、第2のカム溝双方とも溝幅の異なる2本のカム溝が
形成されているが、カム溝を相互に異ならせるのは溝幅
である必要はなく、溝の深さであってもよく、一般的に
はカム溝の断面形状が相互に異なるものであってもよ
い。
溝、第2のカム溝双方とも、光軸を一周する間に光軸方
向への前進と後退を2回繰り返すパターンに形成されて
いるが、一周の間の光軸方向の前進、後退は2回である
必要はなく、1回以上任意の回数のものであってもよ
い。
溝、第2のカム溝双方とも2本のカム溝が形成されてい
るが、2本である必要はなく3本以上のカム溝が形成さ
れていてもよい。その場合、カムピンとの係合形状は3
本とも相互に異なっている必要はなく、それら3本以上
のカム溝全体として2種類以上の係合形状を持っていれ
ばよい。
胴式のレンズ鏡胴を備えたカメラであるが、本発明は一
段のみの繰出し、沈胴式のレンズ鏡胴を備えたカメラに
も適用することができ、さらに、本発明は、カメラに限
らず、例えば電子カメラ、ビデオカメラ、映写機、OH
P等、繰出し、沈胴式のレンズ鏡胴を備えた光学機器で
あればどのような機器にも適用することができる。
カム機構による繰出し、沈胴を実現するレンズ鏡胴であ
って、樹脂形成型部品を使用しても繰出し精度の高いレ
ンズ鏡胴を実現することができる。
から見たときの斜視図である。
から見たときの斜視図である。
面で断面して示す図である。
面で断面して示す図である。
面で断面して示す図である。
のパターンを示す図である。
の第1のカム溝の断面と、その第1のカム溝に係合する
第1のカムピンの断面を示した図である。
の第1のカム溝の断面と、その第1のカム溝に係合する
第1のカムピンの断面を示した図である。
のパータンを示す図である。
第2のカム溝を、断面の符号を書き入れて再度示す図で
ある。
沿う断面図である。
沿う断面図である。
沿う断面図である。
沿う断面図である。
示す断面図である。
示す断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 光学機器本体に対し光軸方向への繰出
し、沈胴が自在なレンズ鏡胴を備えた光学機器におい
て、 前記レンズ鏡胴が、 前記光学機器本体に対し光軸方向前方に繰り出した繰出
状態と光軸方向後方に沈胴した沈胴状態との間で移動自
在な、内部にレンズが装備された移動筒組立体と、 前記光学機器本体に対し光軸を中心として回転する回転
部材を備え該回転部材の回転により前記移動筒組立体を
繰出状態と沈胴状態との間で往復動させる駆動筒組立体
とを具備し、 前記移動筒組立体と前記駆動筒組立体と
のうちの一方の組立体である第1の組立体に、前記駆動
筒組立体に対する前記移動筒組立体の繰出し、沈胴を案
内するカム溝が設けられ、該カム溝が、光軸に対し斜め
に延びる第1の部分と、該第1の部分に比べ光軸に対し
垂直に近い方向あるいは垂直の方向に延びる第2の部分
とを有するものであって、 前記移動筒組立体と前記駆動筒組立体とのうちの他方の
組立体である第2の組立体に、前記第1の組立体に設け
られたカム溝に係合するカムピンが設けられてなり、 前記第1の組立体に設けられたカム溝が、前記第1の部
分と前記第2の部分とで異なる断面形状を有するもので
あることを特徴とする光学機器。 - 【請求項2】 前記第1の組立体に設けられたカム溝
は、該カム溝の深部から浅部に向かってテーパ状に開い
た形状を有するものであって、前記第2の部分よりも前
記第1の部分が大きな開き角をもってテーパ状に開いた
形状を有するものであることを特徴とする請求項1記載
の光学機器。 - 【請求項3】 前記第1の組立体に設けられたカム溝
は、光軸を一周し一周の間に光軸方向に一回以上前進し
て後退する無端状のカム溝であることを特徴とする請求
項1又は2記載の光学機器。 - 【請求項4】 前記第1の組立体に設けられたカム溝
は、それぞれが光軸を一周し一周の間に光軸方向に一回
以上前進して後退する無端状の複数のカム溝からなるも
のであって、 前記第2の組立体に設けられたカムピン
は、それぞれが前記第1の組立体に設けられた複数のカ
ム溝のいずれかに係合する複数のカムピンからなるもの
であることを特徴とする請求項1又は2記載の光学機
器。 - 【請求項5】 前記カム溝が前記駆動筒組立体に設けら
れたものであるとともに、前記カムピンが前記移動筒組
立体に設けられたものであることを特徴とする請求項1
から4のうちいずれか1項記載の光学機器。 - 【請求項6】 光学機器本体に対し光軸方向への繰出
し、沈胴が自在なレンズ鏡胴を備えた光学機器におい
て、 前記レンズ鏡胴が、 前記光学機器本体に対し光軸方向前方に繰り出した繰出
状態と光軸方向後方に沈胴した沈胴状態との間で移動自
在な、内部にレンズが装備された移動筒組立体と、 前記光学機器本体に対し光軸を中心として回転する回転
部材を備え、該回転部材の回転により前記移動筒組立体
を繰出状態と沈胴状態との間で往復動させる駆動筒組立
体とを具備し、 前記移動筒組立体と前記駆動筒組立体とのうちの一方の
組立体である第1の組立体に、前記駆動筒組立体に対す
る前記移動筒組立体の繰出し、沈胴を案内するカム溝が
設けられ、該カム溝が、光軸に対し斜めに延びる、繰出
状態と沈胴状態との中間的な遷移状態に対応する第1の
部分と、該第1の部分に比べ光軸に対し垂直に近い方向
あるいは垂直の方向に延びる、繰出状態に対応する第2
の部分とを有するものであって、 前記移動筒組立体と前記駆動筒組立体とのうちの他方の
組立体である第2の組立体に、前記第1の組立体に設け
られたカム溝に係合するカムピンが設けられてなり、 前記第1の組立体に設けられたカム溝が、前記第1の部
分と前記第2の部分とで異なる断面形状を有するもので
あることを特徴とする光学機器。
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