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JP2000190126A - Nc旋盤による歯車形削り加工方法 - Google Patents

Nc旋盤による歯車形削り加工方法

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JP2000190126A
JP2000190126A JP10377234A JP37723498A JP2000190126A JP 2000190126 A JP2000190126 A JP 2000190126A JP 10377234 A JP10377234 A JP 10377234A JP 37723498 A JP37723498 A JP 37723498A JP 2000190126 A JP2000190126 A JP 2000190126A
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pinion cutter
lathe
rotary tool
gear shaping
spindle
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Hiroshi Koshiba
博 小柴
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合加工NC旋盤の機能にピニオンカッター
による歯車形削り加工機能を付加して、特に内歯車加工
も可能とし、また、工程の集約を図ること。 【解決手段】 複合NC旋盤の主軸台1の回転角度制御
可能な主軸2の先端にチャック3を嵌着し、このチャッ
ク3に被加工物Wを固定する。Z軸及びX軸方向に移動
位置決め可能な刃物台4の刃物台タレット5の回転工具
取付軸12にピニオンカッター11を装着する。回転工
具取付軸12が駆動されるサーボモータ29と主軸2を
駆動する主軸モータとがNC旋盤により一定の公比で同
期回転制御される。主軸2に取り付けた被加工物Wを一
定の公比で同期回転させながら、同時にピニオンカッタ
ー11を装着した回転工具取付軸12をそのZ軸方向に
往復運動をさせることにより、歯車形削り加工を行な
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋削から歯切加工
まで一貫して加工可能なNC旋盤による歯車形削り加工
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
りNC旋盤によって複合加工を行おうとする試みがなさ
れている。例えば、NC旋盤にホブ加工機能を付加した
ものが、特公平7−53323号公報に開示されてい
る。しかしながらこの特公平7−53323号公報に開
示されている技術は、ホブ加工機能であるため、外歯車
は加工可能であるものの、内歯車の加工は出来ないとい
う問題があった。
【0003】上記内歯車の加工は、ピニオンカッターを
用いるが、このピニオンカッターによる加工法は歯車形
削り盤に限定されているため、被加工物に旋削加工と歯
車加工が併存する場合には、被加工物を完成させるため
には、NC旋盤と歯車形削り盤の2台の工作機械が必要
となる。このように上記複合加工においては、複数の装
置、その設置スペース、装置間の搬送、各装置の段取り
替え等に多大のコストを要することになり、そのため上
記複合加工が、多品種少量生産における大きなネックと
なっている。
【0004】ところでピニオンカッターによる歯車加工
は、回転テーブル上に被加工物を載置し、この回転テー
ブルに垂直で該回転テーブルの回転数と一定の公比で同
期回転する主軸にピニオンカッターを取り付け、このピ
ニオンカッターを軸線方向に前後運動させることによる
加工法である。
【0005】このピニオンカッターによる歯車加工は、
ピニオンカッターの切削送りはクランク機構で行なわれ
る。加工ストロークにおいては、切削速度の大きな変動
を避けるような工夫が行なわれているが、クランク機構
を採用しているため、図5において実線サイン波形で示
すように、切削開始端から切削終端にかけて切削速度に
大きな変動が生じるのをどうしても避けることができな
い。図5の実線に示すように、歯幅の中程に最大切削速
度が得られ、切削開始端及び切削終端では切削速度は極
めて小さくなる。しかしながらこのように大きな切削速
度変化の生じる加工においても、切削工具は、その耐磨
耗性と剛性とは、切削速度の最も高いポイントに合わせ
て選定する必要がある。
【0006】したがって切削工具からみれば、従来のピ
ニオンカッターによる歯車加工は、工具性能に見合った
速度での加工が行われておらず、その作業能率が悪いと
いう欠点があり、またこれとは逆に平均切削速度からす
れば、過剰性能の切削工具を使用しているという問題を
有することになる。
【0007】本発明は上記従来の欠点を解決するために
なされたものであって、その目的は、NC旋盤の機能に
ピニオンカッターによる歯車形削り加工機能を付加して
工程の集約を図ることを可能にし、しかもそれに加えて
ピニオンカッターの切削速度と工具性能とのマッチング
を図り、切削能率の向上、工具コストの低減を図ること
が可能なNC旋盤による歯車形削り加工方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び効果】そこで、本発明
の請求項1記載のNC旋盤による歯車形削り加工方法で
は、NC旋盤の回転角度制御可能な回転工具取付軸12
にピニオンカッター11を装着し、回転角度制御可能な
主軸2に取り付けられた被加工物Wをピニオンカッター
11と一定の公比で同期回転させながら、同時にピニオ
ンカッター11を装着した回転工具取付軸12をその軸
線方向に前後の往復運動をさせることにより、歯車形削
り加工を行なうようにしていることを特徴としている。
【0009】請求項2記載のNC旋盤による歯車形削り
加工方法では、回転工具機能付き複合NC旋盤の主軸台
1に回転角度制御可能に主軸2を軸承し、この主軸2の
先端に嵌着したチャック3に被加工物Wを固定し、Z軸
及びX軸方向に移動位置決め可能な刃物台4に刃物台タ
レット5がZ軸方向の旋回中心軸の回りで旋回割り出し
可能に設け、この刃物台タレット5の回転工具取付軸1
2にピニオンカッター11を装着し、回転工具取付軸1
2はサーボモータ29により回転制御され、このサーボ
モータ29と主軸2を駆動する主軸モータとが一定の公
比で同期回転制御され、主軸2に取り付けられた被加工
物Wをピニオンカッター11と一定の公比で同期回転さ
せながら、同時にピニオンカッター11を装着した回転
工具取付軸12をそのZ軸方向に往復運動をさせること
により、歯車形削り加工を行なうようにしていることを
特徴としている。
【0010】請求項1及び請求項2のNC旋盤による歯
車形削り加工方法によれば、NC旋盤の回転角度制御可
能な回転工具取付軸12にピニオンカッター11を取り
付け、同じく回転角度制御可能な主軸2に取り付けられ
た被加工物Wを一定の公比で同期回転させながら、同時
にピニオンカッター11を取り付けた回転工具取付軸1
2を軸線方向に前後の往復運動をさせることにより、外
歯車、内歯車の歯車形削り加工を可能とすることができ
る。そのため、旋削加工と歯車加工の両方が必要な被加
工物をNC旋盤1台で完成品に仕上げることができるこ
とになり、多品種少量の場合でも対応でき、また工程の
集約を図ることができる。さらには、NC旋盤では、切
削開始端から切削終端まで一定の切削速度を付与するこ
とができるため、切削速度に応じた性能の工具を選定す
ることができる。したがってピニオンカッター11から
みれば、工具性能に見合った最大の切削速度での加工が
行え、その作業能率を向上することができる。またこれ
とは逆に切削速度に見合う性能のピニオンカッター11
を使用可能となるので工具コストを低減できることにも
なる。
【0011】このように請求項1及び請求項2のNC旋
盤による歯車形削り加工方法によれば、工程の集約を図
ることを可能にし、しかもそれに加えてピニオンカッタ
ーの切削速度と工具性能とのマッチングを図り、切削能
率の向上、工具コストの低減を図ることが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1はNC旋盤による歯車
形削り加工方法の実施例に使用するNC工作機械の一例
を示すものである。このNC工作機械の主軸台1には主
軸2が回転角制御可能に軸承されており、この主軸2の
先端にはチャック3が嵌着されている。そして、このチ
ャック3には被加工物Wが固定されるようになってい
る。
【0013】一方、Z軸及びX軸方向に移動位置決め可
能な刃物台4に、刃物台タレット5がZ軸方向の旋回中
心軸の回りで旋回割り出し可能に設けられており、この
刃物台タレット5の回転工具取付軸12には、ピニオン
カッター11が取り付けられている。この回転工具取付
軸12は回転工具の駆動軸であり、右端部にはクラッチ
26Aが嵌着されており、このクラッチ26Aは刃物台
4のタレット割り出し位置に回転可能に設けられたZ軸
方向の回転軸27の先端に嵌着されているクラッチ26
Bと掛け外し自在に係合されている。また、回転軸27
はシンクロベルト28を介して刃物台4に固定されたサ
ーボモータ29により駆動されるようになっている。こ
のサーボモータ29と、主軸2を駆動する図示しない主
軸モータとはNC装置により一定の公比で同期回転制御
される。
【0014】次にNC旋盤に設けたピニオンカッター1
1による歯車形削り加工の方法について説明する。ここ
では、モジュールm、歯数z1のピニオンカッター11
で、モジュールm、歯数z2の標準外歯車の加工方法につ
いて以下に説明する。
【0015】所定の旋削加工が終わった被加工物Wとピ
ニオンカッター11を刃物台4側からZ軸方向に見る
と、図2に示すようになる。ここで、ピニオンカッター
11をX軸上のX=(m・z1+m・z2) /2の位置に置
き、主軸2と回転工具取付軸12を、主軸2の回転数を
N、回転工具取付軸12の回転数をnとしたとき、N/
n=z2/z1の比率で同期回転させる。この同期回転と同
時にZ軸方向には、図3に示すように被加工物Wに対し
てピニオンカッター11が前進、後退運動するようにZ
軸制御を行なう。これによって外歯車加工が出来る。な
お、ピニオンカッター11の後退時には、戻しツールマ
ークを防止するため、前進端で被加工物Wから距離dだ
け離し、後退端で元に戻すサイクルを繰り返すようにし
ている。
【0016】図4は内歯車の加工を行なう場合を示して
おり、外歯車の加工の場合と同様に工具軸12をX=
(m・z2−m・z1)/2とし、被加工物Wのピッチサー
クル内にすることで、内歯車を加工することができる。
【0017】ところで、図5は本発明による歯車形削り
加工と通常のピニオンカッターによる加工との差異を示
す概念図である。通常のNC駆動装置も含め、ピニオン
カッターの切削送りはクランク機構で行なわれる。加工
ストロークにおいては、切削速度の大きな変動を避ける
ような工夫が行なわれているが、クランク機構を採用し
ているため、図5において実線サイン波形で示すよう
に、切削開始端から切削終端にかけて切削速度に大きな
変動が生じるのをどうしても避けることができない。図
5の実線に示すように、歯幅の中程に最大切削速度が得
られ、切削開始端及び切削終端では切削速度は極めて小
さくなる。このような加工において、切削工具は、その
耐磨耗性と剛性とは、切削速度の最も高いポイントに合
わせて選定する必要がある。したがって切削工具からみ
れば、従来のピニオンカッターによる歯車加工は、工具
性能に見合った速度での加工が行われておらず、その作
業能率が悪いということになり、またこれとは逆に平均
切削速度からすれば、過剰性能の切削工具を使用してい
るということになる。
【0018】これに対して上記実施形態のNC旋盤で
は、図5の破線の台形波に示すように、切削開始端から
切削終端まで一定の切削速度を付与する機能を備えてい
る。そのため切削速度に応じた切削工具を選定すること
ができる。したがってピニオンカッター11からみれ
ば、工具性能に見合った最大の切削速度での加工が行
え、その作業能率を向上することができるということに
なる。またこれとは逆に切削速度に見合う性能のピニオ
ンカッター11を使用可能となるので工具コストを低減
できることにもなる。
【0019】このように上記実施形態では、回転工具機
能付き複合NC旋盤の回転角度制御可能な回転工具取付
軸12にピニオンカッター11を取り付け、同じく回転
角度制御可能な主軸2に取り付けられた被加工物Wを一
定の公比で同期回転させながら、同時にピニオンカッタ
ー11を取り付けた回転工具取付軸12を軸線方向に前
後の往復運動をさせることにより、旋削加工等の他に外
歯車、内歯車の歯車形削り加工を可能とすることができ
る。そのため、旋削加工と歯車加工の両方が必要な被加
工物をNC旋盤1台で完成品に仕上げることができるこ
とになり、多品種少量の場合でも対応でき、また工程の
集約を図ることができる。さらには、NC旋盤では、切
削開始端から切削終端まで一定の切削速度を付与するこ
とができるため、ピニオンカッター11の切削速度と工
具性能とのマッチングを図り、切削能率の向上、工具コ
ストの低減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のNC旋盤の一例を示す概
略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態の被加工物とピニオンカッ
ターを一定の比率で同期回転させて歯車形削り加工をす
る場合の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態のピニオンカッターをZ軸
制御を行なわしめる場合の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態の内歯車の加工を行なう場
合の断面図である。
【図5】本発明による歯車形削り加工と通常のピニオン
カッターによる加工との差異を示す概念図である。
【符号の説明】
1 主軸台 2 主軸 3 チャック 4 刃物台 5 刃物台タレット 11 ピニオンカッター 12 回転工具取付軸 26A クラッチ 26B クラッチ 28 シンクロベルト 29 サーボモータ W 被加工物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NC旋盤の回転角度制御可能な回転工具
    取付軸(12)にピニオンカッター(11)を装着し、
    回転角度制御可能な主軸(2)に取り付けられた被加工
    物(W)を上記ピニオンカッター(11)と一定の公比
    で同期回転させながら、同時にピニオンカッター(1
    1)を装着した回転工具取付軸(12)をその軸線方向
    に前後の往復運動をさせることにより、歯車形削り加工
    を行なうようにしていることを特徴とするNC旋盤によ
    る歯車形削り加工方法。
  2. 【請求項2】 回転工具機能付き複合NC旋盤の主軸台
    (1)に回転角度制御可能に主軸(2)を軸承し、この
    主軸(2)の先端に嵌着したチャック(3)に被加工物
    (W)を固定し、Z軸及びX軸方向に移動位置決め可能
    な刃物台(4)に刃物台タレット(5)がZ軸方向の旋
    回中心軸の回りで旋回割り出し可能に設け、この刃物台
    タレット(5)の回転工具取付軸(12)にピニオンカ
    ッター(11)を装着し、回転工具取付軸(12)はサ
    ーボモータ(29)により回転制御され、このサーボモ
    ータ(29)と主軸(2)を駆動する主軸モータとが一
    定の公比で同期回転制御され、主軸(2)に取り付けら
    れた被加工物(W)を上記ピニオンカッター(11)と
    一定の公比で同期回転させながら、同時にピニオンカッ
    ター(11)を装着した回転工具取付軸(12)をその
    Z軸方向に往復運動をさせることにより、歯車形削り加
    工を行なうようにしていることを特徴とするNC旋盤に
    よる歯車形削り加工方法。
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