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JP2000166922A - 超音波プローブおよび超音波画像診断装置 - Google Patents

超音波プローブおよび超音波画像診断装置

Info

Publication number
JP2000166922A
JP2000166922A JP10343869A JP34386998A JP2000166922A JP 2000166922 A JP2000166922 A JP 2000166922A JP 10343869 A JP10343869 A JP 10343869A JP 34386998 A JP34386998 A JP 34386998A JP 2000166922 A JP2000166922 A JP 2000166922A
Authority
JP
Japan
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vibrator
ultrasonic
blocks
ring
subject
Prior art date
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Pending
Application number
JP10343869A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutoshi Sadamitsu
和俊 貞光
Yoshihisa Yoshioka
嘉尚 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP10343869A priority Critical patent/JP2000166922A/ja
Publication of JP2000166922A publication Critical patent/JP2000166922A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な方向から観た画像をリアルタイムに得
ること。 【解決手段】 多数の超音波振動子20を配列して振動
子ブロック21を形成するとともに、この振動子ブロッ
クを円周状に多数配列して振動子環22を形成し、この
振動子環の内側に音響整合剤が充填される輪状の袋体2
3を設けた。これにより、袋体の中空部23bに腕など
を通し袋体に音響整合剤を充填したうえで、超音波パル
スを送受波することにより、輪切りにした断面画像をリ
アルタイムに得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波パルスを被
検体中に放射し、その反射波により被検体内組織に関す
る情報を得る超音波画像診断装置に係り、特に被検体の
様々な方向からの情報を得ることのできる超音波プロー
ブと、その超音波プローブを使用した超音波画像診断装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波画像診断装置は、超音波プローブ
から被検体中へ超音波パルスを放射し、被検体組織内か
らの反射波を検出することにより、被検体のある断面の
断層像や血流の状況など、被検体内組織に関する情報を
得て表示器に表示するものである。そして、被検体中へ
超音波パルスを放射し反射波を受ける超音波プローブに
は、多数の超音波振動子が配列されていて、その超音波
振動子を電子スイッチによって順次切換えるリニア電子
スキャン方式、各超音波振動子による送受波信号の位相
を制御するセクタ電子スキャン方式などが採用され、い
ずれも超音波プローブは被検体の体表面などに固定した
ままで超音波ビームの走査が可能となっている。 この
ような超音波画像診断装置は、通常、超音波プローブに
よる超音波ビームの走査範囲によって決まる1断面の画
像を表示するものであり、多数の断面の関係を表わすの
には不都合であった。
【0003】そこで、多断面の画像を得ることのできる
装置として、本出願人は既に、特公昭61−48952
号公報に記載されている装置を提案した。すなわち、図
9に示すように、超音波画像診断装置本体1には、画像
を表示する表示器2、コントロールパネル3、アーム固
定部4などが設けられており、アーム固定部4にアーム
5の基部6が回転自在に係合されている。アーム5は結
合部分を軸として回転可能となっていて、その先端部1
0には超音波プローブ7が保持されており、超音波プロ
ーブ7はケーブル8によって超音波画像診断装置本体1
に接続されている。このケーブル8は、アーム5に係止
部材11によって適宜係止されている。なお、アーム5
の先端部10に保持されている超音波プローブ7は、そ
の軸まわりに回転できる構造となっており、超音波プロ
ーブ7の回転角度を計測できるように、アーム5の先端
部10にポテンショメータ9が取り付けられている。こ
のようにして、アーム5の先端部10に保持されている
超音波プローブ7をベッド13上の被検体12の体表に
当てて、被検体12の体内組織に関する情報を得て画像
として表示器2に表示する。すなわち、被検体12の観
測部位に対して適当な位置と角度となるように超音波プ
ローブ7を当てることにより、その部位の断層像が表示
器2に表示され、そのまま超音波プローブ7をその中心
軸の周りに回転させることによって、断面の中心を軸と
して回転した多数の断面像が得られる。
【0004】図10は、セクタ電子スキャン方式の超音
波プローブ7の回転によって得られる断層像の断面を示
したもので、超音波プローブ7をある位置、ある方向に
設定すれば、扇状(セクタ)の断面Aの断層像が得ら
れ、超音波プローブ7の中心0−0を軸として角度θだ
け回転させた場合には、断面Bの断層像が得られる。図
11は、一例として腹大動脈AAを観察した場合の臨床
的な断層像を示しており、図11(a)は図10の断面
Aに相当する縦断像であり、図11(b)は図10の断
面Bに相当する像で、超音波プローブ7をその中心0−
0を軸として90度(θ=90)だけ回転させた場合の
横面像である。これにより、図11(a)では、腹大動
脈AAの長さ方向の縦断面の様子が観察され、図11
(b)によって腹大動脈AAの長さ方向に対して垂直の
横断面の様子が観察される。同時に、図11(b)で
は、腹大動脈AAと下行大静脈VCや脊椎骨Sとの関係
なども容易に観察される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な装置では、ある軸線を中心に回転させた多断面の画像
を得ることはできるものの、観察部位の視野が限定され
るとともに、特定方向から観た画像しか得ることができ
ないという問題があった。また、様々な方向から観た画
像を得るためには、超音波プローブ7を例えば体表面に
沿って移動させることにより可能となるが、これではそ
れぞれ取得した画像に時間差を生じ、リアルタイムの画
像を得ることができなかった。さらに、診断部位を輪切
りにした断面画像を構成することが難しく、輪切りの断
面画像を得ようとすると、極めて複雑なシステムを構築
しなければならないという難点もあった。本発明は、こ
のような種々の課題を解決することを目的としてなされ
たものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、多数の超音波振動子を配
列して振動子ブロックを形成するとともに、この振動子
ブロックを円周状に多数配列して振動子環を形成し、こ
の振動子環の内側に音響整合剤が充填される輪状の袋体
が設けられていることを特徴とする超音波プローブを提
供する。これにより、超音波プローブに設けられている
袋体の中空部に、例えば腕などを通し袋体に音響整合剤
を充填したうえで、超音波パルスを送受波することによ
り、輪切りにした断面画像を得るのに好適な超音波プロ
ーブが提供される。また、請求項2に記載の発明は、円
周状に振動子ブロックを多数配列して形成した振動子環
を、軸方向に多数連接して筒状に振動子ブロックが多数
配列された振動子筒を形成し、この振動子筒の内側に、
音響整合剤が充填される中空で筒状の袋体が設けられて
いることを特徴とする超音波プローブを提供する。これ
により、超音波プローブに設けられている袋体の中空部
に、例えば腕などを通し袋体に音響整合剤を充填したう
えで、超音波パルスを送受波することにより、輪切りに
した複数の断面画像を得たり、任意方向の長軸の断面画
像や斜め断面画像を得るのに好適な超音波プローブが提
供される。
【0007】また、請求項3に記載の発明は、多数の超
音波振動子を配列して振動子ブロックを形成するととも
に、この振動子ブロックを円周状に多数配列して振動子
環を形成し、この振動子環の内側に音響整合剤が充填さ
れる輪状の袋体が設けられている超音波プローブを有
し、前記袋体の輪の中空部に挿通した被検体に対して、
前記振動子ブロックのいずれかを順次選択し、選択した
振動子ブロックから超音波パルスを放射するとともに放
射した超音波パルスにもとづく前記被検体からの反射波
を受波して、被検体内組織に関する情報を得ることを特
徴とする超音波画像診断装置を提供する。これにより、
輪切りにした断面画像をリアルタイムに得たり、円周上
の任意方向の断面画像を得ることができるので、測定部
位の周囲をつぶさに観察することができ、その部位にお
ける血流動態などをリアルタイムに診断するのに極めて
有用である。また、請求項4に記載の発明は、円周状に
振動子ブロックを多数配列して形成した振動子環を、軸
方向に多数連接して筒状に振動子ブロックが多数配列さ
れた振動子筒を形成し、この振動子筒の内側に、音響整
合剤が充填される中空で筒状の袋体が設けられている超
音波プローブを有し、前記袋体の中空部に挿通した被検
体に対して、前記振動子ブロックのいずれかを順次選択
し、選択した振動子ブロックから超音波パルスを放射す
るとともに放射した超音波パルスにもとづく前記被検体
からの反射波を受波して、被検体内組織に関する情報を
得ることを特徴とする超音波画像診断装置を提供する。
これにより、輪切りにした複数の断面画像を得ることが
できるとともに、長軸断面画像や斜め断面画像を得るこ
とができる。
【0008】また、請求項5に記載の発明は、請求項3
に記載の超音波画像診断装置において、前記振動子環を
m個(ただし、mは素数)の振動子ブロックで形成し、
この振動子ブロックを一方向へ所定の整数個ずつずらし
ながら順次選択して超音波パルスを放射するとともに、
放射した超音波パルスにもとづく被検体からの反射波を
受波して、被検体内組織に関する情報を得ることを特徴
とするものである。これにより、振動子ブロックの数は
素数の数としてあるので、振動子ブロックを整数個ずつ
ずらしながら円環状に超音波ビームを走査した場合、全
ての振動子ブロックが駆動されることになるので、画像
の抜けがなくなるとともに、隣り合う振動子ブロックに
よる相互干渉も防止されて、鮮明な画像を得ることがで
きる。また、請求項6に記載の発明は、請求項3に記載
の超音波画像診断装置において、前記振動子環をn+1
個(ただし、nは3の倍数)の振動子ブロックで形成
し、この振動子ブロックを一方向へn/3個ずつずらし
ながら順次選択して超音波パルスを放射するとともに放
射した超音波パルスにもとづく被検体からの反射波を受
波して、被検体内組織に関する情報を得ることを特徴と
する。これにより、星形の軌跡を描きながら円環状に超
音波ビームを走査するので、隣り合う振動子ブロックに
よる相互干渉を防止して、鮮明な画像を得ることができ
る。さらに、請求項7に記載の発明は、請求項3に記載
の超音波画像診断装置において、前記振動子環をp個
(ただし、pは偶数)の振動子ブロックで形成し、p/
2番目の振動子ブロックから順次p/2+1、p/2−
1、p/2+2、p/2−2、…と交互に選択して超音
波パルスを送受するとともに、p番目の振動子ブロック
を選択した次にp/2番目の振動子ブロックに戻るよう
にしたことを特徴とする。これにより、1断面内での時
相差が低減されるので、より鮮明な画像を得ることがで
きる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る超音波プローブおよび超音波画像診断装置の実施の形
態について説明する。図1は、本発明に係る超音波プロ
ーブの一実施の形態の概略を示した斜視図である。この
超音波プローブは、円周状に振動子ブロック21を多数
配列して振動子環22を形成したものであり、振動子ブ
ロック21には多数の超音波振動子20が振動子環22
の円周方向に沿って配列されている。そして、振動子環
22の内側に一体的に、中空部23bを有する輪状をし
た伸縮性のある袋体23が設けられている。袋体23の
中には例えば水などの音響整合剤が充填されるもので、
そのための注入口23aが設けられている。なお、各振
動子ブロック21を構成する超音波振動子20および振
動子ブロック21は、超音波吸収体などの支持体によっ
て支持されているとともに、振動子環22の外側はモー
ルド層で覆われており、また、超音波振動子20に電極
やリード線なども接続されているが、これらは一般的な
超音波プローブと同様なので図示を省略した。
【0010】次に、上記のような超音波プローブを使用
した超音波画像診断装置について、図2を参照して説明
する。なお、上記の超音波プローブは、被検体の例えば
腕や脚部或いは乳房などの輪切り断面の測定に好適なも
のであり、測定部位を、袋体23の輪の中空部23bに
挿通した後、袋体23に充填する音響整合剤の量を調整
して、被検体の測定部位と袋体23とが密着するように
して使用するものである。図2は、本発明に係る超音波
画像診断装置の一実施の形態を示した系統図である。超
音波画像診断装置本体24には、コネクタ25を介して
振動子ブロック21a、21b、21c…で形成された
振動子環22である超音波プローブ26が接続されてい
る。そして、超音波画像診断装置本体24には、制御器
27の制御のもとで振動子ブロック21a、21b、2
1c…から被検体へ向けて超音波を送波するとともに、
被検体からの反射波を受けて、所望の被検体内組織に関
する情報を得る送受波回路28が設けられている。そし
て、送受波回路28で受波した信号が供給され、設定さ
れた観察条件に基づいて画像を再構成したり、ズーミン
グなどの各種処理を施す画像合成回路29、および画像
合成回路29で処理された画像を表示する表示器30が
設けられている。また、振動子ブロック21a、21
b、21c…と送受波回路28とは、制御器27の制御
のもとで切換えて接続されるように、振動子ブロック切
換え回路31が設けられている。
【0011】なお、振動子ブロック21a、21b、2
1c…のそれぞれには、多数の超音波振動子20が円周
方向に配列されており、各振動子ブロック21a、21
b、21c…は例えばセクタスキャンされていて、各振
動子ブロック21a、21b、21c…の1ブロック毎
に、被検体内組織に関する情報を得て1画像を構成でき
るようになっている。従って、各振動子ブロック21
a、21b、21c…毎に得られる個々の断層画像は扇
状をした画像となるが、これを画像合成回路29で処理
することによって、例えば図3に示すような、測定部位
の輪切り状の断面画像として表示器30に表示される。
このような断面画像は、測定部位の周囲をつぶさに観察
することができるので、その部位における血流動態など
をリアルタイムで診断するのに極めて有用な情報を提供
することができる。
【0012】次に、図1に示した超音波プローブを使用
する際の、各振動子ブロック21a、21b、21c…
の選択順序すなわちスキャニングについて説明する。図
4は、請求項5に記載した各振動子ブロック21の選択
順序を説明するために示したものである。すなわちこの
場合、振動子環22をm個(ただし、mは素数)の振動
子ブロック21で形成するものとし、図4には例えば1
3個の振動子ブロック(便宜的にm1〜m13の数字を
付す)で形成した場合を示している。そして、振動子ブ
ロック21を一方向へ所定の整数個(例えば2個)ずつ
ずらしながら順次選択して超音波パルスを放射するとと
もに、放射した超音波パルスにもとづく被検体からの反
射波を受波して、被検体内組織に関する情報を得る。す
なわち、m1番目の振動子ブロックから始めて、次にm
4番目、その次はm7番目→m10→m13→m3→m
6→m9→m12→m2→m5→m8→m11番目で一
巡するので、次に最初のm1番目に戻って、同様の順序
で振動子ブロック21の選択を繰り返していく。このよ
うに、振動子ブロック21の数は素数の数としてあるの
で、振動子ブロック21を整数個ずつずらしながら駆動
するようにした場合、全ての振動子ブロック21が駆動
されて、円環状に超音波ビームが走査されることにな
り、画像の抜けがなくなるとともに、隣り合う振動子ブ
ロック21による相互干渉も防止されて、鮮明な画像を
得ることができる。
【0013】また図5は、請求項6に記載した各振動子
ブロック21の選択順序を説明するために示したもので
ある。すなわちこの場合、振動子環22をn+1個(た
だし、nは3の倍数)の振動子ブロック21で形成する
ものとし、図5には例えば3×4+1=13個の振動子
ブロック(便宜的にn1〜n13の数字を付す)で形成
した場合を示している。そして、この振動子ブロック2
1を一方向へn/3個ずつずらしながら順次選択して超
音波パルスを放射するとともに放射した超音波パルスに
もとづく被検体からの反射波を受波して、被検体内組織
に関する情報を得る。すなわち、n1番目の振動子ブロ
ックから始めて、次にn6番目、その次はn11番目→
n3→n8→n13→n5→n10→n2→n7→n1
2→n4→n9番目で一巡するので、次に最初のn1番
目に戻って、同様の順序で振動子ブロック21の選択を
繰り返していく。このように、振動子ブロック21の数
をn+1個(ただし、nは3の倍数)で形成し、振動子
ブロック21を一方向へn/3個ずつずらしながら順次
選択するので、全ての振動子ブロック21が駆動され
て、星形の軌跡を描きながら円環状に超音波ビームが走
査されるので、画像の抜けがなくなるとともに、隣り合
う振動子ブロック21による相互干渉を防止して、鮮明
な画像を得ることができる。
【0014】さらに図6は、請求項7に記載した各振動
子ブロック21の選択順序を説明するために示したもの
である。すなわちこの場合、振動子環22をp個(ただ
し、pは偶数)の振動子ブロック21で形成するのと
し、図6には例えば12個の振動子ブロック(便宜的に
p1〜p12の数字を付す)で形成した場合を示してい
る。そして、p/2=p6番目の振動子ブロックから順
次p6+1=p7、p6−1=p5、p6+2=p8、
p6−2=p4、…と左右交互に順次選択して超音波パ
ルスを放射するとともに放射した超音波パルスにもとづ
く被検体からの反射波を受波して、被検体内組織に関す
る情報を得る。すなわち、p6番目の振動子ブロックか
ら始めて、次にn7番目、その次はp5番目→p8→p
4→p9→p3→p10→p2→p11→p1→p12
番目で一巡するので、次に最初のp6番目に戻って、同
様の順序で振動子ブロック21の選択を繰り返してい
く。このように、振動子ブロック21の数をp個(ただ
し、pは偶数)で形成し、振動子ブロック21を左右に
交互にずらしながら順次選択するので、1断面内での時
相差が低減されて、より鮮明な画像を得ることができ
る。
【0015】次に、本発明に係る超音波プローブの他の
実施の形態について説明する。図7は本発明に係る超音
波プローブの他の実施の形態の概略を示した斜視図であ
る。この超音波プローブは、図1に示した円周状に振動
子ブロック21を多数配列した振動子環22を、軸方向
に多数連接して筒状の振動子筒35を形成したものであ
る。勿論、振動子ブロック21には多数の超音波振動子
20が振動子環22円周方向に沿って配列されている。
そして、振動子筒35の内側に一体的に、中空部36b
を有する筒状をした伸縮性のある袋体36が設けられて
いる。袋体36の中には例えば水などの音響整合剤が充
填されるもので、そのための注入口36aが端部に設け
られている。なお、各振動子ブロック21を構成する超
音波振動子20および振動子ブロック21は、超音波吸
収体などの支持体によって支持されているとともに、振
動子筒35の外側はモールド層で覆われており、また、
超音波振動子20に電極やリード線なども接続されてい
るが、これらは図1に示した超音波プローブの場合と同
様である。なお、図7に示した超音波プローブは、被検
体の例えば腕や脚部などの輪切り断面の測定に好適なも
のであり、測定部位を、袋体36の中空部36bに挿通
した後、袋体36に充填する音響整合剤の量を調整し
て、測定部位と袋体36とが密着するようにして使用す
るものであり、この超音波プローブが接続される超音波
画像診断装置は、基本的には図2に示したものと同様で
ある。
【0016】次に、上記のような超音波プローブを使用
する際の、各振動子ブロック21および各振動子環22
の選択順序すなわちスキャニングについて説明する。図
7に示した振動子筒35は、例えば6個の振動子環22
によって形成されており、便宜的に振動子環22に左か
ら22−1,22−2,…,22−6と番号を付してあ
る。また、各振動子環22を形成する円周状に配列した
振動子ブロック21の数は既に説明したものと同様なの
で、ここでは例えばn個とし、説明の必要上振動子環2
2の番号に振動子ブロック21の番号としてa,b,c
…のように符号を付して説明するものとする。なお、各
振動子ブロック21の超音波振動子20は例えばセクタ
スキャンされていて、各振動子ブロック21の1ブロッ
ク毎に、被検体内組織に関する情報を得て1画像を構成
できるようになっていることは前述のとおりである。そ
こで、図7に示す超音波プローブで、振動子ブロック2
1の内同列のもの、例えば22−1c,22−2c,
…,22−6cを左から順次選択して、超音波パルスを
放射するとともに放射した超音波パルスにもとづく被検
体からの反射波を受波して、被検体内組織に関する情報
を得る。従って、各振動子ブロック22−1c,22−
2c,…,22−6c毎に得られる個々の断層画像は扇
状をした画像となるが、これを超音波画像診断装置本体
24の画像合成回路29で処理することによって、例え
ば図8に示すような、測定部位について長軸の断層画像
として表示器30に表示される。なお、同列の振動子ブ
ロック21に限らず、例えば22−1a,22−2b,
22−3c,22−4d,22−5e,22−6fを左
から順次選択して、斜め方向に長い断層画像として表示
器30に表示することもできる。
【0017】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1に
記載の発明によれば、輪切りにした断面画像をリアルタ
イムに得るのに好適な超音波プローブが提供される。ま
た、請求項2に記載の発明によれば、輪切りにした複数
の断面画像をリアルタイムに得たり、任意方向の長軸断
面画像や斜め断面画像を得るのに好適な超音波プローブ
が提供される。また、請求項3に記載の発明によれば、
輪切りにした断面画像をリアルタイムに得たり、円周上
の任意方向の断面画像を得ることができるので、測定部
位の周囲をつぶさに観察することができ、その部位にお
ける血流動態などをリアルタイムに診断するのに極めて
有用である。また、請求項4に記載の発明によれば、輪
切りにした複数の断面画像を得ることができるととも
に、長軸断面画像や任意方向の斜め断面画像を得ること
ができる。また、請求項5に記載の発明によれば、振動
子ブロックの数は素数の数としてあるので、振動子ブロ
ックを整数個ずつずらしながら円環状に超音波ビームを
走査した場合、全ての振動子ブロックが駆動されること
になるので、画像の抜けがなくなるとともに、隣り合う
振動子ブロックによる相互干渉も防止されて、鮮明な画
像を得ることができる。また、請求項6に記載の発明に
よれば、星形の軌跡を描きながら円環状に超音波ビーム
を走査するので、隣り合う振動子ブロックによる相互干
渉を防止して、鮮明な画像を得ることができる。さら
に、請求項7に記載の発明によれば、1断面内での時相
差が低減されるので、より鮮明な画像を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波プローブの一実施の形態の
概略を示した斜視図である。
【図2】本発明に係る超音波画像診断装置の一実施の形
態を示した系統図である。
【図3】本発明に係る超音波画像診断装置によって得ら
れる断面画像の一例を説明するために示した図である。
【図4】本発明に係る超音波プローブにおける振動子ブ
ロックの選択順序の一実施の形態を説明するために示し
た説明図である。
【図5】本発明に係る超音波プローブにおける振動子ブ
ロックの選択順序の他の実施の形態を説明するために示
した説明図である。
【図6】本発明に係る超音波プローブにおける振動子ブ
ロックの選択順序のさらに他の実施の形態を説明するた
めに示した説明図である。
【図7】本発明に係る超音波プローブの他の実施の形態
の概略を示した斜視図である。
【図8】本発明に係る超音波画像診断装置によって得ら
れる長軸断層画像の一例を示した図である。
【図9】多断面の画像を得ることのできる従来の超音波
画像診断装置を説明するために示した説明図である。
【図10】従来の超音波画像診断装置の超音波プローブ
の回転と、それに伴って得られる断面を説明するために
示した説明図である。
【図11】従来の超音波画像診断装置によって得られる
臨床的な断層像の一例を示した説明図である。
【符号の説明】
20 超音波振動子 21 振動子ブロック 22 振動子環 23 袋体
フロントページの続き Fターム(参考) 2G047 AC13 BA01 BB04 BC13 CA01 DB02 EA08 GB02 GB18 GB29 GE02 GF06 GF15 GF20 GF34 GH07 4C301 AA03 CC01 DD30 EE08 EE09 GA03 GB08 GB09 GB13 GB22 GC02 GC17 HH12 HH13 HH17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の超音波振動子を配列して振動子ブ
    ロックを形成するとともに、この振動子ブロックを円周
    状に多数配列して振動子環を形成し、この振動子環の内
    側に音響整合剤が充填される輪状の袋体が設けられてい
    ることを特徴とする超音波プローブ。
  2. 【請求項2】 円周状に振動子ブロックを多数配列して
    形成した振動子環を、軸方向に多数連接して筒状に振動
    子ブロックが多数配列された振動子筒を形成し、この振
    動子筒の内側に、音響整合剤が充填される中空で筒状の
    袋体が設けられていることを特徴とする超音波プロー
    ブ。
  3. 【請求項3】 多数の超音波振動子を配列して振動子ブ
    ロックを形成するとともに、この振動子ブロックを円周
    状に多数配列して振動子環を形成し、この振動子環の内
    側に音響整合剤が充填される輪状の袋体が設けられてい
    る超音波プローブを有し、前記袋体の輪の中空部に挿通
    した被検体に対して、前記振動子ブロックのいずれかを
    順次選択し、選択した振動子ブロックから超音波パルス
    を放射するとともに放射した超音波パルスにもとづく前
    記被検体からの反射波を受波して、被検体内組織に関す
    る情報を得ることを特徴とする超音波画像診断装置。
  4. 【請求項4】 円周状に振動子ブロックを多数配列して
    形成した振動子環を、軸方向に多数連接して筒状に振動
    子ブロックが多数配列された振動子筒を形成し、この振
    動子筒の内側に、音響整合剤が充填される中空で筒状の
    袋体が設けられている超音波プローブを有し、前記袋体
    の中空部に挿通した被検体に対して、前記振動子ブロッ
    クのいずれかを順次選択し、選択した振動子ブロックか
    ら超音波パルスを放射するとともに放射した超音波パル
    スにもとづく前記被検体からの反射波を受波して、被検
    体内組織に関する情報を得ることを特徴とする超音波画
    像診断装置。
  5. 【請求項5】 前記振動子環をm個(ただし、mは素
    数)の振動子ブロックで形成し、この振動子ブロックを
    一方向へ所定の整数個ずつずらしながら順次選択して超
    音波パルスを放射するとともに、放射した超音波パルス
    にもとづく被検体からの反射波を受波して、被検体内組
    織に関する情報を得ることを特徴とする請求項3に記載
    の超音波画像診断装置。
  6. 【請求項6】 前記振動子環をn+1個(ただし、nは
    3の倍数)の振動子ブロックで形成し、この振動子ブロ
    ックを一方向へn/3個ずつずらしながら順次選択して
    超音波パルスを放射するとともに放射した超音波パルス
    にもとづく被検体からの反射波を受波して、被検体内組
    織に関する情報を得ることを特徴とする請求項3に記載
    の超音波画像診断装置。
  7. 【請求項7】 前記振動子環をp個(ただし、pは偶
    数)の振動子ブロックで形成し、p/2番目の振動子ブ
    ロックから順次p/2+1、p/2−1、p/2+2、
    p/2−2、…と交互に選択して超音波パルスを送受す
    るとともに、p番目の振動子ブロックを選択した次にp
    /2番目の振動子ブロックに戻るようにしたことを特徴
    とする請求項3に記載の超音波画像診断装置。
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