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JP2000159712A - ジヒドロキシ化合物の製造方法 - Google Patents

ジヒドロキシ化合物の製造方法

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Publication number
JP2000159712A
JP2000159712A JP10335695A JP33569598A JP2000159712A JP 2000159712 A JP2000159712 A JP 2000159712A JP 10335695 A JP10335695 A JP 10335695A JP 33569598 A JP33569598 A JP 33569598A JP 2000159712 A JP2000159712 A JP 2000159712A
Authority
JP
Japan
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reaction
group
mol
formula
compound represented
Prior art date
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Pending
Application number
JP10335695A
Other languages
English (en)
Inventor
Rihoko Suzuki
理穂子 鈴木
Atsuo Otsuji
淳夫 大辻
Tatsunobu Uragami
達宣 浦上
Kenichi Sugimoto
賢一 杉本
Hirosuke Takuma
啓輔 詫摩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP10335695A priority Critical patent/JP2000159712A/ja
Publication of JP2000159712A publication Critical patent/JP2000159712A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 反応に際して、還元剤を作用させること
を特徴とする一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合
物の製造方法。 (式中、R1 は置換基を有していてもよい直鎖、分岐ま
たは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい直
鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基あるいは
ハロゲン原子を表し、R2 は水素原子またはメチル基を
表し、kは0〜3の整数を表し、lおよびmはそれぞれ
独立に0〜10の整数を表し、且つl+mは1〜20の
整数を表す。) 【効果】 ポリマー用原料等として有用な、高純度かつ
色相が良好なジヒドロキシ化合物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジヒドロキシ化合
物の製造方法に関し、さらに詳しくは、ジヒドロキシ化
合物の製造の際に還元剤を作用させることにより、高純
度かつ色相の良好なジヒドロキシ化合物を製造する方法
に関するものである。該ジヒドロキシ化合物は優れた光
学特性(低複屈折性など)を有し、且つ、耐熱性、機械
物性などが良好なポリマー用の原料中間体等として、非
常に有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】無機ガラスは、透明性に優れ、光学異方
性が小さいなどの諸物性に優れていることから、透明性
材料として広い分野で使用されている。しかしながら、
重くて破損しやすいこと、生産性が悪い等の問題があ
り、近年、無機ガラスに代わる透明性ポリマーの開発が
盛んに行われている。透明性ポリマーとして、例えば、
ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート等は、透
明性、機械物性(例えば、耐衝撃性など)に優れ、且
つ、加工性、成形性に優れることから、無機ガラスの代
替分野、例えば、自動車の透明部品やレンズ等に使用さ
れている。また、レーザー光を用いて、音声、画像、文
字等の情報を記録、再生する光ディスク用としても、近
年、急速に用途が拡大している。しかしながら、情報記
録媒体として使用される光ディスクにおいては、ディス
ク本体をレーザー光線が通過するために透明であること
は勿論のこと、情報の読みとり誤差を少なくするために
光学的均質性が強く求められている。
【0003】例えば、ポリカーボネートなどの公知のポ
リマーを用いた場合には、ディスク基板成形時の樹脂の
冷却および流動過程において生じた熱応力、分子配向、
ガラス転移点付近の容積変化等による残留応力が原因と
なり、レーザー光線がディスク基板を通過する際に複屈
折が生じる。この複屈折に起因する光学的不均一性が大
きいことは、例えば、記録された情報の読みとり誤りが
生じるなど、光ディスク基板等の光学部品にとっては致
命的欠陥となる。ポリメチルメタクリレートは良好な光
学特性を有するものの、耐熱性、吸水性などの面で実用
上、十分な性能を有しているとは言い難い。このため、
上述の光ディスク基盤を初めとする光学部品において
は、高度な光学特性、すなわち、低複屈折性を有し、且
つ、耐熱性、機械物性等の面においても良好な性能を有
する新規なポリマー材料が求められている。
【0004】本発明らは、上記の要求に鑑み、検討した
結果、ある種のジヒドロキ化合物をポリマー用の原料中
間体(モノマー)として用い、ポリマーを製造したとこ
ろ、優れた光学特性、特に極めて低い複屈折性を有し、
且つ、耐熱性、機械物性等が良好であり、前述した光学
部品等に最適であることを見出し、先に出願した(特願
平9−196009等)。しかしながら、該モノマー
(ジヒドロキ化合物)に不純物が存在すると、ポリマー
における物性に悪影響を及ぼし、また、着色成分が含ま
れていると、ポリマーの色相が悪化することがわかっ
た。したがって、該光学部品等に用いるポリマーを製造
するためには、高純度のモノマーが要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ポリ
マー用の原料中間体等として有用な、高純度かつ色相の
良好なジヒドロキシ化合物の製造方法を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、反応に際して、還元剤を作
用させることを特徴とする一般式(1)(化3)で表さ
れるジヒドロキシ化合物の製造方法に関するものであ
る。
【0007】
【化3】 (式中、R1 は置換基を有していてもよい直鎖、分岐ま
たは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい直
鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基あるいは
ハロゲン原子を表し、R2 は水素原子またはメチル基を
表し、kは0〜3の整数を表し、lおよびmはそれぞれ
独立に0〜10の整数を表し、且つ、l+mは1〜20
の整数を表す。)
【0008】また、本発明は、反応が、触媒の存在下
に、一般式(2)(化4)で表されるスピロビインダノ
ール誘導体を、β−ハロヒドリン類、アルキレンカーボ
ネート類またはアルキレンオキシド類と反応させるもの
である前記の製造方法、還元剤が亜硫酸塩、亜硫酸
水素塩、チオ硫酸塩、亜二チオン酸塩又はピロ亜硫酸塩
である前記またはのジヒドロキシ化合物の製造方
法、に関するものである。
【0009】
【化4】 (式中、R1 は置換基を有していてもよい直鎖、分岐ま
たは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい直
鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基あるいは
ハロゲン原子を表し、kは0〜3の整数を表す。)
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、反応に際して、還元剤を作用させることを特
徴とする前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合
物の製造方法である。
【0011】一般式(1)において、R1 は置換基を有
していてもよい直鎖、分岐または環状のアルキル基、置
換基を有していてもよい直鎖、分岐または環状のアルコ
キシ基、ニトロ基あるいはハロゲン原子を表す。好まし
くは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直
鎖、分岐または環状のアルキル基、置換基を有していて
もよい炭素数1〜20のアルコキシ基、ニトロ基または
ハロゲン原子を表す。アルキル基またはアルコキシ基の
置換基としては、例えば、アルコキシ基、アルコキシア
ルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロ原子含有のシク
ロアルキル基、シクロアルコキシ基、ヘテロ原子含有の
シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アリールオキ
シアルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
【0012】R1 の好ましい例としては、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘ
キシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシ
ル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、4−tert−ブチ
ルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチ
ル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル
基、テトラヒドロフルフリル基、2−メトキシエチル
基、2−エトキシエチル基、2−n−ブトキシエチル
基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル
基、3−n−プロポキシプロピル基、3−n−ブトキシ
プロピル基、3−n−ヘキシルオキシプロピル基、2−
メトキシエトキシエチル基、2−エトキシエトキシエチ
ル基、2−フェノキシメチル基、2−フェノキシエトキ
シエチル基、クロロメチル基、2−クロロエチル基、3
−クロロプロピル基、2,2,2−トリクロロエチル
基、
【0013】メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ
基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−
ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシル基、n
−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ドデシ
ルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−オクタデ
シルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシ
ルオキシ基、4−tert−ブチルシクロヘキシルオキ
シ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ
基、シクロヘキシルメトキシ基、シクロヘキシルエトキ
シ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ
基、2−n−ブトキシエトキシ基、3−メトキシプロポ
キシ基、3−エトキシプロポキシ基、3−n−プロポキ
シプロポキシ基、3−n−ブトキシプロポキシ基、3−
n−ヘキシルオキシプロポキシ基、2−メトキシエトキ
シエトキシ基、2−フェノキシメトキシ基、2−フェノ
キシエトキシエトキシ基、クロロメトキシ基、2−クロ
ロエトキシ基、3−クロロプロポキシ基、2,2,2−
トリクロロエトキシ基、ニトロ基、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0014】該置換基R1 は、より好ましくは、炭素数
1〜10の無置換の直鎖または分岐アルキル基、炭素数
1〜10の無置換の直鎖または分岐アルコキシ基あるい
は塩素原子であり、さらに好ましくは、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n
−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基
または塩素原子である。特に好ましくは、R1 はメチル
基または塩素原子である。
【0015】また、一般式(1)において、R2 はそれ
ぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。一般式
(1)において、kは0〜3の整数を表し、好ましく
は、kは0、1または2であり、より好ましくは、kは
0である。一般式(1)において、lおよびmそれぞれ
独立には0〜10の整数を表し、且つ、l+mは1〜2
0の整数である。lおよびmは、好ましくは、0〜8の
整数であり、より好ましくは、0〜6の整数であり、さ
らに好ましくは、0〜4の整数を表す。但し、lおよび
mが同時に0になることはない。
【0016】一般式(1)で表される化合物において、
ヒドロキシ基を含む置換基のスピロビインダン環上での
置換位置は、4位、5位、6位または7位であり、もう
一方の該置換基の置換位置は、4’位、5’位、6’位
または7’位である。これらの内、好ましい一般式
(1)で表されるジヒドロキシ化合物としては、一般式
(1−A)〜一般式(1−D)(化5)で表される化合
物であり、より好ましくは、一般式(1−A)、(1−
C)または一般式(1−D)で表される化合物である。
これらの構造の内、一般式(1−C)または一般式(1
−D)で表される化合物は、特に好ましい。
【0017】
【化5】 (式中、R1 、R2 、k、lおよびmは前記と同じ) 一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物としては、
代表的には以下の第1表(表1〜8)に示すジヒドロキ
シ化合物を例示することができるが、勿論本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】
【表6】
【0024】
【表7】
【0025】
【表8】
【0026】本発明の一般式(1)で表されるジヒドロ
キシ化合物を製造する反応は、触媒の存在下に、下記式
(2)(化6)で表されるスピロビインダノール誘導体
と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキ
レンオキシド類、エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート等の環状のアルキレンカーボネート類、2−
ブロモエタノール、2−クロロエタノール、2−ブロモ
−1−プロパノール等のβ−ハロヒドリン類とを反応さ
せるものである。これらの方法の中でも、アルキレンオ
キシド類、アルキレンカーボネート類を用いて反応を行
うことが好ましい。
【0027】
【化6】 (式中、R1 およびkは前記と同じ)
【0028】アルキレンオキシド類を用いて反応を行う
と、反応条件によっては、目的物の一般式(1)で表さ
れるジヒドロキシ化合物の生成反応の他に、アルキレン
オキシド類の自己付加反応による副反応生成物が生じる
などの問題があることから、アルキレンカーボネート類
を用いることは特に好ましい。一般式(2)で表される
スピロビインダノール誘導体は、公知の方法、例えば、
特開昭62−10030号公報等に記載の方法、すなわ
ち、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
をペルフルオロアルカンスルホン酸の存在下に加熱する
方法、に従い製造される。
【0029】本発明の製造方法は、反応の際に、還元剤
を作用させることを特徴とするものである。本発明の製
造方法で用いられる還元剤の具体例としては、Na2
3 、K2 SO3 、CaSO3 、(NH4 2 SO3
の亜硫酸塩、NaHSO3 、KHSO 3 、Ca(HSO
3 2 、NH4 HSO3 等の亜硫酸水素塩、Na2 2
3 、BaS2 3 、(NH4 2 2 3 等のチオ硫
酸塩、Na2 2 4 等の亜二チオン酸塩、Na2 2
5 、K2 2 5 等のピロ亜硫酸塩、Na2 S、Na
SH等が挙げられる。好ましくは、Na2 SO3 、K2
SO3 、NaHSO3 、KHSO3 、Na2 2 3
Na2 2 4 、Na2 2 5 、K2 2 5 であ
り、より好ましくは、Na2 SO3 、K2 SO3 、Na
HSO3 、KHSO3 、Na2 2 3 、Na2 2
4 であり、さらに好ましくは、Na2 SO3 、K2 SO
3 、NaHSO3 、KHSO3 、Na2 2 4 であ
り、Na2 2 4 が最も好ましい。これらの還元剤
は、単独で使用してもよく、あるいは複数を混合して用
いてもよい。還元剤の使用量は、生成してくる一般式
(1)で表されるジヒドロキシ化合物に対して、0.0
01重量%〜10重量%が好ましく、より好ましくは、
0.01重量%〜5重量%である。なお、還元剤は、反
応時に、溶解していても、また溶解せずに懸濁していて
もよい。
【0030】以下、一般式(2)で表されるスピロビイ
ンダノール誘導体とエチレンカーボネート、プロピレン
カーボネート等のアルキレンカーボネート類との反応に
ついて詳述する。エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート等のアルキレンカーボネート類の使用量は、
目的とするオキシアルキレン基の付加数、すなわち、一
般式(1)におけるlおよびmの数によって異なるが、
通常、一般式(2)で表されるスピロビインダノール誘
導体1モルに対して、0.3〜60モルであり、好まし
くは、0.5〜50モルであり、より好ましくは0.8
〜20モルである。反応触媒としては、特に限定するも
のではないが、代表的には、アミン類などの塩基性有機
化合物、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合
物、有機酸金属塩等の無機、有機の各種金属化合物を例
示することができる。
【0031】アミン類としては、活性水素を有しない第
3級アミンが好ましく、例えば、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族アミ
ン、ベンジルジメチルアミン等のアラルキルアミン、ト
リエチレンジアミン等の脂環式アミンを例示することが
できる。アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化
合物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸リチウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、水素化ナトリウム、水
素化カルシウム、金属ナトリウム、金属カリウム、ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−
tert−ブトキシド等が挙げられる。有機カルボン酸
金属塩としては、種々の脂肪族カルボン酸類、芳香族カ
ルボン酸類のナトリウム塩、カリウム塩またはその他の
金属塩等を挙げることができる。また、一般式(2)で
表されるスピロビインダノール誘導体のナトリウムまた
はカリウム塩を用いることもできる。
【0032】これらの反応触媒の使用量は、一般式
(2)で表されるスピロビインダノール誘導体1モルに
対して、0.001モル%〜10モル%が好ましく、よ
り好ましくは、0.01モル%〜5モル%である。これ
らの反応触媒は、単独で使用してもよく、あるいは複数
を混合して用いてもよい。
【0033】この反応では、反応に際して、反応溶媒を
使用してもよいし、無溶媒で行ってもよい。無溶媒で反
応を行う場合、反応化合物の融点以上で融解し、反応を
行うことが望ましい。反応溶媒を用いる場合、反応不活
性な各種公知の溶媒を使用することができる。かかる反
応溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、
オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、
メチルアミルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキ
サノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶
媒、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル
ピロリドン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメ
チルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒を挙げるこ
とができる。
【0034】好ましい溶媒としては、芳香族炭化水素系
溶媒、エステル系溶媒およびケトン系溶媒であり、より
好ましくは、トルエン、キシレン、メシチレン、酢酸ア
ミル、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイ
ソプロピルケトン、メチルアミルケトン、ジイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンで
あり、さらに好ましくは、キシレン、メシチレンであ
る。これらの溶媒は単独で用いても、混合して用いても
よい。
【0035】反応溶媒の使用量に関しては特に制限はな
いが、使用量があまりに多すぎる場合は製造効率等の面
で好ましくなく、通常は、一般式(2)で表されるスピ
ロビインダノール誘導体およびアルキレンカーボネート
類の総重量に対して、300倍重量以下であり、好まし
くは、100倍重量以下であり、さらに好ましくは、2
0倍重量以下である。
【0036】反応は、大気雰囲気下、あるいは、不活性
ガス雰囲気下のいずれで行ってもよいが、反応生成物の
着色等を抑制するために、窒素、アルゴン等の不活性ガ
ス雰囲気下で行うことは好ましいことである。反応温度
は、使用する反応触媒、反応溶媒により異なるが、30
〜200℃が好ましく、より好ましくは、50〜180
℃である。反応時間は、反応触媒の種類、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネートの装入量、反応温度
等により異なるが、通常0.5〜50時間で十分であ
る。
【0037】次に、一般式(2)で表されるスピロビイ
ンダノール誘導体とエチレンオキシド、プロピレンオキ
シド等のアルキレンオキシド類との反応について詳述す
る。スピロビインダノール誘導体とアルキレンオキシド
類との反応は、例えば、米国特許第3794617号、
特公昭60−5578号公報、特開平6−10151号
公報に記載の方法と同様の方法、すなわち、一般式
(2)で表されるスピロビインダノール誘導体とアルキ
レンオキシド類を触媒の存在下反応させることにより実
施される。
【0038】エチレンオキシド、プロピレンオキシドの
使用量は、目的とするオキシアルキレン基の付加数、す
なわち、一般式(1)におけるlおよびmの数によって
異なるが、通常、一般式(2)で表されるスピロビイン
ダノール誘導体1モルに対して、0.3〜60モルであ
り、好ましくは、0.5〜50モルである。
【0039】反応触媒としては、特に限定するものでは
ないが、代表的には、アミン類などの塩基性有機化合
物、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、有
機酸金属塩等の無機、有機の各種金属化合物等、上記の
アルキレンカーボネート類の場合と同様な触媒を例示す
ることができる。これらの反応触媒の使用量は、一般式
(2)で表されるスピロビインダノール誘導体1モルに
対して、0.001モル%〜10モル%が好ましく、よ
り好ましくは、0.01モル%〜5モル%である。これ
らの反応触媒は、単独で使用してもよく、または複数を
混合して用いてもよい。
【0040】反応に際しては、反応溶媒を使用してもよ
く、また無溶媒で行ってもよい。無溶媒で反応を行う場
合、反応化合物の融点以上で融解し、反応を行うことが
好ましい。反応溶媒を用いる場合、上記のアルキレンカ
ーボネート類の場合と同様な反応不活性な各種公知の溶
媒を例示することができる。反応溶媒の使用量に関して
は特に制限はないが、使用量があまりに多すぎる場合は
製造効率等の面で好ましくなく、通常は、一般式(2)
で表されるスピロビインダノール誘導体およびアルキレ
ンオキシド類の総重量にたいして、300倍重量以下で
あり、好ましくは、100倍重量以下である。
【0041】反応温度は、使用する反応触媒、反応溶媒
により異なるが、30〜200℃が好ましく、より好ま
しくは、50〜180℃である。反応圧力は、反応器の
除熱能力、耐圧により異なるため限定できないが、通
常、常圧〜10Kg/cm2 Gで行うことが好ましく、
より好ましくは、常圧〜5Kg/cm2 Gである。反応
時間は、触媒の種類、エチレンオキシド、プロピレンオ
キシドの装入量、反応温度、反応圧力条件等により異な
るが、通常0.5〜50時間で十分である。
【0042】反応終了後、所望に応じて、使用した還元
剤および反応触媒を濾過、水洗、あるいは鉱酸(例え
ば、塩酸、硫酸)や有機酸(例えば、酢酸、プロピオン
酸)等で中和するなど、常法に従って処理して除去する
ことができる。反応触媒が無機塩の場合には、水洗する
ことが好ましく、また、還元剤が無機塩の場合、水溶性
のものが多いため、水洗することが特に好ましい。水洗
の方法は大まかに分けて2通りであり、晶析濾過した後
で水洗を行う方法と、反応後の溶液のまま水洗する方法
である。
【0043】前者の方法としては、例えば、(a法)反
応後、晶析した目的のジヒドロキシ化合物を濾過等で分
離後、溶媒で湿ったままの濾塊、あるいは乾燥させたも
のを水中に加え、必要に応じて加熱し、攪拌することに
よって行う方法や、(b法)濾過等で分離したジヒドロ
キシ化合物を、水と混和・溶解する有機溶媒と水との混
合物に、加熱溶解した後、放冷することにより晶析する
方法、等がある。
【0044】また、後者の方法としては、反応後のジヒ
ドロキシ化合物の溶液に水を加えて、必要に応じて加熱
し、攪拌、水洗する方法である。この場合、使用してい
る反応溶媒が水溶性か非水溶性かによって操作方法が異
なる。例えば、反応溶媒が水溶性の場合、水を徐々に加
えていくことにより、目的のジヒドロキシ化合物が析出
するので、水洗と同時に晶析を行う(c法)。また、反
応溶媒が非水溶性の場合、ジヒドロキシ化合物の溶液層
と水層が分液するので、攪拌を行うことによって水洗
し、分液後、水層を除去した後、晶析操作を行うことと
なる(d法)。なお、水洗方法は、上記の方法に限定さ
れるものではない。
【0045】晶析時に目的のジヒドロキシ化合物だけを
析出させ、ジヒドロキシ化合物以外の化合物〔不純物
(原料の残存物、副生物)、還元剤及び反応触媒等〕を
溶解させたままにしておくことにより、これを濾過する
ことで、高純度のジヒドロキシ化合物が得られる。その
ため、具体的には、晶析は急激に行うよりも、ジヒドロ
キシ化合物の結晶がゆっくりと成長するように行う方
が、より純度が向上する。前述の水洗方法の中では、
(a法)では晶析時に結晶の中に取り込まれた無機塩類
が後からの水洗では抜けにくく、(c法)は、貧溶媒で
ある水が加えられるため、晶析がゆっくり行われにくい
ため不純物を取り込みやすい。このため、水洗方法とし
て、前述の例の中では、(b法)および(d法)が好ま
しく、(d法)がより好ましい。
【0046】濾過等で取り出した、溶媒で湿った精ジヒ
ドロキシ化合物を乾燥を行う際には、乾燥温度は、好ま
しくは20〜150℃であり、より好ましくは、30〜
100℃である。このとき、大気雰囲気下、不活性ガス
雰囲気下、あるいは減圧のいずれで行ってもよいが、酸
化による着色等を抑制するためには、窒素、アルゴン等
の不活性ガス雰囲気下で行うか、もしくは、真空状態に
減圧することが好ましい。
【0047】本発明の製造方法で得られる一般式(1)
で表されるジヒドロキシ化合物は、高純度で、かつ、色
相に優れており、光学特性(低複屈折性など)、耐熱性
および機械物性等の良好なポリマー用原料等として、非
常に有用である。
【0048】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、色相の評価は、次のように、JIS
K−1557の記載にしたがって、APHA標準比色
液からハーゼン色指数を求めた。 ・色相の評価:一般式(1)で表されるジヒドロキシ化
合物30gを精秤し、300ml供栓付き三角フラスコ
中でN,N,−ジメチルホルムアミド(スペクトル用試
薬)70gに完全に溶解させた。この溶液を比色管に標
線まで入れ、APHA標準色度列とを肉眼で比色した。
【0049】実施例1 反応容器に、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,
3’−テトラメチル−1,1'−スピロビインダン308
g(1.0mol)、エチレンカーボネート185g
(2.1mol)、炭酸カリウム6.9g(50mmo
l)、亜硫酸水素ナトリウム0.8gおよび混合キシレ
ン850gを装入し、10時間加熱還流した。冷却後、
生じた固体を濾取し、濾塊を水中で50℃で攪拌して、
濾過、水洗、乾燥を行い、目的の式(3)(化7)で表
されるジヒドロキシ化合物329g(収率83%)を白
色固体として得た。この化合物の融点は、154〜15
8℃であり、ハーゼン色指数6であった。
【0050】
【化7】
【0051】実施例2 反応容器に、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,
3’−テトラメチル−1,1'−スピロビインダン246
g(0.8mol)、エチレンカーボネート308g
(3.5mol)、炭酸ナトリウム4.2g(40mm
ol)、亜二チオン酸ナトリウム4.5gおよび混合キ
シレン2.4kgを装入し、10時間加熱還流した。9
0℃まで冷却後、水500gを加えて90℃で攪拌し、
攪拌停止して分液後、水層(下層)を除去した。同様
に、水500gによる水洗を3回繰り返し、水層を除去
した後、放冷した。室温まで冷却後、生じた固体を濾
過、乾燥して、目的の式(4)(化8)で表されるジヒ
ドロキシ化合物306g(収率79%)を白色固体とし
て得た。この化合物の融点は、126〜130℃であ
り、ハーゼン色指数5であった。
【0052】
【化8】
【0053】実施例3 反応容器に、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,
3’−テトラメチル−1,1'−スピロビインダン246
g(0.8mol)、プロピレンカーボネート173g
(1.7mol)、炭酸カリウム5.5g(40mmo
l)、亜硫酸ナトリウム3.0gおよび混合キシレン5
00gを装入し、8時間加熱還流した。85℃まで冷却
後、メチルイソブチルケトン500g及び水500gを
加えて83℃で攪拌し、攪拌停止して分液後、水層(下
層)を除去した。同様に、水500gによる水洗を2回
繰り返し、水層を除去した後、放冷した。室温まで冷却
後、生じた固体を濾過、乾燥して、目的の式(5)(化
9)で表されるジヒドロキシ化合物265g(収率78
%)を白色固体として得た。この化合物の融点は、19
6〜199℃であり、ハーゼン色指数7であった。
【0054】
【化9】
【0055】実施例4 反応容器に、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,
3’,5,5’,7,7’−オクタメチル−1,1’−
スピロビインダン218g(0.6mol)、エチレン
カーボネート114g(1.3mol)、炭酸カリウム
4.1g(30mmol)、亜二チオン酸ナトリウム
2.2gおよびp−キシレン218gを装入し、12時
間加熱還流した。冷却後、生じた固体を濾取し、メタノ
ール−水混合系で再結晶して精製し、目的の式(6)
(化10)で表されるジヒドロキシ化合物203g(収
率89%)を白色固体として得た。この化合物の融点
は、129〜132℃であり、ハーゼン色指数5であっ
た。。
【0056】
【化10】
【0057】実施例5 反応容器に、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,
3’−テトラメチル−1,1'−スピロビインダン308
g(1.0mol)、エチレンカーボネート185g
(2.1mol)、炭酸カリウム6.9g(50mmo
l)、チオ硫酸ナトリウム1.0gおよび混合キシレン
700gを装入し、9時間加熱還流した。冷却後、生じ
た固体を濾取し、濾塊を水中で50℃で攪拌して、濾
過、水洗、乾燥を行い、目的の前記式(3)で表される
ジヒドロキシ化合物337g(収率85%)を白色固体
として得た。この化合物の融点は、154〜158℃で
あり、ハーゼン色指数8であった。
【0058】実施例6 反応容器に、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,
3’−テトラメチル−1,1'−スピロビインダン246
g(0.8mol)、エチレンカーボネート443g
(6.3mol)、炭酸カリウム5.5g(40mmo
l)、亜二チオン酸ナトリウム3.0gおよび混合キシ
レン500gを装入し、9時間加熱還流した。85℃ま
で冷却後、メチルイソブチルケトン500g及び水50
0gを加えて83℃で攪拌し、攪拌停止して分液後、水
層(下層)を除去した。同様に、水500gによる水洗
を2回繰り返し、水層を除去した後、放冷した。室温ま
で冷却後、生じた固体を濾過、乾燥して、目的の式
(7)(化11)で表されるジヒドロキシ化合物348
g(収率76%)を白色固体として得た。この化合物の
融点は、122〜125℃であり、ハーゼン色指数6で
あった。
【0059】
【化11】
【0060】比較例1 実施例1において、亜硫酸水素ナトリウムを使用しない
以外は、全く同様に反応を行い、前記式(3)で表され
る化合物を得た。この化合物の融点は、155〜158
℃であり、ハーゼン色指数13であった。 比較例2 実施例2において、亜二チオン酸ナトリウムを使用しな
い以外は、全く同様に反応を行い、前記式(4)で表さ
れる化合物を得た。この化合物の融点は、126〜12
9℃であり、ハーゼン色指数11であった。 比較例3 実施例3において、亜硫酸水素ナトリウムを使用しない
以外は、全く同様に反応を行い、式(5)で表される化
合物を得た。この化合物の融点は、197〜201℃で
あり、ハーゼン色指数14であった。 比較例4 実施例4において、亜二チオン酸ナトリウムを使用しな
い以外は、全く同様に反応を行い、式(6)で表される
化合物を得た。この化合物の融点は、128〜132℃
であり、ハーゼン色指数11であった。 参考例1 内容量300mlのフラスコに、攪拌機、還流冷却管、
ホスゲン(塩化カルボニル)吹き込み用浸漬管を取り付
けた。このフラスコに、実施例1で得られた前記式
(3)で表されるジヒドロキシ化合物198g(0.5
0モル)およびジクロロメタン100gを秤取した。こ
の混合物に対して、氷冷下、ホスゲン104g(1.0
5モル)を60分間かけて供給し、反応混合物をさらに
2時間、攪拌混合した。反応終了後、窒素ガスを吹き込
み、余剰のホスゲンと副生した塩化水素を留去した。そ
の後、ジクロロメタンを減圧下、留去して、下記式
(8)(化12)で表されるビスクロロホーメート26
0g(0.50モル)得た。
【0061】
【化12】
【0062】攪拌機、還流冷却管を取り付けた内容量3
00mlのフラスコに、得られた式(A)で表されるビ
スクロロホーメート52.1g(0.10モル)、式
(3)で表されるジヒドロキシ化合物39.6g(0.
10モル)およびジクロロメタン200gを秤取した。
この混合物に対してピリジン17.4g(0.22モ
ル)を、氷冷下、30分を要して滴下した後、さらに同
温度で2時間攪拌した。重合反応終了後、反応混合物に
希塩酸水溶液を加えて攪拌し、過剰のピリジンを除去し
た後、ジクロロメタン相をイオン交換水により中性にな
るまで洗浄、分液した。得られたポリカーボネートのジ
クロロメタン溶液からジクロロメタンを留去することに
より、固体のポリカーボネートを得た。このポリカーボ
ネートの重量平均分子量は48000であった。また、
色相評価のために、このポリカーボネートのプレスシー
トを作製した。280℃5分間無加圧加熱後、1分間1
00kg/cm2 加圧により、500μm厚のプレスシ
ートを得た。このシートのYI(イエロー・インデック
ス)値を測定したところ、1.9であった。
【0063】参考例2 前記式(3)で表されるジヒドロキシ化合物として、実
施例1で製造した化合物のかわりに、比較例1で製造し
た化合物を用いる以外は、参考例1と同様の操作を行っ
たところ、重量平均分子量44000のポリカーボネー
トが得られた。このポリカーボネートのプレスシートの
YI値は4.2であった。
【0064】このように、本発明の製造方法で製造した
ジヒドロキシ化合物を原料として得られたポリカーボネ
ートは色相に優れており、また、低複屈折性を有し、且
つ、耐熱性、機械物性等においても良好な性能を有して
いた。さらに、本発明の製造方法で製造したジヒドロキ
シ化合物を原料として得られるポリエステル、ポリウレ
タン等のポリマーもまた、光学特性に優れ(低着色すな
わち高透過率であり、低複屈折性を有する)、且つ、耐
熱性、機械物性等も良好であることが判った。
【0065】
【発明の効果】本発明により、優れた光学特性(低複屈
折性など)を有し、且つ、耐熱性、機械物性等の良好な
ポリマー用原料等として有用な、高純度かつ色相が良好
なジヒドロキシ化合物を提供することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 201/12 C07C 201/12 205/37 205/37 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 浦上 達宣 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 杉本 賢一 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 詫摩 啓輔 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC43 BA02 BA06 BA29 BA32 BA36 BA51 BE63 BE90 GN03 GN04 GN06 GN08 GP01 GP03 GP10 GP22 4H039 CA61 CD10 CD20 CD90 CH70

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応に際して、還元剤を作用させること
    を特徴とする一般式(1)(化1)で表されるジヒドロ
    キシ化合物の製造方法。 【化1】 (式中、R1 は置換基を有していてもよい直鎖、分岐ま
    たは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい直
    鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基あるいは
    ハロゲン原子を表し、R2 はそれぞれ独立に、水素原子
    またはメチル基を表し、kは0〜3の整数を表し、lお
    よびmはそれぞれ独立に0〜10の整数を表し、且つ、
    l+mは1〜20の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 反応が、触媒の存在下に、一般式(2)
    (化2)で表されるスピロビインダノール誘導体と、β
    −ハロヒドリン類、アルキレンカーボネート類またはア
    ルキレンオキシド類とを反応させるものである請求項1
    記載の製造方法。 【化2】 (式中、R1 は置換基を有していてもよい直鎖、分岐ま
    たは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい直
    鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基あるいは
    ハロゲン原子を表し、kは0〜3の整数を表す。)
  3. 【請求項3】 還元剤が、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チ
    オ硫酸塩、亜二チオン酸塩またはピロ亜硫酸塩である請
    求項1または2記載の製造方法。
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