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JP2000154004A - オゾン水供給装置 - Google Patents

オゾン水供給装置

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Publication number
JP2000154004A
JP2000154004A JP10325400A JP32540098A JP2000154004A JP 2000154004 A JP2000154004 A JP 2000154004A JP 10325400 A JP10325400 A JP 10325400A JP 32540098 A JP32540098 A JP 32540098A JP 2000154004 A JP2000154004 A JP 2000154004A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ozone
water
heat exchange
tank
exchange jacket
Prior art date
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Ceased
Application number
JP10325400A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihisa Koganezawa
明央 小金澤
Yukio Akahori
幸男 赤堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TEEIKU WAN SOGO JIMUSHO KK
Original Assignee
TEEIKU WAN SOGO JIMUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TEEIKU WAN SOGO JIMUSHO KK filed Critical TEEIKU WAN SOGO JIMUSHO KK
Priority to JP10325400A priority Critical patent/JP2000154004A/ja
Publication of JP2000154004A publication Critical patent/JP2000154004A/ja
Ceased legal-status Critical Current

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  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトながら高精度で動作するオゾン水
供給装置を提供する。 【解決手段】 薄型の熱交換ジャケット5内に画成され
た非断熱的流路で所定温度範囲に冷却されタンク3へほ
ぼ常時噴出されるオゾン含有水へ、水電解式オゾン生成
セルの陽極トラップ22からのオゾンガスをアスピレー
タ9で吸い込ませ、タンク3内の水に混合させてオゾン
水となす。タンク3内のオゾン水は、流路5へと導出さ
れる。流路5は、オゾン水を利用場所へ供給する取出供
給路2へ連通する。取出路2は途中で分岐路7を有し、
前記オゾン含有水をアスピレータ9に連通させる。前記
ジャケットは、内部では前記流路内の温度を感知するセ
ンサ31を有し、片側では陽極トラップ22をアルミ板
を介した広面積接触で一体化され、その逆側では広面積
接触でペルチェ冷却ユニット6を一体化されている。ユ
ニット6の制御手段30がセンサ31に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】オゾン水は、医療用、製品洗
浄・加工用や水処理産業用、公衆衛生用をはじめとして
広範な用途に用いられる。そして本発明は、電解式オゾ
ンガス発生手段により生成したオゾンガスを用いてオゾ
ン水を準備し、これを安定供給する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オゾン水を得る技術として、水を消費す
る電解により、陽極にオゾンを発生させ、これによりオ
ゾンを含む陽極水を取り出して利用する技術や、この陽
極に連通する気液分離容器(陽極トラップ)を設けてそ
の気液分離容器内上部の気相中に得られるオゾン・酸素
混合ガスを取り出し、この混合ガスを水に溶解してオゾ
ン水を得る原理は当業者に公知である。もちろんオゾン
ガスを得る手段は他にもあるが、水電解方式は他の方式
と比べるとコンパクトな構成で大きな発生能力を達成で
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者のように
陽極水を取り出す技術は、それ自体は特にコンパクトな
構成となるものの、微妙な濃度制御が困難であるばかり
か、得られたオゾン水中に電極材料等の不純物混入等が
起こりやすく、従って精密電子部品や人体への適用のた
め、あるいは公害防止のためには、付加的に必要とされ
る技術要素が多大となり汎用性に欠ける。従って、一般
的な意味で高品位と言えるオゾン水を得るためには、後
者の技術を採用したいものである。特に、特開平7−1
12123号で開示されたように、安定状態に達した電
解セルから発生するオゾンガスを用い、設定された低温
において閉鎖型容器中でオゾンガスを純水とほぼ溶解平
衡させることで高濃度のオゾン水を精度よく準備・供給
することができる。
【0004】しかしながら、このような閉鎖型容器を設
定された低温に冷却し維持するためには、そのための冷
却ユニット及び温度センサ・温度制御装置が必要であ
る。一方、電解セル自体も5〜40℃程度の温度範囲に
調節しておかないと、電極・隔膜の消耗・破損が激しく
なる。そして、オゾン発生のための水電解反応は高い電
流密度を必要とするから、大きなジュール熱が発生す
る。しかし、このジュール熱を打ち消して過熱を防止し
前記温度範囲を保つために大きな冷却機構が必要であ
り、装置のコンパクト化が困難となるし、部品点数の増
加によりコストや故障率が上昇してしまう。
【0005】そこで本発明では、コンパクトな構成を保
ちながら、電解セルの過熱を防止するとともに高精度で
動作し、高濃度・高品位なオゾン水の供給を可能とする
とともに汎用性に優れたオゾン水製造装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明においては、陽極トラップからの水を電解に
より消費してこの陽極トラップへとオゾン含有ガスを発
生する水電解セルと、前記オゾン含有ガスを水に混合す
る混合手段と、こうして生じるオゾン水を貯蔵するタン
クとを有するオゾン水供給装置であって、前記タンク
は、水を供給される給水口と、熱交換ジャケットにより
所定温度範囲内に冷却されたオゾン含有水をほぼ常時導
入する冷却済オゾン水導入部と、前記オゾン含有ガスを
前記陽極トラップから供給されるオゾンガス補給路と、
前記混合手段と、前記熱交換ジャケット内に画成され非
断熱的部分を有する流路へとタンク内のオゾン水を導出
するオゾン水導出部とを有しており、前記混合手段は、
前記オゾンガス補給路から供給されたオゾンガスを前記
タンク内の水に混合するものであり、前記熱交換ジャケ
ットは、該熱交換ジャケットを冷却する冷却ユニットを
一体化されているとともに、前記陽極トラップは該熱交
換ジャケットに熱的に接続されており、前記流路は、オ
ゾン水を利用場所へ供給するための取出供給路へと接続
されている、以上の要件を備えたオゾン水供給装置を提
案する。
【0007】ここで好適には、前記流路を通過したオゾ
ン水の少なくとも一部が、前記冷却済オゾン水導入部に
送られ、前記所定温度範囲内に冷却されたオゾン含有水
の供給源としての役割を有するようにする。更には、前
記流路が、取出供給路の一部を経由して前記冷却済オゾ
ン水導入部に連通しているようにする。
【0008】または、好適には、前記混合手段は、前記
オゾンガスを前記冷却済オゾン水導入部から入れられた
オゾン含有水を経由させて前記タンク内の水に混合する
ように構成されている。
【0009】または、陽極トラップからの水を電解によ
り消費してこの陽極トラップへとオゾン含有ガスを発生
する水電解セルと、前記オゾン含有ガスを水に混合する
混合手段と、こうして生じるオゾン水を貯蔵するタンク
とを有するオゾン水供給装置であって、前記タンクは、
水を供給される給水口と、熱交換ジャケットにより所定
温度範囲内に冷却されたオゾン含有水をほぼ常時導入す
る冷却済オゾン水導入部と、前記オゾン含有ガスを前記
陽極トラップから供給されるオゾンガス補給路と、前記
混合手段と、前記熱交換ジャケット内で冷却されるよう
に画成された非断熱的部分を有する流路へと前記タンク
内のオゾン水を導出するオゾン水導出部とを有してお
り、前記混合手段は、前記オゾンガス補給路から供給さ
れたオゾンガスを該タンク内の水に混合するものであ
り、前記熱交換ジャケットは、薄型に形成されるととも
に、その片側では、前記陽極トラップを広面積で接触す
る形で一体化されており、その逆側では、この熱交換ジ
ャケットに広面積で接触して冷却するペルチェ素子を用
いた冷却ユニットを一体化されており、更に、該熱交換
ジャケット内において前記流路内の温度を感知するため
の温度センサを有し、前記オゾン水供給装置は更に、前
記温度センサからの信号に基づき前記ペルチェ素子を用
いた冷却ユニットを制御する温度制御手段を有し、前記
流路は、オゾン水を利用場所へ供給するための取出供給
路へと接続されている、以上の要件を備えたオゾン水供
給装置を提案するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明の一実施例としてオゾン
水供給装置1を図1に示し、その概要を説明する。装置
1は、適当な装置ケース(図示せず)から外部にオゾン
水を取り出し供給するための取出供給路2を有してい
る。この取出供給路2は、前記ケースの内部に設置され
た熱交換ジャケット5内の上部に接続されている。前記
取出供給路2は、前記ケースから出る前に分岐路7を有
し、この分岐路7は、タンク3内の上部空間に接続され
ている。前記タンク3内の上部空間には、液体や気液混
合流体を下方に勢い良く噴出するように適合されたエゼ
クタ9が配置され、前記分岐路7に接続されている。前
記タンク3内の底部は、配管4の一端が接続されてい
る。配管4の途中には、タンク3内の液体を導出するポ
ンプ40が設けられている。配管4の他端は、前記熱交
換ジャケット5内の底部に接続されている。前記熱交換
ジャケット5の一側面には、ペルチエ素子を用いた冷却
ユニット6が広面積で密着されている。前記熱交換ジャ
ケット5の反対側の側面には、陽極トラップ22の電解
セル20とは反対側の側面が、広面積のアルミ板32を
介して密着されている。またこの陽極トラップ22内の
上部空間は、純水補給路21とガス輸送用配管8とが接
続されており、この配管8は他端をタンク3の上部空間
に接続され、トラップ22内の上部空間の気相部分をタ
ンク3内の上部空間の気相部分に連通させている。また
冷却ユニット6駆動のための制御手段30が、熱交換ジ
ャケット5の流路内温度を感知するセンサ31に接続さ
れている。
【0011】ここでタンク3は、オゾンを溶解するのに
適した水を供給される給水路10と、タンク上部からガ
スを適宜排出するためのガス排出路11を有している。
タンク3の内部表面は、対オゾン耐食性フッ素樹脂であ
るPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)で形成され
ており、接液面の腐食を予防されている。また通常は気
相部分にしか接触しない部分、即ち上部空間を画成して
いるタンク内天井面や上部壁面や給水路10の内面やガ
ス排出路11の内面もPTFEで形成されている。ガス
排出路11には適当なバルブ及びオゾン分解触媒が設け
られており、タンク3内の上部空間内の全ガス圧をほぼ
一定に保つとともに高濃度のオゾンガスの危険度を減ら
してから排出できるようになっている。
【0012】またエゼクタ9は、熱交換ジャケット5に
より所定温度に冷却済みのオゾン水を前記分岐路7から
ほぼ常時導入されて下方に勢い良く噴出するものである
が、その側部にアスピレータ(吸引器)を一体的に接続
されて有しており、オゾン水を噴出するときにそれに伴
って発生する負圧を利用してアスピレータ周囲のガス即
ちガス輸送配管8から供給されたオゾンガスを吸い込
み、噴出中のオゾン水中に連行するものである。こうし
て生じるオゾン水−オゾンガス気液混合流体がタンク3
内の水中に勢い良く導入されるので、エゼクタ9自体は
無動力且つ可動部分もなく極めてコンパクトな構成なが
ら、オゾンガスを前記オゾン水を経由させて微細化し表
面積を著しく増大させることによりタンク3内で効率よ
く水に混合することができる。尚、このアスピレータ兼
エゼクタ9もPTFEで形成されている。
【0013】その他の詳細部分及びそれらの組立方法に
ついては、図2〜図4を参照しながら説明する。尚、図
2は装置1の一部分の組立状態を側面から見た分解図で
ある。図3は特に電解セル20から冷却ユニット6まで
の分解斜視図(ただし冷却ユニット6は組立済でファン
部分は省略)である。図4は特に冷却ユニット6自体の
分解斜視図である。
【0014】まず電解セル20は、公知の原理に基づき
その陽極側の水を電気分解して消費し陽極に酸素とオゾ
ンとの混合ガスを生成するとともに、陰極に水素ガス及
び水を発生するものであり、模式的に図示されたように
水平方向に中心軸を有する概略円筒形をなしている。こ
の陰極にはその水素ガス及び水を排出するための排出路
23が接続されており、図示しないが水素ガスは適当に
気液分離されて貯蔵または適当な徐燃装置等を得て水蒸
気等へと安全化され排出される。電解セル20は、陽極
側において陽極トラップ22へ連通するための円形開口
と、それをとりまくステンレス製の円筒形フランジを有
している。そのフランジから周縁方向に張り出したリム
部分を複数のボルト24により後述する陽極トラップの
補強プレート26へ固定することにより、電解セル20
が陽極トラップ22に陽極側を連通させつつ確実に接続
固定されるようになっている。
【0015】陽極トラップ22は、気液分離容器を画成
するために薄型且つ鉛直方向長手の中央空間を有するフ
ッ素樹脂製本体部分27と、本体部分27の片側にある
広い側面に広面積接触の状態で取り付けられるステンレ
ス製補強プレート26と、その反対側の側面に取り付け
られて本体部分27とともに気液分離容器を画成するフ
ッ素樹脂製薄膜28とからなっている。ここで本体部分
27は図2、図3に示されているように、鉛直方向長手
且つ、上記両側面間を狭くとった薄型形状である。上記
補強プレート26が取り付けられる側面においては、そ
の下部において、前記電解セルの前記円形開口を接続さ
れる円形開口部分271を有している。反対側の側面は
周縁付近を除く大部分が長方形に開口されて前記中央空
間に連通しており、前記フッ素樹脂製薄膜28が、この
長方形開口を全て覆うようにその周縁部分で水密に接着
されて前記中央空間に対し一側面をなす。こうして概ね
本体部分27と薄膜28とで気液分離容器を画成するの
である。本体部分27はまた、その他の側面や底面は閉
鎖されており、上面も概ね閉鎖されているが、この上面
部分には、純水の補給管21のコネクタ29を挿入する
ための開口部分211と、気液分離されたガスの取り出
し管路8のコネクタ82(図示せず)を挿入するための
開口部分81とが、前記中央空間に連通して設けられて
いる。前記補強プレート26は、前記円形開口部分27
1を当てがわれる場所にそれより少々大径の円形開口部
分261を有しており、この少々大径の円形開口部分2
61に、前記電解セルの前記ステンレス製円筒形フラン
ジを嵌合されるようになっている。更に、円形開口部分
261のまわりには、前記複数のボルト24を受けるた
めのボルト受け孔が形成されている。
【0016】広面積のアルミ板32は鉛直方向に配向さ
れ、両側面は広く平坦で滑らかな表面を有し、フッ素樹
脂薄膜との密着性がよいものとしておく。
【0017】熱交換ジャケット5は、図2、図3に示し
たように、鉛直方向長手且つ、1対の側面間を狭くとっ
た薄型形状、即ちその両側面が比較的広面積となるよ
う、概してフッ素樹脂製の薄膜51、50及びフッ素樹
脂製フレーム54とから画成されている。このフレーム
54は図2、図3に示されているように、両側面は周縁
付近を除く大部分を占める長方形の開口を各々有し、こ
の2つの長方形開口は水平方向にそのまま連通してい
る。前記フッ素樹脂製薄膜50、51が、対応して当て
がわれる長方形開口全体を覆うようにその周縁部分で水
密に接着される。こうしてフレーム54で上下を概ね閉
鎖されるとともに、フッ素樹脂製薄膜50、51の間に
薄型の非断熱的流路を有する熱交換ジャケット5が画成
される。フッ素樹脂の伝熱性は一般的な金属には及ばな
いが、薄膜状にすれば充分に非断熱的であるから、この
流路はジャケット5の広面積の両側面において充分非断
熱的となるのである。尚、フレーム54の底部は、その
下方からこの流路空間に届くように設置されて温度を測
定するためのセンサ31を挿入するための孔部311
と、前記配管4のコネクタ53を挿入設置するための開
口部411とを有している。フレーム54の上部は、前
記取出供給路2のコネクタ52を挿入設置するための開
口部21を有している。
【0018】冷却ユニット6は、図4に示したように、
断熱性フレーム68内にペルチエ素子62を封入し、そ
のペルチェ素子62の両面をアルミ製吸熱板61とアル
ミ製放熱板63とで挟んだ構造である。ここでは放熱板
63に対して断熱性フレーム68が適当に固定され、こ
の内側でペルチエ素子62の発熱側を放熱板63の突部
631に接触させて配置固定し、複数のボルト60を吸
熱板61の周縁部分から断熱性フレーム68まで挿入し
締め付け固定することにより、吸熱板61を断熱性フレ
ーム68に対して所定の位置で固定し、吸熱板がペルチ
エ素子62の吸熱側に広面積で密着するようになってい
る。吸熱板61と放熱板63及び断熱性フレーム68で
画成される空間内は、ペルチエ素子及び必要な配線以外
は断熱材が充填され、放熱板63から吸熱板61に向け
て熱が逆流するのを防ぐようになっている。また図2及
び図3から理解されるように、放熱板63は、ペルチエ
素子と反対側では、鉛直方向に縦長の多数のアルミ板6
4を自身に垂直な放熱フィンとして取り付けられてお
り、放熱効率を高められている。この放熱板63のアル
ミ板64側に向けて、図2に示したように送風ファン6
6をファンの振動等を伝えにくくするように別体的に配
置し、空冷による放熱効率を高める。ファン66は前記
アルミ板64との間に配置される整流部分65に対して
ボルト67で固定される。整流部分65は適当な向きの
ルーバーを内蔵してアルミ板64へ向けた風流を最適化
するものである。
【0019】そして、冷却ユニットの吸熱板61と、熱
交換ジャケット5の薄膜51・フレーム54・薄膜50
と、伝熱用アルミ板32と、陽極トラップ22の薄膜2
8・本体27・補強プレート26とは、1本1本がこれ
らを水平に貫いた状態で締め込まれる複数のボルト25
により、一体的に広面積接触した状態で固定される。こ
のような構成により、陽極トラップ22は熱交換ジャケ
ット5に熱的に接続される。また各フッ素樹脂製薄膜5
1、50、32は、各アルミ板61、32に密着支持さ
れることにより、熱交換ジャケット5及び気液分離容器
27の内圧に耐えることができる。
【0020】このようにして本実施例の構成では、たっ
た一系統の冷却ユニット6により、電解セル20及び陽
極トラップ22、熱交換ジャケット5及びタンク3に対
し、送風ファンのみでは成し得ない室温よりも充分低い
温度への冷却を成し得ながら、高価なペルチエ素子によ
る冷却能力負担分を軽減することができ、電解セルやそ
の他配管構造等に有害な振動は少なくなっている。更
に、供給水温や設置場所の空調その他多様な原因により
熱交換ジャケット5内が所定温度よりも過冷却の状態に
なる瞬間が発生しても、温度センサ31及び制御手段3
0により迅速に冷却ユニット6を一時停止ないし抑制す
るだけで、反対側で定常運転されているままの陽極トラ
ップ22及び電解セル20からの熱が熱交換ジャケット
5に伝わり続けるのであるが、これによる加温効果は、
驚くべきことに、熱交換ジャケット5を迅速に所定温度
まで復帰させるのに充分であることが判明した。つまり
熱交換ジャケット5はそれ自体ではコンパクトな薄型構
成のため熱容量がさほど大きくなく、温度保持能力が不
安定になると見えるかも知れないが、電解セル20から
の熱の問題を逆手にとることにより、いわば専用の冷却
装置とヒーターとを両方備えた恒温槽に準ずる温度保持
能力が発揮できる。実際、ヒーターを設置しなかったに
もかかわらず、極めて安定した温度のオゾン水を取り出
せるオゾン水供給装置が達成できた。そしてこの取り出
しオゾン水の温度が極めて安定しているということは、
このように閉鎖型容器中でオゾンガスを水とほぼ溶解平
衡させて得たこのオゾン水の取り出し濃度が極めて安定
することにつながることは、上述した開示・説明を踏ま
えた当業者には充分に理解されよう。
【0021】以上、好適な一態様について説明したが、
その他の態様も可能であり、その利点・欠点も、以下の
例示〜から理解されよう。すなわち、 上記熱交換ジャケット5を冷却するための冷却ユニッ
ト6は、上記ペルチエ素子方式以外に、空冷方式(自然
空冷又はファン式その他の強制空冷)・水冷方式・チラ
ー方式やそれらの複合であっても採択可能である。もっ
とも、ペルチエ素子方式は本発明で採択される一体化構
造・制御方式・コンパクト化・防振等の点で非常に相性
が良い。
【0022】上記混合手段は、上記アスピレータを有
するエゼクタ9以外に、例えばオゾンガスを前記タンク
3の水中に吹き出してバブリングさせる管などが低コス
トであり代替的にも採択可能である。但し、オゾンガス
供給に電解セル20を用いる本発明の方式においては、
バブリング方式では陽極トラップ22の内圧が上昇し電
解反応への悪影響となるので、上記アスピレータ方式の
方がより好ましい。
【0023】上記冷却ユニット6と熱交換ジャケット
5との一体化は、上記アルミ板61を広面積で介して結
合した一体化以外に、軟鉄・銅やその他の伝熱性のよい
合金又は金属の板を介するようにしてもよい。若しく
は、両者間即ち冷却ユニットと熱交換ジャケットとの間
の熱のやりとりにヒートパイプ等の減圧封入液体の蒸発
潜熱を利用し、結合面自体は広面積でない構成も可能で
あるが、これは多少のデッドスペースが生じる。
【0024】上記陽極トラップ22と熱交換ジャケッ
ト5との熱的結合も、アルミ板32を広面積で介して結
合した一体化以外に、その他の合金又は金属板を用いる
ことが可能である。若しくは、両者間即ち陽極トラップ
22と熱交換ジャケット5との間の熱のやりとりにヒー
トパイプ等の減圧封入液体の蒸発潜熱を利用し、結合面
自体は広面積でない構成も可能である。
【0025】上記陽極トラップ22及び熱交換ジャケ
ット5内の接液面等、オゾン水・オゾンガスに接触する
部分は、対オゾン耐食性のフッ素樹脂でなるようにした
が、チタン・タンタル・ニオブなどの耐食性金属や、あ
るいは耐食性合金の採択も可能である。
【0026】特に、上記陽極トラップ22は熱交換ジ
ャケット5側の熱交換用側壁に対オゾン耐食性のための
フッ素樹脂製薄膜28を採択し、その隣の伝熱手段にア
ルミ板32が採択されているが、そこのフッ素樹脂薄膜
28の代わりに、チタン・タンタル・ニオブなどの耐オ
ゾン耐食性の金属又は合金の採択も可能である。また
は、ガラス、あるいはセラミックスでも対オゾン耐食性
と伝熱性があれば可能である。これらの場合、隣のアル
ミ板32は省略も可能となる。
【0027】上記電解セル20は陽極側が陽極トラッ
プ22に補強プレート26とフランジを用いて近接状態
で接続されるが、熱のやりとりが事実上有利に可能な範
囲内で適当な配管を介して離間した構成も有り得よう。
【0028】
【発明の効果】本発明の基本的な構成によれば、1つの
熱交換ジャケットによって、オゾン水貯蔵タンクの常時
冷却・出力直前のオゾン水の冷却・電解セルの過熱防止
冷却の全てを兼ねる冷却系統が構築されるとともに、オ
ゾン水自体を冷媒流体としている。従って、追加的な冷
媒の必要性が軽減されており、オゾン水準備容量に対す
るスペース効率が格段に向上する。
【0029】しかも、本発明の更なる開示を採択した場
合、その準備中及び非取出分のオゾン水を循環方式にす
ることができるので、それによりほぼ常時冷却及び混合
攪拌をなすことができ、高濃度に安定したオゾン水を準
備することができる。
【0030】特に、熱交換ジャケットを温度制御するた
めの冷却ユニットにペルチエ素子を使用するとともに、
その熱交換ジャケットに設けた温度センサに基づきこの
ペルチエ素子への投入電力を調整するようにすれば、電
解セルの過熱をタイムリー且つ強力に防止することが可
能ながら、冷却ユニット・熱交換ジャケット・陽極トラ
ップを広面積接触で一体化させた省スペース縦型構造を
とっても、電解セルに振動等の害を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるオゾン水供給装置の
模式的配管図(冷却ファンは省略)である。
【図2】その実施例の装置の分解図(冷却ファン込み。
タンクは省略)である。
【図3】図2の部分の更に一部を示す分解斜視図である
(冷却ファンも省略)。
【図4】図3の部分の更に一部(ペルチエ冷却ユニッ
ト)を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 オゾン水供給装置 2 オゾン水取出供給路 3 オゾン水貯蔵タンク 4 導出部 5 熱交換ジャケット 6 冷却ユニット 7 冷却済オゾン水導入部 8 オゾンガス補給路 9 アスピレータ付きエゼクタ 10 溶解用給水路 11 ガス排出路 20 電解セル 21 純水補給路 22 陽極トラップ 30 温度制御手段 31 温度センサ 32 アルミ板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G035 AA01 AE13 4G042 CA04 CE01 4K021 AA01 AA09 AB15 BA02 BC04 BC05 BC07 CA01 CA09 CA11 CA12 DC07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極トラップからの水を電解により消費
    してこの陽極トラップへとオゾン含有ガスを発生する水
    電解セルと、前記オゾン含有ガスを水に混合する混合手
    段と、こうして生じるオゾン水を貯蔵するタンクとを有
    するオゾン水供給装置であって、 前記タンクは、水を供給される給水口と、熱交換ジャケ
    ットにより所定温度範囲内に冷却されたオゾン含有水を
    ほぼ常時導入する冷却済オゾン水導入部と、前記オゾン
    含有ガスを前記陽極トラップから供給されるオゾンガス
    補給路と、前記混合手段と、前記熱交換ジャケット内に
    画成された非断熱的部分を有する流路へと前記タンク内
    のオゾン水を導出するオゾン水導出部とを有しており、 前記混合手段は、前記オゾンガス補給路から供給された
    オゾンガスを該タンク内の水に混合するものであり、 前記熱交換ジャケットは、該熱交換ジャケットを冷却す
    る冷却ユニットを一体化されているとともに、前記陽極
    トラップは該熱交換ジャケットに熱的に接続されてお
    り、 前記流路は、オゾン水を利用場所へ供給するための取出
    供給路へと接続されている、以上の要件を備えたオゾン
    水供給装置。
  2. 【請求項2】 前記流路を通過したオゾン水の少なくと
    も一部が、前記冷却済オゾン水導入部に送られ、前記所
    定温度範囲内に冷却されたオゾン含有水の供給源として
    の役割を有する、請求項1記載のオゾン水供給装置。
  3. 【請求項3】 前記流路が、前記取出供給路の一部を経
    由して前記冷却済オゾン水導入部に連通している、請求
    項2記載のオゾン水供給装置。
  4. 【請求項4】 前記混合手段は、該オゾンガスを前記冷
    却済オゾン水導入部から入れられたオゾン含有水を経由
    させて該タンク内の水に混合する請求項1記載のオゾン
    水供給装置。
  5. 【請求項5】 陽極トラップからの水を電解により消費
    してこの陽極トラップへとオゾン含有ガスを発生する水
    電解セルと、前記オゾン含有ガスを水に混合する混合手
    段と、こうして生じるオゾン水を貯蔵するタンクとを有
    するオゾン水供給装置であって、 前記タンクは、水を供給される給水口と、熱交換ジャケ
    ットにより所定温度範囲内に冷却されたオゾン含有水を
    ほぼ常時導入する冷却済オゾン水導入部と、前記オゾン
    含有ガスを前記陽極トラップから供給されるオゾンガス
    補給路と、前記混合手段と、前記熱交換ジャケット内に
    画成された非断熱的部分を有する流路へとタンク内のオ
    ゾン水を導出するオゾン水導出部とを有しており、 前記混合手段は、前記オゾンガス補給路から供給された
    オゾンガスを該タンク内の水に混合するものであり、 前記熱交換ジャケットは、薄型に形成されるとともに、
    その片側では、前記陽極トラップを広面積で接触する形
    で一体化されており、その逆側では、この熱交換ジャケ
    ットに広面積で接触して冷却するペルチェ素子を用いた
    冷却ユニットを一体化されており、更に、該熱交換ジャ
    ケット内において前記流路内の温度を感知するための温
    度センサを有し、 前記オゾン水供給装置は更に、前記温度センサからの信
    号に基づき前記ペルチェ素子を用いた冷却ユニットを制
    御する温度制御手段を有し、 前記流路は、オゾン水を利用場所へ供給するための取出
    供給路へと接続されている、以上の要件を備えたオゾン
    水供給装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013202451A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Kurita Water Ind Ltd ガス溶解水供給システム
KR101396145B1 (ko) 2013-08-21 2014-05-27 (주)보성전자 오존수 유출제어장치
CN117142585A (zh) * 2023-09-04 2023-12-01 中检陆桥(中山市)科技有限公司 一种高浓度臭氧水制备装置
WO2024099208A1 (zh) * 2022-11-07 2024-05-16 青岛海尔洗衣机有限公司 臭氧水散布装置

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