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JP2000146010A - 電磁駆動弁 - Google Patents

電磁駆動弁

Info

Publication number
JP2000146010A
JP2000146010A JP10315128A JP31512898A JP2000146010A JP 2000146010 A JP2000146010 A JP 2000146010A JP 10315128 A JP10315128 A JP 10315128A JP 31512898 A JP31512898 A JP 31512898A JP 2000146010 A JP2000146010 A JP 2000146010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
armature shaft
armature
valve
retainer
spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10315128A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Deo
隆志 出尾
Masahiko Asano
昌彦 浅野
Hiroyuki Hattori
宏之 服部
Tatsuo Iida
達雄 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP10315128A priority Critical patent/JP2000146010A/ja
Publication of JP2000146010A publication Critical patent/JP2000146010A/ja
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  • Magnetically Actuated Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、電磁駆動弁に関し、スプリングに
生じるモーメントがアーマチャ軸に伝達されるのを防止
することで、弁体の高い作動安定性および高い省電力特
性を実現することを目的とする。 【解決手段】 電磁駆動弁10は、弁体12に連結され
るアーマチャ軸24、アーマチャ軸24を軸方向に付勢
するアッパスプリング44、および、アッパスプリング
の付勢力をアーマチャ軸24に伝達するアッパリテーナ
42を備える。アーマチャ軸24とアッパリテーナ42
との間にボール40を配設する。かかる構成において、
アッパリテーナ42は、アーマチャ軸24に対して揺動
することができる。アッパリテーナ42のかかる揺動に
より、アッパスプリング44に生じたモーメントが、ア
ッパリテーナ42を介してアーマチャ軸24に伝達され
るのが防止される。この場合、アーマチャ軸24を保持
する軸受38,39からアーマチャ軸24に作用する抗
力の増大が抑制されることで、弁体12の作動安定性お
よび省電力特性が確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁駆動弁に係
り、特に、弁体を電磁石とバネ力とを協働させることに
より開閉駆動する電磁駆動弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平9−13301
0号に開示される如く、内燃機関の吸気弁および排気弁
を電気的に駆動する電磁駆動弁が知られている。上記従
来の電磁駆動弁は、吸気弁または排気弁として機能する
弁体、弁体と一体に変位するアーマチャ軸、アーマチャ
軸およびアーマチャ軸に固定されるアーマチャを付勢す
る一対のスプリング、およびアーマチャの変位方向に配
設されるアッパ電磁石,ロア電磁石を備えている。スプ
リングは、アーマチャ軸に固定されたリテーナを介して
アーマチャ軸を付勢している。
【0003】上記の電磁駆動弁において、アッパ電磁石
に励磁電流が供給されると、アーマチャにアッパ電磁石
側に向かう電磁力が作用する。アーマチャに電磁力が作
用すると、弁体は、リテーナを介してアーマチャ軸に伝
達されるスプリングの付勢力に抗して、アッパ電磁石側
に変位する。その後、アッパ電磁石への励磁電流の供給
が停止されると、アーマチャに作用していた電磁力は消
滅する。電磁力が消滅すると、スプリングの付勢力によ
って、弁体はロア電磁石側に変位する。そして、弁体が
ロア電磁石の近傍に到達した時点でロア電磁石に励磁電
流が供給されると、アーマチャにロア電磁石側に向かう
電磁力が作用することで、弁体はロア電磁石側に変位す
る。従って、上記従来の電磁駆動弁によれば、一対の電
磁石に適当なタイミングで交互に励磁電流を供給するこ
とにより、弁体を開閉駆動することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、弁体が電磁
石側に向けて変位する過程で、スプリングには、アーマ
チャ軸の軸方向荷重がリテーナを介して伝達される。一
般に、アーマチャ軸の中心軸は、スプリングの中心軸に
対して偏心している。かかる状況下でアーマチャの軸方
向荷重がスプリングに伝達されると、スプリングにはモ
ーメントが発生する。上述の如く、リテーナはアーマチ
ャ軸に固定されている。このため、スプリングのモーメ
ントは、リテーナを介してアーマチャ軸に伝達される。
この場合、アーマチャ軸と、アーマチャ軸を保持する軸
受との間の摺動抵抗が増大することで、軸受の磨耗によ
り弁体の作動安定性が悪化し、また、弁体を変位端に確
実に吸引するために消費電力が増大してしまう。
【0005】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、スプリングに生じるモーメントがアーマチャに
伝達されるのを防止することで、弁体の作動安定性を確
保すると共に、消費電力の増大を抑制し得る電磁駆動弁
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、弁体と、前記弁体に連結されたアーマ
チャ軸と、前記アーマチャ軸に固定されたアーマチャ
と、前記アーマチャ軸を軸方向に摺動可能に保持する軸
受と、前記アーマチャに電磁力を付与する電磁石と、軸
方向の付勢力を発するバネと、前記バネの付勢力を前記
アーマチャ軸に伝達するリテーナと、を備える電磁駆動
弁において、前記アーマチャ軸と前記リテーナとを揺動
可能に連結したことを特徴とする電磁駆動弁により達成
される。
【0007】本発明において、弁体と共に変位するアー
マチャ軸と、バネの付勢力をアーマチャ軸に伝達するリ
テーナとは、揺動可能に連結されている。このため、弁
体が開閉駆動する過程でバネに生じるモーメントがリテ
ーナからアーマチャ軸に伝達されることが防止される。
バネからアーマチャ軸に伝達されるモーメントが小さい
ほど、アーマチャ軸を保持する軸受からアーマチャ軸に
作用する抗力は小さく抑えられる。従って、本発明によ
れば、軸受の磨耗が抑制されることにより弁体の作動安
定性が確保されると共に、軸受とアーマチャ軸との間の
摺動抵抗が低減されることにより消費電力の増大が抑制
される。
【0008】また、請求項2に記載する如く、請求項1
記載の電磁駆動弁において、前記アーマチャ軸は、前記
電磁石に設けられた貫通穴を貫通し、前記軸受は、前記
貫通穴に配設されると共に、前記アーマチャ軸と前記リ
テーナとを、前記電磁石を隔てて前記アーマチャとは反
対側の部位で連結したことを特徴とする電磁駆動弁によ
り達成される。
【0009】本発明において、アーマチャ軸とリテーナ
とは、電磁石を隔ててアーマチャとは反対側の部位で連
結されている。このため、アーマチャ軸の、電磁石を貫
通する部位にバネのモーメントが伝達されることが防止
される。この場合、アーマチャ軸への摺動抵抗を抑制す
べく、軸受を、電磁石の貫通穴の全長に渡って設ける必
要はない。従って、本発明によれば、電磁石の、アーマ
チャに対向する面の表面積を大きく確保することができ
る。このため、本発明によれば、電磁石からアーマチャ
へ大きな電磁力を付与することが可能となり、これによ
り、省電力化を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施例であ
る電磁駆動弁10の断面図を示す。電磁駆動弁10は、
内燃機関の吸気弁または排気弁として機能する弁体12
を備えている。弁体12は、内燃機関のポートを開閉す
べく燃焼室に露出するようにシリンダヘッドに配設され
ている。弁体12は、図1における上方へ変位する過程
で弁座に着座することによりポートと燃焼室とを遮断状
態とし、図1における下方へ変位することによりポート
と燃焼室とを導通状態とする。
【0011】弁体12には、弁軸16が一体に設けられ
ている。弁軸16は、バルブガイド18により軸方向に
摺動可能に保持されている。バルブガイド18は、ロア
キャップ19に支持されている。弁軸16の上端部に
は、ロアリテーナ20が固定されている。また、ロアキ
ャップ19には、ロアスプリング保持面21が形成され
ている。ロアリテーナ20とロアスプリング保持面21
との間には、両者を離間させる向きに付勢力を発生する
ロアスプリング22が配設されている。これにより、ロ
アスプリング22は、ロアリテーナ20を介して弁軸1
6および弁体12を、図1における上方に、すなわち、
閉弁方向に付勢している。
【0012】弁軸16の上端面には、アーマチャ軸24
の下端面が当接している。アーマチャ軸24は、非磁性
材料で構成されたロッド状の部材である。アーマチャ軸
24の外周には、アーマチャ26が接合されている。ア
ーマチャ26は、軟磁性材料で構成された環状の部材で
ある。アーマチャ26の上方にはアッパ電磁石30が、
アーマチャ26の下方にはロア電磁石32が、それぞれ
配設されている。アッパ電磁石30は、アッパコイル3
4およびアッパコア35を備えている。また、ロア電磁
石32は、ロアコイル36およびロアコア37を備えて
いる。アッパコア35およびロアコア37は、共に磁性
材料で構成された円筒状の部材である。
【0013】アッパコア35およびロアコア37は、ア
ーマチャ26と対向する面に環状溝35a,37aを備
えている。環状溝35a,37aには、それぞれ上記の
アッパコイル34またはロアコイル36が収納されてい
る。また、アッパコア35およびロアコア37は、その
中央部に軸方向に貫通する貫通穴35b,37bを有し
ている。貫通穴35bの上部および貫通穴37bの下部
には、それぞれ、軸受38,39が設けられている。ア
ーマチャ軸24は、貫通穴35b,37bを貫通し、軸
受38,39により軸方向に摺動可能に保持されてい
る。
【0014】アーマチャ軸24の上端部には、円錐面状
に形成された凹部24aが設けられている。アーマチャ
軸24の上方には、アッパリテーナ42が配設されてい
る。アッパリテーナ42には、球面状のボール40がか
しめ固定されている。アーマチャ軸24とアッパリテー
ナ42とは、ボール40が凹部24aの内面に保持され
ることにより互いに連結されている。
【0015】また、アッパリテーナ42の上方には、ア
ッパスプリング44が配設されている。アッパスプリン
グ44の上端は、アッパキャップ45に形成されたアッ
パスプリング保持面46により保持されている。アッパ
スプリング44は、アッパリテーナ42とアッパスプリ
ング保持面46とを離間させる向きに付勢力を発生す
る。従って、アッパスプリング44は、アッパリテーナ
42を介してアーマチャ軸24、弁軸16、および弁体
12を、図1における下方に、すなわち、開弁方向に付
勢している。
【0016】電磁駆動弁10において、アッパコア35
とロアコア37とは、両者が所定間隔を隔てて配置され
るように調整されている。また、アッパスプリング保持
面46の位置は、アーマチャ26の中立位置がアッパコ
ア35とロアコア37との中間点になるように調整され
ている。以下、電磁駆動弁10の動作について説明す
る。電磁駆動弁10のアーマチャ26は、アッパコイル
34およびロアコイル36に励磁電流が供給されていな
い場合は中立位置に維持される。アーマチャ26が中立
位置に維持される場合、弁体12は、全開位置と全閉位
置との中央に維持される。
【0017】かかる状態で、アッパコイル34に励磁電
流の供給が開始されると、アッパ電磁石30は、アーマ
チャ26をアッパ電磁石30側に引き寄せる電磁力を発
生する。その結果、弁体12は、アーマチャ26と共に
図1における上方へ向けて変位する。アーマチャ26の
変位は、アーマチャ26がアッパコア35と当接するま
で継続する。アーマチャ26がアッパコア35に当接し
た状態では、弁体12は全閉状態となる。このため、ア
ッパコイル34に励磁電流が供給されると、アーマチャ
26がアッパコア35に当接し、かつ、弁体12がポー
トを燃焼室から遮断する全閉状態を形成することができ
る。
【0018】弁体12が全閉状態に達すると、アーマチ
ャ26は、アッパスプリング44により開弁方向に向け
て大きく付勢力される。かかる状態でアッパコイル34
への励磁電流の供給が停止されると、アーマチャ26に
作用していた電磁力が消滅する。アーマチャ26に作用
していた電磁力が消滅すると、アーマチャ26および弁
体12は、アッパスプリング44の付勢力により図1に
おける下方に向けて変位し始める。
【0019】アーマチャ26および弁体12が図1にお
ける下方に所定量だけ変位した時点で、次にロアコイル
36に励磁電流が供給されると、ロア電磁石32は、ア
ーマチャ26をロア電磁石32側に引き寄せる電磁力を
発生する。そして、アーマチャ26はロアコア37と当
接するまで変位を継続する。アーマチャ26がロアコア
37と当接した状態では、弁体12は全開状態となる。
このため、ロアコイル36に励磁電流が供給されると、
アーマチャ26がロアコア37に当接し、かつ、弁体1
2がポートと燃焼室とを導通する全開状態を形成するこ
とができる。
【0020】上述の如く、電磁駆動弁10によれば、ア
ッパコイル34に励磁電流を供給することで弁体12を
全閉状態とすることができると共に、ロアコイル36に
励磁電流を供給することで弁体12を全開状態とするこ
とができる。従って、電磁駆動弁10によれば、アッパ
コイル34とロアコイル36とに交互に励磁電流を供給
することにより、弁体12を適正に開閉駆動させること
ができる。
【0021】ところで、弁体12がアッパコア35に向
けて変位する過程で、アッパスプリング44には、アー
マチャ軸24の軸方向荷重Pがアッパリテーナ42を介
して伝達される。電磁駆動弁10において、一般に、ア
ーマチャ軸24の中心軸とアッパスプリング44の中心
軸とは一致しない。すなわち、アーマチャ軸24の中心
軸は、アッパスプリング44の中心軸から偏心量eだけ
偏心している。
【0022】かかる状況下でアッパスプリング44に軸
方向荷重Pが伝達されると、アッパスプリング44に
は、図中Oを中心にしてモーメントM(=P・e)が発
生する。アッパスプリング44に発生するモーメントM
は、アッパスプリング44の一端を固定するアッパリテ
ーナ42に伝達される。仮に、アッパリテーナ42とア
ーマチャ軸24とが互いに固定されているものとする
と、アッパリテーナ42に伝達されたモーメントは、そ
のままアーマチャ軸24に伝達される。アーマチャ軸2
4にモーメントMが伝達されると、貫通穴35b,37
bの内面からアーマチャ軸24に作用する摺動面に垂直
な方向の力(以下、抗力と称す)が増大する。かかる状
況下でアーマチャ軸24が貫通穴35b,37b内を軸
方向に摺動すると、アーマチャ軸24と貫通穴35b,
37bとの間の摺動面に大きな摩擦力が発生する。この
場合、軸受38,39の磨耗が増大することにより、弁
体12の円滑な開閉駆動が妨げられると共に、消費電力
の増大を招いてしまう。
【0023】これに対して、本実施例の電磁駆動弁10
は、アッパスプリング44に生じたモーメントがアッパ
リテーナ42からアーマチャ軸24に伝達されるのを有
効に防止することで、弁体12の優れた作動安定性およ
び優れた省電力特性を実現する点に特徴を有している。
以下、本実施例の電磁駆動弁10の特徴部について説明
する。
【0024】上述の如く、本実施例の電磁駆動弁10に
おいて、アッパリテーナ42とアーマチャ軸24との間
に球面状のボール40が配設されている。ボール40
は、アッパリテーナ42にかしめ固定されていると共
に、アーマチャ軸24の凹部24aの面内に保持されて
いる。かかる構成によれば、アッパリテーナ42は、ア
ーマチャ軸24に対して揺動することができる。
【0025】図2は、アッパスプリング44に図中時計
回り方向のモーメントMが作用した場合の電磁駆動弁1
0の状態を表す図を示す。図2に示す如く、アッパスプ
リング44に上記のモーメントMが作用すると、アッパ
リテーナ42は、モーメントMを受けることでモーメン
トと同一方向に揺動する。アッパリテーナ42のかかる
揺動によりモーメントMがキャンセルされることで、モ
ーメントMがアーマチャ軸24に伝達されることが防止
される。その結果、軸受38,39からアーマチャ軸2
4に作用する抗力の増大が抑制され、これにより、軸受
38,39の磨耗が抑制されると共に、アーマチャ軸2
4と軸受38,39との間の摺動抵抗が低減される。従
って、本実施例の電磁駆動弁10によれば、弁体12の
高い作動安定性を確保することが可能となり、また、消
費電力の増大を抑制することができる。
【0026】ところで、上記の機能は、アーマチャ軸を
分割して揺動可能に連結することによっても実現するこ
とができる。図3は、かかる構成を有する対比駆動弁5
0の断面図を示す。尚、図3において、上記図1に示さ
れる構成部分と同一の部分については、同一の符号を付
してその説明を省略する。対比駆動弁50は、アーマチ
ャ軸51およびアッパリテーナ52を備えている。アー
マチャ軸51には、アーマチャ26が接合されている。
アーマチャ26の上方には、アッパ電磁石54が配設さ
れている。アッパ電磁石54は、アッパコイル55、お
よび、中央部に軸方向に貫通する貫通穴56bを有する
アッパコア56を備えている。貫通穴56bには、その
全長に渡って軸受57が設けられている。
【0027】アッパリテーナ52には、アッパスプリン
グ44が固定された頭部52a、および、アッパコア5
6の貫通穴56bを貫通する軸部52bが形成されてい
る。アッパリテーナ52の軸部52bは、軸受57によ
り軸方向に摺動可能に保持されており、下端部に球面状
の凸部を有している。また、アーマチャ軸51は、上端
部に球面状の凹部を有している。アッパリテーナ52の
軸部52bの凸部は、アーマチャ軸51の凹部に当接し
ている。アッパリテーナ52の軸部52bは、アーマチ
ャ軸51の軸方向の変位に伴って軸方向に変位する。
【0028】かかる構成において、アッパスプリング4
4に作用するモーメントMは、アッパリテーナ52に伝
達される。上述の如く、アッパリテーナ52の軸部52
bとアーマチャ軸51とは、凸部と凹部とを介して当接
している。この場合、アッパリテーナ52がアーマチャ
軸51に対して揺動可能となることで、上記のモーメン
トMがアーマチャ軸51に伝達されることが防止され
る。このため、対比駆動弁50によれば、アーマチャ軸
51がロアコア37の貫通穴37b内を軸方向に摺動す
る際、軸受39からアーマチャ軸51に作用する抗力の
増大が抑制される。これにより、軸受39の磨耗が抑制
されると共に、アーマチャ軸51と軸受39との間の摺
動抵抗が低減される。
【0029】また、対比駆動弁50において、アッパリ
テーナ52にはモーメントMが伝達されるが、軸受57
がアッパコア56の貫通穴56bの全長に渡って設けら
れていることで、軸受57から軸部52bに作用する抗
力の増大も抑制される。従って、対比駆動弁50によれ
ば、弁体12の作動安定性および省電力特性を確保する
ことが可能となる。
【0030】しかし、対比駆動弁50においては、上述
の如く、貫通穴56bの全長に渡って軸受57が設けら
れている。このため、アッパコア56の、アーマチャ2
6に対向する面における表面積は、軸受57の幅分だけ
小さくなる。アッパコア56の表面積が小さくなると、
アーマチャ26をアッパコア56側に吸引する電磁力が
減少する。アッパコア56の表面積が小さい状況下で大
きな電磁力を確保するためには、アッパコイル55に大
きな励磁電流を供給する必要があり、その結果、消費電
力が増大してしまう。この点、対比駆動弁50は、有効
に消費電力の増大を抑制するうえで適切な構造ではな
い。
【0031】これに対して、本実施例の電磁駆動弁10
においては、貫通穴35b,37bに全長に渡って軸受
38,39を設けることなく、軸受38,39からアー
マチャ軸26に作用する抗力を低減することができる。
このため、本実施例によれば、アッパコア35の、アー
マチャ26に対向する面の表面積が軸受38,39によ
って小さくされることなく、大きく確保される。従っ
て、本実施例の電磁駆動弁10によれば、アーマチャ2
6をアッパ電磁石30側に吸引する電磁力の減少が防止
され、消費電力の増大を抑制することができる。
【0032】このように、本実施例の電磁駆動弁10に
よれば、アッパコア35の表面積を大きく維持しつつ、
弁体12の優れた作動安定性および優れた省電力特性を
実現することができる。尚、上記の実施例においては、
アッパスプリング44およびロアスプリング22が請求
項に記載した「バネ」に相当している。
【0033】ところで、上記の実施例においては、ボー
ル40をアッパリテーナ42に対してかしめ固定するこ
ととしているが、ボール40を固定する手法はこれに限
定されるものではなく、アッパリテーナ42に溶接する
ことによって固定することとしてもよい。次に、上記図
1と共に図4を参照して、本発明の第2実施例について
説明する。
【0034】図4は、本実施例の電磁駆動弁60の要部
断面図を示す。尚、図4において、上記図1に示す構成
部分と同一の部分については、同一の符号を付してその
説明を省略する。本実施例の電磁駆動弁60において、
弁軸16の上端面には、アーマチャ軸62の下端面が当
接している。アーマチャ軸62は、アーマチャ軸24と
同様に、非磁性材料で構成されたロッド状の部材であ
る。アーマチャ軸62の外周には、アーマチャ26が接
合されている。アーマチャ軸62の上端部には、半球状
に形成された凸部62aが設けられている。
【0035】アーマチャ軸62の上方には、アッパリテ
ーナ64が配設されている。アッパリテーナ64は、ア
ーマチャ軸62の凸部62aと嵌合する球面状の凹部6
4aを有している。このため、アッパリテーナ64は、
凹部64aがアーマチャ軸62の凸部62aに嵌合する
ことにより、アーマチャ軸62に対して揺動することが
可能となる。
【0036】このため、本実施例においても、上記第1
実施例の場合と同様に、軸受38,39からアーマチャ
軸62に作用する抗力の増大が抑制される。従って、本
実施例の電磁駆動弁60によれば、弁体12の高い作動
安定性を確保することができると共に、消費電力の増大
を抑制することができる。次に、上記図1と共に図5を
参照して、本発明の第3実施例について説明する。本実
施例の電磁駆動弁70は、上記第2実施例の電磁駆動弁
60において、凸部62aおよび凹部64aを、アーマ
チャ軸62およびアッパリテーナ64に関して逆に設け
ることにより実現される。
【0037】図5は、本実施例の電磁駆動弁70の要部
断面図を示す。尚、図4において、上記図1に示す構成
部分と同一の部分については、同一の符号を付してその
説明を省略する。本実施例の電磁駆動弁70において、
弁軸16の上端面には、アーマチャ26が接合されたア
ーマチャ軸72の下端面が当接している。アーマチャ軸
72の上端部には、球面状に形成された凹部72aが設
けられている。アーマチャ軸72の上方には、アッパリ
テーナ74が配設されている。アッパリテーナ74は、
アーマチャ軸72の凹部72aと嵌合する球面状の凸部
74aを有している。このため、アッパリテーナ74
は、アーマチャ軸72に対して揺動することが可能とな
る。
【0038】このため、本実施例においても、上記第2
実施例の場合と同様に、軸受38,39からアーマチャ
軸72に作用する抗力の増大が抑制される。従って、本
実施例の電磁駆動弁70によれば、弁体12の高い作動
安定性を確保することができると共に、消費電力の増大
を抑制することができる。ところで、上記第1〜3実施
例においては、アッパリテーナ42とアーマチャ軸24
とを揺動可能に連結することとしているが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、ロアリテーナ20とアー
マチャ軸24とを揺動可能に連結することとしてもよ
い。
【0039】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、スプリングに生じたモーメントがリテーナからアー
マチャ軸に伝達されるのが防止されることで、電磁駆動
弁の作動安定性を確保することができると共に、電磁駆
動弁の消費電力の増大を抑制することができる。
【0040】また、請求項2記載の発明によれば、電磁
石の、アーマチャに対向する面の表面積が大きく確保さ
れることで、更なる省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である電磁駆動弁の断面図
である。
【図2】図1に示す電磁駆動弁において、スプリングに
モーメントが作用した場合の電磁駆動弁の状態を表す図
である。
【図3】アーマチャ軸が分割された対比駆動弁の断面図
である。
【図4】本発明の第2実施例である電磁駆動弁の要部断
面図である。
【図5】本発明の第3実施例である電磁駆動弁の要部断
面図である。
【符号の説明】
10,60,70 電磁駆動弁 12 弁体 24,62,72 アーマチャ軸 26 アーマチャ 35 アッパコア 37 ロアコア 38,39 軸受 40 ボール 42,64,74 アッパリテーナ 44 アッパスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 宏之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 飯田 達雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3H106 DA07 DA25 DB02 DB14 DB26 DB32 DC02 DC17 DD09 EE22 EE48 GA23 KK01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁体と、前記弁体に連結されたアーマチ
    ャ軸と、前記アーマチャ軸に固定されたアーマチャと、
    前記アーマチャ軸を軸方向に摺動可能に保持する軸受
    と、前記アーマチャに電磁力を付与する電磁石と、軸方
    向の付勢力を発するバネと、前記バネの付勢力を前記ア
    ーマチャ軸に伝達するリテーナと、を備える電磁駆動弁
    において、 前記アーマチャ軸と前記リテーナとを揺動可能に連結し
    たことを特徴とする電磁駆動弁。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁駆動弁において、 前記アーマチャ軸は、前記電磁石に設けられた貫通穴を
    貫通し、 前記軸受は、前記貫通穴に配設されると共に、 前記アーマチャ軸と前記リテーナとを、前記電磁石を隔
    てて前記アーマチャとは反対側の部位で連結したことを
    特徴とする電磁駆動弁。
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