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JP2000026408A - 対掌体的に純粋なピロリジン誘導体、その塩、それらの製造方法 - Google Patents

対掌体的に純粋なピロリジン誘導体、その塩、それらの製造方法

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Publication number
JP2000026408A
JP2000026408A JP18672298A JP18672298A JP2000026408A JP 2000026408 A JP2000026408 A JP 2000026408A JP 18672298 A JP18672298 A JP 18672298A JP 18672298 A JP18672298 A JP 18672298A JP 2000026408 A JP2000026408 A JP 2000026408A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
substituent
alkoxyl
halogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18672298A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Okano
克彦 岡野
Tsutomu Ehata
勉 江幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiichi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP18672298A priority Critical patent/JP2000026408A/ja
Publication of JP2000026408A publication Critical patent/JP2000026408A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌性化合物の製造中間体を簡便に取得する
方法を提供する。 【解決手段】 対掌体の混合物であるシス体の式(II)
の化合物に光学活性体である酒石酸誘導体を作用させて
塩を得、これから光学活性体である式(IIa)の化合物
を得る。 【化1】 【化】 (R1:水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル
基;R2:水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基アラルキ
ルオキシカルボニル基、置換スルホニル基;これらはさ
らに置換基を有していてもよい。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性化合物の製造中
間体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】3-アミ
ノ-4-フルオロメチルピロリジニル基はキノロン化合物
の置換基として有用であるが、この置換基にはピロリジ
ン環上のアミノ基とフルオロメチル基の配置によって生
ずる4種類の立体異性が存在する。すなわち、シスおよ
びトランスの2種類であり、そしてその各々について対
掌体関係となる立体異性が存在して4種類となる。この
4種うち、最も有用なのが安全性に優れたキノロンを与
える、シス配置の一方の(3S,4S)-3-アミノ-4-フルオロ
メチルピロリジニル基:
【0003】
【化25】 である。この(3S,4S)-3-アミノ-4-フルオロメチルピロ
リジニル基を導入するには(3S,4S)-3-アミノ-4-フルオ
ロメチルピロリジン(式(Va)):
【0004】
【化26】 またはその誘導体を得る必要がある。そしてこの(3S,4
S)-3-アミノ-4-フルオロメチルピロリジンまたはその誘
導体を得るには(3S,4S)-3-アミノ-4-ヒドロキシメチル
ピロリジン(式(IVa)):
【0005】
【化27】 またはその誘導体を得、このものにフッ素原子を導入す
るのが容易である。しかしながら、従来、ラセミ体のシ
ス-3-アミノ-4-ヒドロキシメチルピロリジンは知られて
いたものの、(3S,4S)-3-アミノ-4-ヒドロキシメチルピ
ロリジンの合成法は知られていなかった。したがって本
願発明の目的は、優れたキノロン化合物を効率良く得る
ために、優れた置換基の供給源である、(3S,4S)-3-アミ
ノ-4-ヒドロキシメチルピロリジンまたはその誘導体の
効率的な製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決する手段】本願発明者等は鋭意検討の結
果、式(II)で表されるラセミ体のシス-3-アミノ-4-ヒ
ドロキシメチルピロリジン誘導体を適当な溶媒中で光学
活性体である酒石酸誘導体と処理することによって、3-
アミノ-4-ヒドロキシメチルピロリジン誘導体の一方の
対掌体との塩が効率よく得られ、さらにこの塩を塩基で
処理すれば容易に目的とする一方の対掌体、とりわけ(3
S,4S)-3-アミノ-4-ヒドロキシメチルピロリジン誘導体
を得ることができることを見いだし本願発明を完成させ
たのである。
【0007】すなわち本願発明は、下記の、式(IIa)
【0008】
【化28】 または式(IIb)
【0009】
【化29】 で表される化合物と、式(IIIa)
【0010】
【化30】 もしくは式(IIIb)
【0011】
【化31】 で表される化合物、または式(IVa)
【0012】
【化32】 もしくは式(IVb)
【0013】
【化33】 で表される化合物とから構成される塩、それらの水和物
[上記の式中、R1は、水素原子、炭素数1から6のアル
キル基(ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキ
シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
として有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原
子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素
数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれ
る1以上の基を置換基として有していてもよい。)、ま
たはアラルキル基(炭素数1から6のアルキル基上にア
リール基が置換した構造であって;アリール基部分は、
ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基
および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基
から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよ
く;アルキル基部分は、炭素数1から6のアルキル基お
よび炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基か
ら選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよ
い。)を表し、R2は、水素原子、炭素数1から6のアル
キル基(ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキ
シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
として有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原
子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素
数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれ
る1以上の基を置換基として有していてもよい。)、ア
ラルキル基(炭素数1から6のアルキル基上にアリール
基が置換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および
炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく;ア
ルキル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭
素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ば
れる1以上の基を置換基として有していてもよい。)、
アシル基(脂肪族、または芳香族のいずれでもよく;脂
肪族の場合は炭素数1から7までであって、アリール
基、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル
基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基とし
て有していてもよく;芳香族の場合、および脂肪族の場
合の脂肪鎖上の置換基としてのアリール基は、ハロゲン
原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭
素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ば
れる1以上の基を置換基として有していてもよい。)、
炭素数2から7のアルキルオキシカルボニル基(このア
ルキル基は、ハロゲン原子および炭素数1から6のアル
コキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置
換基として有していてもよい。)、アラルキルオキシカ
ルボニル基(ここでアラルキル基は、炭素数1から6の
アルキル基上にアリール基が置換した構造であって;ア
リール基部分は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1か
ら6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキシル
基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基とし
て有していてもよく;アルキル基部分は、炭素数1から
6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基
からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として
有していてもよい。)、または置換スルホニル基(脂肪
族、または芳香族のいずれでもよく;脂肪族の場合は炭
素数1から6までであって、アリール基、ハロゲン原子
および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基
から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよ
く;芳香族の場合、および脂肪族の場合の脂肪鎖上の置
換基としてのアリール基は、ハロゲン原子、ニトロ基、
炭素数1から6のアルキル基および炭素数1から6のア
ルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を
置換基として有していてもよい。)を表し、R3およびR4
は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル
基(ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル
基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基とし
て有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原子、
ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1
から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1
以上の基を置換基として有していてもよい。)、アラル
キル基(炭素数1から6のアルキル基上にアリール基が
置換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲン原
子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素
数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれ
る1以上の基を置換基として有していてもよく;アルキ
ル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭素数
1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる
1以上の基を置換基として有していてもよい。)、アシ
ル基(脂肪族、または芳香族のいずれでもよく;脂肪族
の場合は炭素数1から7までであって、アリール基、ハ
ロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基から
なる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有し
ていてもよく;芳香族の場合、および脂肪族の場合の脂
肪鎖上の置換基としてのアリール基は、ハロゲン原子、
ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1
から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1
以上の基を置換基として有していてもよい。)、または
置換スルホニル基(脂肪族、または芳香族のいずれでも
よく;脂肪族の場合は炭素数1から6までであって、ア
リール基、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコ
キシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換
基として有していてもよく;芳香族の場合、および脂肪
族の場合の脂肪鎖上の置換基としてのアリール基は、ハ
ロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基お
よび炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基か
ら選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよ
い。)を表し、R5およびR6は、各々独立に、炭素数1か
ら6のアルキル基(ハロゲン原子および炭素数1から6
のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の
基を置換基として有していてもよい。)、アリール基
(ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル
基および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の
基から選ばれる1以上の基を置換基として有していても
よい。)、またはアラルキル基(炭素数1から6のアル
キル基上にアリール基が置換した構造であって;アリー
ル基部分は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6
のアルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基か
らなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有
していてもよく;アルキル基部分は、炭素数1から6の
アルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基から
なる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有し
ていてもよい。)を表す。]に関する。
【0014】さらに本願発明は、以下の各々にも関する
ものである。下記の、式(IIa)
【0015】
【化34】 または式(IIb)
【0016】
【化35】 で表される化合物と、式(IIIa)
【0017】
【化36】 または式(IIIb)
【0018】
【化37】 で表される化合物とから構成される塩、それらの水和物
(式中、R1、R2、R3およびR4の定義は、先の定義と同一
である。);下記の式(Ia)
【0019】
【化38】 または式(Ib)
【0020】
【化39】 で表される化合物、それらの水和物(式中、R1およびR2
の定義は、先の定義と同一であり、n1およびn2は、各々
独立に、1以上の整数を表す。);下記の式(Ia)で表
される化合物、その水和物
【0021】
【化40】 (式中、R1、R2、n1およびn2の定義は、先の定義と同一
である。);n1およびn2が、いずれも1である上記の化
合物;R1が水素原子である上記の化合物;R2が、アシル
基(脂肪族、または芳香族のいずれでもよく;脂肪族の
場合は炭素数1から7までであって、アリール基、ハロ
ゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基からな
る群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有して
いてもよく;芳香族の場合、および脂肪族の場合の脂肪
鎖上の置換基としてのアリール基は、ハロゲン原子、ニ
トロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1か
ら6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以
上の基を置換基として有していてもよい。)、炭素数2
から7のアルキルオキシカルボニル基(このアルキル基
は、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル
基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基とし
て有していてもよい。)およびアラルキルオキシカルボ
ニル基(ここでアラルキル基は、炭素数1から6のアル
キル基上にアリール基が置換した構造であって;アリー
ル基部分は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6
のアルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基か
らなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有
していてもよく;アルキル基部分は、炭素数1から6の
アルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基から
なる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有し
ていてもよい。)からなる群の基から選ばれる基である
上記の化合物;R2が、炭素数2から7のアルキルオキシ
カルボニル基(このアルキル基は、ハロゲン原子および
炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。)
およびアラルキルオキシカルボニル基(ここでアラルキ
ル基は、炭素数1から6のアルキル基上にアリール基が
置換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲン原
子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素
数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれ
る1以上の基を置換基として有していてもよく;アルキ
ル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭素数
1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる
1以上の基を置換基として有していてもよい。)からな
る群の基から選ばれる基である上記の化合物;R2が、第
三級ブトキシカルボニル基、2,2,2-トリクロロエトキシ
カルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、パラメト
キシベンジルオキシカルボニル基、パラニトロベンジル
オキシカルボニル基、アセチル基、メトキシアセチル
基、トリフルオロアセチル基、クロロアセチル基、ピバ
ロイル基、ホルミル基およびベンゾイル基からなる群の
基から選ばれる基である上記の化合物;R2がベンジルオ
キシカルボニル基である上記の化合物;下記の工程1お
よび工程2によって構成されることを特徴とする、式
(IIa)
【0022】
【化41】 で表される化合物の製造方法 工程1:式(II)
【0023】
【化42】 [式中、R1は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基
(ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基
からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として
有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原子、ニ
トロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1か
ら6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以
上の基を置換基として有していてもよい。)、またはア
ラルキル基(炭素数1から6のアルキル基上にアリール
基が置換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および
炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく;ア
ルキル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭
素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ば
れる1以上の基を置換基として有していてもよい。)を
表し、R2は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基
(ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基
からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として
有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原子、ニ
トロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1か
ら6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以
上の基を置換基として有していてもよい。)、アラルキ
ル基(炭素数1から6のアルキル基上にアリール基が置
換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲン原
子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素
数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれ
る1以上の基を置換基として有していてもよく;アルキ
ル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭素数
1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる
1以上の基を置換基として有していてもよい。)、アシ
ル基(脂肪族、または芳香族のいずれでもよく;脂肪族
の場合は炭素数1から7までであって、アリール基、ハ
ロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基から
なる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有し
ていてもよく;芳香族の場合、および脂肪族の場合の脂
肪鎖上の置換基としてのアリール基は、ハロゲン原子、
ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1
から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1
以上の基を置換基として有していてもよい。)、炭素数
2から7のアルキルオキシカルボニル基(このアルキル
基は、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシ
ル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基と
して有していてもよい。)、アラルキルオキシカルボニ
ル基(ここでアラルキル基は、炭素数1から6のアルキ
ル基上にアリール基が置換した構造であって;アリール
基部分は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6の
アルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基から
なる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有し
ていてもよく;アルキル基部分は、炭素数1から6のア
ルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基からな
る群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有して
いてもよい。)、または置換スルホニル基(脂肪族、ま
たは芳香族のいずれでもよく;脂肪族の場合は炭素数1
から6までであって、アリール基、ハロゲン原子および
炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく;芳
香族の場合、および脂肪族の場合の脂肪鎖上の置換基と
してのアリール基は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数
1から6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキ
シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
として有していてもよい。)を表し、ピロリジン環上の
置換基
【0024】
【化43】R1HN- および
【0025】
【化44】-CH2OH はシス配置である。]で表される化合物の対掌体の混合
物を、式(IIIa)、
【0026】
【化45】 式(IIIb)、
【0027】
【化46】 式(IVa)、
【0028】
【化47】 または式(IVb)
【0029】
【化48】 で表される化合物で処理し、式(IIa)との塩を形成さ
せる工程[上記の式中、R3およびR4は、各々独立に、水
素原子、炭素数1から6のアルキル基(ハロゲン原子お
よび炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基か
ら選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよ
い。)、アリール基(ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数
1から6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキ
シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
として有していてもよい。)、アラルキル基(炭素数1
から6のアルキル基上にアリール基が置換した構造であ
って;アリール基部分は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭
素数1から6のアルキル基および炭素数1から6のアル
コキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置
換基として有していてもよく;アルキル基部分は、炭素
数1から6のアルキル基および炭素数1から6のアルコ
キシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換
基として有していてもよい。)、アシル基(脂肪族、ま
たは芳香族のいずれでもよく;脂肪族の場合は炭素数1
から7までであって、アリール基、ハロゲン原子および
炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく;芳
香族の場合、および脂肪族の場合の脂肪鎖上の置換基と
してのアリール基は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数
1から6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキ
シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
として有していてもよい。)、または置換スルホニル基
(脂肪族、または芳香族のいずれでもよく;脂肪族の場
合は炭素数1から6までであって、アリール基、ハロゲ
ン原子および炭素数1から6のアルコキシル基からなる
群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有してい
てもよく;芳香族の場合、および脂肪族の場合の脂肪鎖
上の置換基としてのアリール基は、ハロゲン原子、ニト
ロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1から
6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上
の基を置換基として有していてもよい。)を表し、R5
よびR6は、各々独立に、炭素数1から6のアルキル基
(ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基
からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として
有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原子、ニ
トロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1か
ら6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以
上の基を置換基として有していてもよい。)、またはア
ラルキル基(炭素数1から6のアルキル基上にアリール
基が置換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および
炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく;ア
ルキル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭
素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ば
れる1以上の基を置換基として有していてもよい。]を
表す。 工程2:工程1において形成された塩を塩基で処理して
遊離体の式(IIa)で表される化合物を得る工程;工程
1において、[式(IIa)で表される化合物を得るため
の式(II)で表される化合物の]処理のために使用され
る化合物が、式(IIIa)
【0030】
【化49】 または式(IIIb)、
【0031】
【化50】 (上記の式中、R3およびR4の定義は先の定義と同一であ
る。)で表される化合物である上記の製造方法;工程1
において形成される塩が、下記の式(Ia)で表される塩
である上記の製造方法
【0032】
【化51】 (式中、R1およびR2は先の定義と同一であり、n1および
n2は、各々独立に、1以上の整数を表す。);n1および
n2が、いずれも1である上記の製造方法;R1が、水素原
子である上記の製造方法;R2が、第三級ブトキシカルボ
ニル基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル基、ベン
ジルオキシカルボニル基、パラメトキシベンジルオキシ
カルボニル基、パラニトロベンジルオキシカルボニル
基、アセチル基、メトキシアセチル基、トリフルオロア
セチル基、クロロアセチル基、ピバロイル基、ホルミル
基およびベンゾイル基からなる群の基から選ばれる基で
ある上記の製造方法;R2が、ベンジルオキシカルボニル
基である上記の製造方法;工程2で使用する塩基が、無
機塩基である上記の製造方法;無機塩基が、金属水酸化
物、金属炭酸塩または金属炭酸水素塩である上記の製造
方法;金属が、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属
である上記の製造方法;金属が、アルカリ金属である上
記の製造方法;無機塩基が水酸化ナトリウム、または水
酸化カリウムである上記の製造方法;塩基を水溶液とし
て使用する上記の製造方法;等である。
【0033】
【発明の実施の態様】本発明は、ラセミ体または対掌体
の混合物である3,4-シス-3-アミノ-4-ヒドロキシメチル
ピロリジン誘導体のうちの一方の対掌体を、D-、または
L-酒石酸を利用して塩として分別結晶化して一方の対掌
体の塩を得、さらにこれを塩基で処理して遊離の純粋の
対掌体化合物を得ようとするものである。
【0034】本願発明の式(II)で表される化合物につ
いて説明する。置換基のR1は、水素原子、炭素数1から
6のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基であ
る。R1が水素原子以外の基であるときは、酒石酸誘導体
との塩を形成するためにアミノ基の塩基性を減じること
がないものであることが好ましい。またR1が、保護基と
しての役割を果たし容易に除去できる性質の基、例えば
ベンジル基類、であるときには、さらに種々の化合物に
変換できる原料化合物として有用となる。アルキル基
は、直鎖状でも、分枝鎖状でも、さらには環状となって
いてもよい。またこのアルキル基は、ハロゲン原子およ
び炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から
選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
これらの置換位置は特に限定されることはないが、末端
の炭素原子上のものが好ましい。ハロゲン原子としては
フッ素原子または塩素原子が好ましい。ハロゲン原子の
置換数としては1以上でよいが、フッ素原子のときには
パーフルオロ置換となることもある。アルコキシル基の
アルキル部分も、直鎖状、分枝鎖状そして環状のいずれ
でもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、さらにトリフルオロメチル基、
メトキシメチル基、メトキシエチル基が好ましい。アリ
ール基は、フェニル基、ナフチル基等を挙げることがで
きる。アリール基は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数
1から6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキ
シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
として有していてもよい。このうちの、アルキル基およ
びアルコキシ基のアルキル部分は直鎖状、分枝鎖状そし
て環状のいずれでもよい。アリール基としては、フェニ
ル基、ジメトキシフェニル基、p-メトキシフェニル基が
好ましい。アラルキル基は、炭素数1から6のアルキル
基上にアリール基が置換した構造のものでよい。このう
ちのアリール基は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1
から6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキシ
ル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基と
して有していてもよい。アルキレン基も同様に、炭素数
1から6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキ
シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
として有していてもよい。これらのアルキル基およびア
ルコキシ基のアルキル部分は直鎖状、分枝鎖状そして環
状のいずれでもよい。アラルキル基としては、α-フェ
ニルエチル基、ベンジル基、ニトロベンジル基、トリチ
ル基、トルイル基が好ましい。
【0035】置換基のR2は、水素原子、炭素数1から6
のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、
炭素数2から7のアルキルオキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基、または置換スルホニル基であ
る。置換基R2は、置換基R1と異なり、塩基性に与える影
響についての制限はない。置換基R2は、式(II)のピロ
リジン誘導体が、置換基R2が結合している窒素原子を介
していずれはキノロンへ結合することとなることを考慮
すると、保護基としての役割を果たす特性のものが好ま
しい。置換基R2の炭素数1から6のアルキル基、アリー
ル基およびアラルキル基は置換基R1と同様に考えればよ
い。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、さらにトリフルオロメチル基、メトキ
シメチル基、メトキシエチル基等;アリール基として
は、フェニル基、ジメトキシフェニル基、p-メトキシフ
ェニル基等;アラルキル基としては、α-フェニルエチ
ル基、ベンジル基、ニトロベンジル基、トリチル基、ト
ルイル基等;が各々好ましいものである。アシル基は、
脂肪族、または芳香族のいずれでもよい。脂肪族アシル
基の場合は炭素数1から7までで、直鎖状、分枝鎖状の
いずれでもよい。さらに脂肪鎖上には、アリール基、ハ
ロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基から
なる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有し
ていてもよい。これらの置換位置は特に制限はないが末
端の炭素原子上が好ましい。ハロゲン原子は塩素原子ま
たはフッ素原子が好ましく、フッ素原子のときはパーフ
ルオロ置換ともなってもよい。芳香族アシル基および脂
肪族アシル基の脂肪鎖上の置換基としてのアリール基
は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキ
ル基および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群
の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していて
もよい。これらのアルキル基およびアルコキシ基のアル
キル部分は直鎖状、分枝鎖状そして環状のいずれでもよ
い。アシル基としては、アセチル基、メトキシアセチル
基、トリフルオロアセチル基、クロロアセチル基、ピバ
ロイル基、ホルミル基、ベンゾイル基およびニトロフェ
ニルアセチル基が好ましい。アルキルオキシカルボニル
基は炭素数2から7のものでよい。このアルキル基部分
は、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル
基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基とし
て有していてもよい。ハロゲン原子としてはフッ素原子
または塩素原子が好ましく、アルコキシ基のアルキル部
分は直鎖状、分枝鎖状そして環状のいずれでもよい。ア
ルキルオキシカルボニル基としては、メチトキシカルボ
ニル基、第三級ブトキシカルボニル基、2,2,2-トリクロ
ロエトキシカルボニル基が好ましい。アラルキルオキシ
カルボニル基は、アラルキル基については上で述べたア
ラルキル基と同様に考えればよい。アラルキルオキシカ
ルボニル基としては、ベンジルオキシカルボニル基、パ
ラメトキシベンジルオキシカルボニル基、パラニトロベ
ンジルオキシカルボニル基が好ましい。置換スルホニル
基は、脂肪族、または芳香族のいずれでもよい。これら
の脂肪族部分および芳香族部分については先のアシル基
と同様に考えればよい。置換スルホニル基としては、p-
トルエンスルホニル基、ベンジルスルホニル基、メタン
スルホニル基が好ましい。置換基R2として好ましいもの
は、水素原子、アラルキル基、アシル基、アルキルオキ
シカルボニル基およびアラルキルオキシカルボニル基で
ある。さらに好ましいものは、アルキルオキシカルボニ
ル基およびアラルキルオキシカルボニル基である。具体
的には、メチトキシカルボニル基、第三級ブトキシカル
ボニル基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル基、ベ
ンジルオキシカルボニル基、パラメトキシベンジルオキ
シカルボニル基、パラニトロベンジルオキシカルボニル
基が好ましい。
【0036】式(II)で表される化合物は本願明細書に
参考例として示した方法によって製造できる他、この方
法に対して当業者が通常考え得る変更を行うことによっ
て製造することができる。
【0037】次に式(III)で表される酒石酸誘導体:
【0038】
【化52】 について述べる。置換基R3およびR4は、各々独立に、水
素原子、炭素数1から6のアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基、アシル基、または置換スルホニル基を表す
か、R3およびR4は一体化して、次式:
【0039】
【化53】 で表される構造の化合物となってもよい。ここで、置換
基R5およびR6は、炭素数1から6のアルキル基、アリー
ル基、アラルキル基である。置換基R3およびR4は、各
々、化合物(II)の置換基R2において述べた炭素数1か
ら6のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル
基および置換スルホニル基と同様に考えればよい。置換
基R3およびR4として好ましいものは、アルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、さら
にトリフルオロメチル基、メトキシメチル基、メトキシ
エチル基等;アリール基としては、フェニル基、ジメト
キシフェニル基、p-メトキシフェニル基等;アラルキル
基としては、α-フェニルエチル基、ベンジル基、ニト
ロベンジル基、トリチル基、トルイル基等;アシル基と
しては、アセチル基、メトキシアセチル基、トリフルオ
ロアセチル基、クロロアセチル基、ピバロイル基、ホル
ミル基、ベンゾイル基およびニトロフェニルアセチル基
等;置換スルホニル基としては、p-トルエンスルホニル
基、ベンジルスルホニル基、メタンスルホニル基等;が
各々好ましいものである。さらに置換基R5およびR6につ
いては、各々、化合物(II)の置換基R1において述べた
炭素数1から6のアルキル基、アリール基、アラルキル
基と同様に考えればよい。アルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、さらにトリフル
オロメチル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基
等;アリール基としては、フェニル基、ジメトキシフェ
ニル基、p-メトキシフェニル基等;アラルキル基として
は、α-フェニルエチル基、ベンジル基、ニトロベンジ
ル基、トリチル基、トルイル基等;が各々好ましいもの
である。酒石酸誘導体としては、置換基R3およびR4が各
々水素原子であるものが好ましい。
【0040】式(IIa)
【0041】
【化54】 または式(IIb)
【0042】
【化55】 で表される化合物と、式(IIIa)
【0043】
【化56】 または式(IIIb)
【0044】
【化57】 とで形成される塩の組成は、n1:n2=1:1、n1:n2
1:2、またはn1:n2=2:1等となるのが通常である
が、これ以外の組成比となることもある。この組成比に
は化合物(II)の置換基R2がアミン部分の塩基性を減少
させるか否かによって影響を受ける。式(Ia)または式
(Ib)で表される化合物を形成させる際に使用する溶媒
としては、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒;イ
ソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル
系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化
炭化水素系溶媒;エタノール、メタノール等のアルコー
ル系溶媒;酢酸エチル等のエステル類;を挙げることが
でき、この他に水を使用してもよい。これらの溶媒は単
一で使用しても、混合して使用してもいずれであっても
よい。これらの溶媒のうちでは、含水アルコールが好ま
しく、より好ましくは、含水エタノール、または含水メ
タノールである。これらの溶媒の量は、式(I)で表さ
れる化合物の10〜20倍量を用いて塩を晶析することがで
きるが、好ましくは10倍量程度である。また、式(II)
で表される化合物と酒石酸誘導体の混合比は、式(II)
で表される化合物1モルに対して酒石酸誘導体0.5モル以
上であればよいが、好ましくは、0.5から2モル程度であ
り、特に好ましくは1モルである。
【0045】晶析温度は、0〜30℃程度で行えばよい
が、晶析工程に先立ってピロリジン誘導体と酒石酸誘導
体とを混合する際には加熱してもよい。また、晶析時間
については、2〜7時間程度で十分である。
【0046】また、析出した結晶は集めた後、先に挙げ
た溶媒を使用して再結晶を反復するか、再沈殿、あるい
はスラリー状態で攪拌する等の方法によってさらに精製
して光学純度を高めることができる。この際の処理温度
は、は0〜30℃程度が好ましい。
【0047】このようにして得た塩には、塩の析出及び
精製に用いた溶媒が、結晶溶媒、または付着溶媒として
含まれる場合がある。さらに、結晶水、または付着水が
含まれる場合もある。
【0048】本発明の式(Ia)または式(Ib)で表され
る化合物は塩基で処理することによって遊離の式(II
a)または式(IIb)の化合物を得ることができる。こで
使用する塩基は、ピロリジン以上の塩基性を有するもの
であれば、無機塩基でも有機塩基であっても特に制限は
ないが、通常は無機塩基によって処理するのが好まし
い。この様な無機塩基としては、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩を挙げるこ
とができる。具体例としては、ナトリウム、カリウムの
水酸化物、炭酸塩を挙げることができる。これらの塩基
は溶液状態として使用すればよい。塩基で処理した後
は、抽出によって遊離のピロリジン化合物を分離し、抽
出溶媒を除去後、クロマトグラフィー等通常使用される
方法によってさらに精製することができる。
【0049】
【実施例】次に実施例を挙げて本願発明を詳細に説明す
るが、本願発明はこれに限定されるものではない。
【0050】[実施例1] (3S,4S)-3-アミノ-4-ヒド
ロキシメチル-1-ベンジルオキシカルボニルピロリジン
D-酒石酸塩 D-酒石酸(1.51g)を10%含水エタノール(12.5ml)に溶
解し、外温45℃にて攪拌しながら、シス-3-アミノ-4-ヒ
ドロキシメチル-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジ
ン(2.52g)をエタノール(12.5ml)に溶解した溶液を
徐々に加えた。この後、溶液を室温にて攪拌放冷すると
徐々に結晶が析出した。さらに2時間攪拌した後析出晶
を濾取し、少量のエタノールで洗浄後、減圧下に乾燥
し、標題化合物の粗晶1.18g(29%)を得た。ここで得られ
た粗晶から10mgを採取し、希アルカリ水溶液を加えて(3
S,4S)-3-アミノ-4-ヒドロキシメチル-1-ベンジルオキシ
カルボニルピロリジンを遊離体として得た後、Boc2OでB
oc化した。HPLCを用いて光学純度を測定した結果、96.8
%eeであった。 融点:150.2−150.7℃ 比旋光度:-11.29°(20℃,c=0.01) 光学純度:96.8%ee(HPLC) 元素分析;C17H24N2O9として: 計算値:C, 50.99;H, 6.04;N, 6.99 実測値:C, 50.92;H, 6.07;N, 6.891 H-NMR(270MHz,CD3OD)δppm:2.60-2.78(1H,m),3.48-3.9
5(7H,m),4.40(2H,s),5.13(2H,s),7.30-7.39(5H,m)
【0051】[実施例2] (3R,4R)-3-アミノ-4-ヒド
ロキシメチル-1-ベンジルオキシカルボニルピロリジン
L-酒石酸塩 L-酒石酸(0.93g)を15%含水エタノール(10ml)に溶解
し、外温45℃にて攪拌しながら、シス-3-アミノ-4-ヒド
ロキシメチル-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジン
(1.56g;45%ee;(3R,4R)-体がrichの混合物)を5%含水
エタノール(30ml)に溶解した溶液を徐々に加えた。こ
の後、溶液を室温にて攪拌放冷すると徐々に結晶が析出
した。さらに2時間攪拌した後析出晶を濾取し、少量の
エタノールで洗浄後、減圧下に乾燥し、標題化合物の粗
晶1.18g(47.4%)を得た。ここで得られた粗晶から10mgを
採取し、希アルカリ水溶液を加えて(3R,4R)-3-アミノ-4
-ヒドロキシメチル-1-ベンジルオキシカルボニルピロリ
ジンを遊離体として得た後、Boc2OでBoc化した。HPLCを
用いて光学純度を測定した結果、88.3%eeであった。 融点:150.2−150.7℃ 比旋光度:+12.41°(20℃,c=0.01) 光学純度:88.3%ee(HPLC) 元素分析;C17H24N2O9として: 計算値:C, 50.99;H, 6.04;N, 6.99 実測値:C, 50.80;H, 6.06;N, 6.831 H-NMR(270MHz,CD3OD)δppm:2.60−2.78
(1H,m),3.44−3.97(7H,m),4.
40(2H,s),5.14(2H,s),7.30−
7.39(5H,m)
【0052】[実施例3] (3S,4S)−3−アミ
ノ-4-ヒドロキシメチル-1-ベンジルオキシカルボニルピ
ロリジン L-ジトルオイル酒石酸塩 L-ジトルオイル酒石酸(386mg)をエタノール(3ml)に
加え外温45℃にて攪拌溶解しながら、シス-3-アミノ-4-
ヒドロキシメチル-N-ベンジルオキシカルボニルピロリ
ジン(250mg)をエタノール(2ml)に溶解した溶液を徐
々に加えた。この後、溶液を室温にて攪拌放冷すると徐
々に結晶が析出した。さらに、24時間攪拌した後析出晶
を濾取し、少量のエタノールで洗浄後、減圧下に乾燥
し、標題化合物の粗晶453mg(67%)を得た。ここで得られ
た粗晶から10mgを採取し、希アルカリ水溶液を加えて(3
S,4S)-3-アミノ-4-ヒドロキシメチル-1-ベンジルオキシ
カルボニルピロリジンを遊離体として得た後、Boc2OでB
oc化した。HPLCを用いて光学純度を測定した結果、15%e
eであった。 融点:159.7−160.0℃ 比旋光度:-89.61°(20℃,c=0.01) 光学純度:15%ee(HPLC) 元素分析;C33H36N2O11.C2H5OHとして: 計算値:C, 61.76;H, 5.92;N, 4.11 実測値:C, 61.57;H, 5.65;N, 4.261 H-NMR(270MHz,CD3OD)δppm:2.40(6H,s),2.63-2.68(1H,
m),3.42-3.94(7H,m),5.13(2H,s),5.87(2H,s),7.27-7.36
(9H,m),7.99-8.03(4H,m)
【0053】[参考例1] 1-ベンジルオキシカルボニ
ル-4-エトキシカルボニル-3-オキソピロリジン N-ベンジルオキシカルボニルグリシン エチルエステル
(156.3g,600.0mmol)のトルエン(1200ml)溶液にア
クリル酸エチル(65.01ml, 600.0mmol)を加えた後、氷
冷下、水素化ナトリウム(60%油状;26.40g,660.0mmo
l)を加えた。同温で10分攪拌した後に氷浴を外し、室
温にて20分間、次いで50℃にて3時間攪拌した。反応終
了後、氷冷下、反応液に10%クエン酸水溶液を加えてお
よそpH3とし、ここに酢酸エチルを加えて振盪後分液し
た。有機層を分離して飽和食塩水で洗浄し、水層を更に
酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥後濾過し、減圧下溶媒を溜去して標記の化合物196.
7g(600.0mmol,定量的)を得た。1 H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.22-1.32(3H,m),3.93-4.05
(1H,m),4.05-4.31(5H,m),5.13-5.23(2H,m),7.28-7.40(5
H,m).
【0054】[参考例2] 1-ベンジルオキシカルボニ
ル-4-エトキシカルボニル-3-メトキシイミノピロリジン 1-ベンジルオキシカルボニル-4-エトキシカルボニル-3-
オキソピロリジン(196.7g,600.0mmol)をピリジン(7
00ml)に溶解し、氷冷下、O-メチルヒドロキシルアミン
塩酸塩(76.55g,916.5mmol)を加え、同温で10分攪拌
後、室温にて5時間攪拌した。ピリジンを減圧下溜去
し、残留物に1N塩酸および酢酸エチルを加え振盪後分液
した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、水層を更に酢酸エ
チルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後
濾過し、減圧下溶媒を溜去してシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精
製し、標記の化合物187.5g(589.1mmol,98.2%)を得
た。1 H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.15-1.32(3H,m),3.55-4.05(5
H,m),4.05-4.25(4H,m),5.09-5.20(2H,m),7.28-7.40(5H,
m).
【0055】[参考例3] 3,4-シス-1-ベンジルオキ
シカルボニル-3-第三級ブトキシカルボニルアミノ-4-ヒ
ドロキシメチルピロリジン 1-ベンジルオキシカルボニル-4-エトキシカルボニル-3-
メトキシイミノピロリジン(248.8g,550.0mmol)を無
水テトラヒドロフラン(1000ml)に溶解し、-78℃にて
攪拌下、1Mボラン−テトラヒドロフラン錯体のテトラヒ
ドロフラン溶液(2.75l,2.75mol)を滴下し、同温にて
1時間30分、氷冷下にて2時間、次いで室温にて12時間攪
拌した。氷冷下、反応液に水をガスが発生しなくなるま
で加えた後、炭酸カリウム(60.8g)を加え、室温下に
て1時間攪拌した。次いで、氷冷下、反応液に二炭酸ジ
第三級ブチル(144.0g,660.0mmol)を加えた後、室温
にて16時間攪拌した。反応液に水と酢酸エチルを加え、
振盪後有機層を分液した。有機層を飽和食塩水にて洗浄
後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、ろ液を
減圧濃縮した。得られた残さは結晶化した。この析出し
た結晶の一部ををシリカゲルカラムクロマトグラフィ−
(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製して、未精製
の結晶と合わせて標記の化合物121.99g(348.1mmol,6
3.3%)を得た。1 H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.46(9H,s),2.52-2.56(1H,m),
2.88-2.96(1H,m),3.44-3.92(6H,m),4.28(1H,br),4.76-
4.81(1H,m),5.10(1H,d,J=13.0Hz),5.14(1H,d,J=13.0H
z),7.29-7.37(5H,m).
【0056】[参考例4] 3,4-シス-3-アミノ-4-ヒド
ロキシメチル-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジン 3-(N-tert-ブトキシカルボニル)アミノ-4-ヒドロキシメ
チル-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジン(10.0g,
28.54mmol)をlN-塩酸/エタノール(150ml)に溶解し、
45℃にて15時間撹拌した。反応液を減圧下溜去し、残留
物にジクロロメタン、1N-水酸化ナトリウムを加え、振
盪後分液した。有機層を抽出した後、抽出液を濃縮乾固
して標題化合物を7.13g(28.49mmol,定量的)を得た。1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ(ppm):2.29-2.41(1H,m,H4),3.2
5-3.69(5H,m,H2a,H2b,H3,H5a,H5b),3.80(2H,d,4-CH 20
H),5.l3(2H,s,l-NC02CH 2Ph),7.30-7.37(5H,m,l-NC02CH2
Ph) MASS:m/e=25l(FABMS)

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の、式(IIa) 【化1】 または式(IIb) 【化2】 で表される化合物と、式(IIIa) 【化3】 もしくは式(IIIb) 【化4】 で表される化合物、または式(IVa) 【化5】 もしくは式(IVb) 【化6】 で表される化合物とから構成される塩、それらの水和物
    [上記の式中、R1は、水素原子、炭素数1から6のアル
    キル基(ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキ
    シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
    として有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原
    子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素
    数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれ
    る1以上の基を置換基として有していてもよい。)、ま
    たはアラルキル基(炭素数1から6のアルキル基上にア
    リール基が置換した構造であって;アリール基部分は、
    ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基
    および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基
    から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよ
    く;アルキル基部分は、炭素数1から6のアルキル基お
    よび炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基か
    ら選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよ
    い。)を表し、R2は、水素原子、炭素数1から6のアル
    キル基(ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキ
    シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
    として有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原
    子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素
    数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれ
    る1以上の基を置換基として有していてもよい。)、ア
    ラルキル基(炭素数1から6のアルキル基上にアリール
    基が置換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲ
    ン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および
    炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
    ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく;ア
    ルキル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭
    素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ば
    れる1以上の基を置換基として有していてもよい。)、
    アシル基(脂肪族、または芳香族のいずれでもよく;脂
    肪族の場合は炭素数1から7までであって、アリール
    基、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル
    基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基とし
    て有していてもよく;芳香族の場合、および脂肪族の場
    合の脂肪鎖上の置換基としてのアリール基は、ハロゲン
    原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭
    素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ば
    れる1以上の基を置換基として有していてもよい。)、
    炭素数2から7のアルキルオキシカルボニル基(このア
    ルキル基は、ハロゲン原子および炭素数1から6のアル
    コキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置
    換基として有していてもよい。)、アラルキルオキシカ
    ルボニル基(ここでアラルキル基は、炭素数1から6の
    アルキル基上にアリール基が置換した構造であって;ア
    リール基部分は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1か
    ら6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキシル
    基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基とし
    て有していてもよく;アルキル基部分は、炭素数1から
    6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基
    からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として
    有していてもよい。)、または置換スルホニル基(脂肪
    族、または芳香族のいずれでもよく;脂肪族の場合は炭
    素数1から6までであって、アリール基、ハロゲン原子
    および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基
    から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよ
    く;芳香族の場合、および脂肪族の場合の脂肪鎖上の置
    換基としてのアリール基は、ハロゲン原子、ニトロ基、
    炭素数1から6のアルキル基および炭素数1から6のア
    ルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を
    置換基として有していてもよい。)を表し、R3およびR4
    は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6のアルキル
    基(ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル
    基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基とし
    て有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原子、
    ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1
    から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1
    以上の基を置換基として有していてもよい。)、アラル
    キル基(炭素数1から6のアルキル基上にアリール基が
    置換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲン原
    子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素
    数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれ
    る1以上の基を置換基として有していてもよく;アルキ
    ル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭素数
    1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる
    1以上の基を置換基として有していてもよい。)、アシ
    ル基(脂肪族、または芳香族のいずれでもよく;脂肪族
    の場合は炭素数1から7までであって、アリール基、ハ
    ロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基から
    なる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有し
    ていてもよく;芳香族の場合、および脂肪族の場合の脂
    肪鎖上の置換基としてのアリール基は、ハロゲン原子、
    ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1
    から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1
    以上の基を置換基として有していてもよい。)、または
    置換スルホニル基(脂肪族、または芳香族のいずれでも
    よく;脂肪族の場合は炭素数1から6までであって、ア
    リール基、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコ
    キシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換
    基として有していてもよく;芳香族の場合、および脂肪
    族の場合の脂肪鎖上の置換基としてのアリール基は、ハ
    ロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基お
    よび炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基か
    ら選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよ
    い。)を表し、R5およびR6は、各々独立に、炭素数1か
    ら6のアルキル基(ハロゲン原子および炭素数1から6
    のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の
    基を置換基として有していてもよい。)、アリール基
    (ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル
    基および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の
    基から選ばれる1以上の基を置換基として有していても
    よい。)、またはアラルキル基(炭素数1から6のアル
    キル基上にアリール基が置換した構造であって;アリー
    ル基部分は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6
    のアルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基か
    らなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有
    していてもよく;アルキル基部分は、炭素数1から6の
    アルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基から
    なる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有し
    ていてもよい。)を表す。]
  2. 【請求項2】 下記の、式(IIa) 【化7】 または式(IIb) 【化8】 で表される化合物と、式(IIIa) 【化9】 または式(IIIb) 【化10】 で表される化合物とから構成される塩、それらの水和物
    (式中、R1、R2、R3およびR4の定義は、先の定義と同一
    である。)
  3. 【請求項3】 下記の式(Ia) 【化11】 または式(Ib) 【化12】 で表される化合物、それらの水和物(式中、R1およびR2
    の定義は、先の定義と同一であり、n1およびn2は、各々
    独立に、1以上の整数を表す。)
  4. 【請求項4】 下記の式(Ia)で表される化合物、その
    水和物 【化13】 (式中、R1、R2、n1およびn2の定義は、先の定義と同一
    である。)
  5. 【請求項5】 n1およびn2が、いずれも1である請求項
    3または4に記載の化合物
  6. 【請求項6】 R1が水素原子である請求項1から5のい
    ずれか一項に記載の化合物
  7. 【請求項7】 R2が、アシル基(脂肪族、または芳香族
    のいずれでもよく;脂肪族の場合は炭素数1から7まで
    であって、アリール基、ハロゲン原子および炭素数1か
    ら6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以
    上の基を置換基として有していてもよく;芳香族の場
    合、および脂肪族の場合の脂肪鎖上の置換基としてのア
    リール基は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6
    のアルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基か
    らなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有
    していてもよい。)、炭素数2から7のアルキルオキシ
    カルボニル基(このアルキル基は、ハロゲン原子および
    炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
    ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。)
    およびアラルキルオキシカルボニル基(ここでアラルキ
    ル基は、炭素数1から6のアルキル基上にアリール基が
    置換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲン原
    子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素
    数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれ
    る1以上の基を置換基として有していてもよく;アルキ
    ル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭素数
    1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる
    1以上の基を置換基として有していてもよい。)からな
    る群の基から選ばれる基である請求項1から6のいずれ
    か一項に記載の化合物
  8. 【請求項8】 R2が、炭素数2から7のアルキルオキシ
    カルボニル基(このアルキル基は、ハロゲン原子および
    炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
    ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。)
    およびアラルキルオキシカルボニル基(ここでアラルキ
    ル基は、炭素数1から6のアルキル基上にアリール基が
    置換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲン原
    子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素
    数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれ
    る1以上の基を置換基として有していてもよく;アルキ
    ル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭素数
    1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる
    1以上の基を置換基として有していてもよい。)からな
    る群の基から選ばれる基である請求項1から6のいずれ
    か一項に記載の化合物
  9. 【請求項9】 R2が、第三級ブトキシカルボニル基、2,
    2,2-トリクロロエトキシカルボニル基、ベンジルオキシ
    カルボニル基、パラメトキシベンジルオキシカルボニル
    基、パラニトロベンジルオキシカルボニル基、アセチル
    基、メトキシアセチル基、トリフルオロアセチル基、ク
    ロロアセチル基、ピバロイル基、ホルミル基およびベン
    ゾイル基からなる群の基から選ばれる基である請求項1
    から6のいずれか一項に記載の化合物
  10. 【請求項10】 R2が、ベンジルオキシカルボニル基で
    ある請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物
  11. 【請求項11】 下記の工程1および工程2によって構
    成されることを特徴とする、式(IIa) 【化14】 で表される化合物の製造方法 工程1:式(II) 【化15】 [式中、R1は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基
    (ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基
    からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として
    有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原子、ニ
    トロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1か
    ら6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以
    上の基を置換基として有していてもよい。)、またはア
    ラルキル基(炭素数1から6のアルキル基上にアリール
    基が置換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲ
    ン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および
    炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
    ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく;ア
    ルキル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭
    素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ば
    れる1以上の基を置換基として有していてもよい。)を
    表し、R2は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基
    (ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基
    からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として
    有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原子、ニ
    トロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1か
    ら6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以
    上の基を置換基として有していてもよい。)、アラルキ
    ル基(炭素数1から6のアルキル基上にアリール基が置
    換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲン原
    子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素
    数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれ
    る1以上の基を置換基として有していてもよく;アルキ
    ル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭素数
    1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる
    1以上の基を置換基として有していてもよい。)、アシ
    ル基(脂肪族、または芳香族のいずれでもよく;脂肪族
    の場合は炭素数1から7までであって、アリール基、ハ
    ロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基から
    なる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有し
    ていてもよく;芳香族の場合、および脂肪族の場合の脂
    肪鎖上の置換基としてのアリール基は、ハロゲン原子、
    ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1
    から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1
    以上の基を置換基として有していてもよい。)、炭素数
    2から7のアルキルオキシカルボニル基(このアルキル
    基は、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシ
    ル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基と
    して有していてもよい。)、アラルキルオキシカルボニ
    ル基(ここでアラルキル基は、炭素数1から6のアルキ
    ル基上にアリール基が置換した構造であって;アリール
    基部分は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から6の
    アルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基から
    なる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有し
    ていてもよく;アルキル基部分は、炭素数1から6のア
    ルキル基および炭素数1から6のアルコキシル基からな
    る群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有して
    いてもよい。)、または置換スルホニル基(脂肪族、ま
    たは芳香族のいずれでもよく;脂肪族の場合は炭素数1
    から6までであって、アリール基、ハロゲン原子および
    炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
    ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく;芳
    香族の場合、および脂肪族の場合の脂肪鎖上の置換基と
    してのアリール基は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数
    1から6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキ
    シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
    として有していてもよい。)を表し、ピロリジン環上の
    置換基 【化16】R1HN- および 【化17】-CH2OH はシス配置である。]で表される化合物の対掌体の混合
    物を、式(IIIa)、 【化18】 式(IIIb)、 【化19】 式(IVa)、 【化20】 または式(IVb) 【化21】 で表される化合物で処理し、式(IIa)との塩を形成さ
    せる工程[上記の式中、R3およびR4は、各々独立に、水
    素原子、炭素数1から6のアルキル基(ハロゲン原子お
    よび炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基か
    ら選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよ
    い。)、アリール基(ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数
    1から6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキ
    シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
    として有していてもよい。)、アラルキル基(炭素数1
    から6のアルキル基上にアリール基が置換した構造であ
    って;アリール基部分は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭
    素数1から6のアルキル基および炭素数1から6のアル
    コキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置
    換基として有していてもよく;アルキル基部分は、炭素
    数1から6のアルキル基および炭素数1から6のアルコ
    キシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換
    基として有していてもよい。)、アシル基(脂肪族、ま
    たは芳香族のいずれでもよく;脂肪族の場合は炭素数1
    から7までであって、アリール基、ハロゲン原子および
    炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
    ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく;芳
    香族の場合、および脂肪族の場合の脂肪鎖上の置換基と
    してのアリール基は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数
    1から6のアルキル基および炭素数1から6のアルコキ
    シル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基
    として有していてもよい。)、または置換スルホニル基
    (脂肪族、または芳香族のいずれでもよく;脂肪族の場
    合は炭素数1から6までであって、アリール基、ハロゲ
    ン原子および炭素数1から6のアルコキシル基からなる
    群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有してい
    てもよく;芳香族の場合、および脂肪族の場合の脂肪鎖
    上の置換基としてのアリール基は、ハロゲン原子、ニト
    ロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1から
    6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上
    の基を置換基として有していてもよい。)を表し、R5
    よびR6は、各々独立に、炭素数1から6のアルキル基
    (ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基
    からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として
    有していてもよい。)、アリール基(ハロゲン原子、ニ
    トロ基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数1か
    ら6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以
    上の基を置換基として有していてもよい。)、またはア
    ラルキル基(炭素数1から6のアルキル基上にアリール
    基が置換した構造であって;アリール基部分は、ハロゲ
    ン原子、ニトロ基、炭素数1から6のアルキル基および
    炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選
    ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく;ア
    ルキル基部分は、炭素数1から6のアルキル基および炭
    素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ば
    れる1以上の基を置換基として有していてもよい。]を
    表す。 工程2:工程1において形成された塩を塩基で処理して
    遊離体の式(IIa)で表される化合物を得る工程
  12. 【請求項12】 工程1において、処理のために使用さ
    れる化合物が、式(IIIa) 【化22】 または式(IIIb)、 【化23】 (上記の式中、R3およびR4の定義は先の定義と同一であ
    る。)で表される化合物である請求項11に記載の製造
    方法
  13. 【請求項13】 工程1において形成される塩が、下記
    の式(Ia)で表される塩である請求項12に記載の製造
    方法 【化24】 (式中、R1およびR2は、先の定義と同一であり、n1およ
    びn2は、各々独立に、1以上の整数を表す。)
  14. 【請求項14】 n1およびn2が、いずれも1である請求
    項13に記載の製造方法
  15. 【請求項15】 R1が、水素原子である請求項11から
    14のいずれか一項に記載の製造方法
  16. 【請求項16】 R2が、第三級ブトキシカルボニル基、
    2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル基、ベンジルオキ
    シカルボニル基、パラメトキシベンジルオキシカルボニ
    ル基、パラニトロベンジルオキシカルボニル基、アセチ
    ル基、メトキシアセチル基、トリフルオロアセチル基、
    クロロアセチル基、ピバロイル基、ホルミル基およびベ
    ンゾイル基からなる群の基から選ばれる基である請求項
    11から15のいずれか一項に記載の製造方法
  17. 【請求項17】 R2が、ベンジルオキシカルボニル基で
    ある請求項11から15のいずれか一項に記載の製造方
  18. 【請求項18】 工程2で使用する塩基が、無機塩基で
    ある請求項11から17のいずれか一項に記載の製造方
  19. 【請求項19】 無機塩基が、金属水酸化物、金属炭酸
    塩または金属炭酸水素塩である請求項18に記載の製造
    方法
  20. 【請求項20】 金属が、アルカリ金属、またはアルカ
    リ土類金属である請求項19に記載の製造方法
  21. 【請求項21】 金属が、アルカリ金属である請求項2
    0に記載の製造方法
  22. 【請求項22】 無機塩基が水酸化ナトリウム、または
    水酸化カリウムである請求項21に記載の製造方法
  23. 【請求項23】 塩基を水溶液として使用する請求項1
    8から22のいずれか一項に記載の製造方法
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