JP2000001443A - 固形薬剤及びその製造方法 - Google Patents
固形薬剤及びその製造方法Info
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Abstract
て吸収されやすい固形薬剤を提供すること。 【解決手段】 メトキシル基の置換量が27.5〜3
1.5重量%であり、20℃における2重量%水溶液の
粘度が2〜12cPであるメチルセルロースを、結合剤
として固形薬剤中に含有することを特徴とする固形薬剤
である。
Description
粒等に供する固形薬剤及びその製造方法に関する。さら
に詳しくは、結合剤または崩壊剤としてメトキシル基置
換量および水溶液粘度が特定の範囲にあるメチルセルロ
ースを配合した固形薬剤及びその製造方法に関する。
投与に便利であり、また服用しやすいという利点があ
る。
しないと輸送中に摩損するおそれがある一方、硬度が高
すぎると体内に入っても崩壊せず吸収されないおそれが
ある。
壊性を改善するために、固形薬物に配合される結合剤や
崩壊剤等の添加物の改善が望まれている。
いるものは、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン(以下、それぞれ、MC、HPMC、
HPC、PVPと略記する。)等が挙げられる。
剤として広いpH範囲で安定な結合剤として用いられて
いる。
粘度が80cP以上であるMCは除放性錠剤のマトリッ
クス基剤として使用し得ることが特開平4−16402
5号公報に記載されている。
造粒法により製造されるが、薬剤によっては通常量の結
合剤で満足な硬度が発現しないことがあるが、これを解
決するために添加量を多くすると、硬度の増大は得られ
るものの、体内での崩壊時間が長くなるという問題点が
ある。
壊する結合剤を配合した固形薬剤の開発が望まれてき
た。
は粘度が15cPと高く、これを用いて充分な硬度が得
られるような添加量で結合剤水溶液を調製すると、粘度
が600cPより高くなる。一般に、湿式造粒に供する
水溶液の粘度は600cP以下であるため、この低粘度
品では、結合剤水溶液の粘性が高くなりすぎるため固形
薬剤への添加量を多くすることができないという問題点
があった。
水で造粒する場合においても、粘度が高いためにMC粉
末の溶解に時間がかかるという問題点を有していた。
を有すると同時に速やかに崩壊する固形薬剤を得るべく
鋭意研究した結果、メトキシル基置換量及び水溶液粘度
が特定の範囲にあるMCを結合剤または崩壊剤として固
形薬剤に添加すると上述の問題点が解決できることを見
出し本発明を完成するに至った。
かに崩壊して吸収されやすい固形薬剤及びその製造方法
を提供することを目的とする。
トキシル基の置換量が27.5〜31.5重量%であ
り、20℃における2重量%水溶液の粘度が2〜12c
Pであるメチルセルロースを、結合剤として固形薬剤中
に含有することを特徴とする固形薬剤を提供するもので
ある。
含有量が、固形薬剤に対して0.5〜10重量%である
ことを特徴とする前記の固形薬剤を提供するものであ
る。
剤の製造方法において、メトキシル基の置換量が27.
5〜31.5重量%であり、20℃における2重量%水
溶液の粘度が2〜12cPであるメチルセルロースを、
結合剤として添加して造粒することを特徴とする前記の
固形薬剤の製造方法を提供するものである。
する。
27.5〜31.5重量%であり、20℃における2重
量%水溶液の粘度が2〜12cP、好ましくは2〜5c
Pであるメチルセルロースを、固形薬剤の造粒過程にお
いて結合剤として添加して製造される固形薬剤であり、
固形薬剤中(内部)に含有される結合剤は同時に崩壊剤
として作用することである。
31.5重量%のMCは、20℃における2重量%水溶
液の粘度が3〜15cPであるものが、固形薬剤の被膜
剤としてその表面に利用された例はあるが(特開昭60
−84215号公報、特開昭60−13719号公
報)、メトキシル基の置換量が27.5〜31.5重量
%で20℃における2重量%水溶液の粘度が2〜12c
Pの範囲にあるMCが造粒過程中に添加されて内部に存
在する結合剤として使用された例は本発明が最初であ
る。
め、湿式造粒法において、水溶液として使用する場合に
は、従来に比べ造粒粉末全体に均一に行き渡ることがで
き、また、高濃度で使用することもできるという利点が
ある。
Cを粉末で添加し水で造粒する場合においても、水に対
する溶解性がよいため添加量を多くしても結合性に優れ
かつ崩壊性の良好な固形薬剤が得られる。
重量%水溶液の粘度が12cPを越えると除放効果が大
きくなり適当ではない。
置換量と粘度範囲を有するMCは、本発明の出願人が製
造販売する市販品を利用することが出来るが、添加され
るMCの粘度グレードは上記粘度範囲の中から薬物の水
に対する溶解性によって適当なものを選択することが出
来る。
薬剤全量に対して0.5〜10重量%であることが好ま
しく、さらに好ましくは1〜5重量%である。固形薬剤
を製造する際の造粒が可能であって固形薬剤に適度な崩
壊性を与えられる配合量であればよいが、MCが10重
量%を越えると、固形薬剤中の薬物の放出が遅くなり、
また、造粒過程における造粒物の粘度が著しく上昇して
均一な造粒が出来なくなるので好ましくない。
かに、通常固形薬剤の製造において添加される他の添加
剤、例えば、乳糖、澱粉類、粉末セルロース、結晶セル
ロース、リン酸水素カルシウム等の賦形剤やステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク等の
滑択剤を含有することが出来る。さらに必要に応じて、
その他の結合剤、崩壊剤、界面活性剤、着色剤、矯味
剤、香料等を含有してもよい。
造粒法等の通常の製造方法を用いて製造することがで
き、造粒された固形薬剤を滑択剤と混合し、常法によっ
て打錠機で錠剤を成形することが出来る。
粒におけるMCの添加方法は、例えば、MCの粉末を薬
物および賦形剤等の混合粉末に添加した後造粒する方
法、あらかじめMCを水に溶解した水溶液を薬物と賦形
剤等の混合粉末に添加して造粒する方法などいずれでも
差し支えない。
は、後述の実施例に示すように、優れた結合性、崩壊性
を示す固形薬剤である。したがって、従来のメトキシル
基置換量及び水溶液粘度範囲のMCを用いた固形薬剤と
は異なり結合性が高くしかも速やかな崩壊性を有する優
れた固形薬剤を提供することが出来る。
さらに具体的に説明するが、本発明は以下に示す実施例
にのみ限定されるものではない。
カルグラニュレータ((株)パウレック社製FM−VG−
05)にてグレード回転数700rpm、チョッパー回
転数3000rpmの条件で30秒混合した後、10秒
間で水80.0gを添加し、さらに10分間混合して造
粒した。得られた造粒末を、40℃で一晩乾燥し、20
メッシュのふるいを通過させ、本発明の固形薬剤である
打錠用顆粒を得た。
リン酸マグネシウムを0.5重量%添加し、ポリ袋で混
合したものを下記打錠条件で、本発明の固形薬剤である
錠剤を圧縮成形し、硬度試験および日本薬局方崩壊試験
を行って錠剤物性を比較した。試験結果を「表1」に示
す。
0.0gに代えた以外は実施例1と同様に錠剤を製造し
試験を行った。試験結果を「表1」に示す。
度の高いMC(信越化学工業(株)製 商品名:メトロー
ズSM−15;20℃、2重量%水溶液粘度15.8c
P)12.0gに代えた以外は実施例1と同様に錠剤を
製造し試験を行った。試験結果を「表1」に示す。
較例1で用いたMC20.0gに代えた以外は実施例1
と同様に錠剤を製造し試験を行った。試験結果を「表
1」に示す。
PMC(信越化学工業(株)製 商品名:TC−5E(Pha
rmacoat 603);20℃、2重量%水溶液粘度 3.22
cP)20.0gに代えた以外は実施例1と同様に錠剤
を製造し試験を行った。試験結果を「表1」に示す。
PC(信越化学工業(株)製 商品名:HPC EF−
P;20℃、2重量%水溶液粘度5.56cP)20.
0gに代えた以外は実施例1と同様に錠剤を製造し試験
を行った。試験結果を「表1」に示す。
7.5〜31.5重量%であり、20℃における2重量
%水溶液の粘度が2〜12cPにあるMCを用いた実施
例1及び2の錠剤は、硬度が高くかつ崩壊時間も短いこ
とから、結合性および崩壊性において優れた効果を有し
ていることが分かる。
と同様の造粒方法により攪拌造粒を行い、本発明の固形
薬剤である打錠用顆粒を得た。
件で錠剤を打錠形成しエルヴェカ硬度計による硬度試験
および日本薬局方崩壊試験を行った。さらに、各種錠剤
を40℃、75%RHの加温加湿下で2ケ月間保管し、
1ケ月後及び2ケ月後に硬度試験及び崩壊試験を行い錠
剤の安定性を調べた。結果を「表2」に示す。
用いた粘度の高いMC(SM−15)に代えた以外は実
施例3と同様に錠剤を製造して硬度試験及び崩壊試験を
行った。結果を「表2」に示す。
用いたHPCに代えた以外は実施例3と同様に錠剤を製
造して硬度試験及び崩壊試験を行った。結果を「表2」
に示す。
用いたHPMCに代えた以外は実施例3と同様に錠剤を
製造して硬度試験及び崩壊試験を行った。結果を「表
2」に示す。
7.5〜31.5重量%であり、20℃における2重量
%水溶液の粘度が2〜12cPにあるMCを用いた実施
例3の錠剤は、結合性および崩壊性において優れた安定
性を有していることが分かる。
の添加量を9.0gにかえて水80gに溶解して結合剤
溶液(粘度;500cP)を調製した後、実施例1と同
様の操作で造粒し、得られた造粒物について実施例1と
同様の処方の錠剤を作成し錠剤硬度を調べた。 錠剤硬度:12.6kgf
5)の添加量を5.0gにかえて水80gに溶解して結
合剤溶液(粘度;500cP)を調製した後、実施例1
と同様の操作で造粒し、得られた造粒物について実施例
1と同様の処方の錠剤を作成し錠剤硬度を調べた。 錠剤硬度:1.5kgf
5では結合剤の添加量が少なくなるため錠剤の硬度が不
足するが、SM−4ではこのような問題点は解決され
る。
同時に速やかに崩壊して吸収されやすい固形薬剤を提供
できる。本発明の製造方法によれば、結合剤の溶解性が
改善され均一な造粒が可能となるため、優れた結合性お
よび良好な崩壊性を製剤に付与することが出来る。
Claims (3)
- 【請求項1】 メトキシル基の置換量が27.5〜3
1.5重量%であり、20℃における2重量%水溶液の
粘度が2〜12cPであるメチルセルロースを、結合剤
として固形薬剤中に含有することを特徴とする固形薬
剤。 - 【請求項2】 前記メチルセルロースの含有量が、固形
薬剤に対して0.5〜10重量%であることを特徴とす
る請求項1記載の固形薬剤。 - 【請求項3】 薬物を造粒する固形薬剤の製造方法にお
いて、メトキシル基の置換量が27.5〜31.5重量
%であり、20℃における2重量%水溶液の粘度が2〜
12cPであるメチルセルロースを、結合剤として添加
して造粒することを特徴とする請求項1または2記載の
固形薬剤の製造方法。
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JP10-117780 | 1998-04-13 | ||
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