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JP2000089624A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000089624A
JP2000089624A JP10255671A JP25567198A JP2000089624A JP 2000089624 A JP2000089624 A JP 2000089624A JP 10255671 A JP10255671 A JP 10255671A JP 25567198 A JP25567198 A JP 25567198A JP 2000089624 A JP2000089624 A JP 2000089624A
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JP
Japan
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current
thickness
voltage
charging
image carrier
Prior art date
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Application number
JP10255671A
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English (en)
Inventor
Takeshi Fujino
猛 藤野
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Canon Inc
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Canon Inc
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Publication date
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体を非接触帯電手段で非接触で帯電す
る画像形成装置において、像担持体の感光層の厚みを精
度よく安定して検知できるようにする。 【解決手段】 電源9からスコロトロン式コロナ帯電器
2に帯電バイアスを印加した際に、スコロトロン式コロ
ナ帯電器2から感光体1に流れる電流値と、電源9から
スコロトロン式コロナ帯電器2に印加される電圧値を膜
厚検知回路10で検知し、膜厚検知回路10で検知した
前記電流値と電圧値の検知情報に基づいて制御装置11
で感光体1の感光層の厚みを算出することにより、簡単
な装置・回路構成で感光体1の感光層の厚みを精度よく
安定して検知できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を利
用した複写機、プリンタ等の画像形成装置に係り、特に
被帯電体である像担持体(電子写真感光体、静電記録誘
導体など)の表面を非接触で帯電処理する非接触式帯電
部材を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置、静電記録装置等の画像形
成装置においては、電子写真感光体、静電記録誘電体等
の被帯電体としての像担持体を帯電処理(除電処理も含
む)する帯電手段として、従来より非接触式のコロナ帯
電器や、接触式のローラ帯電器やブレード帯電器が用い
られてきた。
【0003】上記接触式の帯電手段としては、ローラ形
(帯電ローラ)やブレード形(帯電ブレード)等の帯電
部材(導電性部材)を被帯電体である像担持体(電子写
真感光体、静電記録誘導体など)の表面に接触させて像
担持体表面を所定の極性、電位に帯電させる接触(直
接)式の帯電装置(例えば、特開昭63−167380
号公報等)が実用化されている。
【0004】また、被帯電体である像担持体(電子写真
感光体、静電記録誘導体など)を繰り返して使用する転
写方式の画像形成装置においては、帯電処理および耐久
通紙等により像担持体表面がしだいに削れていき、像担
持体表面の厚み(膜厚)が逐次減少していく。この膜厚
の減少により、像担持体の帯電安定性が損なわれるが、
その理由は以下のような原理による。
【0005】像担持体を一定電位Vdに帯電するために
必要な電荷量Qは、該像担持体の静電容量Cによって決
定され、この電荷量は像担持体の誘電体層の静電容量C
によって決定され、この電荷量は誘電体層の厚みdに対
して反比例する。
【0006】従って、表面が削れた像担持体を一定電位
Vdにまで帯電するためには初期より多い電荷(像担持
体方向電流)が必要になる。即ち、一定の像担持体方向
電流Idが像担持体に流れている状態では、像担持体の
誘電体層の厚みの減少に応じて徐々に電位が変化し、そ
の結果、濃度が薄く、もしくは濃くなったり、カブリが
生じるなどの問題が生じ、適正な画像が得られなくな
る。
【0007】この現象に関しては、帯電方式が接触式、
非接触式を問わずに発生する。この問題を解決するため
には、像担持体の表面電位を電位センサーなどで測定
し、電位制御を行う必要がある。この場合、電位センサ
ーを用いればそれだけ装置の初期コストが増大し、ま
た、カートリッジタイプの複写機やプリンターでは、電
位センサーを装置内に装着するスペースがないなどの理
由から、比較的安価な複写機やプリンターでは像担持体
の膜厚の変動に対応する方法がなかった。
【0008】ところで、このような膜厚の変化に対し
て、電位センサーなどの像担持体の表面電位測定手段を
持たずに一定の帯電安定性を維持するため、接触帯電方
式においては、像担持体の膜厚を検知する手段(例えば
特開平5−223513号公報等)などが存在する。
【0009】この接触帯電方式における像担持体の膜厚
の検知手段の原理を簡単に説明すると、被帯電体である
像担持体の誘電体層の膜厚dの減少による静電容量Cの
変化を、帯電部材から像担持体に流れる像担持体方向電
流Idで検知し、同時に帯電部材への印加電圧(像担持
体の表面電位と放電開始電圧の和)と、予め設定された
像担持体の誘電体層の厚みに関するV−I特性の傾きデ
ータとを照合することにより達成されている。
【0010】このように、接触帯電装置はコロナ帯電器
に比べて、像担持体の膜厚を検知することができるとい
う大きな利点の他に、電源の低圧化が図れる、オゾン等
のコロナ放電生成物の発生が少ない等の利点を有してい
る。
【0011】しかしながら、その一方で、接触部近傍の
狭域放電により像担持体の表層の削れ量が大きい、接触
式であるために帯電部材の表層が汚れて画像異常が生じ
易い。
【0012】また、帯電部材が導電性樹脂やゴムで構成
されているため、放電による材質の劣化や抵抗の変動に
より帯電部材自体の寿命がコロナ帯電器に比べて短いな
どの欠点も有している。
【0013】特に近年、カートリッジ廃棄によって発生
するゴミなどの環境問題や、コストダウン等に対する強
い要望に応えるため、必然的に像担持体である感光体の
寿命を延ばすことが必要となり、感光体の削れ量が少な
いコロナ帯電器が再度見直されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電位セ
ンサーを持たない像担持体の帯電手段としてコロナ帯電
器を備えた電子写真装置においては、前述のような像担
持体の膜厚検知手段が使用できない。
【0015】その理由は、像担持体の膜厚検知を行うた
めには、像担持体に流れる電流とその時の印加電圧の関
係であるV−I特性が分かっていなければならないが、
スコロトロン式コロナ帯電器は、放電ワイヤの他にシー
ルドやグリッドと言われる電流安定化部材で構成されて
いる。このため、放電ワイヤより流れる電流は、像担持
体だけではなく前述のシールドやグリッドといった導電
部材に流れるため、帯電部材に流れる電流とその時の印
加電圧は、像担持体に流れる電流と像担持体の表面電位
(印加電圧から放電開始電圧を差し引いた値)と一致し
ない。よって、像担持体の静電容量を導くことができ
ず、像担持体の膜厚を算出することができない。
【0016】また、感光体を帯電処理する前に行う表面
電位を下げるために行う除電工程(一般にヒューズラン
プやLEDなどの露光照射による除電)において、感光
体の除電後の表面電位Vsl(Voltage sup
er light)が0Vまで落ちなかった場合、図5
に示すように、感光体の表面電位と感光体に流れた電流
との比(表面電位/電流)は、感光体の除電後の表面電
位(除電後電位)Vslの分だけずれてしまう。
【0017】この除電後電位Vslは、感光体の耐久状
態や使用時間に応じて徐々に上昇していくため、感光体
の表面電位と電流との比がずれていき、結果として検知
される感光体の膜厚も実際の値に対してずれていくこと
になる。
【0018】そのため、コロナ帯電器を帯電手段として
備えた電子写真装置においては、一般に感光体の膜厚検
知の手段として、通紙耐久枚数や感光体の通算回転数等
をカウントすることで間接的に感光体の削れ量、すなわ
ち感光体の寿命を算出する方法などが用いられている。
しかしながら、この方法も使用環境やクリーニング装置
の状態等で感光体の削れ量が変動するため、感光体の厚
みを精度よく安定して検知することができなかった。
【0019】そこで本発明は、非接触式の帯電手段を用
いる画像形成装置において、像担持体の厚みを精度良く
安定して検知することができる画像形成装置を提供する
ことを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、表面に感光層を有する像担持体と、該像担
持体の表面に近接して設けられ前記像担持体を帯電する
非接触帯電手段と、該非接触帯電手段に電圧を印加する
電源とを備えた画像形成装置において、前記電源から前
記非接触帯電手段に電圧を印加した際に、前記非接触帯
電手段から前記像担持体に流れる電流値と、前記電源か
ら前記非接触帯電手段に印加される電圧値とを検知する
電流・電圧検知手段と、該電流・電圧検知手段により検
知される前記電流値と電圧値の検知情報を入力し、入力
される前記電流値と電圧値の検知情報に基づいて前記感
光層の厚みを算出する算出手段と、を有することを特徴
としている。
【0021】また、前記非接触式帯電手段は、シールド
内に放電ワイヤとグリッドを有するスコロトロン式コロ
ナ帯電器であり、前記電流・電圧検知手段は、前記電源
から前記スコロトロン式コロナ帯電器に印加される電圧
値と、前記電源から前記放電ワイヤ、シールド、グリッ
ドに流れる各電流値とを検知し、更に前記電流・電圧検
知手段は、検知した前記各電流値により前記スコロトロ
ン式コロナ帯電器から前記像担持体へ流れる帯電電流値
を検知し、前記算出手段は、前記電流・電圧検知手段か
ら入力される前記電圧値と帯電電流値の検知情報に基づ
いて前記感光層の厚みを算出することを特徴としてい
る。
【0022】また、前記非接触式帯電手段は、シールド
内に放電針とグリッドを有するコロナ帯電器であり、前
記電流・電圧検知手段は、前記電源から前記コロナ帯電
器に印加される電圧値と、前記電源から前記放電針、シ
ールド、グリッドに流れる各電流値とを検知し、更に前
記電流・電圧検知手段は、検知した前記各電流値により
前記コロナ帯電器から前記像担持体へ流れる帯電電流値
を検知し、前記算出手段は、前記電流・電圧検知手段か
ら入力される前記電圧値と帯電電流値の検知情報に基づ
いて前記感光層の厚みを算出することを特徴としてい
る。
【0023】また、前記感光層の厚みに応じた前記像担
持体の表面電位と帯電電流との特性値を格納した記憶手
段を有し、前記算出手段は、前記記憶手段から入力され
る前記像担持体の表面電位と帯電電流との特性値情報
と、前記電流・電圧検知手段から入力される前記電流値
と電圧値の検知情報から前記感光層の厚みを算出するこ
とを特徴としている。
【0024】また、前記像担持体の表面電荷を除電する
除電手段と、該除電手段による前記像担持体の表面電荷
の除電後における前記感光層の厚みに応じた前記像担持
体の表面電位と帯電電流との特性値を格納した記憶手段
を有し、前記算出手段は、前記記憶手段から入力される
前記像担持体の表面電位と帯電電流との特性値情報と、
前記電流・電圧検知手段から入力される前記電流値と電
圧値の検知情報から前記感光層の厚みを算出することを
特徴としている。
【0025】また、前記算出手段で検知された前記感光
層の厚みが予め設定した値、またはそれ以下の場合に
は、前記感光層の厚みが下限厚みに達したことを表示手
段に報知する、または画像形成動作を停止するようにし
たことを特徴としている。
【0026】(作用)本発明の構成によれば、非接触帯
電手段から像担持体に流れる電流値と、電源から非接触
式帯電手段に印加される電圧値に基づいて、算出手段で
像担持体の感光層の厚みを精度よく安定して検知するこ
とができる。
【0027】
【発明の実施の形態】〈実施の形態1〉図1は、本実施
の形態に係る画像形成装置(本実施の形態では転写式電
子写真プロセス利用の複写機)の要部を示す概略構成図
である。
【0028】この画像形成装置は、像担持体である回転
ドラム型の電子写真感光体(以下、感光体という)1
と、感光体1の周囲に非接触式の帯電部材(一次帯電
器)としてのスコロトロン式コロナ帯電器2、現像装置
3、転写ローラ5、クリーニング装置6、及び除電装置
8を備えている。
【0029】感光体1は、本実施の形態では負帯電の有
機感光体で、直径30mmのアルミニウムドラム(導電
性ドラム基体)上に表層である不図示のOPC感光体層
(誘電体層)が塗工形成されており、所定のプロセスス
ピード(例えば150mm/secの回転周速度)で矢
印R1方向に回転駆動される。
【0030】感光体1のOPC感光体層(以下、誘電体
層という)の厚みは初期状態においてd=25μmであ
る。また、OPC感光体層を形成する不図示の電荷輸送
層(Carriere Transfer Laye
r)のバインダーとしてポリカーボネート樹脂を用いて
おり、耐久通紙によって該電荷輸送層層は徐々に削れて
厚みが減少していく。
【0031】スコロトロン式コロナ帯電器2は、放電ワ
イヤ2aと、放電ワイヤ2aの側部外周を覆う導電性板
であるシールド2bと、感光体1に近接対向し感光体1
の表面電位を制御するグリッド2cを備えている。
【0032】放電ワイヤ2aとシールド2b間には電源
9が接続されており、放電ワイヤ2aには、電源9によ
り該放電ワイヤ2aの片側端部において不図示の電極を
介して帯電バイアスが印加される。
【0033】電源9からスコロトロン式コロナ帯電器2
に印加される電流と電圧の値は、膜厚検知回路10にお
いて検知される。膜厚検知回路10で検知される前記電
流と電圧の値は制御装置11に入力され、制御装置11
は前記電流と電圧の値の入力情報に基づいて感光体1の
誘電体層の厚みを算出する(詳細は後述する)。
【0034】また、シールド2bとグリッド2cは、不
図示の端部電極によって導通されており、不図示の電極
を介して放電ワイヤ2aと同様に電源9から帯電バイア
スが印加される。従って、シールド2bとグリッド2c
は帯電処理時には同電位、同電流となる。
【0035】現像装置3は、本実施の形態では一成分ジ
ャンピング現像装置であり、回転自在な現像スリーブ4
内に固定配置されたマグネットローラ(不図示)を有し
ている。
【0036】次に、上記した画像形成装置の画像形成動
作について説明する。
【0037】画像形成時には、感光体1は駆動手段(不
図示)により矢印R1方向に所定のプロセススピード
(例えば150mm/sec)で回転駆動される。この
とき、電源9からスコロトロン式コロナ帯電器2に帯電
バイアスを印加して感光体1の表面を負極性に帯電す
る。
【0038】そして、スコロトロン式コロナ帯電器2に
より帯電処理を施された感光体1は、露光装置(不図
示)から出力されるレーザー光L(目的の画像情報の時
系列電気デジタル画素信号に応じて照射されたレーザー
光)による走査露光がなされることにより、感光体1の
露光部分が除電されて感光体1表面に画像情報の静電潜
像が形成されていく。
【0039】そして、その静電潜像がジャンピング現像
方式の現像装置3により一成分磁性トナーによって反転
現像され、感光体1表面の露光された部分がトナーの付
着でトナー像として可視化される。
【0040】そして、感光体1表面に形成されたトナー
像が転写ローラ4と感光体1との間の転写ニップ部に到
達すると、このタイミングに合わせて不図示の給紙機構
から用紙などの転写材Pがこの転写ニップ部に搬送され
る。そして、転写バイアス(例えば約3KV)が印加さ
れた転写ローラ5により転写材Pの裏側にトナーと逆極
性の電荷が付与されて、その表面側に感光体1表面のト
ナー像が転写される。トナー像が転写された転写材Pは
定着装置(不図示)に搬送され、定着装置(不図示)に
よる加熱加圧処理により転写トナー像が転写材P表面に
永久固着画像として定着されて出力される。
【0041】また、トナー像転写後の感光体1表面は、
クリーニング装置6のクリーニングブレード(ウレタン
ゴム製のカウンターブレード)7により転写残トナーや
紙粉等の付着汚染物の掻き落とし除去を受けて清浄面化
され、さらに除電装置8により除電されて初期化され、
繰り返して作像に供される。
【0042】次に、感光体1の誘電体層の厚みの検知に
ついて説明する。
【0043】感光体1の誘電体層の厚みd(μm)は、
スコロトロン式コロナ帯電器2の帯電処理による感光体
1の表面電位の上昇分をVp(V)、感光体1に流れる
感光体電流をId(μA)、感光体1の誘電体層の比誘
電率をε、真空中の誘電率をε0、スコロトロン式コロ
ナ帯電器2の有効帯電幅をL(mm)、プロセススピー
ドをPS(mm/sec)とした場合に、これらから感
光体1の静電容量Cが計算され、以下の関係式が導かれ
る。
【0044】 帯電電荷量Q=∫Id・dt=C・Vp …(1) (1)式より、帯電電流Id=d/dt(C・Vp) …(2) が得られる。ここで、dC/dt=ε・ε0・L・PS/dであることより、 帯電電流Id=ε・ε0・L・PS・Vp/d …(3) (3)式より、誘電体層の厚みd=ε・ε0・L・PS・Vp/d …(4) が得られる。
【0045】(4)式において、ε、ε0、L、PS
は、画像形成装置および誘電体の特性によって決まる定
数であるため、誘電体層の厚みdは、VpおよびIdの
関数としてみることができる。つまり、上記Vpおよび
Idの関係を得ることにより、感光体1の誘電体層の厚
みdを検知することができる。
【0046】ここで、スコロトロン式コロナ帯電器2か
ら感光体1へ流れる帯電電流Idを求めるには、電源9
から放電ワイヤ2aへ流れる放電ワイヤ電流Iprと、
グリッド2c及びシールド2bヘ流れる電流Igsを膜
厚検知回路10で検知し、放電ワイヤ電流Iprからグ
リッド・シールド電流Igsを差し引いたものが感光体
電流Idとなる。すなわち、 Id=Ipr−Igs …(5) である。
【0047】ここで、グリッド2bとシールド2cに流
れるグリッド・シールド電流がIgsで表されるのは、
本実施の形態においてはグリッド2bとシールド2cが
導通しており、同一の電源9から電流を供給されている
からである。
【0048】また、感光体1の表面電位は、スコロトロ
ン式コロナ帯電器2の放電ワイヤ2aに流れる放電ワイ
ヤ電流Iprが感光体1に流れる帯電電流(感光体電
流)Idに対して十分に大きい(一般的には約7〜8倍
以上)であれば、グリッド・シールド電圧Vgsと等し
くなるという特性を用いて検知することができる。すな
わち、 Vd=Vp …(6) である。
【0049】そこで、本実施の形態のように、感光体1
の非接触式帯電部材としてのスコロトロン式コロナ帯電
器2を用いた画像形成装置において、放電ワイヤ電流l
pとグリッド・シールド電流Igsより求まる帯電電流
Id、およびグリッド電圧Vgsより求まる表面電位V
pを用いて、感光体1の誘電体層の厚みを検知すること
ができる。
【0050】なお、上記した感光体1の誘電体層の厚み
を検知する際の条件であるが、検知時の除電後電位Vs
lが略OV近辺でない場合、除電後電位Vslの分だけ
感光体1に流れる電荷が少なくなる。このため、感光体
1の表面電位Vと帯電電流Iとの特性であるV−I特性
が食い違って誤差の原因となるため、除電後電位Vsl
が略OV近辺となるように感光体1の除電処理を除電装
置8で行う。
【0051】また、それぞれの電圧を印加する時間は、
ノイズの影響等を除去するために最低でも感光体1を1
回転分以上(本実施の形態では1回転)とし、この間に
測定された電流を平均している。更に、感光体1の誘電
体層の厚み検知は感光体1の前回転時に行っており、画
像形成に悪影響を与えないようなシーケンスになってい
る。
【0052】また、感光体1の誘電体層の厚みを検知す
るためには、予め感光体1の上記V−I特性の傾きと、
その誘電体層の膜厚(厚み)dの関係を測定する必要が
ある。そこで、感光体1の誘電体層の膜厚dがそれぞれ
15μm、18μm、21μm、25μmである感光体
1を用いて測定を行った。
【0053】図2は、感光体1の誘電体層の膜厚dが1
5μm、21μm、25μmの場合の各V−I特性を示
す図であり、横軸は表面電位V(KV)、縦軸は帯電電
流Iである。この図に示すV−I特性から明らかなよう
に、V−I特性の切片であるε、ε0、L、PS/d
が、感光体1の誘電体層の膜厚dに依存することが実験
的にも立証された。
【0054】上記15〜25μmでのV−I特性の関係
に基づいて、図3に示すような、感光体1の誘電体層の
膜厚(μm)dとV−I特性の傾き(V/I)の相関を
得ることができる。ここで、V−I特性の傾き(V/
I)とは、帯電電流Idを表面電位(電圧)Vpで割っ
た値である。また、本実施の形態では、帯電電流Idは
36μA、グリッド、シールド電圧Vgsは700Vと
した。
【0055】そして、本実施の形態では、上記した図3
に示した感光体1の誘電体層の膜厚dとV−I特性の傾
き(V/I)の関係を、制御装置11内のROM12に
予め記憶させておき、膜厚検知回路10から入力される
表面電位Vpと帯電電流Idから感光体1の誘電体層の
膜厚dを算出することができる。
【0056】そして、本実施の形態では、感光体1の誘
電体層の膜厚dが下限値である15μmに相当するV−
I特性の傾き(V/I)が19.5V/μAを下回った
場合には、画像形成装置の表示パネル(不図示)に設け
た警告表示灯(不図示)を点灯させたり、感光体1の誘
電体層の膜厚が下限厚みに達していることを表示するな
どして、使用者に報知するようにしている。また、制御
装置11は、この警告表示などと共に画像形成動作を停
止させるようにしてもよい。
【0057】これにより、使用者は感光体1の誘電体層
の膜厚が寿命に達したことを認識して感光体1の交換を
行うことができるので、感光体1が使用限界に達してい
るにも拘らず使用されることによる帯電不良や画像不良
の発生を防止することができる。
【0058】また、上記した実施の形態1では、非接触
帯電手段としてスコロトロン式コロナ帯電器を用いた
が、放電針、シールド、グリッドを有するコロナ帯電器
を用いても本発明を同様に適用することができる。
【0059】〈実施の形態2〉本実施の形態では、実施
の形態1で述べた感光体1の誘電体層の膜厚の検知に際
して、更に除電後電位VsIの変動を加味することによ
り、より正確に膜厚検知を行うようしたものである。な
お、本実施の形態においても、図1に示した実施の形態
1と同様の構成の画像形成装置を用い、図1に示した画
像形成装置を用いて説明する。
【0060】実施の形態1のように、感光体1の除電後
電位が略0V近辺にならない場合、感光体1の表面電位
Vpは実際には除電後電位Vslを含んでいるため、感
光体1に流れる帯電電流Idは除電後電位Vsl分の電
荷量だけ少なくなる。このため、図5に示したように、
表面電位Vと電流Iの比V/Iは実際の値よりも低くな
り、膜厚の誤検知の原因となる。
【0061】つまり、帯電処理後の感光体1の表面電位
をVd(V)、除電後の感光体1の表面電位をVsl
(V)とすると、帯電処理による感光体1の表面電位の
上昇分Vp(V)は、 Vp=Vd−Vsl …(7) となる。
【0062】ここで、上述したように、除電後電位Vs
lは感光体1の耐久通紙によって変動する。本実施の形
態では、感光体1の耐久通紙枚数の積算値Nと除電後電
位Vslを、図1に示した画像形成装置を用いて予め実
際の耐久通紙によって求め、その通紙積算値N(枚)と
除電後電位Vslの関係を除電後電位テーブルとして制
御装置11内のROM12に記憶しておき、この除電後
電位テーブルを用いて帯電処理後の感光体1の表面電位
Vpを算出するようにした。
【0063】図4は、室温25℃で湿度60%RHの通
常環境(N/N環境)における、耐久通紙枚数と除電後
電位Vslの関係を示した図である。
【0064】なお、除電後電位Vslは、通紙耐久5千
枚毎に図1の画像形成装置の現像装置3を取り外し、現
像装置3と感光体1とが対向する位置に電位センサーを
とりつけて測定した。
【0065】このように本実施の形態では、図5に示し
たように予め測定した通紙積算値Nと感光体1の除電後
電位Vslとの関係を、制御装置11内のROM12に
記憶させておき、制御装置11内のカウンター(不図
示)においてスタックされている通紙積算値Nより膜厚
検知時の除電後電位Vslを導き、実質の表面電位の上
昇分であるVpを求めることにより、Vslの変動に依
存せずにより正確に膜厚dを検知することができる。
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電源から
非接触帯電手段に帯電バイアスを印加した際に、非接触
帯電手段から像担持体に印加される電流値と電圧値に基
づいて像担持体の感光層の厚みを検知することができる
ので、電位測定装置などの特別な装置を用いずに、簡単
な装置・回路構成で像担持体の感光層の厚みを精度よく
安定に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を示
す概略構成図。
【図2】感光体の膜厚を変化させた場合の感光体の帯電
電流と表面電位との関係を示す図。
【図3】感光体の膜厚とV−I特性の傾き(表面電位V
p/帯電電流Id)との関係を示す図。
【図4】耐久通紙を行った時の通紙枚数と感光体表面の
除電後電位との関係を示す図。
【図5】感光体表面の除電後電位と感光体の表面電位と
帯電電流の比(表面電位/帯電電流)との関係を示す
図。
【符号の説明】 1 感光体(像担持体) 2 スコロトロン式コロナ帯電器(非接触帯電手
段) 2a 放電ワイヤ 2b シールド 2c グリッド 3 現像装置 5 転写ローラ 6 クリーニング装置 7 クリーニングブレード 8 除電装置 9 電源 10 膜厚検知回路(電流・電圧検知手段) 11 制御装置(算出手段) 12 ROM(記憶手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に感光層を有する像担持体と、該像
    担持体の表面に近接して設けられ前記像担持体を帯電す
    る非接触帯電手段と、該非接触帯電手段に電圧を印加す
    る電源とを備えた画像形成装置において、 前記電源から前記非接触帯電手段に電圧を印加した際
    に、前記非接触帯電手段から前記像担持体に流れる電流
    値と、前記電源から前記非接触帯電手段に印加される電
    圧値とを検知する電流・電圧検知手段と、 該電流・電圧検知手段により検知される前記電流値と電
    圧値の検知情報を入力し、入力される前記電流値と電圧
    値の検知情報に基づいて前記感光層の厚みを算出する算
    出手段と、を有する、 ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記非接触式帯電手段は、シールド内に
    放電ワイヤとグリッドを有するスコロトロン式コロナ帯
    電器であり、 前記電流・電圧検知手段は、前記電源から前記スコロト
    ロン式コロナ帯電器に印加される電圧値と、前記電源か
    ら前記放電ワイヤ、シールド、グリッドに流れる各電流
    値とを検知し、更に前記電流・電圧検知手段は、検知し
    た前記各電流値により前記スコロトロン式コロナ帯電器
    から前記像担持体へ流れる帯電電流値を検知し、 前記算出手段は、前記電流・電圧検知手段から入力され
    る前記電圧値と帯電電流値の検知情報に基づいて前記感
    光層の厚みを算出する、 請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記非接触式帯電手段は、シールド内に
    放電針とグリッドを有するコロナ帯電器であり、 前記電流・電圧検知手段は、前記電源から前記コロナ帯
    電器に印加される電圧値と、前記電源から前記放電針、
    シールド、グリッドに流れる各電流値とを検知し、更に
    前記電流・電圧検知手段は、検知した前記各電流値によ
    り前記コロナ帯電器から前記像担持体へ流れる帯電電流
    値を検知し、 前記算出手段は、前記電流・電圧検知手段から入力され
    る前記電圧値と帯電電流値の検知情報に基づいて前記感
    光層の厚みを算出する、 請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記感光層の厚みに応じた前記像担持体
    の表面電位と帯電電流との特性値を格納した記憶手段を
    有し、 前記算出手段は、前記記憶手段から入力される前記像担
    持体の表面電位と帯電電流との特性値情報と、前記電流
    ・電圧検知手段から入力される前記電流値と電圧値の検
    知情報から前記感光層の厚みを算出する、 請求項1、2又は3記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記像担持体の表面電荷を除電する除電
    手段と、該除電手段による前記像担持体の表面電荷の除
    電後における前記感光層の厚みに応じた前記像担持体の
    表面電位と帯電電流との特性値を格納した記憶手段を有
    し、 前記算出手段は、前記記憶手段から入力される前記像担
    持体の表面電位と帯電電流との特性値情報と、前記電流
    ・電圧検知手段から入力される前記電流値と電圧値の検
    知情報から前記感光層の厚みを算出する、 請求項1、2又は3記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記算出手段で検知された前記感光層の
    厚みが予め設定した値、またはそれ以下の場合には、前
    記感光層の厚みが下限厚みに達したことを表示手段に報
    知する、または画像形成動作を停止するようにした、 請求項1、2、3、4又は5記載の画像形成装置。
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