JP2000087461A - 接続固定具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接続固定作業が簡単で、確実な締め付け固
定を容易に行ない得るようにする。 【解決手段】 夫々左右逆ねじの二つの種類の雌ねじ
部を接続すべき部材に別々に埋め込み、これら雌ねじ部
のねじに夫々螺合されるねじを左右に有する雄ねじ部を
雄ねじ部の両方のねじの間に位置するように締め付け用
板を設け、接続すべき部材に押し込まれた雌ねじ部に雄
ねじ部の夫々のねじをねじ込んだ後締め付け用板を回動
させて両部材を接続固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、手摺り等の木材や
その他の部材の接続固定具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば、図５に示すように直線状の手摺
り２１と湾曲した手摺り２２を２３の部分にて接続する
際等の木材と木材とを接続固定するための手段として次
の図３、図４に示す方法等が用いられる。

【０００３】まず図３に示す方法は、一方の木材２１に
（雄ねじ）２３の先をねじ込んで固定し、他方の木材２
２にねじ２３より僅かに大きい径の穴２２ａに挿入、穴
２２ａに通ずる横穴２２ｂを利用したナット４を締める
ことにより接続固定した後横穴を埋める。

【０００４】この接続手段は、横穴２２ｂを利用してナ
ットを示すため締め付けが面倒であり、十分な締め付け
ができない欠点がある。又締め付け後他の木材にて穴を
塞ぐため外観上問題があり、使用が限定される欠点もあ
る。

【０００５】また、他の木材の接続手段として図４に示
すものがある。これは、図に示すように、一方の木材２
１に接続金具２５をビス２６にて取り付け、他の木材２
２には接続金具２７をビス２８にて取り付ける。ここで
金具２５の鍔部２５ａの内側の面と金具２７の鍔部２７
ａの外側の面とが丁度嵌合するように構成されている。
このように金具２５を取り付けた木材１と金具２７を取
り付けた木材２２とを金具２５と金具２７とを嵌合させ
るようにして接続し側面よりビス２９にて両金具を固定
して、両木材２１と２２とを接続して固定する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】図３に示す従来の接続
固定手段は、横穴を利用してこの横穴方向とは直角方向
に伸びるねじにナットを取り付け締める方向にて接続固
定するため、締め付け操作が面倒である。特に、接続す
べき木材が小型であって、径が小さい場合、当然横穴も
小さく締め付け操作が一層行ないにくい。又、木材の接
続部分が狭い空間内に位置する場合は、締め付け操作が
極めて面倒である。

【０００７】図４に示す接続固定手段も互いに嵌合させ
る金具を木材端面に少なくとも３本のビスを用いて固定
しなければならず、更に両金具を嵌合させた後に金具と
金具をビスにて固定しなければならず、接続固定作業に
手数がかかる。

【０００８】又金具と金具とを固定するためにビス止め
作業は面倒である。

【０００９】本発明は、接続固定作業が比較的簡単であ
って、しかも狭い部分でも作業を比較的容易に行ない得
るようにした木材の接続固定金具を提供するものであ
る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の木材接続固定具
は、右ねじ、左ねじの異なる雄ねじの第１、第２の雌ね
じ部と、一方の側が右ねじの雄ねじが他方の側が左ねじ
の雄ねじが夫々形成されている一本の雄ねじ部と、雄ね
じ部の右ねじと左ねじとの間に位置し雄ねじ部を回動さ
せるための締め付け用板とを有し、接続する部材のうち
の一方の部材の接続部に第１の雌ねじ部を埋め込み又他
方の部材の接続端部に第２の雌ねじ部を埋め込み、これ
ら雌ねじ部に雄ねじ部の対応するねじ（右ねじに対し右
ねじ、左ねじに対して左ねじ）を螺合した上で締め付け
用板を両雌ねじ部が互いに近接する方向に回動させて締
め付け固定することにより接続すべき部材を接続固定す
ることを特徴としている。

【００１１】

【発明の実施の形態】次に本発明の接続固定金具の実施
の形態を木材の接続を例にして述べる。

【００１２】図１は本発明の接続固定金具を用いての木
材の接続状態を示す図で、図２は本発明の接続固定金具
の各部を示す図である。

【００１３】図１に示すように、木材２１および木材２
２に第１の雌ねじ部５および第２の雌ねじ部６を夫々ね
じ込んで固定した後に中央に締め付け用板１１をはさん
だ雄ねじ部７のねじ９および１０を夫々ねじ込んで、締
付用板１１を回動させることにより締め付ける。

【００１４】第１の雌ねじ部１と第２の雌ねじ部４は図
２の（Ａ）に示すように夫々筒状体の内面に夫々雌ねじ
２、５を形成すると共に、更に外面にもねじ３および６
が形成されている。又第１の雌ねじ部１のねじ２は右ね
じ用であり又第２の雌ねじ部４のねじ５は、左ねじ用で
ある。

【００１５】このような第１、第２の雌ねじ部１、４を
夫々図１のように木材２１および木材２２にねじ込んで
固定する。

【００１６】又、雄ねじ部７は、図２の（Ｂ）に示すよ
うに、中央の六角形状部分を挟んだ左右に雄ねじが形成
され、そのうちの右側は例えば右ねじ用であり、又左側
は逆に左ねじ用になっている。

【００１７】又中央の締付用板１１は図２の（Ｃ）に示
すように中央に雄ねじ部分７の六角形状部分８が挿入さ
れる六角形状の穴１２が形成され、周辺部には切り欠き
１３が形成された形状をなしている。

【００１８】この締付用板１１に雄ねじ部７を挿入して
締付板１１が雄ねじ部７の中央に位置するようにしてか
ら、雄ねじ部７の右ねじ９を木材２に埋め込まれた第１
の雄ねじ部１にねじ込み、又左ねじ１０を木材２２に埋
め込まれた第２の雌ねじ部４にねじ込む。この状態にお
いて、中央の締付用板を回動させれば、左右のねじが逆
ねじになっているために第１、第２の雌ねじ部１、４は
互いに接近する方向に移動し両者は互いに締めつけられ
る。これにより、木材２１、２２も互いに締めつけら
れ、接続固定される。

【００１９】本発明は、この実施の形態のように締め付
け用板１１が雄ねじ部７の中央の三角形状部分８に対し
て左右に移動可能であるため、左右の木材に埋め込まれ
た雌ねじ部１、２の押し込み状態（端面から押し込まれ
た雌ねじ部までの距離）の相違等により、締め付け用板
１１による締め付けにより左右の木材が近づく際の雄ね
じ中央への距離に差が生じても、締め付け用板の位置を
左右に調整することにより、両木材がこの締め付け用板
１１に完全に密着するまで締め付けることができる。

【００２０】尚、中央六角形状部８および締め付け用板
１１の穴１２の形状は、六角形状に限らず四角形、多角
形その他締め付け用板１１により雄ねじ部７を回動させ
ることができ、しかも締め付けが可能であればどのよう
な形状でもよい。

【００２１】尚、両雌ねじ部の埋め込み固定は、上記説
明の方法に限らず木材に確実に固定される方法であれば
よい。又、締め付け用具は雄ねじ部を回動させ締め付け
る操作が確実に行なわれるものであればよく、図示する
形状に限ることはない。

【００２２】以上述べた実施の形態においては、木材の
接続固定について述べたが、木材に限ることなく、金属
その他の他の部品等の他の部材の接続固定にも本発明を
適用できる。

【００２３】

【発明の効果】本発明の接続固定具は、締め付け用板を
回動するのみで両部材の接続固定が可能であり、したが
って作業の行ないにくい狭い場にての接続も容易であり
又確実な接続固定が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の接続固定具を用いての木材を接続す
る状態を示す図

【図２】 本発明の接続固定具の各部を示す図

【図３】 従来の木材の接続固定手段の一例を示す図

【図４】 従来の木材の接続固定手段の他の例を示す図

【図５】 木材の接続例として手摺の接続部分を示す図

【符号の説明】

１ 雌ねじ部 ２ 雌ねじ ４ 雌ねじ部 ５ 雌ねじ ７ 雄ねじ部 ９、１０ 雄ねじ １１ 締め付け用板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の雌ねじ部と、第１の雌ねじとは
   逆ねじの第２の雌ねじ部と、一方の側に第１の雌ねじ部
   にねじ込まれる雄ねじを又他方の側に第２の雌ねじにね
   じ込まれる雄ねじとを夫々有する雄ねじ部と、前記雄ね
   じ部の両雄ねじの間に位置し雄ねじ部を回動させるため
   の締め付け用板とよりなり、接続すべき部材のうちの一
   方の部材の接続端部に前記第１の雌ねじ部を埋め込み、
   他方の部材の接続端部に前記第２の雌ねじ部を埋め込
   み、前記雄ねじ部の左右の雄ねじを夫々部材中の雌ねじ
   部にねじ込んだ後に前記締め付け用板を回転させて両部
   材が互いに近づくように移動させて締め付けることを特
   徴とする接続固定具。