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KJ法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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KJ法(KJほう)は、文化人類学者の川喜田二郎東京工業大学名誉教授)がデータをまとめるために考案した手法である。KJは考案者のイニシャルに因む。

データをカードに記述し、カードをグループごとにまとめて、図解し、論文等にまとめていく。共同での作業にもよく用いられ、「創造性開発」(または創造的問題解決)に効果があるとされる。

概要

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川喜田は文化人類学のフィールドワークを行った後で、集まった膨大な情報をいかにまとめるか、試行錯誤を行った結果、カードを使ってまとめていく方法を考え、KJ法と名付けた。またチームワークで研究を進めていくのに効果的な方法だと考え、研修方法をまとめ、『発想法』(中公新書、1966年)を刊行した。それ以降、川喜田が企業研修や琵琶湖移動大学などで指導を行い、普及を図った。

次第にKJ法の名称も一般化し、企業研修や学校教育、各種のワークショップなど様々な場面で広く用いられるようになった(大学で経営工学などを専攻すると、カリキュラムの中で集中的に取り上げられることもある)。

フィールドワークで多くのデータを集めた後、あるいはブレインストーミングにより様々なアイディア出しを行った後の段階で、それらの雑多なデータやアイディアを統合し、新たな発想を生み出すためにKJ法が行われるのが一般的である。

多くの断片的なデータを統合して、創造的なアイディアを生み出したり、問題の解決の糸口を探っていく。プロセスそのものは川喜田の著作に明確に記されており、一見シンプルで容易にみえる。しかし、プロセスの随所で細かい注意が必要であり、実際に使いこなすためには訓練が必要である。

KJ法の進め方

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KJ法は4ステップからなる。

  1. カードの作成
    1つのデータを1枚のカードに要約して記述する。(※1枚に1つのデータだけ。複数書き込まない。)
  2. グループ編成
    数多くのカードの中から似通ったものをいくつかのグループにまとめ、それぞれのグループに見出しをつける。
  3. 図解化(KJ法A型)
  4. 叙述化(KJ法B型)

様々な用途に合わせて色々なサイズのカードが用意されている。

注意点

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上記のようにKJ法は様々な場面で用いられており、正しく学んだことがない人が教育・指導していることも多いといわれる。インターネット上にあるKJ法の解説にも不正確なものが散見される。[要出典]

「KJ法」は(株)川喜田研究所が商標登録し(登録商標日本第4867036号)、正規の教育・コンサルティングを行うための認定を行っている。コンピュータ用のソフトウエアで、KJ法が使えると称したものが配布・販売されている。「KJ法が使える」ことを謳うだけならば商標の使用には当たらないものの、川喜田研究所から使用許諾を受けずに「KJ法」を商標として使用すると商標権侵害になる。

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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