アーサー・ウェルズリー (第8代ウェリントン公爵)
第8代ウェリントン公爵 アーサー・ウェルズリー Arthur Wellesley 8th Duke of Wellington | |
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2006年6月のウェリントン公 | |
生誕 |
1915年7月2日 イタリア王国、ローマ |
死没 |
2014年12月31日(99歳没) イギリス、ハンプシャー州 |
所属組織 | イギリス陸軍 |
軍歴 | 1939年7月 - 1968年1月 |
最終階級 | 名誉准将 |
除隊後 | 貴族院議員(1972年-1999年) |
第8代ウェリントン公爵アーサー・ヴァレリアン・ウェルズリー(英: Arthur Valerian Wellesley, 8th Duke of Wellington, KG, LVO, OBE, MC, DL、1915年7月2日 - 2014年12月31日)は、イギリスの陸軍軍人、政治家、貴族。
軍人としての最終階級は名誉准将。父が爵位を継承した1943年から自身が爵位を継承する1972年までドゥロ侯爵(Marquess of Douro)の儀礼称号を使用した。
ワーテルローの戦いでナポレオンを打ち破った初代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリーは高祖父にあたる。
経歴
[編集]1915年7月2日、後に第7代ウェリントン公爵となるジェラルド・ウェルズリー卿(第4代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリーの三男[1])とその夫人ドロシー・ヴァイオレット(旧姓アシュトン)の間の長男として生まれる[2]、
イートン校を経てオックスフォード大学ニュー・カレッジへ進学[3]。
1939年7月に陸軍少尉に任官[4]。1940年3月には王立近衛騎兵連隊に配属された[5]。第二次世界大戦では中東、イタリア、北西ヨーロッパなどに出征し[3]、1941年にはミリタリー・クロス(MC)を受章した[6]。
1946年2月に中尉[7]、同年7月に大尉[8]。1951年7月に少佐[9]、1954年12月に中佐[10]、1960年1月に大佐に昇進した[11]。
1960年に第22機甲旅団の司令官に就任[3]。1964年から1968年にかけては駐マドリード・イギリス大使館で防衛駐在官を務めた[3]。1968年1月に軍を退役し、名誉准将の階級を受けた[12]。
1972年1月に父の死により第8代ウェリントン公爵位を継承[3]。貴族院議員に列し、貴族院改革のあった1999年11月11日まで在職した[13][注釈 1]。
1990年4月23日、女王エリザベス2世よりガーター勲章勲爵士(KG)に叙せられた[15]。
2014年12月31日、自宅にて亡くなった[16][17]。
栄典
[編集]爵位
[編集]1972年1月4日に死去した父ジェラルド・ウェルズリーから以下の爵位を継承した[3][18]。
- 第8代ウェリントン公爵 (8th Duke of Wellington)
- 第8代ウェリントン侯爵 (8th Marquess of Wellington)
- 第8代ドゥロ侯爵 (8th Marquess Douro)
- (1814年5月11日の勅許状による連合王国貴族爵位)
- 第12代モーニントン伯爵 (12th Earl of Mornington)
- 第8代ウェリントン伯爵 (9th Earl of Wellington)
- (1812年2月28日の勅許状による連合王国貴族爵位)
- ミース州におけるダンガン城の第12代ウェルズリー子爵 (12th Viscount Wellesley, of Dangan Castle in the County of Meath)
- (1760年10月2日の勅許状によるアイルランド貴族爵位)
- サマセット州におけるタラヴェラ=ウェリントンの第8代ウェリントン子爵 (8th Viscount Wellington, of Talavera and Wellington in the County of Somerset)
- 第13代モーニントン男爵 (13th Baron Mornington)
- サマセット州におけるウェルズリーの第8代ドゥロ男爵 (8th Baron Douro, of Wellesley in the County of Somerset)
- (1809年9月4日の勅許状による連合王国貴族爵位)
外国爵位
[編集]- 第8代ワーテルロー公爵 (8th Prins van Waterloo)
- (1815年創設のオランダ貴族爵位)
- 第8代ヴィトーリア公爵 (8th duque de Wellington)
- (1812年創設ポルトガル貴族爵位)
- 第8代トレシュ・ベドラシュ侯爵 (8th Marques de Torres Vedras)
- (1812年創設ポルトガル貴族爵位)
- 第9代シウダ・ロドリゴ公爵 (9th Ducado de Ciudad Rodrigo)
- (1812年創設スペイン貴族爵位) ※死去前の2010年に長男チャールズ・ウェルズリーに譲る[19]
- 第8代ヴィメイロ伯爵 (8th Conde do Vimeiro)
- (1811年創設ポルトガル貴族爵位)
勲章
[編集]- 1941年12月26日、ミリタリー・クロス(MC)[6]
- 1952年3月15日、ロイヤル・ヴィクトリア勲章メンバー(MVO)[20]
- 1958年、大英帝国勲章オフィサー(OBE)[21]
- 1990年4月23日、ガーター勲章勲爵士(KG)[15]
その他
[編集]家族
[編集]1944年に陸軍軍人ダグラス・マクコネル少将の娘ダイアナ(1921-2010)と結婚し、彼女との間に以下の5子を儲けている[3]。
- 第1子(長男)第9代ウェリントン公爵アーサー・チャールズ・ヴァレリアン・ウェルズリー(1945 -)
- 第2子(次男)リチャード・ジェラルド卿(1949-)
- 第3子(長女)キャロライン・ジェーン嬢(1951-)
- 第4子(三男)ジョン・ヘンリー卿(1954-)
- 第5子(四男)ジェイムズ・クリストファー・ダグラス卿(1964-)
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1986年、ウェリントン公爵家の邸宅ストラトフィールド・セイ・ハウスを披露するウェリントン公爵
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1986年、ストラトフィールド・セイ・ハウスの屋内プールを披露するウェリントン公爵
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ Lundy, Darryl. “Colonel Arthur Charles Wellesley, 4th Duke of Wellington” (英語). thepeerage.com. 2014年10月11日閲覧。
- ^ Lundy, Darryl. “Lt.-Col. Gerald Wellesley, 7th Duke of Wellington” (英語). thepeerage.com. 2014年10月11日閲覧。
- ^ a b c d e f g h Lundy, Darryl. “Brigadier Arthur Valerian Wellesley, 8th Duke of Wellington” (英語). thepeerage.com. 2014年10月11日閲覧。
- ^ “London Gazette, 2 October 1936”. London-gazette.co.uk (1936年10月2日). 2014年10月11日閲覧。
- ^ “Supplement to the London Gazette, 12 March 1940”. London-gazette.co.uk (1940年3月12日). 2014年3月13日閲覧。
- ^ a b "No. 35396". The London Gazette (英語). 26 December 1941. p. 7334. 2014年10月11日閲覧。
- ^ “London Gazette, 8 February 1946”. London-gazette.co.uk (1946年2月8日). 2014年10月11日閲覧。
- ^ “London Gazette, 2 August 1946”. London-gazette.co.uk (1946年7月30日). 2014年10月11日閲覧。
- ^ “Viewing Page 4253 of Issue 39306”. London-gazette.co.uk (1951年8月7日). 2014年10月11日閲覧。
- ^ “London Gazette, 21 January 1955”. London-gazette.co.uk (1955年1月21日). 2014年10月11日閲覧。
- ^ “London Gazette, 4 November 1960”. London-gazette.co.uk (1960年11月4日). 2014年10月11日閲覧。
- ^ “London Gazette, 26 January 1968”. London-gazette.co.uk (1968年1月26日). 2014年10月11日閲覧。
- ^ UK Parliament. “Mr Arthur Wellesley” (英語). HANSARD 1803–2005. 2014年10月11日閲覧。
- ^ 田中(2009) p.229/241
- ^ a b "No. 52120". The London Gazette (英語). 24 April 1990. p. 8251. 2014年10月11日閲覧。
- ^ www.telegraph.co.uk Duke of Wellington dies aged 99
- ^ Duke of Wellington's Regiment website, News article, Duke of Wellington Passed away this Morning, (31 December)
- ^ Heraldic Media Limited. “Wellington, Duke of (UK, 1814)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2016年4月19日閲覧。
- ^ “BOE, 30 de marzo de 2010, sección V.” (PDF). 2014年10月11日閲覧。
- ^ "No. 39494". The London Gazette (英語). 18 March 1952. pp. 1543–1544. 2012年5月22日閲覧。
- ^ “London Gazette, 4 February 1958”. London-gazette.co.uk (1958年2月4日). 2014年10月11日閲覧。
参考文献
[編集]- 田中嘉彦「英国ブレア政権下の貴族院改革 : 第二院の構成と機能」『一橋法学』第8巻第1号、一橋大学大学院法学研究科、2009年3月、221-302頁、doi:10.15057/17144、ISSN 13470388、NAID 110007620135。
外部リンク
[編集]- Hansard 1803–2005: contributions in Parliament by the Duke of Wellington
- The Yorkshire Regiment (14th/15th, 19th and 33rd/76th Foot
- Debrett's People of Today
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