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指数分布

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
指数分布
確率密度関数
Probability density function
累積分布関数
Cumulative distribution function
母数
確率密度関数
累積分布関数
期待値
中央値
最頻値
分散
歪度
尖度
エントロピー
モーメント母関数
特性関数
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指数分布(しすうぶんぷ、: exponential distribution)とは、確率論および統計学における連続確率分布の一種である。これは例えばポアソン過程——事象が連続して独立に一定の発生率で起こる過程——に従う事象の時間間隔を記述する。

定義

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指数分布は台 (0, ∞) を持ち、母数 λ > 0 に対して確率密度関数

で与えられる[1]。このとき、累積分布関数

となる[2]

尺度母数英語版 θ = 1/λ を用いると、確率密度関数の等価な定義は

として与えられる。

性質

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期待値・分散

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定義より、期待値 E(x) および分散 V(x) はそれぞれ以下のようになる[3]

他の分布との関係

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独立で同一の指数分布に従う確率変数の和はアーラン分布に従う。アーラン分布の形状母数を 1 とすると指数分布に自明に一致する。

また、自由度2のカイ二乗分布θ = 2 の指数分布と一致する。ワイブル分布における係数 m = 1 とおいた特殊な場合でもある。

無記憶性

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指数分布は、幾何分布と同様に無記憶性 (memoryless) と呼ばれる性質を持つ。これは、確率変数 X

なる等式を満たすことをいう。すなわち、時刻 s までに事象が生起しなかったという情報が与えられたとき、その事象がさらに t 時間の間生起しない条件付き確率は、(時刻 s まで事象が生起しなかったという情報が完全に忘れ去られ、改めてその時点から観測を始めて)t 時間の間事象が生起しない確率に一致するという意味である。

上述した累積分布関数の定義より、指数分布に従う確率変数がこの性質を満たすことは容易に示される[4]。逆に、この性質を満たす連続確率分布が指数分布のみであることも証明されている[5]

生成

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逆関数法を用いて指数分布に従う確率変数を生成することができる。一様乱数 で、 は以下の式で得られる:

脚注

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  1. ^ Billingsley 2012, p. 275, (20.10).
  2. ^ Billingsley 2012, p. 275, (20.11).
  3. ^ 難波明生. 指数分布 (PDF) (Report). 指数分布の平均と分散の導出
  4. ^ Billingsley 2012, p. 316, (23.2).
  5. ^ Billingsley 2012, pp. 200–201, 316.

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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