大阪広域水道企業団
種類 | 一部事務組合 |
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略称 | OWSA |
本社所在地 |
日本 〒540-0012 大阪府大阪市中央区谷町2-3-12マルイト谷町ビル3階 |
設立 | 2010年(平成22年)11月2日 |
業種 | 水道業 |
法人番号 | 2000020278688 |
代表者 | 企業長:永藤英機(堺市長) |
従業員数 | 578名(2024年(令和6年)4月1日現在)[1] |
外部リンク | https://www.wsa-osaka.jp/ |
大阪広域水道企業団(おおさかこういきすいどうきぎょうだん、英語: Osaka Water Supply Authority)は、大阪市を除く大阪府内の42市町村で構成される一部事務組合であり、水道用水供給事業、水道事業及び工業用水道事業を行う地方公営企業である[2]。
事業
水道用水供給事業
大阪府内の42市町村に対して、年間約5億m3の水道用水の供給(いわゆる水道水の卸売り)を行っている。この水量は、大阪市を除く大阪府民に供給されている水道水の概ね4分の3を占め、多くの市町村にとってなくてはならない水道水源としての役割を果たしている。
前身にあたる大阪府水道部の水道用水供給事業は、1951年(昭和26年)2月に庭窪浄水場から沈澱水の供給を開始し、その後拡張事業を重ねて給水区域を拡大するとともに、1963年(昭和38年)7月には村野浄水場、1967年(昭和42年)12月には三島浄水場から給水を開始した。
1998年(平成10年)7月からは、すべての浄水場からオゾン処理や粒状活性炭処理などを施した「高度浄水処理水」を供給している。
- 給水対象市町村:能勢町、豊能町、池田市、箕面市、豊中市、吹田市、茨木市、高槻市、摂津市、島本町、枚方市、守口市、門真市、交野市、寝屋川市、四條畷市、大東市、東大阪市、八尾市、柏原市、藤井寺市、羽曳野市、大阪狭山市、富田林市、松原市、河内長野市、太子町、河南町、千早赤阪村、堺市、高石市、和泉市、泉大津市、忠岡町、岸和田市、貝塚市、泉佐野市、熊取町、田尻町、泉南市、阪南市、岬町
- 年間給水量:502,518,266m3/年(令和4年度)[3]
- 1日最大給水量:1,490,549m3/日(令和4年度)[3]
- 導・送水管管路延長:約608km(令和4年度末現在)[3]
- 水道料金単価(市町村水道への供給料金単価):72円/m3(税抜)
- 水源参画施設:琵琶湖開発、日吉ダム、高山ダム、青蓮寺ダム、淀川大堰、正蓮寺川利水
水道事業
2017年(平成29年)4月に、それまで1市1町1村が行っていた水道事業を企業団が承継し、さらに2019年(平成31年)4月に2市4町、2021年(令和3年)4月に2市2町、2024年(令和6年)4月に1町の水道事業を承継した。これら14市町村域については、各戸向けの給水までを企業団が担っており、予算編成や決算は事業毎に独立して行っている。
- 藤井寺水道事業
- 泉南水道事業
- 四條畷水道事業
- 大阪狭山水道事業
- 阪南水道事業
- 豊能地域水道事業
- 忠岡水道事業
- 熊取水道事業
- 田尻水道事業
- 岬水道事業
- 太子水道事業
- 河南水道事業
- 千早赤阪水道事業
工業用水道事業
大阪府内の4市1町の全域及び21市1町の一部を給水区域とし、年間約8千2百万m3の工業用水を約410事業所に対して供給している。
前身にあたる大阪府水道部の工業用水道事業は、1962年(昭和37年)5月に供給を開始し、1959年(昭和34年)度から1969年(昭和44年)度にかけて産業基盤整備として堺・泉北臨海工業地域における工業用水の需要に対応するための施設整備を行い、1964年(昭和39年)度から1979年(昭和54年)度にかけて地盤沈下対策として北摂、東大阪、泉州地域における施設整備を行ってきた。また、1987年(昭和62年)度から1990年(平成2年)度にかけて関西国際空港の対岸に位置する「りんくうタウン」や食品コンビナートに対して工業用水を供給する施設を整備した。
- 給水区域:泉大津市、守口市、門真市、摂津市及び忠岡町の各全域並びに大阪市、堺市、岸和田市、豊中市、吹田市、高槻市、貝塚市、茨木市、八尾市、泉佐野市、寝屋川市、松原市、大東市、和泉市、柏原市、羽曳野市、高石市、藤井寺市、東大阪市、泉南市、四條畷市及び田尻町の各一部
- 受水事業所数:413社(令和4年度末現在)[3]
- 年間配水量:82,230,681m3/年(令和4年度)[3]
- 1日最大配水量:272,630m3/日(令和4年度)[3]
- 導・配水管管路延長:約518km(令和4年度末現在)[3]
- 工業用水道料金単価
- 基本料金単価(申込水量(基本使用水量)にかかる料金単価):31.3円/m3(税抜)
- 使用料金単価(実際にその月に使用した水量から超過水量を除いた水量(使用水量)にかかる料金単価):8.8円/m3(税抜)
- 超過料金単価(単位時間当たりの基本使用水量を超えて使用した水量(超過水量)にかかる料金単価):80.2円/m3(税抜)
- 水源参画施設:琵琶湖開発、淀川大堰、正蓮寺川利水
沿革
- 2010年11月2日 - 大阪府知事による設立許可。(構成団体:37市町村)
- 2011年1月20日 - 構成団体の追加及び規約の変更許可。(構成団体:37市町村から42市町村に変更)
- 2011年4月1日 - 大阪府水道部が行っていた事業を引き継ぎ、水道用水供給事業及び工業用水道事業を開始[4]。
- 2017年4月1日 - 四條畷市、太子町、千早赤阪村の水道事業を企業団に統合。
- 2019年4月1日 - 泉南市、阪南市、豊能町、忠岡町、田尻町、岬町の水道事業を企業団に統合。
- 2021年4月1日 - 藤井寺市、大阪狭山市、熊取町、河南町の水道事業を企業団に統合。
- 2024年4月1日 - 能勢町の水道事業を企業団に統合。
組織
企業長を代表者とし、副企業長以下、経営管理部、事業管理部の2部で構成される。浄水場や事業所などの出先機関は両部の共管となっている。
- 経営管理部
- 経営企画課、危機管理課、広域連携課、広域調整課、総務課、財務課
- 事業管理部
- 技術管理課、工務課
- 出先機関
- 村野浄水場、庭窪浄水場、送水管理センター、北部水道事業所、東部水道事業所、南部水道事業所、水質管理センター、藤井寺水道センター、泉南水道センター、四條畷水道センター、大阪狭山水道センター、阪南水道センター、豊能地域水道センター、忠岡水道センター、熊取水道センター、田尻水道センター、岬水道センター、太子水道センター、河南水道センター、千早赤阪水道センター
主要施設
- 水道用水供給事業
- 取水場
- 磯島取水場(枚方市)
- 一津屋取水場(摂津市)
- 浄水場
- 村野浄水場(枚方市) - 施設能力 1,797,000m3/日
- 庭窪浄水場(守口市) - 施設能力 203,000m3/日
- 三島浄水場(摂津市) - 施設能力 330,000m3/日
- 万博公園浄水施設(吹田市)
- 浄水池
- 千里浄水池(箕面市)
- 奈佐原浄水池(高槻市)
- 多留見浄水池(豊能町)
- 泉北浄水池(堺市)
- 和泉浄水池(和泉市)
- 泉南浄水池(阪南市)
- 中継ポンプ場
- 郡家ポンプ場(高槻市)
- 小野原ポンプ場(箕面市)
- 高槻ポンプ場(高槻市)
- 北部第一(彩都)ポンプ場(茨木市)
- 北部第二(佐保)ポンプ場(茨木市)
- 北部第三(泉原)ポンプ場(茨木市)
- 北部第四(野間口)加圧ポンプ場(豊能町)
- 四條畷ポンプ場(四條畷市)
- 枚岡ポンプ場(東大阪市)
- 藤井寺ポンプ場(藤井寺市)
- 美陵ポンプ場(藤井寺市)
- 狭山ポンプ場(大阪狭山市)
- 富田林ポンプ場(富田林市)
- 河南加圧ポンプ場(河南町)
- 泉佐野ポンプ場(泉佐野市)
- 松原ポンプ場(松原市)
- 水道事業
- 藤井寺水道事業
- 浄水場・配水場
- 道明寺浄水場
- 船橋浄水場
- 野中配水場Ⅰ
- 野中配水場Ⅱ
- 浄水場・配水場
- 泉南水道事業
- 浄水場
- 中央浄水場
- 六尾浄水場
- 中継ポンプ場
- 童子畑送水ポンプ場
- 葛畑送水ポンプ場
- 砂川台加圧ポンプ場
- 受水池・配水池
- 六尾高区配水池
- 六尾低区配水池
- 新家受水池
- 新家配水池
- 童子畑配水池
- 葛畑配水池
- 浄水場
- 四條畷水道事業
- 中継ポンプ場
- 中野ポンプ場
- 岡部ポンプ場
- 中央ポンプ場
- 第1中継ポンプ場
- 第2中継ポンプ場
- 配水池
- 岡山低区配水池
- 中区配水池
- 逢阪配水池
- 逢阪高区配水池
- 田原低区配水池
- 田原中区配水池
- 田原高区配水池
- さつきヶ丘配水池
- 中継ポンプ場
- 大阪狭山水道事業
- 浄水場
- 旧太満池浄水場
- 中継ポンプ場
- 広域水道受水ポンプ場
- 受水池・配水池
- 広域水道受水池兼低区配水池
- ニュータウン配水池
- 大野中区配水池
- 大野高区配水池
- 浄水場
- 阪南水道事業
- 受水場・浄水場
- 自然田浄水場
- 石田受水場
- 貝掛受水場
- 箱作受水場
- 箱の浦受水場
- 受水池・配水池
- 東部中区受水池
- 東部中区配水池
- 山中配水池
- 緑ヶ丘受水池
- 緑ヶ丘配水池
- さつき台受水池
- さつき台配水池
- 桑畑受水池
- 桑畑配水池
- 光陽台受水池
- 光陽台第一配水池
- 光陽台第二配水池
- 鳥取配水池
- 箱作低区配水池
- 箱作中区配水池
- 箱作高区配水池
- 西部第二低区配水池
- 西部高区配水池
- 受水場・浄水場
- 豊能水道事業
- 受水場・浄水場
- 豊能町受水場
- 希望ヶ丘浄水場
- 野間口浄水場
- 寺田浄水場
- 中継ポンプ場
- 吉川加圧ポンプ場
- 新光風台加圧ポンプ場
- 木代加圧ポンプ場
- 切畑加圧ポンプ場
- 高山第1加圧ポンプ場
- 高山第2加圧ポンプ場
- 牧・寺田加圧ポンプ場
- 受水池・配水池
- 光風台配水池
- 吉川配水池
- 東ときわ台高区配水池
- 東ときわ台最高区配水池
- 新光風台低区配水池
- 新光風台高区配水池
- ときわ台配水池
- 東部受水池
- 希望ヶ丘低区配水池
- 希望ヶ丘高区配水池
- 木代低区配水池
- 木代高区配水池
- 野間口配水池
- 高山配水池
- 切畑高区配水池
- 牧配水池
- 寺田配水池
- 川尻低区配水池
- 川尻高区配水池
- 受水場・浄水場
- 忠岡水道事業
- 配水場
- 北出第1配水場
- 北出第2配水場
- 配水場
- 熊取水道事業
- 受水場・配水場
- 希望が丘受水・配水場
- 紺屋受水場
- 配水池
- 野田(第1)配水池
- つばさが丘北(第3)配水池
- つばさが丘西(第4)配水池
- 受水場・配水場
- 田尻水道事業
- 浄水場
- 田尻浄水場
- 浄水場
- 岬水道事業
- 受水場・浄水場
- 淡輪受水場
- 孝子浄水場
- 中継ポンプ場
- 東畑ポンプ場
- 横手ポンプ場
- 多奈川ポンプ室
- 配水池
- 淡輪高区配水池
- 深日配水池
- 日証配水池
- 寺山配水池
- 東配水池
- 岬配水池
- 池谷配水池
- 望海坂配水池
- 東畑配水池
- 受水場・浄水場
- 太子水道事業
- 浄水場
- 板屋橋浄水場
- 梅川浄水場
- 中継ポンプ場
- 山田加圧ポンプ場
- 畑加圧ポンプ場
- 配水池
- 磯長台配水池
- 中央配水池
- 山田配水池
- 畑配水池
- 聖和台配水池
- いわき台配水池
- 浄水場
- 河南水道事業
- 浄水場
- 旧一須賀浄水場
- 青崩浄水場
- 中継ポンプ場
- 白木加圧ポンプ場
- 北加納加圧ポンプ場
- 平石加圧ポンプ場
- 持尾加圧ポンプ場
- 上河内加圧ポンプ場
- 芹生谷加圧ポンプ場
- 配水池
- 大宝低区配水池
- 大宝高区配水池
- さくら坂低区配水池
- さくら坂高区配水池
- 平石配水池
- 持尾配水池
- 上河内配水池
- 馬谷配水池
- 浄水場
- 千早赤阪水道事業
- 浄水場
- 千早浄水場
- 岩井谷浄水場
- 中継ポンプ場
- 中津原第1加圧ポンプ場
- 中津原第3加圧ポンプ場
- 中津原加圧ポンプ場
- 受水池・配水池
- 甘南備受水池
- 川野辺受水池
- 千早配水池
- 上東阪配水池
- 下東阪配水池
- 二河原辺低区配水池
- 二河原辺高区配水池
- 小吹台低区配水池
- 小吹台高区配水池
- 水分低区配水池
- 水分高区配水池
- 浄水場
- 工業用水道事業
- 取水場
- 一津屋取水場(摂津市)
- 浄水場
- 大庭浄水場(守口市) - 施設能力 600,000m3/日
- 三島浄水場(摂津市) - 施設能力 200,000m3/日
- 中継ポンプ場
- 八尾ポンプ場(八尾市)
- 枚岡加圧ポンプ場(東大阪市)
- 東除ポンプ場(大阪市)
- 泉大津ポンプ場(泉大津市)
議会
構成団体(大阪市を除く大阪府内の42市町村)の議会の議員から選ばれた議員で構成される独自の議会が設置されており、議員定数は33名。
広報活動
- 利き水会
- 水道水のおいしさや安全性を再認識してもらうことを目的とし、受水市町村が実施するイベントなどにおいて実際に水道水とミネラルウォーターとの飲み比べを行う「利き水会」を、2019年(令和元年)度まで市町村と共同で実施していた。
- 出かける浄水場
- 企業団(初期は大阪府水道部)職員による、大阪府内の小学4年生を対象にした出前授業であり、「大阪のおいしい水づくり」や「水の大切さ」について学んでもらうことを目的とし、2009年(平成21年)度から実施している。内容は、DVD視聴や水道に関するクイズを交えた講義、水づくりに関する実験(凝集実験、砂ろ過実験、粒状活性炭処理実験)などで構成されており、2023年(令和5年)度には20校で実施した。
- マスコットキャラクター
- みずまる
- 府・市町村共同水道キャンペーンのロゴマークとして「めっちゃおいしいやん!おおさかの水」のキャッチフレーズとともに使用された。デザインと愛称は一般に公募して決定したものであり、現在も水道水のPR用として使用されている。
- Suiちゃん、Tekiくん
- 大阪府水道部時代のマスコットキャラクターで、水滴の形をした女の子と男の子。イベント用の着ぐるみも製作されたが、現在はほとんど使用されていない。