Wikipedia:雪玉条項
雪玉条項は、Wikipedia:ルールすべてを無視しなさいという方針[1]の解釈の一つです。この解釈は、ウィキペディアは官僚機構ではないという事実と、編集者には常識を働かせてほしいという願いに基づいています。「 雪玉条項」 (snowball clause) という名前は「雪玉が地獄で生き残れる可能性」(すなわち全く見込みが無い)という意味の snowball's chance in hell という英語の熟語に由来しています。
「雪玉条項」は以下の通りです。
問題を処理するにあたって所定の手続きがあったとしても、その手続きによって予期せぬ結果となる可能性のないことが火を見るより明らか(地獄の雪玉が生き残るほどの可能性もない)ならば、その手続きをとる必要はありません。
この条項は公式な方針ではありませんが、ウィキペディアの方針やガイドラインが議事妨害に使われることを防止するために書かれています。
例えば即時削除の方針に明示的に合致はしないものの削除依頼の手続きを通したらほぼ確実に削除されるような記事があるとします。それをもし即時削除してしまったとしても、削除依頼による審議をするためだけに即時復帰させることにはほとんど意味はありません。逆に、即時削除に該当するケースでも、一方的に即時削除してしまうより、削除依頼に出してコミュニティの判断を得たほうが混乱を減らせる場合があります。
雪玉条項の対象外
コミュニティへの説得に苦戦中の場合でも、説得できる見込みは残っています。ウィキペディア・コミュニティで行うに値する論戦の場合には、議論を通して解決することが最善です。議論は単に「手続きに沿っていない」という不満を言わせないために行うのではなく、手続きをきちんと踏んでこそ得られる的確な結果を得るために行うものです。結論に至るまで議論を続行する事により、より筋の通った対話が可能になり、論拠の全てがきちんと検証されることが保証され、公正感を保つ事ができます。しかし、手続きを満たすためだけの議論はウィキペディアの方針に沿うものではありません。
雪玉条項に該当するかどうか確かめるには
ある事例が雪玉条項に該当するかどうかは、それに関する議論を振り返る中でしか確かめられません。だからこそ、過去の事例から学ぶことが大切なのです。
- ある議題がある手続きを経て議論され、その結論が満場一致であったとしたら、それは雪玉条項の適用対象だったのかもしれません。
- ある議題に雪玉条項が適用されたように見えたのに、誰かが後からまっとうな異議を唱えたとしたら、これはおそらく雪玉条項の適用対象ではなかったのでしょう。ただし、異議が理不尽だったり方針に反するものならば、議論をまたまとめなおさなければならなくなります。主張を通すために混乱を招かないでください。
脚注
- ^ 注:Wikipedia:ルールすべてを無視しなさいは日本語版では草案
関連項目
- Wikipedia:即時存続
- Wikipedia:ルールすべてを無視しなさい
- Process is important
- Wikipedia:削除の方針
- en:Wikipedia:Steamroll minority opinions (A satirical essay lampooning the snowball clause)