「三匹の子豚」の版間の差分
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== 関連項目 ==
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2008年10月19日 (日) 12:04時点における版
三匹の子豚(さんびきのこぶた)は喋る動物たちが登場するおとぎ話である。この物語の出版は18世紀後半にさかのぼるが、物語そのものはもっと古くから存在していたと考えられる。この民間伝承として語り継がれてきた物語は、1933年のウォルト・ディズニーによるアニメーション作品により有名になった。
日本では1960年代に制作された着ぐるみ人形劇『ブーフーウー』で有名。
あらすじ
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
母さん豚は三匹の子豚たちを自活させるために、外の世界に送り出す。
一番目の子豚はわらで家を建てるが、狼がわらの家を吹き飛ばし、子豚を食べてしまう。狼と子豚との遭遇は、以下の有名なフレーズで記述される。
- One day the big bad wolf came and knocked on the first little pig's door and said "Little pig, little pig, let me come in." And the little pig answered "No, no, I won't let you come in, not by the hair on my chinny chin chin." "Well," said the wolf, "then I'll huff and I'll puff and I'll blow your house in." So he huffed and he puffed and he blew the house down and ate the little pig.
- ある日、大きな悪いオオカミが、最初の仔ブタの扉を叩いて言いました。「仔ブタくん仔ブタくん、おれを中に入れておくれ」仔ブタは答えて言いました「いやだ、いやだよ、入れてやらない。ぼくのあご、あご、あごのひげにかけて中にいれてやるもんか」「そうかい」オオカミは言いました「それならおれは腹を立て、ぷーぷー息を吹きつけて、おまえの家を吹き飛ばす」。そしてオオカミは腹を立て、ぷーぷー息を吹きつけて、仔ブタの家を吹きとばし、仔ブタを食べてしまいました。
二番目の子豚は木の枝で家を建てるが、やはり狼との同様のやり取りの末に、一番目の子豚と同じ運命を辿る。
三番目の子豚はレンガで家を建てる。狼はいくら息を吹き付けても、レンガの家を吹き飛ばすことはできなかった。狼は三番目の子豚を家の外におびき出そうとたくらむが、子豚は常に狼の裏をかく。最後に狼は煙突から忍び込もうとするが、三番目の子豚が用意した煮えたぎる鍋一杯の熱湯に飛び込んでしまう。子豚は狼を料理すると、そのまま食べてしまう。
この物語の中で用いられるフレーズと得られる教訓は、西洋文化の伝統として受け継がれてきた。
近年の版では、他のおとぎ話と同様に、この物語もオリジナルの版より穏健な内容に差し替えられ、もはや狼と子豚はお互いに食べ合ったりはしない。
物語の歴史
伝統的なバージョン
このおとぎ話は1812年に初版が発行され、1857年まで複数の加稿された版が重ねられた、ヤーコプ・グリムとヴィルヘルム・グリムによる童話集『グリム童話』(Kinder- und Hausmärchen、子供と家庭のための童話)に収録されている『狼と七匹の子山羊』と幾つかの共通点を持っている。
三匹の子豚と大きな悪い狼の物語は、イギリスのシェイクスピア学者ジェイムズ・オーチャード・ハリウェル=フィリップスにより1843年に初版が発行された『Nursery Rhymes and Nursery Tales』に収録されたことで、19世紀後半に広まったと考えられる。この物語のバリエーションは、共にジョエル・チャンドラー・ハリスによる1881年の『ウサギどんとキツネどん』(原題:Uncle Remus: His Songs and Sayings)と、1883年の『Nights with Uncle Remus』に見られ、これらのバリエーションでは子豚たちは「ウサギどん(Brer Rabbit)」というキャラクターに置き換えられている。最も知られたこの物語の形式は、ほぼ間違いなくジョセフ・ジェイコブスの『English Fairy Tales』によるものである。この本は1898年に初版が発刊され、資料としてハリウェルの名が記されている。
三匹の子豚が登場する作品
- 『三匹の子豚』は、ティーチャー・イン・ロールにおける重要な実習問題でもある(詳細は英語版Teacher in roleの記事を参照せよ)。
- NHK総合テレビでは、『三匹の子ぶた』の後日談を描く着ぐるみ人形劇『ブーフーウー』(1960年~1967年)が放送された。このドラマでは三匹の子豚に、ブー、フー、ウーという名前が与えられている。
- ビッグ・バッド・ウルフが主役として登場するビル・ウィリンガムのアメリカン・コミック『フェーブルズ』の二番目のシリーズで、三匹の子豚は重要な役割を演じる。
- 『3びきのかわいいオオカミ』(原題:The Three Little Wolves and the Big Bad Pig)と題されたユージーン・トリビザスによる近年の改作では、伝統的な物語における登場人物たちの役割が交換されている。この改作では三匹の小さなオオカミの兄弟がレンガの家と鉄の家を大きな悪いブタに壊されるが、最後に花の家を建ててブタと和解する。
- NHK教育テレビの『天才てれびくん』の枠内で放送されたアニメ『アリス探偵局』(1995年~1997年)には、三匹の子豚の子豚とオオカミをモデルにしたキャラクター、グー・スー・ピー三兄弟と大家のウルフさんが登場する。
関連項目
外部リンク
- 19世紀のバージョンによる『三匹の子豚』(英語)
- 三匹の子ぶたのお話 - ジョセフ・ジェイコブズによるバージョンの日本語訳