出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チェスのルールは複雑な部分があり、また使用される用語も多岐に渡っている。そのため本稿では、「チェスのルール」を2つに分類した上で解説する。
- 狭義のチェスのルール :
- 駒とチェスボードに限定したルール。すべてのチェスの基本であり、また共通しているルールを指す。
- 広義のチェスのルール :
- 公式なチェスのルールから、上記の狭義のルールを除いたものを指す。対局時計や棋譜の管理、チェスのマナーなど。
狭義のチェスのルール
- 駒とチェスボードに限定したルールを、「狭義のチェスのルール」とする。
- チェスの公式戦だけでなく、ブリッツ[1]やライトニング[2]、インターネット・ゲーム、郵便チェス、そのほか各種コンピュータ対局まで、あらゆるゲームが対象となる。
用具
- チェスボード(チェス盤)
- 縦横8マスずつに区切られ、濃色(「黒マス」と呼ぶ)と淡色(「白マス」)で市松模様に塗り分けられた正方形の盤。
- 駒 (Chessmen)
- 白・黒のキング・クイーン・ビショップ・ナイト・ルーク・ポーンの6種類計32個。それぞれ動き方が異なっている。このチェスボードと駒をあわせて、「チェスセット」と呼んでいる。
基本ルール
- ゲームは2人のプレイヤーにより、チェスボードの盤上で行われる。
- 白が先手、黒が後手となる。
- プレイヤーは、交互に盤上にある自分の駒を1回ずつ動かす。(トランプなどのような)パスをすることはできない。
- 双方が1回ずつ動かしたとき1手と数える。
- 自分の手番の時に、味方の駒の動ける範囲に敵の駒があれば、それを取ることができる。敵の駒を取った駒は、取られた駒のあったマスへ移動する。
- 取られた駒は盤上から取り除き、チェスボードの右側(または左側)の手前に置く[3]。
- チェスの駒は原則として他の駒を飛び越して移動することはできない。ただし、ナイトは例外となっている。
- いかなる場合でも、キングは敵の駒が効いている場所には移動することができない。
- 相手のキングを自分の駒の効きに入れる手を「チェック」と呼ぶ。
- チェックをかけ、相手が次の手でチェックから逃れることのできない状態を「チェックメイト」と呼ぶ。双方のプレイヤーは、相手のキングをチェックメイトすることを目指す。
駒の初期配置
| a | b | c | d | e | f | g | h | | 8 | | 8 | 7 | 7 | 6 | 6 | 5 | 5 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 2 | 1 | 1 | | a | b | c | d | e | f | g | h | |
|
駒の配置とチェスボード内の名称
- チェスボードは、右下が白マス(淡色のマス)になるように置く。
- 駒の初期配置は、右図のようになる。キングの初期配置は白・黒ともe列、クイーンの初期配置は白・黒ともd列である。チェスの白と黒の配置は線対称の関係であり、鏡のように向かい合っている。
- キングはK、クイーンはQ、ルークはR、ビショップはB、ナイトはNで表される。
- 通常ポーンPは表記しない。
- 公式競技としてのチェスには、将棋のような駒落ちはない。どんなに実力が離れていても、同じ条件での対局となる[4]。
- 盤面を図として表示する場合、通常は下側が白(先手)で上側が黒(後手)となる。
- 白から見てチェスボードの左下のマス(a1)を基点とし、マス目の位置を表す座標が決められている。
- 横方向(→)に a、b、c、d、e、f、g、h
- 縦方向(↑)に 1、2、3、4、5、6、7、8
- 縦の列のことを「ファイル」と呼び、横の段のことを「ランク」と呼ぶ。
- 縦 : aファイル、bファイル、cファイル...hファイル
- 横 : 第1ランク、第2ランク、第3ランク...第8ランク
- チェスボードのマスや駒の動きを表す方法は、上記の「代数式表記法」以外に「記述式表記法」もある。詳細は棋譜#記述式を参照。
それぞれの駒の動き
- 図1 キング : 縦・横・斜めのすべての方向に、1マスだけ移動できる。
- 図2 クイーン: 縦・横・斜めのすべての方向の任意のマス(どこでも好きなマス)に移動できる。
図1 キング
| a | b | c | d | e | f | g | h | | 8 | | 8 | 7 | 7 | 6 | 6 | 5 | 5 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 2 | 1 | 1 | | a | b | c | d | e | f | g | h | |
|
図2 クイーン
| a | b | c | d | e | f | g | h | | 8 | | 8 | 7 | 7 | 6 | 6 | 5 | 5 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 2 | 1 | 1 | | a | b | c | d | e | f | g | h | |
|
- 図3 ルーク : 縦・横の方向の任意のマス(どこでも好きなマス)に移動できる。
- 図4 ビショップ : 斜め方向の任意のマス(どこでも好きなマス)に移動できる。
- 図5 ナイト : 最大8箇所のうちの任意のマス(どこでも好きなマス)に移動できる。アルファベットの「Y」の字を、4方向に広げたような動きである。ナイトは敵味方を問わず他の駒を飛び越すことができる。
図3 ルーク
| a | b | c | d | e | f | g | h | | 8 | | 8 | 7 | 7 | 6 | 6 | 5 | 5 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 2 | 1 | 1 | | a | b | c | d | e | f | g | h | |
|
図4 ビショップ
| a | b | c | d | e | f | g | h | | 8 | | 8 | 7 | 7 | 6 | 6 | 5 | 5 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 2 | 1 | 1 | | a | b | c | d | e | f | g | h | |
|
図5 ナイト
| a | b | c | d | e | f | g | h | | 8 | | 8 | 7 | 7 | 6 | 6 | 5 | 5 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 2 | 1 | 1 | | a | b | c | d | e | f | g | h | |
|
- 図6 ポーン(前進) : 前方(相手側)に1マスずつ進むことができる。後戻りはできない。すぐ前のマスに別の駒がある場合は、進むことができず、それが敵の駒でも取ることはできない。
- 図7 ポーン(初手) :あるポーンが初めて動く手に限り、前方へ2マス進むことができる(1マスでもかまわない)。2マス進む場合も他の駒を飛び越えることはできず、2マス先の敵の駒も取れない。
- 図8 ポーン(駒の取り方) : 斜め前方に敵の駒があった場合、駒を取ってそのマスに進むことができる。両方の斜め前に敵の駒がある場合は、どちらを取るか選ぶことができる。
図6 ポーン(前進)
| a | b | c | d | e | f | g | h | | 8 | | 8 | 7 | 7 | 6 | 6 | 5 | 5 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 2 | 1 | 1 | | a | b | c | d | e | f | g | h | |
|
図7 ポーン(初手)
| a | b | c | d | e | f | g | h | | 8 | | 8 | 7 | 7 | 6 | 6 | 5 | 5 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 2 | 1 | 1 | | a | b | c | d | e | f | g | h | |
|
|
ゲームの始め方
- 自由対局の試合では、「トス」により先手・後手を決めている。
- 片方の競技者が、相手に見えないように両手に白と黒のポーンを一つずつ隠し持つ。そして両手を前に出す。
- もう一方の競技者が、相手の右手か左手かを選ぶ。(例:どちらかを指でさす、どちらかを口で言う)
- 両方の手を開ける[5]。選んだ手の中にあった色の駒を使う。
- 公式戦などで同一の相手と複数回対局する場合は、両者が白・黒を交互にもつ。通常は偶数回の対局を行う。
勝敗の決め方
勝ち負け
黒がチェックメイトされた状態
| a | b | c | d | e | f | g | h | |
8 | | 8 |
7 | 7 |
6 | 6 |
5 | 5 |
4 | 4 |
3 | 3 |
2 | 2 |
1 | 1 |
| a | b | c | d | e | f | g | h | |
- チェックをかけ、相手が次の手を指してもチェックの回避ができない状態にすれば勝ちである。この状態を「チェックメイト」と呼んでいる。
- 持ち時間制の場合、持ち時間が切れたことを相手に主張すれば、時間が切れなかった側の勝ちになる。時間が切れていない側が気づかなければ、そのまま(気づくまで)ゲームは続行される。
リザイン
- 一方のプレーヤーがリザイン(resign, 投了)することによってもゲームに決着がつく。
- リザインは通常自分の手番に行なうが、相手の手番でもルール違反ではない。
- 一般的なリザインの意思表示の方法は次の通り。
- はっきりと相手に「I resign. リザインします」、日本人同士なら「負けました」「(指し手が)ありません」「参りました」などことばで伝える。
- 自分のキングを倒す。(または、倒す振りをする。)
ドロー(引き分け)
黒がステイルメイトされた状態(黒の手番)
| a | b | c | d | e | f | g | h | |
8 | | 8 |
7 | 7 |
6 | 6 |
5 | 5 |
4 | 4 |
3 | 3 |
2 | 2 |
1 | 1 |
| a | b | c | d | e | f | g | h | |
次の場合は、「自動的」にドローとなる。
- ステイルメイト : 自分の手番で、チェックされてはいないが、ルールに従った手がひとつもない状況を指す。
- 合意のドロー: 片方がドローを提案し、もう片方がそれを承諾した場合。
- 戦力不足:駒が少なくなりすぎて、双方が協力してもチェックメイトが不可能な状態を言う。次の駒の組合せが生じたら即座にドローとなる[6]。
- キング 対 キング
- キング 対 キング + ビショップ1個
- キング 対 キング + ナイト1個
- キング + ビショップ1個 対 キング + ビショップ1個(ビショップどうしが同じ色のマスを動く場合)[7]
次の場合、一方のプレーヤーの「申請(クレーム)」によりドローとなる[8]。
イリーガル・ムーブ
チェスでは反則の手(illegal move)を指しても即座に負けとなることはない。故意であっても過失であっても反則の手は指し手と認められず、そのつど指し直しになる。
- キングが自ら敵の駒の効きに入るような自殺手
- チェックの無視または放置
- その他、基本ルールに反する手[9]
広義のチェスのルール
- チェスの基本ルールだけ覚えても、公式戦に参加することはできない。チェスの公式なルールの中で、前項以外の重要な決まりを補足する。
- こちらでは対象となるゲームを、レイティング対象の「公式戦」および それに準ずる物に限定する。ここでの「公式戦」とは、国際チェス連盟またはその下部組織[10]が公認しているゲームを指す。
- また一口に「公式戦」といっても、小さなチェス・サークルの月例会からグランドマスターたちが戦う世界大会まで様々な物がある。ここでは細則や個々の競技会特有の規則は避け、チェスをプレイする上で必要最低限のルールやマナーを解説する。
用具
- チェス・クロック(対局時計)
- 公式戦には必ず双方持ち時間があり、チェス・クロック(対局時計)が使用される。その長さは競技会やクラブや実力(レイティング)のクラスごとに異なるが、比較的多く行われているのは一人30分から2時間くらいのゲームである。トップクラスの対局では3時間30分が通例である。
- 通常持ち時間制のゲームには、手数や延長時間などの細かいルールが決められている。そのため最近では、アナログ式よりもデジタル式の対局時計を使用することが多い。
- 対局時計をチェスボードの右・左どちらに置くかは、アービター(審判員)が決定する。
- ほとんどの競技会では、ゲーム開始時刻に一定時間遅刻すると負けになる。負けになるまでの猶予時間はゼロであることもある。
- 相手の時間が切れたら、切れていない方のプレイヤーが「時間切れです。」または「フラッグ!」と指摘する。これを行わない場合は、時間切れとは認められずゲームは続行される。
- 棋譜 (用紙)
- 公式戦の場合、プレイヤーは一手一手の駒の動きを棋譜として記録しなければならない。これは持ち時間の延長や、同形三復や50手ルールによるドローなどを申請する際に証拠となる。
- プレイヤー以外の手による棋譜の代行は原則認められない[11]。また棋譜を間違って記入した場合は、ゲーム終了後に修正する必要がある。
- 駒を動かす前に、あらかじめ自分の手を書くことも禁止されている。
- 持ち時間が残り5分を切った場合は、(時間延長がないゲームでは)棋譜を取らなくてもよい。ただしチェック記号などを書いて、手数だけは把握しておく必要がある。
- ゲーム終了後は、主催者に棋譜のオリジナルを提出しなくてはならない。通常はもう1枚コピーが取れるようになっており、これをプレイヤーが持ち帰る。
<参考資料> 棋譜の一例
Bobby Fischer vs Victor Ciocaltea (VARNA, 1962 15th OLYMPIAD)
|
手 |
白 |
黒 |
|
手 |
白 |
黒
|
1 |
e4 |
e5 |
|
16 |
hxg5 |
Qxg5
|
2 |
Nf3 |
Nc6 |
|
17 |
Nxg5 |
Bxg5
|
3 |
Bb5 |
a6 |
|
18 |
Na3 |
c6
|
4 |
Ba4 |
d6 |
|
19 |
dxc6 |
Be6
|
5 |
c3 |
Bd7 |
|
20 |
Qh5 |
Bh6
|
6 |
d4 |
Nge7 |
|
21 |
Bg4 |
Bxg4
|
7 |
Bb3 |
h6 |
|
22 |
Qxg4 |
Nxc6
|
8 |
Qe2 |
Ng6 |
|
23 |
Rd1 |
b4
|
9 |
Qc4 |
Qf6 |
|
24 |
Nc4 |
bxc3
|
10 |
d5 |
b5 |
|
25 |
bxc3 |
Nd4
|
11 |
Qe2 |
Na5 |
|
26 |
Nb6 |
resigns
|
12 |
Bd1 |
Be7 |
|
27 |
|
1-0
|
13 |
g3 |
0-0 |
|
28 |
|
|
14 |
h4 |
Rfc8 |
|
29 |
|
|
15 |
Bg5! |
hxg5 |
|
30 |
|
|
最終図 (白の26手目)
| a | b | c | d | e | f | g | h | |
8 | | 8 |
7 | 7 |
6 | 6 |
5 | 5 |
4 | 4 |
3 | 3 |
2 | 2 |
1 | 1 |
| a | b | c | d | e | f | g | h | |
26.Nb6
公式戦でのルールとマナー
- 時間管理
- チェスの公式戦は、すべて持ち時間制のゲームとなっている。
- トラブルの際は、必ずアービター(審判員)に報告する義務がある。
- 時間切れと勝敗
- 盤上でチェックメイトになると、時間に関係なくチェックメイトしたプレイヤーの勝ちになる。
- 双方のプレイヤーがともに時間切れになっていた場合、ゲームはドローになる。
- プレイヤーAがプレイヤーBの(1)時間切れに気づき、(2)プレイヤーAには持ち時間がまだあり、(3)盤上に残っている駒で相手をチェックメイトできる兵力が最低限[12]ある場合は、自動的にプレイヤーAの勝ちになる。
- プレイヤーAがプレイヤーBの(1)時間切れに気づき、(2)プレイヤーAには持ち時間がまだあり、(3)盤上に残っている駒で相手をチェックメイトできる兵力がない場合は、自動的にドローになる。
- プレイヤーAが(1)あきらかにAが劣勢な局面で、(2)Aには時間が十分残っていて、(3)意図的にプレイヤーBの時間切れを期待してプレイする場合は、プレイヤーBはアービターにドローを申請できる[13]。
- 「手」について
- プレイヤーが駒を動かす際は、キャスリングの時も含めて、片方の手しか使うことができない。また駒を動かした手で時計のボタンを押す。
- タッチアンドムーブ
- 英語の「Touch and move」または「Touch-move rule」を指す。チェスではいわゆる「待った」や「お手つき」が固く禁止されている。着手の意図をもって触れた駒は必ず動かす(敵駒なら取る)決まりになっている。ただしその駒を動かす(取る)ことが不可能な場合は別の駒を動かしてよい。
- 具体的には、
- 自分の手番の時には、最初に手が触れた駒を動かさなければならない。
- 相手の駒を取る場合は、最初に手が触れた駒を取らなければならない。
- 動かす駒を一度マスに置いて手を離した場合、別のマスに動かすことはできない。
- 駒の位置ずれを直したい場合は、対戦者に一言ことわらなければならない。「失礼、駒を直します。」「I adjust.(英語)」「J'adoube[14](ジャドゥブ、フランス語)」など。また駒の位置の調整ができるのは、自分の手番の時に限られている[15]。
- 「静粛」のマナー
- チェスのプレイ中は、できるだけ雑音を立ててはならない。私語はもちろん、独り言やぼやきも禁じられている。
- チェス・クロックを押す際も、不必要に大きく叩かない。駒の扱いに関しても同様である。
- 携帯電話は必ず電源オフにする。着信音が一回鳴っただけでも、反則負けや失格になる。
- 対局が終了した場合でも、近くで別のプレイヤーが対戦中であれば、その場所での感想戦は控える。
- ゲームの観戦
- 第三者(観客)がゲームに口出しすることは、固く禁止されている。(指し手はもちろん)タッチアンドムーブや持ち時間が切れたケースでも、第三者はプレイヤーへの助言やアービターへの申請はできない。現在行われているゲームに関与できるのは、その当事者(二人のプレイヤー)とアービターのみとなっている。
- チェスの競技会場では、プレイヤーだけでなく第三者も禁煙である。
- プレイ中の写真撮影は禁止されている[16]。
- その他のマナー
- 対局前には、お互いに挨拶や握手をする。(英語だと「Good Luck.(グッド・ラック)」になる。)
- 正当な理由のないドロー・オファーはしない。
- 対局中の飲食は、特に禁じられていない。適度な水分補給や糖分などの摂取は、むしろ推奨されている。しかし、あくまで他のプレイヤーの迷惑にならないことが前提となっている。
- 対局中に競技に使用するチェスセットとは別の、例えば携帯用チェスセットなどを使用し検討することも禁じられている。
- 対局中は音楽を聴いたり本や雑誌を読むなど、プレイに関係ない行為も禁じられている。
- コンピュータや通信機器を使用した「カンニング」行為も、もちろん禁止されている[17]。
- 対局後は勝った方も負けた方も、一礼または握手をする。(英語なら「Thank you for playing.」など。)
- 対局後は勝った方も負けた方も、感想戦(ゲーム内容の検討)を行うのが一般的である[18]。感想戦は、自分が書いた棋譜の確認にもなる。
注釈
- ^ 持ち時間5分前後の早指し対局
- ^ 持ち時間1分の超早指し対局
- ^ 将棋と異なり、取った駒は持ち駒として再利用できず、基本的には盤上から取り除かれるのみとなる。ただポーンのプロモーションの際にすでに取られた駒を再利用することはある。
- ^ コンピュータチェスとの公開対局では、駒落ちが指されることがある。既にコンピュータの実力は、人間を上回って久しいからである。コンピュータチェス#人間側下手のハンデキャップマッチ参照。
- ^ 不正防止のため。
- ^ 「キング 対 キング + ナイト2個」の場合は、理論上はチェックメイトが可能なので、即座にドローとなる条件には当たらないが、チェックメイトのためにはキングのみの側が自ら死地におもむく悪手を指すことが必要なので、ナイト2個を持っている側がチェックメイトできる可能性は実質的に皆無である。
- ^ この場合、双方に同じ色のマスを動くビショップが何個増えても状況は変わらない。ただしポーンがビショップに昇格することが必要で、実戦ではまずありえない。
- ^ 二人とも申請しなければ、ゲームは続行される。チェスの公式戦では、アービター(審判員)に申請する必要がある。また、局面によっては申請が認められないこともある。
- ^ 例えば、ビショップやナイトの移動できるマスを間違えるなど
- ^ 日本ではNational Chess Society of Japanになる。
- ^ 怪我や病気等やむを得ない事情によるものは、一部例外も認められている。
- ^ キング以外に、次のいずれかの駒がある場合を指す。
(1) ポーン1個
(2) ナイト1個とビショップ1個
(3) ビショップ2個
(4) ルーク1個
(5) クイーン1個
- ^ 申請しなければドローにならない。また、第三者の見物人が申請しても認められない。
- ^ この「ジャドゥブ」または「ジャドゥーブ」はチェスの国際用語として周知されていて、フランス語圏以外のプレイヤーに対しても使用できる。
- ^ この駒の位置の調整も、できるだけ控えた方が無難である。位置の調整のタイミングとしては、自分が駒を動かしてチェス・クロックを押す直前が良い。
- ^ ただしゲーム開始後一定時間内に限って認められる競技会もある。撮影の際は、事前にアービターに確認のこと。
- ^ インドのあるチェス・プレイヤーは、不正行為が発覚して10年間の出場停止処分を受けた。
- ^ ただし双方が時間的に余裕があり、また双方が合意することが前提となる。
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
チェスのルールに関連するメディアがあります。
ウィキブックスに
チェス関連の解説書・教科書があります。