めちゃくちゃ暴力的な全編。それは暴力描写だけでなく、間接的なものも含めて演出全体に行き渡る。
71分の尺に、詰め込むような混み合った脚本。
終盤の演出と脚本は過剰なほどで、そこはかなり直接的でもある…
結婚を控えたあたかも順風満帆な主人公。彼が毎晩ひとり夢にうなされている事など婚約者は気づかない。他人からの誤解に苦しむこの主人公同様に、今作は登場人物たちの"誤解"が物語を奇妙に方向転換させ観客の理…
>>続きを読む最後、夫婦間での決着!の最中、急いで駆けつけてきたものの、自分には立ち入ることのできないなにかを察して、行き場を失って後景を虚に彷徨いフレームアウトする主人公が切ない。
おれはいったいなんやったんや…
切り返しショットで紡がれた二人の対峙を、三つ巴へと変化させる編集とオフの音。
戦前のルノワールに戦争の影を読み取る言説があるらしいけど、本作ははっきり戦後のアメリカ映画。
崖の上に男を追い詰める場面…
濱口さんがこの映画を「爛れた」いい映画と褒めたときに想定していたのは「爛熟」の意味だったかもしれないけど、その言葉をあえて読み違えるなら、これはむしろ戦争で受けたまま乾かない火傷のような1946年の…
>>続きを読むいまいち乗れず。直後の『捕えられた伍長』トークでも話題に上がったが、三角関係で進んでいたのがラストで突然ベネットとビックフォードが仲直りしてしまいライアンだけフレームの外に弾き飛ばされる。それをして…
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