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周波数 【frequency】

概要

周波数(frequency)とは、規則正しく繰り返される現象の、単位時間あたりの繰り返し回数のこと。1秒あたりの繰り返し数を「Hz」(ヘルツ)という単位で表す。

音や光、電波電気信号などの性質の記述によく用いられ、1秒間に1回繰り返す現象は1Hzとなる。1回の繰り返しにかかる時間の長さを「周期」(cycle)というが、これは周波数の逆数となる。

クロック周波数

コンピュータ内部の回路間や装置間の通信デジタル伝送方式による機器間の通信などでは、信号を伝送するタイミングを揃えるためにクロック信号と呼ばれる周期的な電気信号を利用する。

このクロック信号の周波数が高ければ高いほど、単位時間あたりに多数の伝送や処理をうことができ、伝送速度や処理性能を高めることができる。

1970年代の初期のマイクロプロセッサは数百kHzキロヘルツ:1kHzは1000Hz)で動作していたが、半導体技術の急速な発展により現代では数GHzギガヘルツ1GHzは10億Hz)で動作するチップが一般的になっている。

電磁波の周波数

電磁波は周波数により大きく特性が異なり、周波数の範囲によって呼び名が代わる。真空中では光速を周波数で割ると波長に、波長で割ると周波数になるという関係にある。

概ね3THzテラヘルツ:1THzは1兆Hz)以下のものは「電波」(radiowave)と呼ばれ、放送や通信、レーダーなど様々な用途で広く活用されている。

概ね400~800THzは人間の目に光として認識される「可視光線」(visible light)で、単に光とも呼ばれる。人間の視覚は光の周波数の違いを色の違いとして知覚し、例えば最も低い領域は赤く、最も高い領域は紫に見える。可視光と電波の中間は「赤外線」(infrared:「赤い光より低い」の意)、可視光より高い周波数は「紫外線」(ultraviolet:「紫の光より高い」の意)である。

紫外線より高く、概ね30PHz(ペタヘルツ:1PHzは1000兆Hz)以上の領域は「X線」(エックス線)、さらに高い3EHz(エクサヘルツ:1EHzは100Hz)程度より上の領域は「γ線」(ガンマ線)と呼ばれ、両者は放射線の一種に分類される。

音波の周波数

音は周波数によって高さが決まり、小さい周波数の音は低く、大きな周波数の音は高く聞こえる。人間の聴覚で聞き取れる可聴周波数は概ね20~20000Hz20kHz)程度と言われ、それより低い低周波音や高い超音波は聞くことができない。

この範囲には個人差があるほか、加齢により高音(上限に近い周波数の音)が次第に聞こえなくなっていくことが知られている。動物の中にはこのような人間には聞こえない低いあるいは高い音を利用してコミュニケーションや反響定位(エコーロケーション)をうものもいる。

(2019.8.24更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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