Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JavaScriptが無効になっています。JavaScriptを有効にしてご利用いただくことで、より快適にご利用いただけます。

メインコンテンツへジャンプする

JPNICはインターネットの円滑な運営を支えるための組織です

ロゴ:JPNIC

WHOIS 検索 サイト内検索 WHOISとは? JPNIC WHOIS Gateway
WHOIS検索 サイト内検索

2013年3月28日

各位

社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター

ICANNが商標データベースTrademark Clearinghouseを提供開始

2013年3月26日、 ICANNの委託先によって「Trademark Clearinghouse (TMCH)」への登録受付が開始されましたので、 TMCHの概要とあわせてお知らせします。

TMCHとは、 2013年4月以降順次導入予定の分野別トップレベルドメイン*1(いわゆる「新gTLD」)に関して、 商標登録された文字列を、 自身が意図しないうちに第2レベル*2以降のドメイン名として、 第三者に登録されることを防ぐ仕組みで、 新gTLDが導入されるに当たっての商標保護策の一環として設けられるものです。

今回開始したのは、 2013年2月27日の第一報でお知らせ*3した通り、 具体的な申請受付と、申請された商標の審査業務となります。

新gTLDは評価選定後も1,000件を越える数が追加されることになると思われ、 そのそれぞれでドメイン名が登録されることになると、 商標を侵害するようなドメイン名の登録を商標権者が検知することが難しくなると考えられます。 そのため、 知的財産権分野の関係者から保護策の必要性が指摘されたこともあって、 ICANNで検討された後に導入されることとなったのがTMCHです。

なお、 JPNICはこの情報を商標権者をはじめとする皆様に広く知っていただき、 自身の商標保護に役立ててもらうために情報を提供するもので、 ご利用に際しましては、発行されている「Clearinghouse guidelines*4」を必ずご確認いただき、 ご自身で総合的にご判断いただくようお願いいたします。

TMCHの仕組み

  1. 商標の登録・審査
    2013年3月26日から、商標権者は以下のWebページを利用し、 商標文字列*5の登録ができます。 その後、Deloitte Enterprise Risk Services社*6)が送付された商標を審査します。
    http://trademark-clearinghouse.com/
  2. 商標データベースの管理
    1で登録された商標文字列を保管するデータベースの管理は、 ICANNがIBM社と協力して行います。 次項で説明する「TMCHに登録することによって受けられるサービス」を実施するため、 管理の過程で、 関連するデータは新gTLDレジストリ(各gTLD全体を一元的に管理する組織)*7およびレジストラ(利用者から登録申請を受け付ける事業者*8)に提供されます。 なお、このレジストリ・レジストラへのデータ提供は2013年後半の開始が見込まれています。

TMCHに登録することによって受けられるサービス

商標権者はTMCHに商標を登録することにより、 次の(a)(b)のサービスが受けられるとされています (なお、括弧内の期間および条件は変更されることがあります)。

  1. 優先登録(Sunrise Registration)
    各新gTLDの優先登録期間中に、 資格が認められた商標権者に対しては、 一般登録に先駆けて商標を第2レベル以降のドメイン名として登録する機会が与えられます。
    • 優先登録関連期間(計60日間)
      • 事前告知期間:優先登録開始前の30日間(新gTLDレジストリが優先登録期間のスケジュールと適用基準を公開する期間)
      • 優先登録期間:30日間
  2. 商標と一致する文字列が第2レベル以降のドメイン名として登録された場合の通知(Trademark Claims; TM Claims)*9
    • TM Claims標準サービス期間:90日間
    • 追加サービス期間:6~12ヶ月(別料金となる予定とされています)
    なお、TM Claimsはドメイン名優先登録期間終了後、 一般登録期間が開始してから提供されます。

対象となるgTLD

2012年に募集が行われ、 現在申請を評価中のgTLD(いわゆる「新gTLD」)が対象です。

既存のgTLD(.comなど)、 および国コードトップレベルドメイン(ccTLDである.jpなど)は、 現時点では対象ではありません。

対象となる商標

審査基準は、 Clearinghouse guidelinesにまとめられて公開されていますが、 概要は次の通りです。

  1. 登録商標
    各国または地域(EUなど)で登録された商標が対象となります。 登録希望者向けに実施されたオンラインセミナーによれば、 多数の国に商標を登録している場合、 どこか一つの国における信憑書類を送付すればよく、 信憑書類は英語に翻訳する必要もないそうです。
    • 対象外となる場合:
      • 登録が完了していない商標
      • 国より限定された(都市、地方行政区分など)ところへ登録された商標
      • マドリッド制度*10によってなされた国際商標登録申請(ただし各国での商標登録の効力がない場合に限る)
      • 登録が無効とされるか、取り消し、異議申し立て、修正がなされた場合
  2. 裁判所により有効と認められた商標
  3. 法律または条約で保護された商標

費用

商標権者がTMCHの登録に要する費用は、 登録1件当たり1年契約で150USD/年となります。

複数年契約を行った場合、 および前払いを行った大口利用者に対しては割引価格が設定されています。 詳細については、以下のページもご覧ください。

  http://trademark-clearinghouse.com/content/trademark-clearinghouse-fees

参考URL

*1 JPNIC用語集 - gTLD
gTLDのページ

*2 ドメイン名は、ピリオド(.)で区切ることによりその階層構造を表していて、 メイン名を構成する最も右側の部分を「トップレベルドメイン(TLD)」と呼び、 以下左へ順に「第2レベルドメイン」、「第3レベルドメイン」と呼びます。
http://www.nic.ad.jp/ja/dom/system.html

*3 http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2013/20130227-01.html

*4 http://www.trademark-clearinghouse.com/downloadsより最新版をダウンロードしてください。本アナウンス公開時点での最新版は次の通りです。
http://www.trademark-clearinghouse.com/sites/default/files/files/downloads/TMCH%20guidelines%20v1.1_0.pdf

*5 日本語文字列などの国際化文字列も登録可能と思われます。
Trademark Clearinghouse Requirements p.65
http://newgtlds.icann.org/en/about/trademark-clearinghouse/draft-tmch-requirements-24sep12-en.pdf

*6 ICANNが2012年6月に選定を発表しています。
http://www.icann.org/en/news/announcements/announcement-3-01jun12-en.htm

*7/*8 インターネット1分用語解説「レジストリ/レジストラとは」
JPNIC Web - ドメイン名の登録

*9 2012年に募集された新gTLDプログラムに伴い新たに導入されるシステムで、 一般登録期間に商標権者が新gTLD配下のドメイン名を登録しない際に有効となる権利保護メカニズムです。 商標権者が登録した文字列(または50までの派生形)と一致するドメイン名が第三者によって登録されると、 ドメイン名登録者および商標権者に警告が送付されます。 TM Claimsはすべての新gTLDレジストリに義務付けられます。

*10 商標に関する国際出願およびその後の登録商標の管理を支援する制度です。
http://www.wipo.int/about-wipo/ja/offices/japan/japan_madrid.html

以上

このページを評価してください

このWebページは役に立ちましたか?
よろしければ回答の理由をご記入ください

それ以外にも、ページの改良点等がございましたら自由にご記入ください。

回答が必要な場合は、お問い合わせ先をご利用ください。

ロゴ:JPNIC

Copyright© 1996-2024 Japan Network Information Center. All Rights Reserved.