有効期限日

Odooでは 有効期限日 を使用して、生鮮プロダクトの購入から販売までのライフサイクルを管理・追跡することができます。有効期限日を使用することで、予期せぬ有効期限切れによるプロダクトロスを減らし、有効期限切れのプロダクトを顧客に送ることを回避することができます。

Odooでは、ロットシリアル番号 を使用して追跡されるプロダクトのみ有効期限情報を割当てられます。ロット番号やシリアル番号を割当てると、有効期限日を設定することができます。これは、生鮮品を一貫して、または専門に売買している企業(食品メーカーなど)にとって特に便利です。

有効期限日を有効化する

有効期限日 の使用を有効にするには、 在庫アプリ ‣ 設定 ‣ 管理設定 に進み、 トレーサビリティ セクションまでスクロールダウンします。次に、チェックボックスをクリックして ロットリアル番号 機能を有効にします。

その機能を有効にすると、 有効期限日 を有効にする新しいオプションが表示されます。そのチェックボックスをクリックして機能を有効にし、必ず 保存 して下さい。

ロット、シリアル番号、有効期限の設定を有効にしました。

ちなみに

ロットリアル番号 機能が活動化されると、 ロット/シリアル番号を配送伝票に表示ロット/シリアル番号を請求書に表示有効期限日を配送伝票に表示 などの追加機能が表示されます。これらの機能を有効にすることで、エンドツーエンドのトレーサビリティに役立ち、プロダクトのリコール管理や "不良" ロットの特定などが容易になります。

プロダクトの有効期限日の設定

在庫 アプリの設定で ロットリアル番号有効期限日 機能を有効にすると、個々のプロダクトに有効期限情報を設定することができます。

そのためには、 在庫アプリ ‣ プロダクト ‣ プロダクト と進み、編集したいプロダクトを選択します。プロダクトを選択すると、そのアイテムのプロダクトフォームが表示されます。プロダクトフォームに移動したら、左上の 編集 をクリックして変更を加えます。

重要

ロット番号やシリアル番号を使って追跡したり、有効期限情報を設定するには、プロダクトは 一般情報 タブの プロダクトタイプ保存可能なプロダクト に設定されている必要があります。

次に 在庫 タブをクリックし、 トレーサビリティ セクションまでスクロールダウンします。ここから、 シリアル番号 または ロット のいずれかにチェックが入っていることを確認します。

有効化されると、新しい 有効期限日 チェックボックスが表示され、クリックする必要があります。両方が有効になると、右側に新しい 日付 フィールドが現れます。

注釈

ロット番号またはシリアル番号による追跡を活動する前に、プロダクトに在庫がある場合、既存の在庫にロット番号を割当て、在庫調整を行う必要がある場合があります。

ちなみに

大量のプロダクトを入荷や配送時に処理する場合は、ロットを使用して追跡することをお勧めします。

プロダクトフォーム上の有効期限日設定。

日付 フィールドには、プロダクトの有効期限情報を設定する4つのカテゴリがあります:

  • 有効期限時間: プロダクト(仕入先または生産後の在庫)が入荷してから、商品が危険な状態になる可能性があり、使用または消費されるべきではない日数。

  • 賞味期限: 商品が劣化し始める期限までの日数。必ずしも危険である必要は ない

  • 払出時間: 商品が在庫から取り除かれるべき有効期限日までの日数です。

  • 警告時間: 特定のロットの商品、または特定のシリアル番号を含む商品に対して警告を発するべき有効期限日までの日数。

注釈

これらのフィールドに入力された値は、仕入先から購入したものであれ、自社で製造したものであれ、在庫として入力された商品の有効期限日を自動的に計算します。

全ての有効期限情報を設定したら、 保存 をクリックして全ての変更を保存します。

ちなみに

:guilabel:`日付`フィールドに有効期限日情報の値が入力されていない場合、日付(とロット)は入出庫時に手動で割当てられます。割当てられた場合でも、必要に応じて手動で上書きしたり変更することができます。

ロット番号とシリアル番号で入荷時に有効期限日を設定

入荷 商品の有効期限は購買オーダから直接作成することができます。購買オーダを作成するには、 購買 アプリに行き、 :guilabel:作成` をクリックして新しい見積依頼書(RFQ)を作成します。

次に、 仕入先 を追加して情報を入力し、 プロダクト 明細に プロダクト追加 をクリックしてプロダクトを追加します。

数量 列の数字を変更してオーダする数量を選択し、オーダ確認 をクリックします。これで RFQ がオーダに変換されます。

購買オーダの上部にある 入荷 スマートボタンをクリックすると、倉庫の入荷フォームに移動します。

注釈

オーダ済プロダクトの数量にシリアル番号を割当てる前に 検証 をクリックすると、 ユーザエラー ポップアップが表示されます。このポップアップでは、オーダ済プロダクトのロット番号またはシリアル番号を入力する必要があります。RFQ は割当てられたロット番号またはシリアル番号なしでは検証できません。

ロット番号のないオーダを検証する際のユーザエラーポップアップ。

ここから、プロダクトラインの右端にある 追加オプション メニュー(ハンバーガー)のアイコンをクリックします。クリックすると 詳細オペレーション ポップアップが表示されます。

このポップアップで 明細を追加 をクリックし、 ロット/シリアル番号名 フィールドでロット番号またはシリアル番号を割当てます。

有効期限は、プロダクトフォームの設定に基づいて自動的に入力されます(以前に設定されている場合)。

ちなみに

プロダクトフォームの 日付 フィールドが設定されていない場合、この日付は手動で入力することができます。

有効期限日が設定されたら、完了 の数量をマークし、確定 をクリックしてポップアップを閉じます。最後に 検証 をクリックします。

オーダ済プロダクトの有効期限日を表示する詳細オペレーションポップアップ。

入荷を検証すると トレーサビリティ スマートボタンが表示されます。guilabel:トレーサビリティ スマートボタンをクリックすると、更新された トレーサビリティレポート が表示され、 参照ドキュメントトレース対象のプロダクトロット/シリアル番号 などが表示されます。

プロダクトの有効期限日の設定

有効期限日は、社内で製造されたプロダクトにも設定できます。製造されたプロダクトに有効期限日を割当てるには、製造オーダ(MO)を作成する必要があります。

MO を作成するには、 製造アプリ ‣ オペレーション ‣ 製造オーダ に進み、 :guilabel:作成` をクリックします。製造するプロダクトを プロダクト フィールドのドロップダウンメニューから選択し、製造する 数量 を選択します。

有効期限日のあるプロダクトの製造オーダ。

注釈

プロダクトを製造するには、 プロダクト 列の明細に消費する材料がなければなりません。これは プロダクト部品表 を作成するか、 明細を追加 をクリックして消費する材料を手動で追加することで行えます。

準備ができたら 確認 をクリックします。

ロット/シリアル番号 の横にあるドロップダウンメニューから既存のロット番号を選択するか、緑色の + 記号をクリックして新しいロット番号を自動的に割当てます。

次に、 数量 フィールドの単位数を選択し、 完了としてマーク をクリックします。

割当てられた ロット/シリアル番号 フィールドの 外部リンク アイコンをクリックします。ポップアップが表示され、その番号の詳細フォームが表示されます。

そのポップアップの 日付 タブの下に、プロダクトに設定されている全ての有効期限情報が表示されます。同じ情報は、そのプロダクトの詳細フォームや、 在庫アプリ ‣ プロダクト ‣ ロット/シリアル番号 からも見ることができます。

日付タブには、特定のロット番号の有効期限情報が表示されます。

有効期限日のあるプロダクトを販売する

有効期限日のある生鮮品の販売は、他のタイプのプロダクトと同じように行います。生鮮プロダクトを販売する最初のステップは、販売オーダを作成することです。

そのためには 販売アプリ ‣ 作成 で新しい見積書を作成し、販売オーダフォームに情報を記入します。

顧客 を追加し、 プロダクト追加 をクリックして、必要なプロダクトを プロダクト 行に追加し、プロダクトの 数量 を設定します。

次に 他の情報 タブをクリックします。配送 セクションで、 配送日 を予定日以降の日付に変更し、 緑チェックマーク アイコンをクリックして日付を確定します。最後に 確認 をクリックして販売オーダを確定します。

次に、販売オーダの上部にある 配送 スマートボタンをクリックすると、倉庫の入荷フォームが表示されます。

倉庫入荷フォームで 検証 をクリックし、付属のポップアップウィンドウで 適用 をクリックすると、全ての 完了 数量が自動的に処理され、プロダクトが顧客に配送されます。

プロダクトがプロダクトフォームで設定された 警告日 より前に配送された場合、警告は作成されません。

重要

賞味期限のある生鮮食品を販売するには、プロダクトが保管されている ロケーション払出戦略FEFO に設定する必要があります。生鮮食品の在庫が1ロットで足りない場合、Odooは自動的に賞味期限が最も近い2番目のロットから必要な残量を取り出します。払出戦略は プロダクトカテゴリ にも設定できます。

参考

払出方針

ロット&シリアル番号の有効期限の表示

ロット番号で賞味期限のあるプロダクトを全て表示(および/またはグループ化)するには、 在庫アプリ ‣ プロダクト ‣ ロット/シリアル番号 にアクセスして下さい。

検索... バーからデフォルトの検索フィルタを削除します。次に、 グループ化 をクリックし、 カスタムグループを追加 を選択し、ドロップダウンメニューから 有効期限日 パラメータを選択します。最後に 適用 をクリックしてフィルタを適用します。

その際、全ての生鮮プロダクト、その賞味期限、割当てられたロット番号を分解します。

ロットとシリアル番号のページで有効期限ごとにグループ分けします。

使用期限警告

使用期限アラートを表示するには、 在庫アプリ ‣ プロダクト ‣ ロット/シリアル番号 にアクセスして下さい。

次に、ロット/シリアル番号 の生鮮プロダクトをクリックします。そうすると、シリアル番号の詳細フォームが表示されます。シリアル番号の詳細フォームで、日付 タブをクリックすると、プロダクトに関連する全ての使用期限情報が表示されます。

フォームを編集するには、フォームの左上にある 編集 をクリックし、 使用期限日 を今日の日付(またはそれ以前)に変更し、 保存 をクリックして変更を保存します。

保存後、ロット番号フォームの上部に赤い 使用期限警告 が表示され、このロットのプロダクトが期限切れか、またはもうすぐ期限切れになることを示します。ここから ロット/シリアル番号 ページに(パンくずリストで)戻って下さい。

新しい使用期限アラート、または期限切れ(またはもうすぐ期限切れ)のプロダクトの使用期限アラートを表示するには、 ロット/シリアル番号 ダッシュボードの 検索... バーから検索フィルタを全て削除して下さい。

次に、 フィルタ をクリックし、 使用期限警告 を選択します。

使用期限を過ぎたプロダクトの使用期限警告。