外貨建て銀行口座の管理

Odooでは、全ての取引は会社のデフォルト通貨で記録され、レポートはすべてデフォルト通貨に基づいて作成されます。外貨で銀行口座を持っている場合、Odooは取引ごとに2つの値を保存します:

  • 会社 の通貨での借方/貸方

  • 銀行口座 の通貨での借方/貸方

通貨レートは銀行機関のウェブサービスを使って自動的に更新されます。デフォルトではOdooは欧州中央銀行のウェブサービスを使用しますが、他のオプションも利用可能です。

設定

複数通貨を有効化

複数の通貨を扱うには、 会計 ‣ 設定 ‣ 管理設定 ‣ 通貨複数通貨 にチェックを入れます。為替差異記帳: で、仕訳帳絵利益勘定損益勘定`を指定し、:guilabel:`保存 をクリックします。

通貨の設定

Odooが複数の通貨をサポートするように設定されると、デフォルトで全ての通貨が作成されますが、必ずしも有効化されるわけではありません。新しい通貨を有効にするには、 複数通貨 設定の下にある 他の通貨を有効にする をクリックするか、 会計 ‣ 設定 ‣ 会計: 通貨 に移動して下さい。

通貨が有効化されると、通貨レートの更新を 自動 にするか、 手動 のままにするかを選択できます。レート更新を設定するには、 会計 ‣ 設定 ‣ 管理設定 ‣ 通貨 に戻り、 自動通貨レート をチェックし、 間隔 を希望の頻度に設定し、 保存 をクリックします。また、通貨レートを取得したい サービス を選択するオプションもあります。

手動で通貨レートを更新するには、次の実行 フィールドの横にある今すぐ更新ボタン(🗘)をクリックします。

新しい銀行口座を作成する

会計アプリケーションで 会計 ‣ 設定 ‣ 仕訳帳 に進み、新しい仕訳帳を作成します。仕訳帳名 を入力し、タイプ銀行 に設定します。仕訳 タブで、ショートコード通貨 を入力し、最後に 銀行口座 フィールドをクリックして新しい口座を作成します。口座作成のポップアップウィンドウで、名前、コード(例:550007)を入力し、タイプを`銀行と現金`に設定し、通貨タイプを設定して保存します。仕訳帳 に戻ったら、口座番号 フィールドをクリックし、ポップアップウィンドウで口座の 口座番号銀行 を入力し、保存します。

作成された銀行仕訳の例。

仕訳を作成すると、Odooは自動的に銀行口座を仕訳にリンクします。これは 会計 ‣ 設定 ‣ 会計: 勘定科目表 で確認できます。

外貨建て仕入先請求書

外貨で仕入先請求書を支払うには、仕訳 フィールドの横にある通貨を選択し、支払を登録するだけです。Odooは自動的に 為替差損益 を新しい仕訳項目として作成・計上します。

仕入先請求書通貨の設定方法。

注釈

海外の仕入先請求書を他の通貨で支払うことができます。その場合、Odooは自動的に2つの通貨を変換します。

未実現為替差損益レポート

このレポートでは、貸借対照表上の外貨建ての未実現金額の概要が表示され、仕訳を調整したり、為替レートを手動で設定したりすることができます。このレポートにアクセスするには、 レポーティング ‣ 管理: 未実現為替差損益 に行って下さい。ここから、貸借対照表 の全ての未仕訳項目にアクセスできます。

未実現損益の仕訳帳ビュー。

もし 会計 ‣ 設定 ‣ 管理設定 ‣ 通貨 で設定した為替レートと異なる為替レートを使用したい場合は、 為替レート ボタンをクリックし、レポートに表示される外貨のレートを変更して下さい。

手動で為替レートを変更するメニュー。

手動で 為替レート を変更すると、黄色いバナーが表示され、Odooのレートに戻すことができます。これを行うには Odooレートに再設定 をクリックして下さい。

Odooのレートに再設定するバナー。

貸借対照表調整 欄の金額で更新するには、 調整仕訳 ボタンをクリックします。ポップアップウィンドウで 仕訳費用勘定収益勘定 を選択して、未実現損益 を計算・処理します。

日付 フィールドにレポートの日付を設定することができます。Odooは帳簿記入を 逆仕訳日 で設定された日付に自動的に逆仕訳します。

記帳されると、 調整 列は 0.00 を示し、全ての 未実現損益 が調整されたことを意味します。

未実現為替差損益は一旦調整されると報告されます。