ドイツ

ドイツ勘定科目

OdooではSKR03とSKR04の勘定科目表がサポートされています。どちらを選択するかは 会計 ‣ 設定 で選択し、会計ローカライゼーションセクションでご希望のパッケージを選択して下さい。

会計仕訳を作成していない限り、パッケージのみしか変更できないことに注意して下さい。

ちなみに

Odooオンラインデータベースを新規作成すると、デフォルトでSKR03がインストールされます。

ドイツ会計レポート

以下は、Odoo企業版でドイツに特化したレポートのリストです:

  • 貸借対照表

  • 損益

  • 税レポート (Umsatzsteuervoranmeldung)

  • 取引先 VAT Intra

OdooからDatevへエクスポート

OdooからDatevへ会計仕訳をエクスポートすることが可能です。この機能を使用するには、Odoo企業版データベースにドイツ語会計ローカライゼーションがインストールされている必要があります。次に 会計 ‣ レポーティング ‣ 総勘定元帳Datev (csv)をエクスポート ボタンをクリックします。

ドイツのPOS: 技術セキュリティシステム

Kassensicherungsverordnung (デジタル記録の不正操作からの保護に関する法律) は、:doc:`POS</applications/sales/point_of_sale>`システムを含む電子記録保管システムが、 技術セキュリティシステム (TSS または **TSE**とも言われる)を備えていることを要求します。

Odooは*クラウドベースのソリューション*である`fiskaly <https://fiskaly.com>`_のサポートを受けて準拠したサービスを提供しています。

重要

このソリューションはクラウドベースであるため、インターネット接続が必要です。

注釈

fiskalyによって定められたVATの税率のみ許可されています。これらの税率は fiskaly DSFinV-K API: VAT Definition <https://developer.fiskaly.com/api/dsfinvk/v0/#tag/VAT-Definition>`_でご確認下さい。

設定

モジュールインストール

  1. データベースが2021より前に作成された場合、POS アプリ (point_of_sale) および レストラン モジュール (pos_restaurant)を アップグレード して下さい。

  2. Install the Germany - Certification for Point of Sale (l10n_de_pos_cert) and Germany - Certification for Point of Sale of type restaurant (l10n_de_pos_res_cert) modules.

    ちなみに

    これらのモジュールがリストにない場合は、 :ref:`アプリリストを更新 <general/install>`して下さい。

アプリダッシュボードからOdoo POSのアップグレード

金融当局への会社登録

会社を登録するには、 :menuselection:`管理設定 --> 一般設定 --> 会社 --> 会社情報更新`にアクセスし、以下の項目を入力して*保存*して下さい。

  • 会社名

  • 有効な 住所

  • 登録 番号

  • St.-Nr (Steuernummer): この番号は、税務署が課税対象となる自然人または法人に割当てます。 (例: 2893081508152)

  • W-IdNr (Wirtschafts-Identifikationsnummer): この番号は、経済活動をしている人の恒久的な識別番号として使用されます。

*fiskaly*タブを開き、*fiskaly登録*ボタンをクリックすることで、**fiskaly**から会社を登録することができます。

Odooでfiskalyを通して会社を登録するボタン

ちなみに

*fiskaly登録*ボタンが表示されない場合は、会社情報を*保存*し、*編集モード*になっていないことを確認して下さい。

登録が完了すると、新しいフィールドが表示されます:

  • **fiskaly期間ID**とは、fiskaly側での貴社IDのことです。

  • fiskaly API key および シークレット はfiskaly が提供するサービスにアクセスするためにシステムが使用する認証情報です。

Odooに表示されるfiskalyキー

注釈

現在の認証情報に問題がある場合は、新しい認証情報を要求することが可能です。

DSFinV-K

DSFinV-Kをエキスポートするためのメニュー

POSセッションを終了するたびに、オーダの詳細はfiskalyの :abbr:`DSFinV-K (Digitale Schnittstelle der Finanzverwaltung für Kassensysteme)`サービスに送信されます。

監査の場合、:menuselection:`POS --> オーダ --> DSFinV-kエキスポート`で、DSFinV-Kに送信されたデータをエクスポートできます。

これらのフィールドは必須です:

  • 名称

  • 開始日時 (指定された開始日以上の日付のデータをエクスポート)

  • 終了日時 (指定された終了日以下の日付のデータをエクスポート)

POS のデータを全てエクスポートしたい場合は、POS フィールドを空白のままにして下さい。特定のPOSのデータのみをエクスポートしたい場合は、POSを指定して下さい。

DSFinV-Kエクスポートの作成は、fiskaly側でエクスポートをトリガします。

OdooでのDSFinV-Kエクスポート保留

ご覧のように、ステータス*保留*です。これは、エクスポートが正常にトリガされ、処理中であることを意味します。状態が更新されたかどうかを確認するには、*ステータスをリフレッシュ*をクリックする必要があります。

ドイツの税務会計基準 OdooのGoBD対応ガイド

GoBD stands for Grundsätze zur ordnungsmäßigen Führung und Aufbewahrung von Büchern, Aufzeichnungen und Unterlagen in elektronischer Form sowie zum Datenzugriff. In short, it is a guideline for the proper management and storage of books, records, and documents in electronic form, as well as for data access, that is relevant for the German tax authority, tax declaration, and balance sheet.

これらの原則は、2014年11月に連邦財務省(BMF)によって作成・公表されました。2015年1月以降、**これらの原則は標準**となり、コンピュータベースの会計に関連するこれまで受け入れられてきた慣行に取って代わるものとなっています。2019年および2020年1月、BMFは内容の一部とデジタルソリューション(クラウドホスティング、ペーパーレス企業など)の発展による変更を行いました。

重要

Odooは**GoBD**に準拠する手段を提供します。

会計ソフトに依存する場合、GoBDについて何を知る必要がありますか?

注釈

もし可能なら、GoBDを理解する最良の方法は`GoBD公式テキスト<https://www.bundesfinanzministerium.de/Content/DE/Downloads/BMF_Schreiben/Weitere_Steuerthemen/Abgabenordnung/2019-11-28-GoBD.pdf>`_を読むことです。少し長いですが、専門家でなくてもお読み頂けます。ただ、簡単に言うと、以下のような内容です:

GoBDは、中小企業、フリーランサー、起業家を含む、決算書を財務当局に提出しなければならない企業の義務です。そのため、会計関連データ(上記の財務および関連データ)を完全かつ網羅的に保管する責任を**唯一納税者自身が負います**。

ソフトウェアの要件とは別に、ユーザは内部統制システム(*財務法第146条*に準拠)を確保する必要があります:

  • アクセス権コントロール

  • 職務の分離、機能別;

  • 入力管理(エラー通知、妥当性チェック);

  • データ入力時の消込チェック;

  • プロセスコントロール

  • ソフトウェア、データ、ドキュメントの意図的または非意図的な操作を防止するための対策。

ユーザは、組織内のタスクを関連するポジションに分配し(管理)、タスクが適切かつ完全に実行されていることを検証しなければなりません(監督)。また、これらの管理の結果を記録し(ドキュメンテーション)、管理中にエラーが発見された場合には、適切な是正措置を講じる(予防)必要があります。

データセキュリティについては?

**納税者は、データの削除、持ち出し、盗難などによるデータ損失に対して、システムのセキュリティを確保する必要があります。**十分なセキュリティが確保されていない場合、その記録はGoBDガイドラインに準拠していないとみなされます。

一度確定された予約は、アプリケーションから変更または削除することはできません。

  • Odooをクラウドで使用する場合、定期的なバックアップはOdooオンラインサービスの一部です。また、定期バックアップをダウンロードして外部システムにバックアップすることも可能です。

  • サーバをローカルで運用する場合、必要なバックアップインフラを構築するのはユーザの責任です。

重要

場合によっては、データを10年以上保存しなければならないこともありますので、バックアップは常に取っておきましょう。ソフトウェアプロバイダーを変更する場合は、さらに重要です。

ソフトウェア編集者の責任

GoBDは納税者と金融当局との間にのみ適用されることを考慮すると、ソフトウェアエディタは、ユーザの金融取引データの正確かつ準拠したドキュメント作成に責任を負うことはできません。ソフトウェアエディタは、ユーザが GoBD に記載されたソフトウェア関連のガイドラインを遵守するために必要なツールを提供するだけです。

Odooはコンプライアンス達成にどのように役立ちますか?

GoBDのキーワードは以下の通りです: **追跡可能、検証可能、真実、明確、継続的**です。つまり、監査に耐えうるアーカイブが必要であり、Odooはこれらの目的を全て達成する手段を提供します:

  1. トレーサビリティと検証可能性
    Odooの各レコードにはドキュメントの作成者、作成日、変更日、変更者がスタンプされます。さらに、関連するフィールドは追跡され、関連オブジェクトのチャターで誰がどの値を変更したかを確認することができます。
  2. 達成率
    会計データは全てシステムに記録されなければなりません。Odooは会計取引のナンバリングにギャップがないことを保証します。会計データを全てシステムにエンコードするのはユーザの責任です。Odooのほとんどの会計データは自動生成されるため、仕入先請求書やその他オペレーションを全てエンコードするのはユーザの責任です。
  3. 正確さ
    Odooは正しい設定で正しい勘定科目が使用されることを保証します。さらに、購買オーダ、販売オーダとそれぞれの顧客請求書の間の管理メカニズムはビジネスの現実を反映しています。紙ベースの仕入先請求書をスキャンし、Odooの各レコードに添付するのはユーザの責任です。Odoo Documentドキュメントはこの作業を自動化をサポートします。
  4. タイムリーな予約と記録管理
    Odooのほとんどの会計データは取引オブジェクトによって生成されるため(例えば、顧客請求書は確認時に計上されます)、Odooはすぐにタイムリーな記録保持を保証します。仕入先請求書やその他オペレーションを全てタイムリーにエンコードすることはユーザの責任です。
  5. オーダ
    Odooに保存された財務データは定義によりオーダリングされ、モデルに存在するほとんどのフィールドにより再オーダリングが可能です。特定のオーダがGoBDによって強制されるわけではありませんが、システムはある金融取引が第三者の専門家によって迅速に見つけられることを保証しなければなりません。Odooはこれをすぐに実現します。
  6. 不変性
    ドイツ語Odooローカライゼーションにより、Odooはカスタマイズすることなく変更不可条項を遵守できるように標準設定されています。

GoBD-Exportが必要ですか?

財政管理の場合、財政当局は会計システムへのアクセスを3つのレベル(Z1、Z2、Z3)で要求することができます。これらのレベルは、インターフェースへの直接アクセスから、ストレージデバイス上の財務データの引き渡しまで様々です。

ストレージデバイス上の財務データの引渡しの場合、そのフォーマットは GoBD によって強制されるものではありません。例えばXLS、CSV、XML、Lotus123、SAPフォーマット、AS/400フォーマットなどです。Odooは財務データのCSVとXLSエクスポートをサポートしています。GoBDは特定のXMLベースのGoBDフォーマットでのエクスポートを**推奨**しています(「データ転送のための追加情報」§3を参照)が、これは拘束するものではありません。

コンプライアンス認証の役割と意味を教えて下さい。

GoBDは、最先端の会計ソフトの性質、設定の可能性、変化する性質、様々な使用形態のため、**法的拘束力のある証明書を与えることはできない**と明記しています。サードパーティの証明書は、確かに顧客がソフトウェアの購入を決定するための**情報的価値**を持つことはできますが、決して法的拘束力を持つものでも、その他の法的価値を持つものでもありません(A. 12, § 181)。

GoBD証明書は、そのソフトウェアをガイドラインに従って使用する場合、ソフトウェアがGoBDを尊重することを妨げないということだけを述べています。 これらの認証は、時間とコストの点で非常に高価であり、その価値は非常に相対的です。そのため、当社は、顧客に法的な確実性を提供しないマーケティングツールにお金を払うよりも、GoBDの遵守を確保することに全力を注いでいます。

重要

BMFは実際に、以下のように明言しています: 公式GoBDテキスト:

  • 180. Positive attestations on the correctness of the bookkeeping - and thus on the correctness of IT-based bookkeeping systems - are not issued either in the context of a tax field audit or in the context of binding information.

  • 181. "Certificates" or "attestations" from third parties can serve as a decision criterion for the company when selecting a software product, but develop from the in margin no. 179 is not binding on the tax authorities.

コンプライアンスに違反した場合はどうなりますか?

違反があった場合、罰金だけでなく、具体的な措置の実施を求める裁判所命令も予想されます。