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旧車愛好家の「聖地」で眠る珍しい廃車 40選(後編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2024.12.28 18:25  更新 : 2024.12.28 22:33

フレーザー(1947年)

カイザー・フレーザー社におけるアッパーミドルクラスの高級車ブランド、フレーザーは、1946年から1951年までの短期間、自動車市場に存在感を示した。当初は販売が好調で、市場シェア1.5%を素早く獲得した。ピークは1947年で、写真のモデルが製造された年であり、6万8774台が出荷された。

フレーザー(1947年)
フレーザー(1947年)

リンカーン・プレミア(1960年)

1958年から1960年にかけて製造されたリンカーン・プレミアは、当時のキャデラックやインペリアルを凌ぐ、史上最大級のクルマであった。実際、「5マイル・バンパー」なしで製造されたリンカーン車としては最長だった。しかし、この1960年モデルは大幅に短縮され、フロント部分が失われている。おそらく、他の個体の一部として使われているか、あるいは誰かの「男の隠れ家」の目玉として飾られているのだろう。

リンカーン・プレミア(1960年)
リンカーン・プレミア(1960年)

パッカード(1949年)

このパッカードは他のヴィンテージカーから切り離され、フェンスで囲まれた敷地内に保管されており、おそらくは1台丸ごと購入されたものと思われる。1949年に製造された個体で、隣に並ぶものはさらに8年前の製造である。

パッカード(1949年)
パッカード(1949年)

プリムス・フューリー(1973年)

この1973年型プリムス・フューリーの車内にある、すり減ったタイヤの存在に興味をそそられる。プリムスは、この年販売ランキングで5位に落ちたものの、88万2196台を製造してブランド史上最高記録を達成した。この記録はその後二度と更新されることはなかった。

1973年型フューリーで最も象徴的なのは、1974年の映画『サンダーボルト』で改造されて使用された劇中車だろう。

プリムス・フューリー(1973年)
プリムス・フューリー(1973年)

オールズモビル・ナインティエイト(1965年)

オールズモビルのフラッグシップモデルは、長い歴史の中で3度、わずかに名称が変更された。1940年に8気筒エンジンを搭載したシリーズ90ということで「98」として発売され、1952年から1991年までは「ナインティ・エイト(Ninety-Eight)」と呼ばれていた。その後、ハイフンが取り除かれ、1992年から1996年までは「ナインティエイト(Ninety Eight)」となった。多少の傷はあるものの、この1965年型4ドア・ハードトップは素晴らしい状態を保っている。

オールズモビル・ナインティエイト(1965年)
オールズモビル・ナインティエイト(1965年)

カイザー・マンハッタン(1952年)

この1952年型カイザー・マンハッタンのボンネットがひどく変形しているのは残念だ。それ以外は良い状態に見えるのに。おそらく、3.7L 6気筒エンジンを外した際に損傷したのだろう。

1952年はマンハッタンのデビュー年であり、発売当初はカイザーの主力モデルであった。1955年に同ブランドが米国での乗用車生産を中止した際に、最後の1台がラインオフした。

カイザー・マンハッタン(1952年)
カイザー・マンハッタン(1952年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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