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『鰯売恋曳網』(いわしうりこいのひきあみ)は、三島由紀夫作の歌舞伎の演目。大名高家の客専用の遊女に一目惚れした鰯売り(魚売り)が大名に化けて廓に行く物語。三島の純文学とは全く趣きの異なる娯楽的作風だが、余裕を感じさせるファルスで、秀逸なナンセンスと、晴れやかな祝祭性、健康な笑いが溢れた作品として高評価された。室町時代の御伽草子『猿源氏草子』をもとに、『魚鳥平家』、『小夜姫の草子』などの部分を取り入れていると三島は述べている。 1954年(昭和29年)、雑誌『演劇界』11月号に掲載され、同年11月2日より芸術祭11月大歌舞伎として、歌舞伎座で十七代目中村勘三郎の猿源氏、六代目中村歌右衛門の蛍火で初演された。以後もこの当り役で繰り返し上演され、のちには十八代目中村勘三郎の猿源氏と五代目坂東玉三郎の蛍火で上演されてきた人気演目である。 台本は1955年(昭和30年)7月20日に新潮社より刊行の『ラディゲの死』に収録された。オーストラリアでも、「ザ歌舞伎」の一演目(英題:The Sardine Seller's Net of Love、Sardine Seller Casts The Net of Love、Catching a Fish Called Love)として公演され、中国(中題:売魚郎巧締姻縁)でも翻訳されている。

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  • 『鰯売恋曳網』(いわしうりこいのひきあみ)は、三島由紀夫作の歌舞伎の演目。大名高家の客専用の遊女に一目惚れした鰯売り(魚売り)が大名に化けて廓に行く物語。三島の純文学とは全く趣きの異なる娯楽的作風だが、余裕を感じさせるファルスで、秀逸なナンセンスと、晴れやかな祝祭性、健康な笑いが溢れた作品として高評価された。室町時代の御伽草子『猿源氏草子』をもとに、『魚鳥平家』、『小夜姫の草子』などの部分を取り入れていると三島は述べている。 1954年(昭和29年)、雑誌『演劇界』11月号に掲載され、同年11月2日より芸術祭11月大歌舞伎として、歌舞伎座で十七代目中村勘三郎の猿源氏、六代目中村歌右衛門の蛍火で初演された。以後もこの当り役で繰り返し上演され、のちには十八代目中村勘三郎の猿源氏と五代目坂東玉三郎の蛍火で上演されてきた人気演目である。 台本は1955年(昭和30年)7月20日に新潮社より刊行の『ラディゲの死』に収録された。オーストラリアでも、「ザ歌舞伎」の一演目(英題:The Sardine Seller's Net of Love、Sardine Seller Casts The Net of Love、Catching a Fish Called Love)として公演され、中国(中題:売魚郎巧締姻縁)でも翻訳されている。 (ja)
  • 『鰯売恋曳網』(いわしうりこいのひきあみ)は、三島由紀夫作の歌舞伎の演目。大名高家の客専用の遊女に一目惚れした鰯売り(魚売り)が大名に化けて廓に行く物語。三島の純文学とは全く趣きの異なる娯楽的作風だが、余裕を感じさせるファルスで、秀逸なナンセンスと、晴れやかな祝祭性、健康な笑いが溢れた作品として高評価された。室町時代の御伽草子『猿源氏草子』をもとに、『魚鳥平家』、『小夜姫の草子』などの部分を取り入れていると三島は述べている。 1954年(昭和29年)、雑誌『演劇界』11月号に掲載され、同年11月2日より芸術祭11月大歌舞伎として、歌舞伎座で十七代目中村勘三郎の猿源氏、六代目中村歌右衛門の蛍火で初演された。以後もこの当り役で繰り返し上演され、のちには十八代目中村勘三郎の猿源氏と五代目坂東玉三郎の蛍火で上演されてきた人気演目である。 台本は1955年(昭和30年)7月20日に新潮社より刊行の『ラディゲの死』に収録された。オーストラリアでも、「ザ歌舞伎」の一演目(英題:The Sardine Seller's Net of Love、Sardine Seller Casts The Net of Love、Catching a Fish Called Love)として公演され、中国(中題:売魚郎巧締姻縁)でも翻訳されている。 (ja)
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  • 『鰯売恋曳網』(いわしうりこいのひきあみ)は、三島由紀夫作の歌舞伎の演目。大名高家の客専用の遊女に一目惚れした鰯売り(魚売り)が大名に化けて廓に行く物語。三島の純文学とは全く趣きの異なる娯楽的作風だが、余裕を感じさせるファルスで、秀逸なナンセンスと、晴れやかな祝祭性、健康な笑いが溢れた作品として高評価された。室町時代の御伽草子『猿源氏草子』をもとに、『魚鳥平家』、『小夜姫の草子』などの部分を取り入れていると三島は述べている。 1954年(昭和29年)、雑誌『演劇界』11月号に掲載され、同年11月2日より芸術祭11月大歌舞伎として、歌舞伎座で十七代目中村勘三郎の猿源氏、六代目中村歌右衛門の蛍火で初演された。以後もこの当り役で繰り返し上演され、のちには十八代目中村勘三郎の猿源氏と五代目坂東玉三郎の蛍火で上演されてきた人気演目である。 台本は1955年(昭和30年)7月20日に新潮社より刊行の『ラディゲの死』に収録された。オーストラリアでも、「ザ歌舞伎」の一演目(英題:The Sardine Seller's Net of Love、Sardine Seller Casts The Net of Love、Catching a Fish Called Love)として公演され、中国(中題:売魚郎巧締姻縁)でも翻訳されている。 (ja)
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