発色団(はっしょくだん、chromophore)は、分子の中で色の原因となる部分である。我々の目に映る色は可視光のある波長スペクトル内で吸収されない色である。発色団とは、分子内の2つの独立した分子軌道のエネルギー差が可視スペクトルの範囲内にある領域のことである。発色団にあたった可視光は、電子が基底状態から励起状態になることで吸収される。光エネルギーを捕捉したり検出したりする役割を持つ生体分子では、光があたったときに分子のコンフォメーション変化を引き起こす部分が発色団となる。