『流れる』(ながれる)は、1955年に雑誌『新潮』に連載され、翌年出版された幸田文の小説。1954年にデビューした幸田の、作家としての名声を確立した傑作である。自身の体験を踏まえて、華やかな花柳界と零落する芸者置屋の内実を描ききった作品。第3回新潮社文学賞と第13回日本芸術院賞を受賞した。ラジオ、テレビ、舞台で上演され、また成瀬巳喜男監督で映画化もされた。