『女殺油地獄』(おんなころし あぶらのじごく)は、近松門左衛門作の人形浄瑠璃。世話物。三段。 享保6年(1721年)に人形浄瑠璃で初演。人気の近松作品と言うことで歌舞伎でも上演されたが、当時の評判は芳しくなく、上演が途絶えていた。実在の事件を翻案したというのが定説だが、その事件自体の全容は未詳である。 明治になってから坪内逍遙の「近松研究会」で取り上げられ、明治42年(1909年)に歌舞伎で再演され大絶賛された。文楽(人形浄瑠璃)での復活はそれから更に年月を経た昭和27年(1947年)であった。 さらに後年には歌舞伎、文楽の他に、映画化やテレビドラマ化もされ、「おんなごろし あぶらのじごく」と発音されることが多い。 * 上段:「徳庵寺堤」 * 中段:「河内屋内」 * 下段:「豊島屋油店」「同逮夜」