産業競争力強化の観点から、さらには経済安全保障の観点から、半導体はあらゆる国や地域にとっての戦略物資となった。豊かで持続可能な社会を目指すDXやGXも、半導体の革新ありきである。
一言で半導体と言っても、その用途や世代、品種は多様だ。最先端チップに話題が集まりがちだが、電気・電子機器には多様なチップが数多く搭載されており、そのすべてが必要不可欠な役割を担う。コロナ禍で起きた半導体不足では、半導体の調達が滞り、自動車業界などの工場がストップする事態に発展したことは記憶に新しい。
田中貴金属グループでは、半導体や電子部品の製造で使われる、貴金属(プラチナ、金、銀、ルテニウム、パラジウム他)を中心とした素材を開発・供給してきた。またそれらの技術を応用して、一部、銅やアルミの製品も取り扱う。ボンディングワイヤやプリカーサー以外にも、銀接着剤、活性金属ろう材、めっき、スパッタリングターゲットなど、半導体向け製品のラインアップは幅広く、汎用チップから最先端チップまで、あらゆる領域で利用される。
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