CRUD(クラッド)とは何か?ソフトウェア開発のための4つの基本機能を解説
CRUDの概要
CRUD(クラッド)とは、ソフトウェアにおける以下の4機能のイニシャルをつなげたものです。
- Create:登録、生成
- Read:参照、読み取り
- Update:変更、更新
- Delete:削除
ソフトウェアを開発する際、この4点は永続性を持つ基本機能として挙げられます。
「R」については、「Read」ではなく「Retrieve(検索)」を、「D」については「Destroy(削除)」として扱うこともあります。
CRUDは主にデータベースシステムやユーザインタフェース(UI)の開発時に意識されます。
たとえばデータベースによって会員や売上を管理するシステムの場合、情報の登録や読み取り、変更、削除などの機能は基本的に備わっていなければなりません。
これらの機能を不足なく備えることで、システムの完全性が高まります。
ユーザインタフェースを開発する際も、CRUDの視点は重要です。
「情報を参照する方法」「情報を検索する方法」「情報を更新する方法」はできるだけ分かりやすく実装される必要があります。
また近年のSNSでは、あえて「発信した情報を更新・編集」する機能を備えていないシステムもあります。
編集など一部の機能を意図的に搭載しないことで、そのSNSの独自性を高めたり、開発対象を限定してコストを注ぐことが可能です。
このように特殊なケースではありますが、実装する機能の検討材料としてCRUDを議題にすることもあります。
CRUDが使われる場面
CRUDはデータベースシステムやUIにおいて、備えるべき指標として掲げられます。
非常に単純で当然のように思える4要素ですが、複雑なシステムになると、いずれかの実装漏れが発生する可能性はゼロではありません。
そのため、CRUDをベースにした分析や表などを用いてチェックを行い、実装漏れを予防します。
チェック時に「CRUD図」と呼ばれる表形式の一覧を作成することもあります。
CRUDに似たコンセプトの単語
CRUDと同様のコンセプトを示すものに、以下の単語が挙げられます。
どれもシステムの完全性を確保する要素を表現したものです。
ABCD
- Add:追加
- Browse:走査
- Change:変更
- Delete:削除
ACID
- Add:追加
- Change:変更
- Inquire:問い合わせ
- Delete:削除
BREAD
- Browse:走査
- Read:読み取り
- Edit:編集
- Add:追加
- Delete:削除