WO2008056658A1

WO2008056658A1 - Procédé de fabrication d'un article absorbant et article absorbant

Info

Publication number: WO2008056658A1
Application number: PCT/JP2007/071543
Authority: WO
Inventors: Jun Kudo; Hideyuki Kinoshita; Akira Hashino
Original assignee: Uni-Charm Corporation
Priority date: 2006-11-07
Filing date: 2007-11-06
Publication date: 2008-05-15
Also published as: EP2085061A4; KR101267128B1; US8235958B2; CN101534766A; US20100036354A1; JP2008113959A; MY154876A; JP4996910B2; KR20090077783A; EP2085061A1

Description

明細書

吸収性物品、及び、吸収性物品の製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、吸収性物品、及び、吸収性物品の製造方法に関する。

背景技術

[0002] 従来、経血などの所定の液体を吸収する吸収性物品として、液体を吸収する本体部と、本体部の表面に部分的に固定された表面構造体とを有し、本体部の裏面には液体の漏れを防止するためにポリエチレン等の液不透過性シートが設けられた吸収性物品が知られている（例えば、特開 2003— 79662号公報参照）。近年、このような吸収性物品は、使用時に表面構造体を身体の前後方向に沿うように配置し、前方側を本体部に固定し後方側を本体部と分離可能とし、後方側の部位が臀部の溝に入り込むように装着することにより、ずれを防止することが考えられている。そして使用する際には、使用者が表面構造体の後端を後方に引き上げることで、表面構造体を臀部の溝に配置させることが考えられる。また、表面構造体の前方が固定されているだけでは表面構造体の後端の位置が不安定であり、使用者は表面構造体の後端を掴みにくいため、使用するまでは剥離可能な程度に本体部に仮固定されていることが望ましい。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] 上記のような従来の吸収性物品を使用する際には、使用者は表面構造体の後端を引き上げるために表面構造体の後端を把持しなければならない。また、表面構造体の後端が本体部に仮固定されている場合には、仮固定を解除しなければならないため、確実に後端を把持する必要がある。このため表面構造体の後端を本体部より突出させることにより、本体部の後端と重なる位置で表面構造体を本体部に仮固定しておくと突出した部位を把持し易くなる。しかしながら、表面構造体の後端が本体部より突出していると、吸収性物品の全長が長くなるとともに包装された状態でもサイズが大きくなり携帯性が損なわれる畏れがあるという課題がある。 [0004] 本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、サイズを小さく抑えつつ使用者が装着しやすい吸収性物品、及び、吸収性物品の製造方法を提供することを目白勺とする。

課題を解決するための手段

[0005] 上記のような課題を解決するために、主たる本発明は、身体に当接させて使用される吸収性物品であって、長手方向とそれに直交する幅方向と厚さ方向を有し、使用時に身体側に位置する吸収体と、前記吸収体より反身体側に位置する吸収性物品本体と、を有し、前記吸収体の前記長手方向の一方の端部の反身体側の面と、前記吸収性物品本体の身体側の面とが剥離不能に接合されている前記吸収性物品において、前記吸収体の前記長手方向の他方の端部の反身体側の面と、前記吸収性物品本体の身体側の面と、が前記吸収体物品本体の外縁より内側にて剥離可能に接合された接合部を有し、前記接合部と前記吸収性物品本体の前記外縁との間に、前記吸収体と当該吸収性物品本体とが接合されていない非接合部を有することを特徴とする吸収性物品である。

発明の効果

[0006] 本発明によれば、サイズを小さく抑えつつ使用者が装着しやすい吸収性物品、及び、吸収性物品の製造方法を提供することが可能である。

図面の簡単な説明

[0007] [図 1]本実施形態に係る吸収性物品の表面側を示す平面図である。

[図 2]本実施形態に係る吸収性物品の裏面側を示す図である。

[図 3]図 1における X— X断面図である。

[図 4]図 1における Y— Y断面図である。

[図 5]本実施形態に係る吸収性物品を示す斜視図である。

[図 6]トップ吸収体を示す平面図である。

[図 7]図 7 (a)は図 6における A— A断面図である。図 7 (b)は図 6における B— B断面図である。図 7 (c)は図 6における C C断面図である。

[図 8]吸収性物品が包装される状態を説明するための図である。

[図 9]第 1実施形態に係る吸収性物品の製造方法を説明するための図である。 [図 10]連続体製造ステップを説明するための図である。

[図 11]ベース吸収体製造ステップを説明するための図である。

[図 12]メイン製造ステップを説明するための図である。

[図 13]包装前処理ステップを説明するための図である。

[図 14]包装ステップを説明するための図である。

[図 15]連続体切断ステップを説明するための図である。

[図 16]第 2実施形態のメイン製造ステップを説明するための図である。

[図 17]第 1、第 2実施形態に係る吸収性物品の変形例を示す図である。

[図 18]第 3実施形態に係る吸収性物品の表面側を示す平面図である。

[図 19]第 3実施形態のメイン製造ステップを説明するための図である。

[図 20]補強部にも吸収体素材が存在するトップ吸収体の製造方法を示す図である。符号の説明

[0008] 1 吸収性物品、 la 前端、 lb 後端 (外縁）、 2 吸収性物品、

3 搬送装置、 4 搬送装置、 10 ベース吸収体（吸収性物品本体）、

10a 後端縁 (外縁）、 11 積層吸収体、 12 吸収体基材、

12a 吸収体素材、 12b 薄葉紙、 12c 薄肉部、 12f 前端、

12g 後端、 14 表面シート、 16 中間シート、 18 溝部、

18a 第 1溝部、 18b 第 2溝部、 19 深底凹部、

20 トップ吸収体（吸収体）、 20a 前端（一方の端部）、

20b 後端 (他方の端部）、 20c 非接合部、 21 連続体、 22 フック材、

25 補強部、 25a 把持部、 25c 仮接合部、 26 補強部、

30 裏面シート、 31 接合部、 32 保持部、 34 剥離シート、

35 接着剤、 36 包装シート、 36a 前端、 36b 後端、 36c 縁部、

38 リードテープ、 40回転盤、

Z 身体排泄口部位当接想定位置

発明を実施するための最良の形態

[0009] 本明細書及び図面には、少なくとも次の事項が開示されている。

[0010] 身体に当接させて使用される吸収性物品であって、長手方向とそれに直交する幅方向と厚さ方向を有し、使用時に身体側に位置する吸収体と、前記吸収体より反身体側に位置する吸収性物品本体と、を有し、前記吸収体の前記長手方向の一方の端部の反身体側の面と、前記吸収性物品本体の身体側の面とが剥離不能に接合されている前記吸収性物品において、前記吸収体の前記長手方向の他方の端部の反身体側の面と、前記吸収性物品本体の身体側の面と、が前記吸収体物品本体の外縁より内側にて剥離可能に接合された接合部を有し、前記接合部と前記吸収性物品本体の前記外縁との間に、前記吸収体と当該吸収性物品本体とが接合されてレ、ない非接合部を有することを特徴とする吸収性物品である。

[0011] このような吸収性物品によれば、吸収体の、長手方向の他方の端部を吸収性物品本体から剥離させて、吸収体が吸収性物品本体と長手方向の一方の端部のみで接合された状態とすることが可能であり、他方の端部側を吸収性物品本体から離した状態で使用することが可能である。また、吸収体の他方の端部は、吸収体が剥離可能に接合された部位と吸収性物品本体の外縁との間に非接合部を有するので、吸収体を非接合部側から持ち上げて、吸収性物品本体から容易に剥離させることが可能な吸収性物品を実現することが可能である。ここで、「接合」には、剥離不能な接合（以下、本接合ともいう）と剥離可能な接合 (以下、仮接合ともいう）が含まれる。

[0012] かかる吸収性物品であって、前記非接合部は、使用者が前記吸収体と前記吸収性物品本体とを剥離する際に把持するための把持部であることが望ましい。

このような吸収性物品によれば、吸収体が剥離可能に接合された部位と吸収性物品本体の外縁との間の非接合部は、使用者が把持するための把持部として構成されて!/、るので、使用者が把持部を把持して吸収体と吸収性物品本体とが剥離可能に接合された部位を容易に剥離させることが可能な吸収性物品を提供することが可能である。

[0013] また、身体に当接させて使用される吸収性物品の製造方法であって、長手方向とそれに直交する幅方向と厚さ方向を有し、液体を吸収するための吸収体が連なる連続体を製造する連続体製造ステップと、吸収性物品本体の使用時の身体側の面に、前記連続体が有する 1つの前記吸収体の前記長手方向の一方の端部の反身体側の面を、剥離不能に接合し、前記吸収性物品本体の使用時の身体側の面に、当該吸収体の前記長手方向の他方の端部の反身体側の面を、剥離可能に接合する連続体接合ステップと、を有する吸収性物品の製造方法において、前記連続体接合ステツプにて、前記連続体が剥離可能に接合された部位と、製造される前記吸収性物品の外縁との間に、前記吸収体と前記吸収性物品本体とが接合されていない非接合部を有するように、前記連続体を前記吸収性物品本体に接合することを特徴とする吸収性物品の製造方法である。

[0014] このような吸収性物品の製造方法によれば、連続体が切断された 1つの吸収体は、吸収性物品本体に一方の端部の反身体側の面が吸収性物品本体の使用時の身体側の面に剥離不能に接合され、他方の端部の反身体側の面が吸収性物品本体の使用時の身体側の面に剥離可能に接合されるので、製造された吸収性物品は、他方の端部を吸収性物品本体から剥離させて、吸収体が吸収性物品本体と一方の端部のみで接合された状態とすることが可能であり、他方の端部側を吸収性物品本体力、ら離した状態で使用することが可能である。このため、例えば、吸収体を吸収性物品本体から分離させて臀部の溝にはレ、りこませ、身体に密着させて使用することが可能な吸収性物品を製造することが可能である。このような吸収性物品を使用する際には、吸収体の他方の端部を吸収性物品本体から剥離させる必要がある。そこで、本吸収性物品の製造方法では、連続体接合ステップにて、連続体が剥離可能に接合された部位と、製造される吸収性物品の外縁との間に、吸収体と吸収性物品本体とが接合されていない非接合部を有するように連続体を接合することにより、製造された吸収性物品の吸収体における仮接合された部位と製造される吸収性物品の外縁との間に非接合部が形成される。このため、使用者が非接合部を把持して、吸収体と吸収性物品本体とを容易に剥離させることが可能な吸収性物品を製造することが可能である。ここで、端部とは輪郭部の端縁 (エッジ)のみを示すものではなぐ端縁を含みその近傍を示している。このため、剥離不能に接合される一方の端部および剥離可能に接合される他方の端部では、必ずしも端縁が接合されているとは限らない。以下の説明における「端部」も同様である。

[0015] 力、かる吸収性物品の製造方法であって、前記吸収性物品本体の他方の面に、シート部材を、前記吸収性物品の外形形状に沿って接合するシート部材接合ステップを有することが望ましい。

このような吸収性物品の製造方法によれば、シート部材接合ステップにより吸収性物品本体の他方の面に、シート部材が吸収性物品の外形形状に沿って接合されるので、吸収性物品本体および吸収体の裏面側からの液体の漏れをシート部材により抑えることが可能である。特に、シート部材は吸収性物品の外形形状に沿って接合されているので、吸収性物品の外周部の剛性を高めることが可能であり、丈夫な吸収性物品を製造することが可能である。

[0016] 力、かる吸収性物品の製造方法であって、前記シート部材接合ステップにおいて、前記吸収性物品本体の前記他方の面と前記シート部材とは、接着剤を介して加熱圧着されることにより接合されること力 S望ましレ、。

このような吸収性物品の製造方法によれば、吸収性物品本体の他方の面とシート部材とは、接着剤を介して加熱圧着されるので、吸収性物品本体とシート部材とを、吸収性物品の外形形状に沿って、より強固に接合することが可能であり、外縁がより丈夫な吸収性物品を製造することが可能である。

[0017] 力、かる吸収性物品の製造方法であって、前記連続体接合ステップにお!/、て、前記吸収体の前記長手方向の前記一方の端部と前記吸収性物品本体とは、接着剤を介して圧着されることにより接合されること力 S望ましい。

このような吸収性物品の製造方法によれば、連続体が有する 1つの吸収体の長手方向の一方の端部と吸収性物品本体とは接着剤を介して圧着されるので、連続体が有する 1つの吸収体の長手方向の一方の端部と吸収性物品本体とをより強固に接合することが可能であり、剥離不能な状態とすることが可能である。

[0018] かかる吸収性物品の製造方法であって、前記吸収体の前記長手方向の前記一方の端部と前記他方の端部とを補強して、前記一方の端部と前記他方の端部とにそれぞれ補強部を形成する補強部形成ステップを有し、前記補強部形成ステップにて形成された前記他方の端部側の前記補強部が、前記連続体接合ステップにて前記吸収性物品本体に剥離可能に接合され、前記補強部形成ステップにて形成された前記一方の端部側の前記補強部が、前記連続体接合ステップにて前記吸収性物品本体に剥離不能に接合されることが望ましい。このような吸収性物品の製造方法によれば、連続体接合ステップにて、連続体が有する 1つの吸収体が剥離可能に接合される部位は、補強部形成ステップにて補強された補強部なので、たとえ剥離可能に接合された部位を剥離しても吸収体が損傷され難い吸収性物品を製造することが可能である。

[0019] また、身体に当接させて使用される吸収性物品の製造方法であって、長手方向とそれに直交する幅方向と厚さ方向を有し、液体を吸収するための吸収体を単体として製造する単体吸収体製造ステップと、吸収性物品本体の使用時の身体側の面に、前記吸収体の前記長手方向の一方の端部の反身体側の面を、剥離不能に接合し、前記吸収性物品本体の使用時の身体側の面に、当該吸収体の前記長手方向の他方の端部の反身体側の面を、剥離可能に接合する吸収体接合ステップと、を有する吸収性物品の製造方法において、前記吸収体接合ステップにて、前記吸収体が剥離可能に接合された部位と、製造される前記吸収性物品の外縁との間に、前記吸収体と前記吸収性物品本体とが接合されていない非接合部を有するように、前記吸収体を前記吸収性物品本体に接合することを特徴とする吸収性物品の製造方法であ

[0020] このような吸収性物品の製造方法によれば、吸収体は、吸収性物品本体に一方の端部の反身体側の面が吸収性物品本体の使用時の身体側の面に剥離不能に接合され、他方の端部の反身体側の面が吸収性物品本体の使用時の身体側の面に剥離可能に接合されるので、製造された吸収性物品は、他方の端部を吸収性物品本体から剥離させて、吸収体が吸収性物品本体と一方の端部のみで接合された状態とすることが可能であり、他方の端部側を吸収性物品本体から離した状態で使用することが可能である。このため、例えば、吸収体を吸収性物品本体から分離させて臀部の溝にはレ、りこませ、身体に密着させて使用することが可能な吸収性物品を製造することが可能である。このような吸収性物品を使用する際には、吸収体の他方の端部を吸収性物品本体から剥離させる必要がある。そこで、本吸収性物品の製造方法では、吸収体接合ステップにて、吸収体が剥離可能に接合された部位と、製造される吸収性物品の外縁との間に、吸収体と吸収性物品本体とが接合されていない非接合部を有するように吸収体を接合することにより、製造された吸収性物品の吸収体における剥離可能に接合された部位と製造される吸収性物品の外縁との間に非接合部が形成される。このため、使用者が非接合部を把持して、吸収体と吸収性物品本体とを容易に剥離させることが可能な吸収性物品を製造することが可能である。

[0021] 力、かる吸収性物品の製造方法であって、前記吸収性物品本体の他方の面に、シート部材を、前記吸収性物品の外形形状に沿って接合するシート部材接合ステップを有することが望ましい。

[0022] 力、かる吸収性物品の製造方法であって、前記シート部材接合ステップにお!/、て、前記吸収性物品本体の前記他方の面と前記シート部材とは、接着剤を介して加熱圧着されることにより接合されること力 S望ましレ、。

[0023] 力、かる吸収性物品の製造方法であって、前記吸収体接合ステップにお!/、て、前記吸収体の前記長手方向の前記一方の端部と前記吸収性物品本体とは、接着剤を介して圧着されることにより接合されること力 S望ましい。

このような吸収性物品の製造方法によれば、吸収体の長手方向の一方の端部と吸収性物品本体とは接着剤を介して圧着されるので、吸収体の長手方向の一方の端部と吸収性物品本体とをより強固に接合することが可能であり、剥離不能な状態とすることが可能である。

[0024] かかる吸収性物品の製造方法であって、前記吸収体の前記長手方向の前記一方の端部と前記他方の端部とを補強して、前記一方の端部と前記他方の端部とにそれぞれ補強部を形成する補強部形成ステップを有し、前記補強部形成ステップにて形成された前記他方の端部側の前記補強部が、前記吸収体接合ステップにて前記吸収性物品本体に剥離可能に接合され、前記補強部形成ステップにて形成された前記一方の端部側の前記補強部が、前記吸収体接合ステップにて前記吸収性物品本体に剥離不能に接合されることが望ましい。

このような吸収性物品の製造方法によれば、吸収体接合ステップにて、吸収体が剥離可能に接合される部位は、補強部形成ステップにて補強された補強部なので、たとえ剥離可能に接合された部位を剥離しても吸収体が損傷され難い吸収性物品を製造することが可能である。また、吸収体接合ステップにて吸収体が剥離不能に接合される部位は、補強部形成ステップにて補強された補強部なので、たとえ強固に接合された部位が引っ張られても吸収体が損傷されにくい吸収性物品を製造することが可能である。

[0025] かかる吸収性物品の製造方法であって、前記吸収性物品本体は、前記吸収体と異なる他の吸収体を備えて!/、ること力 S望ましレ、。

このような吸収性物品の製造方法によれば、吸収体が接合されてレ、る吸収性物品本体が他の吸収体を備えてレ、るので、たとえ吸収体に吸収されな力、つた液体が発生しても、吸収性物品本体が備える他の吸収体により液体を吸収させることが可能であ

[0026] また、上記吸収性物品の製造方法にて製造されたことを特徴とする吸収性物品である。

このような吸収性物品によれば、吸収体の他方の端部を吸収性物品本体から剥離させて、吸収体が吸収性物品本体と一方の端部のみで接合された状態とすることが可能であり、他方の端部側を吸収性物品本体から離した状態で使用することが可能である。さらに、吸収体の他方の端縁側の非接合部を把持して、吸収体と吸収性物品本体とを容易に剥離させることが可能である。

[0027] = = =第 1実施形態 = = =

まず、第 1実施形態に係る吸収性物品の構成の概要について説明する。本実施形態の吸収性物品は、生理用ナプキンであり、以下では身体に接触する側を表面側とし、下着に接する側を裏面側とし、装着時に人体の前側に位置する端を前端、後側に位置する端を後端として説明する。

[0028] 図 1は本実施形態に係る吸収性物品の表面側を示す平面図、図 2は本実施形態に係る吸収性物品の裏面側を示す図、図 3は図 1における X— X断面図、図 4は図 1 における Y— Y断面図、図 5は本実施形態に係る吸収性物品を示す斜視図、図 6はトップ吸収体を示す平面図、図 7 (a)は図 6における A— A断面図、図 7 (b)は図 6における B— B断面図、図 7 (c)は図 6における C C断面図である。

[0029] < <吸収性物品〉〉

図示するように、本実施形態における吸収性物品 1は所定方向に長レ、形状をなし、経血等の液体を吸収するためのほぼ長方形状をなす吸収性物品本体としてのベース吸収体 10と、ベース吸収体 10の一方の面としての表面に接合され、ベース吸収体 10の幅方向における中央に長手方向に沿って配置された吸収体としてのトップ吸収体 20と、ベース吸収体 10の他方の面としての裏面に設けられるシート部材としての裏面シート 30と、を備えている。裏面シート 30は、ベース吸収体 10及びトップ吸収体 20に吸収されるべき液体の裏面側への漏れを防止するために設けられている。

[0030] 本吸収性物品 1では、吸収性物品 1の幅方向における中心線上であって、長手方向における中央より前端側に、身体排泄口部位が吸収性物品 1に当接することが想定される身体排泄口部位当接想定位置 Zが位置している。すなわち、吸収性物品 1 は、身体排泄口部位当接想定位置 zから後端側の長さが身体排泄口部位当接想定位置 Zから前端側の長さより長く形成されて!/、る。

[0031] ベース吸収体 10は、シート状のパルプを粉砕した粉砕パルプと高吸収性ポリマーと熱融着性繊維とを有する吸収体素材 12a (図 11 )を例えばティッシュペーパー等の薄葉紙 12b (図 11)にて所定の厚さのシート状に包んだ他の吸収体としての吸収体基材 12と、吸収体基材 12の幅方向の中央部分における表面に貼り付けられた表面シート 14とを有している。吸収体素材 12aは、前述したようにほぼ長方形状をなしているが、図 1に示すように後端側が、幅方向の中央にて前端側に湾曲するように形成されている。薄葉紙 12bと表面シート 14とはいずれも液透過性シートである。また、薄葉紙 12bは、高吸収性ポリマーの粒子より目の細かなシートであり、吸収体基材 12から外部に高吸収性ポリマーが漏れることを防止する。表面シート 14は身体に接触する表面側に位置するため、薄葉紙 12bより柔らかなシートが用いられている。

[0032] トップ吸収体 20もベース吸収体 10と同様に、粉砕パルプと高吸収性ポリマーと熱融着性繊維とからなる吸収体素材 12aを有し、身体に接触する表面側に、表面シート 14より液体保持力の高い液透過性の中間シート 16を備え、その外周をベース吸収体 10と同様の表面シート 14が包んでいる。中間シート 16は、表面シート 14より密度が高く表面張力による吸収性が高い部材であり、表面シート 14の内側に中間シート 1 6を設けることにより、表面シート 14に浸透した液体を、表面シート 14より液の引き込み性が高い中間シート 16側に移動させている。

[0033] トップ吸収体 20は、ベース吸収体 10より幅が狭く形成され、トップ吸収体 20がべ一ス吸収体 10上に長手方向に沿って配置されて接合された際にトップ吸収体 20の後端縁とベース吸収体 10の後端縁とがほぼ一致するように形成されている。また、トツプ吸収体 20の幅方向における中央部には、後端側のほぼ半分の領域に長手方向に沿って、図 7 (b)に示すように、吸収体素材 12aの量を他の部位より少なくした薄肉部 12cが形成されている。この薄肉部 12cによりトップ吸収体 20は長手方向に沿って表面側が山となって連なるように折れ曲がり易く形成されている。

[0034] また、トップ吸収体 20の前端 20a側及び後端 20b側には、表面シート 14のみが折り畳まれ、畳まれた表面シート 14の間に接着剤が介在された状態でエンボス加工が施されることにより補強された補強部 25、 26が形成されている。この補強部 25、 26には吸収体素材 12a及び中間シート 16は存在しない。エンボス加工については後述する

〇

[0035] トップ吸収体 20の一方の端部としての前端 20a側はベース吸収体 10に補強部 26 にて本接合され、他方の端部としての後端 20b側はベース吸収体 10から離間可能に形成されている。そして、未使用時には、トップ吸収体 20の後端 20b側は、ベース吸収体 10の後端縁より内側にて補強部 25が仮接合されている。トップ吸収体 20は、仮接合された仮接合部 25cと、吸収性物品 1の外縁となるベース吸収体 10の後端縁 10aとの間に、トップ吸収体 20とベース吸収体 10とが接合されていない非接合部 20 cを有しており、非接合部 20cは装着する際などに使用者が把持することが可能な把持部 25aとなる。ここで本接合とは、トップ吸収体 20とベース吸収体 10とを故意に分離させようとすると、トップ吸収体 20とベース吸収体 10の少なくともいずれか一方の破損を伴うことが余儀なくされる程度に強固に接合された剥離不能な状態を示し、仮接合とは、ベース吸収体 10及びトップ吸収体 20の機能を損なうことなく使用者力 Sトツプ吸収体 20をベース吸収体 10から剥離して容易に分離することができる程度に接合された剥離可能な状態を示している。また以下の説明において、端部とは輪郭部分の端縁 (エッジ）のみを示すものではなぐ端縁を含みその近傍を示している。このため、上述した本接合される一方の端部および仮接合される他方の端部では、必ずしも端縁が接合されて!/、るとは限らなレ、。

[0036] また、後端 20b側の補強部 25において、ベース吸収体 10と仮接合された位置より吸収体素材 12a側の部位 25bであってベース吸収体 10と対向する位置には、使用時にトップ吸収体 20の後端 20b側を下着に固定するためのフック材 22が設けられている。このフック材 22は、例えば、メカニカルファスナーの雄材である。ベース吸収体 10とトップ吸収体 20の後端 20b側補強部 25とが重ねられた部位はエンボス加工により圧着されて仮接合されているが、フック材 22も、未使用時にトップ吸収体 20の後端 20b側とベース吸収体 10の表面シート 14とを仮接合すべく機能する。なお、フック部材 22は、必ずしも補強部 25に設けられていなくてもよい。例えば、トップ吸収体 20 の吸収体素材 12aが配置されている部位に、長手方向に沿って設けられていてもよい。また、フック材 22を仮接合するために用いることを記載している力仮接合の方法はエンボス加工による圧着のみでも、また、フック材 22の代わりに接着してもよぐこれらに限らない。

[0037] 裏面シート 30は、ポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性かつ液不透過性のシートである。裏面シート 30は、ベース吸収体 10より十分に広く形成され、幅方向の両側には、長手方向において身体排泄口部位当接想定位置 Zを中心とする所定領域に、幅方向外側に延出された保持部 32が形成されている。裏面シート 30の裏面側であって、表面側にベース吸収体 10が存在する領域付近と保持部 32とには、接着剤 35を介して剥離シート 34 (図 2、図 8)が設けられている。吸収性物品 1の使用時には、剥離シート 34が剥がされて裏面シート 30が下着の内側に当接されると共に、保持部 32が外側に折り返されて下着の外面に当接され、裏面シート 30と下着との間に介在された接着剤 35により、吸収性物品 1が下着に保持される。なお、剥離シート 34 には剥離剤が塗布されており接着剤から容易に剥がすことが可能である。本実施形態においては、シート部材としての裏面シート 30をポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性かつ液不透過性のシートとした力熱可塑性かつ液不透過性のシートを含み、例えば薄葉紙ゃ不織布等が積層されたシート状の部材を用いてもよい。

[0038] 次に、包装された形態の吸収性物品 1について説明する。図 8は、吸収性物品が包装される状態を説明するための図である。

包装された形態の吸収性物品 1は、保持部 32が表面側に折り曲げられると共に、両側の保持部 32と裏面側とにそれぞれ、接着剤 35を覆う剥離シート 34が設けられている。剥離シート 34が設けられた状態の吸収性物品 1は、裏面側に配置された長方形状の包装シート 36とともに、長手方向に沿って巻き込むように表面側に折り畳まれている。このとき、包装シート 36における吸収性物品 1の後端 lb側の端部（以下、包装シート 36の後端 36bという）は、吸収性物品 1より長く延出されて接着剤が僅かに塗布されており、吸収性物品 1と共に包装シート 36を折り曲げた際にトップ吸収体 20の表面側に折り畳まれた保持部 32に設けられた剥離シート 34の剥離処理されていない側に極弱い接着力で接着される。そして、包装シート 36における前端 36a側に設けられたリードテープ 38が、吸収性物品 1とともに既に折り曲げられている後端 3 6b側の包装シート 36の外面に貼り付けられている。吸収性物品 1とともに折り畳まれた包装シート 36は、その長手方向における縁部 36cが接着されて封止され、袋状となった包装シート 36内に吸収性物品 1が収容された状態で使用者に供給される。

[0039] 包装された吸収性物品 1は、使用者によりリードテープ 38が剥がされ包装シート 36 が開かれると前端 laが露出される。露出された吸収性物品 1の前端 laと、リードテープ 38が付いた包装シート 36とが引きはがされることにより、吸収性物品 1が容易に取り出されるように構成されている。取り出された吸収性物品 1は、裏面側の剥離シート 34が剥がされて下着の適宜な位置に配置される。そして、保持部 32の剥離シート 34 が剥がされて下着側に折り返され、下着の外側に接着剤 35にて貼着することにより下着に固定される。吸収性物品 1が固定された下着が身体側に引き上げられた後、使用者によりトップ吸収体 20の補強部 25おけるベース吸収体 10と接合されていない非接合部 20cの把持部 25aが把持されてトップ吸収体 20が引き上げられることにより、ベース吸収体 10とトップ吸収体 20との仮接合が解除されてベース吸収体 10からトップ吸収体 20の後端 20b側が離間される。

[0040] その後、使用者が把持部 25aを長手方向（ほぼ上下方向）に移動させることにより、トップ吸収体 20が身体排泄口部位及び身体排泄口部位近傍の身体の溝部に密着するようにトップ吸収体 20の位置が調整される。トップ吸収体 20が位置調整された状態で、下着の後ろ身頃の肌側表面もしくは下着の縁部にて折り曲げられて固定される。これにより、身体に好適に当接された状態でトップ吸収体 20が位置決めされる。このとき、フック材 22が、トップ吸収体 20の後端側ではなぐトップ吸収体 20において吸収体素材 12aが設けられている部位の下側に設けられている場合には、フック材 2 2をベース吸収体 10に固定してもよい。また、ベース吸収体 10がトップ吸収体 20より長い場合には、必要に応じて、位置調整されたトップ吸収体 20の後端側をベース吸収体 10に固定してもよい。

[0041] < <吸収性物品の製造方法〉 >

次に、上記吸収性物品 1の製造方法について説明する。図 9は、吸収性物品が製上記吸収性物品 1を製造する製造方法の第 1実施形態は、トップ吸収体 20が連なつた連続体 21を製造する連続体製造ステップ S100と、ベース吸収体 10を製造するベース吸収体製造ステップ S200と、ベース吸収体 10及び連続体 21を用いて吸収性物品 1を製造するメイン製造ステップ S300と、吸収性物品 1を包装可能な状態とする包装前処理ステップ S400と、吸収性物品 1を包装する包装ステップ S500とを有している。

[0042] 図 10は、連続体製造ステップを説明するための図である。図 11は、ベース吸収体製造ステップを説明するための図である。図 12は、メイン製造ステップを説明するための図である。図 13は、包装前処理ステップを説明するための図である。図 14は、包装ステップを説明するための図である。図 10〜図 14においては、各製造ステップの流れを上側に示し、下側に製造されていく物品のイメージを示している。製造にあたっては材料及び製造物がコンベア等の搬送装置上に載置されて移動されつつ吸収性物品 1が製造されていく。

[0043] <連続体製造ステップ S 100〉

ロール状に巻かれていた帯状の表面シート 14が、図 10に示すように連続体製造用の搬送装置 3上に供給される。表面シート 14が搬送される際には、搬送装置 3の下方から空気が吸引されており、表面シート 14は搬送装置 3側に引き付けられている。

[0044] 搬送された表面シート 14上には、単票状に切断された中間シート 16が供給され、開孔エンボス加工により、表面シート 14と中間シート 16とが一体化される。開孔ェンボス加工は、上下に相対向する 2つのローラ（不図示）間を通過することにより実行される。例えば、開孔エンボス加工に用いる一方のローラには円錐状に形成された突部が設けられており、対向するローラには円錐状の突部が入り込む穴が設けられている。そして、突部が形成されているローラは加熱されており、円錐状の突部が表面シート 14及び中間シート 16を貫通して開孔が形成される際に開孔縁部が熱融着されることにより表面シート 14と中間シート 16とが一体化される。

[0045] 一体化された表面シート 14と中間シート 16とが搬送されると中間シート 16上に、シート状のパルプを粉砕する装置から供給される粉砕パルプと高吸収ポリマーと熱融着性繊維とが混合された吸収体素材 12aが所定の形に形成されて積層される。このとき、連続して供給される表面シート 14上に搬送方向に沿って間隔を隔てて配置された中間シート 16の上に吸収体素材 12aが載置された状態で搬送されていく。連なって搬送され、互いに隣接する吸収体素材 12a間と、幅方向（搬送方向と交差する方向）において吸収体素材 12aの横に位置する表面シート 14上とにホットメルト系接着剤が塗布される。

[0046] 搬送装置 3の表面形状は、ホットメルト系接着剤が塗布された表面シート 14、中間シート 16、吸収体素材 12aが積層された積層吸収体 11が搬送されると表面シート 14 が吸収体素材 12aを包むように、表面シート 14を案内すべく屈曲されている。搬送装置 3の屈曲された表面に沿って表面シート 14が案内されることにより、吸収体素材 12 aが、中間シート 16と一体となった表面シート 14によって包まれる。本実施形態では、吸収性物品 1として完成した際に表面となる側が搬送装置 3側に向けられている。このため、吸収体素材 12aが表面シート 14によって包まれた際には、表面シート 14の幅方向における端部が吸収体素材 12aの上側で重ね合わせられて接着され、表面シート 14は筒状となる。このとき、吸収体素材 12aは所定の間隔にて搬送装置 3に供給されており、筒状に形成された表面シート 14の中は複数の吸収体素材 12aが間隔を隔てて連なった状態となってレ、る。

[0047] 次に、表面シート 14に包まれた隣接する吸収体素材 12a間を、エンボス加工によりエンボスを形成すると共に接着する。エンボス加工は、上述した開孔エンボス加工と同様に、上下に相対向する 2つのローラ間を通過することにより実行される力、搬送装置 3側に設けられる下ローラには、吸収体素材 12aが搬送されてきたときにェンボスを形成したい領域に当接される部位に突部が形成されており、対向する上ローラの表面は平坦に形成されている。このとき突部の先端は平坦に形成されているため、表面シート 14には平坦な底部を有する凹部が形成される。中間シート 16と一体となつた表面シート 14に包まれた吸収体素材 12aが、上ローラと下ローラとの間を通過することにより、突部が隣接する吸収体素材 12a間が圧搾される。突部により圧搾された吸収体素材 12a間は接着されて封止され、封止された箇所が補強部 25、 26となって、吸収体素材 12aの前後にそれぞれ補強部 25、 26が形成されたトップ吸収体 20の連続体 21が製造される (補強部形成ステップ)。

[0048] 連続体 21は、更に搬送されて吸収体素材 12aの薄肉部 12cに沿って折り癖を付与する処理が施される。折り癖は、トップ吸収体 20が身体排泄口部位近傍の身体の溝部に密着するように、トップ吸収体 20の幅方向におけるほぼ中央にて折れ曲力 Sり易いように付与される。この折り癖を付与する処理により、吸収性物品 1が装着される際に幅方向の中央にて自然に折れ曲がるように折り癖が付与される。折り癖は、図 10 に示すように幅方向に沿う軸に支持されて、搬送装置 3の搬送方向に沿って回転する円盤状の回転盤 40上を、吸収体素材 12aが表面シート 14によって連ねられた状態で通過することによって付与される。このとき、回転盤 40は、搬送方向において吸収体素材 12aの薄肉部 12c及びその近傍のみ、表面シート 14が重ね合わせられた側から接触するように構成されて!/、る。

[0049] その後、連続体 21の各々のトップ吸収体 20となる部位に対しフック材 22が供給される。このときフック材 22の裏面にはホットメルト系接着剤が塗布されている。そして、フック材 22は、各トップ吸収体 20に対する搬送方向の前後に設けられた補強部 25、 26のいずれか一方に接着される。本実施形態では、搬送方向の前方に吸収性物品 1の前端 laが位置するように搬送されるので、搬送方向の後側に位置する補強部 25 にフック材 22が接着される。この状態で、メイン製造ステップ S 300に供給される。

[0050] <ベース吸収体製造ステップ S 200〉

ベース吸収体製造ステップ S200は、連続体製造ステップ S 100とは異なる搬送装置 4上にて実行される。

ロール状に巻かれた帯状の薄葉紙 12bが引き出されて、図 11に示すように搬送装置 4上に供給される。

[0051] 搬送された薄葉紙 12b上には、シート状のパルプを粉砕する装置から供給される粉砕パルプと高吸収ポリマーと熱融着性繊維とが混合された吸収体素材 12aが所定の形に形成されて載置される。このとき、吸収体素材 12aは、ほぼ長方形状をなし、後端側が幅方向の中央にて前端側に湾曲されており、長手方向が搬送方向に沿うように配置される。

[0052] 薄葉紙 12b上に吸収体素材 12aが積層された状態で搬送される際には、搬送装置

4の下方から空気が吸引されており、薄葉紙 12b及び吸収体素材 12aは搬送装置 4 側に引き付けられている。

[0053] 搬送装置 4の表面形状は、積層された薄葉紙 12bと吸収体素材 12aとが搬送されると薄葉紙 12bが吸収体素材 12aを包むように屈曲されており、搬送装置 4の屈曲された表面に沿って薄葉紙 12bが案内されることにより、吸収体素材 12aが薄葉紙 12b によって包まれる。本実施形態では、吸収性物品 1として完成した際に表面となる側が搬送装置 4側に向けられている。このため、吸収体素材 12aが薄葉紙 12bによって包まれた際には、薄葉紙 12bの幅方向（搬送方向と交差する方向）における端部が吸収体素材 12aの上面側で重ね合わせられて接着され、薄葉紙 12bは筒状となる。このとき、吸収体素材 12aは所定の間隔にて搬送装置 4に供給されており、筒状に形成された薄葉紙 12bの中は複数の吸収体素材 12aが間隔を隔てて連なった状態となっている。 [0054] 次に、薄葉紙 12bと、薄葉紙 12bに包まれた吸収体素材 12aとを一体化するために、搬送方向における先端部及び後端部と、搬送方向の半分より先端側であって幅方向（搬送方向と交差する方向）の中央部分とを圧搾してエンボスを形成するエンボス加工を施す。エンボス加工は、上述したように上下に相対向する 2つのローラ（不図示）間を通過することにより実行される。例えば、搬送装置 4側に設けられる下ローラには、吸収体素材 12aが搬送されてきたときにエンボスを形成したい領域に当接される部位に突部が形成されており、対向する上ローラの表面は平坦に形成されている。薄葉紙 12bに包まれた吸収体素材 12aが、上ローラと下ローラとの間を通過することにより、突部が薄葉紙 12bと吸収体素材 12aとを共に圧搾する。薄葉紙 12bと吸収体素材 12aとは突部により圧搾されて複数のエンボスが形成されることにより一体化される。

[0055] エンボスが形成されて一体化された薄葉紙 12bと吸収体素材 12aとは、吸収体素材 12aの外形形状に沿ってカッター等にて切断される。切断された薄葉紙 12bと吸収体素材 12aとが搬送される先には、ロール状に巻かれていた帯状の表面シート 14 が上面にホットメルト系接着剤が塗布された状態で搬送装置 4上に供給されている。そして、一体化された薄葉紙 12bと吸収体素材 12aとが搬送されることにより表面シート 14上に載置される。

[0056] 表面シート 14と共に搬送された薄葉紙 12bと吸収体素材 12aとには、溝付きェンボス加工を施す。溝付きエンボス加工は、上述したエンボス加工と同様に、上下に相対向する 2つのローラ間を通過させて一方のローラに設けられた突部によりエンボスを形成するが、溝付きエンボス加工では、圧搾された部位に繋がった溝部 18 (図 5)が形成されると共に、溝部 18内に更に深い底部を有する深底凹部 19 (図 5)力溝部 1 8に沿って複数形成される。また、このとき、突部を有するローラは 50°C〜200°C程度に加熱されている。このため、溝付きエンボス加工では加熱しつつ圧搾することにより、吸収体素材 12aに含まれる熱融着性繊維が熱により接着が促され、薄葉紙 12b と吸収体素材 12aと表面シート 14とを一体とする溝部 18や深底凹部 19が形成される。本実施形態では、図 11に示すように吸収体素材 12aの幅方向における中央部に長手方向に沿って、長手方向のほぼ全域に長丸状の第 1溝部 18aと、第 1溝部 18a の平行な直線部を繋ぐように形成される円弧状の複数の第 2溝部 18bとが形成されている。このとき、第 1溝部 18aの直線状の溝間の幅は、トップ吸収体 20の幅とほぼ一致するように形成され、溝部 18a、 18b内には複数の深底凹部 19が形成されている。このため、一方のローラには、第 1溝部 18a及び第 2溝部 18bを形成するための、繋がった溝用突部が設けられており、溝用突部の頂部には複数の深底凹部 19を形成するための突部が互いに間隔を隔てて設けられている。溝付きエンボス加工により形成された溝部 18a、 18bは、表面シート 14の吸収体素材 12aからの浮き上がりを防止し、さらに、溝部 18a、 18b内に経血等が流入した場合には、高密度に圧搾された部位への浸透を促して経血等の拡散を抑える機能を有するとともに、装着時に身体への密着性を高めるための立体的な屈曲を促す機能も有している。

[0057] <メイン製造ステップ S 300〉

図 12に示すように、ベース吸収体製造ステップ S200にて製造されたベース吸収体 10上に、裏面シート 30が供給される。このとき、裏面シート 30は、ほぼ全面にホットメノレト系接着剤が塗布されてベース吸収体 10と貼り合わされる。ここで、裏面シート 30 は、ベース吸収体 10の幅より十分に広い帯状のシートである。

[0058] ベース吸収体 10上に裏面シート 30が載置された状態で搬送されると吸収性物品 1 の平面形状における外縁に、全周に亘つて接合部 31を形成するシート部材接合ステツプとしてラウンドシール加工が施される。このとき、ベース吸収体 10の後端側は幅方向の中央にて前端側に湾曲しているため、ベース吸収体 10の後方側は、ラウンドシール加工された接合部 31が広く形成されている。ラウンドシール加工は、吸収性物品 1の平面形状における外縁となる外形形状に沿う部位を加熱圧着して硬化させる処理である力必ずしも全周に亘つて加熱圧着する必要はない。例えば、ベース吸収体 10の後端側は、吸収体素材 12aの外縁に沿って接合され、製造される吸収性物品 1の外縁となる部位が接合されて!/、なくともよレ、。

[0059] ラウンドシール加工は、上下に相対向する 2つのローラ（不図示）間を通過することにより実行される。例えば、表面に吸収性物品 1の平面形状における外縁と一致する突状部を備えたパターンロールと、表面がほぼ平滑な平滑ロールとの間にベース吸収体 10及び裏面シート 30を圧力及び熱を加えた状態で通過させることにより、吸収性物品 1の平面形状における外縁とほぼ一致する接合部 31が形成される。このとき、ラウンドシール加工にて加熱する温度は、熱可塑性の裏面シート 30が損傷しな!/、温度に設定されている。

[0060] 吸収性物品 1の外形形状に接合されたベース吸収体 10及び裏面シート 30が搬送されると、連続体製造ステップ S 100にて製造された連続体 21が、ベース吸収体 10 の下方から搬送装置 4上に供給される。このとき、トップ吸収体 20の吸収体素材 12a がベース吸収体 10の幅方向における中央であって、吸収体素材 12aの前側補強部 26の端部がベース吸収体 10の前端に位置するように位置決めされる。また、連続体 21から形成されるトップ吸収体 20の身体当接面側、すなわち中間シート 16が設けられた側が搬送装置 4と対向するように供給される。供給される連続体 21は、各吸収体素材 12aに対し前端 12f側となる補強部 26にホットメルト系接着剤が塗布されて供給される。

[0061] 次に、連続体 21の吸収体素材 12aにおける前端 12f側及び後端 12g側の補強部 2 5、 26とベース吸収体 10とが重なった部位に、連続体接合ステップとしてのエンボス加工が施される。このとき吸収体素材 12aにおける前端 12f側の補強部 26とベース吸収体 10とは、それらの間に接着剤が介在されているため、補強部 26のほぼ全域を押圧するエンボス加工により剥離不能に本接合される。また、このとき供給される連続体 21の補強部 26に塗布するホットメルト系接着剤の線径を太くすることにより低い押圧力であっても本接合することが可能である。さらに、裏面シート 30にダメージを与えないレベルまで熱を加えても構わない。本実施形態では、補強部 26のほぼ全域を押圧するエンボス加工に加え、ベース吸収体 10の前端側であって吸収体素材 12 aが存在しない位置に部分的なエンボス加工が施され、より強固に本接合される。

[0062] 一方、吸収体素材 12aにおける後端 12g側の補強部 25とベース吸収体 10との間には接着剤が介在されていないため、剥離可能に仮接合される。そして、補強部 25 とベース吸収体 10とを仮接合するためのエンボス加工は、ベース吸収体 10の後端側にて前端側に湾曲した部位の近傍であって、吸収体素材 12aが存在しな!/、位置に施される。このため、トップ吸収体 20の後端 20b側の補強部 25は、仮接合部 25cと、製造される吸収性物品 1の後端 lbとの間に、補強部 25とベース吸収体 10とが接合されていない非接合部 20cが形成される。非接合部 20cは、吸収性物品 1の使用者が把持できる程度の長さ分だけ設けられ把持部 25aとなる。すなわち、補強部 25とべース吸収体 10とを仮接合するエンボス加工により、トップ吸収体 20の後端 20b側は、ベース吸収体 10及びトップ吸収体 20の機能を損なうことなくベース吸収体 10から剥離して容易に分離することができる程度に仮接合されるとともに、後端部に把持部 25 aが形成される。連続体 21の補強部 25とベース吸収体 10とを仮接合するエンボス加ェと、連続体 21の補強部 26とベース吸収体 10とを本接合するエンボス加工とは、いずれ力、を先に実行して 2工程で実行してもよいし、前端用突部と後端用突部とが 1つのローラが備えられた装置により 1工程にて実行してもよい。また、トップ吸収体 20の前端 20a側の補強部 26とベース吸収体 10とを本接合する場合には、必ずしもェンボス加工を施す必要はなぐ前端 20a側の補強部 26には、予めホットメルト系接着剤が塗布されているので、圧着するだけであっても剥離不能に本接合することが可能である。尚、本接合と仮接合とを 1工程で圧着する場合であっても、補強部 25とベース吸収体 10との間には接着剤が介在されていないので、補強部 25とベース吸収体 10とを剥離可能に仮接合することが可能である。

[0063] 次に、裏面シート 30の中央部分にホットメルト系接着剤が塗布された剥離シート 34 が付与される。すなわち、接着剤 35は裏面シート 30に直接塗布されず、剥離シート 34に塗布された状態で裏面シート 30に供給される。そして、剥離シート 34を裏面シート 30に転写した後、剥離シート 34を剥がすと接着剤 35が裏面シート 30に残るように構成されている。このとき、剥離シート 34は、裏面シート 30に貼り合わされた後にベース吸収体 10と接合されてもよい。

[0064] 裏面シート 30に剥離シート 34が付与されると、連続体 21、ベース吸収体 10、裏面シート 30等が重ね合わせられた状態で、吸収性物品 1の平面形状における外縁に沿って、カッター等により切断される。このとき切断される位置は、ラウンドシールカロェにて接合された接合部 31である。また、このとき連続体 21は、形成されるトップ吸収体 20の前端 20aおよび後端 20bが裏面シート 30の前端および後端と一致する位置にて切断される。

[0065] 本実施形態においては、吸収性物品 1の平面形状における外縁に全周に亘つてラゥンドシール加工を施した例について説明した力 S、搬送されるベース吸収体、トップ吸収体等を、ローラ表面に刃が設けられたカッターにて切断する場合には、少なくとも吸収性物品 1の平面形状における外縁のうち、搬送方向における前端と後端とにラゥンドシール加工を施しておくことが望ましい。搬送方向における前端と後端とにラウンドシール加工を施すことにより前端と後端とが硬化されて切断されやすくなり、切断後のベース吸収体 10等がカッターの刃を有するローラに巻き付くことを防止するとともに搬送方向に向力、うようにカッターから分離させることが可能である。

[0066] <包装前処理ステップ S400〉（図 13)

メイン製造ステップ S300にて製造された個別の吸収性物品 1は、搬送装置 4の上方に設けられた屈曲した壁（不図示）間を通過する際に保持部 32が壁に案内されて表面側に折り曲げられる。折り曲げられた保持部 32には、搬送装置 4側からホットメノレト系接着剤 35が塗布された剥離シート 34が付与される。この状態で吸収性物品 1 は、ほぼ長方形状に折り畳まれる。

剥離シート 34が付与された吸収性物品 1は、長手方向が搬送方向と直交する方向に沿うように向きが変更され包装ステップ S500に供給される。

[0067] <包装ステップ S 500〉

帯状の包装シート 36が、図 14に示すように搬送装置 4上に供給される。包装シート 36上には、包装前処理された吸収性物品 1が表面側を上方に向けられて載置される。このとき、包装前処理ステップ S400までは表面側が搬送装置 4側に向けられていた吸収性物品 1が、裏返されて表面側が上方に向けられて載置される。包装シート 3 6には吸収性物品 1の長手方向に沿って数力所に僅かな量のホットメルト系接着剤が塗布されており、吸収性物品 1は裏面側で包装シート 36と数力所接着される。

[0068] 包装シート 36上に載置された吸収性物品 1は、搬送装置 4から離れた状態で上部に設けられた屈曲した壁部（不図示）間を通過する際に包装シート 36と共に壁部に案内されて、吸収性物品 1が包み込まれるようにほぼ三つ折り状に折り畳まれる。このとき、包装シート 36が吸収性物品 1と共に折り曲げられることにより包装シート 36の後端 36bに塗布されていた接着剤により包装シート 36の後端 36bが吸収性物品 1の表面側に接着される。折り曲げられた後端 36b側の包装シート 36の上に、前端 36a側の包装シート 36と共に吸収性物品 1が折り曲げられ、包装シート 36の前端 36aが既に折り曲げられていた包装シート 36の外面に重ねられ、リードテープ 38により固定される。このように折り曲げられていくと、筒状に形成された包装シート 36内に複数の折り曲げられた吸収性物品 1が、搬送方向に互いに間隔を隔てて配置されつつ搬送されていく。

[0069] その後、搬送されつつ隣接する吸収性物品 1の間が圧縮接合されると、各吸収性物品 1が個々に包装された状態で連なる。最後に、吸収性物品 1間が圧縮接合された部位の中心がカッター等で切断されることにより、個別包装された吸収性物品 1が兀成する。

[0070] 第 1実施形態の吸収性物品 1の製造方法によれば、ベース吸収体 10、裏面シート 30および連続体 21が接合された後に、吸収性物品 1の外形形状に沿って切断されるので、一度の切断ステップにて、ベース吸収体 10、裏面シート 30および連続体 21 をそれぞれ切断して吸収性物品 1を製造することが可能である。このとき、切断される部位は、シート部材接合ステップにてベース吸収体 10と裏面シート 30とが接合された吸収性物品 1の外形形状をなす部位なので、形成された吸収性物品 1の外周縁部が接合されて丈夫な吸収性物品 1を製造することが可能である。さらに、連続体 21が切断された 1つのトップ吸収体 20は、前端 20aの補強部 26が剥離不能に本接合され、後端 20bの補強部 25が剥離可能に仮接合されているので、後端 20bの補強部 25 をベース吸収体 10から剥離させて、トップ吸収体 20がベース吸収体 10と前端 20aの補強部 26のみで接合された状態とすることが可能であり、後端 20b側をベース吸収体 10から離した状態で使用することが可能な吸収性物品 1を製造することが可能である。このため、例えば、トップ吸収体 20をベース吸収体 10から分離させて臀部の溝にはいりこませ、身体に密着させて使用することが可能な吸収性物品 1を製造することが可能である。さらに、トップ吸収体 20の後端 20b側の補強部 25は、シート部材接合ステップにて接合された接合部 31より内側にて仮固定されているので、トップ吸収体 20の仮接合部より後端 20bの部位はベース吸収体 10に接合されていない。このため、トップ吸収体 10の後端 20b部を把持して、トップ吸収体 20とベース吸収体 20 とを容易に剥離させることが可能な吸収性物品 1を製造することが可能である。 [0071] また、連続体 21が有する 1つのトップ吸収体 20の長手方向の前端 20aの補強部 2 6とベース吸収体 10とは接着剤を介して圧着されるので、連続体 21が有する 1つのトップ吸収体 20の長手方向の前端 20aの補強部 26とベース吸収体 10とをより強固に接合することが可能であり、剥離不能な状態とすることが可能である。

[0072] = = =第 2実施形態 = = =

第 1実施形態の製造方法は、トップ吸収体 20が連なった連続体 21とベース吸収体 10とを接合して吸収性物品 1を製造したが、第 2実施形態の製造方法は、予め単体のトップ吸収体 20を製造し、単体のトップ吸収体 20とベース吸収体 10とを接合する。以下の説明においては、第 1実施形態と同様の部材には同一の符号を付し、その説明及び同様のステップに関する説明を省略する。

[0073] 第 2実施形態の吸収性物品の製造方法は、連続体製造ステップ S 100の後に連続体 21が個々のトップ吸収体 20に切断され、メイン製造ステップ S300では連続体 21 が切断されない点で第 1実施形態の製造方法と相違する。このため、第 2実施形態では、第 1実施形態の連続体製造ステップ S100の後に連続体 21を切断する連続体切断ステップ S 150が追加されて単体吸収体製造ステップ S 110となり、第 1実施形態のメイン製造ステップ S300から連続体 21を切断するステップが除かれたメイン製造ステップ S 301が実行される。

[0074] 図 15は、連続体切断ステップを説明するための図である。図 16は、第 2実施形態のメイン製造ステップを説明するための図である。

[0075] <単体吸収体製造ステップ S 110〉

第 2実施形態の吸収性物品の製造方法は、図 15に示すように、連続体製造ステツプ S100にて製造された連続体 21が、連続体切断ステップ S150にて、エンボス加工が施された補強部 25、 26の位置でカッター等により単体のトップ吸収体 20に切断される。このとき、切断されたトップ吸収体 20は、ベース吸収体 10と接合された際に、後端 20bが裏面シート 30の後端とほぼ一致するような長さに切断される。切断されたトップ吸収体 20がメイン製造ステップ S 301に供給される。

[0076] <メイン製造ステップ S 301 >

図 16に示すように、ベース吸収体製造ステップ S200にて製造されたベース吸収体 10上に、裏面シート 30が供給され、吸収性物品 1の平面形状における外縁に全周に亘つてシート部材接合ステップとしてラウンドシール加工され接合部 31が形成され

[0077] 吸収性物品 1の外形形状に沿ってラウンドシール加工されたベース吸収体 10及び裏面シート 30が搬送されると、単体吸収体製造ステップ S 110にて製造された単体のトップ吸収体 20が、ベース吸収体 10の下方から搬送装置 4上に供給される。このとき、トップ吸収体 20がベース吸収体 10の幅方向における中央であって、トップ吸収体 20前端 20a側の補強部 26がベース吸収体 10の前端に位置するように位置決めされる。また、このときトップ吸収体 20後端 20bは、裏面シート 30の後端とほぼ一致するように配置される。また、供給されるトップ吸収体 20の前端 20a側となる補強部 2 6にはホットメルト系接着剤が塗布されて供給される。

[0078] 次に、トップ吸収体 20における前端 20a側及び後端 20b側の補強部 25、 26とべ一ス吸収体 10とが重なった部位に、吸収体接合ステップとしてのエンボス加工が施される。このとき、トップ吸収体 20の補強部 26とベース吸収体 10とは、それらの間に接着剤が介在されているため、補強部 26のほぼ全域を押圧するエンボス加工により剥離不能に本接合される。また、このとき供給されるトップ吸収体 20の補強部 26に塗布するホットメルト系接着剤の線径を太くすることにより低い押圧力であっても本接合することが可能である。さらに、裏面シート 30にダメージを与えないレベルまで熱を加えても構わない。本実施形態では、補強部 26のほぼ全域を押圧するエンボス加工に加え、ベース吸収体 10の前端側であって吸収体素材 12aが存在しない位置に部分的なエンボス加工が施され、より強固に本接合される。

[0079] 一方、トップ吸収体 20の補強部 25とベース吸収体 10との間には接着剤が介在されていないため、剥離可能に仮固定される。そして、補強部 25とベース吸収体 10とを仮接合するためのエンボス加工は、ベース吸収体 10の後端側にて前端側に湾曲した部位の近傍であって、吸収体素材 12aが存在しない位置に施される。このため、トップ吸収体 20の後端 20b側の補強部 25は、仮接合部 25cと製造される吸収性物品 1の後端縁 lbとの間に、補強部 25とベース吸収体 10とが接合されていない非接合部 20cが形成される。非接合部 20cは、吸収性物品 1の使用者が把持できる程度の長さ分だけ設けられ把持部 25aとなる。すなわち、補強部 25とベース吸収体 10とを仮接合するエンボス加工により、トップ吸収体 20の後端 20b側は、ベース吸収体 1 0及びトップ吸収体 20の機能を損なうことなくベース吸収体 10から剥離して容易に分離することができる程度に仮接合されるとともに、後端部に把持部 25aが形成される。トップ吸収体 20の補強部 25とベース吸収体 10とを仮接合するエンボス加工と、トツプ吸収体 20の補強部 26とベース吸収体 10とを本接合するエンボス加工とは、いずれカ、を先に実行して 2工程で実行してもよいし、前端用突部と後端用突部とが 1つのローラが備えられた装置により 1工程にて実行してもよい。また、トップ吸収体 20の前端 20a側の補強部 26とベース吸収体 10とを本接合する場合には、必ずしもエンボス加工を施す必要はなぐ前端 20a側の補強部 26には、予めホットメルト系接着剤が塗布されているので、圧着するだけであっても剥離不能に本接合することが可能である。尚、本接合と仮接合とを 1工程で圧着する場合であっても、補強部 25とベース吸収体 10との間には接着剤が介在されていないので、補強部 25とベース吸収体 10とを剥離可能に仮接合することが可能である。

[0080] 次に、裏面シート 30の中央部分にホットメルト系接着剤が塗布された剥離シート 34 が付与される。

裏面シート 30に剥離シート 34が付与されると、トップ吸収体 20、ベース吸収体 10、裏面シート 30等が重ね合わせられた状態で、吸収性物品 1の平面形状における外縁に沿って、すなわちラウンドシール加工にて接合された接合部 31に沿って、カツタ一等により切断される。

カッター等により切断されて形成された個別の吸収性物品 1は、包装前処理ステツプ S400に供給される。

[0081] 第 2実施形態の吸収性物品 1の製造方法によれば、ベース吸収体 10と裏面シート 30とが接合された後に、吸収性物品 1の外形形状に沿って切断されるので、一度の切断ステップにてベース吸収体 10と裏面シート 30とそれぞれ切断して吸収性物品 1 を製造することが可能である。このとき、切断される部位は、シート部材接合ステップにてベース吸収体 10と裏面シート 30とが接合された吸収性物品 1の外形形状をなる接合部 31なので、形成された吸収性物品 1の外周縁部が接合されて丈夫な吸収性物品 1を製造することが可能である。さらに、トップ吸収体 20は、前端 20aの補強部 2 6が剥離不能に本接合され、後端 20bの補強部 25が剥離可能に仮接合されているので、後端 20bの補強部 25をベース吸収体 10から剥離させて、トップ吸収体 20がベース吸収体 10と前端 20aの補強部 26のみで接合された状態とすることが可能であり、後端 20b側の補強部 25をベース吸収体 10から離した状態で使用することが可能な吸収性物品 1を製造することが可能である。このため、例えば、トップ吸収体 20 をベース吸収体 10から分離させて臀部の溝にはいりこませ、身体に密着させて使用することが可能な吸収性物品 1を製造することが可能である。さらに、トップ吸収体 20 の後端 20bの補強部 25は、シート部材接合ステップにて接合された接合部 31より内側にて仮固定されているので、トップ吸収体 20の仮接合部 25cより後端 20b側はべース吸収体 10に接合されていない。このため、トップ吸収体 20の仮接合部 25cより後端 20b側を把持して、トップ吸収体 20とベース吸収体 10とを容易に剥離させることが可能な吸収性物品 1を製造することが可能である。トップ吸収体 20の長手方向の前端 20aの補強部 26とベース吸収体 10とは接着剤を介して圧着されるので、トップ吸収体 20の長手方向の前端 20aの補強部 26とベース吸収体 10とをより強固に接合することが可能であり、剥離不能な状態とすることが可能である。

[0082] また、トップ吸収体 20は、単体吸収体製造ステップ S 110にて単体として製造されるので、トップ吸収体 20の長さを自由に設定することが可能である。このため、単一の製造方法にて、異なる長さのトップ吸収体 20を備えた仕様の異なる吸収性物品 1を製造することが可能である。

[0083] また、第 1及び第 2実施形態の吸収性物品 1の製造方法によれば、吸収性物品 1の外縁から突出させることなく形成した把持部 25aを把持して、トップ吸収体 20とベース吸収体とを容易に剥離させることが可能な吸収性物品 1を製造することが可能である。このため、装着しやすい吸収性物品 1のサイズを小さく抑えることが可能であり、携帯性により優れた吸収性物品 1を提供することが可能である。

[0084] また、ベース吸収体 10の裏面と裏面シート 30とは、接着剤を介して加熱圧着されるので、ベース吸収体 10と裏面シート 30とを、吸収性物品 1の外縁となる部位にて、より強固に接合することが可能であり、より丈夫な吸収性物品 1を製造することが可能である。

[0085] さらに、トップ吸収体 10において剥離不能に本接合される部位は補強された補強部 26なので、たとえ強固に接合された部位が引っ張られてもトップ吸収体 20が損傷されにくい吸収性物品 1を製造することが可能である。また、トップ吸収体 20において剥離可能に仮接合される部位は補強された補強部 25なので、たとえ仮接合された部位 25cを剥離してもトップ吸収体 20が損傷され難い吸収性物品 1を製造することが可能である。

[0086] そして、第 1及び第 2実施形態の吸収性物品 1の製造方法により製造された吸収性物品 1は、トップ吸収体 20の前端 20a部が本接合され後端 20b部が仮接合されているので、後端 20b部をベース吸収体 10から剥離させて、トップ吸収体 20がベース吸収体 10と前端 20a部のみで接合された状態とすることが可能であり、後端 20b部側をベース吸収体 10から離した状態で使用することが可能である。このため、トップ吸収体 20をベース吸収体 10から分離させて臀部の溝にはいりこませ、身体に密着させて使用することが可能な吸収性物品 1を実現することが可能である。特に、トップ吸収体 20の後端 20bの補強部 25は、シート部材接合ステップにて接合された接合部 31より内側にて仮固定されているので、トップ吸収体 20の仮接合部 25cより後端 20b側をベース吸収体 10と接合されていない把持部 25aとすることが可能である。このため、把持部 25aをベース吸収体 10等から突出させることなく形成し、トップ吸収体 20の後端 20b縁側を把持して、トップ吸収体 20とベース吸収体とを容易に剥離させることが可能な吸収性物品 1を実現することが可能である。このため、装着しやすい吸収性物品 1のサイズを小さく抑えることが可能であり、携帯性に優れた吸収性物品 1を提供することが可能である。

[0087] 図 17は、第 1、第 2実施形態に係る吸収性物品の変形例を示す図である。

上記実施形態においては、ベース吸収体 10の後端側において、吸収体素材 12a を前方に湾曲させて、仮接合部 25cを吸収性物品 1の内側に配置した例について説明したが、図 17に示すように、ベース吸収体 10の吸収体素材 12aの長さを短くし、吸収体素材 12aの後端近傍を仮接合することにより、仮接合部 25cを吸収性物品 1の後端 lbより内側に配置してもよい。 [0088] == == ==第第 33実実施施形形態態 == == ==

上上述述ししたた第第 11、、第第 22実実施施形形態態にに係係るる吸吸収収性性物物品品 11はは、、吸吸収収性性物物品品本本体体ととししててののベベーースス吸吸収収体体 1100がが吸吸収収体体基基材材 1122とと表表面面シシーートト 1144ととをを有有ししてていいたた力力吸吸収収性性物物品品本本体体はは、、必必ずずししもも吸吸収収体体基基材材 1122をを有有ししててレレ、、ななくくととももよよ!!//、、。。

[0089] 第第 33実実施施形形態態のの吸吸収収性性物物品品 22はは、、吸吸収収性性物物品品本本体体がが表表面面シシーートト 1144ののみみににてて構構成成さされれてていいるる例例ににつついいてて説説明明すするる。。以以下下のの説説明明ににおおいいててはは、、第第 11実実施施形形態態とと同同様様のの部部材材ににはは同同一一のの符符号号をを付付しし、、そそのの説説明明及及びび同同様様ののスステテッッププにに関関すするる説説明明をを省省略略すするる。。

[0090] 図図 1188はは第第 44実実施施形形態態にに係係るる吸吸収収性性物物品品のの表表面面側側をを示示すす平平面面図図ででああるる。。図図示示すするるよよううにに、、第第 33実実施施形形態態ににおおけけるる吸吸収収性性物物品品 22はは所所定定方方向向にに長長いい形形状状ををななしし、、吸吸収収性性物物品品本本体体ととししててのの表表面面シシーートト 1144とと、、表表面面シシーートト 1144のの一一方方のの面面ととししててのの裏裏面面側側にに設設けけらられれ、、トトッッププ吸吸収収体体 2200にに吸吸収収さされれるるべべきき液液体体のの裏裏面面側側へへのの漏漏れれをを防防止止すするるたためめののシシーートト部部材材ととししててのの裏裏面面シシーートト 3300とと、、表表面面シシーートト 1144のの他他方方のの面面ととししててのの表表面面にに接接合合さされれ、、表表面面シシーートト 1144のの幅幅方方向向ににおおけけるる中中央央にに長長手手方方向向にに沿沿っってて配配置置さされれたた吸吸収収体体ととししててののトトッッププ吸吸収収体体 2200とと、、をを備備ええてていいるる。。

[0091] トトッッププ吸吸収収体体 2200はは、、表表面面シシーートト 1144上上にに、、そそのの長長手手方方向向にに沿沿っってて配配置置さされれてていいるる。。トトッッププ吸吸収収体体 2200のの前前端端 2200aa側側及及びび後後端端 2200bb側側ににはは、、補補強強部部 2255、、 2266がが形形成成さされれてて!!//、、るる。。そそししてて、、トトッッププ吸吸収収体体 2200のの一一方方のの端端部部ととししててのの前前端端 2200aa側側のの補補強強部部 2266はは表表面面シシーートト 1144にに本本接接合合さされれ、、他他方方のの端端部部ととししててのの後後端端 2200bb側側のの補補強強部部 2255はは表表面面シシーートト 1144かからら離離間間可可能能にに形形成成さされれてていいるる。。未未使使用用時時ににはは、、後後端端 2200bb側側のの補補強強部部 2255はは、、表表面面シシーートト 1144とと裏裏面面シシーートト 3300とと力力外外縁縁部部ににてて接接合合さされれたた接接合合部部 3311よよりり内内側側ででああっってて、、吸吸収収性性物物品品のの使使用用者者がが把把持持ででききるる程程度度、、エエンンボボスス加加工工にによよるる仮仮接接合合部部 2255ccよよりり後後端端側側にに、、吸吸収収性性物物品品本本体体とと接接合合さされれてて!!//、、なな!!//、、部部位位がが形形成成さされれるる位位置置にに仮仮接接合合さされれてて!!、、るる。。

[0092] 第第 33実実施施形形態態でではは、、吸吸収収性性物物品品本本体体がが表表面面シシーートト 1144ののみみににてて構構成成さされれてていいるる例例ににつついいてて説説明明ししたた力力 SS、、表表面面シシーートト 1144のの他他ににシシーートト状状のの部部材材をを積積層層ししたた部部材材をを吸吸収収性性物物品品本本体体ととししててああよよいい。。

[0093] < < <<第第 33実実施施形形態態のの吸吸収収性性物物品品のの製製造造方方法法〉〉 >>

第第 33実実施施形形態態のの吸吸収収性性物物品品 22のの製製造造方方法法ににつついいてて説説明明すするる。。図図 1199はは、、第第 33実実施施形形

第 3実施形態の吸収性物品 2は、トップ吸収体 20を、連続体 21として製造してもよいし、単体の吸収体として製造してもよいが、ここでは連続体 21として製造する製造方法について説明する。吸収性物品 2を製造するための製造方法は、連続体製造ステツプ S 100と、メイン製造ステップ S320と、包装前処理ステップ S400と、包装ステツプ S500とを有している。そして、吸収性物品本体が表面シート 14のみであるため上記実施形態のベース吸収体製造ステップに相当する工程がなぐメイン製造ステップ S320にて最初に表面シート 14が供給される点が第 1実施形態の製造方法と相違す

[0094] <メイン製造ステップ S 320〉

図 19に示すように、搬送装置 4上には、吸収性物品本体としての帯状の表面シート 14が供給されている。搬送装置 4には、搬送されている表面シート 14上に、裏面シート 30が供給される。

[0095] 表面シート 14上に裏面シート 30が重ねられた状態で搬送されると吸収性物品 2の平面形状における外縁に、全周に亘つて接合部 31を形成するシート部材接合ステツプとしてラウンドシール加工が施され、外縁となる部位が全周に亘つて加熱圧着して硬化される。

[0096] ラウンドシール加工された表面シート 14及び裏面シート 30が搬送されると、連続体製造ステップ S 100にて製造された連続体 21が、表面シート 14の下方から搬送装置 4上に供給される。このとき、連続体 21の身体当接面側、すなわち中間シート 16が設けられた側が搬送装置 4と対向するように供給される。供給される連続体 21は、各吸収体素材 12aに対し前端側となる補強部 26にホットメルト系接着剤が塗布されて供る。

[0097] 次に、連続体 21の吸収体素材 12aにおける前端 12f側及び後端 12g側の補強部 2 5、 26と表面シート 14とが重なった部位に、連続体接合ステップとしてのエンボス加ェが施される。このとき、吸収体素材 12aにおける前端 12f側の補強部 26と表面シート 14とは、それらの間に接着剤が介在されているため、剥離不能に本接合される。一方、吸収体素材 12aにおける後端 12g側の補強部 25と表面シート 14との間には接着剤が介在されていないため、剥離可能に仮固定される。 [0098] また、補強部 25と表面シート 14とを仮固定するためのエンボス加工は、表面シート 14及び裏面シート 30とにラウンドシール加工を施した接合部 31より内側であって、吸収性物品 2の使用者が把持できる程度、エンボス加ェによる仮接合部より後端側に、表面シート 14と接合されていない補強部 25が形成される位置に施される。すなわち、後端 12g側の補強部 25と表面シート 14とを仮接合するエンボス加工により、トップ吸収体 20の後端 20b側は、表面シート 14及びトップ吸収体 20の機能を損なうことなくベース吸収体 10から剥離して容易に分離することができる程度に接合されるとともに、後端部に把持部 25aが形成される。

[0099] 次に、裏面シート 30にホットメルト系接着剤が塗布された剥離シート 34が付与され裏面シート 30に剥離シート 34が付与されると、連続体 21、表面シート 14、裏面シート 30等が重ね合わせられた状態で、吸収性物品 2の平面形状における外縁に沿つて、すなわちラウンドシール加工にて接合された接合部 31に沿って、カッター等により切断される（切断ステップ)。このとき、連続体 21は、形成されるトップ吸収体 20の前端 20aおよび後端 20bが裏面シート 30の前端および後端と一致する位置にて切断される。

[0100] カッター等により切断されて形成された個別の吸収性物品 2は、包装前処理ステツプ S400に供給される。

[0101] 第 3実施形態の吸収性物品の製造方法によれば、吸収性物品本体が表面シート 1 4にて構成され、薄型でコンパクトな吸収性物品 2を容易に製造することが可能である

〇

[0102] = = =トップ吸収体の変形例 = = =

上記実施形態では、トップ吸収体 20を吸収体素材 12aと中間シート 16との外周を表面シート 14が包んでおり、トップ吸収体 20の前端 20a側及び後端 20b側には、表面シート 14のみが折り畳まれて接着された状態でエンボス加工が施されて補強部 25 、 26が形成されている力トップ吸収体 20は、補強部 25、 26にも吸収体素材 12aが存在しても構わない。

[0103] <連続体製造ステップ S 120〉図 20は、補強部にも吸収体素材が存在するトップ吸収体の製造方法を示す図であ帯状の表面シート 14が、連続体製造用の搬送装置 3上に供給される。搬送された表面シート 14上には、単票状に切断された中間シート 16が供給され、開孔エンボス加工により、表面シート 14と中間シート 16とが一体化される。

一体化された表面シート 14と中間シート 16とが搬送されると中間シート 16上に、ェァレイドパルプシートや液吸収性を有する不織布といったシート状物が吸収体素材 1

2aとして積層される。

繋がって搬送される吸収体素材 12aの、搬送方向と交差する方向に位置する表面シート 14上にホットメルト系接着剤が塗布される。

搬送装置 3の屈曲された表面に沿って表面シート 14が案内されることにより、吸収体素材 12aが、中間シート 16と一体となった表面シート 14によって包まれる。

[0104] 次に、表面シート 14に包まれた一本の繋がった吸収体素材 12aに所定の間隔にてエンボス加工が施される。このエンボス加工によりエンボスを形成すると共に接着する。この場合には、第 1実施形態にて、搬送方向に隣接する吸収体素材 12a間に施したエンボス加工より突出量が大きな突部を有する下ローラが用いられ、突部により表面シート 14、吸収体素材 12a、中間シート 16が圧搾され、圧搾された箇所が補強部 25、 26となって、吸収体素材 12aの前後にそれぞれ補強部 25、 26が形成されたトツプ吸収体 20の連続体 21が製造される。

[0105] 連続体 21は、更に搬送されて吸収体素材 12aの薄肉部 12cに沿って折り癖を付与する処理が施される。

その後、連続体 21の各々のトップ吸収体 20となる部位に対しフック材 22が供給され、メイン製造ステップ S300に供給される。

[0106] = = =その他の実施形態 = = =

上記実施形態においては、説明の便宜上、ベース吸収体 10が幅方向の中央に 1 つの吸収体基材 12を備える構成について説明した力これに限るものではない。例えば、ベース吸収体 10における幅方向の両端部に、それぞれ、長手方向に沿って側部吸収体を備える構成としてもよい。また、側部吸収体に代えて、前記両端部のそれぞれに立体ギャザーを備える構成としてもよ!/、。

[0107] また、上記実施形態においては、吸収性物品 1の装着時に、トップ吸収体 20が身体の溝部に密着するように位置調整された状態で、トップ吸収体 20を固定するためのフック材 22を、トップ吸収体 20の後端側に設けた例につ!/、て説明したが、フック材 22のようなトップ吸収体 20を固定するための部材は、必ずしも備えなくともよい。この場合には、トップ吸収体 20を身体の溝部に入り込ませることにより、トップ吸収体 20 が挟み込まれて身体の溝部に保持される。

[0108] また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなぐ変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはレ、うまでもなレ、。

Claims

請求の範囲

[1] 身体に当接させて使用される吸収性物品であって、

長手方向とそれに直交する幅方向と厚さ方向を有し、使用時に身体側に位置する吸収体と、

前記吸収体より反身体側に位置する吸収性物品本体と、を有し、

前記吸収体の前記長手方向の一方の端部の反身体側の面と、前記吸収性物品本体の身体側の面とが剥離不能に接合されている前記吸収性物品において、前記吸収体の前記長手方向の他方の端部の反身体側の面と、前記吸収性物品本体の身体側の面と、が前記吸収体物品本体の外縁より内側にて剥離可能に接合された接合部を有し、

前記接合部と前記吸収性物品本体の前記外縁との間に、前記吸収体と当該吸収性物品本体とが接合されていない非接合部を有することを特徴とする吸収性物品。

[2] 請求項 1に記載の吸収性物品であって、

前記非接合部は、使用者が前記吸収体と前記吸収性物品本体とを剥離する際に把持するための把持部であることを特徴とする吸収性物品。

[3] 身体に当接させて使用される吸収性物品の製造方法であって、

長手方向とそれに直交する幅方向と厚さ方向を有し、液体を吸収するための吸収体が連なる連続体を製造する連続体製造ステップと、

吸収性物品本体の使用時の身体側の面に、前記連続体が有する 1つの前記吸収体の前記長手方向の一方の端部の反身体側の面を、剥離不能に接合し、前記吸収性物品本体の使用時の身体側の面に、当該吸収体の前記長手方向の他方の端部の反身体側の面を、剥離可能に接合する連続体接合ステップと、

を有する吸収性物品の製造方法において、

前記連続体接合ステップにて、前記連続体が剥離可能に接合された部位と、製造される前記吸収性物品の外縁との間に、前記吸収体と前記吸収性物品本体とが接合されていない非接合部を有するように、前記連続体を前記吸収性物品本体に接合することを特徴とする吸収性物品の製造方法。

[4] 請求項 3に記載の吸収性物品の製造方法であって、前記連続体接合ステップにおレ、て、前記吸収体の前記長手方向の前記一方の端部と前記吸収性物品本体とは、接着剤を介して圧着されることにより接合されることを特徴とする吸収性物品の製造方法。

[5] 請求項 3または請求項 4に記載の吸収性物品の製造方法であって、

前記吸収体の前記長手方向の前記一方の端部と前記他方の端部とを補強して、前記一方の端部と前記他方の端部とにそれぞれ補強部を形成する補強部形成ステップを有し、

前記補強部形成ステップにて形成された前記他方の端部側の前記補強部が、前記連続体接合ステップにて前記吸収性物品本体に剥離可能に接合され、

前記補強部形成ステップにて形成された前記一方の端部側の前記補強部が、前記連続体接合ステップにて前記吸収性物品本体に剥離不能に接合されることを特徴とする吸収性物品の製造方法。

[6] 身体に当接させて使用される吸収性物品の製造方法であって、

長手方向とそれに直交する幅方向と厚さ方向を有し、液体を吸収するための吸収体を単体として製造する単体吸収体製造ステップと、

吸収性物品本体の使用時の身体側の面に、前記吸収体の前記長手方向の一方の端部の反身体側の面を、剥離不能に接合し、前記吸収性物品本体の使用時の身体側の面に、当該吸収体の前記長手方向の他方の端部の反身体側の面を、剥離可能に接合する吸収体接合ステップと、

を有する吸収性物品の製造方法において、

前記吸収体接合ステップにて、前記吸収体が剥離可能に接合された部位と、製造される前記吸収性物品の外縁との間に、前記吸収体と前記吸収性物品本体とが接合されていない非接合部を有するように、前記吸収体を前記吸収性物品本体に接合することを特徴とする吸収性物品の製造方法。

[7] 請求項 6に記載の吸収性物品の製造方法であって、

前記吸収体接合ステップにお!/、て、前記吸収体の前記長手方向の前記一方の端部と前記吸収性物品本体とは、接着剤を介して圧着されることにより接合されることを特徴とする吸収性物品の製造方法。請求項 6または請求項 7に記載の吸収性物品の製造方法であって、

前記補強部形成ステップにて形成された前記他方の端部側の前記補強部が、前記吸収体接合ステップにて前記吸収性物品本体に剥離可能に接合され、前記補強部形成ステップにて形成された前記一方の端部側の前記補強部が、前記吸収体接合ステップにて前記吸収性物品本体に剥離不能に接合されることを特徴とする吸収性物品の製造方法。