7—置換カルボスチリル誘導体及びその製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、喘息予防治療剤又はアレルギー性結膜炎予防治療剤として有用な、 N
- (1—メチルベンゾイミダゾールー 2—ィル)メチル—N,—2 [ (カルボスチリルー 7 ィル)ォキシ]ェチルホモピぺラジン又はその塩の新規製造中間体である 7—置換 カルボスチリル誘導体及びその製造方法に関する。
背景技術
[0002] 喘息などのアレルギー疾患においては、主にヒスタミンなどが関与する気管支収縮 、浮腫形成などの即時相と、ロイコトリェンなどが関与する細胞浸潤、粘液分泌、粘膜 肥厚などによる気道狭窄の遅発相が病態形成に重要とされており、喘息予防治療剤 、アレルギー性結膜炎予防治療剤等のアレルギー疾患治療剤として、抗ヒスタミン作 用と抗ロイコトリェン作用の両作用を併せ持つ化合物の研究が進められている。
[0003] 本発明者らは、ヒスタミン H受容体及び LTD受容体の両受容体に対して拮抗作
1 4
用を有する化合物について研究を進めた結果、下記式 (4):
[0004] [化 1]
( 4 )
[0005] で表される N— (1—メチルベンゾイミダゾールー 2—ィル)メチル—N,—2 [ (カル ボスチリルー 7—ィル)ォキシ]ェチルホモピぺラジン又はその塩に代表される化合物 力 前記要件を満たすィ匕合物であることを見出し、先に国際特許出願した (特許文献
D o
[0006] 上記文献に示したように、化合物 (4)は、 7 ヒドロキシカルボスチリル(2)から、下 記の 2工程で製造できる。
[0007] [化 2]
Br
[0008] すなわち、化合物(2)の水酸基を 1ーブロモー 2 クロロェタンでクロ口ェチルエー テルイ匕して、 7- (2 クロ口エトキシ)カルボスチリル(5)とし(工程— a)、次いで N— ( 1 メチルベンゾイミダゾールー 2 ィル)メチルホモピぺラジン(6)を 4当量用いて溶 融条件下で反応させる(工程 b)。
[0009] しかしながら、当該製造法は、ィ)両反応点を持つ 1—プロモー 2 クロ口エタンを使 用するため、副生成物として対称二量体の生成が避けられず、収率の低下を招ぐ口 )化合物(2)自体にも反応点が複数あり、 3箇所のへテロ原子のうち、 1位の窒素原子 や 2位のカルボ-ルの酸素原子がアルキル化された副生成物が混在する、ハ)化合 物(5)から化合物 (4)を得るためには、化合物(6)を 4当量用いるため、コスト面で採 算性が悪ぐ非効率的である、という問題点を有する。
特許文献 1:国際公開第 99Z02520号パンフレット
発明の開示
[0010] 従って、本発明は、喘息予防治療剤、アレルギー性結膜炎予防治療剤等の医薬の 有効成分である、 N— (1—メチルベンゾイミダゾールー 2—ィル)メチルー N, 2—[ (カルボスチリルー 7—ィル)ォキシ]ェチルホモピぺラジン又はその塩の製造中間体 として有用な、 7—置換カルボスチリル誘導体及びその工業的に有用な製造法を提 供することを目的とする。
[0011] 本発明者らは、力かる実情に鑑み、鋭意検討を行った結果、安価な 7 ヒドロキシ
カルボスチリルカ 得られる新規な 7—(2 ヒドロキシエトキシ)カルボスチリル又はそ の誘導体を中間体として経由することにより、新規な 7—置換カルボスチリル誘導体 が高収率かつ簡便に得られることを見出し、本発明を完成した。
[0012] すなわち、本発明は、式(1) :
[0014] 〔式中、 Rは、水酸基、ハロゲン原子で置換されて!、てもよ!/、低級アルキルスルホ二 ルォキシ基又は低級アルキル基で置換されて!、てもよ!/、フエ-ルスルホ-ルォキシ 基を示す。〕
で表される 7 置換カルボスチリル誘導体を提供する。
[0015] 本発明はまた、式(2) :
[0017] で表される 7 ヒドロキシカルボスチリルをヒドロキシェチル化剤と反応させる力 ;又は 当該式(2)の 7 ヒドロキシカルボスチリルを式(3):
[0019] 〔式中、 Rは脱離基を示し、 Rは保護基を示す。〕
2 3
で表される酢酸エステル誘導体と反応させた後、還元し;必要に応じてさらに置換ス ルホン酸ノヽライド又は置換スルホン酸無水物を反応させることを特徴とする、上記式 ( 1)で表される 7 置換カルボスチリル誘導体の製造方法を提供する。
[0020] 本発明の製造方法によれば、副生成物の副生が抑えられ、カラム精製も不要なた
め、 N— (1—メチルベンゾイミダゾールー 2—ィル)メチル—N,—2— [ (カルボスチリ ルー 7—ィル)ォキシ]ェチルホモピぺラジン又はその塩の製造中間体として有用な、 新規な 7—置換カルボスチリル誘導体を高収率かつ簡便に製造できる。従って、本 発明の製造方法は、 7—置換カルボスチリル誘導体の製造方法として工業的に有用 である。
発明を実施するための最良の形態
[0021] 化合物(1)の Rで示される「ノヽロゲン原子で置換されて 、てもよ 、低級アルキルス ルホ-ルォキシ基」とは、無置換の低級アルキルスルホ -ルォキシ基又はハロゲン原 子で置換された低級アルキルスルホ -ルォキシ基を意味する。低級アルキルスルホ -ルォキシ基の低級アルキル基とは、炭素数 1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基 をいい、例えば、メチル基、ェチル基、 n—プロピル基、イソプロピル基、 n—ブチル基 、イソブチル基、 sec—ブチル基、 tert—ブチル基、 n—ペンチル基、 n—へキシル基 等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げら れる。
[0022] ハロゲン原子で置換されて!、てもよ!/、低級アルキルスルホ-ルォキシ基としては、 例えば、メタンスルホ-ルォキシ基、エタンスルホ-ルォキシ基、プロパンスルホ-ル ォキシ基、トリフルォロメタンスルホ-ルォキシ基、クロロメタンスルホ-ルォキシ基が 挙げられる。
[0023] 「低級アルキル基で置換されて!、てもよ!/、フエ-ルスルホ-ルォキシ基」とは、 1〜3 個の上記と同様な低級アルキル基で置換されることもあるフ -ルスルホ-ルォキシ 基を意味する。フエ-ル基上の低級アルキル基の置換位置は特に制限されな 、が、 p—位が好まし 、。低級アルキル基で置換されて 、てもよ 、フヱ-ルスルホ-ルォキ シ基としては、例えば、ベンゼンスルホ-ルォキシ基、 p—トルエンスルホ-ルォキシ 基等が挙げられる。
[0024] これら Rのうちで、低級アルキルスルホニルォキシ基が好ましぐ特にメタンスルホ
-ルォキシ基が好ましい。
[0025] 化合物(3)の Rで示される脱離基としては、前記と同様のハロゲン原子が好ましぐ
2
特に臭素原子が好ましい。保護基 Rとしては、前記と同様の低級アルキル基又はべ
ンジル基が挙げられ、前記と同様の低級アルキル基が好ましぐ特にェチル基が好ま しい。
[0026] 以下に、本発明の化合物(1) (下記式では (8)又は(9) )の代表的な製造方法につ いて述べる。
[0027] [化 6]
(2) (8) (9)
[0028] (上記式中、 R及び Rは前記定義のとおりであり、 Rは Rで定義したハロゲン原子
2 3 4 1
で置換されて 、てもよ 、低級アルキルスルホニルォキシ基又は低級アルキル基で置 換されて!/、てもよ!/、フエ-ルスルホ-ルォキシ基を示す。 )
[0029] 工程— 1
化合物(2)の水酸基をヒドロキシエトキシ基に変換する方法としては、化合物(2)と ヒドロキシェチル化剤を塩基存在下又は非存在下に反応させればょ ヽ。塩基を存在 させることが好ましい。
[0030] 化合物(2)は、例えば、文献 (Tetrahedron Lett. , 40, 1999, 4505)記載の 方法又は類似の方法により、 3—メトキシァ-リンカも容易に製造できる。すなわち、 3 ーメトキシァニリンにシンナモイルク口ライドをショッテン バウマン(Schotten—Bau mann)法で反応させてアミドを形成させ、次いでクロ口ベンゼン中、塩化アルミニウム の存在下、フリーデルクラフト環化反応を行えばよい。
[0031] ヒドロキシェチル化剤としては、エチレンカーボネート、エチレンォキシド、エチレン ハロヒドリン、エチレンスルファイト、エチレンスルフェートなどが挙げられ、エチレン力 ーボネート又はエチレンスルファイトが好まし!/、。
[0032] 塩基としては、トリェチルァミン、ジイソプロピルァミン、ピリジン、 4—ジメチルアミノビ リジン、ピぺリジン、ピロリジン、 N メチルモルホリン、 N, N ジイソプロピルェチル
ァミン等の有機塩基;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナト リウム、水素化リチウム、水素化カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられ、 これらの中で、無機塩基が好ましぐ特に炭酸カリウム又は水素化リチウムが好ましい
[0033] 反応に用いる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、 N, N ジメチルホルムアミ ド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコールジメチルエーテル、ァセトニトリル等を単 独で又は二種以上を組み合わせて用いることができ、 N, N ジメチルホルムアミドを 単独で用いることが好ま 、。
[0034] 反応温度は 0〜135°Cであり、好ましくは室温〜 135°Cである。反応時間は 2時間 〜約 1日程度である。
[0035] 化合物(8)は結晶性がよぐ再結晶により容易に精製ができる。また、本反応は、大 量スケールで実施しても少量スケールの反応が再現でき、高収率かつ高純度で化合 物(8)を得ることができる。
[0036] 工程 2
化合物(2)と酢酸エステル誘導体(3)とを反応させた後、エステル体(7)を還元す ることによつても、化合物(2)の水酸基をヒドロキシエトキシ基に変換することができる 。化合物(2)から化合物(7)を製造するには、塩基存在下、化合物(2)に酢酸エステ ル誘導体(3)を室温〜 140°Cで反応させればよ!ヽ。
[0037] 酢酸エステル誘導体 (3)としては、ブロモ酢酸ェチル、ブロモ酢酸メチル、ブロモ酢 酸ベンジル、クロ口酢酸ェチル、クロ口酢酸メチル、クロ口酢酸ベンジル、ョード酢酸ェ チル等が挙げられ、ブロモ酢酸ェチルが好まし 、。
[0038] 塩基としては、トリェチルァミン、ジイソプロピルァミン、ピリジン、 4—メチルアミノビリ ジン、ピぺリジン、ピロリジン、 N メチルモルホリン、 N, N ジイソプロピルェチルァ ミン等の有機塩基;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリ ゥム等の無機塩基が挙げられ、炭酸カリウムが好ま U、。
[0039] 反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、 N, N—ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ キシド、エチレングリコールジメチルエーテル、ァセトニトリル、クロ口ホルム、塩化メチ レン、酢酸ェチル、ベンゼン、トルエン等を単独で又は二種以上を組み合わせて用
いることができ、塩化メチレンが好ましい。
[0040] 工程 3
化合物(8)は、エステル体(7)を 0°C〜室温にて還元剤で処理すれば得られる。還 元剤としては、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素リチウム、ジボラン、水素化 ホウ素ナトリウム—塩ィ匕アルミニウム等が挙げられ、水素化ホウ素リチウムが好ましい 。反応溶媒としては、無水エーテル、無水テトラヒドロフラン、無水エチレングリコール ジメチルエーテル等を用いることができ、無水エーテルが好まし 、。
[0041] 工程 4
化合物(9)は、塩基存在下、化合物(8)を置換スルホン酸ハロゲン化物又は置換ス ルホン酸無水物と反応させることにより得られる。スルホン酸ノヽロゲンィ匕物としては、メ タンスルホニルクロライド、トリフルォロメタンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルク 口ライド、 ρ—トルエンスルホ-ルクロライド等が挙げられ、メタンスルホ-ルクロライド が好ましい。スルホン酸無水物としては、メタンスルホン酸無水物、トリフルォロメタン スルホン酸無水物、ベンゼンスルホン酸無水物、 ρ トルエンスルホン酸無水物等が 挙げられる。
[0042] 溶媒は特に制限されないが、例えば、無水エーテル、テトラヒドロフラン、 N, N—ジ メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコールジメチルエーテル、ァ セトニトリル等を単独で又は二種以上を組み合わせて使用することができ、 N, N ジ メチルホルムアミドが好まし 、。反応温度は 0°C〜室温である。
[0043] 塩基としては、水酸ィ匕カリウム、水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸 カリウム、炭酸ナトリウム等の炭酸アルカリ金属類、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリ ゥム等の炭酸水素アルカリ金属類等の無機塩基;ピリジン、トリェチルァミン、 N, N- ジイソプロピルェチルァミン、 N—メチルモルホリン、 N, N ジメチルァ-リン等の有 機塩基を使用することができ、 N, N ジイソプロピルェチルァミンが好ましい。
[0044] 本反応は、大量スケールで実施しても少量スケールの反応が再現でき、高収率か つ高純度で化合物(9)が得られる。
[0045] 得られた化合物(9)に N— (1 メチルベンゾイミダゾールー 2 ィル)メチルホモピ ペラジン (6)を反応させれば、高収率で医薬として有用な N—(1 メチルベンゾイミ
ダゾールー 2 ィル)メチルー N,一 2 [(カルボスチリルー 7 ィル)ォキシ]ェチル ホモピぺラジン (4)が得られる。
実施例
[0046] 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定される わけではない。
[0047] 実施例 1 7 (エトキシカルボ-ルメチルォキシ)カルボスチリル(7)の製造
3—メトキシァ-リンから文献 (Tetrahedron Lett. , 40, 1999, 4505)記載の方 法に従って合成した 7 ヒドロキシカルボスチリル(483mg)と、ブロモ酢酸ェチル(7 52mg)とをアセトン(54mL)に懸濁させ、無水炭酸カリウム(1.5g)を加えて、 10時 間還流下撹拌した。冷却後、沈殿を濾去し、塩化メチレンで洗浄した。濾液と洗液を 併せ濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;塩化メチレン→塩化メチレン :メタノール =50: 1)で精製することにより、標題ィ匕合物 526mg (収率 71%)を得た。
[0048] 無色針状晶
融点: 140— 142°C
元素分析: C H NOとして
13 13 4
計算値: C, 63.15;H, 5.30;N, 5.67.
実測値: C, 62.91;H, 5.19;N, 5.61.
IR(KBr) v cm"1: 1737.
— NMR(CDC1 , 400MHz) 6ppm:l.34 (3H, t, J = 7.3Hz), 4.31 (2H,
3
q, J = 7.3Hz), 4.73 (2H, s) , 6.58(1H, J = 9.5Hz) , 6.85(1H, d, J = 2.0 Hz), 6.89 (1H, dd, J = 2.0, 8.5Hz), 7.48 (1H, d, J = 8.5Hz), 7.75(1H , d, J = 9.5Hz).
[0049] 実施例 2 7 (エトキシカルボ-ルメチルォキシ)カルボスチリル(7)の製造
7 ヒドロキシカルボスチリル(483mg)と無水炭酸カリウム(414mg)を無水 DMF( 15mL)に懸濁させ、ブロモ酢酸ェチル(501mg)をカ卩えて、室温で 1日撹拌した。反 応混合物を水に注ぎ、析出した結晶をろ過することにより、標題ィ匕合物 580mg (収率 78%)を得た。
[0050] 実施例 3 7—(2 ヒドロキシエトキシ)カルボスチリル(8)の製造
メタノール(192mg)を含む無水エーテル(10mL)に、 7—(エトキシカルボ-ルメチ ルォキシ)カルボスチリル (495mg)を懸濁させ、室温で水素化ホウ素リチウム(131 mg)を加えた。反応混合物を 4時間還流下撹拌し、冷却後、水を注いで分解した。析 出した沈殿を濾取し、塩化メチレンで洗浄した。次いで、熱メタノールで沈殿を洗い、 洗液力も標題ィ匕合物 200mg (収率 49%)を得た。
[0051] 融点: 238°C
— NMR (CDC1 , 400MHz) 6 ppm: 3. 91 (2H, t, J=4. 5Hz) , 4. 13 (2H, t
3
, J=4. 5Hz) , 6. 43 (1H, d, J = 9. 3Hz) , 6. 86 (1H, d, J = 2. OHz) , 6. 91 (1 H, dd, J = 8. 8, 2. OHz) , 7. 57 (1H, d, 8. 8Hz) , 7. 88 (1H, d, J = 9. 3Hz) . 元素分析: C H NOとして
11 11 3
計算値: C, 64. 38 ;H, 5. 40 ;N, 6. 83.
実測値: C, 64. 12 ;H, 5. 32 ;N, 6. 83.
[0052] 実施例 4 7—(2—ヒドロキシエトキシ)カルボスチリル(8)の製造
7—ヒドロキシカルボスチリル(2. 97g)、乳鉢で粉砕した水素化リチウム(20mg)、 無水 N, N—ジメチルホルムアミド(23mL)の混合溶液を、窒素気流下、 100°Cに加 熱した。次いで、エチレンカーボネート(1. 05g)の N, N—ジメチルホルムアミド溶液 (18mL)を 1時間かけて滴下し、 100°Cで 5時間、次いで 110°Cで 20時間撹拌した。 冷却後、 N, N—ジメチルホルムアミドを減圧留去し、残渣にメタノール(20mL)をカロ え、一夜放置した。析出した結晶を濾取し、メタノールで洗浄した。濾液と結晶の洗 液を併せて濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロ口ホルム:アンモ- ァ飽和メタノール = 15: 1)で精製した。メタノールより析出した結晶とカラム精製した 結晶を併せ、減圧乾燥し、標題化合物 3. 25g (収率 96%)を得た。
[0053] 実施例 5 7—(2—ヒドロキシエトキシ)カルボスチリル(8)の製造
7—ヒドロキシカルボスチリル(483mg)、無水炭酸カリウム(414mg)、 N, N—ジメ チルホルムアミド(15mL)の溶液に、エチレンスルファイト(324mg)をカ卩ぇ 1日撹拌 した。反応液を水に注ぎ、 1時間室温で撹拌した。析出した結晶を濾取し、乾燥後、 カラムクロマトグラフィー (展開溶媒; CHC1 : MeOH = 5 : l)で分離精製し、標題ィ匕
3
合物 203mg (収率 32%)を得た。
[0054] 実施例 6 7—(2 メタンスルホ-ルォキシエトキシ)カルボスチリル(9)の製造 窒素気流下、 7- (2 ヒドロキシエトキシ)カルボスチリル(2.44g)、ジイソプロピル ェチルァミン(6.93mL)、N, N ジメチルホルムアミド(150mL)の混合溶液を 1 0°Cに冷却し、メタンスルホユルク口ライド (0.93mL)を滴下し、そのまま 20分間撹拌 した。反応液に水(lOOOmL)を加え、室温で 3時間撹拌した。析出した結晶を濾取 し、アセトン(2mL)で洗浄した。水層を酢酸ェチルで抽出し、水、飽和食塩水で順次 洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒留去した。残渣をアセトン (0.5mL) で洗浄後、水力も析出した結晶と併せ減圧乾燥し、標題化合物 2.9g (収率 86%)を 得た。
[0055] 白色粉末
'H-NMRCCDCl , 400MHz) 6ppm:3.14 (3H, s), 4.34 (2H, t, J=4.4Hz
3
), 4.63 (2H, t, J=4.4Hz), 6.52(1H, d, J = 9.5Hz), 6.80(1H, d, J = 2. 2Hz), 6.86(1H, dd, J = 8.5, 2.4Hz), 7.51 (1H, d, 8.8Hz), 7.77(1H, d, J = 9.3Hz).
[0056] 参考例 1 N— (1 メチルベンゾイミダゾールー 2 ィル)メチルー N, 2—[ (カルボ スチリルー 7—ィル)ォキシ]ェチルホモピぺラジンの製造
N—(l メチルベンゾイミダゾールー 2 ィル)メチルホモピぺラジン(2.15Kg, 8 .80mol)、 7— (2—メタンスルホ-ルォキシエトキシ)カルボスチリル(2.49Kg, 8. 79mol)、トリェチルァミン(2.05Kg, 20.3mol)、無水 N, N ジメチルホルムアミド (8.28Kg)の混合溶液を、窒素気流下 60°Cで 1日反応させた。尚、 N— (1 メチル ベンゾイミダゾールー 2 ィル)メチルホモピぺラジンは、例えば、文献(国際公開第 9 9Z02520号パンフレット)記載の方法により製造できる。次いで、反応液を冷却後、 10wZw%炭酸カリウム水溶液(25Kg)を加え、 4時間放置し、析出した結晶を濾取 し、水洗した後、 50°Cで 2日間減圧乾燥し、標題化合物 3.06Kg (収率 80.7%)を 得た。
[0057] — NMR(DMSO d , 400MHz) 6ppm:l.66— 1.76 (2Η, m), 2.63— 2
6
.82 (8H, m), 2.90 (2H, br t), 3.84 (3H, s), 3.88 (2H, s), 4.08 (2H, br t), 6.31 (1H, d, J = 9.3Hz), 6.73— 6.81 (2H, m), 7.12— 7.28 (2H, m
) , 7. 48- 7. 60 (3H, m) , 7. 8 (1H, d, J = 9. 3Hz) .
FT-IR(KBr) v cm"1 : 1675.
LC/MSm/z: 431 (M+)
参考例 2 N- (1 メチルベンゾイミダゾールー 2 ィル)メチルー N, 2—[ (カルボ スチリル 7—ィル)ォキシ]ェチルホモピぺラジン ·ニシュゥ酸塩の製造
N— (1—メチルベンゾイミダゾールー 2—ィル)メチル—N,—2— [ (カルボスチリル —7—ィル)ォキシ]ェチルホモピぺラジン(3. 06Kg)のメタノール(15. 3L)溶液に 、シユウ酸(1. 28Kg)のメタノール(2. 56L)溶液を滴下し、室温にて 3時間撹拌した 。析出した結晶をメタノール (6. 1L)で洗い、 40°Cで 1日乾燥し、標題ィ匕合物 3. 3K g (収率 76%)を得た。