WO2004064449A1 - 圧電スピーカと、それを用いたスピーカシステムと、圧電スピーカを用いた電子機器 - Google Patents

Abstract

圧電スピーカは、振動板と、振動板の第１のエリアに設けられた第１の圧電体と、第１のエリアと異なる振動板の第２のエリアに設けられた第２の圧電体とを備える。第２のエリアは第１のエリアの音響再生帯域と異なる音響再生帯域を有する。この圧電スピーカは広い再生帯域を有する。

Description

明細書 圧電スピ一力と、 それを用いたスピーカシステムと、 圧電スピーカを用いた電子

技 分野

本発明は圧電体を用いた圧電スピーカと、 これを用いたスピーカシステムと、 この圧電スピ一力を用いた電子機器に関する。 背景技術

圧電体を用いた従来の圧電スピーカは、 特開平 1 1— 1 6 4 3 9 6号公報に記 載されているように、 一つの振動板とその振動板に設けられた一つの圧電体とを 有する。

従来の圧電スピーカは一つの振動板と一つの圧電体を有するので広帯域再生が むずかしい。 すなわち、 圧電体を歪ませて振動させるこのスピーカは、 圧電体が 高い Q値を有するので音響再生帯域が狭い。 発明の開示

圧電スピーカは、 振動板と、 振動板の第 1のエリアに設けられた第 1の圧電体 と、 第 1のエリアと異なる振動板の第 2のエリアに設けられた第 2の圧電体とを 備える。 第 2のエリアは第 1のエリアの音響再生帯域と異なる音響再生帯域を有 する。 この圧電スピ一力は広い再生帯域を有する。 図面の簡単な説明

図 1は本発明の実施の形態におけるスピーカボックスの斜視図である。

図 2は実施の形態におけるツイ一夕の斜視図である。

図 3は実施の形態によるツイ一夕の音圧周波数特性図である。

図 4は図 2に示すツイ一夕の線 4一 4での断面図である。

図 5は実施の形態における電子機器のプロック図である。 図 6は実施の形態における他のツイ一夕ボックスの斜視図である。 発明を実施するための最良の形態

図 1は本発明の実施の形態におけるスピーカシステムの斜視図である。 直方体 のスピーカボックス 1の前面には上方から下方に向けて順にツイ一夕 2、 スコー 力 3、 ウーファ 4、 バスレフポート 5が配列されている。 ツイ一夕 2の音響再生 帯域は例えば 5 KHzから 10 OKHzである。 スコ一力 3の音響再生帯域は 5 00?12から51^1 2、 さらにゥ一ファ 4のそれは 20Hzから 50 OHzであ る。 バスレフポ一ト 5はウーファ 4の再生帯域内の 100 H z以下の部分を増強 する。

図 2は実施の形態におけるツイ一夕 2の斜視図であり、 図 3はツイ一夕 2の音 圧周波数特性図である。 ツイ一夕 2はツイ一夕ボックス 6と、 その前面に露出し ている 1つの振動板 7とを備える。 振動板 7には、 図 2に示すように複数のエリ ァ 8と、 エリア 8より小さい複数のエリア 9と、 エリア 9より小さい複数のエリ ァ 10が設けられている。 図 3に示すように、 エリア 8は特性 108の 5KHz から 80 KH zの音響再生帯域を有し、 エリア 9は特性 109の Ι ΟΚΗζから 10 OKHzの音響再生帯域を有し、 エリア 10は特性 110の 40KHzから 10 OKHzの音響再生帯域を有する。 エリア 8、 9、 10はそれらの音響再生 帯域が合成され特性 102の 5KHzから l O OKHzの音響再生帯域を有する ツイ一夕 2を構成している。

図 4は図 2に示すツイ一夕 2の特に振動板 7の線 4一 4での断面図である。 ェ リア 8〜10は振動板 7上に配置される。 振動板 7は S i〇₂製の 30000 A の厚みを有し、 その裏面側には厚さ 500 / mの S i製のベース 11が設けられ ている。 開口部 8 a〜l 0 aの周囲の設けられる枠体であるベース 11にはエリ ァ 8〜10にあわせて開口部 8 a〜l 0 aが設けられている （開口部' 8 aは図示 せず） 。 開口部 8 a〜 10 aはそれらにそれぞれ対応するエリァ 8〜 10の大き さにあわせて、 開口部 9 aは開口部 8 aより小さく、 開口部 10 aは開口部 9 a より小さレ^ 枠体のベースを設けることによりエリア 8〜10は異なる音響再生 帯域を容易に得る。 振動板 7の表面には P t製の下部電極 1 2が設けられている。 開口部 8 a〜l 0 aに対応する下部電極 1 2上にはバッファ層 1 3を介して、 チタン酸鉛とジル コン酸鉛を混合したセラミックスである P Z Tからなる圧電薄膜 1 4が設けられ ている。 圧電薄膜 1 4の周囲の下部電極 1 2上には樹脂製の絶縁膜 1 5が設けら れ、 絶縁膜 1 5上にはそれぞれ上部電極 1 6が設けられている。 圧電薄膜 1 4は 振動板 7上に圧電薄膜形成プロセスを用いて一度に形成できる。

図 5は実施の形態における電子機器のプロック図である。 図 5に示すように、 エリア 8〜 1 0のそれぞれに対応する圧電薄膜 1 4にはそれぞれ上部電極 1 6を 介して音源信号が供給される。 音源 1 7には増幅手段 1 8が接続され、 増幅手段 1 8には並列にエリア 8〜1 0の圧電薄膜 1 4が接続されている。 エリア 8〜1 0の圧電薄膜 1 4と増幅手段 1 8の間には過電流防止用の保護回路 1 9 a〜 1 9 じと、 エリア 8〜 1 0にそれぞれ印加される信号の位相を制御する位相制御回路 2 0 a〜 2 0 cと、 エリア 8〜1 0にそれぞれ印加される信号の振幅を調整する ゲイン調整回路 2 1 a〜2 1 cが介在する。 この構成により、 ツイ一夕 2は図 3 の特性 1 0 2に示すように 5 KH zから 1 0 0 KH zまでの広く高い周波数帯域 においてフラットな音圧周波数特性を有する。

自然界の音は人間には聞くことができない 2 0 KH z以上の周波数を含んでい る。 例えばシンバルのような楽器は 2 0 KH z以上の音も発している。 このよう な高い周波数の音が干渉し合い合成された結果の音のうち 2 0 H zから 2 0 KH zを人間は聞き取つている。

したがって、 5 KH zから 1 0 0 KH zまでを再生する実施の形態のツイ一夕 2は音をより自然に再現できる。 このために例えばオーディオ機器のような音源 1 7は近年 1 0 0 KH zまでの周波数の信号を出力することが必要であるといわ れている。

図 6は実施の形態による他のツイ一夕 6 0 2を示す、 ツイ一夕 6 0 2は、 高音 域再生を強化するために既存の電子機器に負荷されるいわゆる後付けタイプのも のである。 ツイ一夕 6 0 2は、 図示していないが、 図 5に示す保護回路 1 9 a〜 1 9 cと位相制御回路 2 0 a〜2 0 cとゲイン調整回路 2 1 a〜2 1 cを内蔵し、 その背面側に増幅手段 1 8に接続するための接続端子を有している。 なお実施の形態による圧電スピーカであるツイ—夕 2は大きさの異なるエリア 8〜1 0を有するが、 大きさの異なるエリアの数は 3つに限定されず複数であれ ば実施の形態によるスピーカと同様の効果を有する。 産業上の利用可能性

以上のように、 本発明による圧電スピーカは広い再生帯域を有する。

Claims

請求の範囲

1 . 振動板と、

前記振動板の第 1のエリアに設けられた第 1の圧電体と、

前記第 1のエリァの音響再生帯域と異なる音響再生帯域を有する、 前記第 1のエリアと異なる前記振動板の第 2のエリァに設けられた第 2の圧電体と、 を備えた圧電スピーカ。

2 . 前記第 1と第 2の圧電体は第 1と第 2の圧電薄膜をそれぞれ有する、 請求の 範囲第 1項に記載の圧電スピー力。

3 . 前記第 1と第 2のエリアの大きさは異なる、 請求の範囲第 1項に記載の圧電 スピーカ。

4. 前記第 1と第 2の圧電体の大きさは異なる、 請求の範囲第 1項に記載の圧電 スピーカ。

5 . 前記第 1と第 2の圧電体は前記振動板の第 1面上に設けられた、 請求の範囲 第 1項に記載の圧電スピー力。

6 . 前記振動板の第 2面上で前記第 1と第 2のエリアの周囲に設けられた枠体を さらに備えた、 請求の範囲第 5項に記載の圧電スピ一力。

7 . 請求の範囲第 1〜 6項のいずれかに記載の圧電スピ一力と、

前記圧電スピ一力の前記第 1と第 2のェリァの音響再生帯域より低い音響 再生帯域を有する別のスピーカと、

を備えたスピーカシステム。

8 . 請求の範囲第 1〜 6項のいずれかに記載の圧電スピー力と

前記圧電スピー力に接続された音源と、 を備えた電子機器。