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JPWO2010050240A1 - 露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法 Download PDF

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JPWO2010050240A1 JP2010535689A JP2010535689A JPWO2010050240A1 JP WO2010050240 A1 JPWO2010050240 A1 JP WO2010050240A1 JP 2010535689 A JP2010535689 A JP 2010535689A JP 2010535689 A JP2010535689 A JP 2010535689A JP WO2010050240 A1 JPWO2010050240 A1 JP WO2010050240A1
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勝志 中野
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Abstract

露光装置は、ロットに含まれる複数の基板のそれぞれを液体を介して露光光で順次露光する。露光装置は、露光光が照射可能な位置に対して基板を保持して移動可能な基板保持部材と、基板保持部材に保持された基板との間で液体を保持して露光光の光路が液体で満たされるように液浸空間を形成可能な液浸部材とを備え、ロット内の最初の基板の露光開始前に、液浸部材と最初の基板と異なる可動部材との間に液浸空間を形成して、液浸部材及び可動部材の少なくとも一方をクリーニングする。

Description

本発明は、露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法に関する。
本願は、2008年10月31日に出願された特願2008−281809号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、例えば特許文献1に開示されているような、液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置が知られている。
米国特許第7292313号明細書
液浸露光装置において、液体と接触する部材が汚染される可能性がある。例えば、その部材に異物が付着している状態を放置しておくと、その異物に起因して、基板に形成されるパターンに欠陥が生じる等、露光不良が発生する可能性がある。その結果、不良デバイスが製造される可能性がある。
本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できる露光装置及び露光方法を提供することを目的とする。また本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、ロットに含まれる複数の基板のそれぞれを液体を介して露光光で順次露光する露光装置であって、露光光が照射可能な位置に対して基板を保持して移動可能な基板保持部材と、基板保持部材に保持された基板との間で液体を保持して露光光の光路が液体で満たされるように液浸空間を形成可能な液浸部材とを備え、ロット内の最初の基板の露光開始前に、液浸部材と最初の基板と異なる可動部材との間に液浸空間を形成して、液浸部材及び可動部材の少なくとも一方をクリーニングする露光装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、ロットに含まれる複数の基板のそれぞれを液体を介して露光光で順次露光する露光装置であって、露光光が照射可能な位置に対して基板を保持して移動可能な基板保持部材と、基板保持部材に保持された基板との間で液体を保持して露光光の光路が液体で満たされるように液浸空間を形成可能な液浸部材とを備え、ロット内の最後の基板の露光終了後に、液浸部材と最後の基板と異なる可動部材との間に液浸空間を形成して、液浸部材及び可動部材の少なくとも一方をクリーニングする露光装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、ロットに含まれる複数の基板のそれぞれを液体を介して露光光で順次露光する露光装置であって、露光光が照射可能な位置に対して基板を保持して移動可能な基板保持部材と、基板保持部材に保持された基板との間で液体を保持して露光光の光路が液体で満たされるように液浸空間を形成可能な液浸部材とを備え、基板保持部材に保持された基板と液浸部材との間に液浸空間を形成するとともに、基板保持部材に保持された基板のエッジ上に液浸空間が実質的に形成されないように、基板保持部材を移動することによって、液浸部材をクリーニングする露光装置が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、第1〜第3の態様の露光装置を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、ロットに含まれる複数の基板のそれぞれを液体を介して露光光で順次露光する露光方法であって、ロット内の最初の基板の露光開始前に、露光光の光路が液体で満たされるように最初の基板と異なる可動部材と液浸部材との間に液浸空間を形成して、液浸部材及び可動部材の少なくとも一方をクリーニングすることと、クリーニング後、露光光の光路が液体で満たされるように、ロット内の最初の基板と液浸部材との間に液浸空間を形成し、最初の基板の露光を開始することと、を含む露光方法が提供される。
本発明の第6の態様に従えば、ロットに含まれる複数の基板のそれぞれを液体を介して露光光で順次露光する露光方法であって、露光光の光路が液体で満たされるように、ロット内の最後の基板と液浸部材との間に液浸空間を形成し、最後の基板を露光することと、最後の基板の露光終了後に、最後の基板と異なる可動部材と液浸部材との間に液浸空間を形成して、液浸部材及び可動部材の少なくとも一方をクリーニングすることと、を含む露光方法が提供される。
本発明の第7の態様に従えば、第5,第6の態様の露光方法を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。また本発明によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
第1実施形態に係る露光装置の一例を示す概略構成図である。 第1実施形態に係る露光装置を模式的に示す平面図である。 第1実施形態に係る基板ステージ及び計測ステージの一例を示す側断面図である。 第1実施形態に係る基板ステージに保持されている基板の一例を示す平面図である。 第1実施形態に係る計測ステージの一例を示す平面図である。 第1実施形態に係る基板の一例を示す側断面図である。 第1実施形態に係るダミー基板の一例を示す側断面図である。 第1実施形態に係る液浸部材の一例を示す側断面図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る検出システムの一例を示す模式図である。 第2実施形態に係る露光装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第3実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第4実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第4実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第4実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第4実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第5実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第5実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第6実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第6実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第6実施形態に係る計測ステージの一例を示す平面図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図、図2は、露光装置EXを模式的に示す平面図である。本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
本実施形態において、露光装置EXは、インターフェースIFを介して、外部装置CDと接続されている。本実施形態において、外部装置CDは、露光前の基板Pに感光膜を形成するコーティング装置、及び露光後の基板Pを現像するデベロッパ装置を有するコータ・デベロッパ装置を含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。基板Pは、露光装置EXと外部装置CDとの間で、インターフェースIFを介して搬送される。
露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材(計測器)Cを搭載して移動可能な計測ステージ3と、マスクステージ1を移動する駆動システム4と、基板ステージ2を移動する駆動システム5と、計測ステージ3を移動する駆動システム6と、マスクステージ1、基板ステージ2、及び計測ステージ3の位置を計測する干渉計システム7と、基板ステージ2に保持された基板Pの表面の位置を検出する検出システム8と、基板Pを搬送可能な搬送装置9と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能な液浸部材10と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置11とを備えている。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された感光膜とを含む。
また、露光装置EXは、内部空間12を形成するチャンバ装置13と、内部空間12に配置されたボディ14とを備えている。ボディ14は、第1コラム15と、第1コラム15上に設けられた第2コラム16とを含む。本実施形態において、チャンバ装置13によって形成される内部空間12には、マスクステージ1、基板ステージ2、計測ステージ3、照明系IL、投影光学系PL、搬送装置9、及びボディ14等が配置される。露光光ELは、内部空間12の少なくとも一部を進行する。
また、本実施形態において、露光装置EXは、ダミー基板DPを収容する収容装置17を備えている。本実施形態において、収容装置17は、内部空間12に配置されている。ダミー基板DPは、基板Pとほぼ同じ外形を有する。本実施形態において、搬送装置9は、ダミー基板DPを搬送可能である。
第1コラム15は、第1支持部材18と、第1支持部材18に防振装置19を介して支持された第1定盤20とを備えている。第2コラム16は、第1定盤20上に配置された第2支持部材21と、第2支持部材21に防振装置22を介して支持された第2定盤23とを備えている。
本実施形態において、内部空間12は、実質的に閉ざされた第1,第2、第3、第4空間12A,12B,12C,12Dを含む。本実施形態において、第1空間12Aは、第1コラム15と例えばクリーンルーム内に配置された支持面FLとの間の空間の少なくとも一部を含む。本実施形態において、第2空間12Bは、第2コラム16と第1定盤20との間の空間の少なくとも一部を含む。本実施形態において、第3空間12Cは、チャンバ装置13と第2定盤23との間の空間の少なくとも一部を含む。本実施形態において、第4空間12Dは、第1コラム15(第1支持部材18)とチャンバ装置13との間の空間の少なくとも一部を含む。
また、本実施形態において、露光装置EXは、第1,第2,第3,第4空間12A,12B,12C,12Dの環境(温度、湿度、圧力、及びクリーン度の少なくとも1つ)を調整する環境調整装置24A,24B,24C,24Dを備えている。本実施形態において、環境調整装置24A〜24Dのそれぞれは、ガスの温度を調整可能な温度調整装置、及びガス中の異物を除去可能なフィルタユニット等を有する。環境調整装置24A〜24Dは、第1〜第4空間12A〜12Dのそれぞれにクリーンで温度調整されたガスを供給することによって、第1〜第4空間12A〜12Dの環境を調整する。本実施形態において、環境調整装置24A〜24Dが供給するガスの温度は、例えば23℃である。
照明系ILは、所定の照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を、均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、第3空間12C内で移動可能である。マスクステージ1は、第2定盤23のガイド面23G上を露光光ELの光路に対して可動である。マスクステージ1は、駆動システム4の作動により、照明領域IR(照明系ILからの露光光ELが照射可能な位置)に対してマスクMを移動可能である。マスクステージ1は、マスクMをリリース可能に保持するマスク保持部25を有する。本実施形態において、マスク保持部25は、マスクMの表面(パターン形成面)とXY平面とがほぼ平行となるように、マスクMを保持する。
マスクステージ1は、駆動システム4の作動により、移動可能である。本実施形態において、駆動システム4は、ガイド面23G上でマスクステージ1を移動するための平面モータを含む。マスクステージ1を移動するための平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、マスクステージ1に配置された可動子1Mと、第2定盤23に配置された固定子23Cとを有する。本実施形態においては、マスクステージ1は、平面モータを含む駆動システム4の作動により、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。投影光学系PLの複数の光学素子は、鏡筒26に保持されている。鏡筒26は、フランジ26Fを有する。投影光学系PLは、フランジ26Fを介して、第1定盤20に支持される。なお、第1定盤20と鏡筒26との間に防振装置を設けることができる。
本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸はZ軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子27は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面28を有する。投影領域PRは、投影光学系PL(終端光学素子27)の射出面28から射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。
本実施形態において、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、少なくとも終端光学素子27は、第1空間12Aに配置されている。終端光学素子27の射出面28から射出される露光光ELの光路は、第1空間12Aに配置される。すなわち、本実施形態において、第1空間12Aは、投影光学系PLの像面側の光路を含み、基板Pに入射する露光光ELの光路の少なくとも一部を含む。
基板ステージ2は、基板Pを保持した状態で、第1空間12A内で移動可能である。基板ステージ2は、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部29を有する。基板ステージ2は、露光光ELの光路に対して可動である。基板ステージ2は、ガイド面30G上において、投影領域PR(投影光学系PLからの露光光ELが照射可能な位置)に基板Pを移動可能である。
計測ステージ3は、第1空間12A内で露光光ELの光路に対してガイド面30G上を移動可能である。計測ステージ3は、複数の計測部材(計測器)Cを搭載している。計測部材Cの少なくとも一つには、露光光ELが照射される。
ガイド面30Gは、XY平面とほぼ平行である。第3定盤30は、防振装置31を介して、支持面FLに支持されている。
基板ステージ2及び計測ステージ3は、駆動システム5,6の作動により、移動可能である。本実施形態において、駆動システム5,6は、平面モータを含む。基板ステージ2及び計測ステージ3を移動するための平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、基板ステージ2及び計測ステージ3のそれぞれに配置された可動子2M,3Mと、第3定盤30に配置された固定子30Cとを有する。本実施形態においては、基板ステージ2及び計測ステージ3のそれぞれは、平面モータを含む駆動システム5,6の作動により、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
液浸部材10は、終端光学素子27の近傍に配置される。液浸部材10は、投影領域PRに配置された物体との間で液体LQを保持して、終端光学素子27から射出される露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能である。液浸空間LSは、液体LQで満たされた部分(空間、領域)である。本実施形態において、投影領域PRに配置可能な物体は、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P(ダミー基板DP)、計測ステージ3、及び計測ステージ3に搭載された計測部材(計測器)Cの少なくとも一つを含む。
液浸部材10は、投影領域PRに配置される物体と対向可能な下面32を有する。一方側の射出面28及び下面32と、他方側の物体の表面(上面)との間に液体LQが保持されることによって、終端光学素子27と物体との間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。
基板Pの露光中において、基板ステージ2に保持された基板Pの表面の少なくとも一部は、液浸部材10の下面32と対向する。基板Pの露光中において、液浸部材10は、終端光学素子27と基板Pとの間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成する。
本実施形態においては、基板Pの露光中において、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成される。基板Pの露光中において、液体LQの界面(メニスカス、エッジ)LGの少なくとも一部は、液浸部材10の下面32と基板Pの表面との間に形成される。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、局所液浸方式を採用する。
搬送装置9は、基板Pを搬送可能である。搬送装置9は、基板Pを基板ステージ2に搬入(ロード)する動作、及び基板ステージ2から基板Pを搬出(アンロード)する動作の少なくとも一方を実行可能である。
本実施形態において、搬送装置9は、空間基板ステージ2に露光前の基板Pをロードする動作、及び露光後の基板Pを基板ステージ2からアンロードする動作の少なくとも一方を含む基板交換処理を実行する。搬送装置9の少なくとも一部は、開口33を介して、第1空間12Aに移動可能である。
第1空間12Aには、基板交換位置CPが設けられている。基板交換位置CPは、搬送装置9を使って基板ステージ2に露光前の基板Pをロードする動作、及び搬送装置9を使って基板ステージ2から露光後の基板Pをアンロードする動作の少なくとも一方を実行可能な位置である。基板交換位置CPは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置と異なる位置である。基板ステージ2は、基板交換位置CPに移動可能である。
干渉計システム7は、XY平面内におけるマスクステージ1(マスクM)の位置情報を光学的に計測可能な第1干渉計ユニット7Aと、XY平面内における基板ステージ2(基板P)及び計測ステージ3(計測部材C)の位置情報を光学的に計測可能な第2干渉計ユニット7Bとを有する。
検出システム8は、基板ステージ2に保持された基板Pの表面の位置を検出する。本実施形態の検出システム8は、例えば米国特許第5448332号明細書等に開示されているような、所謂、斜入射方式の多点フォーカス・レベリング検出システムである。本実施形態において、検出システム8は、第1,第2検出装置34,35を有する。第1検出装置34の少なくとも一部は、終端光学素子27に対して+Y側に配置され、第2検出装置35の少なくとも一部は、終端光学素子27に対して−Y側に配置される。第1,第2検出装置34,35のそれぞれは、検出点に検出光を照射する投射装置34A,35Aと、検出点に配置された基板Pの表面からの検出光を受光可能な受光装置34B,35Bとを有する。本実施形態において、第1,第2検出装置34,35のそれぞれは、支持機構36A,36Bを介して、第1コラム15(第1定盤20)に支持されている。
なお、検出システム8は、基板Pの表面の位置のみならず、終端光学素子27の射出面28及び/又は液浸部材10の下面32と対向する位置に移動可能な物体の表面(基板ステージ2の上面2F、計測ステージ3の上面3Fなど)の位置を検出することができる。
基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置11は、干渉計システム7の計測結果、及び検出システム8の検出結果に基づいて、駆動システム4、5,6を作動し、マスクステージ1(マスクM)、基板ステージ2(基板P)、及び計測ステージ3(計測部材C)の位置制御を実行する。
図3は、本実施形態に係る基板ステージ2及び計測ステージ3の一例を示す側断面図である。本実施形態において、基板ステージ2は、米国特許公開第2007/0177125号明細書、米国特許公開第2008/0049209号明細書等に開示されているような、ピンチャック機構を含み、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部29と、ピンチャック機構を含み、プレート部材Tをリリース可能に保持する第2保持部37とを有する。
第2保持部37は、第1保持部29の周囲に配置される。プレート部材Tは、基板Pを配置可能な開口THを有する。第2保持部37に保持されたプレート部材Tは、第1保持部29に保持された基板Pの周囲に配置される。本実施形態において、第1保持部29は、基板Pの表面(露光面)とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持可能である。第2保持部37は、プレート部材Tの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、プレート部材Tを保持可能である。本実施形態において、第1保持部29に保持された基板Pの表面と第2保持部37に保持されたプレート部材Tの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。また、本実施形態において、第1保持部29に保持された基板Pの側面と、第2保持部37に保持されたプレート部材Tの側面(内側面)とがギャップG1を介して対向する。
本実施形態において、基板ステージ2の上面2Fは、第2保持部37に保持されたプレート部材Tの上面を含む。
本実施形態においては、プレート部材Tは、ステンレス等の金属製の基材Tbと、その基材Tb上に形成された撥液性材料の膜Tfとを含む。本実施形態において、液浸空間LSの液体LQと接触するプレート部材Tの上面は、膜Tfの表面を含む。撥液性材料としては、例えばPFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)、PTFE(Poly tetra fluoro ethylene)、PEEK(polyetheretherketone)、テフロン(登録商標)等が挙げられる。これにより、少なくともプレート部材Tの上面が、液体LQに対して撥液性となる。液体LQに対するプレート部材Tの上面の接触角は、例えば90度以上である。なお、プレート部材Tは、リリース可能でなくてもよい。この場合、第2保持部37を省くことができる。
本実施形態において、計測ステージ3は、計測部材Cをリリース可能に保持する第3保持部38と、プレート部材Sをリリース可能に保持する第4保持部39とを有する。
第4保持部39は、第3保持部38の周囲に配置される。プレート部材Sは、計測部材Cを配置可能な複数の開口SHを有する。第4保持部39に保持されたプレート部材Sは、第3保持部38に保持された計測部材Cの周囲に配置される。本実施形態において、第3保持部38は、計測部材Cの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、計測部材Cを保持可能である。第4保持部39は、プレート部材Sの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、プレート部材Sを保持可能である。本実施形態において、第3保持部38に保持された計測部材Cの表面と第4保持部39に保持されたプレート部材Sの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。また、本実施形態において、第3保持部38に保持された計測部材Cの側面と、第4保持部39に保持されたプレート部材Sの側面(内側面)とがギャップG2を介して対向する。
本実施形態において、計測ステージ3の上面3Fは、第3保持部38に保持された計測部材Cの表面(上面)、及び第4保持部39に保持されたプレート部材Sの上面を含む。
本実施形態においては、プレート部材Sは、プレート部材Tと同様、ステンレス製の基材Sbと、その基材Sb上に形成されたPFAの膜Sfとを含む。本実施形態において、液浸空間LSの液体LQと接触するプレート部材Sの上面は、膜Sfの表面を含む。
本実施形態においては、計測部材Cは、例えば石英ガラス等の光透過性の基材Cbと、その基材Cb上に形成された光透過性の撥液性材料の膜Cfとを含む。本実施形態において、液浸空間LSの液体LQと接触する計測部材Cの上面は、膜Cfの表面を含む。撥液性材料としては、例えば非晶質フッ素樹脂(ハイドロフルオロエーテル)を用いることができる。これにより、少なくとも計測部材Cの上面が、液体LQに対して撥液性となる。液体LQに対する計測部材Cの上面の接触角は、例えば90度以上である。
なお、計測部材Cとプレート部材Sの少なくとも一方は、リリース可能でなくてもよい。この場合、第3保持部38と第4保持部39の少なくとも一方を省くことができる。
図4は、基板ステージ2に保持されている基板Pの平面図である。図4に示すように、基板P上には、露光対象領域である複数のショット領域S1〜S21がマトリクス状に設定される。また、図4に示すように、本実施形態においては、投影領域PRは、X軸方向を長手方向とするスリット状である。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。基板Pのショット領域S1〜S21の露光時において、マスクM及び基板Pは、XY平面内の所定の走査方向に移動される。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。制御装置11は、基板Pのショット領域S1〜S21を投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明領域IRに対してマスクMのパターン形成領域をY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと液浸空間LSの液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射する。これにより、基板Pのショット領域S1〜S21は、投影光学系PL(終端光学素子27)からの露光光ELで液体LQを介して露光され、マスクMのパターンの像が基板Pのショット領域S1〜S21に投影される。
各ショット領域S1〜S21を露光するときには、制御装置11は、基板ステージ2を制御して、投影領域PR(終端光学素子27)に対して基板PをY軸方向に移動する。また、あるショット領域(例えば第1ショット領域S1)の露光が終了した後、次のショット領域(例えば第2ショット領域S2)を露光するために、制御装置11は、終端光学素子27からの露光光ELの射出を停止した状態で、投影領域PRが次のショット領域の露光開始位置に配置されるように、基板ステージ2を制御して、終端光学素子27に対して基板PをXY平面内の所定方向に移動する。
本実施形態においては、制御装置11は、投影領域PRが、図4中、例えば矢印R1に沿って移動するように、終端光学素子27と基板P(基板ステージ2)を相対的に移動しつつ、終端光学素子27から露光光ELを射出して、投影領域PRに露光光ELを照射して、基板P上の各ショット領域S1〜S21を順次露光する。
図5は、本実施形態に係る計測ステージ3の平面図である。計測ステージ3は、露光に関する計測を実行可能な複数の計測部材(計測器)Cを備えている。複数の計測部材Cの少なくとも一つは、露光光ELを受光可能である。計測部材Cは、光学部品を含む。本実施形態において、計測ステージ3には、計測部材Cとして、露光光ELを透過可能な開口パターン(光透過部)が形成されたスリット板C1が配置されている。スリット板C1は、投影光学系PLによって形成された空間像を計測可能な空間像計測システムの一部を構成する。空間像計測システムは、スリット板C1と、スリット板C1の開口パターンからの露光光ELを受光する受光素子とを備えている。制御装置11は、スリット板C1に露光光ELを照射し、そのスリット板C1の開口パターンを介した露光光ELを受光素子で受光して、投影光学系PLの結像特性などの計測を実行する。本実施形態において、計測ステージ3の上面3Fは、スリット板C1の表面を含む。なお、空間像計測システムは、例えば、米国特許出願公開第2002/0041377号明細書に開示されている。
また、本実施形態において、計測ステージ3には、計測部材Cとして、露光光ELを透過可能な開口パターン(光透過部)が形成された上板C2が配置されている。上板C2は、露光光ELの照度むらを計測可能な照度むら計測システムの一部を構成する。照度むら計測システムは、上板C2と、上板C2の開口パターンからの露光光ELを受光する受光素子とを備えている。制御装置11は、上板C2に露光光ELを照射し、その上板C2の開口パターンを介した露光光ELを受光素子で受光して、露光光ELの照度むらの計測を実行する。本実施形態において、計測ステージ3の上面3Fは、上板C2の表面を含む。なお、照度むら計測システムは、例えば米国特許第4465368号明細書に開示されている。
また、計測ステージ3には、計測部材Cとして、基準板C3が配置されている。基準板C3は、基板Pのアライメントマークを検出するアライメントシステム(不図示)で検出される基準マークを有する。なお、基準板C3に、露光光ELと同じ波長の検出光で検出される基準マークが設けられてもよい。計測ステージ3の上面3Fは、基準板C3の表面を含む。なお、計測ステージ3に基準板C3が設けられていなくてもよい。
本実施形態においては、計測ステージ3は、スリット板C1、上板C2、及び基準板C3のそれぞれを保持するために、図3を参照して説明したような第3保持部38が複数箇所に設けられている。スリット板C1、上板C2、及び基準板C3のそれぞれは、第3保持部38にリリース可能に保持される。なお、計測ステージ3に搭載される計測部材(上板)は上述の計測部材C1〜C3に限られず、計測部材C1〜C3の少なくとも一部の替わりに、あるいは計測部材C1〜C3に加えて、上記計測システムと異なる少なくとも一つの計測システムの計測部材を計測ステージ3に搭載してもよい。上記計測システムと異なる計測システムは、例えば米国特許第6721039号明細書に開示されているような、投影光学系PLの露光光ELの透過率の変動量を計測可能な計測システム、例えば米国特許出願公開第2002/0061469号明細書等に開示されているような、照射量計測システム(照度計測システム)、例えば欧州特許第1079223号明細書に開示されているような、波面収差計測システム等の少なくとも一つを含む。
基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材(計測器)Cを搭載して移動可能な計測ステージ3とを備えた露光装置EXの一例が、例えば、例えば米国特許第6897963号明細書、米国特許出願公開第2007/0127006号明細書等に開示されている。
図6は、本実施形態に係る基板Pの一例を示す側断面図である。基板Pは、デバイスを製造するための基板Pである。本実施形態において、基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材Wと、その基材W上に形成された多層膜MFとを含む。本実施形態において、多層膜MFは、基材W上に形成されたHMDS膜Hdと、そのHMDS膜Hd上に形成された感光膜Rgと、感光膜Rgを保護する保護膜(トップコート膜)Tcとを含む。HMDS膜Hdは、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)の膜である。感光膜Rgは、感光材(フォトレジスト)の膜である。保護膜Tcは、例えばフッ素を含む材料の膜であり、液体LQに対して撥液性である。なお、液体LQに対する保護膜Tcの上面の接触角は、例えば90度以上である。本実施形態において、液体LQと接触する基板Pの表面(露出面)は、保護膜Tcの表面を含む。
なお、保護膜Tcが省略されてもよい。また、液体LQと接触する基板Pの表面が、感光膜Rgの表面でもよい。その場合、感光膜Rgの表面は、液体LQに対して撥液性であることが望ましい。この場合も、液体LQに対する感光膜Rgの上面の接触角は、例えば90度以上である。また、基板Pが、例えば、反射防止膜等、感光膜Rg及び保護膜Tcと異なる膜を含んでもよい。
図7は、本実施形態に係るダミー基板DPの一例を示す側断面図である。ダミー基板DPは、デバイスの製造に使われない基板である。後述するように、本実施形態においては、ダミー基板DPは、露光装置EXの部材のクリーニング動作に使用される。ダミー基板DPは、基板Pとほぼ同じ外形で、ほぼ同じ大きさを有する。搬送装置9は、ダミー基板DPを搬送することができる。第1保持部29は、ダミー基板DPをリリース可能に保持することができる。
本実施形態において、液体LQに対するダミー基板DPの表面の接触角は、液体LQに対する基板Pの表面の接触角とほぼ同じである。図7に示すように、本実施形態においては、ダミー基板DPは、例えば半導体ウエハ等の基材Wと、その基材W上に形成されたHMDS膜Hdと、そのHMDS膜Hd上に形成された保護膜Tcとを含む。本実施形態においては、ダミー基板DPは、感光膜Rgを含まないが、感光膜Rgを含んでもよい。本実施形態において、液体LQと接触するダミー基板DPの表面(露出面)は、基板Pの表面(露出面)と同様、保護膜Tcの表面を含む。なお、基材Wは半導体ウエハに限られない。また、本実施形態においては、基板Pに含まれる保護膜Tcを使ってダミー基板DPの表面を液体LQに対して撥液性にしているが、他の材料を使ってダミー基板DPの表面を液体LQに対して撥液性にしてもよい。例えば、保護膜Tc及びHMDS膜Hdの替わりに、剥がれ難い単分子の撥液膜を基材Wに形成することができる。また液体LQに対して撥液性の材料で基材Wを作ってもよい。この場合は基材Wの表面に撥液性の材料で膜を形成しなくてもよい。また、必ずしも基板Pとほぼ同じ外形でなくてもよいし、ほぼ同じ大きさでなくてもよい。
また、本実施形態において、液体LQに対するダミー基板DPの表面の接触角が、液体LQに対する基板Pの表面の接触角より大きくてもよい。
図8は、本実施形態に係る液浸部材10の一例を示す側断面図である。以下においては、説明を簡単にするために、主に、終端光学素子27及び液浸部材10と基板ステージ2に保持された基板Pとが対向している状態を例にして説明する。
図8に示すように、本実施形態において、液浸部材10は、本体部材43と、多孔部材44とを含む。多孔部材44は、複数の孔(openingsあるいはpores)61を含むプレート状の部材である。なお、液浸部材10が多孔部材44を備えていなくてもよい。
本体部材43は、Z軸方向に関して少なくとも一部が終端光学素子27の射出面28と基板Pの表面との間に配置されるプレート部45を有する。プレート部45は、中央に開口46を有する。また、プレート部45は、開口46の周囲に配置され、露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に配置される基板P(物体)と対向可能な下面47と、下面47の反対側の上面48とを有する。上面48の少なくとも一部は、射出面28の一部と対向する。射出面28から射出された露光光ELは、開口46を通過可能である。
また、本体部材43は、基板P上に液体LQを供給可能な供給口49と、基板P上の液体LQを回収可能な回収口50とを備えている。供給口49は、供給流路51を介して、液体供給装置52と接続されている。供給流路51は、供給口49に連通する。液体供給装置52は、供給流路51を介して、清浄で温度調整された液体LQを供給口49に供給可能である。本実施形態において、供給流路51は、本体部材43の内部に形成された内部流路51A、及びその内部流路51Aと液体供給装置52とを接続する供給管53で形成される流路51Bを含む。供給口49は、露光光ELの光路の近傍において、光路に面する本体部材43の所定位置に配置されている。本実施形態において、供給口49は、射出面28と上面48との間の空間54に液体LQを供給する。供給口49から空間54に供給された液体LQは、開口46を介して、液浸部材10の下面32と基板Pの表面との間の第1空間55に供給される。
回収口50は、液浸部材10の下面32と基板Pの表面との間の第1空間55の液体LQを回収可能である。回収口50は、回収流路56を介して、液体回収装置57と接続されている。液体回収装置57は、真空システム(真空源)を含み、回収流路56を介して、回収口50より液体LQを吸引して回収可能である。本実施形態において、回収流路56は、液浸部材10の内部に形成された内部流路56A、及びその内部流路56Aと液体回収装置57とを接続する回収管58で形成される流路56Bを含む。回収口50から回収された液体LQは、回収流路56を介して、液体回収装置57に回収される。
本実施形態においては、回収口50は、露光光ELの光路の周囲に配置されている。回収口50は、液浸部材10の下面32と対向する基板P上の液体LQの少なくとも一部を回収可能である。
多孔部材44は、回収口50に配置されている。本実施形態において、多孔部材44は、露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に配置される基板Pと対向可能な下面59と、下面59の反対側の上面60と、下面59と上面60とを結ぶ複数の孔61とを備えている。
本実施形態において、液浸部材10の下面32は、本体部材43(プレート部45)の下面47と、その下面47の周囲に配置され、多孔部材44の下面59とを含む。下面32の少なくとも一部と基板P(物体)との間に液体LQを保持可能な第1空間55が形成される。多孔部材44の下面59と基板Pとの間に液体LQを保持可能な第1空間55の一部を形成可能である。
回収流路56は、多孔部材44の上面60に面する内部流路56Aを含む。以下の説明において、内部流路56Aを適宜、第2空間56A、と称する。
孔61の下端は、第1空間55に面しており、孔61の上端は、第2空間56Aに面している。第1空間55は、孔61を介して、第2空間56Aと接続されている。第1空間55の液体LQは、孔61を介して、第2空間56Aに移動可能である。
液体回収装置57は、第2空間56Aの圧力を調整可能である。液体回収装置57は、第2空間56Aの圧力を調整して、下面59と上面60との圧力差を調整可能である。本実施形態において、液体回収装置57は、上面60を含む第2空間56Aを、第1空間55より低い圧力に調整することによって、第1空間55内の液体LQの少なくとも一部を多孔部材44を介して第2空間56A内へ吸引する。
本実施形態において、制御装置11は、終端光学素子27及び液浸部材10と基板Pとの間に液体LQで液浸空間LSを形成するために、供給口49から第1空間55に液体LQを供給しながら、第2空間56Aの圧力を調整して、多孔部材44の孔61(回収口50)から液体LQを回収する。供給口49を用いる液体供給動作が実行されるともに、回収口50(多孔部材44)を用いる液体回収動作が実行されることによって、一方側の終端光学素子27及び液浸部材10と、他方側の基板Pとの間に、液体LQで液浸空間LSが形成される。液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部は、第1空間55に配置される。
なお、液浸部材10として、例えば米国特許出願公開第2007/0132976号明細書、欧州特許出願公開第1768170号明細書に開示されているような液浸部材10(ノズル部材)を用いることができる。
本実施形態においては、例えば米国特許第7372538号明細書、米国特許出願公開第2007/0127006号明細書等に開示されているように、制御装置11は、基板ステージ2及び計測ステージ3の少なくとも一方が終端光学素子27及び液浸部材10との間で液体LQを保持可能な空間を形成し続けるように、基板ステージ2の上面2Fと計測ステージ3の上面3Fとを接近又は接触させた状態で、基板ステージ2の上面2F及び計測ステージ3の上面3Fの少なくとも一方と終端光学素子27の射出面28及び液浸部材10の下面32とを対向させつつ、終端光学素子27及び液浸部材10に対して、基板ステージ2と計測ステージ3とをXY方向に同期移動させることができる。これにより、制御装置11は、終端光学素子27及び液浸部材10と基板ステージ2との間に液浸空間LSが形成可能な状態、及び終端光学素子27及び液浸部材10と計測ステージ3との間に液浸空間LSが形成可能な状態の一方から他方へ変化させることができる。すなわち、制御装置11は、液体LQの漏出を抑制しつつ、基板ステージ2の上面2Fと計測ステージ3の上面3Fとの間で液体LQの液浸空間LSを移動可能である。
以下の説明において、基板ステージ2の上面2Fと計測ステージ3の上面3Fとを接近又は接触させた状態で、基板ステージ2の上面2F及び計測ステージ3の上面3Fの少なくとも一方と終端光学素子27の射出面28及び液浸部材10の下面32とを対向させつつ、終端光学素子27及び液浸部材10に対して、基板ステージ2と計測ステージ3とをXY方向に同期移動させる動作を適宜、スクラム移動、と称する。
本実施形態においては、図9に示すように、スクラム移動を実行するとき、制御装置11は、基板ステージ2の+Y側の側面と計測ステージ3の−Y側の側面とを対向させる。そして、制御装置11は、基板ステージ2の+Y側の直線エッジと計測ステージ3の−Y側の直線エッジとが接触または近接した状態で、基板ステージ2及び計測ステージ3を同時に移動させる。本実施形態においては、スクラム移動を実行するとき、制御装置11は、基板ステージ2の上面2Fと計測ステージ3の上面3Fとがほぼ同一平面内に配置されるように、基板ステージ2の上面2Fと計測ステージ3の上面3Fとの位置関係を調整する。
また、制御装置11は、計測部材C1を用いる計測処理を実行するとき、終端光学素子27及び液浸部材10と計測ステージ3の上面3Fとを対向させ、終端光学素子27と計測部材C1との間の光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成する。制御装置11は、投影光学系PL及び液体LQを介して計測部材C1に露光光ELを照射して、計測部材C1を用いる計測処理を実行する。その計測処理の結果は、その後に実行される基板Pの露光処理に反映される。
また、基板Pの露光処理を実行するとき、制御装置11は、終端光学素子27及び液浸部材10と基板ステージ2とを対向させ、終端光学素子27と基板Pとの間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成する。制御装置11は、照明系ILにより露光光ELで照明されたマスクMからの露光光ELを投影光学系PL及び液体LQを介して基板Pに照射する。これにより、基板Pは露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が基板Pに投影される。
次に、上述の露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法の一例について説明する。
本実施形態においては、露光装置EXは、ロットに含まれる複数の基板Pのそれぞれを液体LQを介して露光光ELで順次露光する。ロットは、同一条件で基板Pを露光する場合の処理単位である。1つのロットは、例えば25枚の基板Pを含む。本実施形態において、外部装置CDに、FOUP(Front Opening Unified Pod)と呼ばれる基板収容装置62が接続される。基板収容装置62には、1ロット分(例えば25枚)の基板が収容される。露光装置EX及び外部装置CDは、その基板収容装置62に収容されている1ロット分の基板に対する処理を順次行う。例えば、外部装置CDは、コーティング装置を用いて、1つのロットに含まれる複数の基板(基材W)のそれぞれに、HMDS膜Hd、感光膜Rg、及び保護膜Tc等を含む多層膜MFを形成する処理を順次実行する。同様に、露光装置EXは、コーティング装置で処理された、1つのロットに含まれる複数の基板Pのそれぞれを液体LQを介して露光光ELで順次露光する。なお、1ロット分の基板Pの数は、25枚に限られない。
本実施形態においては、図10のフローチャートに示すように、制御装置11は、ロット内の最初の基板Pの露光開始前に、露光光ELの光路が液体LQで満たされるように、最初の基板Pと異なる可動部材と液浸部材10との間に液体LQで液浸空間LSを形成して、液浸部材10及び可動部材の少なくとも一方をクリーニングする処理(ステップSP1〜SP5)と、そのクリーニング後、露光光ELの光路が液体LQで満たされるように、ロット内の最初の基板Pと液浸部材10との間に液体LQで液浸空間LSを形成し、その最初の基板Pの露光を開始して、その最初の基板Pを含むロット内の複数の基板Pのそれぞれを液体LQを介して露光光ELで順次露光する処理(ステップSP6〜SP14)とを実行する。
以下、本実施形態に係る露光装置EXの動作の一例について、図10のフローチャート、及び図11の模式図を参照しながら説明する。
外部装置CDは、基板収容装置62に収容されている基板Pに対する処理を開始する。外部装置CDは、コーティング装置を用いて、基板Pに多層膜MFを形成する。基板Pに多層膜MFが形成され、その基板Pが露光可能な状態になった後、外部装置CDは、露光装置EXに対して、ロット内の最初の基板Pを露光装置EXに供給可能である旨の信号(ロット先頭信号)を露光装置EX(制御装置11)に出力する。
制御装置11は、外部装置CDよりロット先頭信号を受信した後、ロット内の最初の基板Pが外部装置CDから供給される前に、クリーニング動作を開始する(ステップSP1)。制御装置11は、ロット内の最初の基板Pが基板ステージ2に保持される前に、搬送装置9により基板ステージ2にダミー基板DPを搬送する(ステップSP2)。
本実施形態においては、ロット内の最初の基板Pの露光が開始される前において、第1空間55から液体LQがほぼ全て回収され、液浸空間LSが形成されていない。すなわち、本実施形態において、クリーニング動作は、液浸空間LSの液体LQがほぼ全て回収された後であって、かつ次のロットの処理が開始される前に実行される。すなわち、本実施形態において制御装置11は、投影光学系PLの像面側の光路が気体で満たされた状態で次のロットの処理開始指令を受けたときに、クリーニング動作を開始する。なお、投影光学系PLの像面側の光路が気体で満たされた状態は、例えば、露光装置EXが長期間稼動しない場合、露光装置EXのメンテナンスを行う場合などに生じる可能性がある。
上述のように、ダミー基板DPは、収容装置17に配置されている。制御装置11は、搬送装置9を用いて、収容装置17に配置されているダミー基板DPを、基板ステージ2の第1保持部29にロードする。第1保持部29は、ロードされたダミー基板DPを保持する。
第1保持部29にダミー基板DPが保持された後、制御装置11は、液浸部材10の下面32とダミー基板DPとが対向するように基板ステージ2を液浸部材10の下方に移動する。次に、制御装置11は、供給口49からの液体LQの供給動作を開始するとともに、その供給口49からの液体LQの供給動作と並行して、回収口50からの液体LQの回収動作を実行して、液浸部材10と、ダミー基板DPの表面との間に液体LQで液浸空間LSを形成し、液浸部材10のクリーニングを開始する(ステップSP3)。
本実施形態においては、制御装置11は、液浸部材10とダミー基板DPとの間に液体LQで液浸空間LSを形成した状態で、XY方向に基板ステージ2を移動して、液浸部材10に対してダミー基板DPを移動する。これにより、液体LQと接触した液浸部材10の下面32の少なくとも一部、及び/又は終端光学素子27の射出面28の少なくとも一部もクリーニングされる。
本実施形態においては、制御装置11は、クリーニング動作中に、基板ステージ2に保持されたダミー基板DPのエッジEg上に液浸空間LSが形成されるように、液浸部材10に対して、ダミー基板DPを保持した基板ステージ2をXY方向に移動する。ダミー基板DPのエッジEg上に液浸空間LSが形成されることによって、基板ステージ2の上面2F(プレート部材Tの上面)の少なくとも一部と液浸空間LSの液体LQとが接触する。これにより、基板ステージ2の少なくとも一方もクリーニングされる。また、ダミー基板DPの側面と対向するプレート部材Tの側面の少なくとも一部も液体LQと接触によってクリーニングできる。
図11は、クリーニングにおける、ダミー基板DPを保持した基板ステージ2の移動軌跡の一例を示す図である。本実施形態においては、クリーニングにおける基板ステージ2の移動軌跡は、基板Pの露光における基板ステージ2の移動軌跡とほぼ同じである。すなわち、本実施形態においては、図11に示すように、ダミー基板DP上の仮想のショット領域を露光するように、基板ステージ2を移動する。また、本実施形態においては、クリーニングにおける基板ステージ2の移動速度、及び加速度は、基板Pの露光における基板ステージ2の移動速度、及び加速度とほぼ同じである。
図4を参照して説明したように、本実施形態において、基板Pの露光における基板ステージ2の移動軌跡は、予め定められている。本実施形態においては、図11に示すように、クリーニングにおいて、基板ステージ2は、液浸空間LSが矢印R1に沿って移動するように、液浸部材10に対して移動する。矢印R1に沿って液浸空間LSが移動するように基板ステージ2を移動することによって、ダミー基板DPのエッジEg上の少なくとも一部に、液浸空間LSが形成される。
本実施形態においては、液体LQに対するダミー基板DPの表面の接触角は、液体LQに対する基板Pの表面の接触角とほぼ同じである。したがって、ダミー基板DP上に液浸空間LSが良好に形成される。
クリーニングにおける基板ステージ2の移動軌跡を、基板Pの露光時における基板ステージ2の移動軌跡とほぼ同じにすることによって、少なくとも、基板Pの露光時において液体LQと接触する部材の表面(液浸部材10の下面32など)の少なくとも一部の領域を、クリーニング時において液体LQと接触させることができ、その領域を良好にクリーニングすることができる。
例えば、液浸部材10の下面32の少なくとも一部の領域をクリーニングすることができる。また、ダミー基板DPのエッジEg上に液浸空間LSが形成されるので、基板ステージ2の上面2Fの少なくとも一部、及び/又はプレート部材Tの側面(内側面)の少なくとも一部が、液浸空間LSの液体LQとの接触によってクリーニングされる。また、クリーニングにおける基板ステージ2の移動軌跡が、基板Pの露光時における基板ステージ2の移動軌跡とほぼ同じなので、少なくとも、基板Pの露光時において液体LQと接触する基板ステージ2の上面2Fの一部の領域を、クリーニング時において液体LQと接触させることができ、その領域を良好にクリーニングすることができる。
本実施形態においては、制御装置11は、クリーニング動作の少なくとも一部において、最終光学素子(終端光学素子)27から露光光ELを射出する。本実施形態において、露光光ELは、紫外光を含む。例えば、基板ステージ2の上面2Fと液浸空間LSの液体LQとを接触させた状態で、その基板ステージ2の上面2Fに露光光ELが照射されることによって、その基板ステージ2の上面2Fを良好にクリーニング(光洗浄)することができる。また、ダミー基板DPに露光光ELが照射されることによって、ダミー基板DPの汚染の進行を抑制することができる。なお、基板ステージ2の上面2F、及び/又はダミー基板DPの表面の撥液性の低下が懸念される場合には、クリーニング中に露光光ELを発射しなくてもよいし、ダミー基板DPと基板ステージ2のいずれか一方のみに露光光ELが照射されるように露光光ELを発射してもよい。
クリーニングにより、液浸部材10及び基板ステージ2の少なくとも一方から取り除かれた異物(汚染物)の少なくとも一部は、液体LQとともに、回収口50から回収される。また、液浸部材10及び基板ステージ2の少なくとも一方から取り除かれた異物(汚染物)の少なくとも一部は、ダミー基板DPの表面に付着する。
クリーニングが終了した後、制御装置11は、スクラム移動して、液浸部材10と計測ステージ3との間に液浸空間LSを形成した後、搬送装置9を用いて、ダミー基板DPを基板ステージ2からアンロードする(ステップSP4)。搬送装置9は、液浸部材10及び基板ステージ2の少なくとも一方から取り除かれた異物を、ダミー基板DPとともに基板ステージ2からアンロードする。搬送装置9は、基板ステージ2からアンロードしたダミー基板DPを、収容装置17に搬送する。収容装置17に搬送されたダミー基板DPは、その収容装置17に収容される。これにより、液浸部材10及び基板ステージ2のクリーニングが終了する(ステップSP5)。
次に、制御装置11は、ロットの基板P1〜P25の露光を開始する(ステップSP6)。
制御装置11は、外部装置CD(コーティング装置)から供給されたロット内の最初の基板P1を、搬送装置9を用いて、基板ステージ2にロードする(ステップSP7)。そして、制御装置11は、スクラム移動して、液浸部材10と基板ステージ2に保持された基板P1との間に液浸空間LSを形成して、その最初の基板P1の露光を開始する(ステップSP8)。基板P1の複数のショット領域を露光するとき、制御装置11は、図4を参照して説明したように、投影領域PRが矢印R1に沿って移動するように、終端光学素子27及び液浸部材10に対して、基板P1を保持した基板ステージ2を移動しながら、その最初の基板P1の複数のショット領域S1〜S21を順次露光する。
最初の基板P1の露光が終了した後、制御装置11は、スクラム移動して、液浸部材10と計測ステージ3との間に液浸空間LSを形成し、搬送装置9を用いて、露光後の最初の基板P1を基板ステージ2からアンロードする(ステップSP9)。また、制御装置11は、搬送装置9を用いて、外部装置CD(コーティング装置)から供給されたロット内の次に露光される基板P2を基板ステージ2にロードする(ステップSP10)。基板ステージ2からアンロードされた露光後の最初の基板P1は、外部装置CDに供給され、例えば現像処理等、所定の処理を施される。
制御装置11は、基板P2上に液浸空間LSを形成して、基板P2の露光を開始する(ステップSP11)。基板P2の露光が終了した後、制御装置11は、露光後の基板P2をアンロードする(ステップS12)。
制御装置11は、露光した基板P2が、ロット内の最後の基板P25であったかどうかを判断する(ステップSP13)。ロット内の最後の基板P25でないと判断した場合、制御装置11は、次の基板P3を基板ステージ2にロードして、その基板P3の露光を実行する。以下、制御装置11は、ロット内の最後の基板P25の露光が終了するまで、上述した処理を繰り返して、ロットに含まれる25枚の基板P1〜P25のそれぞれを液体LQを介して順次露光する。
ステップSP14において、露光した基板P25が、ロット内の最後であると判断した場合、制御装置11は、そのロットの25枚の基板の露光が終了したと判断する(ステップSP14)。
制御装置11は、次のロットの露光を実行するかどうかを判断する(ステップSP15)。次のロットの露光を実行すると判断した場合、制御装置11は、上述の処理を実行して、ステップSP6に戻り、次のロットの処理を開始する。
ステップSP15において、次のロットの露光を実行しないと判断した場合、一連の動作が終了し、制御装置11は、アイドリング状態で次の指令を待つ。アイドリング状態においては、制御装置11は、計測ステージ3を終端光学素子27及び液浸部材10の下方に移動し、終端光学素子27及び液浸部材10と計測ステージ3との間に液浸空間LSを維持する。このとき、液浸空間LSを維持しつつ、計測ステージ3を移動してもよい。
なお、アイドリング状態から次のロットの露光処理を開始する場合には、次のロットの最初の基板の露光開始前に、上述のクリーニング動作(SP1〜SP5)を実行してもよいし、実行しなくてもよい。アイドリング状態においては、液体LQの供給と回収が行うことによって液浸空間LSが維持されているので、終端光学素子27、液浸部材10、計測ステージ3などが液体LQとの接触によってクリーニングされる。特にアイドリング状態において、例えば、図12に示すように、液浸空間LSを形成した状態で計測ステージ3を液浸部材10に対して移動することによって、終端光学素子27、液浸部材10、計測ステージ3などのクリーニングをより効果的に行うことができる。したがって、アイドリング状態から次のロットの処理を開始する場合に、上述のクリーニング動作(SP1〜SP5)を省略できる。一方、アイドリング状態においても、終端光学素子27、液浸部材10、計測ステージ3の少なくとも一部が汚染される可能性があるので、次のロットの最初の基板の露光開始前に、上述のクリーニング動作(SP1〜SP5)を実行してもよい。例えば、前のロットの処理完了後から所定時間以上経過した場合に上述のクリーニング動作(SP1〜SP5)を実行するようにしてもよい。なお、アイドリング状態においては、上述のダミー基板DPを基板ステージ2で保持し、終端光学素子27及び液浸部材10とダミー基板DPとの間に液浸空間LSを維持してもよい。この場合も、ダミー基板DP上に液浸空間LSを維持しつつ、基板ステージ2を移動してもよい。
また、ステップSP15において、次のロットの露光処理を開始しないと判断した場合に、アイドリング状態で次の指令を待たずに、露光光ELの光路からほぼ全ての液体LQを回収する全回収動作を実行してもよい。なお、全回収動作後に、次のロットの露光処理を開始する場合には、上述したように、次のロットの最初の基板の露光前にクリーニング動作(SP1〜SP5)を実行するのが望ましい。
ところで、本実施形態においては、上述のステップSP3におけるクリーニングの少なくとも一部と並行して、検出システム8のキャリブレーションが実行される。
図13及び図14は、本実施形態に係る検出システム8の一例を示す図である。上述したように、検出システム8は、支持機構36Aを介して第1定盤20に支持された第1検出装置34と、支持機構36Bを介して第1定盤20に支持された第2検出装置35とを有する。図13に示すように、第1,第2検出装置34,35のそれぞれは、検出点Kijに検出光LUを照射する投射装置34A,35Aと、検出点Kijに配置された基板P(物体)の表面からの検出光LUを受光可能な受光装置34B,35Bとを有する。第1検出装置34の検出点Kijは、液浸空間LSに対して+Y側において、X軸方向に複数配置される。第2検出装置35の検出点Kijは、液浸空間LSに対して−Y側において、X軸方向に複数配置される。第1,第2検出装置34,35のそれぞれは、複数の検出点Kijのそれぞれで、Z軸方向に関する基板Pの表面の位置を検出可能である。制御装置11は、検出システム8から出力される、複数の検出点Kijのそれぞれで検出した基板Pの表面の位置に対応した高さ位置情報Zijに基づいて、基板Pの表面のZ軸、θX、及びθY方向に関する位置情報を検出可能である。
図14は、第1検出装置34の投射装置34A及び受光装置34Bの一例を示す図である。図14において、投射装置34Aは、検出光LUを射出する光源63と、光源63から射出された検出光LUが照明されるスリット状の開口64Kを有するスリット板64と、スリット板64の開口64Kを通過した検出光LUが入射するレンズ系65と、レンズ系65を介した検出光LUが入射するミラー66と、ミラー66を介した検出光LUが入射する絞り部材67と、絞り部材67を介した検出光LUが入射する対物レンズ68と、対物レンズ68を介した検出光LUが入射するミラー69とを備えている。ミラー69を介した検出光LUは、基板Pの表面に対して傾斜した方向から入射する。
受光装置34Bは、基板Pの表面で反射した検出光LUが入射するミラー70と、ミラー70を介した検出光LUが入射する対物レンズ71と、対物レンズ71を介した検出光LUが入射するレンズ系72と、レンズ系72を介した検出光LUが入射する振動ミラー73と、振動ミラー73を介した検出光LUが入射する平行平板74と、平行平板74を介した検出光LUが入射するスリット板75と、スリット板75のスリット状の開口75Kを通過した検出光LUが入射する光センサ76とを備えている。
光センサ76で検出された高さ位置情報Zijは、制御装置11に出力される。制御装置11は、光センサ76から出力された高さ位置情報Zijを用いて、最良結像面Zoに対する基板Pの表面の位置情報を取得する。
以上、第1検出装置34の投射装置34A及び受光装置34Bについて説明した。第2検出装置35の投射装置35A及び受光装置35Bは、第1検出装置34の投射装置34A及び受光装置34Bと同等の構成である。第2検出装置35の投射装置35A及び受光装置35Bについての説明は省略する。
本実施形態においては、クリーニングの少なくとも一部と並行して、ダミー基板DPを用いて、検出システム8の調整(キャリブレーション)が実行される。本実施形態において、検出システム8のキャリブレーションは、最良結像面Zoに対して所定位置に配置されたダミー基板DPの表面の位置を検出したときの第1検出装置34の出力(高さ位置情報Zij)と第2検出装置35の出力(高さ位置情報Zij)とが一致するように調整する第1キャリブレーション動作と、最良結像面Zoに配置された空間像計測システムのスリット板C1の上面(基準面)を第1,第2検出装置34,35が検出したときに、第1,第2検出装置34,35のそれぞれが零レベル状態の高さ位置情報Zijを出力するように調整する第2キャリブレーション動作とを含む。
例えば、ダミー基板DPの表面が最良結像面Zoに対して所定位置に配置されている場合において、そのダミー基板DPの表面の位置を第1検出装置34で検出したときに第1検出装置34から出力される高さ位置情報Zijと、第2検出装置35で検出したときに第2検出装置35から出力される高さ位置情報Zijとが異なる状況が発生する可能性がある。例えば、ダミー基板DPの表面と最良結像面Zoとが合致している場合において、第1検出装置34の光センサ76から零レベル状態の高さ位置情報Zijが出力されるものの、第2検出装置35の光センサ76から零レベル状態の高さ位置情報Zijが出力されない状況が発生する可能性がある。
本実施形態においては、ダミー基板DPの表面が最良結像面Zoに対して所定位置に配置されている場合において、そのダミー基板DPの表面の位置を第1検出装置34で検出したときに第1検出装置34から出力される高さ位置情報Zijと、第2検出装置35で検出したときに第2検出装置35から出力される高さ位置情報Zijとが一致するように、クリーニングの少なくとも一部と並行して、検出システム8のキャリブレーションが実行される。
本実施形態においては、制御装置11は、クリーニングの少なくとも一部と並行して、ダミー基板DPの表面が最良結像面Zoに対して所定位置に配置されている状態を維持しつつ、基板ステージ2を矢印R1で示す移動軌跡で移動しながら、第1,第2検出装置34,35を用いて、ダミー基板DPの表面の位置を検出する。制御装置11は、その検出の結果に基づいて、そのダミー基板DPの表面の位置を第1検出装置34で検出したときに第1検出装置34から出力される高さ位置情報Zijと、第2検出装置35で検出したときに第2検出装置35から出力される高さ位置情報Zijとが一致するように、例えば、第1,第2検出装置34,35の少なくとも一方の平行平板74を動かして、検出システム8の状態を調整(キャリブレーション)する。これにより、最良結像面Zoに対して所定位置に配置されたダミー基板DPの表面の位置を検出したときの第1検出装置34の出力(高さ位置情報Zij)と第2検出装置35の出力(高さ位置情報Zij)とを一致させる第1キャリブレーション動作が終了する。
本実施形態においては、第1キャリブレーション動作の後、最良結像面Zoと合致している空間像計測システムのスリット板C1の上面(基準面)を第1,第2検出装置34,35が検出したときに、第1,第2検出装置34,35のそれぞれが零レベル状態の高さ位置情報Zijを出力するように調整する第2キャリブレーション動作が実行される。
制御装置11は、第2キャリブレーション動作を実行するために、投影光学系PLの射出面28と計測ステージ3上のスリット板C1の上面(基準面)とを対向させた状態で、駆動システム6を用いて計測ステージ3をZ軸方向に動かしながら、投影光学系PLを介してスリット板C1に露光光ELを照射する。スリット板C1に照射された露光光ELは、スリット板C1の開口パターンを介して、空間像計測システムの受光素子に入射する。投影光学系PLの像面(最良結像面)Zoとスリット板C1の基準面とが合致したとき、空間像計測システムの受光素子で受光される露光光ELのコントラストが最大となる。換言すれば、受光素子で受光する光のコントラストが最大となるZ軸方向の基準面の位置が、投影光学系PLの像面(最良結像面)Zoとなる。このように、制御装置11は、空間像計測システムを用いて、投影光学系PLの像面(最良結像面)Zoの位置を検出できる。そして、制御装置11は、最良結像面Zoに配置されているスリット板C1の基準面の位置を検出システム8の第1,第2検出装置34,35で検出し、その基準面を検出したときの受光素子から出力される高さ位置情報Zijが所定状態(零レベル状態)となるように、例えば平行平板74を動かす。これにより、検出システム8が投影光学系PLの像面(最良結像面)Zoに配置されている基板Pの表面を検出したとき、第1,第2検出装置34,35の光センサ76より所定状態(零レベル状態)の高さ位置情報Zijを出力することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ロット内の最初の基板Pの露光開始前に、液浸部材10とダミー基板DPとの間に液体LQで液浸空間LSを形成して、その液体LQを用いて液浸部材10の少なくとも一部をクリーニングするようにしたので、クリーンな状態の液浸部材10を用いて、ロットに含まれる基板Pの露光を開始することができる。また、本実施形態においては、クリーニングにおいて、液浸部材10のみならず、終端光学素子27の少なくとも一部、及び/又は基板ステージ2(プレート部材T)の少なくとも一部をクリーニングすることができる。したがって、露光不良の発生を抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
液浸部材10等に異物(汚染物)が付着している状態を放置しておくと、その異物が露光中に基板Pに付着したり、供給口49から供給された液体LQを汚染したりする可能性がある。その結果、例えば基板Pに形成されるパターンに欠陥が生じる等、露光不良が発生する可能性がある。
本実施形態においては、ロット内の最初の基板P(P1)の露光開始前にクリーニングすることによって、液浸部材10等がクリーニングされるので、露光不良の発生、不良デバイスの発生を効果的に抑制できる。
また、ロット内の最初の基板P(P1)の露光開始前において、液浸空間LSの液体LQがほぼ全て回収されている場合、例えば空中を浮遊する異物が、液浸部材10に付着する可能性がある。また、液浸空間LSの液体LQがほぼ全て回収される前に、異物が液浸部材10などに付着している可能性もある。液浸空間LSの液体LQをほぼ全て回収した後、液浸空間LSを再形成した場合、その液浸部材10に付着していた異物(例えば、基板Pから発生した物質(感光材の破片、及び/又は保護膜の破片))が液浸空間LSの液体LQに混入しやすくなる可能性がある。その場合、液浸空間LSの再形成後、最初に露光される基板P(P1)に、露光不良が発生する可能性が高くなる。
本実施形態においては、液浸空間LSが形成されていない状態でロットの処理が開始される場合、ロット内の最初の基板P(P1)の露光が開始される前に、クリーニングを実行するので、クリーンな状態の液浸部材10などを用いて、ロットに含まれる基板P(P1)の露光を開始することができる。
また、本実施形態においては、クリーニングにおいて、ダミー基板DPが使用される。ダミー基板DPは、基板Pに比べて、異物を放出しにくくすることができる。したがって、そのダミー基板DPを用いて、液浸部材10等を良好にクリーニングできる。
また、ダミー基板DPは、容易に交換可能なので、例えばダミー基板DPが汚染されたり、表面の状態が劣化したりした場合には、新たなダミー基板DPと交換すればよい。なお、ダミー基板DPを新たなダミー基板DPと交換せずに、例えば、使用後のダミー基板DPをクリーニングして再利用してもよい。
また、本実施形態においては、クリーニングの少なくとも一部と並行して、検出システム8のキャリブレーションが実行されるので、スループットの低下を抑制しつつ、クリーニング及びキャリブレーションの双方を効率良く実行できる。なお、クリーニングの少なくとも一部と並行して、検出システム8のキャリブレーションを実行しなくてもよい。
また、本実施形態においては、外部装置CDが露光装置EXにロット先頭信号を出力した後にクリーニングを実行しているが、外部装置CDがロット内の1枚目の基板Pの供給準備をしている期間の少なくとも一部と並行して、クリーニングを実行してもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
第2実施形態は、1つのロットの処理完了後、次のロットの処理が開始されない場合、クリーニング動作が実行される点で第1実施形態と異なる。
図15は、第2実施形態に係る露光装置EXの動作の一例を示すフローチャートである。図15において、ステップSP1〜ステップSP15までは、第1実施形態と同様なので詳細な説明は省略する。本実施形態においては、制御装置11は、ロット内の最後の基板(P25)の露光終了後に、次のロットの処理が実行されない場合、その最後の基板(P25)と異なる可動部材と液浸部材10との間に液浸空間LSを形成して、液浸部材10及び可動部材の少なくとも一方をクリーニングする処理(ステップSP16〜SP20)を実行する。
第1実施形態で説明したように、制御装置11は、ロット内の最後の基板(P25)の露光終了後に、次のロットの露光処理を実行するかどうかを判断する(ステップSP15)。次のロットの処理が実行されないと判断した場合、制御装置11は、上述のステップSP1〜SP5と同様のクリーニング動作(SP16〜SP20)を実行して、液浸部材10及び基板ステージ2の少なくとも一方をクリーニングする。すなわち、制御装置11は、次のロットの処理が実行されないと判断した場合、基板P25を基板ステージ2からアンロードした後に、クリーニング動作を開始する(ステップSP16)。
制御装置11は、基板P25が基板ステージ2からアンロードされた後に搬送装置9により基板ステージ2にダミー基板DPを搬送する(ステップSP17)。
基板ステージ2の第1保持部29にダミー基板DPが保持された後、制御装置11は、第1実施形態のクリーニング動作と同様に、液浸部材10とダミー基板DPの表面との間に液体LQで液浸空間LSを形成し、液浸部材10などのクリーニングを実行する(ステップSP18)。
本実施形態においては、制御装置11は、液浸部材10とダミー基板DPとの間に液体LQで液浸空間LSを形成した状態で、XY方向に基板ステージ2を移動して、液浸部材10に対してダミー基板DPを移動する。これにより、第1実施形態のクリーニング動作と同様に、液浸部材10の下面32の少なくとも一部、終端光学素子27の射出面28の少なくとも一部、基板ステージ2の上面2F(プレート部材Tの上面)の少なくとも一部、プレート部材Tの側面の少なくとも一部のうちの少なくとも一つが液体LQとの接触によってクリーニングされる。
クリーニング動作が終了した後、制御装置11は、スクラム移動して、液浸部材10と計測ステージ3との間に液浸空間LSを形成した後、搬送装置9を用いて、ダミー基板DPを基板ステージ2からアンロードする。搬送装置9は、基板ステージ2からアンロードしたダミー基板DPを、収容装置17に搬送する。収容装置17に搬送されたダミー基板DPは、その収容装置17に収容される。これにより、クリーニングが終了する(ステップSP20)。一連の動作終了後、制御装置11は、第1実施形態と同様に、アイドリング状態で次の指令を待つ。アイドリング状態においては、制御装置11は、計測ステージ3を終端光学素子27及び液浸部材10の下方に移動し、終端光学素子27及び液浸部材10と計測ステージ3との間に液浸空間LSを維持する。アイドリング状態においては、第1実施形態で説明したように、計測ステージ3を移動してもよい。また、第1実施形態と同様に、アイドリング状態において、ロット終了後のクリーニングに用いたダミー基板DPとは異なるダミー基板を基板ステージ2に保持して、そのダミー基板と終端光学素子27及び液浸部材10との間に液浸空間LSを維持してもよい。
また、本実施形態においても、アイドリング状態から次のロットの処理を開始する場合に、次のロットの最初の基板の露光する前のクリーニング動作(ステップSP1〜SP5)を省いてもよい。
なお、ステップSP16〜SP20のクリーニング動作終了後に、露光光ELの光路からほぼ全ての液体LQを回収する全回収動作を実行してもよい。この場合、全回収動作を実施する前にクリーニング動作が実行されているので、次のロットの露光処理を開始するために液浸空間LSを再形成する場合にも、液浸部材10などから放出される異物(汚染物)を少なくすることができる。したがって、次のロットの最初の基板を露光する前のクリーニング動作(ステップSP1〜SP5)を省いてもよいし、省かなくてもよい。例えば、全回収動作後の経過時間が所定時間を越えた場合にのみ、次のロットの最初の基板を露光する前のクリーニング動作(ステップSP1〜SP5)を実行してもよい。
また、本実施形態において、クリーニング動作(SP16〜SP20)の少なくとも一部において、終端光学素子27から露光光ELを発射してもよいし、発射しなくてもよい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
上述の第1、第2実施形態においては、クリーニングにおける基板ステージ2の移動軌跡が、基板Pの露光における基板ステージ2の移動軌跡とほぼ同じである場合について説明した。第3実施形態においては、クリーニングにおける基板ステージ2の移動軌跡が、基板Pの露光における基板ステージ2の移動軌跡と異なる点点で第1、第2実施形態と異なる。すなわち、上述の第1実施形態のクリーニング動作(SP1〜SP5)において第3実施形態の基板ステージ2の移動軌跡を用いることができる。あるいは、上述の第2実施形態のロット処理前のクリーニング動作(SP1〜SP5)とロット処理後のクリーニング動作(SP16〜SP20)の少なくとも一方において、第3実施形態の基板ステージ2の移動軌跡を用いてもよい。
図16及び図17は、第3実施形態に係る、クリーニングにおける基板ステージ2の移動軌跡の一例を示す図である。制御装置11は、クリーニングにおいて、基板ステージ2に保持されたダミー基板DPのエッジEgに沿って液体LQの液浸空間LSが移動するように、液浸部材10に対して基板ステージ2を移動することができる。例えば、図16に示すように、制御装置11は、クリーニングにおいて、矢印R2に沿って液浸空間LSが移動するように、液浸部材10(液浸空間LS)に対してダミー基板DP(基板ステージ2)を移動することができる。これにより、液浸部材10の少なくとも一部、及び/又はエッジEg近傍の基板ステージ2(プレート部材T)の上面2Fのそれぞれが液浸空間LSの液体LQでクリーニングされる。またダミー基板DPの側面と対向する基板ステージ2(プレート部材T)の側面の少なくとも一部も液体LQでクリーニングされる。
また、制御装置11は、クリーニングにおいて、液浸空間LSが基板ステージ2に保持されたダミー基板DP上に形成される状態、及び基板ステージ2の上面2F上に形成される状態の一方から他方へ変化するように、液浸部材10に対して基板ステージ2を移動することができる。例えば、図17に示すように、制御装置11は、クリーニングにおいて、液浸空間LSが矢印R3に沿って移動するように、液浸部材10(液浸空間LS)に対してダミー基板DP(基板ステージ2)を移動する。これにより、液浸部材10の少なくとも一部、及び/又は基板ステージ2の少なくとも一部が液浸空間LSの液体LQでクリーニングされる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
上述の第1〜3実施形態においては、クリーニングの少なくとも一部において、基板ステージ2に保持されたダミー基板DPのエッジEg上に液浸空間LSが形成されるように基板ステージ2を移動する場合について説明した。第4実施形態においては、クリーニングにおいて、基板ステージ2に保持されたダミー基板DPのエッジEg上に液浸空間LSが形成されないように、液浸部材10に対して基板ステージ2を移動する点で第1〜第3実施形態と異なる。
図18及び図19は、第4実施形態に係る、クリーニング動作における基板ステージ2の移動軌跡の一例を示す図である。制御装置11は、クリーニングにおいて、ダミー基板DP上に液浸空間LSが形成され、基板ステージ2が液浸空間LSの液体LQと接触しないように、液浸部材10に対して基板ステージ2を移動することができる。例えば、図18に示すように、制御装置11は、クリーニング動作において、液浸空間LSが矢印R4に沿って移動するように、液浸部材10とダミー基板DP(基板ステージ2)を相対的に移動することができる。これにより、液浸部材10の少なくとも一部が液浸空間LSの液体LQでクリーニングされる。
例えば、ダミー基板DPのエッジEgと液体LQとの接触により、そのエッジEg近傍から異物が発生する可能性がある場合、基板ステージ2に保持されたダミー基板DPのエッジEg上に液浸空間LSが形成されないように、液浸部材10に対して基板ステージ2を移動することによって、異物の発生を抑制することができる。例えば、図7に示したように、ダミー基板DPが、例えば半導体ウエハ等の基材Wと、その基材W上に形成されたHMDS膜Hdと、そのHMDS膜Hd上に形成された保護膜Tcとを含む場合において、そのダミー基板DPのエッジEgと液体LQとの接触により、例えばエッジEg近傍の保護膜Tcの一部が剥離する可能性が高い場合、基板ステージ2に保持されたダミー基板DPのエッジEg上に液浸空間LSが形成されないように、液浸部材10に対して基板ステージ2を移動することによって、クリーニング動作において、保護膜Tcの剥離に起因する異物(汚染物)の発生を抑制することができる。
また、図18においては、ダミー基板DPの中心付近の仮想のショット領域を露光するように、基板ステージ2が移動されるが、ダミー基板DPのエッジEg上に液浸空間LSが形成されなければ、クリーニング動作における基板ステージ2の移動軌跡は、図18の移動軌跡に限定されない。例えば、図19に示すように、制御装置11は、クリーニング動作において液浸空間LSが、ダミー基板DP上で矢印R5に沿って移動するように、液浸部材10とダミー基板DP(基板ステージ2)を相対的に移動することもできる。こうすることによっても、液浸部材10の少なくとも一部が液浸空間LSの液体LQでクリーニングされる。
なお、クリーニング動作において、ダミー基板DPのエッジEg上に液浸空間LSが形成されないように、基板ステージ2の上面2F上に液浸空間LSが形成された状態で、液浸部材10に対して基板ステージ2を移動することもできる。すなわち、基板ステージ2の上面2F上で液浸空間LSを移動するように、基板ステージ2を移動してもよい。これにより、液浸部材10の少なくとも一部及び/又は基板ステージ2の少なくとも一部が液浸空間LSの液体LQでクリーニングされる。
クリーニング動作における基板ステージ2の移動軌跡は、上述の第1〜第4実施形態に限られず、適宜決めることができる。
上述の第1〜第4実施形態において、制御装置11は、クリーニングの少なくとも一部において基板ステージ2(ダミー基板DP)の移動速度を、基板Pの露光における基板ステージ2(基板P)の移動速度より高くすることができる。図20A及び20Bは、クリーニングにおける基板ステージ2の移動速度を、基板Pの露光時における基板ステージ2の移動速度よりも高くした場合における、液浸空間LSの状態の一例を示す模式図であって、図20Aは、液浸部材10に対してダミー基板DPを保持した基板ステージ2が−Y方向に移動している状態を示し、図20Bは、+Y方向に移動している状態を示す。
図20Aに示すように、基板ステージ2を基板Pの露光時より高速で−Y方向に移動することによって、液浸部材10の下面32とダミー基板DPの表面との間の液浸空間LSの液体LQの界面LGは、基板Pの露光時に比べて、−Y方向に大きく移動する。同様に、図20Bに示すように、基板ステージ2を基板Pの露光時より高速で+Y方向に移動することによって、液浸部材10の下面32とダミー基板DPの表面との間の液浸空間LSの液体LQの界面LGは、基板Pの露光時に比べて、+Y方向に大きく移動する。界面LGの移動量が大きくなることによって、液浸部材10の下面32は、液浸空間LSの液体LQによって効果的にクリーニングされる。すなわち、液浸部材10の下面32の液体LQとの接触面積が大きくなるように、クリーニングの少なくとも一部において基板ステージ2(ダミー基板DP)の移動速度を、基板Pの露光における基板ステージ2(基板P)の移動速度より高くすることによって、液浸部材10の下面32が効果的にクリーニングできる。
また、制御装置11は、クリーニングの少なくとも一部における基板ステージ2(ダミー基板DP)の直線移動距離を、基板Pの一つのショット領域を露光するときの基板ステージ2(基板P)の直線移動距離より大きくすることができる。直線移動距離は、XY平面内における第1位置から第2位置へ基板ステージ2(物体)を移動させるときの直線移動距離である。クリーニングにおける基板ステージ2(ダミー基板DP)の直線移動距離を大きくすることによって、液浸部材10の下面32とダミー基板DPの表面との間における液浸空間LSの液体LQの界面LGは、基板Pの露光時に比べて、大きく移動する。界面LGの移動量が大きくなることによって、液浸部材10の下面32は、液浸空間LSの液体LQによって効果的にクリーニングされる。すなわち、液浸部材10の下面32の液体LQとの接触面積が大きくなるように、クリーニングの少なくとも一部における基板ステージ2(ダミー基板DP)の直線移動距離を、基板Pの一つのショット領域を露光するときの基板ステージ2(基板P)の直線移動距離より大きくすることによって、液浸部材10の下面32が効果的にクリーニングできる。
また、上述の第1〜第4実施形態においては、液体LQとの接触角が、基板Pの表面より小さくなる表面を有するダミー基板DPを用いてもよい。液体LQとの接触角が基板Pの表面より小さくなるダミー基板DPを用いた場合、基板Pの露光時に比べて、液浸部材10の下面32とダミー基板DPの表面との間の液浸空間LSが拡大するため、液浸部材10の下面32は、液浸空間LSの液体LQによって効果的にクリーニングされる。すなわち、液浸部材10の下面32の液体LQとの接触面積が大きくなるように、液体LQとの接触角が基板Pの表面よりも小さくなる表面を有するダミー基板DPを使うことによって、液浸部材10の下面32が効果的にクリーニングできる。
なお、以上の説明においては、液浸部材10に対して基板ステージ2(ダミー基板DP)をXY方向に移動する場合を例にして説明したが、液浸部材10を可動とし、クリーニングにおいて、液浸空間LSを形成した状態で、基板ステージ2(ダミー基板DP)に対して液浸部材10をXY方向に移動してもよいし、液浸部材10と基板ステージ2(ダミー基板DP)との両方を移動してもよい。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図21A及び21Bは、第5実施形態に係るクリーニング方法の一例を示す図である。図21A及び21Bに示すように、本実施形態においても、クリーニングを実行するとき、基板ステージ2にダミー基板DPが保持され、液浸部材10の下面32と対向する位置に配置される。
クリーニングにおいて、制御装置11は、第1空間55における液浸空間LSの液体LQの界面LGが露光光ELの光路に対して放射方向に移動するように、供給口49の液体LQ供給動作及び液体回収装置57の圧力調整動作の少なくとも一方を制御する。
本実施形態においては、制御装置11は、供給口49からの第1空間55への単位時間当たりの液体LQ供給量をほぼ一定にして、第2空間56Aの圧力を変化させて、液浸空間LSの液体LQの界面LGを移動させる。本実施形態においては、まず、図21Aに示すように、液浸部材10の下面32(多孔部材44の下面59)のほぼ全域が液体LQと接触するように、換言すれば、第1空間55のほぼ全部が液体LQで満たされるように、液浸空間LSの大きさが調整される。本実施形態において、制御装置11は、供給口49からの第1空間55への単位時間当たりの液体LQ供給量をほぼ一定にして、第2空間56Aの圧力を、基板Pの露光時よりも高める。すなわち、制御装置11は、単位時間当たりほぼ一定の供給量で第1空間55に液体LQを供給しながら、下面59と上面60との圧力差を基板Pの露光時の圧力差よりも小さくする(多孔部材44の液体回収力を低下させる)。これにより、図21Aに示すように、液浸空間LSは、少なくとも基板Pの露光時より拡大される。
次に、制御装置11は、供給口49から第1空間55への液体LQ供給動作を実行した状態で、第2空間56Aの負圧を調整して、下面59と上面60との圧力差を大きくする(多孔部材44の液体回収力を高める)。本実施形態においては、下面59と上面60との圧力差を、基板Pの露光時の圧力差とほぼ同じ、あるいは基板Pの露光時の圧力差よりも大きくする。これにより、第1空間55から多孔部材44を介して第2空間56Aへ液体LQが移動され、図21Bに示すように、第1空間55において、液浸空間LSが小さくなるように、液浸空間LSの液体LQの界面LGが移動する。
制御装置11は、第1空間55への単位時間当たりの液体LQ供給量をほぼ一定にして、第1空間55へ液体LQを供給しているとき、第2空間56Aの圧力を変化させて、図21Aに示す状態、及び図21Bに示す状態の一方から他方へ変化させる動作を繰り返す。これにより、液浸空間LSの液体LQの界面LGが露光光ELの光路に対して放射方向に移動し、多孔部材44の下面59を含む液浸部材10の下面32が良好にクリーニングされる。
図21Aに示すように、多孔部材44の下面59のほぼ全域が液体LQと接触するように液浸空間LSが拡大されることによって、下面59のほぼ全域が良好にクリーニングされる。例えば、基板Pの露光中において、下面59には、常に液体LQと接触する第1の領域と、液体LQと接触する状態と接触しない状態とを繰り返す第2の領域とが存在する可能性がある。第1の領域と第2の領域とで、異物の付着状態(汚染状態)が異なる可能性がある。本実施形態においては、第1の領域と第2の領域との両方を良好にクリーニングすることができる。
また、制御装置11は、液体回収装置57を制御して、第2空間56Aの圧力をほぼ一定して、供給口49からの第1空間55への単位時間当たりの液体LQ供給量を変化させることによっても、液浸空間LSの液体LQの界面LGを露光光ELの光路に対して放射方向に移動させることができる。
例えば、制御装置11は、液体回収装置57を制御して、第2空間56Aの圧力をほぼ一定にして、供給口49からの第1空間55への単位時間当たりの液体LQ供給量を、基板Pの露光時よりも多くする。これにより、図21Aに示すように、液浸空間LSは、少なくとも基板Pの露光時より拡大される。
また、制御装置11は、第2空間56Aの圧力をほぼ一定にした状態で、供給口49からの第1空間55への単位時間当たりの液体LQ供給量を、基板Pの露光時よりも少なくする。これにより、図21Bに示すように、第1空間55において、液浸空間LSが小さくなるように、液浸空間LSの液体LQの界面LGが移動する。
なお、第1〜第4実施形態において、クリーニング動作の少なくとも一部において、供給口49の液体LQ供給動作及び液体回収装置57の圧力調整動作の少なくとも一方を制御してもよい。例えば、ダミー基板、及び/又は基板ステージ2上で液浸空間LSを移動しているときに、供給口49の液体LQ供給動作及び液体回収装置57の圧力調整動作の少なくとも一方を制御してもよい。
また、以上の説明のおいては、ダミー基板DPは、露光装置EXの収容装置17から搬出され、収容装置17へ搬入されているが、外部装置CDから露光装置EXへ搬入し、露光装置EXから外部装置CDへ搬出してもよい。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
上述の説明においては、クリーニングにおいて、液浸部材10とダミー基板DPを保持した基板ステージ2との間に液浸空間LSを形成する場合を例にして説明した。第6実施形態においては、液浸部材10と計測ステージ3との間に液浸空間LSを形成して、液浸部材10及び計測ステージ3の少なくとも一方をクリーニングする点で第1〜第5実施形態と異なる。
図22A及び22Bは、第6実施形態に係るクリーニング方法の一例を示す図、図23は、計測ステージ3を上方から見た平面図である。本実施形態においては、図23に示すように、計測ステージ3の上面3Fは、液体LQに対して第1接触角の第1領域41と、第1接触角と頃なる第2接触角の第2領域42とを含む。本実施形態においては、第2領域42における液体LQの第2接触角は、第1領域における液体LQの第1接触角よりも小さい。すなわち、第2領域42のほうが、第1領域41よりも、液体LQに対して親液性である。本実施形態においては、第2領域42は、プレート部材Sの表面の一部に配置されている。
本実施形態においては、制御装置11は、クリーニングにおいて、液浸部材10と計測ステージ3の上面3Fの第2領域42との間に液体LQで液浸空間LSを形成する。制御装置11は、液浸部材10と計測ステージ3の上面3Fの第2領域42との間に液体LQで液浸空間LSを形成した状態で、液浸部材10に対して計測ステージ3を移動する。図22Aは、液浸部材10に対して計測ステージ3が−Y方向に移動している状態を示し、図22Bは、+Y方向に移動している状態を示す。
上述のように、液体LQに対する第2領域42の第2接触角は、第1領域41の第1接触角より小さく、第2領域42のほうが、第1領域41よりも、液体LQに対して親液性である。図22Aに示すように、液浸部材10及び第2領域42との間に液浸空間LSが形成された状態で、計測ステージ3が−Y方向に移動することによって、液浸部材10の下面32と第2領域42との間の液浸空間LSの液体LQの界面LGは、液浸空間LSが液浸部材10の下面32と第1領域41との間に形成されている場合に比べて、−Y方向に大きく移動する。同様に、図22Bに示すように、計測ステージ3が+Y方向に移動することによって、液浸部材10の下面32と第2領域42との間の液浸空間LSの液体LQの界面LGは、液浸空間LSが液浸部材10の下面32と第1領域41との間に形成されている場合に比べて、+Y方向に大きく移動する。界面LGの移動量が大きくなることによって、液浸部材10の下面32の少なくとも一部及び/又は計測ステージ3の上面3Fの一部は、液浸空間LSの液体LQによって効果的にクリーニングされる。すなわち、液浸部材10の下面32の液体LQとの接触面積が大きくなるように、液体LQとの接触角が小さい計測ステージ3の上面3Fの第2領域42との液浸空間LSを形成することによって、液浸部材10の下面32が効果的にクリーニングできる。
なお、本実施形態において、クリーニングの少なくとも一部において、計測ステージ3の移動速度を、基板Pの露光における基板ステージ2(基板P)の移動速度より高くしてもよい。及び/または、クリーニングの少なくとも一部において計測ステージ3の直線移動距離を、基板Pの露光における基板ステージ2(基板P)の直線移動距離より大きくしてもよい。これにより、液浸部材10の下面32と計測ステージ3の上面3Fとの間における液浸空間LSの液体LQの界面LGは、基板Pの露光時に比べて大きく移動する。したがって、液浸部材10の下面32及び計測ステージ3の上面3Fは、液浸空間LSの液体LQによって効果的にクリーニングされる。すなわち、液浸部材10の下面32の液体LQとの接触面積が大きくなるように、計測ステージ3の移動速度を、基板Pの露光における基板ステージ2(基板P)の移動速度より高くする、及び/又は計測ステージ3の直線移動距離を、基板Pの露光における基板ステージ2(基板P)の直線移動距離より大きくすることによって、液浸部材10の下面32が効果的にクリーニングできる。
なお、本実施形態においては、液体LQとの接触角が小さい第2領域42を有する計測ステージ3を用いているが、上述の第1〜第5実施形態のように、第2領域42が形成されていない計測ステージ42を用いてもよい。
また、本実施形態において、制御装置11は、クリーニングにおいて、液浸部材10と計測ステージ3との間の液浸空間LSの液体LQの界面LGが、露光光ELの光路に対して放射方向に移動するように、供給口49の液体LQ供給動作及び液体回収装置57の圧力調整動作の少なくとも一方を制御することができる。
なお、本実施形態においては、液浸部材10に対して計測ステージ3をXY方向に移動する場合を例にして説明したが、液浸部材10を可動とし、クリーニングにおいて、液浸空間LSを形成した状態で、計測ステージ3に対して液浸部材10をXY方向に移動してもよいし、液浸部材10と計測ステージ3との両方を移動してもよい。
なお、本実施形態のクリーニング動作は、第1実施形態のロットの露光処理を開始する前の、ダミー基板DPを用いるクリーニング動作の代わりに、あるいは、第2実施形態のロットの露光処理を開始する前のクリーニング動作とロットの露光処理終了後のクリーニング動作の少なくとも一方の代わりに用いることができる。もちろん、上述したようなダミー基板DPを用いるクリーニング動作と、計測ステージ3を用いるクリーニング動作とを併用してもよい。
また、本実施形態のように、ダミー基板DPを使わない場合には、収容装置17を省いてもよい。
なお、上述の各実施形態においては、投影光学系PLの終端光学素子27の射出側(像面側)の光路が液体LQで満たされているが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、終端光学素子27の入射側(物体面側)の光路も液体LQで満たされる投影光学系PLを採用することができる。
なお、上述の各実施形態においては、液体LQとして水を用いているが、水以外の液体LQであってもよい。液体LQとしては、露光光ELに対して透過性であり、露光光ELに対して高い屈折率を有し、投影光学系PLあるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)などの膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等を用いることも可能である。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板P、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置EXで用いられるマスクMまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置EX(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系PLを用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系PLを用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、露光装置EXは、例えば米国特許第6611316号明細書に開示されているように、2つのマスクMのパターンを、投影光学系PLを介して基板P上で合成し、1回の走査露光によって基板P上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置であってもよい。また、露光装置EXは、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどであってもよい。
また、露光装置EXは、米国特許第6341007号明細書、米国特許第6208407号明細書、米国特許第6262796号明細書等に開示されているような、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置であってもよい。
また、露光装置EXは、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置であってもよい。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクMなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の各実施形態においては、レーザ干渉計を含む干渉計システムを用いて各ステージの位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクMを用いたが、このマスクMに代えて、例えば米国特許第6778257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置EXを例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法であってもよい。投影光学系PLを用いない場合であっても、露光光ELはレンズ等の光学部材を介して基板Pに照射され、そのような光学部材と基板Pとの間の所定空間に液浸空間LSが形成される。
また、露光装置EXは、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)であってもよい。
上述の実施形態の露光装置EXは、各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了した後、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図24に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスクM(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板Pを製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクMのパターンを用いて露光光ELで基板Pを露光すること、及び露光された基板Pを現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、上述の各実施形態の要件(技術)は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
2…基板ステージ、3…計測ステージ、8…検出システム、9…搬送装置、10…液浸部材、11…制御装置、43…本体部材、44…多孔部材、49…供給口、55…第1空間、56A…第2空間、57…液体回収装置、59…下面、60…上面、61…孔、C…計測部材、DP…ダミー基板、Eg…エッジ、EL…露光光、EX…露光装置、LG…界面、LQ…液体、LS…液浸空間、P…基板

Claims (33)

  1. ロットに含まれる複数の基板のそれぞれを液体を介して露光光で順次露光する露光装置であって、
    前記露光光が照射可能な位置に対して前記基板を保持して移動可能な基板保持部材と、
    前記基板保持部材に保持された前記基板との間で前記液体を保持して前記露光光の光路が液体で満たされるように液浸空間を形成可能な液浸部材とを備え、
    前記ロット内の最初の基板の露光開始前に、前記液浸部材と前記最初の基板と異なる可動部材との間に液浸空間を形成して、前記液浸部材及び前記可動部材の少なくとも一方をクリーニングする露光装置。
  2. 基板を搬送する搬送装置をさらに備え、
    前記最初の基板が前記基板保持部材に保持される前に、前記搬送装置により前記基板保持部材にダミー基板が搬送され、
    前記可動部材は、前記基板保持部材及び前記基板保持部材に保持された前記ダミー基板の少なくとも一方を含む請求項1記載の露光装置。
  3. 前記液体に対する前記ダミー基板の表面の接触角は、前記液体に対する前記基板の表面の接触角と実質的に同じ、又は前記基板の表面の接触角より大きい請求項2記載の露光装置。
  4. 前記クリーニングにおいて、前記液浸部材と前記可動部材とは相対的に移動可能である請求項2又は3記載の露光装置。
  5. 前記クリーニングにおいて、前記基板保持部材に保持された前記ダミー基板のエッジ上に前記液浸空間が形成されるように、前記液浸部材に対して前記基板保持部材が移動する請求項4記載の露光装置。
  6. 前記クリーニングにおいて、前記基板保持部材に保持された前記ダミー基板のエッジに沿って前記液浸空間が移動するように、前記液浸部材に対して前記基板保持部材が移動する請求項5記載の露光装置。
  7. 前記クリーニングにおける前記基板保持部材の移動軌跡は、前記基板の露光における前記基板保持部材の移動軌跡と実質的に同じである請求項4又は5記載の露光装置。
  8. 前記クリーニングにおいて、前記基板保持部材に保持された前記ダミー基板のエッジ上に前記液浸空間が実質的に形成されないように、前記液浸部材に対して前記基板保持部材が移動する請求項4記載の露光装置。
  9. 前記クリーニングにおいて、前記ダミー基板上に液浸空間が形成され、前記基板保持部材が液体と実質的に接触しないように、前記液浸部材に対して前記基板保持部材が移動する請求項8記載の露光装置。
  10. 前記クリーニングにおいて、前記液浸部材と前記可動部材とは相対的に移動可能である請求項1記載の露光装置。
  11. 前記可動部材は、前記基板保持部材と異なり、前記露光光の光路に対して可動である請求項10記載の露光装置。
  12. 前記可動部材には、前記露光光を計測する計測器が搭載される請求項11記載の露光装置。
  13. 前記クリーニングにおける前記可動部材の移動速度の最高値は、前記基板の露光における前記基板保持部材の移動速度の最高値より高い請求項4〜12のいずれか一項記載の露光装置。
  14. 前記クリーニングにおける前記可動部材の直線移動距離の最大値は、前記基板の露光における前記基板保持部材の直線移動距離の最大値より大きい請求項4〜13のいずれか一項記載の露光装置。
  15. 前記液浸空間の液体を介して前記可動部材に前記露光光を照射しながら、前記液浸部材に対して前記可動部材を移動する請求項4〜14のいずれか一項記載の露光装置。
  16. 前記液浸部材との間で前記液浸空間を形成可能な前記可動部材の表面は、前記液体に対して第1接触角の第1領域と、前記第1接触角より小さい第2接触角の第2領域とを含み、
    前記クリーニングにおいて、前記液浸部材と前記第2領域との間に前記液浸空間が形成される請求項1〜15のいずれか一項記載の露光装置。
  17. 前記基板の表面の位置を検出する検出システムをさらに備え、
    前記クリーニングの少なくとも一部と並行して、前記検出システムのキャリブレーションが実行される請求項1〜16のいずれか一項記載の露光装置。
  18. 前記液浸部材は、前記可動部材と対向可能な第1面及び前記第1面の反対側の第2面を有し、前記第1面と前記可動部材との間に液体を保持可能な第1空間を形成する多孔部材と、前記第2面に面する第2空間を形成する所定部材とを含み、
    前記第1空間に液体を供給可能な供給口と、
    前記第1空間の液体が、前記多孔部材の孔を介して、前記第2空間に吸引されるように、前記第2空間の圧力を調整可能な調整装置と、
    前記クリーニングにおいて、前記第1空間における前記液浸空間の液体の界面が前記露光光の光路に対して放射方向に移動するように、前記供給口の液体供給動作及び前記調整装置の圧力調整動作の少なくとも一方を制御する制御装置と、をさらに備える請求項1〜17のいずれか一項記載の露光装置。
  19. 前記制御装置は、前記第1空間への単位時間当たりの液体供給量を実質的に一定にして、前記第2空間の圧力を変化させる請求項18記載の露光装置。
  20. 前記制御装置は、前記第2空間の圧力を実質的に一定にして、前記第1空間への単位時間当たりの液体供給量を変化させる請求項18又は19記載の露光装置。
  21. 前記クリーニングは、前記液浸空間の液体が実質的に全て回収された後、前記ロット内の最初の基板の露光が開始される前に実行される請求項1〜20のいずれか一項記載の露光装置。
  22. 前記クリーニングは、前記液浸部材と前記可動部材との間に前記液浸空間を再形成した後に実行される請求項21記載の露光装置。
  23. 前記ロット内の最後の基板の露光終了後に、前記液浸部材と前記最後の基板と異なる可動部材との間に液浸空間を形成して、前記液浸部材及び前記可動部材の少なくとも一方をクリーニングする請求項1〜22のいずれか一項記載の露光装置。
  24. ロットに含まれる複数の基板のそれぞれを液体を介して露光光で順次露光する露光装置であって、
    前記露光光が照射可能な位置に対して前記基板を保持して移動可能な基板保持部材と、
    前記基板保持部材に保持された前記基板との間で前記液体を保持して前記露光光の光路が液体で満たされるように液浸空間を形成可能な液浸部材とを備え、
    前記ロット内の最後の基板の露光終了後に、前記液浸部材と前記最後の基板と異なる可動部材との間に液浸空間を形成して、前記液浸部材及び前記可動部材の少なくとも一方をクリーニングする露光装置。
  25. 前記ロット内の最後の基板の露光終了後の前記クリーニングが完了した後に、前記液浸空間の液体が実質的に全て回収される請求項23又は24記載の露光装置。
  26. ロットに含まれる複数の基板のそれぞれを液体を介して露光光で順次露光する露光装置であって、
    前記露光光が照射可能な位置に対して前記基板を保持して移動可能な基板保持部材と、
    前記基板保持部材に保持された前記基板との間で前記液体を保持して前記露光光の光路が液体で満たされるように液浸空間を形成可能な液浸部材とを備え、
    前記基板保持部材に保持された基板と前記液浸部材との間に液浸空間を形成するとともに、前記基板保持部材に保持された前記基板のエッジ上に前記液浸空間が実質的に形成されないように、前記基板保持部材を移動することによって、前記液浸部材をクリーニングする露光装置。
  27. 請求項1〜26のいずれか一項記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
    露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
  28. ロットに含まれる複数の基板のそれぞれを液体を介して露光光で順次露光する露光方法であって、
    前記ロット内の最初の基板の露光開始前に、前記露光光の光路が液体で満たされるように前記最初の基板と異なる可動部材と液浸部材との間に液浸空間を形成して、前記液浸部材及び前記可動部材の少なくとも一方をクリーニングすることと、
    前記クリーニング後、前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記ロット内の前記最初の基板と前記液浸部材との間に液浸空間を形成し、前記最初の基板の露光を開始することと、を含む露光方法。
  29. 前記可動部材は、前記露光光が照射可能な位置に対して前記基板を保持して移動可能な基板保持部材及び前記基板保持部材に保持されたダミー基板の少なくとも一方を含む請求項28記載の露光方法。
  30. 前記可動部材は、前記基板を保持せずに、前記露光光を計測する計測器を搭載する請求項28記載の露光方法。
  31. ロットに含まれる複数の基板のそれぞれを液体を介して露光光で順次露光する露光方法であって、
    前記露光光の光路が液体で満たされるように、前記ロット内の最後の基板と液浸部材との間に液浸空間を形成し、前記最後の基板を露光することと、
    前記最後の基板の露光終了後に、前記最後の基板と異なる可動部材と前記液浸部材との間に液浸空間を形成して、前記液浸部材及び前記可動部材の少なくとも一方をクリーニングすることと、を含む露光方法。
  32. 前記クリーニング後、前記露光の光路から実質的に全ての液体を回収することをさらに含む請求項31記載の露光方法。
  33. 請求項28〜32のいずれか一項記載の露光方法を用いて基板を露光することと、
    露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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