JPS5827267Y2 - 熱交換器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車に使用される熱交換器、特にチューブ
を折曲して複数列を形成し、このチューブ間にコルゲー
トフィンを介在して製作される熱交換器であって、アル
ミニウムチューブの外面にアル□ニウムを主材として、
それにシリコン、マグネシウムを微量添加したアル□ニ
ウムより融点が低いロー材を塗布して、炉内でチューブ
とフィンを一体化した熱交換器に関するものである。

従来の上記構成の熱交換器は、並設される各チューブの
間隙が均一であるため、冷房装置用の蒸発器として使用
した場合、空気の流れ方向の下流側に位置するチューブ
に比較して熱負荷が小さく、付着した凝縮水によって凍
結を起しやすい欠点があった。

本考案は上記欠点を改良するためになされたもので、並
設される各チューブ間隙を空気の流れ方向に対し、流入
側から流出側に行くに従い徐々にチューブ間隙を大きく
することで、熱負荷とのバランスを取るようにしたもの
である。

次に、この考案の実施例を図面により説明する。

図において、チューブ１はアルミニウムより製造された
偏平の形状で、この外面にロー材（図示せず）が塗布さ
れている。

このロー材はアル□ニウムを主材として、これに微量の
シリコン、マグネシウム等の添加物を与えたもので、こ
の融点はアル□ニウムのチューブ１、下記するフィン２
よりもやや低いものである。

このチューブ１は多数本、この実施例では５本並設され
、フィン２を介在して、上下にエンドプレート３を固着
し、これを炉内に入れ、ロー材が溶けてチューブ１とフ
ィン２は一体化される。

そして更にチューブ１の流入側はデストリピユータ４が
設けられ、これにより各チューブ１に流れる冷媒は均一
に分配される。

チューブ１内を流れた冷媒は流出側で集合管５で集めら
れ図示しないコンプレッサへ戻される。

このように構成された熱交換器のチューブ間隙ｇｌ
ｔｇ２ ｔｇ３ ｔｇ４は、空気流（矢印で示す）
に対し、流入側から流出側に行くに従い徐々にチューブ
１のチューブ間隙を大きくしている。

即ち、ｇ□〈ｇ２〈ｇ３くｇ４としている。

そのため、熱交換器に加えられる熱負荷は、熱交換器の
後方部へ行くに従い低下するが、チューブ間隙を徐々に
増大させることで、各チューブ１に対する熱負荷を均一
にし、特に蒸発器においては後方部が凍結するのを防ぐ
ことができる。

又）こ０チ１−ブ間隙ｇｌ ９ｇ２ ツｇ３ ラｇ
４は蒸発器においては、凝縮水０排水に好都合である。

即ち、後方に行くに従いチューブ間隙が広がることで、
凝縮水が付着しやすい下流側であっても間隙に凝縮水の
付着が従来よりもしにくくなると共にチューブに風がよ
り当るようになり、該広い間隙を介して滴下がスムーズ
に行なわれる。

なお、この実施例ではフィン２のピッチにつきては、均
一であるが、チューブごとにフィンを設けて流れ方向に
従つと下流側に向ってフィンピッチを狭まくなる方向に
変えることもできるし、またデストリピユータについて
も、必要によっては冷媒の均一分配を多少の変化を与え
ても良いものである。

このように１この考案における冷房装置蒸発器用の熱交
換器は、各チューブのチューブ間隙を空気の流れ方向に
対し、流入側から流出側に従い徐々に大きくしており、
各チューブに対する熱負荷を均一にすることができる。

しかして本願の熱交換器は、各チューブの間隙を所望に
設定することにより得られるものであり、従来に比較し
て特別の付加構成機構を必要としないので従来と同様の
製造工程で局部的な凍結を起すことがない熱交換器を得
ることができる。

そしてそのチューブの間隙がまた熱交換器の後方部の凝
縮水の水切れを良くするものである等の効果を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案を示す斜視図である。 １・・・・・・チューブ、２・・・・・・フィン、３・
・・・・・エンドプレート、４・・・・・・デストリピ
ユータ、５・・・・・・集合管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外面にロー材を塗布されたチューブを折り曲げて複数列
   を形成し、このチューブを多数本並設し、しかもチュー
   ブ間を空気の流れに対し流入側から流出側に行くに従い
   徐々にチューブ間隙を太きくし、この各チューブにコル
   ゲートフィンを配して構成すると共に、各チューブには
   ディストリビュータを介して冷媒が分配されるようにし
   たことを特徴とする熱交換器。