JPH1178617A - エンジン・自動変速機の総合制御装置 - Google Patents
エンジン・自動変速機の総合制御装置Info
- Publication number
- JPH1178617A JPH1178617A JP9240883A JP24088397A JPH1178617A JP H1178617 A JPH1178617 A JP H1178617A JP 9240883 A JP9240883 A JP 9240883A JP 24088397 A JP24088397 A JP 24088397A JP H1178617 A JPH1178617 A JP H1178617A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- control
- shift
- control means
- oil temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 title claims abstract description 91
- 239000003921 oil Substances 0.000 claims description 126
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 23
- 230000009467 reduction Effects 0.000 claims description 11
- 230000007423 decrease Effects 0.000 claims description 7
- 239000010720 hydraulic oil Substances 0.000 claims description 7
- 230000006870 function Effects 0.000 description 25
- 230000008569 process Effects 0.000 description 14
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 13
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 6
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 5
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 5
- 238000011084 recovery Methods 0.000 description 5
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 4
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 4
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 3
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 3
- 230000008859 change Effects 0.000 description 3
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 3
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 3
- 230000002401 inhibitory effect Effects 0.000 description 3
- 230000004044 response Effects 0.000 description 3
- 208000019901 Anxiety disease Diseases 0.000 description 2
- 230000009471 action Effects 0.000 description 2
- 230000036506 anxiety Effects 0.000 description 2
- 230000009194 climbing Effects 0.000 description 2
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 2
- 125000002066 L-histidyl group Chemical group [H]N1C([H])=NC(C([H])([H])[C@](C(=O)[*])([H])N([H])[H])=C1[H] 0.000 description 1
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 1
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 1
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 1
- 230000000994 depressogenic effect Effects 0.000 description 1
- 230000001687 destabilization Effects 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 239000012530 fluid Substances 0.000 description 1
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 description 1
- 230000007935 neutral effect Effects 0.000 description 1
- 238000005457 optimization Methods 0.000 description 1
- 230000002441 reversible effect Effects 0.000 description 1
- 230000006641 stabilisation Effects 0.000 description 1
- 238000011105 stabilization Methods 0.000 description 1
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 1
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60W—CONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
- B60W2552/00—Input parameters relating to infrastructure
- B60W2552/15—Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction
Landscapes
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 マニュアルシフト走行中、A/T高油温対策
等として、A/T高油温時等にシフトダウンさせつつ、
フェイルセーフでの該シフトダウン時、駆動力アップで
車両が不安定になるのを防止するべくこれに合わせてエ
ンジントルクをダウンさせる。 【解決手段】 エンジン動力を入力し、自動変速のほか
手動での変速が選択可能なMモードを有する自動変速機
2を備え、Mモードでの走行中、選択変速段からシフト
ダウンすべきかどうかを判断し、シフトダウンすべきと
判断した場合、ドライバの手動による変速段の選択によ
らず、強制的にシフトダウンを行わせる第1の制御手段
と、該シフトダウンのとき、エンジントルクを一時的に
ダウンさせるようエンジン1の出力を制御する第2の制
御手段を備える。
等として、A/T高油温時等にシフトダウンさせつつ、
フェイルセーフでの該シフトダウン時、駆動力アップで
車両が不安定になるのを防止するべくこれに合わせてエ
ンジントルクをダウンさせる。 【解決手段】 エンジン動力を入力し、自動変速のほか
手動での変速が選択可能なMモードを有する自動変速機
2を備え、Mモードでの走行中、選択変速段からシフト
ダウンすべきかどうかを判断し、シフトダウンすべきと
判断した場合、ドライバの手動による変速段の選択によ
らず、強制的にシフトダウンを行わせる第1の制御手段
と、該シフトダウンのとき、エンジントルクを一時的に
ダウンさせるようエンジン1の出力を制御する第2の制
御手段を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両におけるエン
ジン及び自動変速機の総合制御装置に関するものであ
る。
ジン及び自動変速機の総合制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】車両(自動車)の走行状態に基づいてな
される自動変速モードとドライバの手動(マニュアル)
操作に基づき変速を指示する手動変速モード(Mモー
ド)とを有する変速機は、知られている。
される自動変速モードとドライバの手動(マニュアル)
操作に基づき変速を指示する手動変速モード(Mモー
ド)とを有する変速機は、知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種Mモード機能
は、ドライバの対応性をより高めるものとして導入され
る傾向にある。そのような機能を有する自動変速機(A
/T)では、ドライバはマニュアルシフト走行をしたい
なら、Mモードでのマニュアルシフト操作で自由(任
意)にギヤ段(変速段)を選んで走行することができ、
自動変速のほか、このような追加した機能も使え、その
分、対応性、機能性等が一段と増す。例えば、ドライバ
が、今の車両操縦場面では、加速を必要とする場面であ
ると判断し、そして加速を望んだとき、自己の意思でマ
ニュアルシフトでのアップシフト変速が行える。一方、
このようにギヤ段が自由に選べるということは、その有
する利点の反面で、本発明者の考察に基づけば、例え
ば、次のような点が指摘できる。
は、ドライバの対応性をより高めるものとして導入され
る傾向にある。そのような機能を有する自動変速機(A
/T)では、ドライバはマニュアルシフト走行をしたい
なら、Mモードでのマニュアルシフト操作で自由(任
意)にギヤ段(変速段)を選んで走行することができ、
自動変速のほか、このような追加した機能も使え、その
分、対応性、機能性等が一段と増す。例えば、ドライバ
が、今の車両操縦場面では、加速を必要とする場面であ
ると判断し、そして加速を望んだとき、自己の意思でマ
ニュアルシフトでのアップシフト変速が行える。一方、
このようにギヤ段が自由に選べるということは、その有
する利点の反面で、本発明者の考察に基づけば、例え
ば、次のような点が指摘できる。
【0004】(イ)一例として、A/T車での山道の登
坂のときを考えると、この場合、本来、低いギヤ段の場
合よりも、高いギヤ段(例えば3速よりも高段の4速)
で走行して山道を登坂するときの状態の方が、同じ力
(出力軸トルク)を出すには、A/Tのトルクコンバー
タがそれだけすべってエンジン回転(エンジン動力)を
駆動力に変えて走行するということとなる。
坂のときを考えると、この場合、本来、低いギヤ段の場
合よりも、高いギヤ段(例えば3速よりも高段の4速)
で走行して山道を登坂するときの状態の方が、同じ力
(出力軸トルク)を出すには、A/Tのトルクコンバー
タがそれだけすべってエンジン回転(エンジン動力)を
駆動力に変えて走行するということとなる。
【0005】(ロ)しかして、上述の如くMモードでは
マニュアルシフト操作で自由に変速段を選ぶことができ
る結果、該Mモードでのマニュアルシフト走行で、ドラ
イバによって、そうした高い変速段(例えば、4速A/
Tでの4速)が選択され、その状態で走行がなされる
と、該走行中、トルクコンバータがそのようにすべって
いることから、A/T油温は上昇傾向をみる。よって、
かかる走行状況が長く継続されるなど、状況いかんによ
っては、該油温がA/Tの熱的対策の許容油温近くまで
に達するということも生じ得て、A/Tユニットの充分
な機能確保はしづらくなる(負荷的に厳しい(きつい)
条件となる)。例えば、40km/h程度の速度の走行
状態で、その山道登坂を4速走行(4速マニュアルシフ
ト走行)でしたときには、非常に高油温になってしまう
場合が生ずる。
マニュアルシフト操作で自由に変速段を選ぶことができ
る結果、該Mモードでのマニュアルシフト走行で、ドラ
イバによって、そうした高い変速段(例えば、4速A/
Tでの4速)が選択され、その状態で走行がなされる
と、該走行中、トルクコンバータがそのようにすべって
いることから、A/T油温は上昇傾向をみる。よって、
かかる走行状況が長く継続されるなど、状況いかんによ
っては、該油温がA/Tの熱的対策の許容油温近くまで
に達するということも生じ得て、A/Tユニットの充分
な機能確保はしづらくなる(負荷的に厳しい(きつい)
条件となる)。例えば、40km/h程度の速度の走行
状態で、その山道登坂を4速走行(4速マニュアルシフ
ト走行)でしたときには、非常に高油温になってしまう
場合が生ずる。
【0006】(ハ)Mモード付きA/T搭載車におい
て、望ましいのは、仮に、たとえドライバによってMモ
ードがそのような使われ方で使用されたとしても、かか
る観点からの適切なフェイルセーフが行えることであ
り、しかも、できるだけそのMモード機能が有する上述
のような利点との両立も図って、これが実現できること
である。
て、望ましいのは、仮に、たとえドライバによってMモ
ードがそのような使われ方で使用されたとしても、かか
る観点からの適切なフェイルセーフが行えることであ
り、しかも、できるだけそのMモード機能が有する上述
のような利点との両立も図って、これが実現できること
である。
【0007】(ニ)こうした対策のひとつとして、次の
ような制御が考えられる。すなわち、マニュアルシフト
でドライバが例えば4速の高速段で走行したいと当該4
速の変速段を選んでいても、もし、一律、それをそのま
ま許せば、上掲例のようにA/T油温が高油温となって
A/Tに対しフェイルの要因となる等の不利が生ずる場
合があることから、装置側で、未然にこれを防止し、回
避し得る手段をも組み込むことであり(装置によるフェ
イルセーフ乃至はドライバの操縦のアシスト)、具体的
には、そのマニュアルシフト走行中、上掲例なら、ドラ
イバの当該マニュアル選択にかかわらず(あるいはドラ
イバの選択意思にかかわらずに)、上記(イ)〜(ハ)
で述べた観点から、制御装置をして、当該選択がフェイ
ルの要因となるようなら、制御装置がこれをチェックし
て、強制的、自動的に、より低い変速段(3速)へのギ
ヤダウンをなさしめるという制御を行わせることであ
る。
ような制御が考えられる。すなわち、マニュアルシフト
でドライバが例えば4速の高速段で走行したいと当該4
速の変速段を選んでいても、もし、一律、それをそのま
ま許せば、上掲例のようにA/T油温が高油温となって
A/Tに対しフェイルの要因となる等の不利が生ずる場
合があることから、装置側で、未然にこれを防止し、回
避し得る手段をも組み込むことであり(装置によるフェ
イルセーフ乃至はドライバの操縦のアシスト)、具体的
には、そのマニュアルシフト走行中、上掲例なら、ドラ
イバの当該マニュアル選択にかかわらず(あるいはドラ
イバの選択意思にかかわらずに)、上記(イ)〜(ハ)
で述べた観点から、制御装置をして、当該選択がフェイ
ルの要因となるようなら、制御装置がこれをチェックし
て、強制的、自動的に、より低い変速段(3速)へのギ
ヤダウンをなさしめるという制御を行わせることであ
る。
【0008】(ホ)ここに、こうした手段の併用は、M
モード機能をA/Tに導入する場合、A/T高油温対策
の観点からのフェイルセーフのためのシフトダウンとし
て、有効なものとなり、上記(ハ)の点にも応えられ
る。
モード機能をA/Tに導入する場合、A/T高油温対策
の観点からのフェイルセーフのためのシフトダウンとし
て、有効なものとなり、上記(ハ)の点にも応えられ
る。
【0009】(へ)ところが、上記のような不利を防止
乃至は回避せんと、当該フェイルセーフ実行条件に該当
するときは一律、そうしたシフトダウン制御を制御装置
に強制的に実行させることとすると、他方、車両挙動の
面において、場合いかんで、これが車両の安定性に影響
を及ぼす場合がある。
乃至は回避せんと、当該フェイルセーフ実行条件に該当
するときは一律、そうしたシフトダウン制御を制御装置
に強制的に実行させることとすると、他方、車両挙動の
面において、場合いかんで、これが車両の安定性に影響
を及ぼす場合がある。
【0010】(ト)例えば、制御装置が強制的に上記シ
フトダウン制御を実行したその瞬間、丁度、その時の走
行場面、環境が、落ち葉のあるような路面を走行中であ
ったり、あるいは雨の日だったりしたような場合などで
ある。このような場合において、Mモードであるのに、
かつまた、ドライバの自己の意思にもよらずに、当該シ
フトダウン制御実行条件に該当するがゆえに、突然、勝
手に、制御装置側でなされることとなる、そうした4速
から3速への、または3速から2速等へのギヤダウン
は、上記(ニ)、(ホ)のような有利な面をもつ一方
で、シフトダウン時の駆動力アップによりスリップを誘
発し、結果、安定性劣化要因となる可能性がある。特
に、そのシフトダウン時、より大きく駆動力がアップす
ることとなる後者のケースの3速→2速ギヤダウンとい
ったような場合、更には、特に後輪駆動車の場合等に
は、後輪がすべって、結果、そのシフトダウン時、車体
が右にあるいは左に回転(スピン)してしまうなどの挙
動の不安定を生ずる場合もありうる。したがって、こう
したこともないようにするのが良く、同時に、これらの
不利等も回避できれば、全体として、装置によるフェイ
ルセーフ乃至はドライバの操縦のアシストはより一層効
果を発揮するものとなる。
フトダウン制御を実行したその瞬間、丁度、その時の走
行場面、環境が、落ち葉のあるような路面を走行中であ
ったり、あるいは雨の日だったりしたような場合などで
ある。このような場合において、Mモードであるのに、
かつまた、ドライバの自己の意思にもよらずに、当該シ
フトダウン制御実行条件に該当するがゆえに、突然、勝
手に、制御装置側でなされることとなる、そうした4速
から3速への、または3速から2速等へのギヤダウン
は、上記(ニ)、(ホ)のような有利な面をもつ一方
で、シフトダウン時の駆動力アップによりスリップを誘
発し、結果、安定性劣化要因となる可能性がある。特
に、そのシフトダウン時、より大きく駆動力がアップす
ることとなる後者のケースの3速→2速ギヤダウンとい
ったような場合、更には、特に後輪駆動車の場合等に
は、後輪がすべって、結果、そのシフトダウン時、車体
が右にあるいは左に回転(スピン)してしまうなどの挙
動の不安定を生ずる場合もありうる。したがって、こう
したこともないようにするのが良く、同時に、これらの
不利等も回避できれば、全体として、装置によるフェイ
ルセーフ乃至はドライバの操縦のアシストはより一層効
果を発揮するものとなる。
【0011】よって、より望ましいのは、上記Mモード
での強制的、自動的シフトダウン時、このような挙動の
生ずるのも未然に防止し乃至抑制し得て、安定性をも確
保できることであり、かつ、そのMモード機能の有利な
面は効果的に活かしつつ、またフェイルセーフでのA/
T高油温対策等との調和のある両立をも図って、上記の
ことを達成する制御を実現できることである。
での強制的、自動的シフトダウン時、このような挙動の
生ずるのも未然に防止し乃至抑制し得て、安定性をも確
保できることであり、かつ、そのMモード機能の有利な
面は効果的に活かしつつ、またフェイルセーフでのA/
T高油温対策等との調和のある両立をも図って、上記の
ことを達成する制御を実現できることである。
【0012】本発明は、以上の考察に基づき、また以下
に述べる考察にも基づき、これらの点から改良、改善を
加えようとするものであり、自動変速のほかドライバに
よる手動での変速の選択もできる変速機を搭載する場合
に適用して好適で、適切に上記を実現することのでき
る、車両のエンジン及び自動変速機に対する制御を行わ
せるものである。
に述べる考察にも基づき、これらの点から改良、改善を
加えようとするものであり、自動変速のほかドライバに
よる手動での変速の選択もできる変速機を搭載する場合
に適用して好適で、適切に上記を実現することのでき
る、車両のエンジン及び自動変速機に対する制御を行わ
せるものである。
【0013】また、その手動での変速による車両走行
中、変速機作動油温の高油温等のフェイルセーフで強制
的にシフトダウンせしめた時の挙動の乱れを防止乃至抑
制するのを、車両の走行場面、環境等にも応じ、それら
にも合わせてきめ細かく最適化することを可能ならしめ
る、総合制御装置を提供しようというものである。
中、変速機作動油温の高油温等のフェイルセーフで強制
的にシフトダウンせしめた時の挙動の乱れを防止乃至抑
制するのを、車両の走行場面、環境等にも応じ、それら
にも合わせてきめ細かく最適化することを可能ならしめ
る、総合制御装置を提供しようというものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によって、下記の
如くのエンジン・自動変速機の総合制御装置が提供され
る。すなわち、本発明は、エンジン及び、該エンジン動
力を入力する変速機であって、自動変速のほか手動での
変速が選択可能なマニュアルレンジモードを有する自動
変速機を備え、該マニュアルレンジモードでの走行中、
車両の状態に応じて、その手動選択されている変速段か
らシフトダウンすべきかどうかを判断し、シフトダウン
すべきと判断した場合、ドライバの手動による変速段の
選択によらず、強制的にシフトダウンを行わせるよう
に、変速機の変速を制御する第1の制御手段と、該第1
の制御手段によるシフトダウンのとき、エンジントルク
をダウンさせるようエンジンの出力を制御する第2の制
御手段とを備えることを特徴とするものである。
如くのエンジン・自動変速機の総合制御装置が提供され
る。すなわち、本発明は、エンジン及び、該エンジン動
力を入力する変速機であって、自動変速のほか手動での
変速が選択可能なマニュアルレンジモードを有する自動
変速機を備え、該マニュアルレンジモードでの走行中、
車両の状態に応じて、その手動選択されている変速段か
らシフトダウンすべきかどうかを判断し、シフトダウン
すべきと判断した場合、ドライバの手動による変速段の
選択によらず、強制的にシフトダウンを行わせるよう
に、変速機の変速を制御する第1の制御手段と、該第1
の制御手段によるシフトダウンのとき、エンジントルク
をダウンさせるようエンジンの出力を制御する第2の制
御手段とを備えることを特徴とするものである。
【0015】また、前記第1の制御手段は、変速機作動
油温が所定油温以上の高油温かどうかを判断して、高油
温であると判断されたとき、シフトダウンを実行する手
段を含み、第2の制御手段は、斯く高油温であると判断
された場合、該シフトダウンに合わせてトルクダウン制
御を実行する、ことを特徴とするものである。
油温が所定油温以上の高油温かどうかを判断して、高油
温であると判断されたとき、シフトダウンを実行する手
段を含み、第2の制御手段は、斯く高油温であると判断
された場合、該シフトダウンに合わせてトルクダウン制
御を実行する、ことを特徴とするものである。
【0016】また、前記第1の制御手段は、変速機作動
油の油量収支が不足しているかどうかを判断して、油量
収支が不足していると判断されたとき、シフトダウンを
実行する手段を含み、第2の制御手段は、斯く油量収支
が不足していると判断された場合、該シフトダウンに合
わせてトルクダウン制御を実行する、ことを特徴とする
ものである。
油の油量収支が不足しているかどうかを判断して、油量
収支が不足していると判断されたとき、シフトダウンを
実行する手段を含み、第2の制御手段は、斯く油量収支
が不足していると判断された場合、該シフトダウンに合
わせてトルクダウン制御を実行する、ことを特徴とする
ものである。
【0017】また、前記第2の制御手段は、エンジント
ルクのダウン量を路面μが低いほど大きくするよう路面
μに応じて設定する、ことを特徴とするものである。
ルクのダウン量を路面μが低いほど大きくするよう路面
μに応じて設定する、ことを特徴とするものである。
【0018】また、前記第2の制御手段は、前記第1の
制御手段のシフトダウンによる変速前の駆動力に合わせ
るように、エンジントルクをダウンさせる、ことを特徴
とするものである。
制御手段のシフトダウンによる変速前の駆動力に合わせ
るように、エンジントルクをダウンさせる、ことを特徴
とするものである。
【0019】また、前記第2の制御手段は、エンジント
ルクをダウンさせる期間を、前記第1の制御手段のシフ
トダウンによる変速時間より少なくとも長くなるよう設
定する、ことを特徴とするものである。
ルクをダウンさせる期間を、前記第1の制御手段のシフ
トダウンによる変速時間より少なくとも長くなるよう設
定する、ことを特徴とするものである。
【0020】また、前記第1の制御手段によるシフトダ
ウンのときの前記第2の制御手段によるエンジントルク
のダウン制御状態から、徐々にトルクを復帰させるよ
う、エンジンの出力を制御する第3の制御手段を、更に
備える、ことを特徴とするものである。
ウンのときの前記第2の制御手段によるエンジントルク
のダウン制御状態から、徐々にトルクを復帰させるよ
う、エンジンの出力を制御する第3の制御手段を、更に
備える、ことを特徴とするものである。
【0021】また、エンジントルクを徐々に復帰させる
度合いを路面μに応じて設定し、路面μが低いほどエン
ジントルクの復帰を緩やかなものとするよう制御する、
ことを特徴とするものである。
度合いを路面μに応じて設定し、路面μが低いほどエン
ジントルクの復帰を緩やかなものとするよう制御する、
ことを特徴とするものである。
【0022】また、前記第1及び第2の制御手段による
制御実行後、変速機のフェイルセーフが解除されるまで
か、変速機作動油温が所定油温以上の高油温でないと判
断されるまでか、または変速機作動油の油量収支が不足
していないと判断されるまでは、シフトアップを禁止す
るよう制御するシフトアップ禁止制御手段を、更に備え
る、ことを特徴とするものである。
制御実行後、変速機のフェイルセーフが解除されるまで
か、変速機作動油温が所定油温以上の高油温でないと判
断されるまでか、または変速機作動油の油量収支が不足
していないと判断されるまでは、シフトアップを禁止す
るよう制御するシフトアップ禁止制御手段を、更に備え
る、ことを特徴とするものである。
【0023】また、前記第1及び第2の制御手段による
制御実行に伴い、変速機のフェイルセーフが行われてい
る旨を表す警告か、変速機作動油温が所定油温以上の高
油温にある旨を表す警告か、または変速機作動油の油量
収支が不足している旨を表す警告を、ドライバに与える
警告手段を、更に備える、ことを特徴とするものであ
る。
制御実行に伴い、変速機のフェイルセーフが行われてい
る旨を表す警告か、変速機作動油温が所定油温以上の高
油温にある旨を表す警告か、または変速機作動油の油量
収支が不足している旨を表す警告を、ドライバに与える
警告手段を、更に備える、ことを特徴とするものであ
る。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、上記構成により、基本
的には、マニュアルレンジモードでのドライバによる自
由な手動での変速段の選択を可能にする一方、ドライバ
による該マニュアルレンジモードでの手動変速の多様な
使われ方にも適切に応えられ、その多様な使われ方の結
果、変速機のフェイルセーフ等の観点からシフトダウン
をすべきと制御装置が判断したときは、たとえマニュア
ルレンジモードでの走行中であっても、ドライバの手動
による変速段の選択によらず、強制的にシフトダウン制
御を実行させるとともに、そのシフトダウンのときで
も、不安定な挙動の生ずるのを未然に防止し乃至抑制し
て、安定性をも確保するよう車両の挙動の安定性向上を
図るべく一時的にエンジントルクをダウンさせるように
する制御を実行することを可能ならしめる。よってま
た、自動変速のほかドライバによる手動での変速の選択
もできるマニュアルレンジモードを有する変速機を搭載
する場合に適用して好適で、上記の考察事項(イ)〜
(ト)の観点からの改良、改善が図れるエンジン及び自
動変速機の総合制御を実現できる。
的には、マニュアルレンジモードでのドライバによる自
由な手動での変速段の選択を可能にする一方、ドライバ
による該マニュアルレンジモードでの手動変速の多様な
使われ方にも適切に応えられ、その多様な使われ方の結
果、変速機のフェイルセーフ等の観点からシフトダウン
をすべきと制御装置が判断したときは、たとえマニュア
ルレンジモードでの走行中であっても、ドライバの手動
による変速段の選択によらず、強制的にシフトダウン制
御を実行させるとともに、そのシフトダウンのときで
も、不安定な挙動の生ずるのを未然に防止し乃至抑制し
て、安定性をも確保するよう車両の挙動の安定性向上を
図るべく一時的にエンジントルクをダウンさせるように
する制御を実行することを可能ならしめる。よってま
た、自動変速のほかドライバによる手動での変速の選択
もできるマニュアルレンジモードを有する変速機を搭載
する場合に適用して好適で、上記の考察事項(イ)〜
(ト)の観点からの改良、改善が図れるエンジン及び自
動変速機の総合制御を実現できる。
【0025】好ましくは、この場合、請求項2記載の如
くの構成とすると、変速機作動油の高油温対策としての
強制的シフトダウン制御とこれに合わせたシフトダウン
時の車両の挙動の不安定化防止制御との好適な総合制御
が実現される。マニュアルレンジモードでの走行で、ド
ライバにより自由に変速機が選択され、結果、変速機作
動油温の上昇傾向をみて、熱的対応として機能確保がし
づらくなるような高油温に上昇してしまうといったよう
な使われ方で該マニュアルレンジモードがドライバによ
って使用されたとしても、本制御によれば、適切にこれ
に対応可能であり、変速機作動油の高油温対策からのフ
ェイルセーフが行えるとともに、当該フェイルセーフ実
行条件に該当するとき、シフトダウン制御を強制的に実
行させても、車両挙動の面においてそれが車両の安定性
に影響を及ぼすのも同時に回避できる。よって、マニュ
アルレンジモードでの強制的シフトダウン時、その挙動
の乱れが生ずるのも未然に防止し乃至抑制し得て、安定
性をも確保でき、かつ、マニュアルレンジモード機能の
有利な面は効果的に活かしつつ、またフェイルセーフで
の変速機作動油の高油温対策との両立をも適切に図るこ
とができる。
くの構成とすると、変速機作動油の高油温対策としての
強制的シフトダウン制御とこれに合わせたシフトダウン
時の車両の挙動の不安定化防止制御との好適な総合制御
が実現される。マニュアルレンジモードでの走行で、ド
ライバにより自由に変速機が選択され、結果、変速機作
動油温の上昇傾向をみて、熱的対応として機能確保がし
づらくなるような高油温に上昇してしまうといったよう
な使われ方で該マニュアルレンジモードがドライバによ
って使用されたとしても、本制御によれば、適切にこれ
に対応可能であり、変速機作動油の高油温対策からのフ
ェイルセーフが行えるとともに、当該フェイルセーフ実
行条件に該当するとき、シフトダウン制御を強制的に実
行させても、車両挙動の面においてそれが車両の安定性
に影響を及ぼすのも同時に回避できる。よって、マニュ
アルレンジモードでの強制的シフトダウン時、その挙動
の乱れが生ずるのも未然に防止し乃至抑制し得て、安定
性をも確保でき、かつ、マニュアルレンジモード機能の
有利な面は効果的に活かしつつ、またフェイルセーフで
の変速機作動油の高油温対策との両立をも適切に図るこ
とができる。
【0026】また、請求項3記載の場合のものでは、油
量収支不足の場合の対策としての強制的シフトダウン制
御とこれに合わせたシフトダウン時の車両の挙動の不安
定化防止制御との好適な総合制御が実現され、ここで
は、第1の制御手段は、変速機作動油の油量収支が不足
しているかどうかを判断して、油量収支が不足している
と判断されたとき、シフトダウンを実行する手段を含
み、第2の制御手段は、斯く油量収支が不足していると
判断された場合、該シフトダウンに合わせてトルクダウ
ン制御を実行する構成として、本発明は好適に実施でき
る。この場合は、上記作用効果に加え、マニュアルレン
ジモードでの走行中、ドライバによって油量収支が不足
するような領域での変速段の選択がされた結果、油量収
支不足を生じさせるといったような状況の対応として、
効果的であって、油量収支が不足する場合の対策を実現
でき、かかる場合のフェイルセーフともなる。ここに、
本発明は、請求項2の構成による上記記変速機作動油温
の高油温対策と、請求項3の構成によるに上記油量収支
不足の場合の対策とは、いずれか一方を単独で実施でき
るのみならず、双方ともに実施するようにしてもよい。
量収支不足の場合の対策としての強制的シフトダウン制
御とこれに合わせたシフトダウン時の車両の挙動の不安
定化防止制御との好適な総合制御が実現され、ここで
は、第1の制御手段は、変速機作動油の油量収支が不足
しているかどうかを判断して、油量収支が不足している
と判断されたとき、シフトダウンを実行する手段を含
み、第2の制御手段は、斯く油量収支が不足していると
判断された場合、該シフトダウンに合わせてトルクダウ
ン制御を実行する構成として、本発明は好適に実施でき
る。この場合は、上記作用効果に加え、マニュアルレン
ジモードでの走行中、ドライバによって油量収支が不足
するような領域での変速段の選択がされた結果、油量収
支不足を生じさせるといったような状況の対応として、
効果的であって、油量収支が不足する場合の対策を実現
でき、かかる場合のフェイルセーフともなる。ここに、
本発明は、請求項2の構成による上記記変速機作動油温
の高油温対策と、請求項3の構成によるに上記油量収支
不足の場合の対策とは、いずれか一方を単独で実施でき
るのみならず、双方ともに実施するようにしてもよい。
【0027】また、第1の制御手段によるシフトダウン
時の第2の制御手段でのエンジントルクのダウン制御の
態様としては、請求項4記載のように、エンジントルク
のダウン量を路面μが低いほど大きくするよう路面μに
応じて設定する構成として、本発明は好適に実施でき
る。これによると、上記作用効果のほか、基本的に、そ
の時その時の車両の走行場面、環境等による路面μに応
じたものとでき、該ダウン量を路面μが低いほど大きく
するよう路面μに対応させ得て、この点で、よりきめ細
かな最適な制御が可能である。
時の第2の制御手段でのエンジントルクのダウン制御の
態様としては、請求項4記載のように、エンジントルク
のダウン量を路面μが低いほど大きくするよう路面μに
応じて設定する構成として、本発明は好適に実施でき
る。これによると、上記作用効果のほか、基本的に、そ
の時その時の車両の走行場面、環境等による路面μに応
じたものとでき、該ダウン量を路面μが低いほど大きく
するよう路面μに対応させ得て、この点で、よりきめ細
かな最適な制御が可能である。
【0028】また、請求項5記載の態様の場合は、シフ
トダウンによる変速前の駆動力に合わせるように、当該
シフトダウン時に、エンジントルクをダウンさせるよう
制御する構成とすることができ、本発明は、このような
態様で実施することもできる。このようにすると、トル
クダウンは、変速前のドライバが現に手動で選択してい
た変速段がいずれであるかに対応して適切なものとで
き、ドライバにとっては、かかる強制的なシフトダウン
及びそれに伴うエンジントルクダウンが不意に実行され
ても、基本的にフィーリングの悪化が少なく、違和感も
緩和でき、良好なものとなり、最適化を図ることが可能
である。したがってまた、シフトダウンでの駆動力アッ
プに起因するスリップ等の抑制の点でも、変速前駆動力
以下へまでには落とす必要はなく、よって、最大ダウン
量は、これをリミットとしてエンジントルクダウン制御
を実行すればよく、不必要なトルクダウンを避けられ
る。
トダウンによる変速前の駆動力に合わせるように、当該
シフトダウン時に、エンジントルクをダウンさせるよう
制御する構成とすることができ、本発明は、このような
態様で実施することもできる。このようにすると、トル
クダウンは、変速前のドライバが現に手動で選択してい
た変速段がいずれであるかに対応して適切なものとで
き、ドライバにとっては、かかる強制的なシフトダウン
及びそれに伴うエンジントルクダウンが不意に実行され
ても、基本的にフィーリングの悪化が少なく、違和感も
緩和でき、良好なものとなり、最適化を図ることが可能
である。したがってまた、シフトダウンでの駆動力アッ
プに起因するスリップ等の抑制の点でも、変速前駆動力
以下へまでには落とす必要はなく、よって、最大ダウン
量は、これをリミットとしてエンジントルクダウン制御
を実行すればよく、不必要なトルクダウンを避けられ
る。
【0029】また、請求項6記載の態様の場合では、エ
ンジントルクをダウンさせる期間を、当該シフトダウン
による変速時間より少なくとも長くなるよう設定する構
成とすることができ、本発明は、このような態様で実施
することもできる。このようにすれば、当該期間は、変
速時間よりやや長い時間で足り、よって、不必要に長い
期間、エンジントルクを低下させておく必要はなくな
り、車両の挙動が落ち着くと思われる時間にわたり、エ
ンジントルクをダウンさせる制御態様とすることができ
る。そして、その期間経過後に、トルク復帰制御を適切
に開始させられることにもなる。
ンジントルクをダウンさせる期間を、当該シフトダウン
による変速時間より少なくとも長くなるよう設定する構
成とすることができ、本発明は、このような態様で実施
することもできる。このようにすれば、当該期間は、変
速時間よりやや長い時間で足り、よって、不必要に長い
期間、エンジントルクを低下させておく必要はなくな
り、車両の挙動が落ち着くと思われる時間にわたり、エ
ンジントルクをダウンさせる制御態様とすることができ
る。そして、その期間経過後に、トルク復帰制御を適切
に開始させられることにもなる。
【0030】また、本発明は、請求項7記載の如く、第
1の制御手段によるシフトダウンのときの第2の制御手
段によるエンジントルクのダウン制御状態から、徐々に
トルクを復帰させるよう、エンジンの出力を制御する第
3の制御手段を、更に備える構成として好適に実施でき
る。このようにすると、上記作用効果に加えて、なめら
かにトルク復帰させて挙動の乱れを防ぐようにすること
ができ、トルク復帰時の場合の安定性向上も図れて、よ
り効果的である。
1の制御手段によるシフトダウンのときの第2の制御手
段によるエンジントルクのダウン制御状態から、徐々に
トルクを復帰させるよう、エンジンの出力を制御する第
3の制御手段を、更に備える構成として好適に実施でき
る。このようにすると、上記作用効果に加えて、なめら
かにトルク復帰させて挙動の乱れを防ぐようにすること
ができ、トルク復帰時の場合の安定性向上も図れて、よ
り効果的である。
【0031】また、この場合において、好ましくは、請
求項8記載のように、エンジントルクを徐々に復帰させ
る度合いを路面μに応じて設定し、路面μが低いほどエ
ンジントルクの復帰を緩やかなものとするよう制御する
と、ダウン量を路面μに応じて設定する場合の態様と同
様にして、かかるトルク復帰についても、その時その時
の走行場面、環境等による路面μに応じたものとでき、
エンジントルクを徐々に復帰させる度合いを路面μが低
いほどエンジントルクの復帰を緩やかなものとするよう
路面μに対応させ得て、この点で、よりきめ細かな最適
な制御が可能である。
求項8記載のように、エンジントルクを徐々に復帰させ
る度合いを路面μに応じて設定し、路面μが低いほどエ
ンジントルクの復帰を緩やかなものとするよう制御する
と、ダウン量を路面μに応じて設定する場合の態様と同
様にして、かかるトルク復帰についても、その時その時
の走行場面、環境等による路面μに応じたものとでき、
エンジントルクを徐々に復帰させる度合いを路面μが低
いほどエンジントルクの復帰を緩やかなものとするよう
路面μに対応させ得て、この点で、よりきめ細かな最適
な制御が可能である。
【0032】また、請求項9記載の如くにシフトアップ
禁止手段を更に備える構成として本発明は好適に実施で
きる。この場合は、上記作用効果に加えて、その間は適
切にシフトアップを禁止する制御が行われ、シフトダウ
ン及びエンジントルクダウン制御の実効性を確実に確保
でき、より効果的なものとなる。
禁止手段を更に備える構成として本発明は好適に実施で
きる。この場合は、上記作用効果に加えて、その間は適
切にシフトアップを禁止する制御が行われ、シフトダウ
ン及びエンジントルクダウン制御の実効性を確実に確保
でき、より効果的なものとなる。
【0033】また、本発明は、請求項10記載の如くに
警告手段を更に備える構成として好適に実施できる。こ
の場合は、上記作用効果に加えて、かかる警告が、ドラ
イバに誤った判断等をさせることを防ぐのに役立つもの
なる。例えば、マニュアルレンジモードを選択している
のに、かつ、ドライバ自身はシフトダウン操作はしてい
なのにかかわらず、シフトダウンがなされたときに、か
つまたエンジントルクダウンがなされたときに、それが
故障によるのではないか等の不安をドライバに与え、あ
るいはそれに起因して当該走行中の車両を停止させてし
まう等の不要の行為をとらせるに至るなどといったこと
も回避できる。
警告手段を更に備える構成として好適に実施できる。こ
の場合は、上記作用効果に加えて、かかる警告が、ドラ
イバに誤った判断等をさせることを防ぐのに役立つもの
なる。例えば、マニュアルレンジモードを選択している
のに、かつ、ドライバ自身はシフトダウン操作はしてい
なのにかかわらず、シフトダウンがなされたときに、か
つまたエンジントルクダウンがなされたときに、それが
故障によるのではないか等の不安をドライバに与え、あ
るいはそれに起因して当該走行中の車両を停止させてし
まう等の不要の行為をとらせるに至るなどといったこと
も回避できる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図1は、本発明の一実施例に係るシ
ステム構成図である。図中、1は電子制御式、例えば電
子制御燃料噴射式のエンジン(ENG)、2は電子制御
式の自動変速機(A/T)、2aは伝動系に挿入した流
体継手としてのトルクコンバータである。
に基づき説明する。図1は、本発明の一実施例に係るシ
ステム構成図である。図中、1は電子制御式、例えば電
子制御燃料噴射式のエンジン(ENG)、2は電子制御
式の自動変速機(A/T)、2aは伝動系に挿入した流
体継手としてのトルクコンバータである。
【0035】本実施例では、車両(自動車)は、左右前
輪を従動輪、左右後輪を駆動輪とする駆動方式のFR車
とする。また、エンジン1は、燃料供給のほか、点火時
期等を電子制御されるとともに、スロットル弁を電子制
御する装置を有するエンジンシステムによる4気筒等の
エンジンとする。
輪を従動輪、左右後輪を駆動輪とする駆動方式のFR車
とする。また、エンジン1は、燃料供給のほか、点火時
期等を電子制御されるとともに、スロットル弁を電子制
御する装置を有するエンジンシステムによる4気筒等の
エンジンとする。
【0036】また、該エンジン1からの動力が入力され
る自動変速機2は、本実施例では、変速制御パラメータ
応じて変速制御される有段自動変速機(例えば、4速A
/T)とする。更には、これは、変速制御パラメータに
応じて変速段の選択がなされる自動変速モードと、ドラ
イバがマニュアル操作で変速できるMモード(マニュア
ルレンジモード)とを有するものとする。
る自動変速機2は、本実施例では、変速制御パラメータ
応じて変速制御される有段自動変速機(例えば、4速A
/T)とする。更には、これは、変速制御パラメータに
応じて変速段の選択がなされる自動変速モードと、ドラ
イバがマニュアル操作で変速できるMモード(マニュア
ルレンジモード)とを有するものとする。
【0037】エンジン1の吸気通路3(吸気管)には、
コントローラにより制御可能なスロットル弁(スロット
ルバルブ)4を設ける。これは、既知の電制スロットル
の特性例の如くに、その開度(TVO)をアクセルペダ
ル5の開度情報に基づきスロットルアクチュエータが制
御できる装置構成によるものとすることができる。
コントローラにより制御可能なスロットル弁(スロット
ルバルブ)4を設ける。これは、既知の電制スロットル
の特性例の如くに、その開度(TVO)をアクセルペダ
ル5の開度情報に基づきスロットルアクチュエータが制
御できる装置構成によるものとすることができる。
【0038】ここに、スロットル弁4の開閉を制御して
エンジン1の吸入空気量の調整・制御をするスロットル
アクチュエータは、例えば、通電により駆動制御される
スロットルモータ6を含んで構成されるものとすること
ができる。基本的には、ここでは、該モータ6を駆動
し、その回転を減速ギヤ機構等を介しスロットル弁4に
伝えてこれを回動させるものとする。このスロットルコ
ントロール機能では、アクセルぺダル開度信号とスロッ
トル弁開度信号を用いてスロットル弁4の制御を行い、
通常は、アクセルペダル5の開度情報に基づきスロット
ルモータ6を制御してアクセルペダル開度とスロットル
弁開度との1:1対応の関係を実現させる。
エンジン1の吸入空気量の調整・制御をするスロットル
アクチュエータは、例えば、通電により駆動制御される
スロットルモータ6を含んで構成されるものとすること
ができる。基本的には、ここでは、該モータ6を駆動
し、その回転を減速ギヤ機構等を介しスロットル弁4に
伝えてこれを回動させるものとする。このスロットルコ
ントロール機能では、アクセルぺダル開度信号とスロッ
トル弁開度信号を用いてスロットル弁4の制御を行い、
通常は、アクセルペダル5の開度情報に基づきスロット
ルモータ6を制御してアクセルペダル開度とスロットル
弁開度との1:1対応の関係を実現させる。
【0039】なお、本例では、かかる電制スロットルシ
ステムに対し、その動作故障時対応のリンプホーム機能
を実現するため、たとえモータ6故障時でも、スロット
ルワイヤ8を介しスロットルチャンバ部に配置したドラ
ム7を回転させスロットル弁シャフトを回動させる構成
等によって機械的にスロットル弁4を強制的に開くこと
のできる構造をスロットル作動機構40に設けてある。
ステムに対し、その動作故障時対応のリンプホーム機能
を実現するため、たとえモータ6故障時でも、スロット
ルワイヤ8を介しスロットルチャンバ部に配置したドラ
ム7を回転させスロットル弁シャフトを回動させる構成
等によって機械的にスロットル弁4を強制的に開くこと
のできる構造をスロットル作動機構40に設けてある。
【0040】エンジン1の出力トルクは、トルクコンバ
ータ2aを経て自動変速機2に入力される。自動変速機
2は、そのエンジン1の回転動力を、Mモード時を含
め、その選択変速段(ギヤ段)に応じたギヤ比で変速し
て、変速機出力軸21に伝達し、ディファレンシャルギ
ヤを介し駆動輪に伝えて車両を駆動する。
ータ2aを経て自動変速機2に入力される。自動変速機
2は、そのエンジン1の回転動力を、Mモード時を含
め、その選択変速段(ギヤ段)に応じたギヤ比で変速し
て、変速機出力軸21に伝達し、ディファレンシャルギ
ヤを介し駆動輪に伝えて車両を駆動する。
【0041】エンジン1及び自動変速機2は、本例では
それぞれ、エンジン制御用のコントローラ31、自動変
速機制御用のコントローラ(A/Tコントローラ)32
を備える。
それぞれ、エンジン制御用のコントローラ31、自動変
速機制御用のコントローラ(A/Tコントローラ)32
を備える。
【0042】エンジンコントローラ31は、エンジン回
転数、負荷情報等のエンジン運転パラメータに基づき燃
費や排ガス特性等が最適になるよう燃料供給を行うべく
燃料噴射弁に対してする燃料噴射制御、点火時期制御そ
の他のエンジン制御を実行するとともに、ここでは、該
コントローラはスロットル弁4の開度を制御するスロッ
トルコントロール機能を有するコントローラとしても機
能させるものとする。したがって、本実施例では、スロ
ットルアクチュエータ制御系は、該コントローラ31の
一部も含んで構成されるが、スロットルコントロール機
能を有するスロットルコントローラを別途設けてもよ
い。
転数、負荷情報等のエンジン運転パラメータに基づき燃
費や排ガス特性等が最適になるよう燃料供給を行うべく
燃料噴射弁に対してする燃料噴射制御、点火時期制御そ
の他のエンジン制御を実行するとともに、ここでは、該
コントローラはスロットル弁4の開度を制御するスロッ
トルコントロール機能を有するコントローラとしても機
能させるものとする。したがって、本実施例では、スロ
ットルアクチュエータ制御系は、該コントローラ31の
一部も含んで構成されるが、スロットルコントロール機
能を有するスロットルコントローラを別途設けてもよ
い。
【0043】エンジンコントローラ31には、アクセル
ペダル開度を検出するアクセルセンサ45からの信号、
及びスロットル弁開度を検出するスロットルセンサ59
からの信号を入力するとともに、車速を検出する車速セ
ンサ35からの信号、及びエンジン回転数等の情報、そ
の他の情報を入力する。なお、TCS制御(トラクショ
ンコントロール)をエンジン1の出力トルク制御で行う
場合では、車輪速センサからの情報も入力し、従動輪の
前輪と駆動輪の後輪の回転数を検出し、斯く検出された
従動輪回転数情報と動輪回転数情報とからスリップ状態
を検出し、加速スリップ時駆動輪トルクを抑制制御する
ようスリップ状態に応じてエンジン1の出力制御(例え
ば、フューエルカット等)を実行することができる。こ
の場合、TCS制御系は、該コントローラ31の一部を
含んで構成できるが、TCSコントローラを別途設けて
もよい。
ペダル開度を検出するアクセルセンサ45からの信号、
及びスロットル弁開度を検出するスロットルセンサ59
からの信号を入力するとともに、車速を検出する車速セ
ンサ35からの信号、及びエンジン回転数等の情報、そ
の他の情報を入力する。なお、TCS制御(トラクショ
ンコントロール)をエンジン1の出力トルク制御で行う
場合では、車輪速センサからの情報も入力し、従動輪の
前輪と駆動輪の後輪の回転数を検出し、斯く検出された
従動輪回転数情報と動輪回転数情報とからスリップ状態
を検出し、加速スリップ時駆動輪トルクを抑制制御する
ようスリップ状態に応じてエンジン1の出力制御(例え
ば、フューエルカット等)を実行することができる。こ
の場合、TCS制御系は、該コントローラ31の一部を
含んで構成できるが、TCSコントローラを別途設けて
もよい。
【0044】エンジンコントローラ31は、マイクロコ
ンピュータを含んで構成され、入力検出回路と、演算処
理回路(CPU)と、該演算処理回路により実行される
エンジン制御(燃料供給制御、フューエルカット制御、
点火時期制御、吸入空気量制御等を含む)及びアクセル
ぺダル開度に基づくスロットル弁開度制御等の各種制御
プログラム、並びに演算結果その他の情報等を記憶格納
する記憶回路(RAM,ROM)と、燃料噴射弁に対す
る噴射弁駆動用制御信号(Ti)、及びスロットルモー
タ6に対する作動制御用の制御信号等を送出する出力回
路等から構成される。
ンピュータを含んで構成され、入力検出回路と、演算処
理回路(CPU)と、該演算処理回路により実行される
エンジン制御(燃料供給制御、フューエルカット制御、
点火時期制御、吸入空気量制御等を含む)及びアクセル
ぺダル開度に基づくスロットル弁開度制御等の各種制御
プログラム、並びに演算結果その他の情報等を記憶格納
する記憶回路(RAM,ROM)と、燃料噴射弁に対す
る噴射弁駆動用制御信号(Ti)、及びスロットルモー
タ6に対する作動制御用の制御信号等を送出する出力回
路等から構成される。
【0045】また、エンジンコントローラ31は、ここ
では、データ伝送路37,38を介して、Mモード付き
の自動変速機2のA/Tコントローラ32と通信可能に
結ばれる。エンジンコントローラ31の記憶回路には、
A/Tコントローラ32との通信制御プログラムも格納
され、その入力検出回路へは、A/Tコントローラ32
からの通信用の情報も入力される。そして、該記憶回路
にはまた、A/Tコントローラ32側で実行されるMモ
ード選択時の強制的シフトダウン制御と合わせた、エン
ジントルクダウン制御(低減制御)のための制御プログ
ラムも格納される。ここに、変速機側での該シフトダウ
ン制御は、Mモードでの走行中でも、車両走行状態に応
じて、その手動選択されている変速段からシフトダウン
すべきかどうかを判断して、シフトダウンすべきと判断
した場合、ドライバの手動による変速段の選択によらず
に、強制的にシフトダウンを行わせるものであり、かか
るシフトダウン制御のとき、これと同期して、エンジン
制御側でエンジントルクを一時的にダウンさせるようエ
ンジンの出力制御を実行させるべく、データ伝送路37
を通して、その制御情報をエンジンコントローラ31側
へ送信することができる。
では、データ伝送路37,38を介して、Mモード付き
の自動変速機2のA/Tコントローラ32と通信可能に
結ばれる。エンジンコントローラ31の記憶回路には、
A/Tコントローラ32との通信制御プログラムも格納
され、その入力検出回路へは、A/Tコントローラ32
からの通信用の情報も入力される。そして、該記憶回路
にはまた、A/Tコントローラ32側で実行されるMモ
ード選択時の強制的シフトダウン制御と合わせた、エン
ジントルクダウン制御(低減制御)のための制御プログ
ラムも格納される。ここに、変速機側での該シフトダウ
ン制御は、Mモードでの走行中でも、車両走行状態に応
じて、その手動選択されている変速段からシフトダウン
すべきかどうかを判断して、シフトダウンすべきと判断
した場合、ドライバの手動による変速段の選択によらず
に、強制的にシフトダウンを行わせるものであり、かか
るシフトダウン制御のとき、これと同期して、エンジン
制御側でエンジントルクを一時的にダウンさせるようエ
ンジンの出力制御を実行させるべく、データ伝送路37
を通して、その制御情報をエンジンコントローラ31側
へ送信することができる。
【0046】自動変速機2は、トルクコンバータ2a、
変速機構、クラッチ・ブレーキ(バンドブレーキ)等の
各摩擦要素のほか、コントロールバルブ22を有する。
該コントロールバルブ22には変速制御油圧回路が形成
されるとともに、第1シフトソレノイド及び第2シフト
ソレノイド、その他のライン圧ソレノイド、ロックアッ
プソレノイド等のソレノイドを備える。これらソレノイ
ドは、A/Tコントローラ32により制御し、該コント
ローラ32には、変速制御パラメータとしてのアクセル
ペダル開度を検出するアクセルセンサ45からの信号、
車速(VSP)を検出する車速センサ35からの信号、
その他の情報を入力する。また、本実施例では、変速機
作動油温(A/T油温)を検出する油温センサ60から
の信号を入力する。なお、スロットル弁開度(TVO)
情報をも必要とする場合なら、これはエンジンコントロ
ーラ31から取り込むようにしてもよく、また、スロッ
トルセンサ59からの信号を入力してもよい。
変速機構、クラッチ・ブレーキ(バンドブレーキ)等の
各摩擦要素のほか、コントロールバルブ22を有する。
該コントロールバルブ22には変速制御油圧回路が形成
されるとともに、第1シフトソレノイド及び第2シフト
ソレノイド、その他のライン圧ソレノイド、ロックアッ
プソレノイド等のソレノイドを備える。これらソレノイ
ドは、A/Tコントローラ32により制御し、該コント
ローラ32には、変速制御パラメータとしてのアクセル
ペダル開度を検出するアクセルセンサ45からの信号、
車速(VSP)を検出する車速センサ35からの信号、
その他の情報を入力する。また、本実施例では、変速機
作動油温(A/T油温)を検出する油温センサ60から
の信号を入力する。なお、スロットル弁開度(TVO)
情報をも必要とする場合なら、これはエンジンコントロ
ーラ31から取り込むようにしてもよく、また、スロッ
トルセンサ59からの信号を入力してもよい。
【0047】また、A/Tコントローラ32には、変速
制御パラメータに応じて変速段の選択がなされる自動変
速モードのほかMモードの選択もできるシフト操作装置
65からのモード選択切替え、及びMモード選択時のマ
ニュアルシフトによる変速を行わせる変速指示(指令)
信号の各情報も入力する。これは、例えば図2に、その
例が示される。
制御パラメータに応じて変速段の選択がなされる自動変
速モードのほかMモードの選択もできるシフト操作装置
65からのモード選択切替え、及びMモード選択時のマ
ニュアルシフトによる変速を行わせる変速指示(指令)
信号の各情報も入力する。これは、例えば図2に、その
例が示される。
【0048】図2の場合、図示の如く、操作装置65
は、一方のシフトレバーガイド溝65aにそって、パー
キング(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、
ドライブ(D)のこの順で各レンジ位置が設定される。
また、これと平行なガイド溝65bには、Mモード用の
ものとして、Dレンジ位置からシフトレバー(図示せ
ず)を横に移動させかつ前後に移動させることで選択す
るマニュアルシフトためのアップシフト位置(+)及び
ダウンシフト位置(−)が設定される。これにより、ド
ライバによるMモード選択時には、Mモード選択信号が
出力されるとともに、ガイド溝65b内でシフトレバー
を前後に倒せば、その都度、アップシフト信号、ダウン
シフト信号が出力される。したがって、1段高速側また
は1段低速側の変速段への指示がコントローラ32に対
して行え、こうしたマニュアル操作でアップシフト、ダ
ウンシフトの選択ができるMモード機能を有すると、D
レンジでの自動変速によるギア比(変速比)制御によら
ずに、ドライバはそのMモードで自己の意思に従った変
速ができる。
は、一方のシフトレバーガイド溝65aにそって、パー
キング(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、
ドライブ(D)のこの順で各レンジ位置が設定される。
また、これと平行なガイド溝65bには、Mモード用の
ものとして、Dレンジ位置からシフトレバー(図示せ
ず)を横に移動させかつ前後に移動させることで選択す
るマニュアルシフトためのアップシフト位置(+)及び
ダウンシフト位置(−)が設定される。これにより、ド
ライバによるMモード選択時には、Mモード選択信号が
出力されるとともに、ガイド溝65b内でシフトレバー
を前後に倒せば、その都度、アップシフト信号、ダウン
シフト信号が出力される。したがって、1段高速側また
は1段低速側の変速段への指示がコントローラ32に対
して行え、こうしたマニュアル操作でアップシフト、ダ
ウンシフトの選択ができるMモード機能を有すると、D
レンジでの自動変速によるギア比(変速比)制御によら
ずに、ドライバはそのMモードで自己の意思に従った変
速ができる。
【0049】A/Tコントローラ32は、マイクロコン
ピュータを含んで構成される。本実施例では、エンジン
コントローラ31からのデータをも含んだ入力のための
入力検出回路と、演算処理回路(CPU)と、該演算処
理回路により実行される変速制御、トルクコンバータ2
aによるロックアップ制御、ライン圧制御等の基本的な
変速機制御プログラムのほか、エンジンコントローラ3
1との通信制御、Mモード選択時の変速機フェイル対応
のシフトダウン制御等の各種制御プログラム、並びに演
算結果その他の情報等を記憶格納する記憶回路(RA
M,ROM)と、コントロールバルブ22の第1,第2
のシフトソレノイド等への駆動用の制御信号(S)、及
びA/T油温の状態を表示し、油温が高油温にあること
を表す警告をドライバに与えるようにすることのできる
油温警告灯62に対する表示用制御信号、エンジンコン
トローラ31への通信用制御信号等を送出する出力回路
等から構成することができる。
ピュータを含んで構成される。本実施例では、エンジン
コントローラ31からのデータをも含んだ入力のための
入力検出回路と、演算処理回路(CPU)と、該演算処
理回路により実行される変速制御、トルクコンバータ2
aによるロックアップ制御、ライン圧制御等の基本的な
変速機制御プログラムのほか、エンジンコントローラ3
1との通信制御、Mモード選択時の変速機フェイル対応
のシフトダウン制御等の各種制御プログラム、並びに演
算結果その他の情報等を記憶格納する記憶回路(RA
M,ROM)と、コントロールバルブ22の第1,第2
のシフトソレノイド等への駆動用の制御信号(S)、及
びA/T油温の状態を表示し、油温が高油温にあること
を表す警告をドライバに与えるようにすることのできる
油温警告灯62に対する表示用制御信号、エンジンコン
トローラ31への通信用制御信号等を送出する出力回路
等から構成することができる。
【0050】変速については、基本的には、以下の制御
内容のものとしてこれを行うことができる。自動変速機
2は、アクセルぺダル開度と車速により変速制御を行う
シフトスケジュールを有する。変速制御に際し、A/T
コントローラ32は、Dレンジ選択時(自動変速モー
ド)では、これら情報から、現在の運転状態に最適な変
速段を、あらかじめ定めたシフトスケジュールに従って
選択し、その変速段となるように第1,第2のシフトソ
レノイドをON,OFFさせて所定の変速を行う。
内容のものとしてこれを行うことができる。自動変速機
2は、アクセルぺダル開度と車速により変速制御を行う
シフトスケジュールを有する。変速制御に際し、A/T
コントローラ32は、Dレンジ選択時(自動変速モー
ド)では、これら情報から、現在の運転状態に最適な変
速段を、あらかじめ定めたシフトスケジュールに従って
選択し、その変速段となるように第1,第2のシフトソ
レノイドをON,OFFさせて所定の変速を行う。
【0051】シフトスケジュールは、同一アクセルぺダ
ル開度では車速が高くなるに従い、高速段へアップシフ
トしていくように、また、アクセルぺダル開度が大きい
ほど、従ってスロットル弁開度が大きいほど、現在の変
速段での駆動走行ができるだけ可能なよう高車速側寄り
でアップシフトするようにスケジュールするのが、通常
である。ここに、自動変速では、かかる変速線特性デー
タ(シフトスケジュールデータ)を用い、A/Tコント
ローラ32が、最適変速段を判断、決定し、この変速段
が得られるようシフトソレノイドのON,OFFの組み
合わせ(S)を指令すると、これらシフトソレノイドの
ON,OFFに応じ、コントロールバルブ22は、ライ
ン圧ソレノイドにより調圧された油圧を変速機内の選択
された摩擦要素に作動油圧(締結圧)として供給し、こ
れら摩擦要素の作動(解放・締結)により上記最適変速
段を自動変速機2に選択させることができる。
ル開度では車速が高くなるに従い、高速段へアップシフ
トしていくように、また、アクセルぺダル開度が大きい
ほど、従ってスロットル弁開度が大きいほど、現在の変
速段での駆動走行ができるだけ可能なよう高車速側寄り
でアップシフトするようにスケジュールするのが、通常
である。ここに、自動変速では、かかる変速線特性デー
タ(シフトスケジュールデータ)を用い、A/Tコント
ローラ32が、最適変速段を判断、決定し、この変速段
が得られるようシフトソレノイドのON,OFFの組み
合わせ(S)を指令すると、これらシフトソレノイドの
ON,OFFに応じ、コントロールバルブ22は、ライ
ン圧ソレノイドにより調圧された油圧を変速機内の選択
された摩擦要素に作動油圧(締結圧)として供給し、こ
れら摩擦要素の作動(解放・締結)により上記最適変速
段を自動変速機2に選択させることができる。
【0052】Mモードの場合にあっては、操作装置65
からの信号に応じてこれを行うことができる。このとき
は、A/Tコントローラ32がドライバによるそのマニ
ュアルシフトで指示された変速段を判断する。かくし
て、該当変速段が得られるようシフトソレノイドのO
N,OFFの組み合わせ(S)を指令すれば、これに基
づく対応摩擦要素の解放・締結制御によって、対応変速
段への変速を行わせることができる。
からの信号に応じてこれを行うことができる。このとき
は、A/Tコントローラ32がドライバによるそのマニ
ュアルシフトで指示された変速段を判断する。かくし
て、該当変速段が得られるようシフトソレノイドのO
N,OFFの組み合わせ(S)を指令すれば、これに基
づく対応摩擦要素の解放・締結制御によって、対応変速
段への変速を行わせることができる。
【0053】加えて、本実施例においては、エンジン1
のエンジンコントローラ31とMモード付きの自動変速
機2のA/Tコントローラ32との間で、更に、総合
的、統合的な制御をも行う。ここでは、変速については
上記のほか、Mモード選択時の変速では、マニュアルシ
フト走行中、A/T高油温対策として、センサ62によ
る検出A/T油温が高油温を示すに至ったとき、A/T
コントローラ32は、ドライバによるそのマニュアルシ
フトで指示変速段にかかわらず、ギヤを低速段に落とす
べくシフトダウン(ギヤダウン)をさせる制御を実行す
るとともに、フェイルセーフでのかかるシフトダウン
時、駆動力アップで車両が不安定になるのを防止するべ
く、タイヤのグリップが落ちないよう、エンジンコント
ローラ31側は、これに合わせてエンジントルクを適切
にダウンさせる制御をも実行する。
のエンジンコントローラ31とMモード付きの自動変速
機2のA/Tコントローラ32との間で、更に、総合
的、統合的な制御をも行う。ここでは、変速については
上記のほか、Mモード選択時の変速では、マニュアルシ
フト走行中、A/T高油温対策として、センサ62によ
る検出A/T油温が高油温を示すに至ったとき、A/T
コントローラ32は、ドライバによるそのマニュアルシ
フトで指示変速段にかかわらず、ギヤを低速段に落とす
べくシフトダウン(ギヤダウン)をさせる制御を実行す
るとともに、フェイルセーフでのかかるシフトダウン
時、駆動力アップで車両が不安定になるのを防止するべ
く、タイヤのグリップが落ちないよう、エンジンコント
ローラ31側は、これに合わせてエンジントルクを適切
にダウンさせる制御をも実行する。
【0054】かようにエンジン1と自動変速機2を総合
制御する場合、そうしたA/T高油温対策としてシフト
ダウンさせたときの車両不安定化(スピン)防止制御に
おいて、好ましくは、エンジントルクダウンは一時的に
ダウンさせるように制御する。好ましくはまた、そのシ
フトダウンによる変速前の駆動力に合わせるように、当
該変速時(シフトダウン時)に、エンジントルクをダウ
ンさせるよう制御する。すなわち、一旦、その変速前の
駆動力(出力軸(21)トルク)並になるようにと、エ
ンジン1の出力を調整してトルクダウンを実行させる。
このようにすると、トルクダウンは、ドライバが現に手
動で選択していた変速前の変速段がいずれであるかに対
応して適切なものとでき、ドライバにとっては、自己が
シフトダウン操作しないのに、かかる強制的なシフトダ
ウン及びそれに伴うエンジントルクダウンがコントロー
ラ(31,32)側で不意に実行されても、基本的にフ
ィーリングの悪化が少ないので、違和感も緩和でき、こ
の点で良好なものとなり、最適な制御が可能となる。し
たがってまた、シフトダウンでの駆動力アップに起因す
るスリップ等の抑制の点でも、変速前駆動力以下までに
は落とす必要はなく、よって、最大ダウン量は、ほぼ変
速前の駆動力までとするように、これをリミットとして
エンジントルクダウン制御を実行すればよく、過剰な
(不必要な)トルクダウンを避けられる。
制御する場合、そうしたA/T高油温対策としてシフト
ダウンさせたときの車両不安定化(スピン)防止制御に
おいて、好ましくは、エンジントルクダウンは一時的に
ダウンさせるように制御する。好ましくはまた、そのシ
フトダウンによる変速前の駆動力に合わせるように、当
該変速時(シフトダウン時)に、エンジントルクをダウ
ンさせるよう制御する。すなわち、一旦、その変速前の
駆動力(出力軸(21)トルク)並になるようにと、エ
ンジン1の出力を調整してトルクダウンを実行させる。
このようにすると、トルクダウンは、ドライバが現に手
動で選択していた変速前の変速段がいずれであるかに対
応して適切なものとでき、ドライバにとっては、自己が
シフトダウン操作しないのに、かかる強制的なシフトダ
ウン及びそれに伴うエンジントルクダウンがコントロー
ラ(31,32)側で不意に実行されても、基本的にフ
ィーリングの悪化が少ないので、違和感も緩和でき、こ
の点で良好なものとなり、最適な制御が可能となる。し
たがってまた、シフトダウンでの駆動力アップに起因す
るスリップ等の抑制の点でも、変速前駆動力以下までに
は落とす必要はなく、よって、最大ダウン量は、ほぼ変
速前の駆動力までとするように、これをリミットとして
エンジントルクダウン制御を実行すればよく、過剰な
(不必要な)トルクダウンを避けられる。
【0055】他方でまた、好ましくは、エンジントルク
のダウン量は、当該走行路面の路面μに応じて設定する
ことができる。これによると、基本的に、その時その時
の走行場面、環境等による路面μに応じたものとでき、
該ダウン量を路面μが低いほど大きくするよう路面μに
対応させ得て、この点で、よりきめ細かで最適な制御が
可能である。ここに、かように路面μに応じてダウン量
を設定する手法を採用する場合でも、上記の最大ダウン
量のリミットを設定する手法を加味すれば、更に効果的
なものとなる。
のダウン量は、当該走行路面の路面μに応じて設定する
ことができる。これによると、基本的に、その時その時
の走行場面、環境等による路面μに応じたものとでき、
該ダウン量を路面μが低いほど大きくするよう路面μに
対応させ得て、この点で、よりきめ細かで最適な制御が
可能である。ここに、かように路面μに応じてダウン量
を設定する手法を採用する場合でも、上記の最大ダウン
量のリミットを設定する手法を加味すれば、更に効果的
なものとなる。
【0056】図3以下をも参照して、Mモード選択時で
のマニュアルシフト走行中のA/T高油温対策としての
シフトダウン制御及びこれに合わせた一時的なエンジン
トルクダウン制御の好適な一例を説明する。図3は、本
システムでのエンジン制御と変速機制御による総合制御
系に適用できる制御プログラムの一例を示すものであ
る。図中、ステップS101〜S103、及びステップ
S105〜S108の処理はA/Tコントローラ32側
で、またステップS104のそれぞれの該当する対応処
理は、A/Tコントローラ32側とエンジンコントロー
ラ31側とで分担して実行することができる。
のマニュアルシフト走行中のA/T高油温対策としての
シフトダウン制御及びこれに合わせた一時的なエンジン
トルクダウン制御の好適な一例を説明する。図3は、本
システムでのエンジン制御と変速機制御による総合制御
系に適用できる制御プログラムの一例を示すものであ
る。図中、ステップS101〜S103、及びステップ
S105〜S108の処理はA/Tコントローラ32側
で、またステップS104のそれぞれの該当する対応処
理は、A/Tコントローラ32側とエンジンコントロー
ラ31側とで分担して実行することができる。
【0057】ステップS101では、Mモード機能での
マニュアルシフト走行か否かを判断する。この判断は、
シフト操作装置65からの情報に基づいて行うことがで
き、ステップS101の答が否定(NO)の場合、すな
わちMモードでなければ、再度、このチェックを繰り返
すループを実行する。この間、自動変速機2は、既述し
たDレンジによる自動変速を行うことができ、また、エ
ンジン1は、後記ステップS104でのエンジントルク
の一時ダウン制御を含まない、既述した通常のエンジン
制御(燃料供給制御、フューエルカット制御、点火時期
制御、吸入空気量制御等を含み、アクセルぺダル開度に
基づくスロットル弁開度制御等を含む)をなすことがで
きる。
マニュアルシフト走行か否かを判断する。この判断は、
シフト操作装置65からの情報に基づいて行うことがで
き、ステップS101の答が否定(NO)の場合、すな
わちMモードでなければ、再度、このチェックを繰り返
すループを実行する。この間、自動変速機2は、既述し
たDレンジによる自動変速を行うことができ、また、エ
ンジン1は、後記ステップS104でのエンジントルク
の一時ダウン制御を含まない、既述した通常のエンジン
制御(燃料供給制御、フューエルカット制御、点火時期
制御、吸入空気量制御等を含み、アクセルぺダル開度に
基づくスロットル弁開度制御等を含む)をなすことがで
きる。
【0058】ステップS101の答が肯定(YES)と
なった場合、従ってドライバによってMモードに切替え
られ、かつマニュアルシフトによる所望の変速段での変
速指示が入力されたときは、ステップS102におい
て、油温センサ60からの情報に基づき、A/T油温
は、上限(所定値)以下か否かを判断する。これによ
り、次のことをチェックする。
なった場合、従ってドライバによってMモードに切替え
られ、かつマニュアルシフトによる所望の変速段での変
速指示が入力されたときは、ステップS102におい
て、油温センサ60からの情報に基づき、A/T油温
は、上限(所定値)以下か否かを判断する。これによ
り、次のことをチェックする。
【0059】すなわち、A/T油温が自動変速機2の熱
的対策の許容油温近くまでに達し、油圧回路を含む本変
速機ユニットの充分な機能確保が困難になる(負荷的に
厳しい(きつい)条件となる)ような状況になるかどう
かにつき、これをA/T油温を監視することで判断する
ものである。本ステップS100において適用される、
A/T油温判別用の所定の上限値は、このような観点か
ら設定するものとし、該上限値と検出された実A/T油
温値とを比較することで、これを超える高油温かどうか
をみて、変速機2のフェイルセーフを行う否かを判断
し、フェイルセーフのためステップS103以下の処理
を行わせるべきか、それとも、その必要はなくそのまま
Mモード本来の機能を継続させて良いかどうかを決定す
ることができる。
的対策の許容油温近くまでに達し、油圧回路を含む本変
速機ユニットの充分な機能確保が困難になる(負荷的に
厳しい(きつい)条件となる)ような状況になるかどう
かにつき、これをA/T油温を監視することで判断する
ものである。本ステップS100において適用される、
A/T油温判別用の所定の上限値は、このような観点か
ら設定するものとし、該上限値と検出された実A/T油
温値とを比較することで、これを超える高油温かどうか
をみて、変速機2のフェイルセーフを行う否かを判断
し、フェイルセーフのためステップS103以下の処理
を行わせるべきか、それとも、その必要はなくそのまま
Mモード本来の機能を継続させて良いかどうかを決定す
ることができる。
【0060】ステップS102の答が肯定の場合、従っ
てA/T油温が上限値以下であれば、処理をステップS
101に戻し、ステップS101,S102の答がとも
に肯定なら、それらのチェックを繰り返すループを実行
することとなる。したがって、この間、ドライバは、M
モードでのマニュアルシフト操作で自由に変速段を選ん
で走行することができ、自動変速のほかに追加したこの
Mモード機能も有効に使え、その分、対応性、機能性等
が一段と増し、Mモード機能が有するこのような利点を
できるだけ損なわないようにすることができる。また、
エンジン1は、この間、上記と同様、通常のエンジン制
御を実行できる。
てA/T油温が上限値以下であれば、処理をステップS
101に戻し、ステップS101,S102の答がとも
に肯定なら、それらのチェックを繰り返すループを実行
することとなる。したがって、この間、ドライバは、M
モードでのマニュアルシフト操作で自由に変速段を選ん
で走行することができ、自動変速のほかに追加したこの
Mモード機能も有効に使え、その分、対応性、機能性等
が一段と増し、Mモード機能が有するこのような利点を
できるだけ損なわないようにすることができる。また、
エンジン1は、この間、上記と同様、通常のエンジン制
御を実行できる。
【0061】このような中で、ドライバによるMモード
でのマニュアルシフトの多様な使われ方の結果、A/T
油温が所定上限値を越える高油温となり、かかる高油温
を検出してステップS102の答が否定となった場合、
本プログラム例では、A/T高油温対策として変速機2
のフェイルセーフを行うべきと判断し、斯く判断したと
きは、Mモードでの走行中であっても、ドライバの手動
による変速段の選択によらず、フェイルセーフのため強
制的にシフトダウンを行わせるとともに、そのシフトダ
ウンのときでも、車両の挙動の安定性向上を図るべく一
時的にエンジントルクをダウンさせるようにする制御処
理を含んだ、以下の一連の処理を実行させる(ステップ
S103〜S105)。
でのマニュアルシフトの多様な使われ方の結果、A/T
油温が所定上限値を越える高油温となり、かかる高油温
を検出してステップS102の答が否定となった場合、
本プログラム例では、A/T高油温対策として変速機2
のフェイルセーフを行うべきと判断し、斯く判断したと
きは、Mモードでの走行中であっても、ドライバの手動
による変速段の選択によらず、フェイルセーフのため強
制的にシフトダウンを行わせるとともに、そのシフトダ
ウンのときでも、車両の挙動の安定性向上を図るべく一
時的にエンジントルクをダウンさせるようにする制御処
理を含んだ、以下の一連の処理を実行させる(ステップ
S103〜S105)。
【0062】まず、ステップS103では、ドライバに
分かるように、油温警告灯62を点灯させる。ここで
は、この点灯は、A/T油温が所定上限値を越える高油
温にあり、変速機2のフェイルセーフが行われている旨
を表すこととなる。これにより、この警告に接したドラ
イバは、コントローラ側で当該制御処理に入ったことを
明確に認識することができ、ドライバに誤った判断等を
させることを防ぐのに役立つものとなる。
分かるように、油温警告灯62を点灯させる。ここで
は、この点灯は、A/T油温が所定上限値を越える高油
温にあり、変速機2のフェイルセーフが行われている旨
を表すこととなる。これにより、この警告に接したドラ
イバは、コントローラ側で当該制御処理に入ったことを
明確に認識することができ、ドライバに誤った判断等を
させることを防ぐのに役立つものとなる。
【0063】このため、DレンジではなくMモードを選
択しているのに、かつ、ドライバ自身はシフトダウン操
作は現にしていなのにかかわらず、ステップS104で
シフトダウンがなされたときに、かつまたエンジントル
クダウンがなされたときに、それが故障によるのではな
いか等の不安をドライバに与え、あるいはそれに起因し
て当該走行中の車両を停止させてしまう等の不要に行為
をとらせるに至るなどといったことも回避できる。
択しているのに、かつ、ドライバ自身はシフトダウン操
作は現にしていなのにかかわらず、ステップS104で
シフトダウンがなされたときに、かつまたエンジントル
クダウンがなされたときに、それが故障によるのではな
いか等の不安をドライバに与え、あるいはそれに起因し
て当該走行中の車両を停止させてしまう等の不要に行為
をとらせるに至るなどといったことも回避できる。
【0064】また、本プログラム例では、ステップS1
05においてシフトアップ(UP)禁止処理を併用する
ので、この禁止期間中は、Mモードでも、ドライバはシ
フトアップしようとシフトレバーをアップシフト位置
(図2)に倒してもこれを実現できないが、この場合
も、ドライバに誤った判断等をさせることを防ぐことが
でき、かかる警告は、Mモードでもシフトアップできな
いのは故障ではないかといった不必要な不安をドライバ
に与えない等するのに役立つことにもなる。
05においてシフトアップ(UP)禁止処理を併用する
ので、この禁止期間中は、Mモードでも、ドライバはシ
フトアップしようとシフトレバーをアップシフト位置
(図2)に倒してもこれを実現できないが、この場合
も、ドライバに誤った判断等をさせることを防ぐことが
でき、かかる警告は、Mモードでもシフトアップできな
いのは故障ではないかといった不必要な不安をドライバ
に与えない等するのに役立つことにもなる。
【0065】ステップS104では、A/Tコントロー
ラ32とエンジンコントローラ31とによって、ギヤを
一段ダウンと同時に、エンジン(ENG)トルクを一時
ダウンする。ここに、A/Tコントローラ32側では、
当該時点でMモード切替え情報とともに入力されている
シフト操作装置65からの変速指示(指令)信号に基づ
き、現在ドライバによって選ばれているその選択変速段
(ギヤ段)よりも一段低い変速段へ自動的にシフトダウ
ンさせるよう、コントロールバルブ22に指示を与えて
当該シフトダウン制御を実行する。他方、このとき、エ
ンジンコントローラ31側では、本プログラム例では、
図4,5に示すような手法で、エンジン1のトルクをダ
ウンさせるようにエンジン出力を制御する。
ラ32とエンジンコントローラ31とによって、ギヤを
一段ダウンと同時に、エンジン(ENG)トルクを一時
ダウンする。ここに、A/Tコントローラ32側では、
当該時点でMモード切替え情報とともに入力されている
シフト操作装置65からの変速指示(指令)信号に基づ
き、現在ドライバによって選ばれているその選択変速段
(ギヤ段)よりも一段低い変速段へ自動的にシフトダウ
ンさせるよう、コントロールバルブ22に指示を与えて
当該シフトダウン制御を実行する。他方、このとき、エ
ンジンコントローラ31側では、本プログラム例では、
図4,5に示すような手法で、エンジン1のトルクをダ
ウンさせるようにエンジン出力を制御する。
【0066】図4は、シフトダウン制御と、これと同期
して実行されるエンジントルクダウン制御の態様の一例
を示すものである。ここに、エンジン出力の制御による
トルクダウン方法は、例えば、フューエルカット制御に
よる態様か、点火時期リタード制御による態様か、電制
スロットルで吸入空気量を強制的に減少させる吸入空気
量ダウン制御による態様等で行うことができる。更に、
このほか過給圧の制御による態様、その他のエンジン出
力制御等でもよく、また、それらの二以上の組み合わせ
で実施してもよく、二以上の組み合わせの場合は、トル
ク復帰時のためのエンジン出力制御において、よりきめ
細かく正確な制御を容易に実現するにも効果的なものと
なる。
して実行されるエンジントルクダウン制御の態様の一例
を示すものである。ここに、エンジン出力の制御による
トルクダウン方法は、例えば、フューエルカット制御に
よる態様か、点火時期リタード制御による態様か、電制
スロットルで吸入空気量を強制的に減少させる吸入空気
量ダウン制御による態様等で行うことができる。更に、
このほか過給圧の制御による態様、その他のエンジン出
力制御等でもよく、また、それらの二以上の組み合わせ
で実施してもよく、二以上の組み合わせの場合は、トル
ク復帰時のためのエンジン出力制御において、よりきめ
細かく正確な制御を容易に実現するにも効果的なものと
なる。
【0067】トルクダウンの具体的な態様、ダウン量D
T の設定(決め方)、ダウン時間tdの設定(決め方)
などは、図4下部に示すような内容で行わせることがで
きる。ここでは、ダウン量DT の決定については、基本
的には、低μ路で、図4上部に示すようなシフトダウン
の時の駆動力アップに起因したスリップをしにくくす程
度のもの選ぶようにして、路面μに応じてダウン量DT
を設定するものとする。路面μのより小さい低μ路であ
れば、それに応じて、後輪の駆動輪がスリップないよう
にダウン量DT を大きくし、路面μが大きく、従ってそ
れほど大きく駆動力を落とさなくてもスリップによる不
安定な挙動を回避しうる高μ路であれば、ダウン量DT
を小さく設定する。
T の設定(決め方)、ダウン時間tdの設定(決め方)
などは、図4下部に示すような内容で行わせることがで
きる。ここでは、ダウン量DT の決定については、基本
的には、低μ路で、図4上部に示すようなシフトダウン
の時の駆動力アップに起因したスリップをしにくくす程
度のもの選ぶようにして、路面μに応じてダウン量DT
を設定するものとする。路面μのより小さい低μ路であ
れば、それに応じて、後輪の駆動輪がスリップないよう
にダウン量DT を大きくし、路面μが大きく、従ってそ
れほど大きく駆動力を落とさなくてもスリップによる不
安定な挙動を回避しうる高μ路であれば、ダウン量DT
を小さく設定する。
【0068】図5は、このようなダウン量DT の決定に
用いるマップの一例を示す。該マップは、エンジンコン
トローラ31の記憶回路にあらかじめ格納しておくこと
ができ、路面μに応じ、図示の特性傾向をもってダウン
量DT を設定してある。エンジンコントローラ31側で
行うトルクダウン制御でのダウン量DT は、該路面μ−
ダウン量DT マップから設定する。また、ここでは、既
述した最大ダウン量DT のリミットを設定する手法と組
み合わせてあり、ダウン量DT の最大値は、図中破線で
示すように、変速前の駆動力(出力軸トルク)相当まで
としてある。例えば、4速から3速への強制的、自動的
なシフトダウンの場面であれば、その変速前の4速での
駆動力相当が、最大ダウン量DT である。したがって、
このダウン量DT の最大値は、当該シフトダウンがどの
選択変速段からのものかにも対応して、例えば4速→3
速のシフトダウン、3速→2速のシフトダウン等に合わ
せて、それに応じて可変に設定すると、変速前の駆動力
に適切に合わせたものとすることができる。
用いるマップの一例を示す。該マップは、エンジンコン
トローラ31の記憶回路にあらかじめ格納しておくこと
ができ、路面μに応じ、図示の特性傾向をもってダウン
量DT を設定してある。エンジンコントローラ31側で
行うトルクダウン制御でのダウン量DT は、該路面μ−
ダウン量DT マップから設定する。また、ここでは、既
述した最大ダウン量DT のリミットを設定する手法と組
み合わせてあり、ダウン量DT の最大値は、図中破線で
示すように、変速前の駆動力(出力軸トルク)相当まで
としてある。例えば、4速から3速への強制的、自動的
なシフトダウンの場面であれば、その変速前の4速での
駆動力相当が、最大ダウン量DT である。したがって、
このダウン量DT の最大値は、当該シフトダウンがどの
選択変速段からのものかにも対応して、例えば4速→3
速のシフトダウン、3速→2速のシフトダウン等に合わ
せて、それに応じて可変に設定すると、変速前の駆動力
に適切に合わせたものとすることができる。
【0069】なお、該マップの検索のための路面μ情報
は、例えば車輪速情報から検出するスリップ率等を用い
て得ることができ、本実施例では、例えば、前後輪回転
差やTCS制御周期等より判定(推定)するものとす
る。
は、例えば車輪速情報から検出するスリップ率等を用い
て得ることができ、本実施例では、例えば、前後輪回転
差やTCS制御周期等より判定(推定)するものとす
る。
【0070】また、このように、ダウン量DT をもって
トルクをダウンさせる期間は、図4図示のダウン時間t
dのように、シフトダウンによる変速時間よりも少なく
とも長い時間に設定するのがよい。すなわち、当該変速
時間よりやや長い時間(車両の挙動が落ち着くと思われ
る時間)で足りる。このようにすると、過剰な期間にま
で、かかるダウン量DT でエンジントルクを低下させて
おく必要もなくなり、そして、また、当該時間td(例
えば、数秒間のオーダ)を経過したなら、そこから例え
ば3速での駆動力にしていけばよく、図示の如くに、ト
ルク復帰制御を適切に開始させられる。
トルクをダウンさせる期間は、図4図示のダウン時間t
dのように、シフトダウンによる変速時間よりも少なく
とも長い時間に設定するのがよい。すなわち、当該変速
時間よりやや長い時間(車両の挙動が落ち着くと思われ
る時間)で足りる。このようにすると、過剰な期間にま
で、かかるダウン量DT でエンジントルクを低下させて
おく必要もなくなり、そして、また、当該時間td(例
えば、数秒間のオーダ)を経過したなら、そこから例え
ば3速での駆動力にしていけばよく、図示の如くに、ト
ルク復帰制御を適切に開始させられる。
【0071】更に、トルク復帰方法については、上記の
如く数秒後(車両の挙動が落ち着くと思われる時間t
d)なめらかにトルク復帰させて挙動の乱れを防ぐよう
にする。例えば、上記例のように4速→3速や3速→2
速のシフトダウンなら、所要のダウン量DT のダウン制
御状態から、変速後の3速や2速の駆動力相当のものと
なるようトルクを戻していくが、このとき、図4中の傾
きα(ダウン量DT /復帰時間)がもし急すぎれば、該
トルク復帰時に、上記シフトダウン時と同様、駆動輪の
後輪がすべって車両挙動の不安定(スピン)要因とな
る。
如く数秒後(車両の挙動が落ち着くと思われる時間t
d)なめらかにトルク復帰させて挙動の乱れを防ぐよう
にする。例えば、上記例のように4速→3速や3速→2
速のシフトダウンなら、所要のダウン量DT のダウン制
御状態から、変速後の3速や2速の駆動力相当のものと
なるようトルクを戻していくが、このとき、図4中の傾
きα(ダウン量DT /復帰時間)がもし急すぎれば、該
トルク復帰時に、上記シフトダウン時と同様、駆動輪の
後輪がすべって車両挙動の不安定(スピン)要因とな
る。
【0072】そこで、この場合には、トルク復帰時にも
挙動の乱れを回避するべく、徐々にトルクを復帰させる
よう、エンジン1の出力を制御すると、かかるおそれを
防ぐこともでき、この場合の安定性向上も図れて、より
効果的である。また、更に、どの程度の時間をかけてエ
ンジントルクを復帰させるかについては、この場合に
も、路面μに応じたものにするのがよい。本プログラム
例では、このような手法も加味してあり、図示のよう
に、エンジントルクを徐々に復帰させる度合い(傾き
α)は、これを路面μに応じて設定し、路面μが低いほ
どエンジントルクの復帰を緩やかなものとするよう、エ
ンジンコントローラ31ではエンジン1の出力を制御を
行うこととし、このため、該コントローラ31に記憶回
路には、そのような特性傾向をもって傾きαを設定した
路面μ−傾きαマップ(不図示)もあらかじめ格納して
あり、これに基づきトルク復帰制御を実行する。
挙動の乱れを回避するべく、徐々にトルクを復帰させる
よう、エンジン1の出力を制御すると、かかるおそれを
防ぐこともでき、この場合の安定性向上も図れて、より
効果的である。また、更に、どの程度の時間をかけてエ
ンジントルクを復帰させるかについては、この場合に
も、路面μに応じたものにするのがよい。本プログラム
例では、このような手法も加味してあり、図示のよう
に、エンジントルクを徐々に復帰させる度合い(傾き
α)は、これを路面μに応じて設定し、路面μが低いほ
どエンジントルクの復帰を緩やかなものとするよう、エ
ンジンコントローラ31ではエンジン1の出力を制御を
行うこととし、このため、該コントローラ31に記憶回
路には、そのような特性傾向をもって傾きαを設定した
路面μ−傾きαマップ(不図示)もあらかじめ格納して
あり、これに基づきトルク復帰制御を実行する。
【0073】本プログラム例では、ステップS104に
おいて、以上の如くの制御が実行される。これにより、
明細書冒頭の(イ)〜(ト)で考察したような観点から
の改良、改善が良好に実現される。たとえ、前掲例の如
くの山道登坂の場面において、自動変速機2のMモード
でのマニュアルシフト走行で、ドライバにより4速が選
択され、結果、A/T油温の上昇傾向をみて、熱的対応
として機能確保がしづらくなる(負荷的に厳しい条件と
なる)ような高油温に上昇してしまうといったような使
われ方で該Mモードがドライバによって使用されたとし
ても、本制御によれば、適切にこれに対応可能である。
本制御では、A/T高油温対策からのフェイルセーフが
行えるとともに、当該フェイルセーフ実行条件に該当す
るとき、本制御でシフトダウン制御を一律、強制的に実
行させても、車両挙動の面においてそれが車両の安定性
に影響を及ぼすのも同時に回避できる。したがって、M
モードでの強制的、自動的シフトダウン時、その挙動の
乱れが生ずるのも未然に防止し乃至抑制し得て、安定性
をも確保でき、かつ、Mモード機能の有利な面は効果的
に活かしつつ、またフェイルセーフでのA/T高油温対
策との両立をも適切に図ることができる。
おいて、以上の如くの制御が実行される。これにより、
明細書冒頭の(イ)〜(ト)で考察したような観点から
の改良、改善が良好に実現される。たとえ、前掲例の如
くの山道登坂の場面において、自動変速機2のMモード
でのマニュアルシフト走行で、ドライバにより4速が選
択され、結果、A/T油温の上昇傾向をみて、熱的対応
として機能確保がしづらくなる(負荷的に厳しい条件と
なる)ような高油温に上昇してしまうといったような使
われ方で該Mモードがドライバによって使用されたとし
ても、本制御によれば、適切にこれに対応可能である。
本制御では、A/T高油温対策からのフェイルセーフが
行えるとともに、当該フェイルセーフ実行条件に該当す
るとき、本制御でシフトダウン制御を一律、強制的に実
行させても、車両挙動の面においてそれが車両の安定性
に影響を及ぼすのも同時に回避できる。したがって、M
モードでの強制的、自動的シフトダウン時、その挙動の
乱れが生ずるのも未然に防止し乃至抑制し得て、安定性
をも確保でき、かつ、Mモード機能の有利な面は効果的
に活かしつつ、またフェイルセーフでのA/T高油温対
策との両立をも適切に図ることができる。
【0074】更にまた、図4,5のようなエンジントル
クダウン制御とすれば、A/T高油温のフェイルセーフ
で強制的にシフトダウンせしめた時の車両挙動の乱れを
防止乃至抑制するのを、その時その時の車両の走行場
面、環境等にも応じ、それらにも合わせてよりきめ細か
く最適化することができる。
クダウン制御とすれば、A/T高油温のフェイルセーフ
で強制的にシフトダウンせしめた時の車両挙動の乱れを
防止乃至抑制するのを、その時その時の車両の走行場
面、環境等にも応じ、それらにも合わせてよりきめ細か
く最適化することができる。
【0075】図3に戻り、ステップS105では、シフ
トアップ(UP)禁止をし、ステップS106において
上記ステップS102と同様の判別処理をし、その判断
が肯定の答となるまで、従って一旦上限を上回ったとス
テップS102で判断されたA/T油温がその上限(所
定値)以下へと戻ったとの結果が得られるまで、このチ
ェックを繰り返すループを実行して待機する。これによ
り、上記ステップS104での制御実行後、A/T油温
が依然として高油温であると判断されている間は、適切
にシフトアップを禁止する制御が行われる。ステップS
104で、強制的に、例えば4速から3速へのシフトダ
ウンをさせるとともにエンジントルクダウン制御をさせ
たにもかかわらず、もし、そのすぐあとから、自由に、
ドライバにより再び4速への変速の選択を許せば、A/
T油温は再度上昇傾向をみ、再度ステップS104によ
る当該制御を繰り返すなどの事態を招くが、上記シフト
アップ禁止制御によりこうしたことを避けることがで
き、したがって、A/T高油温対策としてシフトダウン
した時の車両の不安定化防止制御の実効性を確実に確保
できる。
トアップ(UP)禁止をし、ステップS106において
上記ステップS102と同様の判別処理をし、その判断
が肯定の答となるまで、従って一旦上限を上回ったとス
テップS102で判断されたA/T油温がその上限(所
定値)以下へと戻ったとの結果が得られるまで、このチ
ェックを繰り返すループを実行して待機する。これによ
り、上記ステップS104での制御実行後、A/T油温
が依然として高油温であると判断されている間は、適切
にシフトアップを禁止する制御が行われる。ステップS
104で、強制的に、例えば4速から3速へのシフトダ
ウンをさせるとともにエンジントルクダウン制御をさせ
たにもかかわらず、もし、そのすぐあとから、自由に、
ドライバにより再び4速への変速の選択を許せば、A/
T油温は再度上昇傾向をみ、再度ステップS104によ
る当該制御を繰り返すなどの事態を招くが、上記シフト
アップ禁止制御によりこうしたことを避けることがで
き、したがって、A/T高油温対策としてシフトダウン
した時の車両の不安定化防止制御の実効性を確実に確保
できる。
【0076】しかして、ステップS106の答が肯定と
なったときに、ステップS107で油温警告灯の消灯、
ステップS108でシフトアップ許可の各処理が実行さ
れ、そして、処理は本プログラム例の最初のステップS
101に戻される。これにより、ドライバはその警告灯
の消灯で上記一連の制御処理(ステップS103〜S1
05)から脱したことを知り、かつシフトアップ許可で
上記シフトアップ禁止制御が解除される結果、以後、M
モード機能本来の状態での使用ができ、この点でも、そ
のMモード機能の有利な面は活かすことができる。
なったときに、ステップS107で油温警告灯の消灯、
ステップS108でシフトアップ許可の各処理が実行さ
れ、そして、処理は本プログラム例の最初のステップS
101に戻される。これにより、ドライバはその警告灯
の消灯で上記一連の制御処理(ステップS103〜S1
05)から脱したことを知り、かつシフトアップ許可で
上記シフトアップ禁止制御が解除される結果、以後、M
モード機能本来の状態での使用ができ、この点でも、そ
のMモード機能の有利な面は活かすことができる。
【0077】次に、本発明の他の実施例を、図6,7に
より説明する。前記実施例(第1の実施例)において
は、A/T油温が所定油温以上の高油温かどうかを判断
して、高油温であると判断されたとき、シフトダウンを
実行し、斯く高油温であると判断された場合、該シフト
ダウンに合わせてエンジントルクダウン制御を実行する
ものであったが、本実施例(第2の実施例)は、これに
代えて、A/T作動油の油量収支が不足しているかどう
かを判断して、油量収支が不足していると判断されたと
き、シフトダウンを実行し、斯く油量収支が不足してい
ると判断された場合、該シフトダウンに合わせてトルク
ダウン制御を実行するようにしようというものである。
より説明する。前記実施例(第1の実施例)において
は、A/T油温が所定油温以上の高油温かどうかを判断
して、高油温であると判断されたとき、シフトダウンを
実行し、斯く高油温であると判断された場合、該シフト
ダウンに合わせてエンジントルクダウン制御を実行する
ものであったが、本実施例(第2の実施例)は、これに
代えて、A/T作動油の油量収支が不足しているかどう
かを判断して、油量収支が不足していると判断されたと
き、シフトダウンを実行し、斯く油量収支が不足してい
ると判断された場合、該シフトダウンに合わせてトルク
ダウン制御を実行するようにしようというものである。
【0078】図6は、本実施例で適用できる制御プログ
ラムの一例を示してある。本プログラム例では、図3の
ステップS102,S103,S106,S107の部
分の処理が、図6のステップS102a,S103a,
S106a,S107aのとおり、「油量収支はOKか
どうか、すなわち油量収支は不足していないかどうかを
判断する処理」(ステップS102a,S106a)、
「油量収支が不足していること示す警告灯の点灯処理」
(ステップS103a)、及び「同警告灯の消灯処理」
(ステップS107a)の内容のものに置き換えられて
おり、他の処理は、第1の実施例と同様である。また、
図1中の油温警告灯62については、これに代えて(ま
たは、これとともに)油量収支不足警告灯が設けられ
る。よって、上記で述べてきた第1の実施例での説明の
記述中において、該当する説明部分は、上記の置き換え
に等に準じて読み替えるものとして、その記載を準用す
る。
ラムの一例を示してある。本プログラム例では、図3の
ステップS102,S103,S106,S107の部
分の処理が、図6のステップS102a,S103a,
S106a,S107aのとおり、「油量収支はOKか
どうか、すなわち油量収支は不足していないかどうかを
判断する処理」(ステップS102a,S106a)、
「油量収支が不足していること示す警告灯の点灯処理」
(ステップS103a)、及び「同警告灯の消灯処理」
(ステップS107a)の内容のものに置き換えられて
おり、他の処理は、第1の実施例と同様である。また、
図1中の油温警告灯62については、これに代えて(ま
たは、これとともに)油量収支不足警告灯が設けられ
る。よって、上記で述べてきた第1の実施例での説明の
記述中において、該当する説明部分は、上記の置き換え
に等に準じて読み替えるものとして、その記載を準用す
る。
【0079】本実施例は、以下のような観点に基づくも
のである。油圧回路を含む変速機ユニットの全体をみる
と、A/T作動油は、駆動ポンプにより吐出され、選択
変速段を実現するためのクラッチ、バンドブレーキ等の
各種摩擦要素の締結作動等に使われる(消費される)と
いう循環系を構成している。このような変速機システム
系において、ポンプから吐出される油の量に対し、使わ
れる油の量が多くなると(すなわち、供給される量が少
なくなると)、クラッチやバンド等がすべりやすくな
り、要求される必要な締結力を出すのは困難な状態とな
る。
のである。油圧回路を含む変速機ユニットの全体をみる
と、A/T作動油は、駆動ポンプにより吐出され、選択
変速段を実現するためのクラッチ、バンドブレーキ等の
各種摩擦要素の締結作動等に使われる(消費される)と
いう循環系を構成している。このような変速機システム
系において、ポンプから吐出される油の量に対し、使わ
れる油の量が多くなると(すなわち、供給される量が少
なくなると)、クラッチやバンド等がすべりやすくな
り、要求される必要な締結力を出すのは困難な状態とな
る。
【0080】例えば、車速VSPが下がってくればエン
ジン回転しては低下してくるところ、このとき、上記ポ
ンプが高回転で回らないと、それだけ吐出量が少なくな
って不足気味となり、油量収支は不足してくる。そし
て、かようにポンプの回転が低下し、吐出量が低下する
ような領域では、所要のクラッチ容量等の摩擦要素を充
分には押さえつけにくくなる。結果、それらクラッチ、
バンド等がすべりだしてしまい、こうした状況を長く続
けると、A/Tユニットの耐久性等に影響が生じてくる
こととなり、充分な機能確保はしづらくなる。
ジン回転しては低下してくるところ、このとき、上記ポ
ンプが高回転で回らないと、それだけ吐出量が少なくな
って不足気味となり、油量収支は不足してくる。そし
て、かようにポンプの回転が低下し、吐出量が低下する
ような領域では、所要のクラッチ容量等の摩擦要素を充
分には押さえつけにくくなる。結果、それらクラッチ、
バンド等がすべりだしてしまい、こうした状況を長く続
けると、A/Tユニットの耐久性等に影響が生じてくる
こととなり、充分な機能確保はしづらくなる。
【0081】本実施例は、こうした考察に基づき、かつ
また、既述の如く、Mモードを有する自動変速機2で
は、ドライバによって自由に変速段が選択されて多様な
使われ方だできる結果、上記のような油量収支が不足す
るような領域での高速段のままの走行が出現しやすくな
るとの認識のもと、強制的にシフトダウンをし、及びこ
れに合わせてエンジントルクダウンをするよう制御しよ
うというものである。本発明に従う総合制御は、第1の
実施例での場合のような車両の状況のほかに、かような
油量収支不足の対応の場合にも適用して効果的であっ
て、油量収支が不足するような場合には、このとき、ギ
ヤを落とせば、例えば4速から3速にシフトダウンすれ
ば、その分、エンジン1からの入力回転に応じて回転駆
動されるポンプは高回転で回れるようになり、油量収支
は回復することとなる。
また、既述の如く、Mモードを有する自動変速機2で
は、ドライバによって自由に変速段が選択されて多様な
使われ方だできる結果、上記のような油量収支が不足す
るような領域での高速段のままの走行が出現しやすくな
るとの認識のもと、強制的にシフトダウンをし、及びこ
れに合わせてエンジントルクダウンをするよう制御しよ
うというものである。本発明に従う総合制御は、第1の
実施例での場合のような車両の状況のほかに、かような
油量収支不足の対応の場合にも適用して効果的であっ
て、油量収支が不足するような場合には、このとき、ギ
ヤを落とせば、例えば4速から3速にシフトダウンすれ
ば、その分、エンジン1からの入力回転に応じて回転駆
動されるポンプは高回転で回れるようになり、油量収支
は回復することとなる。
【0082】したがって、図6の場合、要部を述べれ
ば、ステップS102aにおいて、油量収支はOKかど
うかの判断の結果、油量収支が不足していると判断され
た場合に、第1の実施例と同様、ステップS103,S
104,S105の一連の制御処理を実行させている。
これにより、油量収支が不足している場合の効果的な対
策を実現でき、かかる場合のフェイルセーフともなる。
本発明は、このようして実施することもできる。
ば、ステップS102aにおいて、油量収支はOKかど
うかの判断の結果、油量収支が不足していると判断され
た場合に、第1の実施例と同様、ステップS103,S
104,S105の一連の制御処理を実行させている。
これにより、油量収支が不足している場合の効果的な対
策を実現でき、かかる場合のフェイルセーフともなる。
本発明は、このようして実施することもできる。
【0083】また、図7は、本プログラム例での判別ス
テップS102aにおいて適用できるマップの一例を示
してある。ここに、油量収支については、車速VSPと
スロットル弁開度TVOでみることとし、OKゾーンは
油量収支は不足していない領域、NGゾーンは油量収支
が不足している領域を表す。このようなマップをあらか
じめA/Tコントローラ32の記憶回路に格納してお
き、当該ステップS102aに適用すればよい。
テップS102aにおいて適用できるマップの一例を示
してある。ここに、油量収支については、車速VSPと
スロットル弁開度TVOでみることとし、OKゾーンは
油量収支は不足していない領域、NGゾーンは油量収支
が不足している領域を表す。このようなマップをあらか
じめA/Tコントローラ32の記憶回路に格納してお
き、当該ステップS102aに適用すればよい。
【0084】また、図7の例では、ゾーン境界線は、高
TVO側ほど高車速側寄りの特性傾向のものに設定して
ある。このようにしたのは、上述のように油量収支は車
速に応じたものであるとともに、アクセルぺダルをより
大きく踏み込むと出力は上がり、結果、それだけ締結容
量の多く要求され、クラッチ等の摩擦要素に対する供給
量も増やす必要があることから、油量収支の限界点とし
ては、図示のような特性のものに対応させるのがよいと
の着想に基づくものである。よって、このような特性に
マップにより、油量収支はOKかどうかの判断すれば、
より効果的なものとなる。
TVO側ほど高車速側寄りの特性傾向のものに設定して
ある。このようにしたのは、上述のように油量収支は車
速に応じたものであるとともに、アクセルぺダルをより
大きく踏み込むと出力は上がり、結果、それだけ締結容
量の多く要求され、クラッチ等の摩擦要素に対する供給
量も増やす必要があることから、油量収支の限界点とし
ては、図示のような特性のものに対応させるのがよいと
の着想に基づくものである。よって、このような特性に
マップにより、油量収支はOKかどうかの判断すれば、
より効果的なものとなる。
【0085】なお、本発明は、以上の実施の形態に限定
されるものではない。例えば、上記各実施例では、主に
A/Tコントローラ側で図3,6の該当する各ステップ
の処理を実行する場合の態様のプログラム例を示した。
しかし、これとは逆に、本発明制御に必要な情報をエン
ジンコントローラが変速機制御系から取り込み、同各図
での判別ステップの処理を該エンジンコントローラ側が
実行し、これに基づきA/Tコントローラ側に必要な制
御指示を与えるようにしてもよい。したがって、例え
ば、ステップS105でなされるエンジンコントローラ
側によるエンジントルクダウン制御処理のとき、A/T
コントローラ側へ強制的なシフトダウン制御のための制
御情報を送信するような態様で実施してもよく、この場
合でも、そのシフトダウン制御とエンジントルクダウン
制御とを同期して実行させることはできる。
されるものではない。例えば、上記各実施例では、主に
A/Tコントローラ側で図3,6の該当する各ステップ
の処理を実行する場合の態様のプログラム例を示した。
しかし、これとは逆に、本発明制御に必要な情報をエン
ジンコントローラが変速機制御系から取り込み、同各図
での判別ステップの処理を該エンジンコントローラ側が
実行し、これに基づきA/Tコントローラ側に必要な制
御指示を与えるようにしてもよい。したがって、例え
ば、ステップS105でなされるエンジンコントローラ
側によるエンジントルクダウン制御処理のとき、A/T
コントローラ側へ強制的なシフトダウン制御のための制
御情報を送信するような態様で実施してもよく、この場
合でも、そのシフトダウン制御とエンジントルクダウン
制御とを同期して実行させることはできる。
【0086】また、ステップS105のシフトダウン制
御では、一段変速段を下げる強制的なシフトダウンとし
たが、これに限らない。例えば、A/T油温の上限判別
値を二種設けるなどフェイルセーフの実行条件を段階的
に設定して、一段のシフトダウンでもなおフェイルセー
フの解除には不足するような場合には、更に、より一段
低速の変速段へシフトダウンする態様(あるいは、当初
から二段低い低速段へシフトダウンする態様)を組み合
わせてもよい。
御では、一段変速段を下げる強制的なシフトダウンとし
たが、これに限らない。例えば、A/T油温の上限判別
値を二種設けるなどフェイルセーフの実行条件を段階的
に設定して、一段のシフトダウンでもなおフェイルセー
フの解除には不足するような場合には、更に、より一段
低速の変速段へシフトダウンする態様(あるいは、当初
から二段低い低速段へシフトダウンする態様)を組み合
わせてもよい。
【0087】また、エンジントルクダウンのためのエン
ジン出力制御において、ダウン量を路面μが低いほど大
きくするよう路面μに応じて設定する場合、または、ト
ルク復帰時に、エンジントルクを徐々に復帰させる度合
いを路面μに応じて設定し、路面μが低いほどエンジン
トルクの復帰を緩やかなものとするよう制御する場合
に、路面μについては、これをTCS制御系の情報を用
いて得る手法を説明したが、路面μの検出乃至は推定
は、これに限らず、ブレーキ制御にABSシステムを組
み込んである車両なら、同様に、そのABS制御ロジッ
クで用いる車輪速情報等を利用して得るようにしてもよ
い。また、その他の既知の方法でもよい。
ジン出力制御において、ダウン量を路面μが低いほど大
きくするよう路面μに応じて設定する場合、または、ト
ルク復帰時に、エンジントルクを徐々に復帰させる度合
いを路面μに応じて設定し、路面μが低いほどエンジン
トルクの復帰を緩やかなものとするよう制御する場合
に、路面μについては、これをTCS制御系の情報を用
いて得る手法を説明したが、路面μの検出乃至は推定
は、これに限らず、ブレーキ制御にABSシステムを組
み込んである車両なら、同様に、そのABS制御ロジッ
クで用いる車輪速情報等を利用して得るようにしてもよ
い。また、その他の既知の方法でもよい。
【0088】また、図2の操作装置の構成も、同図に示
したものに限られず、他の構成や態様によって自動変速
と手動変速とをドライバが選択できる場合のものでも、
同様に実施できることはいうまでもない。
したものに限られず、他の構成や態様によって自動変速
と手動変速とをドライバが選択できる場合のものでも、
同様に実施できることはいうまでもない。
【図1】本発明の一実施例の構成を示すシステム図であ
る。
る。
【図2】同例に適用できるMモード付き自動変速機のM
モードでのマニュアルシフトの一例の説明に供する図で
ある。
モードでのマニュアルシフトの一例の説明に供する図で
ある。
【図3】同じく、コントローラが実行する制御プログラ
ムの一例を示す制御フローチャートである。
ムの一例を示す制御フローチャートである。
【図4】同じく、シフトダウン制御とこれと同期して実
行されるエンジントルクダウン制御の態様の一例の説明
に供する図である。
行されるエンジントルクダウン制御の態様の一例の説明
に供する図である。
【図5】同じく、そのトルクダウン制御に適用できるダ
ウン量の設定の一例の説明に供する図である。
ウン量の設定の一例の説明に供する図である。
【図6】本発明の他の実施例の要部を示すもので、コン
トローラが実行する制御プログラムの他の一例を示す制
御フローチャートである。
トローラが実行する制御プログラムの他の一例を示す制
御フローチャートである。
【図7】同例に適用できる変速機システム系での油量収
支がOKかどうかを判断するため用いるマップの一例を
示す図である。
支がOKかどうかを判断するため用いるマップの一例を
示す図である。
1 エンジン 2 自動変速機 2a トルクコンバータ 3 吸気通路(吸気管) 4 スロットル弁(スロットルバルブ) 5 アクセルぺダル 6 スロットルモータ 7 ドラム 8 アクセルぺダルワイヤ 21 出力軸 22 コントロールバルブ 31 エンジンコントローラ 32 自動変速機コントローラ(A/Tコントローラ) 35 車速センサ 37,38 データ伝送路 40 スロットル動作機構 45 アクセルセンサ(アクセルぺダル開度センサ) 59 スロットルセンサ(スロットル弁開度センサ) 60 A/T油温センサ 62 油温警告灯 65 シフト操作装置 65a,65b シフトレバーガイド溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 59:66 59:72
Claims (10)
- 【請求項1】 エンジン及び、該エンジン動力を入力す
る変速機であって、自動変速のほか手動での変速が選択
可能なマニュアルレンジモードを有する自動変速機を備
え、 該マニュアルレンジモードでの走行中、車両の状態に応
じて、その手動選択されている変速段からシフトダウン
すべきかどうかを判断し、シフトダウンすべきと判断し
た場合、ドライバの手動による変速段の選択によらず、
強制的にシフトダウンを行わせるように、変速機の変速
を制御する第1の制御手段と、 該第1の制御手段によるシフトダウンのとき、エンジン
トルクをダウンさせるようエンジンの出力を制御する第
2の制御手段とを備えることを特徴とするエンジン・自
動変速機の総合制御装置。 - 【請求項2】 前記第1の制御手段は、 変速機作動油温が所定油温以上の高油温かどうかを判断
して、高油温であると判断されたとき、シフトダウンを
実行する手段を含み、 第2の制御手段は、斯く高油温であると判断された場
合、該シフトダウンに合わせてトルクダウン制御を実行
する、ことを特徴とする請求項1記載のエンジン・自動
変速機の総合制御装置。 - 【請求項3】 前記第1の制御手段は、 変速機作動油の油量収支が不足しているかどうかを判断
して、油量収支が不足していると判断されたとき、シフ
トダウンを実行する手段を含み、 第2の制御手段は、斯く油量収支が不足していると判断
された場合、該シフトダウンに合わせてトルクダウン制
御を実行する、ことを特徴とする請求項1記載のエンジ
ン・自動変速機の総合制御装置。 - 【請求項4】 前記第2の制御手段は、 エンジントルクのダウン量を路面μが低いほど大きくす
るよう路面μに応じて設定する、ことを特徴とする請求
項1乃至請求項3のいずれかに記載のエンジン・自動変
速機の総合制御装置。 - 【請求項5】 前記第2の制御手段は、 前記第1の制御手段のシフトダウンによる変速前の駆動
力に合わせるように、エンジントルクをダウンさせる、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
載のエンジン・自動変速機の総合制御装置。 - 【請求項6】 前記第2の制御手段は、 エンジントルクをダウンさせる期間を、前記第1の制御
手段のシフトダウンによる変速時間より少なくとも長く
なるよう設定する、ことを特徴とする請求項1乃至請求
項5のいずれかに記載のエンジン・自動変速機の総合制
御装置。 - 【請求項7】 前記第1の制御手段によるシフトダウン
のときの前記第2の制御手段によるエンジントルクのダ
ウン制御状態から、徐々にトルクを復帰させるよう、エ
ンジンの出力を制御する第3の制御手段を、更に備え
る、ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか
に記載のエンジン・自動変速機の総合制御装置。 - 【請求項8】 エンジントルクを徐々に復帰させる度合
いを路面μに応じて設定し、路面μが低いほどエンジン
トルクの復帰を緩やかなものとするよう制御する、こと
を特徴とする請求項7記載のエンジン・自動変速機の総
合制御装置。 - 【請求項9】 前記第1及び第2の制御手段による制御
実行後、変速機のフェイルセーフが解除されるまでか、
変速機作動油温が所定油温以上の高油温でないと判断さ
れるまでか、または変速機作動油の油量収支が不足して
いないと判断されるまでは、シフトアップを禁止するよ
う制御するシフトアップ禁止制御手段を、更に備える、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記
載のエンジン・自動変速機の総合制御装置。 - 【請求項10】 前記第1及び第2の制御手段による制
御実行に伴い、変速機のフェイルセーフが行われている
旨を表す警告か、変速機作動油温が所定油温以上の高油
温にある旨を表す警告か、または変速機作動油の油量収
支が不足している旨を表す警告を、ドライバに与える警
告手段を、更に備える、ことを特徴とする請求項1乃至
請求項9のいずれかに記載のエンジン・自動変速機の総
合制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9240883A JPH1178617A (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | エンジン・自動変速機の総合制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9240883A JPH1178617A (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | エンジン・自動変速機の総合制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1178617A true JPH1178617A (ja) | 1999-03-23 |
Family
ID=17066125
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9240883A Pending JPH1178617A (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | エンジン・自動変速機の総合制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1178617A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005195175A (ja) * | 2002-06-12 | 2005-07-21 | Nmhg Oregon Inc | 車両の速度を制御する方法および車両制御システム |
JP2006207606A (ja) * | 2005-01-25 | 2006-08-10 | Fuji Heavy Ind Ltd | 車両の油温制御装置 |
KR100828910B1 (ko) | 2005-12-27 | 2008-05-13 | 지멘스 오토모티브 주식회사 | 자동 변속 차량의 변속 장치 및 방법 |
JP2008111511A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-15 | Suzuki Motor Corp | 自動変速機の変速制御装置 |
WO2009028223A1 (ja) * | 2007-08-30 | 2009-03-05 | Aisin Aw Co., Ltd. | トルクコンバータ付車両用自動変速機のトルクコンバータの油温過上昇防止装置 |
US20100318267A1 (en) * | 2009-06-11 | 2010-12-16 | Honda Motor Co., Ltd. | Control device for automatic transmission of vehicle |
WO2012029490A1 (ja) * | 2010-08-31 | 2012-03-08 | ジヤトコ株式会社 | 自動変速機の制御装置 |
US8135531B2 (en) | 2002-06-12 | 2012-03-13 | Nmhg Oregon, Llc | Predictive vehicle controller |
JP2012197827A (ja) * | 2011-03-18 | 2012-10-18 | Toyota Motor Corp | 車両用動力伝達装置の制御装置 |
US8775039B2 (en) | 2003-10-20 | 2014-07-08 | Nmhg Oregon, Llc | Dynamically adjustable inch/brake overlap for vehicle transmission control |
JPWO2017043339A1 (ja) * | 2015-09-11 | 2018-06-28 | ジヤトコ株式会社 | 自動変速機及び自動変速機の制御方法 |
-
1997
- 1997-09-05 JP JP9240883A patent/JPH1178617A/ja active Pending
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8135531B2 (en) | 2002-06-12 | 2012-03-13 | Nmhg Oregon, Llc | Predictive vehicle controller |
JP2005195175A (ja) * | 2002-06-12 | 2005-07-21 | Nmhg Oregon Inc | 車両の速度を制御する方法および車両制御システム |
JP4554351B2 (ja) * | 2002-06-12 | 2010-09-29 | ナコ マテリアルズ ハンドリング グループ インコーポレイテッド | 車両の速度を制御する方法および車両制御システム |
US8775039B2 (en) | 2003-10-20 | 2014-07-08 | Nmhg Oregon, Llc | Dynamically adjustable inch/brake overlap for vehicle transmission control |
JP2006207606A (ja) * | 2005-01-25 | 2006-08-10 | Fuji Heavy Ind Ltd | 車両の油温制御装置 |
KR100828910B1 (ko) | 2005-12-27 | 2008-05-13 | 지멘스 오토모티브 주식회사 | 자동 변속 차량의 변속 장치 및 방법 |
JP2008111511A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-15 | Suzuki Motor Corp | 自動変速機の変速制御装置 |
WO2009028223A1 (ja) * | 2007-08-30 | 2009-03-05 | Aisin Aw Co., Ltd. | トルクコンバータ付車両用自動変速機のトルクコンバータの油温過上昇防止装置 |
US8515631B2 (en) * | 2009-06-11 | 2013-08-20 | Honda Motor Co., Ltd. | Control device for automatic transmission of vehicle |
US20100318267A1 (en) * | 2009-06-11 | 2010-12-16 | Honda Motor Co., Ltd. | Control device for automatic transmission of vehicle |
WO2012029490A1 (ja) * | 2010-08-31 | 2012-03-08 | ジヤトコ株式会社 | 自動変速機の制御装置 |
CN103080614A (zh) * | 2010-08-31 | 2013-05-01 | 加特可株式会社 | 自动变速器的控制装置 |
JP5383921B2 (ja) * | 2010-08-31 | 2014-01-08 | ジヤトコ株式会社 | 自動変速機の制御装置 |
US9234584B2 (en) | 2010-08-31 | 2016-01-12 | Jatco Ltd | Control device of automatic transmission |
JP2012197827A (ja) * | 2011-03-18 | 2012-10-18 | Toyota Motor Corp | 車両用動力伝達装置の制御装置 |
JPWO2017043339A1 (ja) * | 2015-09-11 | 2018-06-28 | ジヤトコ株式会社 | 自動変速機及び自動変速機の制御方法 |
US10549761B2 (en) | 2015-09-11 | 2020-02-04 | Jatco Ltd | Automatic transmission and control method of the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3104160B2 (ja) | 車両用自動変速機の制御装置 | |
US7900533B2 (en) | Control device for automatic transmission | |
JPH0872589A (ja) | パワートレイン制御装置及び制御方法 | |
JP2004169867A (ja) | 車両用駆動制御装置 | |
JP2003506236A (ja) | ギアシフトの間にエンジントルクを制御する方法 | |
JPH1178617A (ja) | エンジン・自動変速機の総合制御装置 | |
US5704871A (en) | Control system for slipping at least one clutch instead of slipping a lockup clutch after a shift in a hydraulically operated vehicle transmission | |
EP0730112B1 (en) | Hydraulic pressure control system for hydraulically operated vehicle transmission | |
JP3007547B2 (ja) | 車両用油圧作動式変速機の油圧制御装置 | |
JP4178466B2 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
JP2707907B2 (ja) | エンジンブレーキ力制御装置 | |
JP4376555B2 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
JP5050774B2 (ja) | 車両の制御装置 | |
JPH06191322A (ja) | 車両用走行制御装置 | |
JP3550956B2 (ja) | 車両用駆動力制御装置 | |
JPH05272625A (ja) | ロックアップ制御を行う自動変速機システム | |
JP4792818B2 (ja) | 自動変速制御装置 | |
JP2964784B2 (ja) | エンジンブレーキ力制御装置 | |
JP2894070B2 (ja) | エンジンブレーキ力制御装置 | |
JPH08240261A (ja) | 車両用自動変速機の変速制御装置 | |
JP2005114040A (ja) | 車両の制御装置 | |
JPH0687356A (ja) | エンジンブレーキ力自動制御装置 | |
JP3354361B2 (ja) | 車両用変速機の制御装置 | |
JP2921244B2 (ja) | エンジンブレーキ力制御装置 | |
JPH0419245Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050308 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050628 |