JPH11291886A - 車輪速センサの異常検出装置 - Google Patents
車輪速センサの異常検出装置Info
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Abstract
ルスピンが生じても誤判定することのないようにして検
出精度の向上を図ること。 【解決手段】 車輪速センサaからの信号に基づいて車
輪速度を演算する車輪速度演算手段b、ならびに車輪の
加速度を演算する車輪加速度演算手段cと、車輪速度演
算手段bの演算結果に基づいて、少なくとも1つの車輪
の回転速度が所定速度以上であるにもかかわらず他の車
輪の回転速度が0Km/hであるという異常判定条件の成立
時に、この回転速度が0Km/hである車輪の車輪速センサ
が異常であると判定する車輪速センサ異常判定手段d
と、車輪加速度演算手段cの演算結果に基づいて駆動輪
のホイルスピン判定を行うホイルスピン判定手段eとを
備え、このホイルスピン判定手段eが、ホイルスピンと
判定したときには前記車輪速センサ異常判定手段dによ
る異常判定を中止するよう構成した。
Description
常検出装置に関する。
ABS装置や、あるいは駆動輪スリップを防止したり、
車両姿勢が不安定方向に向かう時にこれを安定させる方
向に車両にヨーモーメントを発生させるために制動力を
生じさせる自動ブレーキ装置などにあっては、各車輪の
車輪速を検出する車輪速センサが設けられている。そし
て、これらの装置にあっては、車輪速センサに異常が発
生すると、正常な制御を実行することができないため、
車輪速センサに異常が生じていないか頻繁にチェックす
るよう構成されている。
して、例えば、特開平7−257354号公報に記載さ
れたものが知られている。この従来の車輪速センサの異
常検出装置は、各車輪速センサからの信号に基づいて疑
似車体速を求め、この疑似車体速と各車輪速センサが検
出している検出車輪速とを比較し、この差が所定値を越
えている状態が所定時間(例えば、50msec)以上継続
すると、センサが異常であると判定するよう構成されて
いる。
従来技術におけるセンサ異常の判定基準となっている疑
似車体速と検出車輪速との差が所定以上となる状態は、
車輪速センサが正常であっても生じ得る。例えば、雪道
などの低摩擦係数(以下、低μという)の路面において
駆動輪がスリップしているのに車両は全く動かない状態
(ホイルスピン状態)が続いた場合、駆動輪の車輪速セ
ンサの検出値は高速であるのに対して、従動輪の車輪速
センサの検出値はほぼ0Km/hとなり、このような場合、
疑似車体速の形成の仕方によっては、上記のような疑似
車体速と検出車輪速との差が大きなるものであり、この
状態が所定時間続くと、実際は正常であるのにセンサ異
常と判定してしまう。
なされたもので、車輪速センサの異常検出装置におい
て、ホイルスピンが生じても誤判定することのないよう
にして検出精度の向上を図ることを目的としている。
め本発明の車輪速センサの異常検出装置は、図1のクレ
ーム対応図に示すように、車両の各車輪の回転速度に応
じた信号を出力する車輪速センサaと、各車輪速センサ
aからの信号に基づいて車輪速度を演算する車輪速度演
算手段b、ならびに車輪の加速度を演算する車輪加速度
演算手段cと、前記車輪速度演算手段bの演算結果に基
づいて、少なくとも1つの車輪の回転速度が所定速度以
上であるにもかかわらず他の車輪の回転速度が0Km/hで
あるという異常判定条件の成立時に、この回転速度が0
Km/hである車輪の車輪速センサが異常であると判定する
車輪速センサ異常判定手段dと、前記車輪加速度演算手
段cの演算結果に基づいて駆動輪のホイルスピン判定を
行うホイルスピン判定手段eと、を備え、このホイルス
ピン判定手段eが、ホイルスピンと判定したときには前
記車輪速センサ異常判定手段dによる異常判定を中止す
るよう構成したことを特徴とする。なお、請求項2に記
載のように、請求項1記載の車輪速センサの異常検出装
置において、ホイルスピン判定手段eを、車輪加速度が
予め設定された所定値以上である時にホイルスピン発生
中と判定するよう構成するのが好ましい。また、請求項
3に記載のように、請求項1または2記載の車輪速セン
サの異常検出装置において、車輪速センサ異常判定手段
dを、少なくとも1つの車輪の回転速度が所定速度以上
であるにもかかわらず他の車輪の回転速度が0Km/hであ
るという上記異常判定条件が成立した状態が所定時間継
続された時に異常発生と判定するよう構成するのが好ま
しい。また、請求項4に記載のように、請求項1ないし
3記載の車輪速センサの異常検出装置において、ホイル
スピン判定手段eがホイルスピン判定した時に、予め設
定された所定時間の計測を開始するホイルスピンタイマ
を設け、このホイルスピンタイマが時間を計測している
間、前記車輪速センサ異常判定手段dによる異常判定を
中止するよう構成するのが好ましい。
ら急加速操作を行って駆動輪にホイルスピンが生じた場
合、駆動輪の回転速度は急激に上昇するのに対して、従
動輪の回転速度は0Km/hの状態となる。この時、車輪速
センサ異常判定手段は異常判定を実行していると、異常
判定条件が成立していることから回転速度が0Km/hの車
輪の車輪速センサが異常であると判定することになる
が、本発明では、ホイルスピン判定手段が、ホイルスピ
ンと判定した時には、車輪速センサ異常判定手段による
異常判定を中止するため、上記のように異常判定条件が
成立していても、車輪速センサが異常であると判定しな
い。このように、本発明では、駆動輪のホイルスピンを
原因とする誤判定を防止できる。なお、駆動輪にホイル
スピンが発生した時には、駆動輪の車輪加速度が、通常
のグリップ走行時にあり得る車輪加速度よりも大きくな
るから、請求項2記載のように、車輪加速度が、予め設
定された所定値以上となると、ホイルスピン発生と判定
することができる。また、請求項3記載の発明では、車
輪速センサ異常判定手段は、異常判定条件が成立した状
態が所定時間継続された時に、異常発生と判定するか
ら、路面の凹凸などの影響で車輪の回転が一瞬止まった
り、車輪速センサからの信号にノイズが入ったりなどし
て、車輪速センサが一瞬0Km/hを示す出力となることを
原因とする誤判定を防止できる。また、請求項4記載の
発明では、ホイルスピン判定手段がホイルスピンと判定
すると、ホイルスピンタイマが所定時間の計測を開始
し、この所定時間の計測を行っている間は、車輪速セン
サ異常判定手段による異常判定を中止する。すなわち、
ホイルスピンが発生すると、運転者が、ホイルスピンを
解消すべくアクセルを緩める操作を行う場合があり、こ
の操作によりホイルスピンが収束方向に向かった時に、
ホイルスピンが完全には収まっていないにもかかわらず
ホイルスピン判定手段はホイルスピンと判定しないこと
が生じ得る。このようにホイルスピン判定がなされなく
なった場合、車輪速センサ異常判定手段が異常判定を再
開するが、この時点において駆動輪のホイルスピンによ
り、異常判定条件が成立してしまう可能性がある。しか
しながら、この請求項4記載の発明では、ホイルスピン
判定後、ホイルスピンタイマが所定時間を計測している
間は、車輪速センサ異常判定手段が異常判定を再開しな
いから、上述のようなホイルスピン判定手段がホイルス
ピン判定終了後におけるホイルスピンを原因とする異常
判定条件成立による誤判定を防止できる。
面に基づいて説明する。 (実施の形態1)実施の形態は、本発明をブレーキ制御
装置に適用した例である。図2は、実施の形態の全体図
であって、11ブレーキユニットである。このブレーキ
ユニット11は、各車輪FL,FR,RL,RRのホイ
ルシリンダ圧を任意に制御可能に構成されている。な
お、本実施の形態では、四輪駆動車を例に挙げる。
ニットであり、前記ブレーキユニット11の作動を制御
するもので、入力手段として、各車輪FL,FR,R
L,RRの回転速度を検出する車輪速センサ13と、操
舵角を検出する舵角センサ14と、車体の前後加速度を
検出するGセンサ15とを備えている。
一例を図3に示す。すなわち、ブレーキユニット11
は、マスタシリンダ1とホイルシリンダ3とを結ぶブレ
ーキ回路2の途中に設けられており、前記ホイルシリン
ダ3を、常時および増圧時はマスタシリンダ1と連通さ
せ、減圧時にはドレン回路4と連通させ、保持時はマス
タシリンダ1とドレン回路4のいずれとも遮断させる構
造の液圧制御弁5と、ドレン回路4に設けられたリザー
バ6と、このリザーバ6のブレーキ液を吸入してブレー
キ回路2に吐出するポンプ7と、ドレン回路4とマスタ
シリンダ1とを連通させる加給回路8と、加給回路8を
常時は遮断し、後述する自動制動制御時に開弁するイン
側ゲート弁9と、ブレーキ回路2を常時は連通させ、後
述する自動制動制御時に閉弁するアウト側ゲート弁10
と、を備えている。なお、図においてはホイルシリンダ
3は1個しか示していないが、少なくとも液圧制御弁5
は、ホイルシリンダ3と同数設けるものである。また、
コストおよびフェイルセーフの点で、ブレーキ回路2を
2系統に分岐させて各系統にホイルシリンダ3ならびに
液圧制御弁5を2個づつ設け、この各系統にそれぞれリ
ザーバ6、ポンプ7および両ゲート弁9,10を設ける
のが好ましい。
ルユニット12により液圧制御弁5とイン側ゲート弁9
とアウト側ゲート弁10との開閉を制御することにより
ABS制御と自動制動制御とを実行可能である。これら
の制御内容については、本願の要旨とするところではな
いので、ここで極簡単に説明する。ABS制御は、制動
時に、車輪がロックするのを防止する制御であり、車輪
速センサ13からの入力により車輪速Vwならびに疑似
車体速VIを求め、各車輪のスリップ率が疑似車体速V
Iから求めた所定のスリップ率に収まるように、液圧制
御弁5の切り替えを行うことにより、ホイルシリンダ圧
の減圧・保持・増圧を行うものである。自動制動制御
は、運転者の制動操作の有無に関係なく、所望の車輪に
所望量の制動力を発生させる制御であって、例えば、駆
動輪がスリップした時にこの駆動輪スリップを防止すべ
く制動力を発生させる駆動スリップ防止制御や、車両が
過アンダステアや過オーバステア状態となった時に、こ
れを改善させる方向に車両にヨーモーメントを発生させ
るべく制動力を発生させ運動安定制御や、運転者の急制
動操作時に、運転者の操作に応じた制動力よりも大きな
制動力を発生させるブレーキアシスト制御などを含むも
のである。そして、このような自動制動制御にあって
は、アウト側ゲート弁10を閉弁させてブレーキ回路2
を遮断させ、一方、イン側ゲート弁9を開弁させるとと
もに、ポンプ7を駆動させてマスタシリンダ1のブレー
キ液を、液圧制御弁5側へ供給する。そして、液圧制御
弁5を切り替えてホイルシリンダ圧を任意の圧力に制御
して、必要な制動力を発生させるものである。
のABS制御あるいは自動制動制御の他に、各車輪速セ
ンサ13における異常の有無を判定して、異常発生時に
は、ABS制御あるいは自動制動制御を中止する異常検
出制御を実行する。この異常検出制御を、図4のフロー
チャートにより説明する。
検出車輪速Vwの中で0Km/hの車輪があるか否かを判定
し、該当する車輪があればステップS2に進み、該当す
る車輪が無ければステップS4に進む。
る基準輪速Vbaが、所定速度V0(例えば、5〜15
Km/hの範囲の任意の速度であり、本例では10Km/hとす
る)以上であるか否かを判定し、所定速度V0以上でス
テップS3に進み、所定速度V0未満でステップS4に
進む。なお、基準速輪とは、本実施の形態では、後輪の
車輪速VwRL,VwRRのうちの高い方の値を選択す
る(セレクトハイ)ものである。また、二輪駆動車で
は、基準速輪は、従動輪とする。
所定値G0(例えば、0.4g)以上であるか否かを判
定し、所定値G0以上の場合は、ホイルスピンが発生し
ていると判定してステップS4に進んで異常検出タイマ
SSTIMEをクリアする。一方、ステップS3におい
て、車輪加速度△Vwが所定値G0未満である場合に
は、0Km/hの車輪速を検出している車輪速センサ13に
異常が発生していると判定してステップS5に進み、異
常検出タイマSSTIMEのカウント値が所定値T0
(例えば、Tn=100であり、時間に換算すると0.
5〜3秒程度であり本例では1秒とする)を越えている
か否かを判定し、所定値T0を越えていない時には、ス
テップS6に進んで異常検出タイマSSTIMEをイン
クリメントする一方、所定値T0を越えている場合に
は、完全に0Km/hを検出している車輪速センサ13の異
常であると判定して、ステップS7に進んで、異常検出
処理を実行する。
ユニット12による制御を中止し、液圧制御弁5ならび
に両ゲート弁9,10を図示の非通電状態に維持させ、
4輪とも通常のブレーキ状態とする。
チャートにより説明する。このタイムチャートは、低μ
路において急発進を行った時を示しており、t1の時点
でスタートし、これと同時に3輪の車輪速VwFL,V
wRL,VwRRが急激に立ち上がっているのに対し
て、前輪右の車輪速VwFRは0Km/hを維持している。
からt3の時点までの間において、所定値G0を上回っ
ている。この所定値G0は、高μ路面において、この車
両の最大駆動力で車輪を回転させた時に生じ得る車輪加
速度よりも僅かに大きな値に設定されているもので、し
たがって、このt2〜t3の区間は、ホイルスピンが生
じていることを示している。この時、コントロールユニ
ット12にあっては、図4のフローチャートにおいてス
テップS1→S2→S3→S4と流れる処理を実行する
ものであり、このようにいずれかの車輪速Vwが0Km/h
であるにもかかわらず基準車輪速Vbaが所定速度V0
を越えているという、異常判定条件が成立しているの
に、異常判定がなされることはない。そして、図5の作
動例では、t2〜T3の区間でホイルスピンが発生して
いることで、運転者がアクセルペダルを緩め、これによ
り各車輪速VwFL,VwRL,VwRRが疑似車体速
VIに収束し、さらに、車輪加速度△Vwが低下する。
トロールユニット12にあっては、図4のフローチャー
トにおいて、ステップS1→S2→S3→S5→S6と
流れる処理を実行し、異常検出タイマSSTIMEをイ
ンクリメントして行き、この異常検出タイマSSTIM
Eのカウントが所定値T0を越えた時点で、ステップS
7に進んで異常検出処理を実行する。
間でホイルスピンが発生しているときには、0Km/hの車
輪が存在しているのに、基準輪速Vbaが所定値V0を
越えていて、異常判定条件が成立しているが、このホイ
ルスピンの発生時には、異常判定である異常検出タイマ
SSTIMEのカウント値を判定するステップS5に進
まないようにしているため、異常検出判定がなされるこ
とがなく、ホイルスピンを原因とする誤検出がなく、検
出精度の向上が図られる。また、ステップS1〜S3の
異常判定条件が成立しても、ステップS5,S6によ
り、この状態が所定時間継続されないとステップS7の
異常検出処理に進まないものであり、路面の凹凸や外部
ノイズなどの影響で、車輪速Vwが一瞬0Km/hとなるこ
とにより誤った異常判定がなされることがなく、これに
よっても高い検出精度が得られる。
いて説明する。この実施の形態2は、コントロールユニ
ット12における車輪速センサ13の異常検出制御の内
容のみが実施の形態1と異なるものである。以下、この
制御を、図6のフローチャートにより説明する。
いて0Km/hの車輪があるか否かを判定し、該当する車輪
があればステップS12に進み、該当する車輪が無けれ
ばステップS13に進む。
所定速度V0以上であるか否かを判定し、所定速度V0
以上でステップS14に進み、所定速度V0未満でステ
ップS13に進む。
WSFならびにホイルスピンフラグタイマWSFTを0
にクリアするとともに、異常検出タイマSSTIMEを
0にクリアする。
WSFが1にセットされているか否かを判定し、セット
されている場合にはステップS19に進み、セットされ
ていない場合にはステップS15に進む。
が、所定値G0以上であるか否かを判定し、所定値G0
以上の場合は、ホイルスピンが発生していると判定して
ステップS18に進み、異常検出タイマSSTIMEを
クリアするとともに、ホイルスピンフラグWSFを1に
セットする。
度△Vwが、所定値G0未満である場合には、0Km/hの
車輪速を検出している車輪速センサ13に異常が発生し
ていると判定してステップS16に進み、異常検出タイ
マSSTIMEのカウント値が所定値T0を越えている
か否かを判定し、所定値T0を越えていない時には、ス
テップS17に進んで異常検出タイマSSTIMEをイ
ンクリメントし、所定値T0を越えている場合には、完
全に0Km/hを検出している車輪速センサ13の異常であ
ると判定して、ステップS22に進んで、異常検出処理
を実行する。なお、このステップS22における異常検
出処理とは、図外の警告灯を点灯させるとともに、4輪
を通常のブレーキモードとする。
ピンフラグWSFが1にセットされている場合に進むス
テップS19では、ホイルスピンフラグタイマWSFT
のカウント時間が所定時間FT0(例えば、5秒〜30
秒程度の時間であり、この時間を余り長くすると、異常
検出がそれだけ遅れる可能性があるため、本例では20
秒とする)を越えているか否かを判定し、所定値FT0
を越えている場合は、すなわちホイルスピン発生と判断
してから充分な時間が経過しているから、ステップS2
0に進んで、ホイルスピンフラグWSFを0にリセット
するとともに、ホイルスピンフラグタイマWSFTを0
にクリアする。一方、ステップS19において、ホイル
スピンフラグタイマWSFTのカウント時間が所定時間
FT0を越えていない場合には、ステップS21に進ん
で、ホイルスピンフラグタイマWSFTをインクリメン
トする。
の実施の形態2では、車輪速Vw=0Km/hの車輪が存在
しているにもかかわらず、基準輪速Vbaが所定速度V
0を越える異常判定条件が成立したときに、さらに、車
輪加速度△Vwが所定値G0を越えている場合には(ス
テップS11→S12→S14→S15)、ホイルスピ
ン発生と判定し、ホイルスピンフラグWSFをセットし
て、所定時間FT0(約20秒)のカウントを開始し、
異常判定条件が成立していればカウントを続行し、この
カウントを行っている間は、車輪加速度△Vwが所定値
G0よりも低下しても、ステップS16の異常判定には
進まない。すなわち、ホイルスピンが発生した場合、運
転者は、それに気付いてアクセルを緩めることがあり、
特にこのアクセルの緩め際に、微妙なアクセルワークを
行った場合、車輪加速度△Vwは所定値G0未満となっ
たり、所定値G0を越えたりを繰り返し、ホイルスピン
状態が持続するおそれがある。この場合、通常の異常判
定を即座に実行すると、上記異常判定条件が成立して、
車輪速センサ13に異常が生じていると判定されること
がある。
一旦ホイルスピンが生じると、ホイルスピンフラグタイ
マWSFTが所定時間FT0を計測している間は、t3
の時点で車輪加速度△Vwが所定値G0未満となって
も、異常判定が実行されることがないから、上述のよう
な誤判定が成されることがなく、検出精度の向上が図ら
れる。
てきたが、本発明は、これら実施の形態の構成に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変
形を含むものである。例えば、実施の形態では、車輪速
センサ13を各車輪ごとに合計4個設けた例を示した
が、後輪駆動車にあっては、駆動輪である左右後輪の車
輪速は同速と見做して、後輪の車輪速を検出する車輪速
センサを、後輪への駆動伝達系に1個だけ設けることと
し、左右前輪の車輪速を検出するものと、合計3個設け
るようにしてもよい。
制御装置に適用した例を示したが、車輪速センサを有し
た装置であれば、駆動力配分装置などの他の装置にも適
用することができる。
センサの異常検出装置にあっては、ホイルスピン判定手
段がホイルスピンと判定した時には、車輪速センサ異常
判定手段による異常判定を中止するよう構成したため、
駆動輪のホイルスピンにより、少なくとも1つの車輪の
回転速度が所定速度以上であるにもかかわらず他の車輪
の回転速度が0Km/hであるという異常判定条件が成立し
ても、車輪速センサ異常判定手段による異常判定はなさ
れることが無く、駆動輪のホイルスピンを原因とする誤
判定を防止でき、異常検出精度の向上を図ることができ
るという効果を奏する。加えて、本発明では、ホイルス
ピン判定を車輪速センサからの信号から演算する車輪加
速度に基づいて行うように構成しているため、新たにエ
ンジンなどから信号を入力することがなく、新たな構成
の変更が少なくコスト低減を図ることができる。また、
請求項2記載の発明では、ホイルスピン判定を、車輪速
センサからの信号から得られる車輪加速度に基づいて行
うため、エンジン回転数など他の装置からの新たな信号
の入力が不要であり、装置の変更を少なくしてコストの
低減を図ることができるという効果を奏する。また、請
求項3記載の発明では、車輪速センサ異常判定手段は、
異常判定条件が成立した状態が所定時間継続された時
に、異常発生と判定するよう構成したため、路面の凹凸
などの影響で車輪の回転が一瞬止まったり、車輪速セン
サからの信号にノイズが入ったりなどして、車輪速セン
サが一瞬0Km/hを示す出力となることを原因とする誤判
定を防止でき、異常検出精度のさらなる向上を図ること
ができるという効果が得られる。また、請求項4記載の
発明では、ホイルスピン判定手段がホイルスピンと判定
すると、ホイルスピンタイマが所定時間の計測を開始
し、この所定時間の計測を行っている間は、車輪速セン
サ異常判定手段による異常判定を中止するよう構成した
ため、ホイルスピン発生直後に運転者のアクセル操作に
より、ホイルスピンが収束方向に向かった時に、ホイル
スピンが完全には収まっていないにもかかわらずホイル
スピン判定手段がホイルスピンと判定しなくなって、車
輪速センサ異常判定手段が異常判定を再開すると、異常
判定条件が成立して異常判定がなされるおそれがある
が、本発明では、このような誤判定を防止することがで
き、異常検出精度をさらに向上させることができるとい
う効果を奏する。
レーム対応図である。
装置を示す全体図である。
る。
である。
ある。
である。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 車両の各車輪の回転速度に応じた信号を
出力する車輪速センサと、 各車輪速センサからの信号に基づいて車輪速度を演算す
る車輪速度演算手段、ならびに車輪の加速度を演算する
車輪加速度演算手段と、 前記車輪速度演算手段の演算結果に基づいて、少なくと
も1つの車輪の回転速度が所定速度以上であるにもかか
わらず他の車輪の回転速度が0Km/hであるという異常判
定条件の成立時に、この回転速度が0Km/hである車輪の
車輪速センサが異常であると判定する車輪速センサ異常
判定手段と、 前記車輪加速度演算手段の演算結果に基づいて駆動輪の
ホイルスピン判定を行うホイルスピン判定手段と、を備
え、 このホイルスピン判定手段が、ホイルスピンと判定した
ときには前記車輪速センサ異常判定手段による異常判定
を中止するよう構成したことを特徴とする車輪速センサ
の異常検出装置。 - 【請求項2】 前記ホイルスピン判定手段を、車輪加速
度が予め設定された所定値以上である時にホイルスピン
発生中と判定するよう構成したことを特徴とする請求項
1記載の車輪速センサの異常検出装置。 - 【請求項3】 前記車輪速センサ異常判定手段を、少な
くとも1つの車輪の回転速度が所定速度以上であるにも
かかわらず他の車輪の回転速度が0Km/hであるという上
記異常判定条件が成立した状態が所定時間継続された時
に異常発生と判定するよう構成したことを特徴とする請
求項1または2記載の車輪速センサの異常検出装置。 - 【請求項4】 前記ホイルスピン判定手段がホイルスピ
ン判定した時に、予め設定された所定時間の計測を開始
するホイルスピンタイマを設け、 このホイルスピンタイマが時間を計測している間、前記
車輪速センサ異常判定手段による異常判定を中止するよ
う構成したことを特徴とする請求項1ないし3記載の車
輪速センサの異常検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9864498A JPH11291886A (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 車輪速センサの異常検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9864498A JPH11291886A (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 車輪速センサの異常検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11291886A true JPH11291886A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14225221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9864498A Pending JPH11291886A (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 車輪速センサの異常検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11291886A (ja) |
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