JPH11281729A - ビーム切替型レーダー装置 - Google Patents
ビーム切替型レーダー装置Info
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- JPH11281729A JPH11281729A JP10086661A JP8666198A JPH11281729A JP H11281729 A JPH11281729 A JP H11281729A JP 10086661 A JP10086661 A JP 10086661A JP 8666198 A JP8666198 A JP 8666198A JP H11281729 A JPH11281729 A JP H11281729A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複数のターゲットが存在するような使用環境
において、位相モノパルスの左右チャンネルでのピーク
のペアリング、FMCW方式の上り、下りフェーズでの
ピークのペアリングを的確に行う。 【解決手段】 レーダ切替前後の周波数分析をしたビー
ト信号のピークの振幅変化量に着目し、レーダ切替によ
る振幅変化量の小さいピーク同士を左右チャンネル又は
上り、下りフェーズごとにペアリングさせる。
において、位相モノパルスの左右チャンネルでのピーク
のペアリング、FMCW方式の上り、下りフェーズでの
ピークのペアリングを的確に行う。 【解決手段】 レーダ切替前後の周波数分析をしたビー
ト信号のピークの振幅変化量に着目し、レーダ切替によ
る振幅変化量の小さいピーク同士を左右チャンネル又は
上り、下りフェーズごとにペアリングさせる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送信側または受信
側の少なくとも一方でビームを切り替えてターゲットの
方位または距離、速度を検出するビーム切替型レーダ装
置に関するものである。
側の少なくとも一方でビームを切り替えてターゲットの
方位または距離、速度を検出するビーム切替型レーダ装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ターゲットの方位を検出する
ためのレーダーとして、位相モノパルス方式のレーダー
装置が知られている。この位相モノパルス方式のレーダ
ー装置では、ターゲットからの受信波を複数の受信チャ
ネル(例えば、左右2つの受信機)で受信し、複数の受
信信号の位相差に基づいて方位を検出する。
ためのレーダーとして、位相モノパルス方式のレーダー
装置が知られている。この位相モノパルス方式のレーダ
ー装置では、ターゲットからの受信波を複数の受信チャ
ネル(例えば、左右2つの受信機)で受信し、複数の受
信信号の位相差に基づいて方位を検出する。
【0003】また、ターゲットとの距離、速度を検出す
るためのレーダーとして、FMCW(周波数変調連続
波)方式のレーダ装置が知られている。このFMCW方
式のレーダー装置では、連続波に周波数変調(FM)を
施したものを送信波として用いる。例えば、三角波で周
波数変調し、上りフェーズ期間(周波数が上昇する期
間)と下りフェーズ期間(周波数が下降する期間)から
なる送信波を用いる。そして、受信波を送信波に基づい
て検波することによって、ビート信号を得、このビート
信号の周波数(ビート周波数)に基づいて相対距離と相
対速度を検出する。
るためのレーダーとして、FMCW(周波数変調連続
波)方式のレーダ装置が知られている。このFMCW方
式のレーダー装置では、連続波に周波数変調(FM)を
施したものを送信波として用いる。例えば、三角波で周
波数変調し、上りフェーズ期間(周波数が上昇する期
間)と下りフェーズ期間(周波数が下降する期間)から
なる送信波を用いる。そして、受信波を送信波に基づい
て検波することによって、ビート信号を得、このビート
信号の周波数(ビート周波数)に基づいて相対距離と相
対速度を検出する。
【0004】この両方式のレーダー装置を組み合わせる
ことにより、ターゲットの方位、距離、速度を検出する
レーダーを構成することができる。
ことにより、ターゲットの方位、距離、速度を検出する
レーダーを構成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、位相モノパル
ス方式においては、例えば左右2つのアンテナにより受
信した同一のターゲットからの反射波について、その位
相を比較しなければならない。送信波に周波数変調波を
用いるFMCW方式の場合には、2つの受信波について
それぞれ複素FFTなどにより、周波数分析を行い、2
つの受信波において対応するビーク同士の位相比較を行
う。
ス方式においては、例えば左右2つのアンテナにより受
信した同一のターゲットからの反射波について、その位
相を比較しなければならない。送信波に周波数変調波を
用いるFMCW方式の場合には、2つの受信波について
それぞれ複素FFTなどにより、周波数分析を行い、2
つの受信波において対応するビーク同士の位相比較を行
う。
【0006】また、FMCW方式では、ビート信号につ
いて複素FFT等の周波数分析を行い、同一のターゲッ
トについての上り、下りフェーズのピークを検出し、両
ピークのビート周波数から相対距離と相対速度を検出す
る。
いて複素FFT等の周波数分析を行い、同一のターゲッ
トについての上り、下りフェーズのピークを検出し、両
ピークのビート周波数から相対距離と相対速度を検出す
る。
【0007】したがって、位相モノパルス方式による方
位検出においては左右アンテナによる受信チャネルのピ
ークのペアリングが、また、FMCW方式による距離、
速度検出においては上り、下りフェーズのピークのペア
リングがそれぞれ必要である。
位検出においては左右アンテナによる受信チャネルのピ
ークのペアリングが、また、FMCW方式による距離、
速度検出においては上り、下りフェーズのピークのペア
リングがそれぞれ必要である。
【0008】単一のターゲットだけが存在するようなき
わめて理想的な環境においては、単に位相モノパルス方
式及びFMCW方式におけるピークの対応付け(以下ペ
アリングという)に何ら問題はない。
わめて理想的な環境においては、単に位相モノパルス方
式及びFMCW方式におけるピークの対応付け(以下ペ
アリングという)に何ら問題はない。
【0009】しかし、自動車用レーダーとしての使用環
境下においては、複数のターゲットが存在し、またター
ゲット以外の樹木やガードレールなどの物体が存在する
ため、様々な物体からの反射波が受信され、上記ピーク
が複数存在し、ピークのペアリングが困難であるという
問題があった。
境下においては、複数のターゲットが存在し、またター
ゲット以外の樹木やガードレールなどの物体が存在する
ため、様々な物体からの反射波が受信され、上記ピーク
が複数存在し、ピークのペアリングが困難であるという
問題があった。
【0010】本発明は、送信側または受信側の少なくと
も一方でビームを切り替えるレーダー装置において、正
確なピークのペアリングを行うことを目的とする。
も一方でビームを切り替えるレーダー装置において、正
確なピークのペアリングを行うことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は送信側または受
信側の少なくとも一方でビームを切り替えてターゲット
の方位または距離、速度を検出するビーム切替型レーダ
装置において、位相モノパルス方式又はFMCW方式の
ターゲットに対する反射波に基づくピークを検出し、ビ
ーム切替によるピークの振幅変化に基づいて、対応する
ピークのペアを求めることを特徴とする。さらに、送信
側または受信側の少なくとも一方でビームを切り替えて
ターゲットの方位を検出するビーム切替型レーダ装置に
おいて、位相モノパルス方式に基づいてターゲットの方
位を検出する際に、複数の受信チャネルで同一ターゲッ
トに対応する信号を、ビーム切替による信号の振幅変化
に基づいて求めることを特徴とする。さらに、周波数の
上昇期間および下降期間を有する周波数変調波を送信す
るとともに、送信側または受信側の少なくとも一方でビ
ームを切り替えてターゲットの距離、速度を検出するビ
ーム切替型レーダ装置において、FMCW方式に基づい
てターゲットの距離、速度を検出する際に、上昇期間、
下降期間、で同一ターゲットに対応する信号を、ビーム
切替による信号の振幅変化に基づいて求めることを特徴
とする。
信側の少なくとも一方でビームを切り替えてターゲット
の方位または距離、速度を検出するビーム切替型レーダ
装置において、位相モノパルス方式又はFMCW方式の
ターゲットに対する反射波に基づくピークを検出し、ビ
ーム切替によるピークの振幅変化に基づいて、対応する
ピークのペアを求めることを特徴とする。さらに、送信
側または受信側の少なくとも一方でビームを切り替えて
ターゲットの方位を検出するビーム切替型レーダ装置に
おいて、位相モノパルス方式に基づいてターゲットの方
位を検出する際に、複数の受信チャネルで同一ターゲッ
トに対応する信号を、ビーム切替による信号の振幅変化
に基づいて求めることを特徴とする。さらに、周波数の
上昇期間および下降期間を有する周波数変調波を送信す
るとともに、送信側または受信側の少なくとも一方でビ
ームを切り替えてターゲットの距離、速度を検出するビ
ーム切替型レーダ装置において、FMCW方式に基づい
てターゲットの距離、速度を検出する際に、上昇期間、
下降期間、で同一ターゲットに対応する信号を、ビーム
切替による信号の振幅変化に基づいて求めることを特徴
とする。
【0012】このように、本発明は、送信側または受信
側の少なくとも一方でビームを切り替えるビーム切替型
レーダ装置に関する。このような切替によって、レーダ
ーの検出範囲を広げることができる。例えば、自動車用
のレーダー装置において、複数車線の道路などにおい
て、十分な視野を確保できる。そして、本発明では、ビ
ーム切替前後における各ピークの振幅変化量に基づき、
どのピークとどのピークをペアリングするかを判断す
る。これは、1つのターゲットからの反射波は、ビーム
の切替に応じて同様に変化するはずだからである。
側の少なくとも一方でビームを切り替えるビーム切替型
レーダ装置に関する。このような切替によって、レーダ
ーの検出範囲を広げることができる。例えば、自動車用
のレーダー装置において、複数車線の道路などにおい
て、十分な視野を確保できる。そして、本発明では、ビ
ーム切替前後における各ピークの振幅変化量に基づき、
どのピークとどのピークをペアリングするかを判断す
る。これは、1つのターゲットからの反射波は、ビーム
の切替に応じて同様に変化するはずだからである。
【0013】位相モノパルス方式の方位検出において
は、ビーム切替前後のピークの振幅変化量が最も近い左
右チャンネルでのピークをペアリングする。また、FM
CW方式の速度、距離検出においては、ビーム切替前後
のピークの振幅変化量の最も近い上りフェーズと下りフ
ェーズでのピークをペアリングする。
は、ビーム切替前後のピークの振幅変化量が最も近い左
右チャンネルでのピークをペアリングする。また、FM
CW方式の速度、距離検出においては、ビーム切替前後
のピークの振幅変化量の最も近い上りフェーズと下りフ
ェーズでのピークをペアリングする。
【0014】このように、本発明によれば、ビーム切替
前後におけるピークの振幅変化量に基づいてピークのペ
アリングを行う。したがって、複数のターゲットや検出
に無関係な物体が存在する自動車レーダの使用環境にお
いて、ターゲットの方位、距離、速度を検出するために
必要な各左右チャンネル及び上り、下りフェーズでのピ
ークのペアリングを確実に行うことができる。
前後におけるピークの振幅変化量に基づいてピークのペ
アリングを行う。したがって、複数のターゲットや検出
に無関係な物体が存在する自動車レーダの使用環境にお
いて、ターゲットの方位、距離、速度を検出するために
必要な各左右チャンネル及び上り、下りフェーズでのピ
ークのペアリングを確実に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るFMCW・位
相モノパルス方式のレーダ装置の構成の例を示したもの
である。
相モノパルス方式のレーダ装置の構成の例を示したもの
である。
【0016】本装置は、電圧制御発振器10と切替器1
2と送信アンテナ部14と受信アンテナ16と検波器1
8と信号処理装置40とからなる。
2と送信アンテナ部14と受信アンテナ16と検波器1
8と信号処理装置40とからなる。
【0017】ここで、電圧制御発振器10は、入力され
てくる三角波に応じて周波数が変化する高周波を出力す
る。
てくる三角波に応じて周波数が変化する高周波を出力す
る。
【0018】電圧制御発振器10からの三角波で周波数
変調された高周波信号は、切替器12を介して、複数の
送信アンテナ14に供給される。切替器12は、電圧制
御発振器10から供給される高周波信号を複数の送信ア
ンテナ14に順次供給する。従って、複数の送信アンテ
ナ14から高周波信号に応じた電波(ミリ波)が指向性
ビームとしてターゲットに向けて放射される。複数の送
信アンテナ14は、その指向性が互いに異なっており、
切替器12により送信アンテナ14を切り替えること
で、送信ビームの指向性を所望の範囲に掃引することが
できる。
変調された高周波信号は、切替器12を介して、複数の
送信アンテナ14に供給される。切替器12は、電圧制
御発振器10から供給される高周波信号を複数の送信ア
ンテナ14に順次供給する。従って、複数の送信アンテ
ナ14から高周波信号に応じた電波(ミリ波)が指向性
ビームとしてターゲットに向けて放射される。複数の送
信アンテナ14は、その指向性が互いに異なっており、
切替器12により送信アンテナ14を切り替えること
で、送信ビームの指向性を所望の範囲に掃引することが
できる。
【0019】上記送信アンテナ14からの電波(送信ビ
ーム)がターゲットで反射した反射波は左右2つの受信
アンテナ16a,16bによって受信される。なお、受
信側でビームを切り替えられる様に構成してもよいし、
あるいは送受信の両側でビームを切り替える構成とする
ことも可能である。
ーム)がターゲットで反射した反射波は左右2つの受信
アンテナ16a,16bによって受信される。なお、受
信側でビームを切り替えられる様に構成してもよいし、
あるいは送受信の両側でビームを切り替える構成とする
ことも可能である。
【0020】左右の受信アンテナ16a,16bはそれ
ぞれ検波器18a,18bに接続しており、検波器18
a,18bは電圧制御発振器10とも接続している。そ
こで、左右受信アンテナ16a,16bからの受信信号
(左右チャンネルの受信信号)はそれぞれの検波器18
a,18bで送信信号に基づいて検波され、送信周波数
と受信周波数の差の周波数成分を持つ左右チャンネルの
ビート信号が得られる。
ぞれ検波器18a,18bに接続しており、検波器18
a,18bは電圧制御発振器10とも接続している。そ
こで、左右受信アンテナ16a,16bからの受信信号
(左右チャンネルの受信信号)はそれぞれの検波器18
a,18bで送信信号に基づいて検波され、送信周波数
と受信周波数の差の周波数成分を持つ左右チャンネルの
ビート信号が得られる。
【0021】得られた左右チャンネルのビート信号は、
周波数分析部22a,22bに送られる。周波数分析部
22a,22bは、左右チャンネルで得られたビート信
号に対し、複素FFT等の周波数分析を行い、適当な周
波数間隔(周波数bin)毎に複素振幅(電圧)が求め
られる。以降は、binの番号が周波数を表す。次に、
ピーク検出部24a,24bにおいて、それらの周波数
分析結果に基づき、位相モノパルスの左右チャンネルの
それぞれのピーク(ピークを示すbinの番号及びその
binの複素振幅値)が検出される。上記処理が、切替
器12により切り替えられた各ビーム毎になされ、ピー
ク振幅変化検出部26において、ビーム切替による左右
チャンネルそれぞれにおいて検出したピークの振幅の切
替に基づく変化量を検出する。
周波数分析部22a,22bに送られる。周波数分析部
22a,22bは、左右チャンネルで得られたビート信
号に対し、複素FFT等の周波数分析を行い、適当な周
波数間隔(周波数bin)毎に複素振幅(電圧)が求め
られる。以降は、binの番号が周波数を表す。次に、
ピーク検出部24a,24bにおいて、それらの周波数
分析結果に基づき、位相モノパルスの左右チャンネルの
それぞれのピーク(ピークを示すbinの番号及びその
binの複素振幅値)が検出される。上記処理が、切替
器12により切り替えられた各ビーム毎になされ、ピー
ク振幅変化検出部26において、ビーム切替による左右
チャンネルそれぞれにおいて検出したピークの振幅の切
替に基づく変化量を検出する。
【0022】ここで、図3(a)(b)は図1の装置に
おける周波数分析の結果を示したものである。説明の容
易のため、下りフェーズのデータを省略しているが、実
際には図4のように上りフェーズの近くに下りフェーズ
のピークも現れる。ここで、UL1、UR1がターゲッ
ト1の左右それぞれのピークであり、UL2,UR2が
ターゲット2の左右それぞれのピークである。ただし、
実際のレーダ使用環境では、さらに多数のピークが存在
し、どのピークが何を示すかは必ずしも始めから明確な
わけではない。ビーム切替による振幅変化量は各ピーク
についてそれぞれ求められる。図3に示すように、実線
と破線で表されたビーム切替前後のピーク高さの差が振
幅変化量となる。ここでは、見やすくするため、変化量
を誇張して表現している。
おける周波数分析の結果を示したものである。説明の容
易のため、下りフェーズのデータを省略しているが、実
際には図4のように上りフェーズの近くに下りフェーズ
のピークも現れる。ここで、UL1、UR1がターゲッ
ト1の左右それぞれのピークであり、UL2,UR2が
ターゲット2の左右それぞれのピークである。ただし、
実際のレーダ使用環境では、さらに多数のピークが存在
し、どのピークが何を示すかは必ずしも始めから明確な
わけではない。ビーム切替による振幅変化量は各ピーク
についてそれぞれ求められる。図3に示すように、実線
と破線で表されたビーム切替前後のピーク高さの差が振
幅変化量となる。ここでは、見やすくするため、変化量
を誇張して表現している。
【0023】次に、ピークペア選択部28において、そ
の振幅変化量が最も近い左、右チャンネルでのピークを
ペアとして選択する。図3では、UL2とUR2、UL
1とUR1とがペアとして選択されることになる。ここ
で、ビーム切替による振幅変化量に注目したのは、ピー
クの振幅変化量の小さいもの同士は同一ターゲットから
の信号と仮定できるからである。従って、振幅変化量の
差が最も小さいものが同一のターゲットに対応したピー
クのペアであり、振幅変化量の大きいものは異なるター
ゲットのピークと判断する。
の振幅変化量が最も近い左、右チャンネルでのピークを
ペアとして選択する。図3では、UL2とUR2、UL
1とUR1とがペアとして選択されることになる。ここ
で、ビーム切替による振幅変化量に注目したのは、ピー
クの振幅変化量の小さいもの同士は同一ターゲットから
の信号と仮定できるからである。従って、振幅変化量の
差が最も小さいものが同一のターゲットに対応したピー
クのペアであり、振幅変化量の大きいものは異なるター
ゲットのピークと判断する。
【0024】さらに、ここでペアとしたピークのbin
の差を求め、ペアとしたピークのbinの差が所定値を
上回る場合は、ピークの振幅の変化量が次に最も近い左
右のペアをピークペア選択部において選択し直す。そし
て、binの差が所定値以下になるまでこの処理を繰り
返す。例えば、仮に図3(a)のUL1と図3(b)の
UR2がペアリングされた場合には、binの差が所定
値以上であるとして、ペアを選択し直すことになる。こ
こで、左右ピークのbinの差が所定値以上であるとい
うことは、ビート周波数が大きく相違し、このエコーは
対応するターゲットの距離が相違することを意味する。
従って、その場合は左右チャンネルで別ターゲットを検
出していることになる。上記処理を繰り返すことで、ペ
アのbinの差を所定値以下のものに限定することがで
き、ペアリングが完了する。
の差を求め、ペアとしたピークのbinの差が所定値を
上回る場合は、ピークの振幅の変化量が次に最も近い左
右のペアをピークペア選択部において選択し直す。そし
て、binの差が所定値以下になるまでこの処理を繰り
返す。例えば、仮に図3(a)のUL1と図3(b)の
UR2がペアリングされた場合には、binの差が所定
値以上であるとして、ペアを選択し直すことになる。こ
こで、左右ピークのbinの差が所定値以上であるとい
うことは、ビート周波数が大きく相違し、このエコーは
対応するターゲットの距離が相違することを意味する。
従って、その場合は左右チャンネルで別ターゲットを検
出していることになる。上記処理を繰り返すことで、ペ
アのbinの差を所定値以下のものに限定することがで
き、ペアリングが完了する。
【0025】最後に、方位演算部30において、これら
ペアリングしたピークを持つビート信号の左右チャンネ
ルにおける位相差から方位が求められる。位相モノパル
ス方式では、ターゲットの方位θを間隔Lの左右の受信
アンテナが受信した信号(波長:λ)の位相差Δφから
次式により求める。
ペアリングしたピークを持つビート信号の左右チャンネ
ルにおける位相差から方位が求められる。位相モノパル
ス方式では、ターゲットの方位θを間隔Lの左右の受信
アンテナが受信した信号(波長:λ)の位相差Δφから
次式により求める。
【0026】θ=sin-1{Δφ・(λ/2πL)} 複数のターゲットが存在する場合はこのペアリングの作
業をターゲットの数だけ行う。
業をターゲットの数だけ行う。
【0027】尚、上述の説明では、binが所定範囲に
あるものを順次選択するとだけ記載したが、ビーム切替
による振幅変化量が所定の値を越えるピークについて
は、ペアリングの対象としない。あまりに変化量が大き
いものは、同一ターゲットとは考えられないからであ
る。
あるものを順次選択するとだけ記載したが、ビーム切替
による振幅変化量が所定の値を越えるピークについて
は、ペアリングの対象としない。あまりに変化量が大き
いものは、同一ターゲットとは考えられないからであ
る。
【0028】このように、ビーム切替によるピークの振
幅変化量を基準とすることにより、他のターゲットやタ
ーゲット以外の樹木やガードレールなどの物体からの反
射波が受信され、多くのピークが検出される複雑な状況
下においても、位相モノパルスの左、右チャンネル間で
のピークのペアリングが的確に実施可能となる。
幅変化量を基準とすることにより、他のターゲットやタ
ーゲット以外の樹木やガードレールなどの物体からの反
射波が受信され、多くのピークが検出される複雑な状況
下においても、位相モノパルスの左、右チャンネル間で
のピークのペアリングが的確に実施可能となる。
【0029】図2は、本発明に係るビーム切替型レーダ
装置であって、FMCW方式のレーダー装置に適用した
例を示している。図に示すように、図1の構成と最後の
検出対象が異なっている。本構成ではピークペア選択を
ターゲットの距離及び速度を求めるために行い、FMC
W方式の上り、下りフェーズそれぞれで得られる同一の
ターゲットに対するピークのペアリングを行う。このピ
ークペア選択の前には図1の例と同様に、ピーク検出部
24a,24bにおいて各ビーム毎に左及び右チャンネ
ルそれぞれで上り、下りフェーズでのピーク(ピークを
示すbinの番号及びそのbinの複素振幅値)を検出
し、ピーク振幅変化検出部26においてビームを切り替
えた際のそれらのピークの振幅の変化量を求める。そし
て、ピークペア選択部28において、その振幅変化量が
最も近い上り、下りフェーズでのピークをペアとする。
次に、ペアとしたピークのbinの差を求め、ペアとし
たピークのbinの差が所定値を上回る場合は、ピーク
の振幅の変化量が次に最も近い上り、下りフェーズのペ
アをピークペア選択部において選択し直す。そして、上
記処理を繰り返すことで、ペアのbinの差を所定値以
下にすることでペアリングが完了する。
装置であって、FMCW方式のレーダー装置に適用した
例を示している。図に示すように、図1の構成と最後の
検出対象が異なっている。本構成ではピークペア選択を
ターゲットの距離及び速度を求めるために行い、FMC
W方式の上り、下りフェーズそれぞれで得られる同一の
ターゲットに対するピークのペアリングを行う。このピ
ークペア選択の前には図1の例と同様に、ピーク検出部
24a,24bにおいて各ビーム毎に左及び右チャンネ
ルそれぞれで上り、下りフェーズでのピーク(ピークを
示すbinの番号及びそのbinの複素振幅値)を検出
し、ピーク振幅変化検出部26においてビームを切り替
えた際のそれらのピークの振幅の変化量を求める。そし
て、ピークペア選択部28において、その振幅変化量が
最も近い上り、下りフェーズでのピークをペアとする。
次に、ペアとしたピークのbinの差を求め、ペアとし
たピークのbinの差が所定値を上回る場合は、ピーク
の振幅の変化量が次に最も近い上り、下りフェーズのペ
アをピークペア選択部において選択し直す。そして、上
記処理を繰り返すことで、ペアのbinの差を所定値以
下にすることでペアリングが完了する。
【0030】図4は図2の装置における周波数分析の結
果を示したものである。説明の容易のため、右チャンネ
ルのデータを省略した。ここで、UL1、DL1がそれ
ぞれターゲット1の上り、下りフェーズのピークであ
り、UL2、DL2がターゲット2の上り、下りフェー
ズのピークである。図3と同様に、実線と破線で表され
るビーム切替前後のピーク高さの差が振幅変化量であ
る。次に、ピークのペアリングは図3の位相モノパルス
方式と異なり、上りフェーズと下りフェーズの間で行わ
れる。ここでは、UL1とDL1がUL2とDL2がそ
れぞれペアとして選択される。
果を示したものである。説明の容易のため、右チャンネ
ルのデータを省略した。ここで、UL1、DL1がそれ
ぞれターゲット1の上り、下りフェーズのピークであ
り、UL2、DL2がターゲット2の上り、下りフェー
ズのピークである。図3と同様に、実線と破線で表され
るビーム切替前後のピーク高さの差が振幅変化量であ
る。次に、ピークのペアリングは図3の位相モノパルス
方式と異なり、上りフェーズと下りフェーズの間で行わ
れる。ここでは、UL1とDL1がUL2とDL2がそ
れぞれペアとして選択される。
【0031】この場合、上り、下りフェーズでのピーク
ペアは必ずしも同じチャンネルから選択される必要はな
く、例えば左チャンネルの上りフェーズでのピークと右
チャンネルでの下りフェーズでのピークとをペアとして
も良い。これは左右いずれの受信アンテナを選択して
も、位相が相違するのみで周波数に影響しないからであ
る。
ペアは必ずしも同じチャンネルから選択される必要はな
く、例えば左チャンネルの上りフェーズでのピークと右
チャンネルでの下りフェーズでのピークとをペアとして
も良い。これは左右いずれの受信アンテナを選択して
も、位相が相違するのみで周波数に影響しないからであ
る。
【0032】最後に、距離・速度演算部32において、
これらペアリングしたピークを持つビート信号の上り、
下りフェーズでの差から距離、速度を求める。ここで、
相対速度0のターゲットのビート周波数frは、FMの
繰り返し周波数(図1における三角波の周波数)をf
m、FMの周波数偏移幅(参照波の周波数の変化幅)を
Δf、ターゲットの相対距離をR、光速をcとすると、 fr=4R・fm・Δf/c で表される。従って、frが求まれば、相対距離Rが決
定される。
これらペアリングしたピークを持つビート信号の上り、
下りフェーズでの差から距離、速度を求める。ここで、
相対速度0のターゲットのビート周波数frは、FMの
繰り返し周波数(図1における三角波の周波数)をf
m、FMの周波数偏移幅(参照波の周波数の変化幅)を
Δf、ターゲットの相対距離をR、光速をcとすると、 fr=4R・fm・Δf/c で表される。従って、frが求まれば、相対距離Rが決
定される。
【0033】そして、上りフェーズ期間及び下りフェー
ズ期間におけるビート周波数fbu、fbdは、上述の
通り、それぞれ fbu=fr+fd fbd=fr−fd である。そこで、上りフェーズ期間及び下りフェーズ期
間のビート周波数fbu、fbdを個別に求めれば、相
対距離を表すビート周波数fr、相対速度を表すドップ
ラ周波数fdが求められる。
ズ期間におけるビート周波数fbu、fbdは、上述の
通り、それぞれ fbu=fr+fd fbd=fr−fd である。そこで、上りフェーズ期間及び下りフェーズ期
間のビート周波数fbu、fbdを個別に求めれば、相
対距離を表すビート周波数fr、相対速度を表すドップ
ラ周波数fdが求められる。
【0034】なお、複数のターゲットが存在する場合は
このペアリングの作業をターゲットの数だけ行う。
このペアリングの作業をターゲットの数だけ行う。
【0035】このように、ビーム切替によるピークの振
幅変化量を基準とすることにより、他のターゲットやタ
ーゲット以外の樹木やガードレールなどの物体からの反
射波が受信され、多くのピークが検出される複雑な状況
下においても、FMCW方式の上り下りフェーズ間での
ピークのペアリングが的確に実施可能となる。
幅変化量を基準とすることにより、他のターゲットやタ
ーゲット以外の樹木やガードレールなどの物体からの反
射波が受信され、多くのピークが検出される複雑な状況
下においても、FMCW方式の上り下りフェーズ間での
ピークのペアリングが的確に実施可能となる。
【0036】尚、本実施の形態においては、位相モノパ
ルス方式と、FMCW方式とで別個に方位、距離、速度
を検出する装置を説明した。しかし、一つの装置で位相
モノパルス方式と、FMCW方式の検出装置を有し、方
位、距離、速度を一度に検出できる構成とすることが好
適である。
ルス方式と、FMCW方式とで別個に方位、距離、速度
を検出する装置を説明した。しかし、一つの装置で位相
モノパルス方式と、FMCW方式の検出装置を有し、方
位、距離、速度を一度に検出できる構成とすることが好
適である。
【図1】 ターゲットの方位を検出するビーム切替型レ
ーダ装置を示す図である。
ーダ装置を示す図である。
【図2】 ターゲットの距離と速度を検出するビーム切
替型レーダ装置を示す図である。
替型レーダ装置を示す図である。
【図3】 図1の装置の受信信号の周波数分析結果を示
す図である。
す図である。
【図4】 図2の装置の受信信号の周波数分析結果を示
す図である。
す図である。
10 電圧制御発振器、12 切替器、14 送信アン
テナ、16a,16b受信アンテナ、18a,18b
検波器、22a,22b 周波数分析部、24a,24
b ピーク検出部、26 ピーク振幅変化検出部、28
ピークペア選択部、30 方位演算部、32 距離・
速度演算部、40 信号処理装置。
テナ、16a,16b受信アンテナ、18a,18b
検波器、22a,22b 周波数分析部、24a,24
b ピーク検出部、26 ピーク振幅変化検出部、28
ピークペア選択部、30 方位演算部、32 距離・
速度演算部、40 信号処理装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 知育 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 山田 直之 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 送信側または受信側の少なくとも一方で
ビームを切り替えてターゲットの方位または距離、速度
を検出するビーム切替型レーダ装置において、 位相モノパルス方式又はFMCW方式のターゲットに対
する反射波に基づくピークを検出し、ビーム切替による
ピークの振幅変化に基づいて、対応するピークのペアを
求めることを特徴とするビーム切替型レーダ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10086661A JPH11281729A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | ビーム切替型レーダー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10086661A JPH11281729A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | ビーム切替型レーダー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11281729A true JPH11281729A (ja) | 1999-10-15 |
Family
ID=13893229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10086661A Pending JPH11281729A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | ビーム切替型レーダー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11281729A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7190305B2 (en) | 2004-03-22 | 2007-03-13 | Fujitsu Ten Limited | Radar apparatus |
US7612706B2 (en) | 2004-07-16 | 2009-11-03 | Fujitsu Ten Limited | Monopulse radar apparatus and antenna switch |
WO2010134381A1 (ja) * | 2009-05-20 | 2010-11-25 | 株式会社 東芝 | レーダ装置 |
JP2012194051A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Honda Elesys Co Ltd | 電子走査型レーダ装置、受信波方向推定方法及びプログラム |
JP2013517689A (ja) * | 2010-01-13 | 2013-05-16 | ザ・ボーイング・カンパニー | 携帯型無線周波数識別(rfid)読取り機 |
-
1998
- 1998-03-31 JP JP10086661A patent/JPH11281729A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7190305B2 (en) | 2004-03-22 | 2007-03-13 | Fujitsu Ten Limited | Radar apparatus |
KR100749560B1 (ko) * | 2004-03-22 | 2007-08-14 | 후지쓰 텐 가부시키가이샤 | 레이더장치 |
US7612706B2 (en) | 2004-07-16 | 2009-11-03 | Fujitsu Ten Limited | Monopulse radar apparatus and antenna switch |
WO2010134381A1 (ja) * | 2009-05-20 | 2010-11-25 | 株式会社 東芝 | レーダ装置 |
JP2010271115A (ja) * | 2009-05-20 | 2010-12-02 | Toshiba Corp | レーダ装置 |
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JP2012194051A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Honda Elesys Co Ltd | 電子走査型レーダ装置、受信波方向推定方法及びプログラム |
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