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JPH11157093A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

Info

Publication number
JPH11157093A
JPH11157093A JP32895497A JP32895497A JPH11157093A JP H11157093 A JPH11157093 A JP H11157093A JP 32895497 A JP32895497 A JP 32895497A JP 32895497 A JP32895497 A JP 32895497A JP H11157093 A JPH11157093 A JP H11157093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
storage bag
cartridge
ink storage
passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32895497A
Other languages
English (en)
Inventor
Takemasa Namiki
武政 双木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP32895497A priority Critical patent/JPH11157093A/ja
Publication of JPH11157093A publication Critical patent/JPH11157093A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】インク漏れなくインクカートリッジの交換が可
能で、また沈降しやすいインクの使用を可能とし、かつ
確実なインクの供給を可能にし、さらに簡単かつ確実に
泡抜きが可能で、異種インクによる記録ができ便利で一
層使用しやすいインクジェットプリンタ。 【解決手段】インクを噴射して記録媒体2に記録するイ
ンクジェットヘッド3と、インクを貯留する交換可能な
インクカートリッジ4と、インクカートリッジ4からイ
ンクジェットヘッド3に至るインク通路5と、インク通
路5に備えられる可撓性部材で密閉して形成された中間
インク貯留袋6と、インクカートリッジ4からインク貯
留部側へ加圧して供給するインク加圧供給手段7とを備
え、インクカートリッジ4から中間インク貯留袋6に至
るインク通路5に、インクの逆流を規制する逆止弁30
0を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インクを記録媒
体に噴射して記録を行うインクジェットプリンタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタには、インクカ
ートリッジとサブタンクを持つインク供給系を備えるも
のがあり、このインク供給系に関する従来技術として、
例えば特開昭57−125079号公報に開示されるも
のがある。この技術は、注射器先端部からの気泡を供給
系内に混入させないようにし、またインク残量検出をイ
ンクカートリッジではなくサブタンクにて行うものであ
る。また、特開昭60−362664号公報で提案され
る技術は、サブタンクに流入するインクの泡立ちを抑え
るようにしたサブタンクに関するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のイン
クジェットプリンタに代えて、この出願人は、特願平9
−273140号において、インクを噴射して記録媒体
に記録するインクジェットヘッドと、インクを貯留する
交換可能なインクカートリッジと、このインクカートリ
ッジからインクジェットヘッドに至るインク通路と、こ
のインク通路に備えられる可撓性部材で密閉して形成さ
れた中間インク貯留袋と、インクカートリッジからイン
ク貯留部側へ加圧して供給するインク加圧供給手段とを
備え、インクジェットヘッドに対して中間インク貯留袋
を下方位置に配置して水頭差による負圧を与えるインク
ジェットプリンタを提案した。
【0004】このインクジェットプリンタでは、インク
カートリッジからインクジェットヘッドに至るインク供
給系に密閉して形成された中間インク貯留袋を配置して
密閉されており、インクジェットヘッドにインクが至る
間に脱気の程度が落ちないようにし、脱気したインクを
用いて記録媒体に噴射して安定した記録を行うことがで
きる。また、分散インクを用いる場合、インクの沈降の
ために中間インク貯留袋の中に凝集したインクが沈降し
て溜ることがあっても、この中間インク貯留袋を手でも
み沈降をほぐすことができ、さらに中間インク貯留袋ご
と新品と交換することも安価にできる。また、インクジ
ェットヘッドに対して中間インク貯留袋を下方位置に配
置して水頭差による負圧を与えることで、インクカート
リッジを任意の位置に配置することが可能であり、イン
クジェットプリンタ設計上の制約が軽減され、かつ長時
間連続して広幅、長尺記録が可能で、記録中にもインク
交換が可能であり、さらにインクジェットヘッドヘの圧
力のより安定化が可能である。
【0005】このインクジェットプリンタにおいて、小
型化や操作性等の観点から中間インク貯留袋より下側に
インクカートリッジを置く場合があるが、インクカート
リッジ交換のときインクが逆流して漏れる問題がある。
【0006】また、分散インクを用いるとき長期の停滞
で沈降することがあるが、中間インク貯留袋を手でもみ
沈降をほぐしたり、中間インク貯留袋ごと新品と交換す
ることもなく、さらに簡単且つ確実にインクの沈降を防
止することが必要になる。
【0007】また、中間インク貯留袋に貯留されるイン
ク量を検出し、このインク量に基づきインクの供給を制
御するようにすると、インクカートリッジの配置位置に
かかわらず中間インク貯留袋側へのインクの供給を適切
に行うことができるが、この場合が中間インク貯留袋が
可撓性部材で密閉して形成されており、インク量を簡単
な構造で、かつ正確に検出可能な構造にする必要があ
る。
【0008】さらに、インクジェットヘッドのインク詰
まりが生じた場合等には、インクジェットヘッド側から
強力に吸引することがあるが、中間インク貯留袋が空同
然になり密着する場合があり、中間インク貯留袋が密着
すると記録時にインクをインクジェットヘッドに供給で
きなくなる場合がある。
【0009】また、インクジェットヘッドにインクが至
る間に脱気の程度が落ちないようにしているが、最初の
液の導入時中間インク貯留袋は空であり、インクと空気
の置換が必要である。この時完全な気液置換ができない
場合が多く、インクカートリッジの交換時等に空気が入
いることがあり、簡単かつ確実に泡抜きすることが必要
になる。
【0010】さらに、異種インクにより記録したい場合
が生じることがあり、このような場合に簡単に異種イン
クによる記録ができれば、便利で一層使用しやすくな
る。
【0011】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、インク漏れなくインクカートリッジの交換が可能
であり、また沈降しやすいインクの使用を可能とし、か
つ確実なインクの供給を可能にし、さらに簡単かつ確実
に泡抜きが可能で、異種インクによる記録ができ便利で
一層使用しやすいインクジェットプリンタを提供するこ
とを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明の構成を以下のように
構成した。
【0013】請求項1記載の発明は、『インクを噴射し
て記録媒体に記録するインクジェットヘッドと、インク
を貯留する交換可能なインクカートリッジと、このイン
クカートリッジから前記インクジェットヘッドに至るイ
ンク通路と、このインク通路に備えられる可撓性部材で
密閉して形成された中間インク貯留袋と、前記インクカ
ートリッジからインク貯留部側へ加圧して供給するイン
ク加圧供給手段とを備え、前記インクジェットヘッドに
対して前記中間インク貯留袋を下方位置に配置して水頭
差による負圧を与え、この中間インク貯留袋より下方位
置に前記インクカートリッジを配置したインクジェット
プリンタであって、前記インクカートリッジから前記中
間インク貯留袋に至るインク通路に、インクの逆流を規
制する逆止弁を備えることを特徴とするインクジェット
プリンタ。』である。
【0014】この請求項1記載の発明によれば、インク
カートリッジから中間インク貯留袋に至るインク通路に
備えた逆止弁によりインクの逆流を規制することで、イ
ンク漏れなくインクカートリッジの交換が可能である。
【0015】請求項2記載の発明は、『インクを噴射し
て記録媒体に記録するインクジェットヘッドと、インク
を貯留する交換可能なインクカートリッジと、このイン
クカートリッジから前記インクジェットヘッドに至るイ
ンク通路と、このインク通路に備えられる可撓性部材で
密閉して形成された中間インク貯留袋と、前記インクカ
ートリッジからインク貯留部側へ水頭差による加圧を含
み加圧して供給するインク加圧供給手段とを備え、前記
インクジェットヘッドに対して前記中間インク貯留袋を
下方位置に配置して水頭差による負圧を与えるインクジ
ェットプリンタであって、前記中間インク貯留袋内のイ
ンクを攪拌する攪拌手段を備えることを特徴とするイン
クジェットプリンタ。』である。
【0016】この請求項2記載の発明によれば、攪拌手
段を備えて中間インク貯留袋内のインクを攪拌すること
で、沈降しやすいインクの使用が可能となる。
【0017】請求項3記載の発明は、『インクを噴射し
て記録媒体に記録するインクジェットヘッドと、インク
を貯留する交換可能なインクカートリッジと、このイン
クカートリッジから前記インクジェットヘッドに至るイ
ンク通路と、このインク通路に備えられる可撓性部材で
密閉して形成された中間インク貯留袋と、前記インクカ
ートリッジからインク貯留部側へ加圧して供給するイン
ク加圧供給手段とを備え、前記インクジェットヘッドに
対して前記中間インク貯留袋を下方位置に配置して水頭
差による負圧を与え、さらに前記中間インク貯留袋に貯
留されるインク量を検出するインク量検出手段と、この
インク量に基づき前記中間インク貯留袋へのインクの供
給を制御する制御手段とを備えるインクジェットプリン
タであって、前記インク量検出手段は、前記中間インク
貯留袋に当板を介して当接し、この当板の移動により前
記中間インク貯留袋のインク量を検出することを特徴と
するインクジェットプリンタ。』である。
【0018】この請求項3記載の発明によれば、インク
量検出手段が可撓性部材で密閉して形成された中間イン
ク貯留袋に当板を介して当接しており、この当板の移動
により確実に中間インク貯留袋のインク量を検出するこ
とができる。
【0019】請求項4記載の発明は、『インクを噴射し
て記録媒体に記録するインクジェットヘッドと、インク
を貯留する交換可能なインクカートリッジと、このイン
クカートリッジから前記インクジェットヘッドに至るイ
ンク通路と、このインク通路に備えられる可撓性部材で
密閉して形成された中間インク貯留袋と、前記インクカ
ートリッジからインク貯留部側へ加圧して供給するイン
ク加圧供給手段とを備え、前記インクジェットヘッドに
対して前記中間インク貯留袋を下方位置に配置して水頭
差による負圧を与え、さらに前記中間インク貯留袋に貯
留されるインク量を検出するインク量検出手段と、この
インク量に基づき前記中間インク貯留袋へのインクの供
給を制御する制御手段とを備えるインクジェットプリン
タであって、前記中間インク貯留袋を垂直に又はほぼ垂
直に配置し、この中間インク貯留袋の下部にインク入口
を設け、上部にインク出口を設け、さらに前記インク量
検出手段は前記中間インク貯留袋の変形により前記中間
インク貯留袋のインク量を検出することを特徴とするイ
ンクジェットプリンタ。』である。
【0020】この請求項4記載の発明によれば、中間イ
ンク貯留袋の下部のインク入口からインクを供給するこ
とで、インクが上部のインク出口からインクジェットヘ
ッド側へ供給されるから、インクに混入される泡を簡単
かつ確実に抜くことができる。また、中間インク貯留袋
の変形により中間インク貯留袋のインク量を簡単かつ確
実に検出することができる。
【0021】請求項5記載の発明は、『インクを噴射し
て記録媒体に記録するインクジェットヘッドと、インク
を貯留する交換可能なインクカートリッジと、このイン
クカートリッジから前記インクジェットヘッドに至るイ
ンク通路と、このインク通路に備えられる可撓性部材で
密閉して形成された中間インク貯留袋と、前記インクカ
ートリッジからインク貯留部側へ加圧して供給するイン
ク加圧供給手段とを備え、前記インクジェットヘッドに
対して前記中間インク貯留袋を下方位置に配置して水頭
差による負圧を与えるインクジェットプリンタであっ
て、前記中間インク貯留袋内に、袋の密着を規制してイ
ンクの流れを確保する袋密着規制手段を備えることを特
徴とするインクジェットプリンタ。』である。
【0022】この請求項5記載の発明によれば、インク
ジェットヘッドにインク詰まりが生じる場合には、イン
クジェットヘッド側から強力に吸引することがあるが、
袋密着規制手段により中間インク貯留袋の密着が規制さ
れてインクの流れが確保されるから、インクカートリッ
ジからインクジェットヘッド側にインクを確実に供給す
ることができる。
【0023】請求項6記載の発明は、『インクを噴射し
て記録媒体に記録するインクジェットヘッドと、インク
を貯留する交換可能なインクカートリッジと、このイン
クカートリッジから前記インクジェットヘッドに至るイ
ンク通路と、このインク通路に備えられる可撓性部材で
密閉して形成された中間インク貯留袋と、前記インクカ
ートリッジからインク貯留部側へ加圧して供給するイン
ク加圧供給手段とを備え、前記インクジェットヘッドに
対して前記中間インク貯留袋を下方位置に配置して水頭
差による負圧を与えるインクジェットプリンタであっ
て、前記中間インク貯留袋は前記インク通路に着脱可能
であり、異種インクを貯留した異種インクカセットと交
換可能に構成したことを特徴とするインクジェットプリ
ンタ。』である。
【0024】この請求項6記載の発明によれば、異種イ
ンクにより記録したい場合が生じることがあると、中間
インク貯留袋と異種インクカセットとを交換すること
で、簡単に異種インクによる記録ができ便利で一層使用
しやすい。
【0025】請求項7記載の発明は、『前記インクカー
トリッジに、撹拌子を入れ、前記撹拌子をマグネット攪
拌機で移動させてインクを攪拌可能に構成したことを特
徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のイン
クジェットプリンタ。』である。
【0026】この請求項7記載の発明によれば、インク
カートリッジの中に撹拌子を入れて、例えばインクカー
トリッジをセットする前に撹拌する。即ち、マグネット
攪拌機の上にインクカートリッジを数分置き、内部を撹
拌した後セットする。
【0027】請求項8記載の発明は、『前記中間インク
貯留袋は、2枚のシート材の周辺を溶着して縦方向に配
置され、この周辺部の最上部に出口栓を溶着すると共
に、前記周辺部の最下部に入口栓を溶着したことを特徴
とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のインク
ジェットプリンタ。』である。
【0028】この請求項8記載の発明によれば、中間イ
ンク貯留袋では周辺部の最上部に出口栓を、最下部に入
口栓を溶着することで完全な気液置換が人の手を介さず
に容易にでき、しかも特に周辺部でのインクの滞留がす
くなく、置換回数が大きい。さらに、2枚のシート材の
周辺を溶着して中間インク貯留袋としているから、貯留
するインク量に対する袋変形が大きい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、この発明のインクジェット
プリンタの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する
が、この発明は、この実施の形態に限定されるものでは
ないことは勿論である。
【0030】先ず、第1の実施の形態を図1及び図2に
示す。図1はインクジェットプリンタの概略構成図、図
2は中間インク貯留袋のインク量を制御する状態を示す
図である。
【0031】インクジェットプリンタ1は、脱気したイ
ンクを噴射して記録媒体2に記録するインクジェットヘ
ッド3と、インクを貯留する交換可能なインクカートリ
ッジ4と、このインクカートリッジ4からインクジェッ
トヘッド3に至るインク通路5と、このインク通路5に
備えられる可撓性部材で密閉して形成された中間インク
貯留袋6と、インクカートリッジ4からインク貯留部側
へ加圧して供給するインク加圧供給手段7とを備えてい
る。インク通路5は、インクカートリッジ側インク通路
5bと、インクジェットヘッドインク通路5cから構成
される。
【0032】このインクジェットプリンタ1では、脱気
したインクを用いており、インクカートリッジ4からイ
ンクジェットヘッド3に至るインク供給系は、空気が混
入しない密閉した構造になっている。記録媒体2として
は、紙、フィルム等があるが特に限定されない。脱気イ
ンクとしては、インク中の溶存気体量が1ppm程度の
ものが好ましい。
【0033】インク加圧供給手段7は、一対の絞りロー
ラ20を制御手段12の制御により回転し、インクカー
トリッジ4をつぶして絞り出しによる供給であり、イン
クカートリッジ4の配置位置にかかわらず中間インク貯
留袋側へのインクの供給を適切に行うことができる。ま
た、インクカートリッジ4をつぶして絞り出しによる簡
単な構造で、中間インク貯留袋側にインクを供給するこ
とができる。
【0034】インクカートリッジ4は、樹脂で形成した
密閉袋が好ましく用いられる。インクカートリッジ4の
口栓4aに、インク通路5を形成する可撓性チューブの
インク針5aの先端部が差し込まれ、これによりインク
漏れなく接続可能な構造になっており、インクカートリ
ッジ4の交換が容易である。
【0035】また、中間インク貯留袋6は、インクジェ
ットヘッド3に対してH2だけ下方位置に配置され、イ
ンクジェットヘッド3には水頭差による負圧が与えられ
ている。インクジェットヘッド3は、例えばピエゾ素子
を用いて脱気したインクに圧力を与えて記録媒体2に噴
射するものが好ましく用いられるが、特にピエゾ素子を
用いたものに限定されない。
【0036】中間インク貯留袋6は、例えば樹脂、ゴム
等の可撓性部材で密閉して形成され、中間インク貯留袋
6の最上部には、混入する空気を抜くチューブ8が設け
られている。
【0037】この実施の形態では、インクカートリッジ
4のセットや交換に際し、インクカートリッジ4の口栓
4aにインク針5aを差し込んでいるが、このときイン
ク針5aの先端部から空気がインク通路5内に混入する
ことがあるため、混入する空気を抜くチューブ8が設け
られている。空気を抜くチューブ8には、開閉弁13が
設けられ、インクカートリッジ4の交換等の初期時に開
閉弁13を開き、インクカートリッジ4からインクを開
閉弁13より高い位置まで供給して空気を抜き、この空
気抜きが終了すると、開閉弁13を閉じて中間インク貯
留袋6を密閉する。
【0038】このように、チューブ8が空気抜き手段を
構成しているが、空気抜き手段は、中間インク貯留袋6
に設けられるチューブ8に限定されず、インクカートリ
ッジ4とインクジェットヘッド3との間に設けられ、密
閉系のインク通路に混入する初期導入時の混入する空気
を抜くものである。
【0039】このように、インクカートリッジ4からイ
ンクジェットヘッド3に至るインク供給系に密閉して形
成された中間インク貯留袋6を配置して密閉されてお
り、脱気したインクに空気が混入することが防止され、
脱気したインクを用いて記録媒体2に噴射して安定した
記録を行うことができる。また、インクジェットヘッド
3に対して中間インク貯留袋6を下方位置に配置して水
頭差による負圧を与えることで、長時間連続して広幅、
長尺記録が可能であり、さらにインクジェットヘッド3
ヘの圧力のより安定化が可能である。
【0040】また、インクジェットプリンタ1は、中間
インク貯留袋6に貯留されるインク量を検出するインク
量検出手段11と、このインク量に基づき一対の絞りロ
ーラ20を制御する制御手段12とを備えている。イン
ク量検出手段11の上検出部11aと下検出部11b
が、中間インク貯留袋6の上部6aに乗せた移動体11
cの上限位置と下限位置とを検出するように構成され
る。移動体11cは、ガイド11dにより支持され、自
重により中間インク貯留袋6の上部に乗せてある。
【0041】中間インク貯留袋6内のインク量が少なく
なると、中間インク貯留袋6の上部の6a位置が下が
り、移動体11cが下がるため、インク量検出手段11
の下検出部11bが上部6aの下限位置を検出し、この
検出信号に基づき制御手段12が一対の絞りローラ20
を駆動し、インクカートリッジ4からインクが中間イン
ク貯留袋側へ供給される。このインクの供給により中間
インク貯留袋6内のインク量が多くなると、中間インク
貯留袋6の上部6aの位置が上り、移動体11cが連動
して上がりインク量検出手段11の上検出部11aが上
部6aの上限位置を検出すると、この検出信号に基づき
制御手段12が一対の絞りローラ20の駆動を停止し、
インクカートリッジ4からのインクの供給が停止され
る。
【0042】このように、中間インク貯留袋6に貯留さ
れるインク量を検出し、このインク量に基づき一対の絞
りローラ20を制御することで、中間インク貯留袋側へ
のインクの供給を適切に行うことができ、インクジェッ
トヘッド3ヘの圧力をより安定化することができる。な
お、インク量検出手段11は、中間インク貯留袋6の重
量からインク量を検出するようにしてもよい。
【0043】また、分散インクを用いる場合には凝集が
生じ易く、凝集したインクが中間インク貯留袋6の中に
沈降して溜まり、インクの流れを妨げる場合がある。こ
のような事態が生じても、中間インク貯留袋6を可撓性
部材で形成することで、中間インク貯留袋6を手でもみ
ほぐすことにより、凝集したインクの沈降をほぐし、イ
ンクの流れをスムーズにすることが可能となる。さら
に、中間インク貯留袋6ごと新品と交換することも安価
にできる。
【0044】また、インクカートリッジ4から中間イン
ク貯留袋6に至るインクカートリッジ側インク通路5b
には、図2に示すように中間インク貯留袋6への入口部
5b1にインクの逆流を規制する逆止弁300を備えて
いる。逆止弁300は、弁体301及びスプリング30
2から構成されている。また、逆止弁300は、スプリ
ング302を設けることなく、弁体301の自重のみで
もよい。
【0045】図2(a)は逆止弁300が開いた状態を
示し、図2(b)は逆止弁300が閉じた状態を示す。
【0046】インクカートリッジ4からインクを中間イ
ンク貯留袋6へ供給する際には、図2(a)に示すよう
に逆止弁300の弁体301がスプリング302により
供給孔303を閉じる方向に付勢されており、インクが
スプリング302に抗して弁体301を開き供給孔30
3から中間インク貯留袋6へ供給される。
【0047】インクカートリッジ4内のインクがなくな
ると、インクカートリッジ4が新たなものと交換され
る。この使用済のインクカートリッジ4を取り外すとき
に、インクカートリッジ側インク通路5bのインクカー
トリッジ4と接続した端部が開放されるために、中間イ
ンク貯留袋6に残るインクが逆流しようとするが、この
インクの圧力で逆止弁300の弁体301がスプリング
302の助力を得て供給孔303を閉じる方向へ移動し
て閉じてインクの逆流を規制する。このように逆止弁3
00がインクの逆流を規制することで、インク漏れなく
インクカートリッジ4の交換が可能である。
【0048】また、インクカートリッジ4から中間イン
ク貯留袋6に至るインクカートリッジ側インク通路5b
の途中には、インクの逆流を規制する逆止弁300を備
えてもよい。
【0049】次に、第2の実施の形態を図3及び図4に
示す。図3はインクジェットプリンタの概略構成図、図
4は攪拌手段の構成を示す図である。この実施の形態で
は、図1及び図2の実施の形態と同じように構成される
ものは同じ符号を付して説明を省略する。
【0050】この実施の形態では、インク加圧供給手段
7が、中間インク貯留袋6よりインクカートリッジ4を
H1高い位置に配置してインクの自然落差による供給構
造であり、簡単な構造でインクカートリッジ4のインク
を中間インク貯留袋側に供給することができる。インク
カートリッジ4は、樹脂で形成した密閉袋が好ましく用
いられる。インクカートリッジ4の口栓4aに、インク
通路5を形成する可撓性チューブのインク針5aの先端
部が差し込まれ、これによりインク漏れなく接続可能な
構造になっており、インクカートリッジ4の交換が容易
である。
【0051】また、インクカートリッジ4と中間インク
貯留袋6との間のインクカートリッジ側インク通路5b
には、開閉弁10が配置されている。インクカートリッ
ジ4をインクカートリッジ側インク通路5bに接続し、
開閉弁10を開いてインクを中間インク貯留袋側に供給
し、インク供給系にインクカートリッジ4を接続する初
期時に混入する空気抜き後に開閉弁10を閉じる。
【0052】また、インクジェットプリンタ1は、制御
手段12がインク量検出手段11によるインク量に基づ
き開閉弁10を制御する。即ち、インク量検出手段11
の下検出部11bが上部6aの下限位置を検出し、この
検出信号に基づき制御手段12が開閉弁10を開き、イ
ンクカートリッジ4からインクが中間インク貯留袋側へ
供給される。このインクの供給により中間インク貯留袋
6内のインク量が多くなると、中間インク貯留袋6の上
部6aの位置が上り、移動体11cが連動して上がりイ
ンク量検出手段11の上検出部11aが上部6aの上限
位置を検出すると、この検出信号に基づき制御手段12
が開閉弁10を閉じ、インクカートリッジ4からのイン
クの供給が停止される。
【0053】このように、中間インク貯留袋6に貯留さ
れるインク量を検出し、このインク量に基づき開閉弁1
0を制御することで、中間インク貯留袋側へのインクの
供給を適切に行うことができ、インクジェットヘッド3
ヘの圧力をより安定化することができる。なお、インク
量検出手段11は、中間インク貯留袋6の重量からイン
ク量を検出するようにしてもよい。
【0054】また、インクジェットプリンタ1には、中
間インク貯留袋6内のインクを攪拌する攪拌手段40を
備えている。攪拌手段40は、マグネット円盤41をモ
ータ42に回転可能に設け、このマグネット円盤41の
回転により中間インク貯留袋6の内部に入れたマグネッ
トボール43を移動させてインクを攪拌するように構成
されている。
【0055】分散インクを用いる場合には凝集が生じ易
く、凝集したインクが中間インク貯留袋6の中に沈降し
て溜まり、インクの流れを妨げる場合がある。このよう
な事態が生じても、中間インク貯留袋6内のマグネット
ボール43を移動させてインクを攪拌することで、凝集
したインクの沈降を防止し、インクの流れをスムーズに
することができ、沈降しやすいインクの使用が可能とな
る。
【0056】なお、図1及び図2に示す実施例のインク
ジェットプリンタ1にも、同様に中間インク貯留袋6内
のインクを攪拌する攪拌手段40を備えることができ
る。
【0057】次に、第3の実施の形態を図5及び図6に
示す。図5は中間インク貯留袋を配置した部分を示す
図、図6は中間インク貯留袋の当板を示す図である。
【0058】この実施の形態では、中間インク貯留袋6
がケース50の設けられた斜めの底板50a上に載置さ
れ、中間インク貯留袋6は斜めに傾斜して配置されてい
る。中間インク貯留袋6の下部6bに、インクカートリ
ッジ側インク通路5bが接続され、中間インク貯留袋6
の上部6aにインクジェットヘッドインク通路5cが接
続されている。
【0059】中間インク貯留袋6に貯留されるインク量
を検出するインク量検出手段51は、検出部52が中間
インク貯留袋6に当板53を介して当接し、この当板5
3の移動により検出部52が上下動して検出レバー54
を回転させ、この検出レバー54の回転量から中間イン
ク貯留袋6のインク量を検出するように構成されてい
る。
【0060】当板53は、図6に示すように僅かに両側
を屈曲させて、平面部53aと、この平面部53aの両
側に傾斜部53bを有し、平面部53aに接続切欠き5
3cが形成されている。この当板53は、中間インク貯
留袋6の上面に貼り付けて設けられ、中間インク貯留袋
6の袋のしわをを矯正する。検出部52は中間インク貯
留袋6に当板53を介して当接しており、この当板53
の移動により確実に中間インク貯留袋6のインク量を検
出することができる。
【0061】このように中間インク貯留袋6と検出部5
2が接触する部分に当板53を設け、この当板53を中
間インク貯留袋側に取り付けている。また、当板53の
検出部52との接触部を5mm丸以上大きさにし、接触
圧力は1G/cm2、好ましくは0.3G/cm2以下と
し、特にバネ等を用いるインク量検出手段51はこのバ
ネ力を加味する。
【0062】また、インク量検出手段51の検出部52
と、中間インク貯留袋6とを―体にはしないで、検出部
52を当板53にただ乗せるだけも使用可能であり、メ
ンテンナンス時の分解性がよい。
【0063】次に、第4の実施の形態を図7に示す。図
7は中間インク貯留袋を配置した部分を示す図である。
【0064】この実施の形態では、中間インク貯留袋6
が2枚のシート材66,67の周辺部68を溶着して形
成され、ケース50に垂直に配置されている。この中間
インク貯留袋6の下部6bにインク入口6b1を設け、
上部6aにインク出口6a1を設け、下部6bのインク
入口6b1にインクカートリッジ側インク通路5bが接
続され、上部6aのインク出口6a1にインクジェット
ヘッドインク通路5cが接続されている。中間インク貯
留袋6の内部には、袋密着規制手段70を構成し袋密着
防止のためのパイプ65が設けられ、インクがなくなり
2枚のシート材66,67が密着しようとしてもパイプ
65により密着が防止され、しかもインクがパイプ65
内と流れる。
【0065】さらに、中間インク貯留袋6のシート材6
6に当板69が取り付けられ、インク量検出手段60の
検出部61は当板69に常に接触するようになってお
り、検出部61は、中間インク貯留袋6の変形により中
間インク貯留袋6のインク量を検出するように構成され
ている。
【0066】このように垂直に配置した中間インク貯留
袋6の下部6bのインク入口6b1からインクを供給す
ることで、インクが上部6aのインク出口6a1からイ
ンクジェットヘッド側へ供給されるから、インクに混入
される泡を人手を介さずに泡抜きを簡単かつ確実でき、
泡抜き弁が不要になる。また、垂直に配置した中間イン
ク貯留袋6の変形によりインク量検出手段60の検出部
61が作動し、中間インク貯留袋6のインク量を簡単か
つ確実に検出することができる。
【0067】中間インク貯留袋6は図8の実施例に示す
ように、袋の厚さ約10mm、袋の液量35gで使用さ
れる。また、中間インク貯留袋6の上部には取付部68
aが設けられ、この取付部68aに形成された一対の取
付孔68a1により中間インク貯留袋6が縦方向に配置
される。
【0068】次に、第5の実施の形態を図9に示す。中
間インク貯留袋6は、図9(c)に示すように、2枚の
シート材66,67の周辺を溶着し縦方向に配置され、
この周辺部68の最上部68aに、図9(c)に示すよ
うに出口栓600を溶接すると共に、周辺部68の最下
部68bに入口栓601を溶接している。出口栓600
及び入口栓601は、図9(b)に示すように、短軸と
長軸とを有するリング状に形成され、中央に通路600
a,601aを有している。この出口栓600及び入口
栓601は、長軸を2枚のシート材66,67の接合面
に向けて溶着される。
【0069】この中間インク貯留袋6では周辺部68の
最上部68aに出口栓600を、最下部68bに入口栓
601を溶接することで完全な気液置換が人の手を介さ
ずに容易にでき、しかも特に周辺部68でのインクの滞
留がすくなく、置換回数が大きい。さらに、2枚のシー
ト材66,67の周辺を溶着して中間インク貯留袋6と
しているから、貯留するインク量に対する袋変形が大き
い。
【0070】次に、第6の実施の形態を図10に示す。
図10は中間インク貯留袋を示す図である。
【0071】この実施の形態では、中間インク貯留袋6
の一側上部に入口部6cが設けられ、他側上部に出口部
6dが設けられ、入口部6cにインクカートリッジ側イ
ンク通路5bが接続され、出口部6dにインクジェット
ヘッドインク通路5cが接続されている。
【0072】中間インク貯留袋6内には、袋の密着を規
制してインクの流れを確保する袋密着規制手段70が備
えられている。この実施の形態では、袋密着規制手段7
0が複数の短いパイプ71を入口部6cから出口部6d
に所定間隔で配置して構成される。
【0073】インクジェットヘッド3にインク詰まりが
生じる場合には、インクジェットヘッド3側から強力に
吸引することがあり、この場合には中間インク貯留袋6
の上面と下面が密着するようになるが、袋密着規制手段
70を構成するパイプ71により中間インク貯留袋6の
密着が規制され、しかもパイプ71によりインクの流れ
が確保されるから、インクカートリッジ4からインクジ
ェットヘッド3側にインクを確実に供給することができ
る。なお、袋密着規制手段70は、1本の長いパイプを
配置して構成することもできる。
【0074】次に、第7の実施の形態を図11に示す。
図11はインクジェットプリンタの概略構成図である。
【0075】この実施の形態では、図11(a)に示す
ように、インクジェットプリンタ1には、中間インク貯
留袋6がインク通路5に着脱可能であり、異種インクを
貯留した異種インクカセット82と交換可能に構成され
ている。図11(b)は、比較例を示し、中間インク貯
留袋6がインク通路5から着脱できないようになってい
るが、この実施の形態のように異種インクにより記録し
たい場合が生じることがあると、中間インク貯留袋6と
異種インクカセット82とを交換することで、簡単に異
種インクによる記録ができ便利で一層使用しやすい。
【0076】図12は中間インク貯留袋の着脱構造を示
す図である。この実施の形態では、インク通路5のイン
クカートリッジ側インク通路5bと、インクジェットヘ
ッドインク通路5cの間に、連結部80が配置されてい
る。この連結部80には、接続口部80a,80bが設
けられ、この接続口部80a,80bの接続針80a
1,80b1を中間インク貯留袋6に差し込むことで接
続され、中間インク貯留袋6がインク通路5に着脱可能
である。
【0077】分散インクと異なる異種インクを使用する
時には、インクカートリッジ側インク通路5bの開閉弁
81を閉じて中間インク貯留袋6を取り外して、異種イ
ンクを貯留した異種インクカセット82を接続口部80
a,80bの接続針80a1,80b1に差し込んで交
換する。このように異種インクにより記録したい場合が
生じることがあると、中間インク貯留袋6と異種インク
カセット82とを交換することで、簡単に異種インクに
よる記録ができ便利で一層使用しやすい。異種インクと
して、例えば互いに種類の異なる布帛用のインク、もし
くは同種の布帛用のインクであっても捺染効果の差異に
応じて使い分けられる別規格のインク等である。
【0078】さらに、インク切換の他の実施の形態を図
13及び図14に示す。図13はインクジェットプリン
タの概略構成図、図14は切替弁のバルブ位置を示す図
である。
【0079】この実施例のインクジェットプリンタ1
は、多種類の布帛に対応できるように布帛に合わせた多
種類のインクが用意され、切替弁V1,V2によって切
り替えて使用されるようになっている。
【0080】異種インクを貯留した複数のインクカート
リッジTKa,TKb及びインクカートリッジTK
a’,TKb’を有し、この複数のインクカートリッジ
は中間インク貯留袋6A,6Bに切替弁V1,V2を介
して接続され、この切替弁V1,V2の作動でインクジ
ェットヘッドHD1,HD2へ供給するインクの切替を
行うように構成されている。
【0081】中間インク貯留袋6A,6Bには切替弁V
3,V4が設けられている。切替弁V3により洗浄液タ
ンクTKc側とインクカートリッジTKa,TKb側と
に切り替えられ、インクカートリッジTKa,TKbの
インクの切替を行う時に洗浄液を供給してインク供給経
路を洗浄する。また、切替弁V4により分岐路BRを介
して洗浄液タンクTKc側とインクカートリッジTK
a’,TKb’側とに切り替えられ、インクカートリッ
ジTKa’,TKb’のインクの切替を行う時に洗浄液
を供給してインク供給経路を洗浄する。
【0082】この実施の形態では、切替弁V1,V2,
V3,V4に回転式の3方弁を用いており、図10にお
いて、切替弁V1のaポー卜にインクカートリッジTK
aからインクAが供給され、bポートにインクカートリ
ッジTKbからインクBが供給される。切替弁V2には
aポートにインクカートリッジTKa’からインクA’
が供給され、bポートにインクカートリッジTKb’か
らインクB’が供給される。
【0083】インクAは材質A(例えば木綿)の布帛用
のインクであり、インクBは材質B(例えばポリエステ
ル)の布帛用のインクである。インクA’およびB’は
それぞれ材質Aの布帛用およびBの布帛用のインクでは
あるが、ぞれぞれインクA及びBとは濃度を異ならせた
ものである。
【0084】切替弁V3のaポートには洗浄液タンクT
Kcから洗浄液が供給され、bポートには切替弁V1の
cポートの出力液が供給される。切替弁V3のcポート
の出力液はインクジェットヘッドHD1に供給される。
この出力液の流路には分岐が設けられ、分岐された分岐
路BRが切替弁V4のaポートに接続される。
【0085】切替弁V4のbポートには切替弁V2のc
ポートの出力液が供給される。切替弁V4のcポートの
出力液がインクジェットヘッドHD2に供給される。
【0086】切替弁V1,V2,V3,V4は図14に
示すように3つの切替状態(バルブ位置(1)〜
(3))を有する。図11において、バルブ位置(1)
はストップ状態であり、流路を遮断する状態である。バ
ルブ位置(2)はbポートとCポートを連通させる状態
である。バルブ位置(3)はaポートとcポートを連通
させる状態である。
【0087】切替弁V1〜V4の切替は、図示しない制
御装置によって制御される。切替弁Vl〜V4の切替状
態は制御装置にバルブ位置信号としてフィードバックさ
れる。また、インク識別信号及び洗浄液識別信号が制御
装置に伝達される。これら制御系の信号経路を破線によ
って示す。
【0088】インクジェットヘッドHD1,HD2は同
じ色のインク用の単位ヘッドであり、例えばイエローヘ
ッドY1,Y2である。マゼンタヘッドMl,M2、シ
アンヘッドC1,C2及びクロヘッドK1,K2につい
ても全く同様なインク切替装置が設けられている。
【0089】このように異種インクにより記録したい場
合が生じることがあると、切替弁V1〜V4の作動でイ
ンクジェットヘッドHD1,HD2へ供給するインクの
切替を行うことで、簡単に異種インクによる記録ができ
便利で一層使用しやすい。
【0090】さらに、この発明の中間インク貯留袋の形
状と材質、インクの導入方法、中間インク貯留袋の内圧
力、インクカートリッジ、分散インクに適用する場合の
実施例についてより具体的に説明する。[中間インク貯
留袋の形状と材質]中間インク貯留袋の形状は、図15
及び図16に示すように丸袋100、角袋200等色々
あるが、2枚のシートを貼り合わせた平袋がよい。図1
5では2枚のシート101を、図16では2枚のシート
201をヒートシール101a,201aにより貼り合
わせた平袋で示している。
【0091】そして形状は、丸形より四角が高さ方向の
変位量が多く従つて容量が多く中間袋として有効であ
る。材質は空気透過率の低いアルミニウム、ナイロン、
PET等のラミネートしたシートを用いるとよい。特
に、アルミニウム層の厚さは7ミクロン以上が空気透過
率のために効果がある。袋の内側にはヒートシール性の
あるポリエチレン(PE)を用いる。
【0092】使用した袋に用いたシートのラミネート層
構成の一例を示す。又大きさは1辺が100mmを使用
した。ナイロン15ミクロン、アルミニウム7ミクロ
ン、ポリエチレン(PE)60ミクロンとし、この使用
した袋の形状は、図7及び図8に示す。[インクの導入
方法]インクの初期導入の注意点は、中間インク貯留袋
の袋内の気泡を完全に取り除くことにある。即ち、完全
な気液置換であり、この場合、予め中間インク貯留袋の
袋を完全にインクで満たされたものを取り付けることも
可能であるが、一般には空の状態においてインクを導入
することが多い。初期導入時に中間インク貯留袋の袋に
残る気泡は泡抜き作業にてヘッド側に抜き出す。又は上
部に気泡をためて泡抜きパイプに付く弁を開いて泡を抜
き出す。そして、中間インク貯留袋の袋内はインクで完
全に満たされる。
【0093】具体的には図1を用いて説明する。インク
カートリッジ4は容量1リットルの空気バリヤー性のあ
る可撓性の長方形の平袋を用いた。口栓4aはゴム、イ
ンク通路5を形成する可撓性チューブの先端のインク針
5aに接続する。可撓性チューブの太さは表面張力の影
響で液が押し止まる力を小さくするため、内径3mmを
用いた。一対の絞りローラ20を駆動すると、インクは
上方に流出し中間インク貯留袋6にたまる。この時空気
は中間インク貯留袋の内上部に溜まる。この空気を開閉
弁l3を開いて放出し、そして開閉弁13を閉じ中間イ
ンク貯留袋を密閉する。開閉弁13の位置はインクジェ
ットヘッド3より下側であることが望まししい。他の空
気抜きの方法は、インクの出側口を最も高い位置に置き
インクと共にインクジェットヘッド3側に流出させる場
合もある。この作業は通常のインクジェットプリンタで
行うインク吸引作業と全く同じである。[中間インク貯
留袋の内圧力]インクカートリッジ4の袋より一対の絞
りローラ20を駆動して中間インク貯留袋6にインクを
供給している時も、インク供給が無いときも圧力の変化
は無視できるほど小きい。通常のインク袋からのインク
供給方式の圧力変化以下であった。更に詳しく言えばイ
ンクカートリッジ4はインク供給の無いときはインクジ
ェットヘッド3よりもち出されるインクで収縮する方向
に圧力が働く、またインクが流入することにより膨張す
る方向に圧力を生じる。この圧力は中間インク貯留袋の
形状か満タンにならない範囲では小さい。通常の使用範
囲は、中間インク貯留袋の満タンに対して2〜8割の範
囲で使用するのがインクジェットヘッド3のインク使用
から好都合である。[インクカートリッジ]上部に置い
たインクカートリッジ4は絞り出しをしないでも使用上
問題にならないくらいにインクは中間インク貯留袋の袋
に流出した。インクカートリッジ4のインク残量検知は
一対の絞りローラ20が駆動してから1分以内に満タン
にならない時は、インク切れと判断する方法、またイン
クカートリッジ4にインク残量検知機を取り付けること
もよい。
【0094】また、図17はインクカートリッジの他の
実施の形態を示す。この実施の形態では、インクカート
リッジ4に、撹拌子としてマグネットボール200を入
れ、マグネットボール200をマグネット攪拌機201
で移動させてインクを攪拌可能に構成している。
【0095】従来、分散インクは長期間(数か月)保存
したものを使用する場合、インクカートリッジをゆすっ
て、あるいはもんで内部を撹拌した後にインクジェット
プリンタにセットすることが普通に行われている。しか
し、インクカートリッジのままでユーザーへの輸送はイ
ンクカートリッジの損傷を考えるとできない。従って、
口栓4aを有するインクカートリッジ4を箱202に詰
めてユーザーに渡すようになっている。
【0096】しかし、使用の前にユーザーが箱202か
らインクカートリッジ4を取り出して揉んだりするのは
手間がかかる。また、インクカートリッジ4はそのまま
インク針5aにセットできるようインクカートリッジ4
との位置関係が規制されている。これを分解したり、振
動させることは位置関係が狂うため好ましくない。
【0097】これをなくすために、図17(a)に示す
ようにインクカートリッジ4の中にマグネットボール2
00を入れてインクカートリッジ4をセットする前に、
マグネット攪拌機201の上にインクカートリッジ4を
数分置き、内部を撹拌した後、図17(b)に示すよう
にインクカートリッジ受け210にセットする。
【0098】インクカートリッジ受け210には、口栓
4aに接続する部分に接続部210aが形成されてお
り、この接続部210aに箱202の開口部202aを
挿入して位置決めしてインク針5aをインクカートリッ
ジ4の口栓4aに接続する。
【0099】また、インクカートリッジ受け210にマ
グネット攪拌機201を組み込み、インクカートリッジ
受け210にインクカートリッジ4をセットした状態で
攪拌するようにすることもできる。 [分散インクに適用する場合]分散インクを用いるとき
は、中間インク貯留袋の袋にインクの沈降物が溜まる場
合がある。この時中間インク貯留袋のインクを攪拌する
ことにより内部のインクを長期間の使用が可能になる。
さらに、沈降が激しく堆積した様な場合は、中間インク
貯留袋の袋を新品と交換してもコスト的に従来のインク
タンクより安価である。
【0100】
【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明で
は、インクカートリッジから中間インク貯留袋に至るイ
ンク通路に備えた逆止弁によりインクの逆流を規制する
ことで、インク漏れなくインクカートリッジの交換が可
能である。
【0101】請求項2記載の発明では、攪拌手段を備え
て中間インク貯留袋内のインクを攪拌することで、沈降
しやすいインクの使用が可能となる。
【0102】請求項3記載の発明では、インク量検出手
段が可撓性部材で密閉して形成された中間インク貯留袋
に当板を介して当接しており、この当板の移動により確
実に中間インク貯留袋のインク量を検出することができ
る。
【0103】請求項4記載の発明では、垂直に配置した
中間インク貯留袋の下部のインク入口からインクを供給
することで、インクが上部のインク出口からインクジェ
ットヘッド側へ供給されるから、インクに混入される泡
を簡単かつ確実に抜くことができる。また、垂直に配置
した中間インク貯留袋の変形により中間インク貯留袋の
インク量を簡単かつ確実に検出することができる。
【0104】請求項5記載の発明では、インクジェット
ヘッドにインク詰まりが生じる場合には、インクジェッ
トヘッド側から強力に吸引することがあるが、袋密着規
制手段により中間インク貯留袋の密着が規制されてイン
クの流れが確保されるから、インクカートリッジからイ
ンクジェットヘッド側にインクを確実に供給することが
できる。
【0105】請求項6記載の発明では、異種インクによ
り記録したい場合が生じることがあると、中間インク貯
留袋と異種インクカセットとを交換することで、簡単に
異種インクによる記録ができ便利で一層使用しやすい。
【0106】請求項7記載の発明では、インクカートリ
ッジに、マグネットボールを入れ、マグネットボールを
マグネット攪拌機で移動させてインクを攪拌可能に構成
したから、例えばインクカートリッジをセットする前に
撹拌し、内部を撹拌した後セットする。
【0107】請求項8記載の発明では、中間インク貯留
袋では周辺部の最上部に出口栓を、最下部に入口栓を溶
接することで完全な気液置換が人の手を介さずに容易に
でき、しかも特に周辺部でのインクの滞留がすくなく、
置換回数が大きい。さらに、2枚のシート材の周辺を溶
着して中間インク貯留袋としているから、貯留するイン
ク量に対する袋変形が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェットプリンタの概略構成図である。
【図2】中間インク貯留袋のインク量を制御する状態を
示す図である。
【図3】他の実施の形態のインクジェットプリンタの概
略構成図である。
【図4】攪拌手段の構成を示す図である。
【図5】中間インク貯留袋を配置した部分を示す図であ
る。
【図6】中間インク貯留袋の当板を示す図である。
【図7】中間インク貯留袋を配置した部分を示す図であ
る。
【図8】他の実施の形態の中間インク貯留袋を示す図で
ある。
【図9】さらに他の実施の形態の中間インク貯留袋を示
す図である。
【図10】中間インク貯留袋を示す図である。
【図11】インクジェットプリンタの概略構成図であ
る。
【図12】中間インク貯留袋の配置を示す図である。
【図13】インクジェットプリンタの概略構成図であ
る。
【図14】切替弁のバルブ位置を示す図である。
【図15】2枚のシートを用いて形成した丸袋を示す図
である。
【図16】2枚のシートを用いて形成した角袋を示す図
である。
【図17】インクカートリッジの他の実施の形態を示す
図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ 2 記録媒体 3 インクジェットヘッド 4 インクカートリッジ 5 インク通路 6 中間インク貯留袋 7 インク加圧供給手段 30逆止弁

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクを噴射して記録媒体に記録するイン
    クジェットヘッドと、インクを貯留する交換可能なイン
    クカートリッジと、このインクカートリッジから前記イ
    ンクジェットヘッドに至るインク通路と、このインク通
    路に備えられる可撓性部材で密閉して形成された中間イ
    ンク貯留袋と、前記インクカートリッジからインク貯留
    部側へ加圧して供給するインク加圧供給手段とを備え、
    前記インクジェットヘッドに対して前記中間インク貯留
    袋を下方位置に配置して水頭差による負圧を与え、この
    中間インク貯留袋より下方位置に前記インクカートリッ
    ジを配置したインクジェットプリンタであって、前記イ
    ンクカートリッジから前記中間インク貯留袋に至るイン
    ク通路に、インクの逆流を規制する逆止弁を備えること
    を特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】インクを噴射して記録媒体に記録するイン
    クジェットヘッドと、インクを貯留する交換可能なイン
    クカートリッジと、このインクカートリッジから前記イ
    ンクジェットヘッドに至るインク通路と、このインク通
    路に備えられる可撓性部材で密閉して形成された中間イ
    ンク貯留袋と、前記インクカートリッジからインク貯留
    部側へ水頭差による加圧を含み加圧して供給するインク
    加圧供給手段とを備え、前記インクジェットヘッドに対
    して前記中間インク貯留袋を下方位置に配置して水頭差
    による負圧を与えるインクジェットプリンタであって、
    前記中間インク貯留袋内のインクを攪拌する攪拌手段を
    備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】インクを噴射して記録媒体に記録するイン
    クジェットヘッドと、インクを貯留する交換可能なイン
    クカートリッジと、このインクカートリッジから前記イ
    ンクジェットヘッドに至るインク通路と、このインク通
    路に備えられる可撓性部材で密閉して形成された中間イ
    ンク貯留袋と、前記インクカートリッジからインク貯留
    部側へ加圧して供給するインク加圧供給手段とを備え、
    前記インクジェットヘッドに対して前記中間インク貯留
    袋を下方位置に配置して水頭差による負圧を与え、さら
    に前記中間インク貯留袋に貯留されるインク量を検出す
    るインク量検出手段と、このインク量に基づき前記中間
    インク貯留袋へのインクの供給を制御する制御手段とを
    備えるインクジェットプリンタであって、前記インク量
    検出手段は、前記中間インク貯留袋に当板を介して当接
    し、この当板の移動により前記中間インク貯留袋のイン
    ク量を検出することを特徴とするインクジェットプリン
    タ。
  4. 【請求項4】インクを噴射して記録媒体に記録するイン
    クジェットヘッドと、インクを貯留する交換可能なイン
    クカートリッジと、このインクカートリッジから前記イ
    ンクジェットヘッドに至るインク通路と、このインク通
    路に備えられる可撓性部材で密閉して形成された中間イ
    ンク貯留袋と、前記インクカートリッジからインク貯留
    部側へ加圧して供給するインク加圧供給手段とを備え、
    前記インクジェットヘッドに対して前記中間インク貯留
    袋を下方位置に配置して水頭差による負圧を与え、さら
    に前記中間インク貯留袋に貯留されるインク量を検出す
    るインク量検出手段と、このインク量に基づき前記中間
    インク貯留袋へのインクの供給を制御する制御手段とを
    備えるインクジェットプリンタであって、前記中間イン
    ク貯留袋を垂直に又はほぼ垂直に配置し、この中間イン
    ク貯留袋の下部にインク入口を設け、上部にインク出口
    を設け、さらに前記インク量検出手段は前記中間インク
    貯留袋の変形により前記中間インク貯留袋のインク量を
    検出することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 【請求項5】インクを噴射して記録媒体に記録するイン
    クジェットヘッドと、インクを貯留する交換可能なイン
    クカートリッジと、このインクカートリッジから前記イ
    ンクジェットヘッドに至るインク通路と、このインク通
    路に備えられる可撓性部材で密閉して形成された中間イ
    ンク貯留袋と、前記インクカートリッジからインク貯留
    部側へ加圧して供給するインク加圧供給手段とを備え、
    前記インクジェットヘッドに対して前記中間インク貯留
    袋を下方位置に配置して水頭差による負圧を与えるイン
    クジェットプリンタであって、前記中間インク貯留袋内
    に、袋の密着を規制してインクの流れを確保する袋密着
    規制手段を備えることを特徴とするインクジェットプリ
    ンタ。
  6. 【請求項6】インクを噴射して記録媒体に記録するイン
    クジェットヘッドと、インクを貯留する交換可能なイン
    クカートリッジと、このインクカートリッジから前記イ
    ンクジェットヘッドに至るインク通路と、このインク通
    路に備えられる可撓性部材で密閉して形成された中間イ
    ンク貯留袋と、前記インクカートリッジからインク貯留
    部側へ加圧して供給するインク加圧供給手段とを備え、
    前記インクジェットヘッドに対して前記中間インク貯留
    袋を下方位置に配置して水頭差による負圧を与えるイン
    クジェットプリンタであって、前記中間インク貯留袋は
    前記インク通路に着脱可能であり、異種インクを貯留し
    た異種インクカセットと交換可能に構成したことを特徴
    とするインクジェットプリンタ。
  7. 【請求項7】前記インクカートリッジに、撹拌子を入
    れ、前記撹拌子をマグネット攪拌機で移動させてインク
    を攪拌可能に構成したことを特徴とする請求項1乃至請
    求項6のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  8. 【請求項8】前記中間インク貯留袋は、2枚のシート材
    の周辺を溶着して縦方向に配置され、この周辺部の最上
    部に出口栓を溶着すると共に、前記周辺部の最下部に入
    口栓を溶着したことを特徴とする請求項1乃至請求項6
    のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
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