JPH11140388A - 硬化型粘接着シート - Google Patents
硬化型粘接着シートInfo
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- JPH11140388A JPH11140388A JP10156035A JP15603598A JPH11140388A JP H11140388 A JPH11140388 A JP H11140388A JP 10156035 A JP10156035 A JP 10156035A JP 15603598 A JP15603598 A JP 15603598A JP H11140388 A JPH11140388 A JP H11140388A
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Abstract
し、接合に際し光を照射することにより比較的短時間で
硬化させることができ、耐熱性が十分でない部材の接着
に好適に用いることができると共に、過酷な硬化条件を
必要としない硬化型粘接着シートを提供する。 【解決手段】 (A)アクリル系ポリマーと、(B)エ
ポキシ基含有化合物と、(C)エポキシ基含有化合物の
エポキシ基の開環重合を誘発する光カチオン重合開始剤
とを含み、光の照射によりエポキシ基含有化合物(B)
が重合硬化すると共に、400〜800nmの波長領域
のうち少なくとも1つの波長の光に対して5%以上光透
過率が変化することを特徴とする。
Description
トに関し、より詳細には、初期状態では粘着性を有し、
接合に際し光を照射されることによりエポキシ基の開環
重合により硬化すると共にシートが変色する光硬化型の
粘接着シートに関する。
耐油性などに優れているため、粘着テープなどの各種粘
着加工製品に広く用いられている。もっとも、アクリル
系粘着剤では、感圧性接着力を発現させるために、その
物理的特性として弾性率を低く抑えるように設計されて
いる。従って、接着剤のような高い接着強度を発現させ
ることが困難であり、車両用鋼板、住宅・建築用構造部
材、筐体部材の接合などのように、高い接合強度が求め
られる用途に用いることはできなかった。
度な接合強度や被膜強度を併せ持ち、かつ揮発分を含有
していないため安全性に優れている粘接着剤が提案され
ている。例えば、特開平2−272076号公報には、
アクリレートモノマーとエポキシ樹脂とを含む光重合性
組成物からなる感圧熱硬化性接着剤を用いた接着テープ
が開示されている。ここでは、光重合性組成物の内、ア
クリレートモノマーのみが重合されて粘着テープとさ
れ、貼付後に加熱することによりエポキシ樹脂が硬化さ
れ、接着強度が高められるとされている。
公報に記載の方法では、エポキシ樹脂の硬化に熱を利用
しているため、耐熱性に劣る材料を被着体として用いる
ことができず、被着体の材質が制限されるという問題が
あった。
は、アクリレートモノマーのような光ラジカル重合成分
と、エポキシ化合物のような光カチオン重合成分と、有
機金属錯塩重合開始剤を含む組成よりなる感圧性接着剤
が開示されている。この感圧性接着剤は、粘着力を高め
るために提案されているものであり、該感圧性接着剤の
製造段階において、光ラジカル重合及び光カチオン重合
の何れもが進行し、これらの重合反応は感圧性接着剤を
シート状などに成形した際に完了している。すなわち、
得られた感圧性接着シートは、予め十分な強度を有する
ように構成されている。従って、被着体に接合するに際
し、十分な粘着力は期待し得るものの、熱や光などの外
部刺激を加えたとしても、もはや、それ以上接着強度の
向上は望めなかった。
プ性、耐光性、耐水性、耐熱性、耐薬品性などに優れて
いること、接着強度が高いこと、並びに金属、プラスチ
ック、ガラスなどの広範な材料を接着し得ることによ
り、様々な接合部材の貼付に広く用いられている。
一般に液状の形態で用いられるため、塗布時に塗布ムラ
が生じたり、過剰塗布によるシミ出しにより接合端面の
美観を損なったり、一度塗布した面に再度塗布し直すこ
とができなかったりするという問題があった。また、エ
ポキシ樹脂系接着剤は、主として2液型の接着剤として
構成されており、主剤と硬化剤との混合比が限定される
ため、使用に際して混合割合に注意を払わねばならず、
混合割合の誤りにより目的とする接着強度を発現させる
ことができないこともあった。
またはフィルム状に成形してなるシート状エポキシ接着
剤が提案されている(特開昭60−173076号公
報)。しかしながら、シート状エポキシ接着剤は、常態
において弾性率が高く、初期粘着力が低い。従って、シ
ート状エポキシ接着剤は仮止め性を有せず、接合時の作
業性が十分でないという問題があった。また、被着体に
対する密着性が十分でないため、被着体に貼付するに際
し、高温や高圧プレスのような過酷な条件で接着しなけ
ればならず、このような加工条件に耐性を有しない被着
体に適用することができなかった。
では十分な初期粘着力及び凝集力を有し、接合に際し光
を照射することにより比較的短時間で硬化させることが
でき、耐熱性が十分でない部材の接着に好適に用いるこ
とができると共に、過酷な硬化条件を必要としない硬化
型粘接着シートを提供することにある。
願発明者は、上記課題を達成し得る硬化型粘接着剤とし
て、アクリル系ポリマー、エポキシ基含有化合物及び光
カチオン重合開始剤を含む硬化型粘接着シートを先に提
案した。この硬化型粘接着シートでは、初期状態では、
アクリル系ポリマーの粘着力及び初期凝集力により十分
な粘着性を示し、光が照射されると光カチオン重合開始
剤が活性化され、エポキシ基含有化合物の開環重合によ
り硬化し、十分な接着力を有する。この硬化型粘接着剤
を用いた硬化型粘接着シートでは、被着体に貼付する前
または貼付後に光を照射するだけで被着体に強固に接合
することができ、被着体の耐熱性も問題とはならない。
光を照射すると接着硬化が進行するものの、外観上変化
が見られず、光の照射が正確に行われたか否か、すなわ
ち硬化が開始しているか否かを判断することができなか
った。
ると共に、さらに、光の照射により硬化が確実に進行し
ているか否かを目視により容易に確認し得る硬化型粘接
着シートを得るべく種々検討した結果、本発明を成すに
至った。
系ポリマーと、(B)エポキシ基含有化合物と、(C)
エポキシ基含有化合物のエポキシ基の開環重合を誘発す
る光カチオン重合開始剤とを含み、光の照射によりエポ
キシ基含有化合物(B)が重合硬化すると共に、400
〜800nmの波長領域のうち少なくとも1つの波長の
光に対して5%以上光透過率が変化することを特徴とす
る硬化型粘接着シートである。
に記載の発明に係る硬化型粘接着シートにおいて、さら
に、下記の化学式で示される化合物(D)及び化合物
(E)をさらに含むことを特徴とする。
の発明に係る硬化型粘接着シートの好ましい態様であ
り、(B)エポキシ基含有化合物100重量部に対し、
(A)アクリル系ポリマー1〜10000重量部、
(C)光カチオン重合開始剤0.01〜1000重量
部、化合物(D)0.001〜1000重量部及び化合
物(E)0.001〜1000重量部を含むことを特徴
とする。
に記載の発明に係る硬化型粘接着シートにおいて、下記
の化学式で示される化合物(F)をさらに含むことを特
徴とする。
に記載の発明に係る硬化型粘接着シートの好ましい態様
であり、(B)エポキシ基含有化合物100重量部に対
し、(A)アクリル系ポリマー1〜10000重量部、
(C)光カチオン重合開始剤0.01〜1000重量部
及びチオキサンソン系化合物(F)0.0001〜10
00重量部を含むことを特徴とする。
〜5の何れかに記載の硬化型粘接着シートであって、前
記アクリル系ポリマーが、1分子中に少なくとも1つの
(メタ)アクリロイル基と少なくとも1つの水酸基とを
有する化合物(A1)と、化合物(A1)と共重合可能
な不飽和結合を有する化合物(A2)とを共重合して得
られる共重合体であることを特徴とする。
接着シートに初期粘着力及び凝集力を与えるために用い
られている。このアクリル系ポリマーについては、特に
限定されず、(メタ)アクリレートの単独重合体及び共
重合体を用いることができる。なお、(メタ)アクリレ
ート及び(メタ)アクリルは、それぞれ、アクリレート
及びメタクリレートあるいはアクリル及びメタクリルを
総称する表現として用いることとする。
ても特に限定されず、ラジカル重合、アニオン重合、配
位重合、光重合などの適宜の重合方法を用いることがで
きる。また、アクリル系ポリマーの構造についても特に
限定されず、単独重合体、ランダム共重合体、ブロック
共重合体、交互共重合体、立体規則性構造、多分岐構
造、星形構造、樹状構造、ラダー構造、環状構造、ヘリ
ックス構造などを挙げることができる。
て、分子内に少なくとも1種以上の(メタ)アクリロイ
ル基を有する(メタ)アクリレートと、これに共重合可
能な共重合性モノマーとの共重合体が、十分な初期粘着
力及び凝集力を発揮するため用いられる。
ば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル
(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレ
ート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチ
ル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレ
ート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフ
ルフリル(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルア
クリレート、ウレタンアクリレートを挙げることができ
る。
共重合性モノマーとしては、(メタ)アクリレートと共
重合可能な不飽和結合を有する化合物であれば特に限定
されるわけではないが、硬化型粘接着シートに含まれる
エポキシ基とは非反応性であるビニルモノマーが、硬化
型粘接着シートの貯蔵安定性を高める上で好ましい。従
って、アクリル酸、メタクリル酸のようなカルボキシル
基含有ビニルモノマーや酸無水骨格を有する無水マレイ
ン酸などのビニルモノマーは好ましくない。
(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N
−アクリロイルモルフォリン、N−ビニルカプロラクト
ン、N−ビニルピペリジン、スチレン、インデン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチ
レン、p−クロロメチルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−tert−ブトキシスチレン、ジビニルベンゼ
ン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カ
プロン酸ビニル、安息香酸ビニル、珪皮酸ビニルなどを
挙げることができ、これらは単独で用いられてもよく、
2種以上併用されてもよい。
の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて、耐熱性や高
温での凝集力等を向上させるために、架橋性モノマーに
より架橋されていてもよい。
れるわけではないが、上述した(メタ)アクリレートの
うち、多官能アクリル系モノマーや、上記ビニルモノマ
ーのうち多官能ビニル系モノマーを挙げることができ
る。
ジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、ウレタンアクリレート等が挙げられ、これらの1種
もしくは2種以上が好適に用いられる。
重量平均分子量は、特に限定されるわけではないが、2
0万〜500万の範囲であることが好ましい。重量平均
分子量が20万未満の場合には、硬化型粘接着シートの
凝集力が不足し、貼付時に糸引きを生じ、剥離すること
がある。重量平均分子量が500万を超えると、アクリ
ル系ポリマーとエポキシ基含有化合物を含む組成物の粘
度が高くなりすぎ、シート成形できないことがある。
としては、請求項4に記載のように、1分子中に少なく
とも1つの(メタ)アクリロイル基と少なくとも1つの
水酸基を有する化合物(A1)と、化合物(A1)と共
重合可能な不飽和結合を有する化合物(A2)とを共重
合して得られる共重合体が用いられる。
1つの(メタ)アクリロイル基及び少なくとも1つの水
酸基を1分子中に有する限り、特に限定されるわけでは
ない。この化合物(A1)の例を挙げると、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、
6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、3−ヒ
ドロキシ−3−メチルブチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、2−〔(メタ)アクリロイルオキシ〕エチル−2−
ヒドロキシエチルフタル酸、2−〔(メタ)アクリロイ
ルオキシ〕エチル−2−ヒドロキシプロピルフタル酸、
上併用されてもよい。また、上記共重合可能な不飽和結
合を有する化合物(A2)についても特に限定されるわ
けではないが、前述した(メタ)アクリレートと共重合
可能なビニルモノマーの他、
る。
化合物(B)が、光照射により硬化する成分として用い
られている。この化合物(B)については、エポキシ基
を有する限り、特に限定されるものではなく、例えば、
ビスフェノールA系エポキシ樹脂、水添ビスフェノール
A系エポキシ樹脂、ビスフェノールF系エポキシ樹脂、
ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族環式エポキシ樹脂、
臭素化エポキシ樹脂、ゴム変成エポキシ樹脂、ウレタン
変成エポキシ樹脂、グリシジルエステル系化合物等が挙
げられる。また、上記エポキシ基を有する化合物は、単
独で用いられてもよく、2種以上併用されてもよい。
含有化合物(B)のエポキシ基の開環重合を誘発するた
めに、光を照射することにより活性化される光カチオン
重合開始剤(C)が配合されている。
20〜100℃付近では熱触媒活性が低い化合物が貯蔵
安定性を高める点から好ましい。このような好ましい光
カチオン重合開始剤としては、例えば、鉄−アレン錯体
化合物、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム
塩、芳香族スルホニウム塩、ピリジニウム塩などが挙げ
られる。
−150(旭電化工業社製)、オプトマーSP−151
(旭電化工業社製)、オプトマーSP171(旭電化工
業社製)、オプトマーSP−170(旭電化工業社
製)、UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社
製)、CD−1012(サートマー社製)、サンエイド
SI−60L(三新化学工業社製)、サンエイドSL−
80L(三新化学工業社製)、サンエイドSI−100
L(三新化学工業社製)、CI−2064(日本曹達社
製)、CI−2639(日本曹達社製)、CI−262
4(日本曹達社製)、CI−2481(日本曹達社製)
などの市販の化合物を用いることができる。
光の波長領域は特に限定されないが、好ましくは、30
0〜800nm以下の波長領域の光である。300〜8
00nmの波長領域の光を用いることにより、均一な光
硬化及び十分な硬化速度を得ることができ、好ましい。
また、300〜400nmがより好ましく、後述のよう
に、硬化と共に、硬化の進行を目視により確認すること
ができる。
00〜800nmの波長に発光分布を有する適宜の光源
を用いることができ、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀
灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラ
ックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタ
ルハライドランプ太陽光などを用いることができる。こ
の場合、表層だけの硬化を防止し、内部まで十分に硬化
させるには、300nm以下の光をカットして照射する
ことが望ましい。
型粘接着シートでは、光の照射により400〜800n
mの波長領域のうち少なくとも1つの波長の光に対して
5%以上光透過率が変化するように構成されている。な
お、光透過率の変化とは、硬化型粘接着シートに対して
光を照射した場合の照射前後における光透過率の変化を
意味するものとする。従って、300〜800nmの波
長領域の光を照射することによりエポキシ基含有化合物
の重合硬化により硬化させ得るだけでなく、変色するた
め目視により光が正しく照射されたかどうかを、すなわ
ち、硬化が開始しているかどうかを確認することもでき
る。
を超える波長領域の光に対して光透過率が5%以上変化
したとしても、人間の視覚により確認することが困難で
ある。すなわち、400〜800nmの可視光に対する
光透過率が上記のように5%以上変化することが必要で
ある。
合には、人間の視覚により変化を確認することが困難と
なる。好ましくは、上記光透過率の変化割合は10%以
上であり、それによってより一層容易に硬化の進行を目
視により確認することができる。なお、上記変色度合の
上限、すなわち光透過率の変化割合の上限については、
特に限定されるものではない。また、上記光透過率の変
化については、光透過率が増大する方向、あるいは減少
する方向の何れであってもよい。
ートでは、好ましくは、上記化合物(D)及び(E)が
さらに含有される。これらの化合物(D)及び(E)
は、何れも、硬化型粘接着シートにおいて、上記のよう
に光カチオン重合開始剤(C)の感光波長領域、特に3
00〜400nmの波長領域の光を照射した際に、硬化
型粘接着シートの光透過率を5%以上変化させるのに好
適であるため用いられている。もっとも、請求項1に記
載の発明においては、化合物(D)及び(E)を必ずし
も使用する必要はなく、上記のように300〜800n
mの波長領域の光を照射した際、400〜800nmの
波長領域の少なくとも1つの波長に対しての光透過率が
5%以上変化し得る限り、化合物(D)及び(E)を用
いずともよく、あるいは他の化合物を含有させてもよ
い。
ートにおいては、上記アクリル系ポリマー(A)、エポ
キシ基含有化合物(B)、光カチオン重合開始剤(C)
の配合割合については、特に限定されるわけではない
が、好ましくは、エポキシ基含有化合物(B)100重
量部に対し、アクリル系ポリマー(A)は、1〜100
00重量部の範囲で用いられ、それによって十分な初期
凝集力及び粘着力を有し、かつ重合硬化により優れた接
着力を発揮し得る硬化型粘接着シートを得ることができ
る。
は、エポキシ基含有化合物100重量部に対し、0.0
1〜1000重量部の範囲で用いることが好ましい。光
カチオン重合開始剤の配合割合が0.01重量部未満の
場合には、エポキシ基含有化合物の開環重合が十分に進
行しないことがあり、1000重量部を超えても、具体
的に硬化成分の割合が低下し、十分な硬化後接着力を得
ることができないことがある。
ポキシ基含有化合物100重量部に対し、アクリル系ポ
リマー(A)1〜10000重量部、光カチオン重合開
始剤(C)0.01〜1000重量部、化合物(D)
0.001〜1000重量部、好ましくは0.05〜5
00重量部及び化合物(E)0.001〜1000重量
部、好ましくは0.05〜500重量部の割合で配合さ
れる。この割合で各成分を配合することにより、十分な
初期粘着力及び凝集力を有し、光の照射により確実に硬
化が進行し、十分な接着力を有する接着硬化物を与える
ことができ、かつ300〜800nmの波長領域の光を
照射した際の光透過率の変化を目視により確実に確認し
得る光硬化型粘接着シートを得ることができる。
れぞれ0.001重量部未満の場合には、300〜80
0nmの光を照射して重合硬化させた際に、硬化型粘接
着シートが十分に変色せず、目視により変色を確認する
ことができないことがあり、1000重量部を超える
と、変色を確認し得るものの、硬化成分の配合割合が相
対的に低くなり、十分な接着力を得られないことがあ
る。
化型粘接着シートに、好ましくは上記チオキサンソン系
化合物(F)がさらに含有される。該化合物(F)は光
カチオン開始剤(C)の活性効率を上げると同時に、3
00〜800nmの波長領域の光を照射した際、400
〜800nmの波長領域の少なくとも一つの波長に対す
る光透過率を5%以上変化させ得る。
オキサンソン骨格を含む化合物であれば特に限定され
ず、例えば、下記の化学式で表される化合物を挙げるこ
とができる。
合)(B)エポキシ基含有化合物100重量部に対し
て、化合物(F)が0.0001重量部未満の場合に
は、300〜800nmの波長領域の光を照射して重合
硬化させた際、硬化型粘接着シートが充分に変色せず、
目視で変色を確認することが困難となる。また、100
0重量部を超えると、変色を確認し得るものの硬化成分
の配合割合が相対的に低くなり、充分な接着力が得られ
ないことがある。更に、光カチオン開始剤(C)の活性
効率が高くなりすぎ、表面が硬化して粘着力がなくな
り、接合部材を貼り合わせることが困難となる。
ートでは、上記各成分の他に、本発明の目的を阻害しな
い範囲で、公知の粘着付与樹脂や増量剤などを適宜配合
してもよい。
着性を向上させる目的で、ロジン系樹脂、変性ロジン系
樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族
変性テルペン樹脂、C5系またはC9系の石油樹脂、ク
マロン樹脂等の粘着付与樹脂を添加してもよい。特に、
被着体がポリオレフィン類の場合には、強い接着力を発
現させることができるという点で、ロジン系樹脂及び石
油樹脂が好ましい。
ルゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム、ブ
チルゴム等の増粘剤、コロイダルシリカ、ポリビニルピ
ロリドン等のチキソトロープ剤、炭酸カルシウム、酸化
チタン、クレー等の増量剤等を添加してもよい。
の剪断接着力を付与する目的で、ガラスバルーン、アル
ミナバルーン、セラミックバルーン等の無機中空体;ナ
イロンビーズ、アクリルビーズ、シリコンビーズ等の有
機球状体;塩化ビニリデンバルーン、アクリルバルーン
等の有機中空体;ガラス、ポリエステル、レーヨン、ナ
イロン、セルロース等の単繊維等を添加してもよい。
チップを組成物中に添加することが可能であるが、ガラ
ス織布に上記光重合性組成物などを含浸して重合するこ
とにより、非常に高強度の剪断接着力を得ることができ
る。
シートは、被着体に接合部材を貼り合わせるに際し、そ
の間に介在させるために、そのままの形態で両面粘着テ
ープのように用いられるものであってもよく、あるいは
基材の少なくとも一面に粘着剤層として形成されて基材
付きの粘接着部材として構成されているものであっても
よい。
ルロース系などの各種不織布、ポリエチレン、ポリエス
テル、セロハン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ
イミドなどの各種合成樹脂よりなるフィルムもしくはシ
ート、発泡ポリエチレン、発泡ウレタン、ネオプレン発
泡体、発泡塩化ビニル、発泡ポリスチレンなどの各種発
泡体、ポリスチレン、ABS、アクリル、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンなどの各種合成樹脂よりなる樹脂板、
鋼、ステンレス、銅、アルミニウムなどの各種金属から
なるシートもしくは板、ガラス、木材、紙、布、タイ
ル、石膏ボード、硅カル板などを用いることができ、特
に限定されるものではない。また、基材の形状について
も、シート状や板状などの薄いものに限られず、角柱
状、棒状、球状、非球面表面を有する形状など任意であ
る。
ートの製造方法については、特に限定されず、溶剤キャ
スト法、押出塗工法、カレンダー法、UV重合法などの
公知の方法により製造することができる。
物及び光開環カチオン反応触媒を溶解させ、必要に応じ
て高分子量アクリル系ポリマーを溶解させ、得られた溶
液のキャスト法による製造方法、エポキシ基を含有する
化合物及び光開環カチオン反応触媒、発色剤、必要に応
じて高分子量アクリル系ポリマーを加熱混合し、ホット
メルト塗工による製造方法等が挙げられるが、該シート
の製造方法は特に限定されない。
合法を用いた方法が挙げられる。すなわち、エポキシ基
を含有する化合物、光カチオン重合開始剤、(メタ)ア
クリレートモノマー、光カチオン重合開始剤が感光しな
い波長領域の光で感光する光ラジカル重合開始剤、及び
光カチオン開始剤を感光することができる光を含む光源
から照射される光で感光する発色剤からなる光重合性組
成物が用いられる。この光重合性組成物を、適当なシー
ト基材に塗布し、光ラジカル重合開始剤のみを感光さ
せ、ラジカル重合のみを起こさせてシートにおいて高分
子量ポリマーとしてのアクリル系ポリマーを形成し、光
硬化型粘着シートを得ることができる。
は、光の照射により高分子量ポリマーとしてのアクリル
系ポリマーを生成し得る。上記好ましい実施態様では、
光カチオン重合開始剤が感光しない波長領域の光で感光
する光ラジカル重合開始剤が使用されるが、特に、光カ
チオン重合開始剤へのエネルギー移動を起こさないもの
が好ましい。このような光ラジカル重合開始剤の好まし
い例として、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α
−ヒドロキシ−α,α´−ジメチルアセトフェノン、メ
トキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェ
ニルアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;
ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテ
ル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチル
ケタール等のケタール誘導体化合物;ハロゲン化ケト
ン;アシルフォスフィンオキシド;アシルフォスフォナ
ート;ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等が
挙げられる。
られるランプとしては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀
灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラ
ックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタ
ルハライドランプレーザー等が用いられる。この場合に
おいて、光カチオン重合開始剤に感光する波長領域の光
が含まれる場合は、適宜フィルター等によって、その光
をカットして照射することもできる。
ートは、被着体同士を貼付する際に用い得るが、この場
合、光の照射は被着体に貼付する前に行ってもよく、被
着体に貼付した後に行ってもよい。また、少なくとも一
方の被着体が光透過性の場合には、被着体同士を硬化型
粘接着シートで貼り合わせた後に、光を照射してもよ
い。
長の光を照射することにより行われる。使用し得る光源
としては、前述した各種光源を用いることができ、かつ
光の強度については、特に限定されるわけではないが、
1mW/cm2 以上とすることが望ましい。1mW/c
m2 未満の場合には、光カチオン重合開始剤が十分に活
性化されず、硬化速度が非常に遅くなることがある。
えると、輻射熱が無視できなくなり、熱による硬化反応
が促進され、光照射直後に被着体を貼り合わせないと、
表面硬化がすぐに生じる。すなわち、硬化型粘接着シー
トの被着体に対する密着性がほとんど見られなくなるこ
とがある。従って、光の強度は1〜100mW/cm2
の範囲とすることが望ましい。
型粘接着シートでは、上記アクリル系ポリマーが含有さ
れているため、十分な初期粘着力及び凝集力を有し、被
着体に対し容易に貼付することができる。しかも、貼付
前または貼付後に光を照射することにより光カチオン重
合開始剤が活性化し、エポキシ基含有化合物の開環重合
が進行し、硬化が進行する。この場合、硬化の進行は直
ちには行われないので、光を照射してから貼り合わせま
で十分な可使時間を得ることができる。
するため、シャドーゾーンにおける接着にも容易に用い
ることができ、硬化完了後に十分な接着力を発揮する。
加えて、300〜800nmの波長領域の光を照射する
ことにより上記のように硬化が進行するが、硬化型粘接
着シートの光透過率が5%以上変化するため、硬化の進
行を目視により確実に確認することができる。
(D)及び(E)がさらに含有されているため、400
〜800nmの波長の光の照射により、硬化型粘接着シ
ートの硬化が進行すると共に、確実にその光透過率が5
%以上変化し、従って目視により硬化の進行を確実に把
握することができる。
キシ基含有化合物(B)に対し、アクリル系ポリマー
(A)、光カチオン重合開始剤(C)及び化合物
(D),(E)が上記特定の割合で配合されているの
で、十分な初期粘着力及び凝集力を有しており、被着体
に容易に貼付することができ、かつ光の照射後には確実
に硬化が進行すると共に硬化の進行を硬化型粘接着シー
トの変色により確実に確認することができる。
(F)がさらに含有されているため、400〜800n
mの波長領域の少なくとも一つの波長の光に対する光透
過率を5%以上変化させ、目視で硬化の進行を確実に把
握することができる。
基含有化合物(B)に対し、アクリル系ポリマー
(A)、光カチオン重合開始剤(C)及び化合物(F)
が前記特定の割合で配合されているので、目視で硬化の
進行を確実に把握できるとともに、接合部材を十分な接
着力で接合することができる。
リマーが、分子中に少なくとも1つの(メタ)アクリロ
イル基と少なくとも1つの水酸基とを有する化合物(A
1)と、これに共重合可能な不飽和結合を有する化合物
(A2)との共重合体よりなるため、光ラジカル重合開
始剤を用い、光の照射によるラジカル重合により容易に
アクリル系ポリマーとしての上記共重合体を得ることが
できる。従って、アクリル系ポリマーの生成から硬化型
粘接着シートの硬化までを光を照射するという単一手段
で行うことができる。
とにより、本発明を説明する。 (実施例1)2Lセパラブルフラスコ内で、プラクセル
FM−2D(化合物3、n−2、ダイセル化学社製)1
50g、テトラヒドロフルフリルアクリレート(共栄化
学社製)350g、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ
社製、商品名:エピコート828)350g、エポキシ
樹脂(新日本理化社製、商品名:リカレジンBEO−6
0E)150g、光ラジカル重合開始剤としてビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルフォスフィンオキシド(チバガイギー社
製、商品名:イルガキュアー1700)1.0g、光カ
チオン開始剤(旭電化工業社製、商品名:オプトマーS
P−170)10g、発色剤としてロイコクリスタルバ
イオレット(化合物D、R1=R2=N,N−ジメチル
アミノ基;R3=R4=メチル基)0.3g及び2,2
´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´
−テトラフェニル−1,2´−ジイミダゾール(化合物
E、R5=R6=塩素)0.3gを均一になるまで攪拌
した後、窒素ガスを用いて20分間バブリングすること
によって溶存酸素を除去し、光重合性組成物を得た。
タレートフィルムに、上記光重合性組成物を厚み0.3
mmになるように塗工し、さらに、塗工面に対して表面
が離型処理された別のポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを被覆した。このようにして得た積層体に400n
mに最大発光波長を有する蛍光灯を使用し、370nm
以下の波長領域の光を実質的に含まない近紫外線を、1
0分間、光強度が1mW/cm2 となるようにして照射
し、アクリルモノマーのみを重合し、アクリル系ポリマ
ー(A)、エポキシ基含有化合物(B)及び光カチオン
重合開始剤(C)を含有してなる硬化型粘接着シートを
得た。
00nm以上、370nm未満の光強度が20mW/c
m2 以上、照射時間30秒以上となるように照射した。
照射後の硬化型粘接着シートの光の透過率は、波長60
0nmの光において300〜370nmの波長の光の照
射前に比べて17%低下した。なお、光透過率の変化は
後述の方法により測定した。従って、目視により着色変
化を容易に確認することが可能であった。同時に、光カ
チオン重合開始剤(C)が活性化され、シートの硬化が
進行した。
記に示す方法により評価したところ、光照射前の剪断接
着力は、3.5kgf/cm2 、光照射後に25℃で7
日養生した後の剪断接着力は98kgf/cm2 であっ
た。
の表1及び2に示すように組成を変更したことを除いて
は、実施例1と同様にして硬化型粘接着シートをそれぞ
れ作製し、評価した。
ート(EA)とグリシジルメタクリレート(GMA,重
量平均分子量70万),重量比EA/GMA=8/2) エポキシ樹脂(B):エポキシ樹脂エピコート828
(油化シェルエポキシ社製)150gと、エポキシ樹脂
リカレジンBEO−60E(新日本理化社製)100g 光カチオン重合開始剤(C):2.5g(みどり化学社
製) チオキサンソン系化合物(F):1.0g(2,4−ジ
イソプロピルチオキサンソン(R7=R9=R11=R12
=R13=R14=水素,R8=R10=イソプロピル基,
(日本火薬社製,カヤキュアーDITX)) 以上の配合物を2リットルのセパラブルフラスコ内で酢
酸エチル500gに溶解して流延塗工用の組成物を作製
した。上記組成物を離型処理したポリエチレンテレフタ
レートフィルムに乾燥後の厚みが200μmとなるよう
に塗工し、本発明の光硬化型粘接着シートを得た。
70nmの波長の光を、光強度が20mW/cm2 以
上、照射時間30秒以上で照射した。照射後、光硬化型
粘接着シートの光の透過率が、波長600nmの光にお
いて21%変化し、目視により着色変化が明確に確認で
きた。同時にエポキシの光開環カチオン反応触媒が活性
化され、該シートの硬化が進行した。
記に示す方法により評価したところ、光照射前の剪断接
着力は、2.4kgf/cm2 、光照射後に25℃で7
日養生した後の剪断接着力は63kgf/cm2 であっ
た。
示す配合の組成物としたこと以外は実施例13と同様に
して硬化型粘接着シートを作製した。
得た硬化型粘接着シートにつき、下記の方法で評価し
た。
は下記の要領で評価した。分光光度計を用いて、400
〜800nmの波長領域で硬化型粘接着シートの光透過
率を測定した。硬化前の透過率をT(0)とし、光照射
直後の光透過率をT(1)とする。光透過率の変化量Δ
Tは、 ΔT(%)=|T(1)−T(0)| (%) で表される。
より吸光度より求めてもよいし、透過率の変化量ΔTを
吸光度の変化量に換算してもよい(参考文献:280 頁、
SPECTROMETRIC IDENTIFICATION OF ORGANIC COMPUNDS、
R.M.Silverstein ら、第4版、John Wiley & Sons,In
c.)。
0で研磨し、酢酸エチルで表面が脱脂乾燥された幅30
mm、長さ150mm、厚さ2mmのステンレス板(S
US−304、被着体Aと略す)上に、上記のようにし
て得た硬化型粘接着シートの積層体を25mm×25m
mの大きさに切断し、一方のPETフィルムを剥離し、
貼り付けた(サンプルAと略す)。
37に準じてサンプルAに光を照射せずに、他方のPE
Tフィルムを剥離し、第2の被着体B(被着体Aと同じ
材料及び寸法を有する)を重ね貼り合わせ、25℃で2
0分養生した後、引張り速度10mm/分にて引張り評
価した。
着シート面に300nm以上370nm未満の波長を有
する光を、光強度が20mW/cm2 、照射時間60秒
間で照射した。光照射後、直ちに粘着シート層に被覆さ
れている他方のPETフィルムを剥がし、JIS Z0
237に準じてサンプルAに第2の被着体B(被着体A
と同一物)を重ねて貼り合わせ、25℃7日養生した
後、JIS K6850を参考にして引張り速度10m
m/分にて引張り評価した。
1では、光照射により実施例1と同様に十分な接着強度
を示しているが、光透過率の変化度が0.2%と低く、
目視により着色度合いを判断することが困難であった。
これは、比較例1では、化合物(D)及び(E)を添加
していなかったため、透過率の変化度が小さいためと思
われる。同様に、比較例2〜6においても、化合物
(D)及び化合物(E)の配合割合が少ないためか、透
過率変化度が小さく、目視により変色を確認することが
困難であった。
物(D)及び(E)の添加割合を除いては、比較例1と
同様に構成されているものの、発色剤としての化合物
(D)及び(E)が何れも0.03重量部以上配合され
ているためか、硬化の進行を透過率の変化により目視に
より容易に確認することが可能であった。
ンソン系化合物(F)が配合されていないため着色変化
の識別が困難であった。これに対して実施例13〜20
では透過率変化が著しく大きいので着色変化を明瞭に識
別することができた。さらに、光照射7日後においては
比較例7と同等の剪断接着力が得られた。
ル系ポリマー、エポキシ基含有化合物及び光カチオン重
合開始剤を含み、初期状態ではアクリル系ポリマーによ
り十分な粘着性を有するため被着体に容易に貼付するこ
とができ、300〜800nm以上の波長の光を照射す
ることによりエポキシ基含有化合物が重合硬化すること
により十分な接着強度を与え、さらに該波長領域の光を
照射した場合に400〜800nmの少なくとも1つの
波長の光透過率が5%以上変化するため、硬化の進行を
目視により確実に確認し得る硬化型粘接着シートを提供
することが可能となる。
射により硬化するものであるため、被着体として耐熱性
の劣る材料も用いることができ、かつ光の照射を停止し
た後も硬化反応が進行するため、様々な被着体や接着現
場において容易に適用することができ、取扱性も良好で
ある。
して上記化合物(D)及び(E)がさらに含有されてい
るため、光の照射により硬化が進行すると共に、硬化型
粘接着シートの可視領域における光の透過率が5%以上
さらに確実に変化するため、目視により硬化の進行をよ
り一層確実に把握することができる。
ンソン系化合物(F)が配合されているので、400〜
800nmの波長領域の少なくとも一つの波長の光に対
する光透過率を5%以上変化させ、目視で硬化の進行を
確実に把握することができるとともに、接合部材を十分
な接着力で接合することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 (A)アクリル系ポリマーと、 (B)エポキシ基含有化合物と、 (C)エポキシ基含有化合物のエポキシ基の開環重合を
誘発する光カチオン重合開始剤とを含み、 光の照射によりエポキシ基含有化合物(B)の重合硬化
により硬化すると共に、400〜800nmの波長領域
のうち少なくとも1つの波長の光に対して5%以上光透
過率が変化することを特徴とする硬化型粘接着シート。 - 【請求項2】 下記の化学式で示される化合物(D)及
び化合物(E)をさらに含むことを特徴とする請求項1
に記載の硬化型粘接着シート。 【化1】 【化2】 - 【請求項3】 (B)エポキシ基含有化合物100重量
部に対し、 (A)アクリル系ポリマー1〜10000重量部、 (C)光カチオン重合開始剤0.01〜1000重量
部、 化合物(D)0.001〜1000重量部及び化合物
(E)0.001〜1000重量部を含むことを特徴と
する請求項2に記載の硬化型粘接着シート。 - 【請求項4】 下記の化学式で示されるチオキサンソン
系化合物(F)をさらに含むことを特徴とする請求項1
に記載の硬化型粘接着シート。 【化3】 - 【請求項5】 (B)エポキシ基含有化合物100重量
部に対し、 (A)アクリル系ポリマー1〜10000重量部、 (C)光カチオン重合開始剤0.01〜1000重量
部、 及び(F)チオキサンソン系化合物0.0001〜10
00重量部を含むことを特徴とする請求項4に記載の硬
化型粘接着シート。 - 【請求項6】 前記アクリル系ポリマーが、1分子中に
少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基と少なくとも
1つの水酸基とを有する化合物(A1)と、化合物(A
1)と共重合可能な不飽和結合を有する化合物(A2)
とを共重合して得られる共重合体であることを特徴とす
る請求項1〜5の何れかに記載の硬化型粘接着シート。
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