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JPH1026271A - 管の挿口の突部の形成方法 - Google Patents

管の挿口の突部の形成方法

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JPH1026271A
JPH1026271A JP8181729A JP18172996A JPH1026271A JP H1026271 A JPH1026271 A JP H1026271A JP 8181729 A JP8181729 A JP 8181729A JP 18172996 A JP18172996 A JP 18172996A JP H1026271 A JPH1026271 A JP H1026271A
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庸夫 鈴木
Manabu Kurotobi
学 黒飛
Mutsuo Uchida
睦雄 内田
Takahiro Tanaka
孝宏 田中
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管の挿口の突部を容易に形成できるようにす
る。 【解決手段】 管8の端部において帯状のリング素材1
5を軸心方向に位置決めし、挿口9の外面へ管径方向に
前記帯状のリング素材15を押圧するロ−ラ−13およ
びロ−ラ−14が、管8の外面に沿って互いに周方向に
距離を有して配置されている。帯状のリング素材15は
管8の挿口9の先端の外周に巻きつけ可能で、その断面
は矩形状であり、帯の長手方向には溝部15aが形成さ
れている。ロ−ラ−13とロ−ラ−14との間にMIG
溶接ト−チ16が前記溝部15aを狙うように配置され
ている。管8を軸心まわりに回転させながら溶接を行
い、リング素材15を管8の挿口9の先端の外周に巻き
つけ固定して突部を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は管の挿口の突部の形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】管継手の一種として、スリップオンタイ
プの管継手がある。このスリップオンタイプの管継手
は、受口内周にシ−ル材を装着し、この受口内に挿口を
シ−ル材を圧縮させながら挿入することにより、受口と
挿口とを接合できるように構成されている。このような
スリップオンタイプの管継手に離脱防止機能を付与した
ものとして、図4に示される構成の離脱防止管継手が提
案されている。
【0003】すなわち、図4において、互いに接合され
る一方の鋳鉄管1の端部には受口2が形成されており、
この受口2の内周のシ−ル材収容溝3に環状のゴム製の
シ−ル材4が配置され、シ−ル材収容溝3よりも奥側に
ロックリング収容溝5が形成され、このロックリング収
容溝5に周方向一つ割りのロックリング6が装着されて
いる。ロックリング6の外周側とロックリング収容溝5
の内周側との間には、ロックリング6を芯出し状態で保
持するための保持用ゴム輪7が配置され、この保持用ゴ
ム輪7はたとえばロックリング6の外周に接着されてい
る。
【0004】他方の鋳鉄管8の挿口9の先端部の外周に
は、ロックリング6に受口奥側から掛り合い可能な突部
10が形成されている。この突部10を含む挿口9の先
端の外周には、シ−ル材4とロックリング6とが収容さ
れた受口2の内部へ挿口するときの案内となるテ−パ面
11が形成されている。
【0005】このようにテ−パ面11を有した突部10
を形成するためには、鋳鉄管8の挿口9の外周に溝付き
のリング12を圧入したうえで、この溝を利用してこの
リング12を鋳鉄管8の外周に溶接している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の突部の形成方法では、リング12を管8の挿口9の
外周に圧入する工程において、鋳鉄管8の外径公差によ
り、呼び寸法が一種類の鋳鉄管8に対し、嵌め合わせる
内径の異なる数種類のリング12を準備する必要があ
る。また、どの内径寸法のリング12を使用するかを決
定する際に鉄管8の外径寸法を測定する必要もあって、
手間を要するという問題点がある。
【0007】リング12を圧入後、このリング12を溶
接ト−チ16を用いて管8の外周に溶接する工程におい
て、図5に示すように、リング12が熱膨張により管8
から浮き上がって、溶接の最終段階で隙間Sを生じやす
いという問題点もある。
【0008】そこで本発明はこのような問題点を解決
し、内径の異なる数種類のリング12を準備する必要が
ないようにするとともに、溶接の最終段階における隙間
Sの発生を防止するようにして、挿口の突部を容易に形
成できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、帯状のリング素材を管の挿口の端部の外周に
溶接しながら巻きつけ、環状の突部に溶接される。
【0010】このようにすると、管の寸法に関係なく帯
状のリング素材を巻きつかせることができるため、管と
リングとをはめあわせる際に管の外径寸法を測定する必
要がなく、また、リング素材はリングではなく帯状であ
るため、管にはめあわせなくてもよいから内径の異なる
数種類のリングを準備しておく必要もない。さらに、管
に、完全なリング体でない帯状のリング素材を徐々に溶
接して巻きつかせているため、管とリングとの間で、溶
接の最終段階に発生する熱膨張による隙間の発生を防止
することもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1および
図2にもとづいて説明する。なお図4に示された部材と
同一の部材には同一の番号を付して、詳細に説明する。
【0012】まず、図1に示すように、鋳鉄管8の挿口
9のほぼ端面の位置から管胴部側に向かいそれぞれロ−
ラ−13とロ−ラ−14とが管8の外面に沿って配置さ
れ、これらロ−ラ−13およびロ−ラ−14の回転軸心
は管軸方向と平行に配置されている。ロ−ラ−13およ
びロ−ラ−14は、互いに管8の周方向に距離を有して
配置されている。ロ−ラ−13は、押さえ軸13aと、
その両端の大径部13bおよび小径部13cとによって
構成されている。大径部13bは挿口9の先端側に、小
径部13cはその反対側にそれぞれ設けられている。大
径部13bの直径は、軸13aおよび小径部13cの直
径よりも大きく、また小径部13cの直径は軸13aよ
りもやや大きく構成されている。ロ−ラ−14も同様に
押さえ軸14aを有し、また挿口9の先端側に、小径部
14cはその反対側にそれぞれ設けられている。大径部
14bの直径は、軸14aおよび小径部14cの直径よ
りも大きく、また小径部14cの直径は軸14aよりも
やや大きく構成されている。
【0013】15は帯状のリング素材である。そのリン
グ素材15は図示のように管8の挿口9の先端の外周に
巻きつけ可能である。リング素材15の断面は矩形状に
形成されており、帯の長手方向には溝部15aが形成さ
れている。この溝部15aは、その底部15bの肉厚が
できるだけ薄くなるように構成されており、またリング
素材15における挿口先端側に対応する部分15dの方
が、管胴部側に対応する部分15eよりも長くなる位置
に形成されている。
【0014】ここで、ロ−ラ−13の大径部13bの側
面とロ−ラ−14の大径部14bの側面とが、リング素
材15の挿口先端側側面と挿口9の先端面とに接してお
り、小径部13cの側面と小径部14cの側面とが、リ
ング素材15の反対側側面に接することによって、リン
グ素材15は管8の端部において軸心方向に位置決めさ
れている。
【0015】また、ロ−ラ−13の押さえ軸13aとロ
−ラ−14の押さえ軸14aとによって、リング素材1
5は挿口9の外面へ管径方向に押圧されている。ロ−ラ
−13とロ−ラ−14との間にはMIG溶接ト−チ16
が前記溝部15aを狙うように配置されて、溝部15a
の内部での溶着金属部20の形成のために用いられる。
【0016】このようなロ−ラ−13およびロ−ラ−1
4が、リング素材15を位置決めした状態で管8の管径
方向に押圧する構成において、溶接の際には、管8を軸
心まわりに回転させながらMIG溶接ト−チ16を動作
させて溶接を行い、溝15aの中に溶け込み部18を形
成させることにより、帯状のリング素材15を管8に巻
きつかせることができる。ロ−ラ−13、14は、リン
グ素材15を押圧しながら、管8の回転に追従して回転
する。なお、帯状のリング素材15は、管8の一周分を
この管8に巻きつけて使用するため、溶接途中で一周分
の長さに対応した位置で切断して使用する。15cは、
帯状のリング素材15の切断面である。
【0017】溶接は、MIG溶接により高Ni含有のワ
イヤを用いて溶融金属を溝15aの中へ流し込む。その
とき、ヘリウムを含んだガス雰囲気中で溶接を行う。す
ると、溶け込みが深くなり、溝部15aの底部15bと
挿口9の表面部とをともに溶融させることができて、リ
ング素材15を挿口9の外面に確実に溶接することがで
きる。
【0018】図3は、溶接作業が完了した溶接部の断面
の状態を示す。従来の図5のもののようにリング12を
管8に圧入して溶接する構成に対し、本発明において
は、帯状のリング素材15をロ−ラ−13およびロ−ラ
−14で押圧しながら管8の周方向に溶接して巻きつか
せているために、従来のように管8とリング12とをは
めあわせる際に管8の外径寸法を測定することと内径の
異なる数種類のリング12を準備しておくこととが不要
になる。さらに、従来のような熱膨張による管8とリン
グ12との隙間Sの発生を防止することもできる。
【0019】その後は、従来の場合と同様に、溶接ビ−
ド17の盛り上がり部19を削り取り加工するととも
に、テ−パ−面11の形成を行う。
【0020】
【発明の効果】帯状のリング素材を管の挿口の端部の外
周に溶接しながら巻きつけているために、管の寸法に関
係なく帯状のリング素材を巻きつかせることができるた
め、管とリングとをはめあわせる際に管の外径寸法を測
定する必要がなく、また、リング素材はリングではなく
帯状であるため、管にはめあわせなくてもよいから内径
の異なる数種類のリングを準備しておく必要もない。
【0021】さらに、管に、完全なリング体でない帯状
のリング素材を徐々に溶接して巻きつかせているため、
管とリングとの間で、溶接の最終段階に発生する熱膨張
による隙間の発生を防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづく挿口突部の形成方法の実施の
形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示した溶接作業の詳細を説明する図であ
る。
【図3】本発明にもとづく溶接作業が完了した溶接部の
状態を示す断面図である。
【図4】従来の管の挿口突部の形成方法を説明する断面
図であって、その従来の挿口突部を有する離脱防止管継
手の断面図である。
【図5】図4に示した溶接作業を説明する断面図であ
る。
【符号の説明】
8 鋳鉄管 9 挿口 15 帯状のリング素材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 孝宏 兵庫県尼崎市大浜町2丁目26番地 株式会 社クボタ武庫川製造所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状のリング素材を管の挿口の端部の
    外周に溶接しながら巻きつけ、環状の突部に溶接される
    ことを特徴とする管の挿口の突部の形成方法。
JP18172996A 1996-07-11 1996-07-11 管の挿口の突部の形成方法 Expired - Lifetime JP3400914B2 (ja)

Priority Applications (4)

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