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JPH10208988A - 半導体プロセス方法及び半導体プロセス装置 - Google Patents

半導体プロセス方法及び半導体プロセス装置

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Publication number
JPH10208988A
JPH10208988A JP9008980A JP898097A JPH10208988A JP H10208988 A JPH10208988 A JP H10208988A JP 9008980 A JP9008980 A JP 9008980A JP 898097 A JP898097 A JP 898097A JP H10208988 A JPH10208988 A JP H10208988A
Authority
JP
Japan
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fractal dimension
morphology
relation
relationship
calculating
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9008980A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Fukuto
憲司 服藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP9008980A priority Critical patent/JPH10208988A/ja
Publication of JPH10208988A publication Critical patent/JPH10208988A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体プロセスの各工程後の試料の望ましい
物理的又は電気的な特性を実現できるプロセス制御パラ
メータが求められるようにする。 【構成】 STEP1で試料のモホロジーを実験的方法によ
り求め、STEP2で試料のモホロジーの第1のフラクタル
次元Dfを求め、STEP3で試料の物理的又は電気的な特性P
ECを求める。STEP4でプロセス制御パラメータOPsを変化
させながら実験を繰返してOPsとDfとの第1の関係及びD
fとPECとの第2の関係を求める。STEP5で試料のモホロ
ジーをシミュレーションにより求め、STEP6で試料のモ
ホロジーの第2のフラクタル次元DFを求める。STEP7で
プロセス内部パラメータIPsを変化させながらシミュレ
ーションを繰返してIPsとDFとの第3の関係を求める。S
TEP8でIPsとPsとの第4の関係を求めた後、STEP9で第4
の関係に基づき第1の関係を補正する。STEP10で第2の
関係から望ましいPECと対応するDfを求めた後、STEP11
で補正された第1の関係からDfと対応するOPsを求め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体プロセス方法及
びその装置に関し、特に、酸化膜形成、リソグラフィ
ー、エッチング又はCVD等の半導体プロセスにおい
て、各プロセス後の基板や膜の物理的又は電気的な特性
を定量的に評価することにより、最適なプロセス制御パ
ラメータ又はプロセス内部パラメータを把握する技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、第1の従来例について図21を参
照しながら説明する。
【0003】半導体基板上に形成される酸化膜の電気的
信頼性の評価は、MOSデバイスの微細化と共に重要な
課題となってきている。第1の従来例として、ゲート酸
化膜のアンテナ効果ダメージで代表される酸化膜の電気
的信頼性の評価法について説明するが、その前提とし
て、MOSトランジスタのゲート電極におけるアンテナ
効果について図21(a)を参照しながら説明する。
【0004】半導体基板101上における素子分離領域
に囲まれたトランジスタ形成領域にゲート酸化膜102
を介して形成された導電性膜をレジストパターンをマス
クとしてドライエッチングを行なってゲート電極103
を形成する際、ゲート酸化膜102にはイオンや電子が
導入される。この場合、ゲート電極103の面積を実際
のトランジスタにおいて形成されるゲート電極の面積よ
りも大きくすると、ゲート酸化膜102に導入されるイ
オンや電子の量は実際よりも大きくなる(この現象をア
ンテナ効果と称する。)ので、ゲート酸化膜102が受
けるダメージは実際よりも大きくなる。このようにアン
テナ効果に伴ってゲート酸化膜102が受けるダメージ
をアンテナ効果ダメージと称する。また、実際のゲート
電極の面積をA1 とし、該実際のゲート電極よりも大き
い面積を持つゲート電極の面積をA2 とするとき、アン
テナ比は、AR=A2 /A1 で表わせる。
【0005】ゲート酸化膜の電気的信頼性の評価法に
は、ランプ電圧印加によるいわゆるFDDB(Field De
pendent Dielectric Breakdown)測定法や、経時劣化を
評価するTDDB(Time Dependent Dielectric Breakd
own)測定法等が知られている。図21(a)は、定電
圧TDDB測定法を用いる信頼性評価方法を示してお
り、図21(a)において、104はゲート電極103
に印加される電流を測定する電流計、105は定電圧電
源である。
【0006】また、図21(b)に示すように、原子間
力顕微鏡(AFM)又は走査型トンネル顕微鏡(ST
M)等の走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いて、酸
化膜よりなる試料の表面モホロジーのラフネス(粗さ)
を評価する方法も知られている。図21(b)におい
て、106は探針、107はカンチレバー、108は原
子力間顕微鏡、109は原子間力顕微鏡108により得
られたデータを蓄積するデータ蓄積装置、110はデー
タ蓄積装置109に蓄積されたデータに基づきゲート酸
化膜の経時劣化を計算する計算機である。この場合、試
料の表面モホロジーのラフネスを評価する方法として
は、rms(root mean square)という評価法、及び、
統計的な分散が小さく評価結果が測定領域にほとんど依
存しないので信頼性が高いとされるフラクタル次元評価
法、例えば試料の断面モホロジーのフラクタル次元評価
法(例えば、L.Spanos et al.:J.Vac.Sci.Technol. A12
(1994)p.2653, 及びQ.Lin et al.:J.Vac.Sci.Technol.
A13 (1995) p.1977)等が開発されつつある。
【0007】以下、第2の従来例について図22を参照
しながら説明する。図22は、電子ビームを用いるフォ
トリソグラフィプロセスにおいて、半導体基板120の
上に形成された露光及び現像後のレジストパターン12
1の線幅ゆらぎのモホロジーを原子間力顕微鏡により観
察した平面図である。半導体装置におけるパターンの微
細化と共に、レジストパターン121の線幅ゆらぎのラ
フネスは重要な課題となってきている。このような線幅
ゆらぎのラフネスは一般にrms等の評価尺度により判
定されている。
【0008】以下、第3の従来例について図23
(a)、(b)を参照しながら説明する。図23(a)
は、シリコン基板130の上に形成された酸化膜131
に対してレジストパターン132をマスクとしハイドロ
フルオロカーボンガス(CとHとFとの混合ガス)を用
いてドライエッチングを行なってコンタクトホールを形
成する状態を示し、図23(b)は、シリコン基板13
0上に酸化膜のコンタクトホールが形成された状態を示
している。図23(b)において、133はシリコン基
板130にH+ イオンが深く侵入することにより形成さ
れたアモルファス層、134はSi−C層、135はC
n ポリマー層である。図23(a)に示すように、C
n + (n:1、2、3)イオン、H+ イオン又はこれ
らのイオンと同じ様な組成を持つラジカル等がシリコン
基板130の表面に輸送されるので、図23(b)に示
すように、シリコン基板130の表層部を構成するSi
−C層134にダメージが生じ、これによってコンタク
ト抵抗が上昇する。
【0009】そこで、コンタクト抵抗を低く抑えるため
に、ライトエッチングと称されるフッ素ラジカルを用い
るケミカルドライエッチングにより、CFn ポリマー層
135に形成されたダメージ層を除去している。しかし
ながら、近年の極微細MOSデバイスにおいては、拡散
層の深さが極めて浅くなっているので、表面層を削る余
裕がなくなってきている。
【0010】一方、コンタクト抵抗は、シリコン基板1
30の不純物濃度又はアニール条件等にも依存するの
で、ドライエッチングの条件以外の条件をも含めてプロ
セス条件を最適化することは多大な労力を必要とする。
【0011】そこで、従来は、例えば高分解能透過型電
子顕微鏡(TEM)又は原子間力顕微鏡を用いたりし
て、シリコン基板130の表層部のモホロジーを感覚的
に評価している。すなわち、バイアスパワーを変化させ
ることにより入射イオンのエネルギーを変化させ、入射
イオンのエネルギーの変化と、ダメージを評価する手
段、例えば少数キャリアのライフタイム、チェーンコン
タクト抵抗又はシリコン基板130の表層部の格子乱れ
層の厚さ等との相関関係を評価している。
【0012】以下、第4の従来例について図24及び図
25を参照しながら説明する。図24及び図25は、半
導体基板上に形成された段差部の埋め込みや平坦化を目
的として行なわれる、TEOS有機シリコンソース及び
オゾンを用いる常圧CVD法により形成された段差部上
の堆積膜のプロファイルをシミュレーションした模式図
である。
【0013】図24(a)〜(f)は、半導体基板上の
段差部に形成された堆積膜のプロファイルと吸着性中性
粒子の吸着率βとの関係を示しており、図24(a)〜
(f)のシミュレーション結果が示すように、吸着率β
が小さくなるに伴って、段差部における堆積膜のプロフ
ァイルが滑らかになり、これによって、段差部の被覆性
が改良される(例えば、A.Yuuki,Y.Matsui and K.Tachi
bana: Jpn. J. Appl.Phys. vol.28 (1989) p.212)。
【0014】また、図25は、半導体基板上の段差部に
形成された堆積膜のプロファイルと吸着性中性粒子の平
均拡散距離σとの関係を示しており、図25のシミュレ
ーション結果から分かるように、平均拡散距離σが長く
なるに伴って、段差部における堆積膜のプロファイルが
滑らかになって段差部の被覆性が改良される(例えば、
R.M.Levin and K.EvansLutterod: J. Vac. Sci. Techno
l. vol.B1 (1983) p.54)。
【0015】以上の説明から分かるように、吸着性中性
粒子の吸着率βが小さくなるほど、また吸着性中性粒子
の平均拡散距離σが大きくなるほど、堆積膜の段差被覆
性は良好になって、段差部のプロファイルが滑らかにな
る。
【0016】さらに、一般に試料の温度が高くなるほ
ど、吸着性中性粒子の吸着率βが小さくなると共に、吸
着性中性粒子の平均拡散距離σすなわち表面拡散率は大
きくなる。
【0017】従来においては、前記のような理解に基づ
いて、半導体基板上に形成された段差部の埋め込みや平
坦化のプロセスを制御していた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
第1〜第4の従来例では、半導体プロセスの各工程後の
基板や膜よりなる試料の物理的又は電気的な特性と基板
や膜のモホロジーとの関係を体系的且つ定量的に評価す
ることができないので、半導体プロセスの各工程に用い
られるプロセス制御パラメータ又はプロセス内部パラメ
ータを的確に把握できないという問題がある。
【0019】例えば、第1の従来例において説明した、
ゲート酸化膜の電気的信頼性の評価法は、MOSデバイ
スの微細化と共にゲート酸化膜の膜厚が5nm以下にな
りつつあるので、ゲート酸化膜の表面モホロジーが半導
体デバイスの信頼性に重要な役割を担うと考えられる
が、ランプ電圧印加によるFDDB測定結果又は経時劣
化を評価するTDDB測定結果と、ゲート酸化膜の表面
モホロジー又は断面モホロジーとの関連性を定量的に評
価できないので、望ましいFDDB測定値又はTDDB
測定値を実現できるプロセス制御パラメータ又はプロセ
ス内部パラメータを定量的に把握できないという問題が
ある。
【0020】また、第2の従来例において説明した、電
子ビームを用いるフォトリソグラフィプロセスは、レジ
スト膜に対する露光及び現像後のレジストパターンの線
幅ゆらぎのモホロジーを、原子間力顕微鏡により観察
し、レジストパターンの線幅ゆらぎのラフネスをrms
等の評価尺度により評価しているが、この評価方法は、
線幅ゆらぎのラフネスは測定領域に依存するので、レジ
ストパターンの望ましい線幅ゆらぎを実現できるプロセ
ス制御パラメータ又はプロセス内部パラメータを定量的
に把握できないという問題がある。
【0021】また、第3の従来例において説明した、酸
化膜に対してドライエッチングを行なうことにより形成
されたコンタクトホールに露出したシリコン基板の表層
部のダメージ評価法は、シリコン基板の表層部のダメー
ジを高分解能透過型電子顕微鏡や原子間力顕微鏡を用い
て観察することにより、シリコン基板の表層部のモホロ
ジーを感覚的に評価しているに過ぎない。このため、コ
ンタクトホールに露出したシリコン基板の表層部のダメ
ージを最小限に抑制できるプロセス制御パラメータ又は
プロセス内部パラメータを定量的に把握することができ
ない。すなわち、シリコン基板の表層部のダメージの評
価手段、例えば、少数キャリアのライフタイムやチェー
ンコンタクト抵抗等と、プロセス制御パラメータである
バイアスパワーやプロセス内部パラメータであるイオン
の入射エネルギーとの相関関係を定量的に評価すること
はできない。
【0022】さらに、第4の従来例において説明した、
半導体基板上に形成された段差部の埋め込みや平坦化を
目的として行なわれる常圧CVD法により形成された堆
積膜のプロファイルをシミュレーションする方法におい
ては、堆積膜のプロファイルと、常圧CVD法に用いら
れるプロセス制御パラメータ又はプロセス内部パラメー
タとの関連性を把握することができない。すなわち、堆
積膜のプロファイルを支配する吸着性中性粒子の吸着率
又は表面拡散率と、プロセス制御パラメータ又はプロセ
ス内部パラメータとの関連性を定量的に評価することが
できない。さらに、例えば、段差部における堆積膜の段
差被覆性に対して、吸着性中性粒子の吸着率及び表面拡
散率のいずれが支配的な影響を及ぼすかも分からない。
【0023】前記に鑑み、本発明は、半導体プロセスの
各工程後における基板や膜等の試料の望ましい物理的又
は電気的な特性を実現できるプロセス制御パラメータ又
はプロセス内部パラメータを定量的に求めることを可能
にし、これにより半導体プロセスの各工程後の試料の特
性の最適化を図ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明が講じた解決手段は、半導体プロセスにおけ
る各工程が行なわれた後の試料のモホロジーのフラクタ
ル次元と半導体プロセスの各工程におけるパラメータと
の間の第1の関係、及び前記のフラクタル次元と試料の
物理的又は電気的な特性との間の第2の関係を求めてお
き、試料の望ましい特性と対応するフラクタル次元を第
2の関係から求めた後、該フラクタル次元と対応するパ
ラメータを第1の関係から求めるものである。
【0025】まず、試料のモホロジーのフラクタル次元
について説明する。
【0026】フラクタルという概念は1975年にマン
デルブロ(Mandelbrot)によって創り出され
たものである。フラクタルとは、海岸線の凹凸性、山の
起伏性及び川の分岐性等のように特徴的な長さを持たな
い図形、構造又は現象の総称である。
【0027】フラクタル(高安秀樹著、朝倉書店)にお
いて述べられているように、自然界に存在する形状及び
人類がいままでに考えたあらゆる図形は、特徴的な長さ
を持つ図形と特徴的な長さを持たない図形の2つに大ま
かに分類することができる。特徴的な長さを持つ図形と
は、最も基本的な図形として挙げられる球や直方体のよ
うな幾何学的に単純な形状であるが、特徴的な長さを持
つ図形に共通する大切な性質は、その形状を構成する線
や面の「滑らかさ」である。一方、特徴的な長さを持た
ない図形とは、例えば雲の形状のように、微視的に見れ
ば見るほど凹凸が見えてくるような図形である。
【0028】フラクタルという概念を説明する際に常に
引き合いに出される有名な図形としては、図19に示す
コッホ曲線が挙げられる。複雑な形状のコッホ曲線を、
線分と三角形とで近似してみると、最も粗い近似図形は
図20(a)に示すような図形である。図20(a)に
示す図形に対して近似操作を行なっていくと、図20
(b)又は図20(c)に示すような図形となる。コッ
ホ曲線は、図20(a)に示すような図形に対して近似
操作を無限に繰り返して行なうことにより、無限に小さ
な線分又は無限に小さな三角形の集まりとして表現され
る極限の図形として定義されるものである。
【0029】一方、特徴的な長さを持たない図形の大切
な性質は「自己相似性」である。自己相似性とは、考察
の対象となる図形の一部分を拡大してみると、図形の一
部分は全体の図形と同じような形状を有している、とい
うことである。この性質はコッホ曲線に限られるわけで
なく、雲の形状についても該当する。すなわち、雲の一
部分を望遠鏡で拡大して観察しても、拡大した一部分の
形状は肉眼で見た全体の形状と同様な形に見えるはずで
あり、また、雲の一部分を倍率を変えて観察しても、観
測される形状はいずれも似たような形である。
【0030】フラクタルという概念を議論する際に最も
大切な評価手段として、「フラクタル次元」という、非
整数にまで拡張した相似性次元が導入される。
【0031】線分、正方形又は立方体は、それぞれの線
分又は辺の長さを1/2にした相似形の2、4又は8個
の集まりによって全体が構成されている。この数字2、
4、8は21 、22 、23 と書き直すことができるが、
ここで現われる指数1、2、3がそれぞれの経験的な次
元と一致する。もう少し一般的な表現をすると、ある図
形が全体を1/aに縮小した相似図形のaD 個の集まり
によって構成されているとき、この指数Dが次元の意味
を持つことになる。
【0032】この経験的次元である相似性次元Dは整数
である必要は全くない。仮に、ある図形が該図形全体を
1/aに縮小した相似図形のb個の集まりによって構成
されているとき、b=aD より求まる指数Dが相似性次
元となる。
【0033】図19に示すコッホ曲線に前記の理論を適
用してみる。前述したように、コッホ曲線は、一つの線
分を1/3に縮小して得られる相似図形の4個の集まり
によって構成されている(図20を参照)。従って、コ
ッホ曲線の相似性次元は、b=aD より、DF=LOGab=LOG
34=1.26……という非整数の値になる。
【0034】フラクタル次元の定義の方法には色々の手
段がある。その中の1つの方法は、粗視化の度合いを変
える方法である。海岸線のような複雑な曲線を、長さr
の折れ線の線分によって近似するときに必要な線分の総
数をN(r)とする。仮に、海岸線の曲線にN(r)∝
-Dなる関係が成立するときには、Dをフラクタル次元
と呼ぶことにする。同様にして、2次元の平面上の図形
を構成する点の分布のフラクタル次元を求める際に、平
面を一辺がrの格子に分割し、考えている図形の一部を
含むような格子の数をN(r)とする。仮に、N(r)
∝r-Dなる関係が成立するときには、やはりDをフラク
タル次元と呼ぶことにする。
【0035】地球上に存在する山、谷又は川が作り出す
起伏を持つ形状の表面の様子をコンピュータグラフィッ
クを用いるフラクタル理論によりシミュレーションでき
るように、多くの固体の表面の75%以上が現象論的に
数オングストロームから数百オングストローム程度の大
きさの範囲でフラクタル次元になっていることが報告さ
れている(フラクタル:高安秀樹著 朝倉書店)。
【0036】従って、半導体プロセスの各工程後に現わ
れる試料の表面又は断面の形状もフラクタル次元になっ
ているものと強く推測される。本件発明は、このような
知見に基づいてなされたものであって、半導体プロセス
の各工程後に現われる試料の表面又は断面の形状にフラ
クタル次元を適用することにより、従来から用いられて
きたrms等のパラメータと異なり、パラメータ評価領
域に殆ど依存せず且つ信頼度の高い、試料の表面又は断
面の凹凸の度合いを示すパラメータを提供することがで
きる。
【0037】以下、図1を参照しながら、前述のフラク
タル次元を利用した本発明の基本原理について説明す
る。
【0038】まず、半導体プロセスの各工程を実行した
後、STEP1において、半導体プロセスの各工程後の
試料の表面モホロジー又は断面モホロジーを、実験的方
法により、つまり原子間力顕微鏡又は透過型電子顕微鏡
等を用いて測定する。
【0039】STEP2において、STEP1で求めた
試料の表面モホロジー又は断面モホロジーから、該モホ
ロジーの第1のフラクタル次元Df を求める。
【0040】STEP3において、試料の物理的又は電
気的な特性PEC(Physical or Electrical Character
istics)を求める。
【0041】STEP4において、プロセス制御パラメ
ータOPs(Operation Parameters)を変化させなが
ら、STEP1からSTEP3までの工程を繰り返し行
なうことにより、プロセス制御パラメータOPsと第1
のフラクタル次元Df との間の第1の関係、及び、第1
のフラクタル次元Df と試料の物理的又は電気的な特性
PECとの間の第2の関係を求める。
【0042】次に、半導体プロセスに相当するシミュレ
ーションを実行した後、STEP5において、試料の表
面モホロジーF(i,j) 又は断面モホロジーG(i) を求め
る。
【0043】ここで、i及びjは、それぞれ互いに垂直
な座標軸(例えば、x軸とy軸)上の位置を表わす指標
である。例えば、CVDプロセスに対しては、試料の表
面上に輸送される吸着性中性粒子の吸着率や表面拡散率
等に支配される試料の表面モホロジーF(i,j) 又は断面
モホロジーG(i) を、モンテカルロ法又は直接シミュレ
ーションモンテカルロ法等の粒子シミュレーション法を
用いて計算する。
【0044】STEP6において、試料の表面モホロジ
ーF(i,j) 又は断面モホロジーG(i) から、試料の表面
モホロジーF(i,j) 又は断面モホロジーG(i) の第2の
フラクタル次元DF を求める。
【0045】STEP7において、シミュレーションの
入力パラメータであるプロセス内部パラメータIPs
(Internal Parameters )を変化させながら、STEP
5及びSTEP6の工程を繰り返し行なうことにより、
プロセス内部パラメータIPsと第2のフラクタル次元
F との間の第3の関係を求める。
【0046】尚、実験的にプロセス内部パラメータIP
sをほぼ正確に把握し、制御できる場合には、シミュレ
ーションの代わりに、実験的方法を用いて、プロセス制
御パラメータOPsと第2のフラクタル次元DF との間
の第3の関係を求めることもできる。
【0047】STEP8において、プロセス内部パラメ
ータIPsとプロセス制御パラメータOPsとの間の第
4の関係を、測定実験、測定シミュレーション又は解析
的評価方法等を用いて求める。
【0048】STEP9において、STEP8で求めた
第4の関係に基づき、STEP4で求めたプロセス制御
パラメータOPsと第1のフラクタル次元Df との間の
第1の関係を補正して、補正された第1の関係を求め
る。この補正された第1の関係は、前記の第4の関係を
参照しながら、プロセス制御パラメータOPsからプロ
セス内部パラメータIPsを解釈する作業及びプロセス
内部パラメータIPsからプロセス制御パラメータOP
sを解釈する作業を行なうことによって求める。すなわ
ち、試料の表面モホロジー又は断面モホロジーに直接的
に影響を与えるプロセス内部パラメータIPsと第2の
フラクタル次元DF との関係、及び実際にプロセスに適
用される、プロセス制御パラメータOPsと第1のフラ
クタル次元Df との関係を理解した後、プロセス内部パ
ラメータIPsを実現するプロセス制御パラメータOP
sを求め、このプロセス制御パラメータOPsによって
もたらされる第1のフラクタル次元Df を補正すること
により、第1の関係を補正するのである。
【0049】尚、プロセス制御パラメータOPsは、プ
ロセス関係者がプロセス装置に直接にアクセスし、プロ
セス装置のダイヤルを回して値を設定するパラメータで
ある。また、実験的方法で求められる第1のフラクタル
次元Df はシミュレーション的方法で求められる第2の
フラクタル次元DF とほぼ一致することが期待でき、両
者の一致を確認することにより、プロセス内部パラメー
タIPsとプロセス制御パラメータOPsとの関連性を
も確認できる。
【0050】また、ここまでの説明においては、実験的
方法により求められる第1のフラクタル次元Df 及びシ
ミュレーション的方法により求められる第2のフラクタ
ル次元DF の両方を用いたが、これに代えて、第1のフ
ラクタル次元Df 及び第2のフラクタル次元DF のうち
のいずれか一方のみを用いてもよい。
【0051】次に、STEP10において、試料の表面
モホロジー又は断面モホロジーの第1のフラクタル次元
f の評価を行なう。すなわち、第2の関係に基づき、
望ましい物理的又は電気的な特性PECと対応する第1
のフラクタル次元Df を求める。
【0052】次に、STEP11において、STEP9
で求めた補正された第1の関係に基づき、STEP10
で求めた第1のフラクタル次元Df と対応するプロセス
制御パラメータOPsを求める。
【0053】前述した一連の工程を行なうことにより、
半導体プロセス最適化のためのプロセス制御パラメータ
の制御方法が求められ、これによって、半導体プロセス
を効率的に行なうことができる。
【0054】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、半導体プロセス方法を、半導体プロセスにおける一
の工程をプロセス制御パラメータを変化させながら実行
して試料を得た後、該試料のモホロジーのフラクタル次
元及び前記試料の物理的又は電気的な特性を求めること
により、前記プロセス制御パラメータと前記フラクタル
次元との間の第1の関係及び前記フラクタル次元と前記
物理的又は電気的な特性との間の第2の関係を求める関
係算出工程と、前記第2の関係に基づいて、望ましい物
理的又は電気的な特性と対応するフラクタル次元を求め
るフラクタル次元算出工程と、前記第1の関係に基づい
て、前記フラクタル次元算出工程で求めたフラクタル次
元と対応するプロセス制御パラメータを求めるパラメー
タ算出工程と、半導体プロセスにおける前記一の工程を
前記パラメータ算出工程で求めたプロセス制御パラメー
タに基づいて実行するプロセス実行工程とを備えている
構成とするものである。
【0055】請求項1の構成により、プロセス制御パラ
メータと該プロセス制御パラメータを用いる実験的方法
により得られる試料のモホロジーのフラクタル次元との
間には密接な関係(第1の関係)があると共に、試料の
モホロジーのフラクタル次元と試料の物理的又は電気的
な特性との間にも密接な関係(第2の関係)があるの
で、第2の関係に基づいて試料の望ましい物理的又は電
気的な特性と対応する試料のモホロジーのフラクタル次
元を求めた後、第1の関係に基づいて試料のモホロジー
のフラクタル次元と対応するプロセス制御パラメータを
求めると、試料の望ましい物理的又は電気的な特性と対
応するプロセス制御パラメータが得られる。
【0056】請求項2の発明は、請求項1の構成に、前
記関係算出工程は、半導体プロセスの前記一の工程を実
行するためのプロセス制御パラメータと半導体プロセス
の前記一の工程をシミュレーションするためのプロセス
内部パラメータとの関連性を求めた後、前記プロセス内
部パラメータに影響を及ぼす前記プロセス制御パラメー
タを選択し、選択されたプロセス制御パラメータを変化
させながら半導体プロセスにおける前記一の工程を実行
する工程を含む構成を付加するものである。
【0057】請求項3の発明は、請求項1の構成に、前
記関係算出工程は、半導体プロセスの前記一の工程を実
行するためのプロセス制御パラメータと半導体プロセス
の前記一の工程をシミュレーションするためのプロセス
内部パラメータとの関連性を求めた後、該関連性に基づ
き前記第1の関係を補正することにより、補正された第
1の関係を求める工程を含み、前記パラメータ算出工程
は、前記第1の関係に代えて、前記関係算出工程で求め
た補正された第1の関係に基づいて、前記フラクタル次
元算出工程で求めたフラクタル次元と対応するプロセス
制御パラメータを求める工程を含む構成を付加するもの
である。
【0058】請求項4の発明は、請求項1の構成に、前
記関係算出工程は、前記試料のモホロジーを原子間力顕
微鏡や透過型電子顕微鏡等の走査型プローブ顕微鏡を用
いて求める工程を含む構成を付加するものである。
【0059】請求項5の発明は、請求項1の構成に、前
記関係算出工程は、前記試料のモホロジーのフラクタル
次元を、ボックスカウンティング法、パワースペクトラ
ム法、スリットアイランド法又はバリエーション法を用
いて求める工程を含む構成を付加するものである。
【0060】請求項6の発明は、請求項1の構成に、前
記関係算出工程は、プロセス制御パラメータを変化させ
ながら前記試料としての酸化膜を形成した後、該酸化膜
の表面モホロジー又は断面モホロジーのフラクタル次元
を求める工程と、前記試料の物理的又は電気的な特性と
しての前記酸化膜の電気的信頼性を、前記酸化膜の上に
形成された電極にランプ電圧を印加して行なうFDDB
測定法又は前記酸化膜の経時劣化を評価するTDDB測
定法により求める工程とを含む構成を付加するものであ
る。
【0061】請求項7の発明は、請求項6の構成に、前
記関係算出工程は、プロセス制御パラメータとしての、
前記酸化膜を形成する際の酸化膜形成温度を変化させな
がら前記酸化膜を形成する工程を含む構成を付加するも
のである。
【0062】請求項8の発明は、請求項6の構成に、前
記フラクタル次元算出工程における前記物理的又は電気
的な特性と対応する前記試料の表面モホロジーのフラク
タル次元は、2.0以上で且つ2.3以下である構成を
付加するものである。
【0063】請求項9の発明は、請求項1の構成に、前
記関係算出工程は、プロセス制御パラメータを変化させ
ながらレジスト膜に対して電子ビームによる露光及び現
像液による現像を行なってレジストパターンを形成した
後、該レジストパターンの断面表面モホロジー又は線幅
ゆらぎモホロジーのフラクタル次元を求める工程を含む
構成を付加するものである。
【0064】請求項10の発明は、請求項9の構成に、
前記関係算出工程は、プロセス制御パラメータとして
の、電子ビームのビーム径、レジスト膜を構成する樹脂
の構造又はPEB温度を変化させながら前記レジストパ
ターンを形成する工程を含む構成を付加するものであ
る。
【0065】請求項11の発明は、請求項9の構成に、
前記フラクタル次元算出工程における前記物理的又は電
気的な特性と対応する前記レジストパターンの断面表面
モホロジー又は線幅ゆらぎモホロジーのフラクタル次元
は、それぞれ2.0以上で且つ2.3以下、又は1.0
以上で且つ1.3以下である構成を付加するものであ
る。
【0066】請求項12の発明は、請求項1の構成に、
前記関係算出工程は、プロセス制御パラメータを変化さ
せながらシリコン基板上の絶縁膜に対してエッチングを
行なってコンタクトホールを形成した後、該コンタクト
ホールに露出したシリコン基板の表面モホロジー又は断
面モホロジーのフラクタル次元を求める工程を含む構成
を付加するものである。
【0067】請求項13の発明は、請求項12の構成
に、前記関係算出工程は、プロセス制御パラメータとし
ての、プラズマ発生用高周波電力のパワー、シリコン基
板に印加されるバイアス電圧のパワー又はエッチング用
ガスの圧力、流量若しくは種類を変化させながら前記レ
ジストパターンを形成する工程を含む構成を付加するも
のである。
【0068】請求項14の発明は、請求項12の構成
に、前記フラクタル次元算出工程における前記物理的又
は電気的な特性と対応する前記コンタクトホールに露出
したシリコン基板の表面モホロジー又は断面モホロジー
のフラクタル次元は、それぞれ2.0以上で且つ2.2
以下、又は1.0以上で且つ1.3以下である構成を付
加するものである。
【0069】請求項15の発明は、請求項1の構成に、
前記関係算出工程は、プロセス制御パラメータを変化さ
せながらCVD法を行なって基板上に堆積膜を形成した
後、該堆積膜の表面モホロジー又は断面モホロジーのフ
ラクタル次元を求める工程を含む構成を付加するもので
ある。
【0070】請求項16の発明は、請求項15の構成
に、前記関係算出工程は、プロセス制御パラメータとし
ての、基板上に輸送される吸着性中性粒子の吸着率又は
表面拡散率を変化させながら前記堆積膜を形成する工程
を含む構成を付加するものである。
【0071】請求項17の発明は、請求項15の構成
に、前記関係算出工程は、プロセス制御パラメータとし
ての、基板温度、プラズマ発生用高周波電力のパワー又
はエッチング用ガスの種類を変化させながら前記堆積膜
を形成する工程を含む構成を付加するものである。
【0072】請求項18の発明は、請求項15の構成
に、前記フラクタル次元算出工程における前記物理的又
は電気的な特性と対応する前記堆積膜の表面モホロジー
又は断面モホロジーのフラクタル次元は、それぞれ2.
0以上で且つ2.2以下、又は1.0以上で且つ1.3
以下である構成を付加するものである。
【0073】請求項19の発明が講じた解決手段は、半
導体プロセス方法を、半導体プロセスにおける一の工程
をプロセス内部パラメータを変化させながらシミュレー
ションを行なって試料を得た後、該試料のモホロジーの
フラクタル次元及び前記試料の物理的又は電気的な特性
を求めることにより、前記プロセス内部パラメータと前
記フラクタル次元との間の第1の関係及び前記フラクタ
ル次元と前記物理的又は電気的な特性との間の第2の関
係を求める関係算出工程と、前記第2の関係に基づき、
望ましい物理的又は電気的な特性と対応するフラクタル
次元を求めるフラクタル次元算出工程と、前記第1の関
係に基づき、前記フラクタル次元算出工程で求めたフラ
クタル次元と対応する内部制御パラメータを求めるパラ
メータ算出工程とを備えている構成とするものである。
【0074】請求項19の構成により、プロセス内部パ
ラメータと該プロセス内部パラメータを用いてシミュレ
ーションすることにより得られる試料のモホロジーのフ
ラクタル次元との間には密接な関係(第1の関係)があ
ると共に、試料のモホロジーのフラクタル次元と試料の
物理的又は電気的な特性との間にも密接な関係(第2の
関係)があるので、第2の関係に基づき試料の望ましい
物理的又は電気的な特性と対応する試料のモホロジーの
フラクタル次元を求めた後、第1の関係に基づき試料の
モホロジーのフラクタル次元と対応するプロセス内部パ
ラメータを求めると、試料の望ましい物理的又は電気的
な特性と対応するプロセス内部パラメータが得られる。
【0075】請求項20の発明は、請求項19の構成
に、前記関係算出工程は、半導体プロセスの前記一の工
程を実行するためのプロセス制御パラメータと半導体プ
ロセスをシミュレーションするためのプロセス内部パラ
メータとの関連性を求めた後、前記プロセス制御パラメ
ータに影響を及ぼす前記プロセス内部パラメータを選択
し、選択されたプロセス内部パラメータを変化させなが
ら、半導体プロセスにおける前記一の工程をシミュレー
ションする工程を含む構成を付加するものである。
【0076】請求項21の発明は、請求項19の構成
に、前記関係算出工程は、半導体プロセスの前記一の工
程におけるプロセス制御パラメータと半導体プロセスの
前記一の工程をシミュレーションするためのプロセス内
部パラメータとの関連性を求めた後、該関連性に基づき
前記第1の関係を補正することにより、補正された第1
の関係を求める工程を含み、前記パラメータ算出工程
は、前記第1の関係に代えて、前記関係算出工程で求め
た補正された第1の関係に基づいて、前記フラクタル次
元算出工程で求めたフラクタル次元と対応するプロセス
内部パラメータを求める工程を含む構成を付加するもの
である。
【0077】請求項22の発明は、請求項19の構成
に、前記関係算出工程は、前記試料のモホロジーのフラ
クタル次元を、ボックスカウンティング法、パワースペ
クトラム法、スリットアイランド法又はバリエーション
法を用いて求める工程を含む構成を付加するものであ
る。
【0078】請求項23の発明は、請求項19の構成
に、前記関係算出工程は、プロセス内部パラメータを変
化させながらレジスト膜に対して電子ビームを用いる露
光及び現像処理のシミュレーションを行なってレジスト
パターンを得た後、該レジストパターンの断面表面モホ
ロジー又は線幅ゆらぎモホロジーのフラクタル次元を求
める工程を含む構成を付加するものである。
【0079】請求項24の発明は、請求項23の構成
に、前記関係算出工程は、プロセス内部パラメータとし
て電子ビームの強度分布又は酸拡散モデルを取り込んだ
モンテカルロ法を用いるシミュレーションを行なう工程
を含む構成を付加するものである。
【0080】請求項25の発明は、請求項19の構成
に、前記関係算出工程は、プロセス内部パラメータを変
化させながらシリコン基板上の絶縁膜に対してエッチン
グのシミュレーションを行なってコンタクトホールを得
た後、該コンタクトホールに露出したシリコン基板の表
面モホロジー又は断面モホロジーのフラクタル次元を求
める工程を含む構成を付加するものである。
【0081】請求項26の発明は、請求項25の構成
に、前記関係算出工程は、モンテカルロ法と分子動力学
法とを組み合わせたエッチング粒子シミュレーション法
を用いるシミュレーションを行なう工程を含む構成を付
加するものである。
【0082】請求項27の発明は、請求項19の構成
に、前記関係算出工程は、プロセス内部パラメータを変
化させながらCVD法のシミュレーションを行なって基
板上に堆積膜を得た後、該堆積膜の表面モホロジー又は
断面モホロジーのフラクタル次元を求める工程を含む構
成を付加するものである。
【0083】請求項28の発明は、請求項27の構成
に、前記関係算出工程は、プロセス内部パラメータとし
ての、基板上に輸送される吸着性中性粒子の吸着率と表
面拡散率とを互いに独立に変化させながらCVD法のシ
ミュレーションを行なう工程を含む構成を付加するもの
である。
【0084】請求項29の発明は、請求項27の構成
に、前記関係算出工程は、モンテカルロ法又は直接シミ
ュレーションモンテカルロ法等の粒子シミュレーション
法を用いるシミュレーションを行なう工程を含む構成を
付加するものである。
【0085】請求項30の発明が講じた解決手段は、半
導体プロセス装置を、半導体プロセスにおける一の工程
をプロセス制御パラメータを変化させながら実行するこ
とにより得られた試料のモホロジーを測定するモホロジ
ー測定手段と、前記モホロジー測定手段が測定したモホ
ロジーの測定データをプロセス制御パラメータと関連づ
けて蓄積する測定データ蓄積手段と、前記測定データ蓄
積手段に蓄積された測定データに基づき、前記試料のモ
ホロジーのフラクタル次元を計算するフラクタル次元計
算手段と、前記試料の物理的又は電気的な特性を測定す
る特性測定手段と、前記測定データ蓄積手段に蓄積され
たプロセス制御パラメータと前記フラクタル次元計算手
段が計算したフラクタル次元との間の第1の関係を求め
る第1の関係算出手段と、前記フラクタル次元計算手段
が計算したフラクタル次元と前記特性測定手段が測定し
た物理的又は電気的な特性との間の第2の関係を求める
第2の関係算出手段と、前記第2の関係に基づき、望ま
しい物理的又は電気的な特性と対応するフラクタル次元
を求めるフラクタル次元算出手段と、前記第1の関係に
基づき、前記フラクタル次元算出手段が求めたフラクタ
ル次元と対応するプロセス制御パラメータを求めるパラ
メータ算出手段とを備えている構成とするものである。
【0086】請求項30の構成により、請求項1の構成
と同様、第2の関係に基づき試料の望ましい物理的又は
電気的な特性と対応する試料のフラクタル次元を求めた
後、第1の関係に基づき試料のフラクタル次元と対応す
るプロセス制御パラメータを求めると、試料の望ましい
物理的又は電気的な特性と対応するプロセス制御パラメ
ータが得られる。
【0087】請求項31の発明は、請求項30の構成
に、前記モホロジー測定手段は、前記試料のモホロジー
を測定するための、原子間力顕微鏡や走査型トンネル顕
微鏡等の走査型プローブ顕微鏡又は透過型電子顕微鏡を
有している構成を付加するものである。
【0088】請求項32の発明が講じた解決手段は、半
導体プロセス装置を、半導体プロセスにおける一の工程
をプロセス内部パラメータを変化させながらシミュレー
ションして試料を得るプロセスシュミレターと、前記試
料のモホロジーをシミュレーションして該試料のモホロ
ジーをプロセス内部パラメータと関連づけて蓄積するモ
ホロジーシュミレターと、前記試料のモホロジーから該
モホロジーのフラクタル次元を計算するフラクタル次元
計算手段と、前記試料の物理的又は電気的な特性をシミ
ュレーションする特性シュミレターと、前記モホロジー
シュミレターに蓄積されたプロセス内部パラメータと前
記フラクタル次元計算手段が計算したフラクタル次元と
の間の第1の関係を求める第1の関係算出手段と、前記
フラクタル次元計算手段が計算したフラクタル次元と前
記試料の物理的又は電気的な特性との間の第2の関係を
求める第2の関係算出手段と、前記第2の関係に基づ
き、望ましい物理的又は電気的な特性と対応するフラク
タル次元を求めるフラクタル次元算出手段と、前記第1
の関係に基づき、前記フラクタル次元算出手段が求めた
フラクタル次元と対応するプロセス内部パラメータを求
めるパラメータ算出手段とを備えている構成とするもの
である。
【0089】請求項32の構成により、請求項19の構
成と同様、第2の関係に基づき試料の望ましい物理的又
は電気的な特性と対応する試料のフラクタル次元を求め
た後、第1の関係に基づき試料のフラクタル次元と対応
するプロセス内部パラメータを求めると、試料の望まし
い物理的又は電気的な特性と対応するプロセス内部パラ
メータが得られる。
【0090】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態とし
て、半導体プロセスの一工程である酸化膜形成工程にお
ける、プロセス制御パラメータである酸化温度を求める
方法について図2のフローチャートを参照しながら説明
する。
【0091】まず、酸化膜を形成した後、STEP1に
おいて、酸化膜の表面モホロジーf(i,j) 又は断面モホ
ロジーg(i) を、原子間力顕微鏡又は透過型電子顕微鏡
等の走査型プローブ顕微鏡を用いて求める。
【0092】STEP2において、STEP1で得られ
た酸化膜の表面モホロジーf(i,j)又は断面モホロジー
g(i) の第1のフラクタル次元Df を求める。
【0093】STEP3において、酸化膜の上にゲート
電極を形成した後、該ゲート電極に一定電圧を印加し
て、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown
)測定を行なう。
【0094】STEP4において、プロセス制御パラメ
ータとしての、電気炉内の酸化温度T0 を変化させなが
ら、STEP1からSTEP3までの工程を繰り返し行
なって、酸化温度T0 と酸化膜の表面モホロジー又は断
面モホロジーの第1のフラクタル次元Df と間の第1の
関係、及び第1のフラクタル次元Df とTDDB測定に
よる電気的特性との間の第2の関係を求める。
【0095】STEP5において、酸化膜の表面モホロ
ジーf(i,j) 又は断面モホロジーg(i) の第1のフラク
タル次元Df の評価を行なう。すなわち、STEP4で
求めた第2の関係に基づき、望ましい電気的特性(TD
DB測定値)と対応する第1のフラクタル次元Df を求
める。
【0096】STEP6において、STEP4で求めた
第1の関係に基づき、STEP5で求めた第1のフラク
タル次元Df と対応する酸化温度T0 を求める。
【0097】その後、STEP6で求めた酸化温度T0
によって酸化膜を形成する。
【0098】第1の実施形態は、プロセス制御パラメー
タである酸化温度T0 を変化させながら、酸化温度T0
と酸化膜の表面モホロジー又は断面モホロジーの第1の
フラクタル次元Df との間の第1の関係、及び第1のフ
ラクタル次元Df と酸化膜の電気的特性との間の第2の
関係を求めておいた後、酸化膜の最適な電気的特性と対
応する第1のフラクタル次元Df を求め、該第1のフラ
クタル次元Df と対応する酸化温度T0 によって半導体
プロセスを実行するので、第1の従来例の方法、すなわ
ち、酸化膜の電気的特性と酸化温度との関係に基づき、
酸化膜の最適な電気的特性と対応する酸化温度により酸
化膜を形成する方法に比べて、効率良く(精度良く)酸
化温度を決定することができる。
【0099】以下、第1の実施形態における、酸化膜の
表面モホロジーの第1のフラクタル次元Df の評価方法
について図3(a)を参照しながら説明する。
【0100】まず、図3(a)に示すように、シリコン
基板1を酸素雰囲気中の電気炉内において850℃の温
度下で20分間保持して、シリコン基板1の上に酸化膜
2を形成した後、探針3及びカンチレバー4を有する原
子間力顕微鏡5を用いて酸化膜2の表面モホロジーを測
定する。測定された表面モホロジーにおける4096×
4096点の凹凸のデータをデータ蓄積装置6に蓄え、
該データ蓄積装置6に蓄えられたデータに基づいて、酸
化膜2の表面モホロジーの第1のフラクタル次元Df
計算機7を用いてバリエーション法(Variation Metho
d)により求める。
【0101】バリエーション法を用いるフラクタル次元
の評価法については、例えば、B.Dubuc et al.:Proc.
R. Soc. Lond. vol.425 (1989) p.113、又はL.Spanos a
nd E.A.Irene:J.Vac.Sci.Technol. vol.12 (1994) p.26
53に紹介されているので、ここでは、簡単に説明する。
【0102】まず、測定領域を座標(i,j) で示されるN
×N個の格子点で表わし、各格子点(i,j) における表面
高さをf(i,j) と表わす。次に、座標p(i,j) を中心と
し該座標p(i,j) から±ki の幅を有する正方形タイル
を考え、該正方形タイルの領域内におけるf(i,j) の局
所的な最大値un と局所的な最小値bn との差をν
f(ε) と表す。すなわち、 un(i,j)=max(f(l,m);(l,m)∈[i±kn]×[j±kn]) (1) bn(i,j)=min(f(l,m);(l,m)∈[i±kn]×[j±kn]) (2) νf(ε)=un(i,j)−bn(i,j)と定義する。
【0103】このとき、局所的な最大値un と局所的な
最小値bn との差νf(ε)の総和の平均値をvfn)と
定義し、ε−variation と呼ぶことにする。
【0104】 vfn)=(1/N2)ΣΣνf(i,j,εn) (3) 但し、右辺における左側の総和記号Σはiを1からNま
で総和する操作を表わし、右辺における右側の総和記号
Σはjを1からNまで総和する操作を表わす。また、v
fn)は、ki で定義される観測スケールで近似したと
きの凹凸のある表面が占有する体積を表す。
【0105】横軸に観測スケールを表すlog(1/εn)とい
う量をとると共に、縦軸に規格化された体積であるlog
[(1/εn)3・Vfn)]という量をとり、両者の関係をプ
ロットすると、第1のフラクタル次元はプロットの直線
部分の傾きから求められる。
【0106】以下、第1の実施形態におけるTDDB測
定法について図3(b)を参照しながら説明する。すな
わち、シリコン基板1上の酸化膜2の上にゲート電極8
を形成した後、シリコン基板1の温度を300℃に固定
した状態で、定電圧電源9からゲート電極8に−4V〜
−5Vの電圧Vi を印加し、電流計37を用いてTDD
B測定を行なった。図3(c)は、ストレス時間つまり
電圧を印加した時間と電流値との関係を示している。
【0107】図4は、この定電圧TDDB測定におい
て、Vi =−5Vの電圧を印加した場合において、酸化
膜2に破壊が生じるまでの時間及び電気炉における酸化
温度を、酸化膜の表面モホロジーの第1のフラクタル次
元Df の関数としてまとめたものである。3つの酸化温
度(800℃、950℃、1100℃)について調べた
ところ、酸化膜2においては、酸化温度の上昇に伴っ
て、酸化膜の表面モホロジーの第1のフラクタル次元D
f が増加すると共に破壊が生じるまでの時間(電気的特
性)は短くなった。すなわち、第1のフラクタル次元D
f と破壊が生じるまでの時間との間に密接な関係のある
ことが確認された。
【0108】酸化膜の電気的信頼性は、MOSデバイス
の微細化と共に重要な課題となってきているが、第1の
実施形態によると、酸化膜の電気的信頼性と酸化膜の表
面モホロジーの第1のフラクタル次元Df とを関連づけ
ることができるので、望ましい酸化温度を得ることがで
きる。
【0109】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態として、レジスト膜に対して露光及び現像を行
なって得たレジストパターンの望ましい線幅ゆらぎを求
める方法について図5のフローチャートを参照しながら
説明する。
【0110】まず、レジスト膜に対して電子ビームによ
るフォトリソグラフィプロセス工程すなわちEB露光及
び現像を行なってレジストパターンを得た後、STEP
1において、レジストパターンの断面表面モホロジーf
(i,j) 又は線幅ゆらぎのモホロジーg(i) を原子間力顕
微鏡等を用いて測定する。
【0111】STEP2において、STEP1で得られ
たレジストパターンの断面表面モホロジーf(i,j) 又は
線幅ゆらぎモホロジーg(i) の第1のフラクタル次元D
f を求める。
【0112】STEP3において、レジストパターンの
線幅ゆらぎのrms又は線幅の標準偏差SD(Standard
Deviation)等の統計量SQ(Statistical Quantity)
を求める。
【0113】STEP4において、プロセス制御パラメ
ータとしての、電子ビーム強度、ビーム加速電圧、レジ
スト材料又はPEB(Post Exposure Bake)温度等を変
化させながら、STEP1からSTEP3までの工程を
繰り返し行なって、プロセス制御パラメータとレジスト
パターンの断面表面モホロジーf(i,j) 又は線幅ゆらぎ
のモホロジーg(i) の第1のフラクタル次元Df との間
の第1の関係、及び第1のフラクタル次元Df とレジス
トパターンの線幅ゆらぎのrms又は線幅の標準偏差S
D等の統計量SQとの間の第2の関係を求める。STE
P5において、プロセス内部パラメータとしての、電子
のドーズ量、電子の入射エネルギー又は酸発生確率等を
変化させながら、レジストパターンの断面表面モホロジ
ーf(i,j) 又は線幅ゆらぎのモホロジーg(i) を、モン
テカルロ法等の粒子シミュレーション法を用いて計算す
る。この粒子シミュレーション法としては、例えば、E.
W.Scheckler, T,Ogawa, S.Shukuri and E.Takeda: 1993
VPAD(1993 International Workshop on VLSI Process
and Device Modeling)p.56等で説明されているような、
以下のシミュレーションモデルが考えられる。
【0114】まず、立方体のセルのアレイを考える。レ
ジストパターンを相互にオーバーラップするポリマーチ
ェーンと考え、各ポリマーチェーンはチェーンリンクの
数の平方根に比例する半径を持つ球の中に閉じこめられ
ていると仮定する。この場合、それぞれの球はレジスト
の重量分子量に基づいてランダムに決定される。セルの
大きさを平均分子半径の2〜3程度の大きさとする。リ
ソグラフィープロセスにおいて、レジストパターンは2
つの変化をすると仮定する。1つは、露光やPEBによ
る内部構造の変化であり、他の1つは、現像におけるエ
ッチングによる外部形状の変化である。ポジティブレジ
ストにおいては、内部構造の変化は、ポリマーチェーン
の切断であって、エネルギー吸収現象のモンテカルロ計
算により、大きな球が小さな球に分割されることにモデ
ル化される。ネガティブレジストにおいては、内部構造
の変化は、ポリマーチェーンを結びつけるクロスリンク
が形成されネガティブレジストが不溶性になることであ
って、PEBにより酸が活性化し、活性化した酸がクロ
スリンクの触媒となることによりモデル化される。具体
的には、モンテカルロ計算における、酸の平均酔歩のス
テップ距離やステップ数を、酸の発生及び消費の運動論
から計算する。ポジティブ及びネガティブの両タイプの
レジストに対する現像モデルは、すべての表面球を配置
し、与えられた時間ステップ、球の大きさ、クロスリン
クの数、現像液の侵入度に従って、乱数と表面球をエッ
チングにより取り除くためのポワッソン確率とを比較す
ることによりアルゴリズムを進めていく。これにより、
レジスト膜中の20−30nmの大きさの粒状構造に由
来するゆらぎを表現することができる(例えば、永瀬
他:信学技報 ED96-5,SDM96-5, p.29)。
【0115】STEP6において、STEP5で得られ
たレジストパターンの断面表面モホロジーf(i,j) 又は
線幅ゆらぎモホロジーg(i) から、断面表面モホロジー
f(i,j) 又は線幅ゆらぎモホロジーg(i) の第2のフラ
クタル次元DF を求める。
【0116】STEP7において、シミュレーションの
入力パラメータであるプロセス内部パラメータを変化さ
せながら、STEP5及びSTEP6の工程を繰り返し
行なって、プロセス内部パラメータと断面表面モホロジ
ーf(i,j) 又は線幅ゆらぎモホロジーg(i) の第2のフ
ラクタル次元DF との間の第3の関係を求める。
【0117】STEP8において、プロセス内部パラメ
ータとプロセス制御パラメータとの間の第4の関係を解
析的評価方法等を用いて求める。
【0118】STEP9において、STEP8で求めた
第4の関係に基づき、プロセス制御パラメータと第1の
フラクタル次元Df との間の第1の関係を補正すること
により、補正された第1の関係を求める。この補正され
た第1の関係は、第4の関係を参照しながら、プロセス
制御パラメータからプロセス内部パラメータを解釈する
作業及びプロセス内部パラメータからプロセス制御パラ
メータを解釈する作業を行なうことによって求める。
【0119】STEP10において、レジストパターン
の断面表面モホロジーf(i,j) 又は線幅ゆらぎモホロジ
ーg(i) の第1のフラクタル次元Df の評価を行なう。
すなわち、第1のフラクタル次元Df とレジストパター
ンの統計量SQとの間の第2の関係に基づき、レジスト
パターンの望ましい統計量SQと対応する第1のフラク
タル次元Df を求める。
【0120】STEP11において、プロセス制御パラ
メータとレジストパターンの断面表面モホロジーf(i,
j) 又は線幅ゆらぎのモホロジーg(i) の第1のフラク
タル次元Df との間の補正された第1の関係に基づき、
STEP10で求めた第1のフラクタル次元Df と対応
するプロセス制御パラメータを求める。
【0121】その後、STEP11で求めたプロセス制
御パラメータによりレジストパターンを形成する。
【0122】前述した一連の工程を行なうことにより、
電子ビームを用いるフォトリソグラフィプロセスにおけ
る最適なプロセス制御パラメータが求められ、この最適
なプロセス制御パラメータにより電子ビームを用いるフ
ォトリソグラフィプロセスを行なうので、望ましいレジ
ストパターンの断面表面モホロジー又は線幅ゆらぎモホ
ロジーを得ることができる。
【0123】以下、第2の実施形態を具体的に説明す
る。
【0124】図6は、電子ビームによるフォトリソグラ
フィプロセスにより得られたレジストパターンの断面表
面モホロジーの第1のフラクタル次元Df を、プロセス
制御パラメータとしてのPEB温度の関数としてまとめ
たものである。レジストパターンの形成方法は次の通り
である。すなわち、シリコン基板上に堆積された膜厚5
00nmのノボラック系ネガテイブのレジスト膜に30
nmの線幅のパターンが描けるよう、加速電圧7kV、
露光量30μC/cm2 の条件で露光した後、90〜1
20℃の間で10℃づつ温度を変えてPEBを行ない、
その後、0.3規定の現像液を用いて80秒間現像し
た。図6に示すように、PEB温度が110℃のときに
第1のフラクタル次元Df が極小値を持つことが分か
る。
【0125】また、その他の実験を行なった結果、電子
ビームのビーム径が細いほど、又はレジスト膜を構成す
る樹脂の構造における活性OH基の密度が高いほど、レ
ジストパターンの断面表面モホロジー及び線幅ゆらぎモ
ホロジーが小さくなる関係を有していることも分かっ
た。
【0126】図7は、前記の露光・現像の条件で行なっ
た実験結果に基づき、レジストパターンの線幅ゆらぎの
標準偏差という統計量を第1のフラクタル次元Df の関
数として求めたものである。図7から、第1のフラクタ
ル次元Df の増加に伴って、線幅ゆらぎの標準偏差が大
きくなっていることが分かる。
【0127】この結果、電子ビームによるフォトリソグ
ラフィプロセスにより得られるレジストパターンの線幅
ゆらぎの第1のフラクタル次元Df とPEB温度との間
の第1の関係、及び、第1のフラクタル次元Df とレジ
ストパターンの線幅ゆらぎの標準偏差との間の第2の関
係から、望ましい線幅ゆらぎの標準偏差が得られるPE
B温度を把握できることが確認できた。
【0128】尚、第2の実施形態においては、実験的方
法及びシミュレーション的方法の両方を用いる場合につ
いて説明したが、実験的方法又はシミュレーション的方
法のいずれか一方を用いることも可能である。
【0129】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態として、コンタクトホール形成工程におけるエ
ッチングプロセスが行なわれた後の下地シリコン基板の
ダメージの評価法について図8のフローチャートを参照
しながら説明する。
【0130】まず、エッチングプロセスを実行してコン
タクトホールを形成した後、STEP1において、コン
タクトホールに露出したシリコン基板の表面モホロジー
又は断面モホロジーを原子間力顕微鏡等を用いて測定す
る。
【0131】STEP2において、STEP1で得られ
たシリコン基板の表面モホロジー又は断面モホロジーの
第1のフラクタル次元Df を求める。
【0132】STEP3において、シリコン基板のダメ
ージ層が電気的特性(EC)に与える影響を調べるため
に、コンタクト抵抗を4探針ケルビン法により測定す
る。n型のシリコン基板におけるコンタクト抵抗を測る
場合には、電極としてn型ポリシリコンを用いる。ま
た、光励起されたキャリアの減衰をマイクロ波の反射に
より検出する方法を用いてライフタイム測定を行なう。
【0133】STEP4において、イオンの入射エネル
ギー、イオンのドーズ量又はイオンの種類等のプロセス
内部パラメータの尺度となる、ガス圧力やカソード電極
のDCバイアス電圧等のプロセス制御パラメータを変化
させながら、STEP1からSTEP3までの工程を繰
り返し行なって、プロセス制御パラメータとシリコン基
板の表面モホロジー又は断面モホロジーの第1のフラク
タル次元Df との間の第1の関係、及び第1のフラクタ
ル次元Df とシリコン基板のコンタクト抵抗やライフタ
イム測定値等の電気的特性(EC)との間の第2の関係
を求める。
【0134】STEP5において、シリコン基板の表面
モホロジー又は断面モホロジーを、モンテカルロ法と分
子動力学法とを組み合わせたエッチング粒子シミュレー
ション法を用いて求める。
【0135】STEP6において、STEP5で得られ
たシリコン基板の表面モホロジー又は断面モホロジーか
ら、表面モホロジー又は断面モホロジーの第2のフラク
タル次元DF を求める。
【0136】STEP7において、シミュレーションの
入力パラメータであるプロセス内部パラメータとしてイ
オンの入射エネルギー等を変化させながら、STEP5
及びSTEP6の工程を繰り返し行なって、プロセス内
部パラメータとシリコン基板の表面モホロジー又は断面
モホロジーの第2のフラクタル次元DF との間の第3の
関係を求める。
【0137】STEP8において、プロセス内部パラメ
ータとプロセス制御パラメータとの間の第4の関係を求
める。
【0138】STEP9において、STEP8で求めた
第4の関係に基づき、プロセス制御パラメータと第1の
フラクタル次元Df との間の第1の関係を補正すること
により、補正された第1の関係を求める。この補正され
た第1の関係は、第4の関係を参照しながら、プロセス
制御パラメータからプロセス内部パラメータを解釈する
作業及びプロセス内部パラメータからプロセス制御パラ
メータを解釈する作業を行なうことによって求める。
【0139】STEP10において、コンタクトホール
に露出したシリコン基板の表面モホロジー又は断面モホ
ロジーの第1のフラクタル次元Df の評価を行なう。す
なわち、第1のフラクタル次元Df とシリコン基板の電
気的特性ECとの間の第2の関係に基づき、シリコン基
板の望ましい電気的特性ECと対応する第1のフラクタ
ル次元Df を求める。
【0140】STEP11において、プロセス制御パラ
メータとシリコン基板の表面モホロジー又は断面モホロ
ジーの第1のフラクタル次元Df との間の補正された第
1の関係に基づき、STEP10で求めた第1のフラク
タル次元Df と対応するプロセス制御パラメータを求め
る。
【0141】その後、STEP11で求めたプロセス制
御パラメータによりエッチングを行なってコンタクトホ
ールを形成する。
【0142】尚、第3の実施形態においては、実験的方
法及びシミュレーション的方法の両方を用いる場合につ
いて説明したが、実験的方法又はシミュレーション的方
法のいずれか一方を用いることも可能である。
【0143】以下、第3の実施形態を具体的に説明す
る。
【0144】図9(a)に示すように、シリコン基板1
0の上に形成されたシリコン酸化膜11の上に、直径が
0.5μm〜1.0μmのコンタクトホール形成用開口
部を持つレジストパターン12を形成した後、該レジス
トパターン12をマスクとしてシリコン酸化膜11に対
してドライエッチングを行なってコンタクトホールを形
成する。ドライエッチングは、図示は省略したが、チャ
ンバー内にアノード電極及びカソード電極が配置されて
いる平行平板型プラズマ処理装置を用いて行なった。試
料台となるカソード電極には、カップリングコンデンサ
を介して高周波電力が印加されている。エッチングガス
としては、CF4 とH2 との混合ガス等よりなるハイド
ロフルオロカーボン系のガスを用いた。図9(a)に示
すように、プラズマ中においてエッチングガスから、例
えばF+ イオン、CF+ イオン、CF2 +イオン、CF3 +
イオン、H+ イオン及びこれらのイオンと同じ組成を持
つラジカル生成される。イオンはシースポテンシャルに
よって加速され、またラジカルは拡散によって、それぞ
れシリコン基板10の表面に輸送される。図9(b)は
シリコン基板10上にコンタクトホールが形成された状
態を示しており、図9(b)において、13はシリコン
基板10にH+ イオンが深く進入することにより形成さ
れたアモルファス層、14はSi−C層、15はCFn
ポリマー層である。
【0145】ハイドロフルオロカーボン系のガスを用い
るシリコン酸化膜に対するエッチングプロセスにおいて
は、例えば、野尻一男、水谷巽著の「プラズマエッチン
グによる超LSIデバイスへのダメージとその制御」
(応用物理 第64巻 第11号 (1995)p.1
115)において説明されているように、イオンエネル
ギーが大きい場合には、下地のシリコン基板の表層部に
結晶欠陥ができる。特にH+ イオンは、シリコン基板の
比較的深い領域まで進入する。LSIの微細化と共に顕
在化してくる問題がコンタクト抵抗の増大であり、この
コンタクト抵抗の増大の主要因としては、Si−C層1
4のダメージと考えられている。
【0146】下地のシリコン基板10の表面が現われた
時点で、シリコン基板の表面モホロジー又は断面モホロ
ジーを原子間力顕微鏡又は高分解能透過型電子顕微鏡を
用いて測定した。また、カソード電極にカップリングコ
ンデンサを介して印加されている高周波電源の電圧最大
値を変化させることにより、カソード電極のDCバイア
スを変化させ、これによりイオンエネルギーを制御し
た。
【0147】図10(a)、(b)は、ドライエッチン
グ後にライトエッチングを行なわない場合のシリコン基
板を原子間力顕微鏡により観察した表面モホロジーを模
式的に示し、図10(c)、(d)は、ドライエッチン
グ後にライトエッチングを行なわない場合のシリコン基
板を高分解能透過型電子顕微鏡により観察した断面モホ
ロジーを模式的に示している。図10(a)〜(d)に
おいて、20はシリコン基板の表面を示し、21はダメ
ージ層の2次元的凹凸形状を示し、22はダメージ層の
1次元的凹凸形状を示している。図10(a)、(c)
はイオンエネルギーを小さくした場合の例であり、図1
0(b)、(d)はイオンエネルギーを大きくした場合
の例である。
【0148】次に、図10(a),(b)に示すシリコ
ン基板の表面モホロジーの第1のフラクタル次元Df
バリエーション法を用いて求めた。また、図10
(c)、(d)に示すシリコン基板の断面モホロジーの
第1のフラクタル次元Df をボックスカウンテイング法
(Box Counting Method )を用いて求めた。
【0149】次に、コンタクト抵抗を低く抑えるため
に、フッ素ラジカルを用いるライトエッチングを10秒
間行なってシリコン基板のダメージ層を除去した後、該
シリコン基板のチェーンコンタクト抵抗を測定した。
【0150】図11は、シリコン基板の表面モホロジー
の第1のフラクタル次元Df 及びチェーンコンタクト抵
抗を、カソード電極のDCバイアスVdcの関数として
測定した結果を示している。
【0151】図12は、チェーンコンタクト抵抗及び少
数キャリアのライフタイムを、シリコン基板の表面モホ
ロジーの第1のフラクタル次元Df の関数として測定し
た結果を示している。
【0152】図12に示す第2の関係に基づき、望まし
いチェーンコンタクト抵抗又は少数キャリアのライフタ
イムと対応する第1のフラクタル次元Df を求めた後、
図11に示す第1の関係に基づき、第1のフラクタル次
元Df と対応するカソード電極のDCバイアスVdcを
求める。これにより、望ましいチェーンコンタクト抵抗
又は少数キャリアのライフタイムと対応するカソード電
極のDCバイアスVdcを設定することができる。この
ようにして、カソード電極のDCバイアスつまり高周波
電源の電圧最大値をどのように設定すると、望ましい電
気的特性が得られるのかを定量的に把握することができ
る。
【0153】尚、他の実験により、プラズマ発生用高周
波電力のパワーが大きくなるほど、原料分子ガスの解離
率、イオン化率若しくは励起度が大きくなるという関
係、及びシリコン基板に印加されるバイアス電圧のパワ
ーが大きくなるほど、イオンエネルギーが大きくなると
いう関係も分かった。
【0154】(第4の実施形態)以下、本発明の第4の
実施形態として、有機シリコン系材料を用いる化学気相
成長(CVD)法により形成された堆積膜の評価法につ
いて図13のフローチャートを参照しながら説明する。
【0155】まず、表面が凹凸状であるシリコン基板の
上に、有機シリコン系材料を用いる化学気相成長法を行
なって堆積膜を形成した後、STEP1において、堆積
膜の表面モホロジー又は断面のモホロジーを、原子間力
顕微鏡又は高分解能透過型電子顕微鏡等を用いて測定す
る。
【0156】STEP2において、STEP1で得られ
た堆積膜の表面モホロジー又は断面モホロジーの第1の
フラクタル次元Df を求める。
【0157】STEP3において、堆積膜の堆積プロフ
ァイル(dp:deposition profile)の膜厚一様性等を
評価する。
【0158】STEP4において、カソード電極である
試料台の温度つまり基板温度やガス圧力等のプロセス制
御パラメータを変化させながら、STEP1からSTE
P3までの工程を繰り返し行なって、プロセス制御パラ
メータと堆積膜の表面モホロジー又は断面モホロジーの
第1のフラクタル次元Df との間の第1の関係、及び第
1のフラクタル次元Df と堆積膜の堆積プロファイルと
の間の第2の関係を求める。
【0159】STEP5において、堆積膜の表面モホロ
ジー又は断面のモホロジーを、モンテカルロ法を用いる
堆積粒子シミュレーション法等を用いて求める。
【0160】STEP6において、STEP5で得られ
た堆積膜の表面モホロジー又は断面モホロジーの第2の
フラクタル次元DF を求める。
【0161】STEP7において、化学気相成長法によ
り形成される堆積膜の堆積プロファイル(DP:Deposi
tion Profile)の膜厚一様性を求める。
【0162】STEP8において、シミュレーションの
入力パラメータであるプロセス内部パラメータとしての
基板温度を変化させながら、STEP5からSTEP7
までの工程を繰り返し行なって、プロセス内部パラメー
タと堆積膜の表面モホロジー又は断面モホロジーの第2
のフラクタル次元DF との間の第3の関係を求める。
【0163】STEP9において、プロセス内部パラメ
ータとプロセス制御パラメータとの間の第4の関係を求
める。
【0164】STEP10において、STEP9で求め
た第4の関係に基づき、プロセス制御パラメータと第1
のフラクタル次元Df との間の第1の関係を補正するこ
とにより、補正された第1の関係を求める。補正された
第1の関係は、第4の関係を参照しながら、プロセス制
御パラメータからプロセス内部パラメータを解釈する作
業及びプロセス内部パラメータからプロセス制御パラメ
ータを解釈する作業を行なうことによって求める。
【0165】STEP11において、堆積膜の表面モホ
ロジー又は断面モホロジーの第1のフラクタル次元Df
の評価を行なう。すなわち、第1のフラクタル次元Df
と堆積膜の堆積プロファイルとの間の第2の関係に基づ
き、望ましい堆積膜の堆積プロファイルと対応する第1
のフラクタル次元Df を求める。
【0166】STEP12において、プロセス制御パラ
メータと堆積膜の表面モホロジー又は断面モホロジーの
第1のフラクタル次元Df との間の補正された第1の関
係に基づき、STEP11で求めた第1のフラクタル次
元Df と対応するプロセス制御パラメータを求める。
【0167】尚、第4の実施形態においては、実験的方
法及びシミュレーション的方法の両方を用いる場合につ
いて説明したが、実験的方法又はシミュレーション的方
法のいずれか一方を用いることも可能である。
【0168】ここで、STEP5において説明した、堆
積膜の表面モホロジー又は断面のモホロジーを求めるた
めの、モンテカルロ法を用いる堆積粒子シミュレーショ
ン法について説明する。すなわち、ランダムに成長する
凝集現象を計算機を用いて計算するシミュレーションモ
デルについて説明した後、該シミュレーションモデルか
ら第2のフラクタル次元DF を評価する方法について説
明する。
【0169】図14は、フラクタル科学(高安秀樹編
著、本田勝也著、第二章、朝倉書店)等において説明さ
れているDLA(Diffusion-Limited Aggregation )モ
デルに基づいて行なった、ランダムに成長する凝集現象
の計算機によるシミュレーションモデルとその結果を示
したものである。すなわち、図14(a)に示すよう
に、2次元格子を設定し、格子の原点に種となる粒子
(I)をおくと共に、該種となる粒子から十分遠方にあ
る円周上の任意の点(S1 ,S2 )に別の粒子をおいた
後、これら任意の点をランダムにウオークさせて拡散さ
せる。この場合、拡散粒子を一歩一歩動かしていき、初
めに置いた種となる粒子の隣接格子点に到達したとき
に、拡散粒子は初めにおいた種となる粒子に凝集された
とみなして拡散粒子の動きを止め、拡散粒子と初めにお
いた種となる粒子と合わせて2粒子からなるクラスター
をつくる。図14(a)において、白抜きの正方形は種
となる粒子の隣接格子点に到達して種となる粒子と共に
クラスターを構成する粒子を示しており、クラスターを
構成する粒子は新たな種となる粒子となる。図14
(a)において、破線の正方形は任意の点S1 から拡散
して種となる粒子と共にクラスターとなる状態を示して
いる。また、もし、拡散粒子が十分に遠方に飛び去って
しまった場合には、その拡散粒子を取り去ってしまう。
このような操作を十分に時間をかけて行なうことによ
り、多くの粒子からなるクラスターをつくることができ
る。
【0170】前記のような操作を十分に時間をかけて行
なうと、図14(b)に示されるように、数本の幹が外
側に大きく延びて枝別れをし、各幹から枝が分かれると
いうように幾重にも分岐のある構造が得られる。図14
(b)に示す図形の細部を拡大して見ると、細部の図形
は全体の図形のミニチュアの像となっていることが分か
る。すなわち、このようにして形成されるクラスターは
自己相似性があると言え、このようにして得られる構造
はフラクタル構造と称される。
【0171】細部の図形と全体の図形とが自己相似性の
関係にあることを確かめるために、以下で定義される自
己相関関数C(r)を計算する。
【0172】C(r)=<n(ri )n(r+ri )>
∝r-Aのようにべき乗の型になる。ここで、<………>
は平均を表す。
【0173】図14(a)の拡張として、直線状又は面
状に種をおいた場合の計算機によるシミュレーション結
果は、図14(c)に示すような図形となる。この場合
にも、得られるクラスターは自己相似性があり、フラク
タル構造を有している。
【0174】尚、図14(b)及び図14(c)におい
ては、吸着率を1に設定したが、吸着率を1よりも小さ
くすると、クラスターの枝は太くなるが、フラクタル次
元は吸着率に鈍感にしか反応しない。
【0175】以上説明したDLAモデルは、図15に示
すCVD法により得られる堆積膜の断面模式図により表
わされる。すなわち、図15に示すように、シリコン基
板30の上に酸化膜31を形成した後、該酸化膜31の
上にアルミ配線32をドライエッチング法により形成
し、その後、アルミ配線32の上にCVD法により有機
シリコンよりなる堆積膜33を形成する。この場合、上
方の気相部から輸送拡散してくる吸着性中性粒子34
は、有限の吸着率ξで酸化膜31及びアルミ配線32に
吸着したり、1ーξの確率で再放出されたり、又は、吸
着した中性粒子35が表面拡散率CD で拡散したりす
る。
【0176】図16は、図15に示す断面図を堆積現象
のシミュレーション結果とみなすと共に図15の右部に
示す正方格子の粗視度rを変化させて、堆積膜に対する
自己相関関数C(r)と粗視度rとの関係を対数−対数
でプロットしたものである。ここで、吸着率ξは0.3
で固定すると共に、表面拡散率CD は0である場合と1
-14 cm/sである場合とについて示している。表面
拡散率CD が10-14cm/sの場合には、表面拡散率
D が0の場合に比べて傾きが小さいこと、すなわち第
2のフラクタル次元DF が小さいことを表している。
【0177】図17は、図16の結果に基づき求められ
る第2のフラクタル次元DF の変化を吸着率ξの関数と
して、表面拡散率CD が0の場合と10-14 cm/sの
場合とについて表わしたものである。図17から分かる
ように、第2のフラクタル次元DF は吸着率ξの変化に
対して比較的鈍感である。
【0178】図18は、図16の結果に基づき求められ
る第2のフラクタル次元DF の変化をDamkohler数Da
関数として表わしたものである。ここでDamkohler数Da
とは、物理的には幾何学的な特性長Wと拡散の特性長√
(D/k)との比を表わしている。ここで、kは反応頻
度であり、Dは表面に沿った中性粒子の拡散率である。
図18から、第2のフラクタル次元DF がDamkohler数
aの増加に対して大きくなっていることが分かる。
【0179】図17に基づき説明した第2のフラクタル
次元DF は吸着率ξの変化に対して比較的鈍感であると
いう特性、及び図18に基づき説明した第2のフラクタ
ル次元DF はDamkohler 数Daの変化に対して敏感であ
るという特性から、第2のフラクタル次元DF は吸着率
ξよりも表面拡散率Daに強く依存すること、及び吸着
率ξと表面拡散率Daとを分離して決定できることが分
かる。
【0180】一方、実験的には、原子間力顕微鏡により
堆積膜の表面モホロジーを測定し、測定により得られた
4096×4096点の凹凸のデータを基に、堆積膜の
表面モホロジーの第1のフラクタル次元Df をバリエー
ション法を用いて求めた。プロセス制御パラメータとし
ては、基板温度、プラズマ発生用高周波電力のパワー又
はガス種等を用い、基板温度が高くなるほど吸着性中性
粒子の吸着率が小さくなると共に吸着性中性粒子の表面
拡散率が大きくなること、プラズマ発生用高周波電力の
パワーが大きくなるほど、原料分子ガスの解離率や励起
度が大きくなること、及び、原料分子ガスの違いによっ
て吸着性中性粒子の吸着率及び表面拡散率が異なること
を用いた。
【0181】このように、CVDプロセスにおいて、堆
積膜の表面モホロジー又は断面モホロジーの第1のフラ
クタル次元Df をプロセス制御パラメータを変化させな
がら求めることにより、堆積膜の表面上に輸送される吸
着性中性粒子の吸着率及び表面拡散率を分離して決定す
ることができ、これにより、望ましいモホロジーを実現
するための第1のフラクタル次元Df の方向性、ひいて
は吸着性中性粒子の吸着率及び表面拡散率を別々に把握
できる。これによって、望ましいプロセス制御パラメー
タを得ることができる。具体的には、堆積膜の表面モホ
ロジーの第1のフラクタル次元Df が2.0以上で2.
2以下になるか、又は、堆積膜の断面モホロジーの第1
のフラクタル次元Df が1.0以上で1.3以下になる
ように、プロセス制御パラメータを制御することによ
り、段差被覆性の良いCVD法による半導体プロセス方
法が実現できた。
【0182】また、他の実験により、プラズマ発生用高
周波電力のパワーが大きくなるほど原料分子ガスの解離
率若しくは励起度が大きくなるという関係、及びエッチ
ング用ガスの種類によって吸着性中性粒子の吸着率及び
表面拡散率が異なるという関係が分かった。
【0183】尚、第1〜第4の実施の形態において、シ
ミュレーションにより、プロセス内部パラメータと第2
のフラクタル次元DF との間の第3の関係を求めている
が、実験的にほぼ正確にプロセス内部パラメータを把握
し、制御できる場合には、シミュレーションの代わりに
実験的方法を用いて、第3の関係を求めることもでき
る。
【0184】
【発明の効果】請求項1の発明に係る半導体プロセス方
法によると、第2の関係に基づき試料の望ましい物理的
又は電気的な特性と対応する試料のモホロジーのフラク
タル次元を求めた後、第1の関係から試料のモホロジー
のフラクタル次元と対応するプロセス制御パラメータを
求めるため、試料の望ましい物理的又は電気的な特性と
対応するプロセス制御パラメータが得られるので、第1
及び第2の関係に基づき求められたプロセス制御パラメ
ータに基づき半導体プロセスの工程を実行すると、試料
の望ましい物理的又は電気的な特性が得られる。
【0185】請求項2の発明に係る半導体プロセス方法
によると、関係算出工程は、プロセス内部パラメータに
影響を及ぼすプロセス制御パラメータを選択し、選択さ
れたプロセス制御パラメータを変化させながら第1及び
第2の関係を求めるため、試料の物理的又は電気的な特
性と密接に関連するプロセス内部パラメータに影響を及
ぼすプロセス制御パラメータが得られるので、試料の望
ましい物理的又は電気的な特性をより確実に実現できる
プロセス制御パラメータを得ることができる。
【0186】請求項3の発明に係る半導体プロセス方法
によると、関係算出工程は、プロセス制御パラメータと
プロセス内部パラメータとの関連性に基づき第1の関係
を補正し、パラメータ算出工程は、補正された第1の関
係に基づいて、フラクタル次元と対応するプロセス制御
パラメータを求めるため、プロセス制御パラメータは試
料の物理的又は電気的な特性と密接に関連するプロセス
内部パラメータをも考慮しているので、試料の望ましい
物理的又は電気的な特性をより確実に実現できるプロセ
ス制御パラメータを得ることができる。
【0187】請求項6の発明に係る半導体プロセス方法
によると、関係算出工程は、プロセス制御パラメータを
変化させながら試料としての酸化膜を形成した後、該酸
化膜の表面モホロジー又は断面モホロジーのフラクタル
次元を求めるため、酸化膜の望ましい電気的特性が得ら
れるプロセス制御パラメータを把握することができる。
また、酸化膜の電気的信頼性を、FDDB測定法又はT
DDB測定法により求めるため、実際の半導体デバイス
の望ましい電気的特性を実現できるプロセス制御パラメ
ータを得ることができる。
【0188】請求項7の発明に係る半導体プロセス方法
によると、プロセス制御パラメータとして、酸化膜を形
成する際の酸化膜形成温度を選択するため、酸化膜の望
ましい電気的特性を実現できる酸化膜形成温度を得るこ
とができる。
【0189】請求項9の発明に係る半導体プロセス方法
によると、関係算出工程は、プロセス制御パラメータを
変化させながらレジスト膜に対して電子ビームによる露
光及び現像液による現像を行なってレジストパターンを
形成した後、該レジストパターンの断面表面モホロジー
又は線幅ゆらぎモホロジーのフラクタル次元を求めるた
め、レジストパターンの望ましい物理的特性が得られる
プロセス制御パラメータを把握することができる。
【0190】請求項10の発明に係る半導体プロセス方
法によると、プロセス制御パラメータとして、電子ビー
ムのビーム径、レジスト膜を構成する樹脂の構造又はP
EB温度を選択するため、レジストパターンの望ましい
断面表面モホロジー又は線幅ゆらぎモホロジーを実現で
きる、電子ビームのビーム径、レジスト膜を構成する樹
脂の構造又はPEB温度を得ることができる。
【0191】請求項12の発明に係る半導体プロセス方
法によると、関係算出工程は、プロセス制御パラメータ
を変化させながらシリコン基板上の絶縁膜に対してエッ
チングを行なってコンタクトホールを形成した後、該コ
ンタクトホールに露出したシリコン基板の表面モホロジ
ー又は断面モホロジーのフラクタル次元を求めるため、
コンタクトホールに露出したシリコン基板の望ましいモ
ホロジーが得られるプロセス制御パラメータを把握する
ことができる。
【0192】請求項13の発明に係る半導体プロセス方
法によると、プロセス制御パラメータとして、プラズマ
発生用高周波電力のパワー、シリコン基板に印加される
バイアス電圧のパワー又はエッチング用ガスの圧力、流
量若しくは種類を選択するため、コンタクトホールに露
出したシリコン基板の望ましいモホロジーを実現でき
る、プラズマ発生用高周波電力のパワー、シリコン基板
に印加されるバイアス電圧のパワー又はエッチング用ガ
スの圧力、流量若しくは種類を得ることができる。
【0193】請求項15の発明に係る半導体プロセス方
法によると、関係算出工程は、プロセス制御パラメータ
を変化させながらCVD法を行なって基板上に堆積膜を
形成した後、該堆積膜の表面モホロジー又は断面モホロ
ジーのフラクタル次元を求めるため、基板上にCVD法
により形成された堆積膜の望ましいモホロジーが得られ
るプロセス制御パラメータを把握することができる。
【0194】請求項16の発明に係る半導体プロセス方
法によると、プロセス制御パラメータとして、基板上に
輸送される吸着性中性粒子の吸着率又は表面拡散率を選
択するため、基板上にCVD法により形成された堆積膜
の望ましいモホロジーを実現できる、吸着性中性粒子の
吸着率又は表面拡散率を得ることができる。
【0195】請求項17の発明に係る半導体プロセス方
法によると、プロセス制御パラメータとしての、基板温
度、プラズマ発生用高周波電力のパワー又はエッチング
用ガスの種類を選択するため、基板上にCVD法により
形成された堆積膜の望ましいモホロジーを実現できる、
基板温度、プラズマ発生用高周波電力のパワー又はエッ
チング用ガスの種類を得ることができる。
【0196】請求項19の発明に係る半導体プロセス方
法によると、第2の関係に基づき試料の望ましい物理的
又は電気的な特性と対応する試料のフラクタル次元を求
めた後、第1の関係から試料のフラクタル次元と対応す
るプロセス内部パラメータを求めるため、試料の望まし
い物理的又は電気的な特性と対応するプロセス内部パラ
メータが得られるので、第1及び第2の関係に基づき求
められたプロセス内部パラメータが得られるような半導
体プロセスの工程を実行すると、試料の望ましい物理的
又は電気的な特性が得られる。
【0197】請求項20の発明に係る半導体プロセス方
法によると、関係算出工程は、プロセス制御パラメータ
に影響を及ぼすプロセス内部パラメータを選択し、選択
されたプロセス内部パラメータを変化させながら第1及
び第2の関係を求めるため、実際のプロセスにおいて用
いられるプロセス制御パラメータに影響を及ぼすプロセ
ス内部パラメータを変化させながらシミュレーションす
ることができる。
【0198】請求項21の発明に係る半導体プロセス方
法によると、関係算出工程は、プロセス制御パラメータ
とプロセス内部パラメータとの関連性に基づき第1の関
係を補正し、パラメータ算出工程は、補正された第1の
関係に基づいて、フラクタル次元と対応するプロセス内
部パラメータを求めるため、実際のプロセスにおいて用
いられるプロセス制御パラメータをも考慮したプロセス
内部パラメータを得ることができる。
【0199】請求項23の発明に係る半導体プロセス方
法によると、関係算出工程は、プロセス内部パラメータ
を変化させながらレジスト膜に対して電子ビームを用い
る露光及び現像処理のシミュレーションを行なってレジ
ストパターンを得た後、該レジストパターンの断面表面
モホロジー又は線幅ゆらぎモホロジーのフラクタル次元
を求めるため、レジストパターンの望ましい物理的特性
が得られるプロセス内部パラメータを把握することがで
きる。
【0200】請求項24の発明に係る半導体プロセス方
法によると、電子ビームの強度分布又は酸拡散モデルを
取り込んだモンテカルロ法を用いるシミュレーションを
行なってプロセス内部パラメータを求めるため、実際の
プロセスにおいて形成されるレジスタパターンのモホロ
ジーと近似するモホロジーを持つレジストパターンをシ
ミュレーションすることができる。
【0201】請求項25の発明に係る半導体プロセス方
法によると、関係算出工程は、プロセス内部パラメータ
を変化させながらシリコン基板上の絶縁膜に対してエッ
チングのシミュレーションを行なってコンタクトホール
を得た後、該コンタクトホールに露出したシリコン基板
の表面モホロジー又は断面モホロジーのフラクタル次元
を求めるため、コンタクトホールに露出したシリコン基
板の望ましいモホロジーが得られるプロセス内部パラメ
ータを把握することができる。
【0202】請求項26の発明に係る半導体プロセス方
法によると、モンテカルロ法と分子動力学法とを組み合
わせたエッチング粒子シミュレーション法を用いるシミ
ュレーションを行なってプロセス内部パラメータを求め
るため、実際のプロセスにおいて形成されるコンタクト
ホールに露出したシリコン基板のモホロジーと近似する
モホロジーを持つシリコン基板をシミュレーションする
ことができる。
【0203】請求項27の発明に係る半導体プロセス方
法によると、関係算出工程は、プロセス内部パラメータ
を変化させながらCVD法のシミュレーションを行なっ
て基板上に堆積膜を得た後、該堆積膜の表面モホロジー
又は断面モホロジーのフラクタル次元を求めるため、基
板上に形成された堆積膜の望ましいモホロジーが得られ
るプロセス内部パラメータを把握することができる。
【0204】請求項28の発明に係る半導体プロセス方
法によると、基板上に輸送される吸着性中性粒子の吸着
率と表面拡散率とを互いに独立に変化させながらCVD
法のシミュレーションを行なってプロセス内部パラメー
タを求めるため、堆積膜の段差被覆性に影響を及ぼす吸
着性中性粒子の吸着率と表面拡散率とを別々に考慮しな
がら堆積膜をシミュレーションすることができる。
【0205】請求項29の発明に係る半導体プロセス方
法によると、モンテカルロ法又は直接シミュレーション
モンテカルロ法等の粒子シミュレーション法を用いるシ
ミュレーションを行なってプロセス内部パラメータを求
めるため、実際のプロセスにおいて形成される堆積膜の
モホロジーと近似したモホロジーを持つ堆積膜をシミュ
レーションすることができる。
【0206】請求項30の発明に係る半導体プロセス装
置によると、第2の関係に基づき試料の望ましい物理的
又は電気的な特性と対応する試料のフラクタル次元を求
めた後、第1の関係から試料のフラクタル次元と対応す
るプロセス制御パラメータを求めるため、試料の望まし
い物理的又は電気的な特性と対応するプロセス制御パラ
メータが得られるので、第1及び第2の関係に基づき求
められたプロセス制御パラメータに基づき半導体プロセ
スの工程を実行すると、試料の望ましい物理的又は電気
的な特性が得られる。
【0207】請求項32の発明に係る半導体プロセス装
置によると、第2の関係に基づき試料の望ましい物理的
又は電気的な特性と対応する試料のフラクタル次元を求
めた後、第1の関係から試料のフラクタル次元と対応す
るプロセス内部パラメータを求めるため、試料の望まし
い物理的又は電気的な特性と対応するプロセス内部パラ
メータが得られるので、第1及び第2の関係に基づき求
められたプロセス内部パラメータが得られるような半導
体プロセスの工程を実行すると、試料の望ましい物理的
又は電気的な特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本原理を説明するフローチャートで
ある。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る半導体プロセス
方法を説明するフローチャートである。
【図3】(a)は、第1の実施形態に係る半導体プロセ
ス方法において、酸化膜のモホロジーを原子間力顕微鏡
を用いて求める工程を説明する図であり、(b)は、第
1の実施形態に係る半導体プロセス方法において、酸化
膜の電気的特性をTDDB法により測定する工程を説明
する図であり、(c)は、TDDB法により測定された
ストレス時間と電流値との関係を示す特性図である。
【図4】第1の実施形態に係る半導体プロセス方法にお
いて、Vi=−5Vの条件で定電圧TDDB測定をした
場合における、酸化膜の表面モホロジーの第1のフラク
タル次元と、破壊が生じるまでの時間及び電気炉での酸
化温度との関係を示す特性図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る半導体プロセス
方法を説明するフローチャートである。
【図6】第2の実施形態に係る半導体プロセス方法にお
いて測定されたPEB温度と第1のフラクタル次元との
関係を示す特性図である。
【図7】第2の実施形態に係る半導体プロセス方法にお
いて測定された第1のフラクタル次元と線幅ゆらぎの標
準偏差との関係を示す特性図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る半導体プロセス
方法を説明するフローチャートである。
【図9】(a)は、第3の実施形態に係る半導体プロセ
ス方法において、シリコン基板上に堆積されたシリコン
酸化膜にドライエッチングによりコンタクトホールを形
成する状態を説明する断面模式図であり、(b)は、第
3の実施形態に係る半導体プロセス方法において、コン
タクトホールに露出したシリコン基板の表面層の状態を
示す断面模式図である。
【図10】(a)〜(d)は、第3の実施形態に係る半
導体プロセス方法において、ドライエッチング後にライ
トエッチングを行なわない場合のシリコン基板の表面モ
ホロジーを示す模式図であって、(a)及び(c)はイ
オンエネルギーが低い場合を示し、(b)及び(d)は
イオンエネルギーが高い場合を示し、(a)、(b)は
原子間力顕微鏡により観察した場合を示し、(c)及び
(d)は高分解能透過型電子顕微鏡により観察した場合
を示している。
【図11】第3の実施形態に係る半導体プロセス方法に
おいて測定された、DCバイアス電圧と、原子間力顕微
鏡により観察したシリコン基板の表面モホロジーの第1
のフラクタル次元及びシリコン基板のチェーンコンタク
ト抵抗との関係を示す特性図である。
【図12】第3の実施形態に係る半導体プロセス方法に
おいて測定された、第1のフラクタル次元と、少数キャ
リアのライフタイム及びチェーンコンタクト抵抗との関
係を示す特性図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る半導体プロセ
ス方法を説明するフローチャートである。
【図14】(a)は、DLAモデルに基づいて行なっ
た、ランダムに成長する凝集現象の計算機シミュレーシ
ョンモデルを示す図であり、(b)及び(c)は(a)
のシミュレーション結果を示す図であり、(b)は格子
の原点に種をおいた場合であり、(c)は直線上に種を
おいた場合である。
【図15】第4の実施形態に係る半導体プロセス方法に
おいて、シリコン基板上にCVD法により堆積膜を形成
する状態を説明する断面模式図である。
【図16】第4の実施形態に係る半導体プロセス方法に
おいて、図15の右部に示す正方格子の粗視度rを変化
させた場合の正方格子の粗視度rと自己相関関数C
(r)との関係を対数−対数でプロットした状態を示す
特性図である。
【図17】第4の実施形態に係る半導体プロセス方法に
おいて、吸着性中性粒子の吸着率ξと第2のフラクタル
次元との関係を、表面拡散率CD が0の場合と10-14
cm/sの場合とについて示す特性図である。
【図18】第4の実施形態に係る半導体プロセス方法に
おいて、Damkohler数Daと第2のフラクタル次元DF
の関係を示す特性図である。
【図19】本発明の基本原理の前提となるフラクタル次
元を説明するためのコッホ曲線を示す図である。
【図20】(a)〜(c)は、本発明の基本原理の前提
となるフラクタル次元を説明するための、コッホ曲線図
形を作り上げる近似操作を示す図である。
【図21】(a)は、第1の従来例において、酸化膜の
電気的特性をTDDB法により測定する工程を説明する
図であり、(b)は、第1の従来例において、酸化膜の
表面モホロジーを原子間力顕微鏡を用いて求める工程を
説明する図である。
【図22】第2の従来例において、半導体基板の上に形
成されたレジストパターンの線幅ゆらぎのモホロジーを
原子間力顕微鏡により観察した平面図である。
【図23】(a)は、第3の従来例において、シリコン
基板上に堆積されたシリコン酸化膜にドライエッチング
によりコンタクトホールを形成する状態を説明する断面
模式図であり、(b)は、第3の従来例において、コン
タクトホールに露出したシリコン基板の表面層の状態を
示す断面模式図である。
【図24】(a)〜(f)は、第4の従来例において、
半導体基板上の段差部にCVD法により形成された堆積
膜のプロファイルをシミュレーションした模式図であ
る。
【図25】第4の従来例において、半導体基板上の段差
部に形成された堆積膜のプロファイルと吸着性中性粒子
の平均拡散距離σとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 酸化膜 3 探針 4 カンチレバー 5 原子間力顕微鏡 6 データ蓄積装置 7 計算機 8 ゲート電極 9 定電圧電源 10 シリコン基板 11 シリコン酸化膜 12 レジストパターン 13 アモルファス層 14 Si−C層 15 CFn ポリマー層 20 シリコン基板の表面 21 ダメージ層の2次元的凹凸形状 22 ダメージ層の1次元的凹凸形状 30 シリコン基板 31 酸化膜 32 アルミ配線 33 堆積膜 34 輸送中の吸着性中性粒子 35 吸着した中性粒子 36 半導体基板 37 電流計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/66 H01L 21/302 E

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体プロセスにおける一の工程をプロ
    セス制御パラメータを変化させながら実行して試料を得
    た後、該試料のモホロジーのフラクタル次元及び前記試
    料の物理的又は電気的な特性を求めることにより、前記
    プロセス制御パラメータと前記フラクタル次元との間の
    第1の関係及び前記フラクタル次元と前記物理的又は電
    気的な特性との間の第2の関係を求める関係算出工程
    と、 前記第2の関係に基づいて、望ましい物理的又は電気的
    な特性と対応するフラクタル次元を求めるフラクタル次
    元算出工程と、 前記第1の関係に基づいて、前記フラクタル次元算出工
    程で求めたフラクタル次元と対応するプロセス制御パラ
    メータを求めるパラメータ算出工程と、 半導体プロセスにおける前記一の工程を前記パラメータ
    算出工程で求めたプロセス制御パラメータに基づいて実
    行するプロセス実行工程とを備えていることを特徴とす
    る半導体プロセス方法。
  2. 【請求項2】 前記関係算出工程は、半導体プロセスの
    前記一の工程を実行するためのプロセス制御パラメータ
    と半導体プロセスの前記一の工程をシミュレーションす
    るためのプロセス内部パラメータとの関係を求めた後、
    前記プロセス内部パラメータに影響を及ぼす前記プロセ
    ス制御パラメータを選択し、選択されたプロセス制御パ
    ラメータを変化させながら半導体プロセスにおける前記
    一の工程を実行する工程を含むことを特徴とする請求項
    1に記載の半導体プロセス方法。
  3. 【請求項3】 前記関係算出工程は、半導体プロセスの
    前記一の工程を実行するためのプロセス制御パラメータ
    と半導体プロセスの前記一の工程をシミュレーションす
    るためのプロセス内部パラメータとの関連性を求めた
    後、該関連性に基づき前記第1の関係を補正することに
    より、補正された第1の関係を求める工程を含み、 前記パラメータ算出工程は、前記第1の関係に代えて、
    前記関係算出工程で求めた補正された第1の関係に基づ
    いて、前記フラクタル次元算出工程で求めたフラクタル
    次元と対応するプロセス制御パラメータを求める工程を
    含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体プロセス
    方法。
  4. 【請求項4】 前記関係算出工程は、前記試料のモホロ
    ジーを原子間力顕微鏡や透過型電子顕微鏡等の走査型プ
    ローブ顕微鏡を用いて求める工程を含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の半導体プロセス方法。
  5. 【請求項5】 前記関係算出工程は、前記試料のモホロ
    ジーのフラクタル次元を、ボックスカウンティング法、
    パワースペクトラム法、スリットアイランド法又はバリ
    エーション法を用いて求める工程を含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の半導体プロセス方法。
  6. 【請求項6】 前記関係算出工程は、プロセス制御パラ
    メータを変化させながら前記試料としての酸化膜を形成
    した後、該酸化膜の表面モホロジー又は断面モホロジー
    のフラクタル次元を求める工程と、前記試料の物理的又
    は電気的な特性としての前記酸化膜の電気的信頼性を、
    前記酸化膜の上に形成された電極にランプ電圧を印加し
    て行なうFDDB測定法又は前記酸化膜の経時劣化を評
    価するTDDB測定法により求める工程とを含むことを
    特徴とする請求項1に記載の半導体プロセス方法。
  7. 【請求項7】 前記関係算出工程は、プロセス制御パラ
    メータとしての、前記酸化膜を形成する際の酸化膜形成
    温度を変化させながら前記酸化膜を形成する工程を含む
    ことを特徴とする請求項6に記載の半導体プロセス方
    法。
  8. 【請求項8】 前記フラクタル次元算出工程における前
    記物理的又は電気的な特性と対応する前記試料の表面モ
    ホロジーのフラクタル次元は、2.0以上で且つ2.3
    以下であることを特徴とする請求項6に記載の半導体プ
    ロセス方法。
  9. 【請求項9】 前記関係算出工程は、プロセス制御パラ
    メータを変化させながらレジスト膜に対して電子ビーム
    による露光及び現像液による現像を行なってレジストパ
    ターンを形成した後、該レジストパターンの断面表面モ
    ホロジー又は線幅ゆらぎモホロジーのフラクタル次元を
    求める工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の半
    導体プロセス方法。
  10. 【請求項10】 前記関係算出工程は、プロセス制御パ
    ラメータとしての、電子ビームのビーム径、レジスト膜
    を構成する樹脂の構造又はPEB温度を変化させながら
    前記レジストパターンを形成する工程を含むことを特徴
    とする請求項9に記載の半導体プロセス方法。
  11. 【請求項11】 前記フラクタル次元算出工程における
    前記物理的又は電気的な特性と対応する前記レジストパ
    ターンの断面表面モホロジー又は線幅ゆらぎモホロジー
    のフラクタル次元は、それぞれ2.0以上で且つ2.3
    以下、又は1.0以上で且つ1.3以下であることを特
    徴とする請求項9に記載の半導体プロセス方法。
  12. 【請求項12】 前記関係算出工程は、プロセス制御パ
    ラメータを変化させながらシリコン基板上の絶縁膜に対
    してエッチングを行なってコンタクトホールを形成した
    後、該コンタクトホールに露出したシリコン基板の表面
    モホロジー又は断面モホロジーのフラクタル次元を求め
    る工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体
    プロセス方法。
  13. 【請求項13】 前記関係算出工程は、プロセス制御パ
    ラメータとしての、プラズマ発生用高周波電力のパワ
    ー、シリコン基板に印加されるバイアス電圧のパワー又
    はエッチング用ガスの圧力、流量若しくは種類を変化さ
    せながら前記レジストパターンを形成する工程を含むこ
    とを特徴とする請求項12に記載の半導体プロセス方
    法。
  14. 【請求項14】 前記フラクタル次元算出工程における
    前記物理的又は電気的な特性と対応する前記コンタクト
    ホールに露出したシリコン基板の表面モホロジー又は断
    面モホロジーのフラクタル次元は、それぞれ2.0以上
    で且つ2.2以下、又は1.0以上で且つ1.3以下で
    あることを特徴とする請求項12に記載の半導体プロセ
    ス方法。
  15. 【請求項15】 前記関係算出工程は、プロセス制御パ
    ラメータを変化させながらCVD法を行なって基板上に
    堆積膜を形成した後、該堆積膜の表面モホロジー又は断
    面モホロジーのフラクタル次元を求める工程を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の半導体プロセス方法。
  16. 【請求項16】 前記関係算出工程は、プロセス制御パ
    ラメータとしての、基板上に輸送される吸着性中性粒子
    の吸着率又は表面拡散率を変化させながら前記堆積膜を
    形成する工程を含むことを特徴とする請求項15に記載
    の半導体プロセス方法。
  17. 【請求項17】 前記関係算出工程は、プロセス制御パ
    ラメータとしての、基板温度、プラズマ発生用高周波電
    力のパワー又はエッチング用ガスの種類を変化させなが
    ら前記堆積膜を形成する工程を含むことを特徴とする請
    求項15に記載の半導体プロセス方法。
  18. 【請求項18】 前記フラクタル次元算出工程における
    前記物理的又は電気的な特性と対応する前記堆積膜の表
    面モホロジー又は断面モホロジーのフラクタル次元は、
    それぞれ2.0以上で且つ2.2以下、又は1.0以上
    で且つ1.3以下であることを特徴とする請求項15に
    記載の半導体プロセス方法。
  19. 【請求項19】 半導体プロセスにおける一の工程をプ
    ロセス内部パラメータを変化させながらシミュレーショ
    ンを行なって試料を得た後、該試料のモホロジーのフラ
    クタル次元及び前記試料の物理的又は電気的な特性を求
    めることにより、前記プロセス内部パラメータと前記フ
    ラクタル次元との間の第1の関係及び前記フラクタル次
    元と前記物理的又は電気的な特性との間の第2の関係を
    求める関係算出工程と、 前記第2の関係に基づき、望ましい物理的又は電気的な
    特性と対応するフラクタル次元を求めるフラクタル次元
    算出工程と、 前記第1の関係に基づき、前記フラクタル次元算出工程
    で求めたフラクタル次元と対応する内部制御パラメータ
    を求めるパラメータ算出工程とを備えていることを特徴
    とする半導体プロセス方法。
  20. 【請求項20】 前記関係算出工程は、半導体プロセス
    の前記一の工程を実行するためのプロセス制御パラメー
    タと半導体プロセスの前記一の工程をシミュレーション
    するためのプロセス内部パラメータとの関連性を求めた
    後、前記プロセス制御パラメータに影響を及ぼす前記プ
    ロセス内部パラメータを選択し、選択されたプロセス内
    部パラメータを変化させながら、半導体プロセスにおけ
    る前記一の工程をシミュレーションする工程を含むこと
    を特徴とする請求項19に記載の半導体プロセス方法。
  21. 【請求項21】 前記関係算出工程は、半導体プロセス
    の前記一の工程におけるプロセス制御パラメータと半導
    体プロセスの前記一の工程をシミュレーションするため
    のプロセス内部パラメータとの関連性を求めた後、該関
    連性に基づき前記第1の関係を補正することにより、補
    正された第1の関係を求める工程を含み、 前記パラメータ算出工程は、前記第1の関係に代えて、
    前記関係算出工程で求めた補正された第1の関係に基づ
    いて、前記フラクタル次元算出工程で求めたフラクタル
    次元と対応するプロセス内部パラメータを求める工程を
    含むことを特徴とする請求項19に記載の半導体プロセ
    ス方法。
  22. 【請求項22】 前記関係算出工程は、前記試料のモホ
    ロジーのフラクタル次元を、ボックスカウンティング
    法、パワースペクトラム法、スリットアイランド法又は
    バリエーション法を用いて求める工程を含むことを特徴
    とする請求項19に記載の半導体プロセス方法。
  23. 【請求項23】 前記関係算出工程は、プロセス内部パ
    ラメータを変化させながらレジスト膜に対して電子ビー
    ムを用いる露光及び現像処理のシミュレーションを行な
    ってレジストパターンを得た後、該レジストパターンの
    断面表面モホロジー又は線幅ゆらぎモホロジーのフラク
    タル次元を求める工程を含むことを特徴とする請求項1
    9に記載の半導体プロセス方法。
  24. 【請求項24】 前記関係算出工程は、プロセス内部パ
    ラメータとして電子ビームの強度分布又は酸拡散モデル
    を取り込んだモンテカルロ法を用いるシミュレーション
    を行なう工程を含むことを特徴とする請求項23に記載
    の半導体プロセス方法。
  25. 【請求項25】 前記関係算出工程は、プロセス内部パ
    ラメータを変化させながらシリコン基板上の絶縁膜に対
    してエッチングのシミュレーションを行なってコンタク
    トホールを得た後、該コンタクトホールに露出したシリ
    コン基板の表面モホロジー又は断面モホロジーのフラク
    タル次元を求める工程を含むことを特徴とする請求項1
    9に記載の半導体プロセス方法。
  26. 【請求項26】 前記関係算出工程は、モンテカルロ法
    と分子動力学法とを組み合わせたエッチング粒子シミュ
    レーション法を用いるシミュレーションを行なう工程を
    含むことを特徴とする請求項25に記載の半導体プロセ
    ス方法。
  27. 【請求項27】 前記関係算出工程は、プロセス内部パ
    ラメータを変化させながらCVD法のシミュレーション
    を行なって基板上に堆積膜を得た後、該堆積膜の表面モ
    ホロジー又は断面モホロジーのフラクタル次元を求める
    工程を含むことを特徴とする請求項19に記載の半導体
    プロセス方法。
  28. 【請求項28】 前記関係算出工程は、プロセス内部パ
    ラメータとしての、基板上に輸送される吸着性中性粒子
    の吸着率と表面拡散率とを互いに独立に変化させながら
    CVD法のシミュレーションを行なう工程を含むことを
    特徴とする請求項27に記載の半導体プロセス方法。
  29. 【請求項29】 前記関係算出工程は、モンテカルロ法
    又は直接シミュレーションモンテカルロ法等の粒子シミ
    ュレーション法を用いるシミュレーションを行なう工程
    を含むことを特徴とする請求項27に記載の半導体プロ
    セス方法。
  30. 【請求項30】 半導体プロセスにおける一の工程をプ
    ロセス制御パラメータを変化させながら実行することに
    より得られた試料のモホロジーを測定するモホロジー測
    定手段と、 前記モホロジー測定手段が測定したモホロジーの測定デ
    ータをプロセス制御パラメータと関連づけて蓄積する測
    定データ蓄積手段と、 前記測定データ蓄積手段に蓄積された測定データに基づ
    き、前記試料のモホロジーのフラクタル次元を計算する
    フラクタル次元計算手段と、 前記試料の物理的又は電気的な特性を測定する特性測定
    手段と、 前記測定データ蓄積手段に蓄積されたプロセス制御パラ
    メータと前記フラクタル次元計算手段が計算したフラク
    タル次元との間の第1の関係を求める第1の関係算出手
    段と、 前記フラクタル次元計算手段が計算したフラクタル次元
    と前記特性測定手段が測定した物理的又は電気的な特性
    との間の第2の関係を求める第2の関係算出手段と、 前記第2の関係に基づき、望ましい物理的又は電気的な
    特性と対応するフラクタル次元を求めるフラクタル次元
    算出手段と、 前記第1の関係に基づき、前記フラクタル次元算出手段
    が求めたフラクタル次元と対応するプロセス制御パラメ
    ータを求めるパラメータ算出手段とを備えていることを
    特徴とする半導体プロセス装置。
  31. 【請求項31】 前記モホロジー測定手段は、前記試料
    のモホロジーを測定するための、原子間力顕微鏡や走査
    型トンネル顕微鏡等の走査型プローブ顕微鏡又は透過型
    電子顕微鏡を有していることを特徴とする請求項30に
    記載の半導体プロセス装置。
  32. 【請求項32】 半導体プロセスにおける一の工程をプ
    ロセス内部パラメータを変化させながらシミュレーショ
    ンして試料を得るプロセスシュミレターと、 前記試料のモホロジーをシミュレーションして該試料の
    モホロジーをプロセス内部パラメータと関連づけて蓄積
    するモホロジーシュミレターと、 前記試料のモホロジーから該モホロジーのフラクタル次
    元を計算するフラクタル次元計算手段と、 前記試料の物理的又は電気的な特性をシミュレーション
    する特性シュミレターと、 前記モホロジーシュミレターに蓄積されたプロセス内部
    パラメータと前記フラクタル次元計算手段が計算したフ
    ラクタル次元との間の第1の関係を求める第1の関係算
    出手段と、 前記フラクタル次元計算手段が計算したフラクタル次元
    と前記試料の物理的又は電気的な特性との間の第2の関
    係を求める第2の関係算出手段と、 前記第2の関係に基づき、望ましい物理的又は電気的な
    特性と対応するフラクタル次元を求めるフラクタル次元
    算出手段と、 前記第1の関係に基づき、前記フラクタル次元算出手段
    が求めたフラクタル次元と対応するプロセス内部パラメ
    ータを求めるパラメータ算出手段とを備えていることを
    特徴とする半導体プロセス装置。
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