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JPH03287022A - 赤外線検出素子、赤外線検出装置、および、赤外線検出素子の製造方法 - Google Patents

赤外線検出素子、赤外線検出装置、および、赤外線検出素子の製造方法

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JPH03287022A
JPH03287022A JP8857690A JP8857690A JPH03287022A JP H03287022 A JPH03287022 A JP H03287022A JP 8857690 A JP8857690 A JP 8857690A JP 8857690 A JP8857690 A JP 8857690A JP H03287022 A JPH03287022 A JP H03287022A
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JP
Japan
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infrared
substrate
film
filter
detecting part
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8857690A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoo Igari
素生 井狩
Hidekazu Himesawa
秀和 姫澤
Masabumi Igarashi
五十嵐 正文
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Chichibu Cement Co Ltd
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Chichibu Cement Co Ltd, Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Chichibu Cement Co Ltd
Priority to JP8857690A priority Critical patent/JPH03287022A/ja
Publication of JPH03287022A publication Critical patent/JPH03287022A/ja
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、赤外線検出素子、赤外線検出装置、および
、赤外線検出素子の製造方法に関し、詳しくは、サーミ
スタ式あるいは焦電式その他の方式で赤外線を検出する
赤外線素子と、このような赤外線検出素子を用いて電気
的な検出信号を取り出す赤外線検出装置、および、前記
赤外線検出素子の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
赤外線検出素子は、一般に、微弱な赤外線の輻射エネル
ギーのみを検出したい場合が多いので、赤外線よりも強
いエネルギーを持つ他の波長帯を除去して感度を上げる
ために、その用途に応した赤外線フィルタと組み合わせ
て使用されている。
そして、従来、サーミスタ等の赤外線検出部と赤外線フ
ィルタ部分とは、別々に作製された後、互いの光軸を合
わせて組み立てられていた。
第3図は、従来における赤外線検出装置の構造例を示し
ている。構造部分であるステム1に、サーミスタ等の赤
外線検出部が形成された赤外線検出素子チップ2を取り
付けた後、開口部分に赤外線フィルタ3を貼り付けたキ
ャップ4を、赤外線検出素子チップ2を覆うようにステ
ム1に被せて封止している。赤外線フィルタ3は、検出
しようとする赤外線すなわち目的とする特定波長帯を良
好に通過させたり、雑音となる不要な波長成分の通過を
遮断したり、空気との屈折率差による反射損失を出来る
だけ少なくしたりするために用いられる。そのため、赤
外線フィルタ3の構造は、前記特定の波長帯を良好に透
過させる基板材料3aの両面に、不要な雑音成分の通過
を遮断したり、表面の反射損失を減少させたり出来る光
学干渉多Wl膜3bをコーティングしたものが用いられ
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記した従来構造の赤外線検出装置では、赤
外線フィルタ3をキャップ5の開口部の形状に合わせた
形に切り出し、切り出された微小な赤外線フィルタ3を
キャップ5の開口部に接着剤で貼り付ける必要があるな
ど、組立工程が多くかかって面倒であり、その結果、組
立コストが高く付くという欠点があった。また、各部品
の形状や組み立て作業の操作性など、組立上の種々の制
限から、赤外線検出素子チップ2と赤外線フィルタ3を
ある程度能しておかなければならず、装置の嵩が高くな
るとともに赤外線フィルタ3の大きさで制限される視野
角θが狭くなるという欠点もあった。赤外線検出素子チ
ップ2と赤外線フィルタ3の距離を長くとったままで視
野角θを広げるには、赤外線フィルタ3の有効面積を大
きくすればよいのであるが、視野角θを充分に確保する
には赤外線フィルタ3の面積を著しく増大させねばなら
ず、その結果、赤外線フィルタ3のコストが高くつくと
ともにキャップ5やステム1も大型化するので、赤外線
検出装置全体のコストアップを招き、経済的で無くなる
そこで、この発明の課題は、前記のような従来の赤外線
検出装置もしくは素子における問題点を解消し、簡単か
つ能率的に製造でき、全体を小型化でき、しかも、視野
角を充分に確保できる赤外線検出素子および装置を提供
することにある。また、このような赤外線検出素子を製
造する方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決する、この発明のうち、請求項1記載の
赤外線検出素子は、赤外線i3過基板の片面に赤外線検
出部を備え、基板の反対面に赤外線フィルタ膜が形成さ
れてなり、赤外線を、赤外線フィルタ膜および基板を透
過させて赤外線検出部に入射させる。
赤外線透過基板は、赤外線を良好に透過させることがで
き、赤外線検出部や赤外線フィルタを形成することがで
きれば、通常の半導体用等の基板材料の中から適当なも
のを選択して用いることができる。具体的には、シリコ
ン基板が好ましく、特に、比抵抗0.1Ω個以上のシリ
コン基板が、赤外線透過性に優れたものとして望ましい
赤外線検出部は、従来の赤外線検出素子と同様に、サー
ミスタ式あるいは焦電式等の通常の赤外線検出構造を備
えたものが用いられる。赤外線検出部は、前記基板の片
面に、通常のrc回路作製における半導体プロセス等と
同様の薄膜形成技術や微細加工技術を利用して形成され
る。
この発明にかかる赤外線検出素子は、前記した赤外線透
過基板のうち、赤外線検出部を設けた面の反対面から赤
外線を入射させ、基板を透過した赤外線が赤外線検出部
に入射されるようにして使用する。
赤外線検出部が、前記サーミスタ式のように熱変換型の
構造を有するものの場合、赤外線検出部と基板とが、熱
的に隔離すなわち熱分離されていると、赤外線検出の応
答速度が良好になる。赤外線検出部と基板とを熱分離す
るには、基板と赤外線検出部の間に断熱層を介在させれ
ばよい。断熱層としては、各種の断熱材料からなる膜を
形成しておいてもよいが、赤外線検出部と基板の間に間
隔をあけて熱分離空間を形成しておけば、断熱効果の高
い熱分離空間で、基板と赤外線検出部との熱分離が良好
に行え、基板を透過した赤外線が赤外線検出部に入射す
るのに邪魔にもならず、製造も容易である。
赤外線検出部と基板との間に熱分離空間を設けるには、
赤外線検出部を支持膜を介して赤外線透過基板に取り付
けるようにし、この支持膜と赤外線透過基板の間に熱分
離空間を形成するようにすればよい。支持膜には、酸化
シリコン膜等の電気的絶縁材料を用いるのが好ましい。
また、支持膜としては、熱分離空間の部分で変形したり
壊れないように、充分な強度もしくは形状維持性のある
膜材料が望ましい。
支持膜を基板との間に熱分離空間を介して設けるには、
例えば、基板の平坦な表面に対し、所定範囲に一定厚み
のレジスト膜すなわちレジスト部を形成し、ついでレジ
スト部を含む基板表面に支持膜を形成した後、レジスト
部を除去すれば、レジスト部が除去された跡が、基板と
支持膜との間に熱分離空間として残る。この支持膜上に
前記のような手段で赤外線検出部を形成すればよい。
また、基板にエツチング等で所定形状の凹部を形成して
おき、この凹部をレジスト材で埋めてレジスト部を形成
した後、その上に形成される平坦な表面に支持膜を形成
し、ついでレジスト部を除去すれば、凹部の個所が基板
と支持膜との間の熱分離空間となる。このような構造で
あれば、基板の表面に突出する部分がないので、赤外線
検出素子および装置の小型化に有利である。
赤外線透過基板のうち、赤外線検出部が形成された面の
反対面には、赤外線フィルタ膜が設けられる。赤外線フ
ィルタ膜は、赤外線透過基板に入射する赤外線が、基板
表面で反射されるのを防いだり、波長成分によって透過
性の異なる選択透過性膜等、目的とする赤外線を良好に
取り入れることの出来る光学的性質を備えたものであれ
ばよく、通常の光学装置で利用されている光学フィルタ
膜材料が用いられる。赤外線フィルタ膜の形成方法は、
通常の薄膜形成技術が通用できる。赤外線フィルタ膜は
、少なくとも、赤外線検出部の視野角の設定範囲、すな
わち赤外線の透過範囲となる赤外線透過基板の表面に形
成されていればよい。
なお、赤外線検出素子の使用目的によって、視野角を狭
く設定したい場合には、赤外線フィルタ膜の表面に、A
I蒸着膜等からなる赤外線遮断膜を形成し、この赤外線
遮断膜の一部に、必要とされる視野角に相当する窓を形
成しておくことができる。
赤外線透過基板には、赤外線検出部とともに、赤外線検
出部で検出された検出信号を増幅したり雑音を除去した
り適当な処理加工を施したりして、利用可能な電気的信
号に変換する信号処理回路を設けておくことができる。
信号処理回路は、通常の半導体プロセスを用いて、基板
の内部に集積回路として形成することができる。信号処
理回路と赤外線検出部とは、適当な配線もしくは電極に
よって接続される。信号処理回路は、赤外線検出部への
赤外線の透過部分に隣接する位置に設けるのが好ましい
。すなわち、基板内に信号処理回路を設ける場合、赤外
線検出部への配線距離を短くするには、出来るだけ赤外
1191検出部に近接して設けおくのが好ましいが、赤
外線検出部への赤外線の入射を邪魔しないような位置に
設ける必要があるためである。赤外線透過基板に赤外線
検出部と信号処理回路とが同時に設けられた赤外線検出
装置には、外部回路への接続端子やパッケージ、あるい
は、集光用のレンズ等と組み合わせられて、赤外線検出
センサ等の製品が構成される。
〔作  用〕
従来の赤外線検出装置では、赤外線検出部と赤外線フィ
ルタとが別部品で構成されていて、これらを組み立てて
一体化させるようにしていたのに対し、この発明では、
赤外線透過基板の、片面に赤外線検出部、反対面に赤外
線フィルタ膜を形成しているので、赤外線検出部と赤外
線フィルタとが、1枚の基板に一体形成されていること
になるその結果、赤外線検出部と赤外線フィルタを別々
に製造してから組み立て一体化するという面倒な作業が
不要になり、赤外線検出部と赤外線フィルタを組み立て
るための構造部材も不要になる。
赤外線透過基板と赤外線フィルタ膜とからなる赤外線フ
ィルタ部分と赤外線検出部とが非常に近接して配置でき
るので、赤外線検出装置全体を小さくでき、赤外線検出
部の視野角も広くできる。赤外線検出素子および装置の
製造工程全体を、半導体プロセスを用いて一連に行うこ
とが可能になるさらに、赤外線検出部を支持膜に搭載し
、支持膜と基板の間に熱分離空間を設けておけば、赤外
線検出部が基板から良好に熱分離されるので、熱変換型
の赤外線検出部の場合、赤外線に対する応答速度が良好
になる。赤外線透過基板と支持膜との間に熱分離空間を
設けるには、基板の表面にレジスト部を形成した上に支
持膜を形成した後、前記レジスト部を除去すれば、簡単
かつ確実に熱分離空間が形成できる。
赤外線検出部が形成された赤外線透過基板に、信号処理
回路を設けておけば、赤外線検出装置全体が小型化され
、製造も能率的に行える。また、赤外線検出部と信号処
理回路との配線距離が短くなることによって、赤外線検
出部と信号処理回路の間における信号の減衰や雑音の侵
入が削減でき、検出感度を向上させることができる。
〔実 施 例〕
ついで、この発明の実施例を、図面を参照しながら以下
に詳しく説明する。
第1図は、この発明にかかる赤外線検出素子および装置
の模式的な断面構造を示している。
赤外線透過基板1は、通常の半導体基板と同様のシリコ
ン基板を用いられるが、特に、赤外線に対する透過性の
良好なものが用いられ、比抵抗が0、1Ω国以上のもの
が好ましい。基板1の内部には、ill常の半導体プロ
セスを用いて信号処理回路20が形成されている。信号
処理回路20の具体的構造や回路構成は、通常の赤外線
検出装置と同様の増幅回路その他の回路を備えていれば
よく、詳細な説明は省略する。
信号処理回路20を備えた基板1の表面には、シリコン
酸化膜等からなる絶縁層12を介して、Si○、からな
る支持11930が形成されている。
この支持膜30は、信号処理回路20に隣接する個所で
、外周端部を基板lの絶縁層12に接続し、中央部は絶
縁層12から1n以上離れて浮いた状態に設けられてお
り、支持膜30と絶縁膜12との間に熱分離空間32が
構成されている。
熱分離空間32の上方の支持膜30表面には、サーミス
タ式赤外線検出部を構成するためのサーミスタ40が設
けられている。サーミスタ40の材料は、通常のサーミ
スタ式赤外線検出素子と同様のものが用いられる。具体
的には、Mn、Fe等の遷移金属酸化物焼結体などが用
いられる。また、従来のサーミスタに代えて、平均粒径
0.O1〜1. On、膜厚0.1〜5.Onの不純物
を含まない多結晶シリコン膜を用いると、信号処理回路
20等と同時に半導体プロセスで作製するのに適してい
るとともに、検出応答速度も高く、優れたものとなる。
なお、サーミスタの材料には、温度上昇によって抵抗値
が増えるものと減少するものの両方があり、この発明で
は何れのタイプでも利用できる。
サーミスタ40の上には、電極50が形成されている。
サーミスタ式赤外線検出部では、赤外線の入射に伴う温
度上昇でサーミスタ40の抵抗が変化するのを捉えて赤
外線を検出するので、サーミスタ40の抵抗変化を検出
するために、少なくとも一対の電極50.50が必要で
ある。電極50は、サーミスタ40と前記信号処理回路
2oの一部とを接続するように設けられている。電極5
0と信号処理回路20との接続個所では、基板1の絶縁
膜12を一部貫通して電極5oが信号処理回路20の表
面まで設けられている。また、電極50は、サーミスタ
40の表面の大部分を覆うように形成されており、赤外
線を電極50で吸収させて、効率的に熱に変換できるよ
うになっている。電極50の材料は、AuやAI等の通
常の電極材料のほか、Ti、Zr、V、Nb、Ta、C
r、Mo、W、Ni、Pt、Pdなとの金属および合金
、あるいは、前記多結晶シリコンとのシリサイドを用い
ると、赤外線の吸収性が高いので、検出感度が向上する
基板1のうち、赤外線検出部となるサーミスタ40等の
形成面の反対面には、赤外線フィルタ膜60が設けられ
ている。赤外線フィルタ膜60は、従来の赤外線検出装
置において、赤外線フィルタの表面にコーティングされ
ていたのと同様の、光学干渉多層膜等が用いられる。赤
外線フィルタ1’l!60は、作製を容易にするために
は、基板1の全面に設けておけばよいが、サーミスタ4
0に入射する赤外線の透過経路以外の場所、例えば、信
号処理光路20と対向する場所等には、赤外線フィルタ
膜60を形成しておかなくてもよい。
つぎに、上記した構造の赤外線検出素子もしくは装置の
、具体的な製造方法の一例について説明する。
第2図は、製造工程を段階的に示している。
〔工程(a)〕
比抵抗0,1Ω備以上で厚み0.4 m1mのシリコン
基板からなる赤外線透過基板lの片面側内部に信号処理
回路20を作製する。信号処理回路20の作製方法は、
通常の半導体プロセスが採用される。
信号処理回路20は、使用時に赤外線検出部への赤外線
の透過部分となる範囲を避けて形成しておく。この段階
では、信号処理回路20への配線は形成していない。信
号処理回路20を覆って、基板lの表面にシリコン酸化
膜からなる絶縁層12を形成する。絶縁層12となるシ
リコン酸化膜は、通常の熱酸化法等で形成することがで
きる。
(工程(bl) 絶縁層12の上で、赤外線検出部を形成する個所に、2
μ以上の厚みでホトレジストyA34を形成する。つぎ
に、ホトレジストW134を覆い、周囲の絶縁層12の
表面に及ぶ支持膜30を形成する。支持膜30としては
、RFスパッタリング法により、厚さ0.5〜1μのS
iO□膜を形成する。sio、IIl!iの代わりに、
si、N41!!を形成しておいてもよい。上記Sin
、膜に対し、不要部分をHF水溶液でエツチングして、
所定のパターンを有する支持膜30を形成する。支持膜
30は、ホトレジスト膜34の外側の一定範囲のみに形
成される。
〔工程(C)〕
ホトレジスト膜34を除去する。
ホトレジスト膜34が除去された跡には、支持Fi13
0と絶縁層12の間に隙間がおいて、熱分離空間32が
形成される。なお、支持膜30は、ホトレジスト膜34
が除去されても、落ち込んだり変形せず、そのままの形
状を維持できる。
〔工程(d)〕
支持11i!30の上にサーミスタ40を形成する。
RFスパッタリング法で、Fat’s とpJI n 
Osがl:1で焼結されたターゲットを用いてinの厚
さでサーミスタ膜を形成した後、空気中で500℃30
分間の熱処理を行って安定化させた。その後、HC1水
溶液でエツチングして、所定パターンを有するサーミス
タ40を形成した。サーミスタ40は、蒸着法やCVD
法等を用いても作製することができる。こうして得られ
たサーミスタ40は、温度上昇により抵抗値が低下する
、いわゆる負の温度係数を有している。
つぎに、電極50を形成する。Ni電極膜を、サーミス
タ40および支持膜30、絶縁層12等の表面に1μの
厚さで蒸着させた後、リン酸水溶液を用いてエツチング
を行って、所定パターンを有する電極50を形成した。
なお、このとき、信号処理回路20への電極50の接続
個所では、Ni電極膜を蒸着する前に、絶縁層12の一
部をエツチング等で除去しておく。電極50は、赤外線
検出部における検出電極、あるいは、赤外線検出部と信
号処理回路20との配線となる部分に形成するだけでも
よいが、同時に、信号処理回路20から他の外部回路等
への接続用配線を形成しておいてもよい。
〔工程(e)〕
基板10のうち、サーミスタ40等の赤外線検出部が形
成された面の反対面に、光学干渉多層膜からなる赤外線
フィルタ膜60を形成する。
前記した材料からなる基板10は、屈折率が約3.5と
大きいため、赤外線が入射する際の反射率が高くなる。
また、基板10は、赤外線検出部における雑音の原因と
なる波長6μ以下の赤外線までも透過させるという問題
がある。そこで、基板10表面の反射率を下げ、不要な
波長成分を遮断するために、前記基板10よりも屈折率
の大きな物質の薄膜と屈折率の小さな物質の薄膜とをフ
ィルタ特性に合わせて交互に積層して光学干渉多層膜を
形成する。具体的には、抵抗加熱蒸着法で、PbTeと
ZnSとを交互に重ねて膜形成し、得られた多層膜の合
計膜厚を4.6μに設定した。このような光学干渉多層
膜からなる赤外線フィルタ膜60は、波長6μ以上の赤
外線のみを良好に通過させることができる。波長6p以
下の赤外線は、赤外線フィルタ膜60で遮断されるので
、サーミスタ40等の赤外線検出部まで到達することは
ない。
上記のようにして赤外線検出素子および装置が製造され
るが、得られた赤外線検出装置を各種の機器類に組み込
むための構造やその製造工程については、通常の赤外線
検出装置や各種電子素子装置と同様に行われるので、詳
細な説明は省略する〔発明の効果〕 以上に述べた、この発明にかかる赤外線検出素子および
装置によれば、赤外線透過基板の両面に、赤外線検出部
および赤外線フィルタ膜を一体的に設けており、ひとつ
の基板すなわちチップに、赤外線検出部と赤外線フィル
タとを集積して形成できるので、従来のように、赤外線
検出部と赤外線フィルタを別々の部品で製造した後、組
み立て一体化するものに比べて、はるかに製造が容易で
飛躍的なコスト低減が可能になる。また、赤外線検出部
と赤外線フィルタ部分とが近接しているので、赤外線検
出部の視野角が広く取れる。その結果、視野角を犠牲に
することなく装置の小型化を図れることになり、前記組
み立て構造部分が不要になることともあいまって、装置
全体の小型化に大きく貢献できることになる。
さらに、赤外線検出部を支持膜に搭載し、赤外線透過基
板と熱分離しておけば、熱変換型の赤外線検出部の場合
、赤外線に対する応答速度が良好になる。そして、支持
膜と基板を熱分離するために、レジスト膜の形成および
除去による一連の薄膜技術による工程で、支持膜と基板
の間に間隔をあけて断熱空間を設けておけば、支持膜と
基板の熱分離構造を、一連の薄膜形成および微細加工工
程で簡単かつ確実に形成することができる。
赤外線検出部が形成される赤外線透過基板に、信号処理
回路を設けておけば、赤外線検出部と赤外線フィルタ部
分に加えて信号処理回路をも、連の製造工程で同じ基板
すなわちチップに集積しておくことができ、赤外線検出
装置全体の一層の小型化および製造の能率化が図れる。
また、赤外線検出部と信号処理回路との配線距離が短く
なることによって、赤外線検出部と信号処理回路の間に
おける信号の減衰や雑音の侵入が削減でき、検出感度を
向上させることができる。
このように、赤外線検出部、赤外線フィルタ部分および
信号処理回路が、全て同し基板に設けられて1チツプ化
された赤外線検出装置であれば、各種のセンサ装置や機
器に、他の検出素子と併用したりして、簡単に組み込む
ことができ、赤外線検出素子および装置の応用範囲を広
げ、需要の拡大を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかる実施例の赤外線検出装置を表
す模式的断面構造図、第2図は製造方法を段階的に示す
製造工程図、第3図は従来例の概略構造図である。 10・・・赤外線透過基板 20・・・信号処理回路3
0・・・支持膜 32・・・熱分離空間 40・・・サ
ーミスタ 50・・・電極 60・・・赤外線フィルタ
膜第 1 図 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 赤外線透過基板の片面に赤外線検出部を備え、基板
    の反対面に赤外線フィルタ膜が形成されてなり、赤外線
    を、赤外線フィルタ膜および基板を透過させて赤外線検
    出部に入射させる赤外線検出素子。 2 赤外線検出部が支持膜を介して赤外線透過基板に設
    けられ、支持膜と赤外線透過基板の間に熱分離空間が設
    けられている請求項1記載の赤外線検出素子。 3 赤外線透過基板の平坦な表面に、一部が前記基板の
    表面から浮いて基板との間に熱分離空間を形成している
    支持膜を設けている請求項2記載の赤外線検出素子。 4 請求項1〜3の何れかに記載の赤外線検出素子を用
    い、赤外線透過基板に対し、赤外線検出部への赤外線の
    透過部分に隣接して信号処理回路が設けられ、この信号
    処理回路と赤外線検出部とが電気的に接続されている赤
    外線検出装置。 5 請求項2記載の赤外線検出素子を製造する方法であ
    って、赤外線透過基板の表面の所定範囲にレジスト部を
    形成し、このレジスト部を覆って基板表面に支持膜を形
    成した後、レジスト部を除去することで、支持膜と基板
    の間に熱分離空間を形成し、ついで、この支持膜上に赤
    外線検出部を形成する赤外線検出素子の製造方法。
JP8857690A 1990-04-02 1990-04-02 赤外線検出素子、赤外線検出装置、および、赤外線検出素子の製造方法 Pending JPH03287022A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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